JP2005028386A - 難加工鋼片の熱間圧延方法 - Google Patents

難加工鋼片の熱間圧延方法 Download PDF

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恭太郎 天藤
Takayuki Shimada
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Abstract

【課題】高S快削ステンレス鋼などのような難加工鋼片の熱間圧延において、圧延中で鋼片の先端部に裂けが生じるのを防止する。
【解決手段】難加工鋼片1を熱間圧延するに際して、該鋼片1の一方の端面に該鋼片1よりも加工性のよいダミー部材2を溶接し、該ダミー部材2を先頭側にして熱間圧延を行う。鋼片先頭部のダミー部材2は熱間加工性が良いので、鋼片の先端部に裂けが生じるのを防止できる。溶接がエレクトロンビーム溶接又はフラッシュバット溶接である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はS快削ステンレス鋼のような難加工鋼片の熱間圧延において、該鋼片の先頭に裂け目が発生するのを防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
SUS303に代表される快削ステンレス鋼は、鋼中にSとMnを添加し、MnSを存在させることにより、このMnSがチップブレーカーとして作用し、被削性を向上させたものであるが、高Sであるため製造上高温での加工性を低下させ、熱間圧延中にしばしば鋼片の先頭に裂け目が発生する。以下、この裂け目を「先端裂け」と呼ぶ。先端裂けが発生すると、その部分は製品にならないので歩留落ちとなり、また、先端裂けが顕著な場合は、その部分がロールに巻き付いてラインを止めるという重大なトラブルとなる。そのため、従来から先端裂けを防止するための方法が色々と考えられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、鋼片の加熱において900℃〜1050℃の温度範囲で加熱し、かつ鋼片の先端部を鋼片本体よりも高温(1200℃以上)に加熱して熱間加工性を向上させ、先端裂けを防止するようにした高強度快削オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、熱間圧延前に鋼片の先端面に低S鋼を肉盛溶接することにより、被圧延材先端部分の熱間加工性を向上させ、先端裂けを防止する熱間圧延方法も開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−231413号公報
【特許文献2】
特開平8−174008号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1の鋼片先端部を高温加熱する方法では、加熱炉内の雰囲気温度を高温で保持するために燃料コスト及び操業能率を大きく低下させるとゝもに、加熱による結晶粒粗大化といった二次弊害が生じるといった問題点がある。
【0007】
また、特許文献2の鋼片先端に肉盛溶接を行う方法は、肉盛溶接部がフィッシュテール巻き込み防止のため、圧延途中にシヤー等を用いて切断されてしまうのが一般的である。そのため、肉盛溶接部の切断後の先端部分がロールに咬み込んだ際に、切断面を起点として先端裂けが発生し、ロール巻き付き等のトラブルを招くといったことが問題となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記特許文献2に記載された方法では先端裂けの発生を防止できない原因を調査した結果、該方法では溶接時の溶解に伴って鋼片中のSが肉盛溶接部に拡散しており、これが先端裂けの原因であることをつきとめた。そこで本発明は、溶接時の溶解に伴う鋼片中Sの肉盛溶接部への拡散を防止したものであり、その要旨は、
(1)難加工鋼片を熱間圧延するに際して、該難加工鋼片の一方の端面に該難加工鋼片よりも熱間加工性が良いダミー部材を溶接し、該ダミー部材を先頭側にして熱間圧延を行うことを特徴とする難加工鋼片の熱間圧延方法。
(2)前記溶接がエレクトロンビーム溶接又はフラッシュバット溶接であることを特徴とする前記(1)に記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
(3)前記難加工鋼片がS快削ステンレス鋼であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
(4)前記ダミー部材が前記難加工鋼片と同一断面形状を有することを特徴とする前記(1)乃至(3)に記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態を説明する図であり、 図1(A)は断面が平方形の難加工鋼片1を示し、図1(B)は断面が円形の難加工鋼片1を示す。2は難加工鋼片1の一方の端面に溶接されたダミー部材であり、3は溶接部である。難加工鋼片としては、例えばS快削ステンレス鋼であり、オーステナイト系であるSUS303の他に、マルテンサイト系であるSUS416やフェライト系であるSUS430F等を挙げることができる。
【0010】
ダミー部材2は、難加工鋼片1よりも熱間加工性が良い材料であり、Sが0.03mass%以下の炭素鋼が望ましい。具体的には、例えばSS41が望ましい。ダミー部材2のS量が多くなると、該ダミー部材の熱間加工性が低下し、圧延中の先端裂けを十分に防止できなくなる。S量の下限については、Sが不可避的不純物である点から通常0.001%以上である。ダミー部材2の断面形状は、難加工鋼片1と同一断面図形状であることが望ましく、ダミー部材2の長さは、先端裂けを防止する観点から50mm以上が望ましく、加熱炉の長さや経済性の点から200mm以下が望ましい。
【0011】
溶接方法は、エレクトロンビーム溶接、フラッシュバット溶接、アーク溶接等を適用できるが、能率が良いこと、熱影響部が小さいことによりSの拡散を防止できるという点でエレクトロンビーム溶接及びフラッシュバット溶接が好ましい。溶接方法がアーク溶接等の場合の溶接棒の成分は、Sを除けば特に規定しないが、望ましくは鋼片の成分に類似するものがよい。すなわち、鋼片に対して共金系の溶接棒を使用するのが望ましい。その理由は鋼片と肉盛り鋼の両鋼種金属が溶け込んだ所に稀釈部が生じるのを防ぐためである。
【0012】
溶接棒の具体例としては、オーステナイト系のSUS303鋼片に対しては、同じオーステナイト系のステンレスアーク溶接棒(D308等)、マルテンサイト系のSUS416鋼片に対しては、同じマルテンサイト系のステンレスアーク溶接棒(D410等)を用いることができる。なお、ダミー接材の部分は、圧延後に切り取り、スクラップとする。
【0013】
本発明の熱間圧延方法では、熱間圧延前に鋼片の先端面に低S鋼のダミー部材を溶接することにより、被圧延材先端部分の熱間加工性が良くなる。そのため、ダミー部材を先頭にして熱間圧延すると、圧延中の先端裂けが防止される。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示し、従来例と比較することにより、本発明の効果を明らかにする。
【0015】
難加工鋼片としての、オーステナイト系のS快削ステンレス鋼であるSUS303からなる160mm×160mmの角鋼片の一方の端面に、断面が160mm×160mm、長さが120mmのSS41のダミー部材を、エレクトロンビーム溶接、フラッシュバット溶接又はアーク溶接により溶着を行った。比較のために、前記難加工鋼片の一方の端面に、D308の溶接棒を用いたアーク溶接により肉盛溶接を行った。
【0016】
溶接後のバリをグラインダーによって取り除いた後、加熱炉に装入して1200℃に加熱し、ダミー部材及び肉盛溶接部を先頭側にして熱間圧延を行い、外径5.5mmの線材に圧延した。表1に、被圧延材の製造条件及び圧延結果を示す。
【0017】
比較例では約10%の本数割合で先端裂けを起こしていたものが、本発明では約0.1%に減少した。これにより、先端の裂けた材料がロールに巻き付いてラインを止めるという被害も大幅に減少した。
【0018】
【表1】
Figure 2005028386
【0019】
【発明の効果】
以上に説明した通り、本発明による難加工鋼片の熱間圧延方法は、圧延前の鋼片先端面に低S鋼を溶接することにより、その鋼片の圧延で問題となる先端裂け及びそれによる圧延トラブルを防止できるので歩留向上と操業能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する図であり、(A)は断面が正方形の鋼片の例、(B)は断面が円形の鋼片の例である。
【符号の説明】
1 難加工鋼片
2 ダミー部材
3 溶接部

Claims (4)

  1. 難加工鋼片の熱間圧延を行うに際して、該難加工鋼片の一方の端面に該難加工鋼片よりも熱間加工性が良いダミー部材を溶接し、該ダミー部材を先頭側にして熱間圧延を行うことを特徴とする難加工鋼片の熱間圧延方法。
  2. 前記溶接がエレクトロンビーム溶接又はフラッシュバット溶接であることを特徴とする請求項1に記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
  3. 前記難加工鋼片がS快削ステンレス鋼であることを特徴とする請求項1又は2に記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
  4. 前記ダミー部材が前記難加工鋼片と同一断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至は3のいずれかに記載の難加工鋼片の熱間圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263782A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Kuroki Kogyosho:Kk 異材の接合法
JP2007098436A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Sumitomo Metal Ind Ltd 難加工鋼片の熱間圧延方法

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