JP2005029016A - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

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JP2005029016A JP2003196621A JP2003196621A JP2005029016A JP 2005029016 A JP2005029016 A JP 2005029016A JP 2003196621 A JP2003196621 A JP 2003196621A JP 2003196621 A JP2003196621 A JP 2003196621A JP 2005029016 A JP2005029016 A JP 2005029016A
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Yoshiyasu Akuta
好恭 飽田
Junji Yuzuriha
順司 杠
Kazuo Matsuura
一夫 松浦
Kunio Shirakawa
邦雄 白川
Koji Shibahata
康二 芝端
Toshitake Kawai
俊岳 河合
Hitoshi Iwai
仁志 岩井
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】車両用ステア・バイ・ワイヤ式ステアリング装置のバックアップシステムを、確実に且つ迅速に作動できる。
【解決手段】車両用ステアリング装置は、ステアリングハンドル21の操舵量に応じて、転舵用アクチュエータから転舵用動力を発生させ、転舵用動力をステアリングハンドルから転舵機構へ伝え、転舵機構で転舵車輪を転舵させるものである。ステアリングハンドルに設けた操舵軸22と転舵機構に設けた入力軸との間を遊星歯車機構51で連結した。遊星歯車機構は、太陽歯車71に遊星歯車72を噛合わせ、遊星歯車に内歯車73を噛合わせ、遊星歯車をキャリア74に回転可能に取付けた構成であり、操舵軸に内歯車を連結し、入力軸に第1連結軸52を介してキャリアを連結し、ロック機構80を備える。ロック機構は、太陽歯車を通常は回転可能な状態に維持するとともにロック信号を受けたときには停止状態にロックする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ステアリング装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な車両用ステアリング装置は、ステアリングハンドルに転舵機構を連結することで、ステアリングハンドルの操舵力により転舵機構を介して転舵車輪を転舵させる構成である。
これに対して近年、ステアリングハンドルから転舵機構を機械的に分離し、操舵量に応じて転舵用アクチュエータが転舵用動力を発生し、この転舵用動力を転舵機構へ伝えることで車輪を転舵させる方式の、いわゆる、ステア・バイ・ワイヤ式(steer−by−wire、略称「SBW」)の開発が進められている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−5550号公報(第2−3頁、第5頁、図1、図10)
【0004】
特許文献1による従来の車両用ステアリング装置の概要を図16で説明する。
図16は従来の車両用ステアリング装置の概要図であり、特開平11−5550号公報の図10を再掲する。なお、符号は振り直した。
【0005】
従来の車両用ステアリング装置200は、ステアリングハンドル201から操舵系駆動手段204を機械的に分離した、ステア・バイ・ワイヤ式ステアリング装置であって、ステアリングハンドル201の操作角を操作角検出手段202で検出し、この検出信号に応じて制御手段203から制御信号を発し、この制御信号に応じて操舵系駆動手段204が左右の前輪(転舵車輪)205,205を転舵するようにしたというものである。
【0006】
制御手段203は、操舵系駆動手段204を制御することによって、ステアリングハンドル201の操作角に対する前輪205,205の転舵角θwの角度比の特性、すなわち、操舵特性を自動的に設定することができる。さらに制御手段203は、操作反力発生手段206を制御することによって、ステアリングハンドル201の操作に応じた操作反力(操舵反力)を自動的に制御することができる。この操作反力は、ステアリングハンドル201に対して回転方向に付加する操作抵抗である。
ステアリングハンドル201から操舵系駆動手段204を機械的に分離したので、相互間の機械的な制約を受けることなく、操舵特性を比較的自由に設定することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用ステアリング装置200は、ステアリングハンドル201に操舵系駆動手段204を電気的にのみ接続した構成である。何らかの要因によって、電気的な接続が解除されたときであっても、ステアリングハンドル201で前輪205,205を操舵できるような配慮が必要である。これに対して、電気的な接続が解除されたときに、自動的に切り替わるバックアップシステムを設けることが考えられる。このようなバックアップシステムは、確実に且つ迅速に作動するとともに、車両の狭いスペースに配置するので小型であることが求められる。
【0008】
そこで本発明の目的は、車両用ステア・バイ・ワイヤ式ステアリング装置のバックアップシステムを、確実に且つ迅速に作動させることができるとともに、小型にすることができる、技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ステアリングハンドル等の操舵部材の操舵量に応じて、転舵用アクチュエータから転舵用動力を発生させ、この転舵用動力を転舵機構に伝え、転舵機構にて転舵車輪を転舵させるようにした車両用ステアリング装置において、
この車両用ステアリング装置が、操舵部材に操舵軸を連結し、転舵機構に操舵軸の操舵力を入力する入力軸を連結し、これらの操舵軸と入力軸との間を遊星歯車機構にて連結し、さらに、操舵部材の操舵に応じた操舵反力を発生する反力用アクチュエータを、操舵軸に連結した構成であり、
この遊星歯車機構が、中心の太陽歯車に複数個の遊星歯車を噛合わせ、これらの遊星歯車に内歯車を噛合わせ、複数の遊星歯車をキャリアにそれぞれ回転可能に取付けた構成であり、操舵軸に内歯車又はキャリアを連結し、入力軸にキャリア又は内歯車を連結し、太陽歯車を通常は回転可能な状態に維持するとともにロック信号を受けたときには停止状態にロックするロック機構を備えたことを特徴とする。
【0010】
通常状態においては、遊星歯車機構は開放状態にある。このため、操舵部材から転舵機構が機械的に分離している。従って、ステアリングハンドル等の操舵部材の操舵量に応じて、転舵用アクチュエータから転舵用動力を発生させ、車両の走行状態に応じた最適な操舵特性で転舵車輪を転舵することができる。さらには、操舵部材の操作に応じて反力モータで発生した最適な操舵反力を、操舵部材に付加することができる。
【0011】
電気的な接続が解除されたときに、ロック信号を受けたロック機構は、太陽歯車を停止状態にロックする。この結果、遊星歯車機構はステアリングハンドル等の操舵部材に転舵機構を機械的に接続する。すなわち、電気的な接続が解除されたときに、バックアップシステムに自動的に切り替わる。従って、操舵部材の操舵力を遊星歯車機構を介して転舵機構に機械的に伝えて、転舵車輪を転舵することができる。
【0012】
さらには、バックアップシステムを遊星歯車機構によって構成するとともに、この遊星歯車機構の太陽歯車の回転を回転可能な状態並びに停止状態に切換えるロック機構とによって構成したので、バックアップシステムを確実に且つ迅速に作動させることができる。しかも、バックアップシステムを小型にすることができるので、車両の狭いスペースに容易に配置することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【0014】
図1は本発明に係る車両用ステアリング装置の模式図である。車両用ステアリング装置10は、操舵部材としてのステアリングハンドル21から転舵機構30を機械的に分離し、ステアリングハンドル21の操舵量に応じて転舵用アクチュエータ38から転舵用動力を発生させ、この転舵用動力を転舵機構30へ伝えることで、転舵機構30にて左右の転舵車輪35,35を転舵させる方式の、いわゆるステア・バイ・ワイヤ式(steer−by−wire、略称「SBW」)のステアリング装置である。以下、車両用ステアリング装置10について詳しく説明する。
【0015】
この車両用ステアリング装置10の操舵機構20は、運転者が握るステアリングハンドル21と、ステアリングハンドル21に連結した操舵軸22と、ステアリングハンドル21の操舵角を検出する操舵角センサ23と、ステアリングハンドル21に対する操舵反力(反力トルク)を発生する反力モータ24と、反力モータ24の回転角を検出するモータ回転角センサ25と、操舵反力を操舵軸22に伝達する反力伝達機構26と、からなる。
【0016】
反力モータ24は電動モータである。反力伝達機構26は、反力モータ24のモータ軸に設けたウォーム27と、操舵軸22に結合するとともにウォーム27に噛み合わせたウォームホイール28とからなる、ウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。
操作反力は、ステアリングハンドル21に対して回転方向に付加する操作抵抗である。
【0017】
ところで反力伝達機構26においては、ウォーム27のねじ山の進み角を、ねじ面の摩擦角よりも若干大きく設定してある。その理由は操舵軸22側、すなわちウォームホイール28側からウォーム27を回せるようにするためである。
【0018】
転舵機構30は、操舵軸22の操舵力を入力する入力軸31と、入力軸31に作用した転舵トルクを検出する転舵トルクセンサ32と、入力軸31にラックアンドピニオン機構33を介して連結したラック軸34と、ラック軸34の両端に左右の転舵車輪35,35(例えば前輪)を連結するタイロッド36,36及びナックル37,37と、入力軸31に転舵用動力を付加する転舵用アクチュエータ38と、入力軸31の回転角を検出する入力軸回転角センサ41と、ラック軸34の位置を検出するラック軸位置センサ42と、からなる。
【0019】
ラックアンドピニオン機構33は、入力軸31に形成したピニオン43とラック軸34に形成したラック44とからなる。
転舵用アクチュエータ38は、転舵用動力を発生する転舵動力モータ45と、転舵用動力を入力軸31に伝達する転舵動力伝達機構46と、からなる。転舵動力モータ45は電動モータである。転舵動力伝達機構46は、転舵動力モータ45のモータ軸に設けたウォーム47と、入力軸31に結合するとともにウォーム47に噛み合わせたウォームホイール48とからなる、ウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。
【0020】
ところで、転舵動力伝達機構46においては、ウォーム47のねじ山の進み角を、ねじ面の摩擦角よりも若干大きく設定してある。その理由は入力軸31側、すなわちウォームホイール48側からウォーム47を回せるようにするためである。
【0021】
このように車両用ステアリング装置10は、ラック軸34の両端から転舵トルクを取り出すようにしたエンドテイクオフ型操舵装置である。さらに車両用ステアリング装置10は、ステアリングハンドル21に設けた操舵軸22と転舵機構30に設けた入力軸31との間を、遊星歯車機構51にて連結したものである。
より具体的には、操舵軸22に遊星歯車機構51、第1連結軸52、第1自在軸継手53、第2連結軸54及び第2自在軸継手55を介して入力軸31を連結するようにした。
【0022】
上記制御部61は操舵角センサ23、モータ回転角センサ25、転舵トルクセンサ32、入力軸回転角センサ41、ラック軸位置センサ42からそれぞれ検出信号を受けるとともに、車両の走行速度を検出する車速センサ62、ヨー角速度(ヨー運動の角速度)を検出するヨーレートセンサ63、車両の加速度を検出する加速度センサ64、その他の各種センサ65からそれぞれ検出信号を受けて、反力モータ24、転舵動力モータ45及び遊星歯車機構51に制御信号を発するものである。
【0023】
すなわち、制御部61は、反力モータ24を制御することによって、ステアリングハンドル21の操作に応じた操舵反力を自動的に設定し、操舵反力をステアリングハンドル21に付加して、次の(1)〜(4)のように制御することができる。
【0024】
(1)反力モータ24によってウォームホイール28を、ステアリングハンドル21の操舵方向とは逆方向へ回転させた場合には、ステアリングハンドル21の操舵力を反力モータ24の操舵反力によって打ち消す作用が働く。このため、ステアリングハンドル21を操舵するときに、操舵反力分だけ大きい操舵力が必要となる。
【0025】
(2)反力モータ24によってウォームホイール28を、ステアリングハンドル21の操舵方向と同方向へ回転させた場合には、ステアリングハンドル21の操舵力に反力モータ24の操舵反力を加える作用が働く。このため、ステアリングハンドル21を操舵するときに、操舵反力分だけ小さい操舵力ですむ。
【0026】
(3)ステアリングハンドル21を任意の角度で停止状態に保持させる場合には、それまでのステアリングハンドル21の回転方向とは逆方向に、反力モータ24の操舵反力を調整しながらウォームホイール28を回転させることによって、保持力を発生させる。
【0027】
(4)その後にステアリングハンドル21を戻す場合には、ステアリングハンドル21の中立位置までステアリングハンドル21を自動的に戻す、いわゆるセルフアライニングトルクに相当する戻し力(操舵反力)が、反力モータ24からウォームホイール28に伝達する。
【0028】
さらに制御部61は、転舵動力モータ45を制御することによって、ステアリングハンドル21の操舵角に対する転舵車輪35,35の転舵角の角度比の特性、すなわち、操舵特性を自動的に設定することができる。
言い換えると、上述のようにステアリングハンドル21から転舵機構30を機械的に分離したので、ステアリングハンドル21の操舵角と転舵用アクチュエータ38の動作量との対応関係を、機械的な制約を受けることなく設定することができる。この結果、操舵特性を車速、車両の旋回程度や加減速の有無等、車両の走行状態に応じて柔軟に設定することができる。従って、車両用ステアリング装置10の設計の自由度を高めることができる。
さらに制御部61は、ロック信号Cnを遊星歯車機構51に発することで、遊星歯車機構51を制御することができる。
【0029】
以下、遊星歯車機構51のことを第1実施例の遊星歯車機構51と言う。次に、第1実施例の遊星歯車機構51の詳細について、図2〜図4に基づき説明する。
図2は本発明に係る第1実施例の遊星歯車機構の模式図であり、操舵機構20における第1実施例の遊星歯車機構51を主に表したものである。
なお、上述のように、第1連結軸52は図1に示す入力軸31に連結したものである。第1連結軸52のことを入力軸31と置き換えて考えても実質的には差支えない。このため、本発明においては、第1連結軸52のことを入力軸31と同義語として考える。
【0030】
遊星歯車機構51は、中心の太陽歯車71に複数個、例えば3個の遊星歯車72・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を噛合わせ、これらの遊星歯車72・・・に内歯車73を噛合わせ、複数の遊星歯車72・・・をキャリア74にそれぞれ回転可能に取付けた構成である。
【0031】
太陽歯車71、内歯車73及びキャリア74は、第1連結軸52の中心上に配列することになる。第1連結軸52は、太陽歯車71を相対回転可能に支持したものである。複数個の遊星歯車72・・・は、太陽歯車71に対して等ピッチで放射状に配列することになる。
【0032】
さらに遊星歯車機構51は、操舵軸22に内歯車73を連結し、第1連結軸52にキャリア74を連結し、太陽歯車71を通常は回転可能な状態に維持するとともに制御部61(図1参照)からロック信号Cnを受けたときには停止状態にロックするロック機構80を備える。
【0033】
ロック機構80は、太陽歯車71に一体的に備えたロック用歯車81と、ロック用歯車81の歯にロック可能にスイングする爪部材82と、爪部材82をロック用歯車81に対してロック駆動させるソレノイド83とからなる。ロック用歯車81は、第1連結軸52の中心上で相対回転可能な部材である。なお、ロック機構80の詳細な構成については後述する(図8〜図10参照)。
【0034】
なお、想像線にて示す操舵ユニットケース91は、反力モータ24を取付けるとともに、反力伝達機構26及び遊星歯車機構51を収納する収納部材である。図中、92は操舵軸22を支持する第1軸受、93,93は第1連結軸52を支持する第2軸受、94は内歯車73を支持する第3軸受である。
【0035】
次に、上記構成の第1実施例の遊星歯車機構51の作用を説明する。
図3は本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第1実施例の遊星歯車機構の作用図、図4は本発明に係るロック機構がロック状態のときの第1実施例の遊星歯車機構の作用図である。
なお、図3及び図4は、遊星歯車機構51のうちロック機構80を並べて表すとともに、遊星歯車機構51を操舵機構20及び転舵機構30と関連づけて表す。
【0036】
図3に示すように、通常時にはソレノイド83はロック信号Cnを受けていないので励磁状態にあり、爪部材82を押している。このため、ロック機構80は爪部材82がロック用歯車81から外れたアンロック状態にある。ロック用歯車81は回転可能な状態であり、ロック用歯車81と一体の太陽歯車71も回転可能な状態(空転可能)である。
【0037】
一方、転舵車輪35,35は路面に接しているので、大きい路面反力を受ける。この路面反力は転舵機構30に伝わり、入力軸31に第1連結軸52を介して連結されたキャリア74にも伝わる。キャリア74は路面反力や転舵機構30の機械的な抵抗(摩擦抵抗など)を受ける。
従って、太陽歯車71を回転させるときの回転抵抗は、キャリア74を回転させるときの回転抵抗よりも極めて小さい。
【0038】
ステアリングハンドル21を操舵することで、内歯車73が回転したときに、その回転力は遊星歯車72・・・を介してキャリア74及び太陽歯車71に伝わる。この結果、回転抵抗が小さい太陽歯車71だけが回転する。このため、操舵軸22から入力軸31へ操舵力が伝わることは、ほとんどない。
【0039】
このように通常状態においては、遊星歯車機構51は開放状態にある。ステアリングハンドル21を操舵すると、図1に示す制御部61が転舵動力モータ45を制御することで、転舵機構30によって、車両の走行状態に応じた最適な操舵特性で転舵車輪35,35を転舵することができる。
さらには、遊星歯車機構51が開放状態にあるので、ステアリングハンドル21の操作に応じて反力モータ24で発生した最適な操舵反力を、ステアリングハンドル21に付加することができる。
【0040】
その後、図4に示すように、(1)何らかの要因によって操舵機構20と転舵機構30との間での電気的な接続が解除されたとき、又は(2)図示せぬイグニッションキースイッチをオフにしたときには、制御部61(図1参照)はロック信号Cnを発する。
【0041】
ソレノイド83はロック信号Cnを受けるので非励磁状態になり、爪部材82を押すことを止める。爪部材82は図示せぬリターンスプリングによってスイングし、ロック用歯車81に噛合う。このため、ロック機構80はロック状態に反転する。ロック用歯車81は回転を規制された状態であり、ロック用歯車81と一体の太陽歯車71も回転を規制された状態である。
【0042】
このようにロック機構80は、ロック信号Cnを受けたときには太陽歯車71を停止状態にロックすることによって、遊星歯車機構51を連結状態にする。すなわち、電気的な接続が解除されたときに、バックアップシステムに自動的に切り替わる。
【0043】
ステアリングハンドル21を操舵することで、内歯車73が回転したときに、その回転力は遊星歯車72・・・を介してキャリア74に伝わる。この結果、キャリア74が回転するので、遊星歯車72・・・は自転しつつ公転する。従って、ステアリングハンドル21の操舵力を遊星歯車機構51を介して転舵機構30へ機械的に伝えて、転舵車輪35,35を転舵することができる。なお、この場合に反力モータ24は操舵反力を発生しない。
【0044】
次に、第2実施例の遊星歯車機構100について、図5〜図12に基づき説明する。なお、上記図1〜図4に示す車両用ステアリング装置10及び第1実施例の遊星歯車機構51と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0045】
図5は本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構の模式図であり、操舵機構20における第2実施例の遊星歯車機構100を主に表したものである。
第2実施例の遊星歯車機構100は、上記図2に示す第1実施例の遊星歯車機構51を前段とし、この遊星歯車機構51の後段に別個の遊星歯車機構101(以下、副遊星歯車機構101と言う。)を組合わせた2段式遊星歯車機構としたことを特徴とする。なお、副遊星歯車機構101をなす太陽歯車102、遊星歯車103、内歯車104、キャリア105には、それぞれ「副」を付けて呼ぶことにする。
【0046】
副遊星歯車機構101は、中心の副太陽歯車102に複数個、例えば3個の副遊星歯車103・・・を噛合わせ、これらの副遊星歯車103・・・に副内歯車104を噛合わせ、複数の副遊星歯車103・・・を副キャリア105にそれぞれ回転可能に取付けた構成である。
【0047】
副太陽歯車102、副内歯車104及び副キャリア105は、第1連結軸52の中心上に配列することになる。第1連結軸52は、副太陽歯車102を相対回転可能に支持したものである。副太陽歯車102は、上記ロック用歯車81を一体的に備えることになる。複数個の副遊星歯車103・・・は、副太陽歯車102に対して等ピッチで放射状に配列することになる。副内歯車104は、操舵ユニットケース91に取付けることで、回転が規制される。副キャリア105は、上記遊星歯車機構51の太陽歯車71に一体的に設けることになる。
【0048】
以上の説明から明らかなように、遊星歯車機構100は、遊星歯車機構51の太陽歯車71に副キャリア105を設けるとともに、副太陽歯車102に上記ロック用歯車81を備えることになる。
【0049】
図6は本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構を収納した操舵ユニットケース周りの断面図である。図7は本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構の断面図であり、図6に対応させて表した。
【0050】
図6に示すように、操舵ユニットケース91は、ケース上半体95とケース下半体96とをボルト結合したものであり、ケース上半体95に反力モータ24を取付けるとともに、反力伝達機構26を収納することができる。ウォームホイール28は、操舵軸22にスプライン結合によって取付けたものである。
【0051】
図6及び図7に示すように、遊星歯車機構100の各部材同士の取り合い構成は、操舵軸22に内歯車73を一体に形成又はスプライン結合し、第1連結軸52にキャリア74をスプライン結合し、キャリア74に遊星歯車72・・・を支軸75・・・にて回転可能に取付け、さらに、第1連結軸52に太陽歯車71を回転可能に取付け、太陽歯車71に副キャリア105を一体に形成し、副キャリア105に副遊星歯車103・・・を支軸106・・・にて回転可能に取付け、ケース下半体96に副内歯車104をボルト107にて取付け、副太陽歯車102にロック用歯車81を一体に形成したものである。
【0052】
図8は本発明に係るロック機構を側方から見た断面図、図9は本発明に係るアンロック状態のロック機構を上方から見た断面図、図10は本発明に係るロック状態のロック機構を上方から見た断面図である。
【0053】
図8及び図9に示すように、爪部材82は一端にロック爪84を有するとともに他端にスイング作用部85を有する、細長いスイングアームである。
ロック機構80は、ケース下半体96に支軸86にて爪部材82の長手中央部をスイング可能に取付け、ロック爪84がロック用歯車81の歯に噛合う方向に爪部材82をリターンスプリング87によって弾発し、ロック爪84がロック用歯車81の歯から離反する方向にスイング作用部85をソレノイド83のプッシュロッド88にて押すようにした構成である。
【0054】
図9に示すように、ソレノイド83は励磁しているときにプッシュロッド88を前進させた状態にある。この結果、ロック爪84がロック用歯車81の歯から離反しているので、ロック機構80はアンロック状態にある。
その後、ソレノイド83を非励磁にすると、プッシュロッド88は後退する。この結果、リターンスプリング87の弾発力によって爪部材82は図10に示すように反転する。ロック爪84がロック用歯車81の歯に噛合うので、ロック機構80はロック状態になる。
【0055】
次に、上記構成の第2実施例の遊星歯車機構100の作用を説明する。
図11は本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第2実施例の遊星歯車機構の作用図、図12は本発明に係るロック機構がロック状態のときの第2実施例の遊星歯車機構の作用図である。
なお、図11及び図12は、遊星歯車機構100における前段の遊星歯車機構51と後段の遊星歯車機構101とロック機構80を並べて表すとともに、遊星歯車機構51を操舵機構20及び転舵機構30と関連づけて表す。
【0056】
図11に示すように、通常時にはソレノイド83はロック信号Cnを受けていないので励磁状態にあり、爪部材82を押している。このため、ロック機構80は爪部材82がロック用歯車81から外れたアンロック状態にある。ロック用歯車81は回転可能な状態であり、ロック用歯車81と一体の副太陽歯車102も回転可能な状態(空転可能)である。
また、副内歯車104は固定されている。このため、副太陽歯車102に噛合う副遊星歯車103・・・、副遊星歯車103・・・を取付けた副キャリア105、副キャリア105を一体に設けた太陽歯車71も回転可能な状態(空転可能)である。
【0057】
一方、転舵車輪35,35は路面に接しているので、大きい路面反力を受ける。この路面反力は転舵機構30に伝わり、入力軸31に第1連結軸52を介して連結されたキャリア74にも伝わる。キャリア74は路面反力や転舵機構30の機械的な抵抗(摩擦抵抗など)を受ける。
従って、太陽歯車71を回転させるときの回転抵抗は、キャリア74を回転させるときの回転抵抗よりも極めて小さい。
【0058】
ステアリングハンドル21を操舵することで、内歯車73が回転したときに、その回転力は遊星歯車72・・・を介してキャリア74及び太陽歯車71に伝わる。この結果、回転抵抗が小さい太陽歯車71だけが回転する。このため、操舵軸22から入力軸31へ操舵力が伝わることは、ほとんどない。
【0059】
このように、通常状態において、遊星歯車機構51及び副遊星歯車機構101は開放状態にある。ステアリングハンドル21を操舵すると、図1に示す制御部61が転舵動力モータ45を制御することで、転舵機構30によって、車両の走行状態に応じた最適な操舵特性で転舵車輪35,35を転舵することができる。
さらには、遊星歯車機構100が開放状態にあるので、ステアリングハンドル21の操作に応じて反力モータ24で発生した最適な操舵反力を、ステアリングハンドル21に付加することができる。
【0060】
その後、図12に示すように、(1)何らかの要因によって操舵機構20と転舵機構30との間での電気的な接続が解除されたとき、又は(2)図示せぬイグニッションキースイッチをオフにしたときには、制御部61(図1参照)はロック信号Cnを発する。
【0061】
ソレノイド83はロック信号Cnを受けるので非励磁状態になり、爪部材82を押すことを止める。爪部材82は図示せぬリターンスプリングによってスイングし、ロック用歯車81に噛合う。このため、ロック機構80はロック状態に反転する。ロック用歯車81は回転を規制された状態であり、ロック用歯車81と一体の副太陽歯車102も回転を規制された状態である。
【0062】
また、副内歯車104は固定されている。副太陽歯車102と副内歯車104の両方が固定状態にあるので、副太陽歯車102に噛合う副遊星歯車103・・・、副遊星歯車103・・・を取付けた副キャリア105、副キャリア105を一体に設けた太陽歯車71も回転を規制された状態である。
【0063】
このようにロック機構80は、ロック信号Cnを受けたときには太陽歯車71を停止状態にロックすることによって、遊星歯車機構51を連結状態にする。すなわち、電気的な接続が解除されたときに、バックアップシステムに自動的に切り替わる。
【0064】
ステアリングハンドル21を操舵することで、内歯車73が回転したときに、その回転力は遊星歯車72・・・を介してキャリア74に伝わる。この結果、キャリア74が回転するので、遊星歯車72・・・は自転しつつ公転する。従って、ステアリングハンドル21の操舵力を遊星歯車機構51を介して転舵機構30へ機械的に伝えて、転舵車輪35,35を転舵することができる。なお、この場合に反力モータ24は操舵反力を発生しない。
【0065】
以上の説明から明らかなように、第2実施例の遊星歯車機構100は、前段の遊星歯車機構51と後段の副遊星歯車機構101とを組合わせた、2段式遊星歯車機構としたものである。このため、ステアリングハンドル21の回転速度に対するロック用歯車81の回転速度は、上記図2に示す遊星歯車機構51だけの場合よりも高速になる。
【0066】
従って、ロック機構80をロック状態にしたときの、ステアリングハンドル21の角度ずれをより小さくすることができる。
さらには、ロック用歯車81が高速になった分、ロック機構80が受ける回転トルクを、より小さくすることができる。このため、爪部材82、ソレノイド83、リターンスプリング87(図10参照)を小型にすることができる。
【0067】
次に、第3実施例の遊星歯車機構130について、図13〜図15に基づき説明する。なお、上記図1〜図4に示す車両用ステアリング装置10及び第1実施例の遊星歯車機構51と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0068】
図13は本発明に係る第3実施例の遊星歯車機構の模式図であり、操舵機構20における第3実施例の遊星歯車機構130を主に表したものである。
第3実施例の遊星歯車機構130は、操舵軸22と第1連結軸52とを同一回転中心上に配置し、操舵軸22に第1太陽歯車131を取付け、この第1太陽歯車131に第1遊星歯車132を噛合わせ、また、第1連結軸52に第2太陽歯車133を取付け、この第2太陽歯車133に第2遊星歯車134を噛合わせ、第1遊星歯車132並びに第2遊星歯車134を操舵軸22と平行な中間軸135に取付け、この中間軸135をキャリア136に回転可能に取付け、このキャリア136を操舵軸22の回転中心上に操舵軸22並びに第1連結軸52とは相対回転可能に配置した、差動遊星歯車機構である。
【0069】
このようにして、操舵軸22に第1太陽歯車131を連結するとともに、入力軸31(図1参照)に第1連結軸52を介して第2太陽歯車133を連結することができる。
キャリア136は、例えば回転ドラムからなり、ドラム内に各歯車131〜134並びに中間軸135を収納することができる。
【0070】
さらに、遊星歯車機構130は、キャリア136を通常は回転可能な状態に維持するとともに、制御部61(図1参照)からロック信号Cnを受けたときには停止状態にロックする、ロック機構80を備える。ロック機構80は、上記図2及び図8〜図10に示すものと同様の構成であり、ロック用歯車81をキャリア136に一体的に備えることになる。
【0071】
なお、想像線にて示す操舵ユニットケース91は、反力モータ24を取付けるとともに、反力伝達機構26及び遊星歯車機構130を収納することになる。
図中、141は操舵軸22を支持する第1軸受、142,142は第1連結軸52を支持する第2軸受、143,143はキャリア136を支持する第3軸受、144は操舵軸22に第1連結軸52を支持する第4軸受、145,145は中間軸135を支持する第5軸受である。
【0072】
次に、上記構成の第3実施例の遊星歯車機構130の作用を説明する。
図14は本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第3実施例の遊星歯車機構の作用図、図15は本発明に係るロック機構がロック状態のときの第3実施例の遊星歯車機構の作用図である。
なお、図14及び図15は遊星歯車機構130のうち、操舵軸22側の第1太陽歯車131並びに第1遊星歯車132と、第1連結軸52側の第2太陽歯車133並びに第2遊星歯車134と、ロック機構80とを並べて表すとともに、遊星歯車機構51を操舵機構20及び転舵機構30と関連づけて表す。
【0073】
図14に示すように、通常時にはソレノイド83はロック信号Cnを受けていないので励磁状態にあり、爪部材82を押している。このため、ロック機構80は爪部材82がロック用歯車81から外れたアンロック状態にある。ロック用歯車81は回転可能な状態であり、ロック用歯車81と一体のキャリア136も回転可能な状態(空転可能)である。
【0074】
一方、転舵車輪35,35は路面に接しているので、大きい路面反力を受ける。この路面反力は転舵機構30に伝わり、入力軸31に第1連結軸52を介して連結された第2太陽歯車133にも伝わる。第2太陽歯車133は路面反力や転舵機構30の機械的な抵抗(摩擦抵抗など)を受ける。
従って、キャリア136を回転させるときの回転抵抗は、第2太陽歯車133を回転させるときの回転抵抗よりも極めて小さい。
【0075】
ステアリングハンドル21を操舵することで、第1太陽歯車131が回転したときに、その回転力は第1遊星歯車132を介して中間軸135、第2遊星歯車134及びキャリア136に伝わる。この結果、回転抵抗が小さい第1遊星歯車132、中間軸135及び第2遊星歯車134が自転しつつ公転するとともに、キャリア136が回転する。このため、操舵軸22から入力軸31へ操舵力が伝わることは、ほとんどない。
【0076】
このように、通常状態において、遊星歯車機構130は開放状態にある。ステアリングハンドル21を操舵すると、図1に示す制御部61が転舵動力モータ45を制御することで、転舵機構30によって、車両の走行状態に応じた最適な操舵特性で転舵車輪35,35を転舵することができる。
さらには、遊星歯車機構130が開放状態にあるので、ステアリングハンドル21の操作に応じて反力モータ24で発生した最適な操舵反力を、ステアリングハンドル21に付加することができる。
【0077】
その後、図15に示すように、(1)何らかの要因によって操舵機構20と転舵機構30との間での電気的な接続が解除されたとき、又は(2)図示せぬイグニッションキースイッチをオフにしたときには、制御部61(図1参照)はロック信号Cnを発する。
【0078】
ソレノイド83はロック信号Cnを受けるので非励磁状態になり、爪部材82を押すことを止める。爪部材82は図示せぬリターンスプリングによってスイングし、ロック用歯車81に噛合う。このため、ロック機構80はロック状態に反転する。ロック用歯車81は回転を規制された状態であり、ロック用歯車81と一体のキャリア136も回転を規制された状態である。
【0079】
このようにロック機構80は、ロック信号Cnを受けたときにはキャリア136を停止状態にロックすることによって、遊星歯車機構130を連結状態にする。すなわち、電気的な接続が解除されたときに、バックアップシステムに自動的に切り替わる。
【0080】
ステアリングハンドル21を操舵することで、第1太陽歯車131が回転したときに、その回転力は第1遊星歯車132を介して中間軸135、第2遊星歯車134及び第2太陽歯車133に伝わる。この結果、第2太陽歯車133が回転する。従って、ステアリングハンドル21の操舵力を遊星歯車機構130を介して転舵機構30へ機械的に伝えて、転舵車輪35,35を転舵することができる。なお、この場合に反力モータ24は操舵反力を発生しない。
【0081】
なお、上記本発明の実施の形態において、車両を操舵するための操舵部材はステアリングハンドル21に限定されるものではなく、例えばジョイスティックであってもよい。
また、制御部61は、例えば何らかの要因によって転舵動力モータ45が停止状態となったときに、反力モータ24に転舵動力モータ45の役割を果たさせるように、制御する構成であってもよい。
【0082】
また、キャリア74や第2太陽歯車133は入力軸31、第1・第2連結軸52,54又は第1・第2自在軸継手53,55に直接に連結してもよい。
また、制御部61は、操舵角センサ23に転舵トルクセンサ32の役割を果たさせるように、制御する構成であってもよい。
また、第1・第2実施例の遊星歯車機構51,100は、操舵軸22に内歯車73又はキャリア74を連結するとともに、入力軸31にキャリア74又は内歯車73を連結した構成であればよい。
【0083】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、操舵部材に操舵軸を設け、転舵機構に操舵軸の操舵力を入力する入力軸を設け、これらの操舵軸と入力軸との間を遊星歯車機構にて連結し、この遊星歯車機構の構成が、中心の太陽歯車に複数個の遊星歯車を噛合わせ、これらの遊星歯車に内歯車を噛合わせ、複数の遊星歯車をキャリアにそれぞれ回転可能に取付けた構成であり、操舵軸に内歯車又はキャリアを連結し、入力軸にキャリア又は内歯車を連結し、太陽歯車を通常は回転可能な状態に維持するとともにロック信号を受けたときには停止状態にロックするロック機構を備えるようにしたので、電気的な接続が解除されたときに、ロック信号を受けたロック機構によって、太陽歯車を停止状態にロックすることができる。この結果、遊星歯車機構はステアリングハンドル等の操舵部材に転舵機構を機械的に接続する。すなわち、電気的な接続が解除されたときに、バックアップシステムに自動的に切り替わる。従って、操舵部材の操舵力を遊星歯車機構を介して転舵機構に機械的に伝えて、転舵車輪を転舵することができる。
【0084】
さらには、バックアップシステムを遊星歯車機構によって構成するとともに、この遊星歯車機構の太陽歯車の回転を回転可能な状態並びに停止状態に切換えるロック機構とによって構成したので、バックアップシステムを確実に且つ迅速に作動させることができる。しかも、バックアップシステムを小型にすることができるので、車両の狭いスペースに容易に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ステアリング装置の模式図
【図2】本発明に係る第1実施例の遊星歯車機構の模式図
【図3】本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第1実施例の遊星歯車機構の作用図
【図4】本発明に係るロック機構がロック状態のときの第1実施例の遊星歯車機構の作用図
【図5】本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構の模式図
【図6】本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構を収納した操舵ユニットケース周りの断面図
【図7】本発明に係る第2実施例の遊星歯車機構の断面図
【図8】本発明に係るロック機構を側方から見た断面図
【図9】本発明に係るアンロック状態のロック機構を上方から見た断面図
【図10】本発明に係るロック状態のロック機構を上方から見た断面図
【図11】本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第2実施例の遊星歯車機構の作用図
【図12】本発明に係るロック機構がロック状態のときの第2実施例の遊星歯車機構の作用図
【図13】本発明に係る第3実施例の遊星歯車機構の模式図
【図14】本発明に係るロック機構がアンロック状態のときの第3実施例の遊星歯車機構の作用図
【図15】本発明に係るロック機構がロック状態のときの第3実施例の遊星歯車機構の作用図
【図16】従来の車両用ステアリング装置の概要図
【符号の説明】
10…車両用ステアリング装置、21…操舵部材(ステアリングハンドル)、22…操舵軸、30…転舵機構、31…入力軸、35…転舵車輪、38…転舵用アクチュエータ、51…遊星歯車機構、71…太陽歯車、72…遊星歯車、73…内歯車、74…キャリア、80…ロック機構、81…ロック用歯車、82…爪部材、83…ソレノイド、Cn…ロック信号。

Claims (1)

  1. ステアリングハンドル等の操舵部材の操舵量に応じて、転舵用アクチュエータから転舵用動力を発生させ、この転舵用動力を転舵機構に伝え、転舵機構にて転舵車輪を転舵させるようにした車両用ステアリング装置において、
    この車両用ステアリング装置は、前記操舵部材に操舵軸を連結し、前記転舵機構に前記操舵軸の操舵力を入力する入力軸を連結し、これらの操舵軸と入力軸との間を遊星歯車機構にて連結し、さらに、前記操舵部材の操舵に応じた操舵反力を発生する反力用アクチュエータを、前記操舵軸に連結した構成であり、
    この遊星歯車機構は、中心の太陽歯車に複数個の遊星歯車を噛合わせ、これらの遊星歯車に内歯車を噛合わせ、前記複数の遊星歯車をキャリアにそれぞれ回転可能に取付けた構成であり、前記操舵軸に前記内歯車又は前記キャリアを連結し、前記入力軸に前記キャリア又は前記内歯車を連結し、前記太陽歯車を通常は回転可能な状態に維持するとともにロック信号を受けたときには停止状態にロックするロック機構を備えたことを特徴とする車両用ステアリング装置。
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