JP2005028953A - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】減圧制御を滑らかに行いつつ、システム遮断時に確実に制動力を得ることが可能なブレーキ制御装置を提供すること。
【解決手段】ホイルシリンダとリザーバとの間に配置された出口弁に対し、ホイルシリンダ圧を減圧、保持、増圧指令を出力する液圧制御手段を備えたブレーキ制御装置において、出口弁を、常開弁である第1出口弁と常閉弁である第2出口弁を直列に配置した構成とし、第1出口弁を比例制御弁とした。
【選択図】 図1
【解決手段】ホイルシリンダとリザーバとの間に配置された出口弁に対し、ホイルシリンダ圧を減圧、保持、増圧指令を出力する液圧制御手段を備えたブレーキ制御装置において、出口弁を、常開弁である第1出口弁と常閉弁である第2出口弁を直列に配置した構成とし、第1出口弁を比例制御弁とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液圧源を備え、ブレーキバイワイヤ制御を行うブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブレーキ制御装置にあっては、ホイルシリンダとリザーバタンクとの間に常閉弁に比べ比例制御を行い易い常開弁が出口弁として設け、この出口弁により減圧制御を行う技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特表2001−526150号公報(第9頁中段、図1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術では、液圧源からブレーキ液を供給する経路と、システム遮断時等に運転者の操作するマスタシリンダからブレーキ液を供給する経路とが物理的に独立している構成となっている。しかしながら、物理的に独立していないブレーキシステムにあっては、出口弁に常開弁を配置すると、システム遮断時に出口弁が開弁状態となり、液圧源において発生した圧力がリザーバタンク側に逃げて、必要な制動力が確保できないという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、減圧制御を滑らかに行いつつ、システム遮断時に確実に制動力を得ることが可能なブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため本願発明では、ホイルシリンダとリザーバとの間に配置された出口弁に対し、ホイルシリンダ圧を減圧、保持、増圧指令を出力する液圧制御手段を備えたブレーキ制御装置において、出口弁を、常開弁である第1出口弁と常閉弁である第2出口弁を直列に配置した構成とし、第1出口弁を比例制御弁とした。
【0007】
常開弁は常閉弁に比べ比例制御を精度良く行うことができる。よって、制御精度の高い減圧制御を実行しつつ、システム遮断時等の電源OFF時であっても、常閉弁である第2出口弁が閉じるため、第1出口弁の状態に関わらずホイルシリンダ圧がリザーバ側に逃げることがない。よって、確実に制動力を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるブレーキ制御装置の前輪系統の全体構成を表すシステム図である。まず、構成について説明すると、ブレーキペダル1を踏み込むと油路28,29を介して流体としてのブレーキ液を制動力発生手段としてのホイルシリンダ8,9に供給する。尚、ホイルシリンダ8はFL側(左前輪側)、ホイルシリンダ9はFR側(右前輪側)である。また、マスタシリンダ3にはブレーキ液を貯留するリザーバタンク27が設けられている。
【0009】
前記マスタシリンダ3と前記油路28,29との間にマスタシリンダ圧力を検知するマスタシリンダ圧力センサ4,5が設けられている。尚、本実施の形態1ではマスタシリンダ圧をセンサ4,5により検出したが、この構成に限られるものではなく、例えば推定器等によって推定しても良い。油路28と油路30の間には遮断弁6が設けられている。油路29と油路31の間には遮断弁7が設けられている。また、遮断弁6から油路30→油路32→油路34と連通する油路上にはホイルシリンダ8が設けられている。また、遮断弁7から油路31→油路33→油路35と連通する油路上にはホイルシリンダ9が設けられている。
【0010】
非通電のとき遮断弁6,7は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)である。ブレーキペダル1を踏むとブレーキスイッチ2はONにセットされ、マスタシリンダ3において圧力が発生する。マスタシリンダ3において発生した圧力は油路28→前記遮断弁6→油路30→油路32→油路34の順にホイルシリンダ8に供給される。また油路29→前記遮断弁7→油路31→油路33→油路35の順にホイルシリンダ9に供給される。
【0011】
油路38上には入口弁14が設けられている。油路39上には入口弁15が設けられている。非通電のとき、入口弁14、15は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)である。
【0012】
油路51上には、第1出口弁16、第2出口弁18が直列に、また、油路54上には第1出口弁17、第2出口弁19が直列に設けられている。非通電のとき、第1出口弁は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)であり、第2出口弁は閉弁状態(所謂ノーマルクローズタイプ)である。尚、ノーマルオープンタイプの第1出口弁16,17は比例制御弁であり、マスタシリンダ3において発生した圧力はこの第1出口弁16,17により比例制御される。
【0013】
油路49上にはリリーフバルブ25が設けられている。油路50上にはリリーフバルブ26が設けられている。尚、このリリーフバルブ25,26の許容液圧値は油圧回路内の必要な最高液圧に設定されている。
【0014】
油路43と油路45の間にはギアポンプ10が設けられている。油路44と油路46の間にはギアポンプ11が設けられている。このギアポンプ10,11は、コントロールユニットからの指令値に基づいてポンプモータ12,13により駆動される。
【0015】
ギアポンプ10,11とホイルシリンダ8,9との間の油路40上には各輪毎の通路を連通及び遮断可能なアイソレーションバルブ20が設けられている。このアイソレーションバルブ20は非通電時は閉弁状態(所謂ノーマルクローズタイプ)である。マスタシリンダ圧が所定値よりも小さいときはアイソレーションバルブ20を連通状態とし、少なくとも1つのギアポンプ10,11を非駆動として、駆動されたポンプにより複数輪の制動力を発生させることができるよう構成されている。例えば、本実施例においては、ギアポンプ11を非駆動としギアポンプ10のみ駆動するとき、制動力を発生する液圧は油路43→油路36→油路38→油路41→油路32→油路34を経由してホイルシリンダ8へ供給される。また、油路43→油路40→油路37→油路39→油路42→油路33→油路35を経由してホイルシリンダ9へ供給される。
【0016】
また、油路43上にはワンウェイバルブ21が、油路44上にはワンウェイバルブ22が設けられている。これは、ギアポンプ10,11を駆動して必要量の油圧を供給したときに、このワンウェイバルブ21,22を設けることでギアポンプ10,11側に液圧が戻らないようにしている。これにより、それ以上ギアポンプ10,11を駆動させることなく液圧を保持することが可能となり、必要最小限のギアポンプ10,11の駆動で液圧を供給することができるよう構成されている。
【0017】
(ブレーキバイワイヤ制御)
本実施の形態1では、ブレーキバイワイヤ制御を実行している。図1において、運転者のキー操作によりイグニッションONとされると、遮断弁6,7を閉じる。そして、運転者のブレーキ操作意図をマスタシリンダ圧等から検出し、その意図及び走行状況に応じて、増圧時にはギアポンプ10,11を駆動し、入口弁14,15を介し、所望のブレーキ液圧を発生させるものである。又、減圧時には、第1出口弁16,17及び第2出口弁18,19を開弁制御することで減圧制御を実行する。
【0018】
以下、第1出口弁と第2出口弁を直列に設ける理由について詳述する。
(比例制御弁における力のつり合い)
〔ノーマルオープンタイプ〕
図2(a)は、ノーマルオープンタイプの比例制御弁における力とストロークとの関係を示す図であり、図2(b)は比例制御弁の力のつり合いを示す図である。図2(b)に示すように、比例制御弁は、通電により電磁力を発生するソレノイド71と、ソレノイド71の電磁吸引力によりストロークするコア72と、コア72と一体に移動するボール73と、ボール73との間で流量及び油圧を制御する弁座74と、ボール73に対し弁座74と離れる方向に付勢するばね75から構成されている。
【0019】
図2中ストロークとは、ボール73と弁座74の間の距離を示し、力とはボール73にかかる力を表す。流体力とは、高圧が作用した際、ボール73と弁座74の間のストロークによって決定される管路抵抗に相当する。よって、ノーマルオープンタイプの比例制御弁では、ストロークが小さければボール73と弁座74の間が広く開いており管路抵抗が小さいため、流体力も小さい。一方、ストロークが大きければボール73と弁座74の間が狭くなっており管路抵抗が大きいため、流体力は大きい。すなわち、ストロークによって図2(b)中上方に作用する力となる。
【0020】
また、ばね力は、ストロークによって図2(b)中上方に作用する力であり、ストロークが小さいときは小さく、ストロークが大きいときは大きい。
【0021】
図2(a)の太線で表される特性は、図2(b)よりバネ力と流体力との和で表される。また、電流の大きさに伴うソレノイドの吸引力の変化は図2(a)の点線で表される。これら2つの線の交点が、ソレノイドの吸引力のつり合う点であり、電流値の値に応じて、ストローク小から大にかけて、つり合い点を取ることができる。
【0022】
〔ノーマルクローズタイプ〕
図3(a)は、ノーマルクローズタイプの比例制御弁における力とバネのストロークとの関係を示す図であり、図3(b)は比例制御弁の力のつり合いを示す図である。基本的な構成はノーマルオープンタイプと同様であるが、ばね力が図3(b)中下方に作用している点が異なる。
【0023】
図3(a)の太線で表されるばね力と流体力の特性は、図3(b)よりバネ力と流体力との差で表される。また、電流の大きさに伴うソレノイドの吸引力の変化は図3(a)の点線で表される。これら2つの線の交点が、ソレノイドの吸引力のつり合う点であるが、ソレノイドの吸引力のつり合い点を取ることができるのはストローク中程度までが限度である。
【0024】
すなわち、ストロークが大きくなるほどコア72がソレノイド71に近づくことになり、電磁力の吸引力がどんどん強まる傾向になる(下に凸傾向)。一方、(ばね力−流体力)は、ストロークが大きくなるほど流体力は弱まり、ばね力の特性に近づく傾向になる(上に凸傾向)。このように、力の関係が下に凸傾向と上に凸傾向の組み合わせになり、ソレノイドの吸引力とのバランスが取れるポイントが限られ、広い範囲における比例制御を達成できない。これを達成するにはコイルを大型化することも考えられるが、コストアップに繋がる。また、ノーマルクローズを比例制御する場合は、吸引力と流体力のつり合い点を取るためにはリザーバ方向(低圧)に開弁するよう配置する必要があり、液もれの抑制のためには別途シール手段が必要となる。
【0025】
以上説明したように、図2,3より、ノーマルオープンタイプの比例制御弁の方が、広いストローク範囲においてつり合いを取ることが可能であり、ノーマルクローズタイプの比例制御弁に比べ、滑らかに比例制御を行うことができる。そこで、本実施の形態では、第1出口弁16,17として、ノーマルオープンタイプの比例制御弁を用いることとした。
【0026】
このとき、フェール時等の全電源OFFのときには、運転者の操作するマスタシリンダ圧がリザーバ27に流れてしまうのを防止するために、ノーマルクローズタイプの第2出口弁18,19を直列に配置することとした。これにより、フェール時等の電源OFF時であっても、通常のブレーキ操作経路を確保しつつ、制御性の高いブレーキバイワイヤ制御を達成することができる(請求項1,3に対応)。以下、第1出口弁16,17及び第2出口弁18,19の制御について説明する。また、第2出口弁をホイルシリンダ側に開弁、リザーバ側に対し閉弁するように配置したので、ボール73と弁座74との間で確実なシール性能を保つことができる(請求項2に対応)。
【0027】
(減圧中のみ第2出口弁を開弁状態にする場合)
図4は、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ101において、システムが正常であるかどうかを確認し、正常であるときはステップ102へ進み、異常のときはステップ108へ進む。
【0028】
ステップ102において、減圧制御中かどうかを判断し、減圧制御中であるときはステップ106へ進み、減圧制御中でないときはステップ103へ進む。
【0029】
ステップ103において、ホイルシリンダ圧が増圧中あるいは保持中であるかどうかを判断し、増圧中あるいは保持中のときはステップ104へ進み、いずれの場合でもない場合はステップ108へ進む。
【0030】
ステップ104において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ105へ進む。
【0031】
ステップ105において、第1出口弁16,17を閉じ、本制御フローを終了する。
【0032】
ステップ106において、第2出口弁18,19を開き、ステップ107へ進む。
【0033】
ステップ107において、第1出口弁16,17を半開にし、本制御フローを終了する。
【0034】
ステップ108において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ109へ進む。
【0035】
ステップ109において、第1出口弁16,17を開き、本制御フローを終了する。
【0036】
以下、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を図7のタイムチャートに基づいて説明する。図7は、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0037】
時刻T1において、マスタシリンダ圧力の上昇を検知すると、システムが正常であることを確認し、ステップ102において減圧制御中ではないと判断しステップ103へ進む。次に、マスタシリンダ圧は増圧中であるため、ステップ104において第2出口弁18,19を閉じ、ステップ105において第1出口弁を閉じる。
【0038】
時刻T2において、保持状態であるため、第2出口弁18,19、第1出口弁16,17は閉弁状態のまま入口弁14,15を閉弁状態とする。これにより、ホイルシリンダ内のブレーキ液圧を保持することとなる。尚、保持状態は入口弁14,15を廃止した場合、ワンウェイバルブ21,22を利用することによって得ることができる。また、更にワンウェイバルブ21,22を廃止し、ギアポンプ10,11をホイルシリンダ圧とつり合う程度の液圧が発生するように駆動してもよい。
【0039】
時刻T3において、マスタシリンダ圧が減少し始めるため、ステップ106において第2出口弁18,19を開き、ステップ107において第1出口弁16,17を半開にする。
【0040】
時刻T4において、運転者のブレーキ操作終了に伴い、ホイルシリンダ圧の減圧が完了する。このとき、第2出口弁18,19を閉弁し、本制御を終了する。
【0041】
以上説明したように、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁にすることで、制動力を確保したい場合、つまり増圧、保持状態の場合に、システムが遮断したときでも液圧源において発生した圧力がリザーバタンク側に逃げることなく、確実に制動力を得ることが可能となる。
【0042】
(ブレーキ操作が働いている間、出口弁を開弁状態にする場合)
図5は、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ201において、システムが正常であるかどうかを判断し、正常である場合は、ステップ202へ進み、異常である場合はステップ207へ進む。
【0043】
ステップ202において、マスタシリンダ圧が増圧中、保持中あるいは減圧中であるかどうかを判断し、増圧中、保持中あるいは減圧中である場合はステップ203へ進み、いずれの状態でもない場合はステップ207へ進む。
【0044】
ステップ203において、第2出口弁18,19を開き、ステップ204へ進む。
【0045】
ステップ204において、マスタシリンダ圧が減圧中であるかどうかを判断し、減圧中の場合はステップ206へ進み、減圧中でない場合はステップ205へ進む。
【0046】
ステップ205において、第1出口弁16,17を閉じ、本制御フローを終了する。
【0047】
ステップ206において、第1出口弁16,17を半開にし、本制御フローを終了する。
【0048】
ステップ207において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ208へ進む。
【0049】
ステップ208において、第1出口弁16,17を開き、本制御フローを終了する。
【0050】
以下、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を、図8のタイムチャートに基づいて説明する。
図8は、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0051】
時刻T1において、マスタシリンダ圧力の上昇を検知すると、システムが正常であることを確認し、ステップ202へ進む。次に、増圧制御中であると判断しステップ203へ進み、第2出口弁18,19を開弁する。ステップ204において減圧制御中ではないため、ステップ205において第1出口弁16,17を閉じる。
【0052】
時刻T2において、保持状態であるため、ステップ203において第2出口弁18,19を開弁する。ステップ204において、減圧制御中ではないため、第1出口弁16,17は閉じたままである。
【0053】
時刻T3において、マスタシリンダ圧は減圧制御を開始するため、ステップ203において第2出口弁18,19は開弁状態のままである。ステップ204において減圧中であるため、ステップ206において、第1出口弁16,17を半開にする。
【0054】
時刻T4において、運転者のブレーキ操作終了に伴い、ホイルシリンダ圧の減圧が完了する。このとき、第2出口弁18,19を閉弁し、本制御を終了する。
【0055】
以上説明したように、増圧とともに第2出口弁を開弁し、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にすることで、減圧が始まってから第2出口弁18,19を開弁する場合に比べて、よりスムーズに保持から減圧への移行を行うことができる。
【0056】
(イグニションの状態により出口弁を制御する場合)
図6は、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ301において、イグニションがONであるかどうかの判断を行い、ONのときはステップ302へ進み、OFFのときはステップ304へ進む。
【0057】
ステップ302において、システムが正常であるかどうかを判断し、正常の場合はステップ303へ進み、異常の場合はステップ304へ進む。
【0058】
ステップ303において、第2出口弁18,19を開き、本制御フローを終了する。
【0059】
ステップ304において、第2出口弁18,19を閉じ、本制御フローを終了する。
【0060】
以下、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を、図9のタイムチャートに基づいて説明する。
図9は、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0061】
時刻T1において、イグニションがONであるためステップ302へ進み、システム正常であるため、ステップ303において第2出口弁18,19を開く。
【0062】
時刻T2において、イグニションがOFFであるためステップ304へ進み、第2出口弁18,19を閉じる。
【0063】
(システム異常時に出口弁を閉弁にする制御)
以下、システム異常時に第2出口弁18,19を閉弁にする制御内容を図10のタイムチャートに基づいて説明する。
図10はシステム異常時に第2出口弁18,19を閉弁にする制御内容を表すタイムチャートである。
【0064】
時刻T1において、システム異常と判断されるため、ステップ304において第2出口弁18,19を閉じる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態1においては、ホイルシリンダ8,9と低圧側であるリザーバタンク27との間に比例制御を行うノーマルオープンタイプの出口弁16,17とノーマルクローズタイプの出口弁18,19を設け、また、ホイルシリンダ8,9とギアポンプ10,11との間に入口弁14,15を設けて、各弁を制御することにより増圧、保持、減圧の制御を行っている。比例制御を行うノーマルオープンタイプの出口弁16,17を用いることにより、減圧時に減圧の度合に応じた制御を行うことが可能となり、滑らかに減圧制御を行うことができる。また、ホイルシリンダ8,9とリザーバタンク27の間にノーマルクローズタイプの出口弁18,19を設けることにより、システム遮断時には低圧側であるリザーバタンク27側に圧力が逃げることなく制動力を維持することが可能となり、確実に制動力を得ることができる(請求項1,2に対応)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるブレーキ制御装置のシステム構成図である。
【図2】実施の形態1におけるノーマルオープンタイプの比例制御弁の特性を表す図である。
【図3】実施の形態1におけるノーマルクローズタイプの比例制御弁の特性を表す図である。
【図4】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図5】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図6】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図7】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図8】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図9】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図10】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル
2 ブレーキスイッチ
3 マスタシリンダ
4,5 マスタシリンダ圧力センサ
6,7 遮断弁
8 ホイルシリンダ(FL)
9 ホイルシリンダ(FR)
10,11 ギアポンプ
12,13 ポンプモータ
14,15 入口弁
16,17 第1出口弁(比例制御弁)
18,19 第2出口弁
20 アイソレーションバルブ
21,22 ワンウェイバルブ
23,24 ホイルシリンダ圧力センサ
25,26 リリーフバルブ
27 リザーバタンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、液圧源を備え、ブレーキバイワイヤ制御を行うブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブレーキ制御装置にあっては、ホイルシリンダとリザーバタンクとの間に常閉弁に比べ比例制御を行い易い常開弁が出口弁として設け、この出口弁により減圧制御を行う技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特表2001−526150号公報(第9頁中段、図1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術では、液圧源からブレーキ液を供給する経路と、システム遮断時等に運転者の操作するマスタシリンダからブレーキ液を供給する経路とが物理的に独立している構成となっている。しかしながら、物理的に独立していないブレーキシステムにあっては、出口弁に常開弁を配置すると、システム遮断時に出口弁が開弁状態となり、液圧源において発生した圧力がリザーバタンク側に逃げて、必要な制動力が確保できないという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、減圧制御を滑らかに行いつつ、システム遮断時に確実に制動力を得ることが可能なブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため本願発明では、ホイルシリンダとリザーバとの間に配置された出口弁に対し、ホイルシリンダ圧を減圧、保持、増圧指令を出力する液圧制御手段を備えたブレーキ制御装置において、出口弁を、常開弁である第1出口弁と常閉弁である第2出口弁を直列に配置した構成とし、第1出口弁を比例制御弁とした。
【0007】
常開弁は常閉弁に比べ比例制御を精度良く行うことができる。よって、制御精度の高い減圧制御を実行しつつ、システム遮断時等の電源OFF時であっても、常閉弁である第2出口弁が閉じるため、第1出口弁の状態に関わらずホイルシリンダ圧がリザーバ側に逃げることがない。よって、確実に制動力を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるブレーキ制御装置の前輪系統の全体構成を表すシステム図である。まず、構成について説明すると、ブレーキペダル1を踏み込むと油路28,29を介して流体としてのブレーキ液を制動力発生手段としてのホイルシリンダ8,9に供給する。尚、ホイルシリンダ8はFL側(左前輪側)、ホイルシリンダ9はFR側(右前輪側)である。また、マスタシリンダ3にはブレーキ液を貯留するリザーバタンク27が設けられている。
【0009】
前記マスタシリンダ3と前記油路28,29との間にマスタシリンダ圧力を検知するマスタシリンダ圧力センサ4,5が設けられている。尚、本実施の形態1ではマスタシリンダ圧をセンサ4,5により検出したが、この構成に限られるものではなく、例えば推定器等によって推定しても良い。油路28と油路30の間には遮断弁6が設けられている。油路29と油路31の間には遮断弁7が設けられている。また、遮断弁6から油路30→油路32→油路34と連通する油路上にはホイルシリンダ8が設けられている。また、遮断弁7から油路31→油路33→油路35と連通する油路上にはホイルシリンダ9が設けられている。
【0010】
非通電のとき遮断弁6,7は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)である。ブレーキペダル1を踏むとブレーキスイッチ2はONにセットされ、マスタシリンダ3において圧力が発生する。マスタシリンダ3において発生した圧力は油路28→前記遮断弁6→油路30→油路32→油路34の順にホイルシリンダ8に供給される。また油路29→前記遮断弁7→油路31→油路33→油路35の順にホイルシリンダ9に供給される。
【0011】
油路38上には入口弁14が設けられている。油路39上には入口弁15が設けられている。非通電のとき、入口弁14、15は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)である。
【0012】
油路51上には、第1出口弁16、第2出口弁18が直列に、また、油路54上には第1出口弁17、第2出口弁19が直列に設けられている。非通電のとき、第1出口弁は開弁状態(所謂ノーマルオープンタイプ)であり、第2出口弁は閉弁状態(所謂ノーマルクローズタイプ)である。尚、ノーマルオープンタイプの第1出口弁16,17は比例制御弁であり、マスタシリンダ3において発生した圧力はこの第1出口弁16,17により比例制御される。
【0013】
油路49上にはリリーフバルブ25が設けられている。油路50上にはリリーフバルブ26が設けられている。尚、このリリーフバルブ25,26の許容液圧値は油圧回路内の必要な最高液圧に設定されている。
【0014】
油路43と油路45の間にはギアポンプ10が設けられている。油路44と油路46の間にはギアポンプ11が設けられている。このギアポンプ10,11は、コントロールユニットからの指令値に基づいてポンプモータ12,13により駆動される。
【0015】
ギアポンプ10,11とホイルシリンダ8,9との間の油路40上には各輪毎の通路を連通及び遮断可能なアイソレーションバルブ20が設けられている。このアイソレーションバルブ20は非通電時は閉弁状態(所謂ノーマルクローズタイプ)である。マスタシリンダ圧が所定値よりも小さいときはアイソレーションバルブ20を連通状態とし、少なくとも1つのギアポンプ10,11を非駆動として、駆動されたポンプにより複数輪の制動力を発生させることができるよう構成されている。例えば、本実施例においては、ギアポンプ11を非駆動としギアポンプ10のみ駆動するとき、制動力を発生する液圧は油路43→油路36→油路38→油路41→油路32→油路34を経由してホイルシリンダ8へ供給される。また、油路43→油路40→油路37→油路39→油路42→油路33→油路35を経由してホイルシリンダ9へ供給される。
【0016】
また、油路43上にはワンウェイバルブ21が、油路44上にはワンウェイバルブ22が設けられている。これは、ギアポンプ10,11を駆動して必要量の油圧を供給したときに、このワンウェイバルブ21,22を設けることでギアポンプ10,11側に液圧が戻らないようにしている。これにより、それ以上ギアポンプ10,11を駆動させることなく液圧を保持することが可能となり、必要最小限のギアポンプ10,11の駆動で液圧を供給することができるよう構成されている。
【0017】
(ブレーキバイワイヤ制御)
本実施の形態1では、ブレーキバイワイヤ制御を実行している。図1において、運転者のキー操作によりイグニッションONとされると、遮断弁6,7を閉じる。そして、運転者のブレーキ操作意図をマスタシリンダ圧等から検出し、その意図及び走行状況に応じて、増圧時にはギアポンプ10,11を駆動し、入口弁14,15を介し、所望のブレーキ液圧を発生させるものである。又、減圧時には、第1出口弁16,17及び第2出口弁18,19を開弁制御することで減圧制御を実行する。
【0018】
以下、第1出口弁と第2出口弁を直列に設ける理由について詳述する。
(比例制御弁における力のつり合い)
〔ノーマルオープンタイプ〕
図2(a)は、ノーマルオープンタイプの比例制御弁における力とストロークとの関係を示す図であり、図2(b)は比例制御弁の力のつり合いを示す図である。図2(b)に示すように、比例制御弁は、通電により電磁力を発生するソレノイド71と、ソレノイド71の電磁吸引力によりストロークするコア72と、コア72と一体に移動するボール73と、ボール73との間で流量及び油圧を制御する弁座74と、ボール73に対し弁座74と離れる方向に付勢するばね75から構成されている。
【0019】
図2中ストロークとは、ボール73と弁座74の間の距離を示し、力とはボール73にかかる力を表す。流体力とは、高圧が作用した際、ボール73と弁座74の間のストロークによって決定される管路抵抗に相当する。よって、ノーマルオープンタイプの比例制御弁では、ストロークが小さければボール73と弁座74の間が広く開いており管路抵抗が小さいため、流体力も小さい。一方、ストロークが大きければボール73と弁座74の間が狭くなっており管路抵抗が大きいため、流体力は大きい。すなわち、ストロークによって図2(b)中上方に作用する力となる。
【0020】
また、ばね力は、ストロークによって図2(b)中上方に作用する力であり、ストロークが小さいときは小さく、ストロークが大きいときは大きい。
【0021】
図2(a)の太線で表される特性は、図2(b)よりバネ力と流体力との和で表される。また、電流の大きさに伴うソレノイドの吸引力の変化は図2(a)の点線で表される。これら2つの線の交点が、ソレノイドの吸引力のつり合う点であり、電流値の値に応じて、ストローク小から大にかけて、つり合い点を取ることができる。
【0022】
〔ノーマルクローズタイプ〕
図3(a)は、ノーマルクローズタイプの比例制御弁における力とバネのストロークとの関係を示す図であり、図3(b)は比例制御弁の力のつり合いを示す図である。基本的な構成はノーマルオープンタイプと同様であるが、ばね力が図3(b)中下方に作用している点が異なる。
【0023】
図3(a)の太線で表されるばね力と流体力の特性は、図3(b)よりバネ力と流体力との差で表される。また、電流の大きさに伴うソレノイドの吸引力の変化は図3(a)の点線で表される。これら2つの線の交点が、ソレノイドの吸引力のつり合う点であるが、ソレノイドの吸引力のつり合い点を取ることができるのはストローク中程度までが限度である。
【0024】
すなわち、ストロークが大きくなるほどコア72がソレノイド71に近づくことになり、電磁力の吸引力がどんどん強まる傾向になる(下に凸傾向)。一方、(ばね力−流体力)は、ストロークが大きくなるほど流体力は弱まり、ばね力の特性に近づく傾向になる(上に凸傾向)。このように、力の関係が下に凸傾向と上に凸傾向の組み合わせになり、ソレノイドの吸引力とのバランスが取れるポイントが限られ、広い範囲における比例制御を達成できない。これを達成するにはコイルを大型化することも考えられるが、コストアップに繋がる。また、ノーマルクローズを比例制御する場合は、吸引力と流体力のつり合い点を取るためにはリザーバ方向(低圧)に開弁するよう配置する必要があり、液もれの抑制のためには別途シール手段が必要となる。
【0025】
以上説明したように、図2,3より、ノーマルオープンタイプの比例制御弁の方が、広いストローク範囲においてつり合いを取ることが可能であり、ノーマルクローズタイプの比例制御弁に比べ、滑らかに比例制御を行うことができる。そこで、本実施の形態では、第1出口弁16,17として、ノーマルオープンタイプの比例制御弁を用いることとした。
【0026】
このとき、フェール時等の全電源OFFのときには、運転者の操作するマスタシリンダ圧がリザーバ27に流れてしまうのを防止するために、ノーマルクローズタイプの第2出口弁18,19を直列に配置することとした。これにより、フェール時等の電源OFF時であっても、通常のブレーキ操作経路を確保しつつ、制御性の高いブレーキバイワイヤ制御を達成することができる(請求項1,3に対応)。以下、第1出口弁16,17及び第2出口弁18,19の制御について説明する。また、第2出口弁をホイルシリンダ側に開弁、リザーバ側に対し閉弁するように配置したので、ボール73と弁座74との間で確実なシール性能を保つことができる(請求項2に対応)。
【0027】
(減圧中のみ第2出口弁を開弁状態にする場合)
図4は、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ101において、システムが正常であるかどうかを確認し、正常であるときはステップ102へ進み、異常のときはステップ108へ進む。
【0028】
ステップ102において、減圧制御中かどうかを判断し、減圧制御中であるときはステップ106へ進み、減圧制御中でないときはステップ103へ進む。
【0029】
ステップ103において、ホイルシリンダ圧が増圧中あるいは保持中であるかどうかを判断し、増圧中あるいは保持中のときはステップ104へ進み、いずれの場合でもない場合はステップ108へ進む。
【0030】
ステップ104において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ105へ進む。
【0031】
ステップ105において、第1出口弁16,17を閉じ、本制御フローを終了する。
【0032】
ステップ106において、第2出口弁18,19を開き、ステップ107へ進む。
【0033】
ステップ107において、第1出口弁16,17を半開にし、本制御フローを終了する。
【0034】
ステップ108において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ109へ進む。
【0035】
ステップ109において、第1出口弁16,17を開き、本制御フローを終了する。
【0036】
以下、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を図7のタイムチャートに基づいて説明する。図7は、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0037】
時刻T1において、マスタシリンダ圧力の上昇を検知すると、システムが正常であることを確認し、ステップ102において減圧制御中ではないと判断しステップ103へ進む。次に、マスタシリンダ圧は増圧中であるため、ステップ104において第2出口弁18,19を閉じ、ステップ105において第1出口弁を閉じる。
【0038】
時刻T2において、保持状態であるため、第2出口弁18,19、第1出口弁16,17は閉弁状態のまま入口弁14,15を閉弁状態とする。これにより、ホイルシリンダ内のブレーキ液圧を保持することとなる。尚、保持状態は入口弁14,15を廃止した場合、ワンウェイバルブ21,22を利用することによって得ることができる。また、更にワンウェイバルブ21,22を廃止し、ギアポンプ10,11をホイルシリンダ圧とつり合う程度の液圧が発生するように駆動してもよい。
【0039】
時刻T3において、マスタシリンダ圧が減少し始めるため、ステップ106において第2出口弁18,19を開き、ステップ107において第1出口弁16,17を半開にする。
【0040】
時刻T4において、運転者のブレーキ操作終了に伴い、ホイルシリンダ圧の減圧が完了する。このとき、第2出口弁18,19を閉弁し、本制御を終了する。
【0041】
以上説明したように、減圧中のみ第2出口弁18,19を開弁にすることで、制動力を確保したい場合、つまり増圧、保持状態の場合に、システムが遮断したときでも液圧源において発生した圧力がリザーバタンク側に逃げることなく、確実に制動力を得ることが可能となる。
【0042】
(ブレーキ操作が働いている間、出口弁を開弁状態にする場合)
図5は、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ201において、システムが正常であるかどうかを判断し、正常である場合は、ステップ202へ進み、異常である場合はステップ207へ進む。
【0043】
ステップ202において、マスタシリンダ圧が増圧中、保持中あるいは減圧中であるかどうかを判断し、増圧中、保持中あるいは減圧中である場合はステップ203へ進み、いずれの状態でもない場合はステップ207へ進む。
【0044】
ステップ203において、第2出口弁18,19を開き、ステップ204へ進む。
【0045】
ステップ204において、マスタシリンダ圧が減圧中であるかどうかを判断し、減圧中の場合はステップ206へ進み、減圧中でない場合はステップ205へ進む。
【0046】
ステップ205において、第1出口弁16,17を閉じ、本制御フローを終了する。
【0047】
ステップ206において、第1出口弁16,17を半開にし、本制御フローを終了する。
【0048】
ステップ207において、第2出口弁18,19を閉じ、ステップ208へ進む。
【0049】
ステップ208において、第1出口弁16,17を開き、本制御フローを終了する。
【0050】
以下、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を、図8のタイムチャートに基づいて説明する。
図8は、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にする場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0051】
時刻T1において、マスタシリンダ圧力の上昇を検知すると、システムが正常であることを確認し、ステップ202へ進む。次に、増圧制御中であると判断しステップ203へ進み、第2出口弁18,19を開弁する。ステップ204において減圧制御中ではないため、ステップ205において第1出口弁16,17を閉じる。
【0052】
時刻T2において、保持状態であるため、ステップ203において第2出口弁18,19を開弁する。ステップ204において、減圧制御中ではないため、第1出口弁16,17は閉じたままである。
【0053】
時刻T3において、マスタシリンダ圧は減圧制御を開始するため、ステップ203において第2出口弁18,19は開弁状態のままである。ステップ204において減圧中であるため、ステップ206において、第1出口弁16,17を半開にする。
【0054】
時刻T4において、運転者のブレーキ操作終了に伴い、ホイルシリンダ圧の減圧が完了する。このとき、第2出口弁18,19を閉弁し、本制御を終了する。
【0055】
以上説明したように、増圧とともに第2出口弁を開弁し、ブレーキ操作が働いている間、第2出口弁18,19を開弁状態にすることで、減圧が始まってから第2出口弁18,19を開弁する場合に比べて、よりスムーズに保持から減圧への移行を行うことができる。
【0056】
(イグニションの状態により出口弁を制御する場合)
図6は、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を表すフローチャートである。
ステップ301において、イグニションがONであるかどうかの判断を行い、ONのときはステップ302へ進み、OFFのときはステップ304へ進む。
【0057】
ステップ302において、システムが正常であるかどうかを判断し、正常の場合はステップ303へ進み、異常の場合はステップ304へ進む。
【0058】
ステップ303において、第2出口弁18,19を開き、本制御フローを終了する。
【0059】
ステップ304において、第2出口弁18,19を閉じ、本制御フローを終了する。
【0060】
以下、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を、図9のタイムチャートに基づいて説明する。
図9は、イグニションの状態により第2出口弁18,19を制御する場合の制御内容を表すタイムチャートである。
【0061】
時刻T1において、イグニションがONであるためステップ302へ進み、システム正常であるため、ステップ303において第2出口弁18,19を開く。
【0062】
時刻T2において、イグニションがOFFであるためステップ304へ進み、第2出口弁18,19を閉じる。
【0063】
(システム異常時に出口弁を閉弁にする制御)
以下、システム異常時に第2出口弁18,19を閉弁にする制御内容を図10のタイムチャートに基づいて説明する。
図10はシステム異常時に第2出口弁18,19を閉弁にする制御内容を表すタイムチャートである。
【0064】
時刻T1において、システム異常と判断されるため、ステップ304において第2出口弁18,19を閉じる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態1においては、ホイルシリンダ8,9と低圧側であるリザーバタンク27との間に比例制御を行うノーマルオープンタイプの出口弁16,17とノーマルクローズタイプの出口弁18,19を設け、また、ホイルシリンダ8,9とギアポンプ10,11との間に入口弁14,15を設けて、各弁を制御することにより増圧、保持、減圧の制御を行っている。比例制御を行うノーマルオープンタイプの出口弁16,17を用いることにより、減圧時に減圧の度合に応じた制御を行うことが可能となり、滑らかに減圧制御を行うことができる。また、ホイルシリンダ8,9とリザーバタンク27の間にノーマルクローズタイプの出口弁18,19を設けることにより、システム遮断時には低圧側であるリザーバタンク27側に圧力が逃げることなく制動力を維持することが可能となり、確実に制動力を得ることができる(請求項1,2に対応)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるブレーキ制御装置のシステム構成図である。
【図2】実施の形態1におけるノーマルオープンタイプの比例制御弁の特性を表す図である。
【図3】実施の形態1におけるノーマルクローズタイプの比例制御弁の特性を表す図である。
【図4】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図5】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図6】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すフローチャートである。
【図7】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図8】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図9】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【図10】実施の形態1におけるブレーキバイワイヤ制御制御内容を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル
2 ブレーキスイッチ
3 マスタシリンダ
4,5 マスタシリンダ圧力センサ
6,7 遮断弁
8 ホイルシリンダ(FL)
9 ホイルシリンダ(FR)
10,11 ギアポンプ
12,13 ポンプモータ
14,15 入口弁
16,17 第1出口弁(比例制御弁)
18,19 第2出口弁
20 アイソレーションバルブ
21,22 ワンウェイバルブ
23,24 ホイルシリンダ圧力センサ
25,26 リリーフバルブ
27 リザーバタンク
Claims (3)
- 液圧源から供給される液圧により、各車輪に制動力を発生させるホイルシリンダと、
前記ホイルシリンダとリザーバとの間に配置された出口弁と、
前記出口弁に対し、前記ホイルシリンダ圧を減圧、保持、増圧指令を出力する液圧制御手段と、
を備えたブレーキ制御装置において、
前記出口弁を、常開弁である第1出口弁と常閉弁である第2出口弁を直列に配置した構成とし、
前記第1出口弁を比例制御弁としたことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
前記第2出口弁はホイルシリンダ側からリザーバ方向に閉弁されることを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置において、
前記液圧源を各車輪毎に設けられたポンプとし、
前記液圧制御手段は、運転者のブレーキ操作に応じて、前記液圧源の駆動により前記ホイルシリンダにブレーキ液圧を供給するブレーキバイワイヤ加圧を実行することを特徴とするブレーキ制御装置。
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