JP2005029245A - 紙製液体容器材料及び紙製液体容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アルミニウム箔を使用しなくても遮光性を備え、光線の透過による内容物の変質を防止でき、使用後の廃棄処理に問題がなく、更に加工性がよく、印刷による残留溶媒及びカールの問題がなく、また、視覚的にも問題の無い紙製液体容器材料及びこの容器材料からなる紙製液体容器を提供する。
【解決手段】 板紙層2の内側の最内層に熱可塑性樹脂層3が積層され、少なくとも、板紙層2の表側に遮光性着色印刷層5を経て、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性熱可塑性合成樹脂層が積層されており、前記遮光性着色印刷層5は板紙層2を構成する紙基材のMD方向に対して平行な帯状に印刷されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 板紙層2の内側の最内層に熱可塑性樹脂層3が積層され、少なくとも、板紙層2の表側に遮光性着色印刷層5を経て、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性熱可塑性合成樹脂層が積層されており、前記遮光性着色印刷層5は板紙層2を構成する紙基材のMD方向に対して平行な帯状に印刷されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アルミニウム箔層を使用せずに外部光を極力遮断して内容物の変質を有効に防止する紙製液体容器材料及び紙製液体容器に関する。
近年、紙を容器材料を主体とする容器が多く使用されるようになってきているが、紙は光線の透過を阻止できないため、酒、茶、ジュース、発酵乳等の飲料物やその他の液体を収容する容器として使用したとき、保存期間が長くなるにつれて中味の味や香りといった官能上の品質が劣化するという問題があった。この問題を解決するために、従来の紙製液体容器はアルミニウム箔を積層した紙製液体容器材料を使用していた。
しかし、アルミニウム箔を積層した紙製液体容器材料を使用した紙製液体容器を廃棄する場合、焼却するとアルミニウムを含む灰残渣が残り、廃棄物としての処理が問題となり、また焼却せずにアルミニウム箔だけを分離して紙と樹脂を回収することも簡単に行い得ない、更には、飲料物を充填し、成型した容器を金属探知器で検査できない。
そこで、上記のアルミニウム箔に代わる遮光性材料として、カーボンブラック等の光遮断性を有する着色顔料を含む遮光性インキを用いた遮光性着色印刷層を配置し、その上に遮光性着色印刷層の色を隠蔽するために酸化チタン等の白色顔料を含む隠蔽性インキを用いた隠蔽性着色印刷層を配置することが試みられていた(例えば特許文献1参照)。
また、カーボンブラック等の光遮断性を有する着色顔料を練り込んだ遮光性着色樹脂を用いた遮光性着色樹脂層を配置し、その上に遮光性着色樹脂層の色を隠蔽するために酸化チタン等の白色顔料を練り込んだ隠蔽性着色樹脂を用いた隠蔽性着色樹脂層を配置することが試みられていた(例えば特許文献2参照。)。
特開2002−255158号公報
特開2000−238761号公報
しかし、前記遮光性インキを用いた遮光性着色印刷層を配置し、その上に隠蔽性インキを用いた隠蔽性着色印刷層を配置した場合、遮光性着色印刷層の色を隠蔽するためには、隠蔽性インキの1回の印刷による隠蔽性着色印刷層では隠蔽性が不十分であり、隠蔽性インキを重ねて印刷することが求められ、この結果、隠蔽性インキを重ねて印刷すると隠蔽性着色印刷層が厚くなりすぎ、これが原因で、容器の展開形状に切り抜いた紙製液体容器材料を押し圧加工で形成された折り曲げ線で折り曲げて紙製液体容器に形成する工程で折り曲げたとき、カートンブランク表面が割れることがあるといった問題があった。また、隠蔽性インキを何層か重ねて印刷すると、インキのビヒクルとして用いられた溶剤が残存して、印刷後の紙製液体容器材料に溶剤臭が残存したり、印刷後の紙製液体容器材料を巻き取った場合に溶剤が接液面側に転写して、この紙製液体容器材料を用いて紙製液体容器を製造した場合に、内容物の風味に影響を及ぼす可能性があった。また、印刷等により熱履歴を何度も受けるため、この紙製液体容器材料にカールが生じて、カートンブランクの加工工程及び紙製液体容器の成形工程等に悪影響を及ぼす可能性があった。
また、遮光性着色樹脂を用いた遮光性着色樹脂層を配置し、その上に隠蔽性着色樹脂を用いた隠蔽性着色樹脂層を配置した場合、遮光性を有する着色顔料を練り込んだ遮光性着色樹脂層が端面から見えるので見た目に悪いばかりでなく、消費者に不安感を与えるおそれがあり、また、容器内面で内容液と接するため、衛生上好ましくない。そこで、サイドシール部端面をスカイブシーム加工し、ボトムを内面同士が合掌するような状態に折り返して接着する加工を行って内容液が紙製液体容器材料の端面と接しない形態にする必要があるが、その場合、加工が面倒なため、加工速度が減少し加工効率が落ちる他、加工設備を新たに設ける必要があるといった問題があった。
本発明の目的は、アルミニウム箔を使用しなくても遮光性を備え、光線の透過による内容物の変質を防止でき、使用後の廃棄処理に問題がなく、更に加工性がよく、印刷による残留溶媒及びカールの問題がなく、また、視覚的にも問題の無い紙製液体容器材料及びこの容器材料からなる紙製液体容器を提供することにある。
請求項1に記載の紙製液体容器材料は、板紙層の内側の最内層に熱可塑性樹脂層が積層され、少なくとも、板紙層の表側に遮光性着色印刷層を経て、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性着色樹脂層が積層されており、前記遮光性着色印刷層は板紙層を構成する基紙のMD(抄紙)方向に対して平行な帯状に印刷されていることを特徴とする。
請求項2に記載の紙製液体容器は、請求項1に記載の紙製液体容器材料を用いてなることを特徴とする。
以上のように、請求項1に記載の紙製液体容器材料によれば、遮光性着色印刷層を有するので光線の透過を防止でき、この紙製液体容器材料を使用することにより、内部への光線の透過を防止し中身の劣化を防止できる紙製液体容器を得ることができる。そして、かかる紙製液体容器材料を使用して形成した紙製液体容器の使用後の廃棄にあっては、焼却しても残査が生じないので廃棄物処理に問題が無く、また、使用後に通常の紙製液体容器と同様に回収、再利用することもできる。また、遮光性着色印刷層は隠蔽性着色樹脂層に含有されている隠蔽性着色顔料により十分に隠蔽される。前記隠蔽性着色樹脂層には、遮光性着色印刷層を十分に隠蔽するのに必要な量の隠蔽性着色顔料を含有させることができ、そして、隠蔽性着色樹脂層が遮光性着色印刷層を十分に隠蔽するのに必要な量の隠蔽性着色顔料を含有していても、容器の展開形状に切り抜いた紙製液体容器材料を押し圧加工で形成された折り曲げ線で折り曲げて紙製液体容器に形成する工程で折り曲げたとき、カートンブランク表面が割れるといったことが無い。また、遮光性着色印刷層を隠蔽するために、隠蔽性着色印刷層を印刷することがないので、印刷による残留溶媒やカールの発生といった問題もない。
更に、前記遮光性着色印刷層は板紙層を構成する基紙のMD方向に対して平行な帯状に印刷されているので、紙製液体容器材料には、帯状に印刷されている遮光性着色印刷層の幅方向の両側に遮光性着色印刷層の無い部分が所定の幅で存在するものとなり、紙製液体容器材料を容器の展開形状に切り抜いてカートンブランクを形成する際に、製造される紙製液体容器のトップ及びボトムの先端部が前記遮光性着色印刷層の無い部分に位置するようにすることにより、かかるカートンブランクで成型された紙製液体容器は、そのトップの端面に遮光性着色印刷層が現れないので美観を損ねることが無く、また、ボトムの端面にも遮光性着色印刷層が現れないので、消費者に不安感を与えることがなく、また、内容液と接しないので衛生上好ましく、更には、従来のように、ボトムの端面と内容液とが接触しないようにするためにボトムを内面同士が合掌するような状態に折り返して接着するといった面倒な加工が必要無くなるので、紙製液体容器の成型が容易となる。
更に、前記本発明の紙製液体容器材料の場合、従来、市場で大量に販売されているミルクカートン用の紙製液体容器材料と全厚、最外層及び最内層の熱可塑性樹脂層厚等を同じように合わせて作ることができ、そうすることによって、折り曲げ罫線押し圧加工、サイドシール加工等を既存の製造設備を使い、同じ操業条件で効率よく加工製造することができる。更に、紙製液体容器用の充填機において、製函における折れ罫線での折り曲げ加工、樹脂層の加熱圧着加工等をミルクカートンと同じ設備、同じ操業条件で行うことができる。
請求項2に記載の紙製液体容器によれば、請求項1に記載の紙製液体容器材料を用いてなるので、遮光性着色印刷層によって内部への光線の透過を防止し中身の劣化を防止できる。そして、使用後の廃棄にあっては、焼却しても残査が生じないので廃棄物処理に問題が無く、また、使用後に通常の紙製液体容器と同様に回収、再利用することもできる。また、遮光性着色印刷層は隠蔽性着色樹脂層により隠蔽され、そして、トップの端面にも遮光性着色印刷層が現れないので、遮光性着色印刷層により美観を損ねるといったことがなく、また、ボトムの端面に遮光性着色印刷層が現れず、消費者に不安感を与えることがなく、また内容液と接しないので衛生上好ましいものとなる。
以下、本発明にかかる紙製液体容器材料及びこの紙製液体容器材料を使用した紙製液体容器の実施の形態の一例を図面により詳細に説明する。
先ず、紙製液体容器材料の実施の形態の一例を説明する。図1は本例の紙製液体容器材料の積層構造を示す拡大断面図、図2は本例の板紙層を構成する基紙に印刷された遮光性着色印刷層を示す説明図、図3は本例で形成された紙製液体容器材料のカートンブランクにおける遮光性着色印刷層の配置状態を示す説明図である。
先ず、紙製液体容器材料の実施の形態の一例を説明する。図1は本例の紙製液体容器材料の積層構造を示す拡大断面図、図2は本例の板紙層を構成する基紙に印刷された遮光性着色印刷層を示す説明図、図3は本例で形成された紙製液体容器材料のカートンブランクにおける遮光性着色印刷層の配置状態を示す説明図である。
本例の紙製液体容器材料1は、板紙層2の内側の最内層に熱可塑性樹脂層3が積層され、板紙層2の表側に、印刷用基材層4、遮光性着色印刷層5、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性着色樹脂層6、デザイン印刷層7の順で積層された構造となっている。
前記板紙層2は、坪量50g/m2 〜400g/m2で原紙厚さや原紙坪量等以外はミルクカートン原紙製造に準じて抄造した紙製液体容器用耐酸性原紙を用いることができ、この板紙層2の内側の最内層に積層される熱可塑性樹脂層3は、一般には、ポリエチレン或いはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いるが、必ずしもこれらに限定されるものではなく、ヒートシール性を有する変性ポリエステル樹脂等を使用してもよい。
前記印刷用基材層4は、板紙層2の表面を平滑にすることで、次に述べる遮光性着色印刷層5の遮光性を増すために、板紙層2の表面に塗工されるものである。また、この印刷基材層4上に遮光性着色印刷層5を印刷することで、遮光性着色印刷層5の印刷に用いた印刷インキが板紙層2に用いた原紙に付着しなくなる。従って、この印刷基材層4を設けることにより、本発明の紙製液体容器をリサイクルする際、インキ汚れのないパルプ繊維を回収することが可能となる。印刷用基材層4としては、一般的には低密度ポリエチレン層が設けられるが、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどの他のポリオレフィン系樹脂層であってもよい。或いは、含水珪酸アルミニウムを主成分とするカオリンやベントナイト等の顔料とスチレン・ブタジエン系共重合体(SBR)等のバインダーからなる塗料を塗工したクレーコート層であってもよい。
前記遮光性着色印刷層5は、遮光性ある着色顔料を含有したインキを印刷用基材層4上にグラビア印刷或いはフレキソ印刷等で印刷して設けられる。遮光性ある着色顔料としては、例えば、酸化チタン85重量%と墨顔料としてカーボンブラック15重量%を含有する灰色顔料を使用し、これにメジウム、溶剤その他の添加物を加えたグラビアインキを塗工することができる。前記墨顔料の量は必要な遮光性によって決められ、遮光性を上げるためには墨顔料が100重量%であってもよい。また、必要な遮光性を確保しつつ、表面の白色度の高さを求める場合は墨顔料が2重量%であってもよい。
前記遮光性着色印刷層5の上に積層される隠蔽性着色樹脂層6は、白色顔料を含有した樹脂を用いるのが好ましい。前記白色顔料としては、例えば酸化チタンを使用することができる。またこの白色顔料を含有する熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレンが一般的であるが、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレンなど、ヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂であればよい。
前記白色顔料の熱可塑性樹脂に対する含有量は5〜30重量%が好ましい。5重量%以下の含有率であれば遮蔽効果が少なすぎるため、隠蔽性着色樹脂層6を厚くする必要が出る。その結果として紙製液体容器材料1が厚くなりすぎるため、容器成型が円滑に行えなくなる。また30重量%以上含有しても遮蔽効果は殆ど増加しなくなる。前記白色顔料の含有量は15重量%が特に好適である。
また、前記隠蔽性着色樹脂層6の厚さは20〜80μが好ましいが、特に30μが好適である。20μ以下であると遮蔽効果が期待できない。80μ以上の厚さであると円滑な容器成型ができなくなる。
なお、隠蔽性着色樹脂層は、顔料無添加の樹脂層を介して板紙層2や印刷基材層4の上に積層してもよい。このように、顔料無添加の樹脂層を介して積層することで、隠蔽性着色樹脂層の接着性を向上させることができる。また、顔料無添加の樹脂層は、隠蔽性樹脂層の上に設けてもよい。このようにすることで、この上にデザイン印刷を行った場合のインキ密着性を向上させ、また、この紙製液体容器材料を用いて紙製液体容器を成形する場合の、サイドシール部の封筒貼り部もしくはスカイブシーム部、又はボトムシール部のヒートシール接着性を向上させることができる。前記デザイン印刷層7はグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷等により設けられる。
なお、最内層の熱可塑性樹脂層3と板紙層2の間には、ナイロン、EVOH、シリカ又はアルミナ蒸着PETフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミド樹脂フィルム、液晶ポリエステルフィルム等からなる酸素バリア層を更に含んでいても構わない。更に、本発明の紙製液体容器材料は、本発明の目的を損ねない限り、上記した以外に他の層を含んでいても構わない。
前記遮光性着色印刷層5は板紙層2を構成する基紙2aのMD方向Xに対して平行な帯状に印刷されている。従って、紙製液体容器材料1には、板紙層2を構成する基紙2aのMD方向Xに対して平行な帯状に印刷されて設けられている遮光性着色印刷層5と、該遮光性着色印刷層5の幅方向の両側に位置して遮光性着色印刷層の無い部分8が所定の幅で存在するものとなる。
前記紙製液体容器材料1における遮光性着色印刷層5と、遮光性着色印刷層の無い部分8とは、次のようにして設けられる。
通常、前記紙製液体容器材料1を容器の展開形状に切り抜いてカートンブランクを形成する場合、切り抜かれるカートンブランク9は、このカートンブランク9から製造される紙容器の上下が板紙層2を構成する基紙2aのMD方向Xと直角になるように設けられる。これを前提にして、前記紙製液体容器材料1は、カートンブランク9の予定切り抜き面に対し、カートンブランク9の少なくともトップパネル10とシールパネル11の間のクリース12から、胴部パネル13とボトムパネル14の間のクリース15までの範囲の面に前記遮光性着色印刷層5が帯状に印刷される。勿論クリース12及び又はクリース15を超えてシールパネル11及びボトムパネル14の面迄も遮光性着色印刷層5を帯状に印刷することは構うものではないが、シールパネル11及びボトムパネル14の低い方の先端に印刷が達しないことを要する(図2参照)。
通常、前記紙製液体容器材料1を容器の展開形状に切り抜いてカートンブランクを形成する場合、切り抜かれるカートンブランク9は、このカートンブランク9から製造される紙容器の上下が板紙層2を構成する基紙2aのMD方向Xと直角になるように設けられる。これを前提にして、前記紙製液体容器材料1は、カートンブランク9の予定切り抜き面に対し、カートンブランク9の少なくともトップパネル10とシールパネル11の間のクリース12から、胴部パネル13とボトムパネル14の間のクリース15までの範囲の面に前記遮光性着色印刷層5が帯状に印刷される。勿論クリース12及び又はクリース15を超えてシールパネル11及びボトムパネル14の面迄も遮光性着色印刷層5を帯状に印刷することは構うものではないが、シールパネル11及びボトムパネル14の低い方の先端に印刷が達しないことを要する(図2参照)。
このように紙製液体容器材料1を切り抜いて形成された容器のカートンブランク9は、図3に示すように、カートンブランク9のシールパネル11及びボトムパネル14の先端側に遮光性着色印刷層の無い部分8a,8bが形成されることになる。本例では、前記シールパネル11の先端側に形成された遮光性着色印刷層の無い部分8aの幅L1が高い方の先端から7.0〜16.0mmに、そして、ボトムパネル14の先端側に形成された遮光性着色印刷層の無い部分8bの幅L2が高い方の先端から9.0〜45.0mmとなっている。
上記のように、遮光性着色印刷層5によって光線の透過を防止する遮光性が得られ、また、遮光性着色印刷層5は隠蔽性着色樹脂層6に含有されている隠蔽性着色顔料により隠蔽されるが、前記隠蔽性着色樹脂層6には、遮光性着色印刷層5を十分に隠蔽するのに必要な量の隠蔽性着色顔料を含有させることができ、そして、隠蔽性着色樹脂層6に遮光性着色印刷層5を十分に隠蔽するのに必要な量の隠蔽性着色顔料を含有していても、容器の展開形状に切り抜いた紙製液体容器材料1を押し圧加工で形成された折り曲げ線で折り曲げて紙製液体容器に形成する工程で折り曲げたとき、カートンブランク表面が割れるといったことが無い。
更に、前記遮光性着色印刷層5は板紙層2を構成する基紙2aのMD方向Xに対して平行な帯状に印刷されているので、紙製液体容器材料1には、遮光性着色印刷層5の幅方向の両側に遮光性着色印刷層の無い部分8が所定の幅で存在するものとなり、紙製液体容器材料1を容器の展開形状に切り抜いてカートンブランク9を形成する際に、製造される紙製液体容器のトップ及びボトムの先端部が前記遮光性着色印刷層の無い部分8に位置するようにすることにより、かかるカートンブランク9で成型された紙製液体容器は、そのトップの端面に遮光性着色印刷層5が現れないので美観を損ねることが無く、また、ボトムの端面にも遮光性着色印刷層5が現れないので、消費者に不安感を与えることがなく、また、内容液と接しないので衛生上好ましく、更には、従来のように、ボトムの端面と内容液とが接触しないようにするためにボトムを内面同士が合掌するような状態に折り返して接着するといった面倒な加工が必要無くなるので、紙製液体容器の成型が容易となる。
次に、前記紙製液体容器材料1を使用した紙製液体容器の実施の形態の一例を説明する。
本発明に係る紙製液体容器16は前記紙製液体容器材料1を使用して製造されるものであって、従来の紙製液体容器の製造工程に従って成型される。成型される紙製液体容器16の形状にあっては特に限定されるものではなく、例えば、図4に示すゲーブルトップ型、フラットトップ型、ブリック型等にすることができる。
以下、本発明に係る紙製液体容器材料の実施例について説明する。
本例の紙製液体容器材料1は、板紙層2の内側に熱可塑性樹脂層3が積層され、板紙層2の表側に、印刷用基材層4、遮光性着色印刷層5、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性着色樹脂層6、デザイン印刷層7の順で積層された構造となっている。
本例の紙製液体容器材料1は、板紙層2の内側に熱可塑性樹脂層3が積層され、板紙層2の表側に、印刷用基材層4、遮光性着色印刷層5、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性着色樹脂層6、デザイン印刷層7の順で積層された構造となっている。
前記板紙層2は坪量300g/m2の紙製液体容器用耐酸性原紙からなり、この板紙層2の外側となる片側をフレーム処理し上記低密度ポリエチレン(三井化学株式会社製商品名ミラソンM16P)をラミネート量20g/m2となるように押出しラミネートして、印刷用基材層4を積層した。次いで、板紙層1の内側となる他側にもフレーム処理を施し、上記低密度ポリエチレン(三井化学株式会社製商品名ミラソンM16P)をラミネート量40g/m2となるように押出しラミネートして、熱可塑性樹脂層3を積層した。
更に、上記の印刷用基材層4の上面にコロナ処理を行って濡れ指数36ダイン以上の状態にし、これに墨15重量%と白色顔料85重量%を含有した遮光性灰色インキで印刷を行い、厚さ2.5μの遮光性着色印刷層5を形成する。次いでその上から酸化チタンを顔料として15重量%含む白色低密度ポリエチレンを厚さ50μとなるように押出しラミネートして、隠蔽性着色樹脂層6を積層した。
更に、隠蔽性着色樹脂層6の表面にフレーム処理を行って表面の濡れ指数を36ダイン以上にし、中身の飲料や商品名などを表示するためのデザイン印刷をグラビア印刷で行いデザイン印刷層7を形成し、紙製液体容器材料1を得た。
1 紙製液体容器材料
2 板紙層
2a 基紙
3 熱可塑性樹脂層
4 印刷用基材層
5 遮光性着色印刷層
6 隠蔽性着色樹脂層
7 デザイン印刷層
8、8a,8b 遮光性着色印刷層の無い部分
9 カートンブランク
10 トップパネル
11 シールパネル
12 クリース
13 胴部パネル
14 ボトムパネル
15 クリース
16 紙製液体容器
X MD方向
2 板紙層
2a 基紙
3 熱可塑性樹脂層
4 印刷用基材層
5 遮光性着色印刷層
6 隠蔽性着色樹脂層
7 デザイン印刷層
8、8a,8b 遮光性着色印刷層の無い部分
9 カートンブランク
10 トップパネル
11 シールパネル
12 クリース
13 胴部パネル
14 ボトムパネル
15 クリース
16 紙製液体容器
X MD方向
Claims (2)
- 板紙層の内側の最内層に熱可塑性樹脂層が積層され、少なくとも、板紙層の表側に遮光性着色印刷層を経て、隠蔽性着色顔料を含有する隠蔽性熱可塑性合成樹脂層が積層されており、前記遮光性着色印刷層は板紙層を構成する紙基材のMD方向に対して平行な帯状に印刷されていることを特徴とする紙製液体容器材料。
- 前記請求項1に記載の紙製液体容器材料を用いてなることを特徴とする紙製液体容器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012229046A (ja) * | 2011-04-27 | 2012-11-22 | Tokan Kogyo Co Ltd | 遮光性紙カップ |
JP2020042207A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | グンゼ株式会社 | 熱収縮性筒状ラベルおよびラベル付き容器 |
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2003
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061003 |