本発明の一実施例のパチンコ遊技機について説明する。
図1は、パチンコ遊技機1の遊技盤面10を示す正面図である。遊技盤面10のほぼ中央には、図柄表示手段として液晶表示装置2が配置されている。その表示画面は、図2に示すように、複数の図柄を変動表示して、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する図柄変動表示部2aと、この変動表示があと一つ停止すれば遊技者にとって大きな利益獲得となる「大当り」を表わす特定の表示態様(特定図柄ということもある)となる確率を反映した第1の予告表示(例えば、リーチ演出など)、及び所定の条件を満足した上で(例えばリーチ状態となった後に)「大当り」が出現する確率を反映した大当りの出現を予告する第2の予告表示(予兆表示)を行う予告表示部2bとに分けられる。尚、第1の予告表示がない場合も本発明に含まれる。以下、第1の予告表示は「リーチ演出」と、第2の予告表示は「予兆表示」として説明する。
リーチ演出は、特定図柄となる確率を反映している。ここで、リーチ演出とは、例えば少なくとも1つの変動表示(回転リール)が停止し、具体的には2つの回転リールが同じ図柄で停止し、残りの1つが動いている状態(いわゆるリーチ状態)において行われる。種々の映像表現態様(停止リールの揺動、背景の変化など)、3つの回転リールが同じ図柄で並んだ状態で、全リール回転を示す演出(全回転リーチということもある)などが挙げられる。表示態様は、特定図柄となる確率に対応している。
この実施例では、液晶表示装置2の表示画面の下部に図柄変動表示部2aを形成し、それ以外の表示領域を予告表示部2bとしている。実際には、図2に示すように液晶表示装置2の表示画面上で変動表示する図柄にリーチ演出や予兆表示を重ねて表示することで実現される。図柄変動表示部2aは、スロットマシンの3列の回転リール上の図柄を電気信号により擬似的に表示され、左側の変動図柄2L(左図柄),中央の変動図柄2C(中図柄)及び右側の変動図柄2R(右図柄)の3つの変動図柄で表示される。予告表示部2bには、図柄、動画、文字が表示可能に形成され、ここでは、予兆表示としての予兆表示図柄「金太郎」Kを表示している。
この予兆表示は、前述の通り、図柄変動表示部2aの変動表示がリーチ状態を経て停止したときの図柄が「大当り」を示す図柄の組合せ、例えば「7−7−7」、となることをを予兆する表示である。本実施例では、この予兆表示態様が時間の経過によって変化し得るようになっており、この変化に伴って、予兆表示の大当り信頼度(予兆表示による大当りの出現についての予告の信頼度)が変化し得るようになっている。
具体的には、図柄変動表示部2aの変動表示が開始した後、予兆表示図柄「金太郎」Kが表示され、時間が経過するに従って、この予兆表示図柄「金太郎」Kの表情が変化していく。すなわち、その表情の変化は、大当り信頼度が変化していることを示す。従って、異なる複数の予兆表示図柄の組合せ如何で、時間の経過と共に大当り信頼度を徐々に高くしたり、低くしたり、あるいは高低を交互に行ったりすることが可能となる。ここで、この予兆表示図柄「金太郎」Kを図柄変動表示部2aの変動表示に関係なく、常に表示するようにしてもよい。「金太郎」Kの表情の変化は、遊技中において、通常の表情K1、予兆表示態様として表情K2,K3がある場合、例えば、時間経過とともに、K1→K2→K3→K1,K1→K2→K1→K3→K1などのように変化する。
以上のことは、異なる複数の予告表示図柄を大当り信頼度毎に予め記憶手段(図4に示すROM50C)に格納しておくことで実現される。例えば、図3は、ROM50C内に格納される複数の「金太郎」図柄を分類した「顔予兆決定テーブル」を示している。これは、大当り信頼度の高い順にA,B,C,Dの4つのグループに分け、各グループ毎に顔表情が異なる「金太郎」図柄(顔図柄)を2種類ずつ納める。どの顔図柄を使用するかは、後述の顔予兆用決定乱数を抽出することにより、その乱数値がどの乱数値範囲(例えば、「顔図柄1」の場合、乱数値範囲は「0〜40」)に属するかを、判定手段(図4に示すCPU50A)が判別することにより、予兆表示(顔予兆)として表示すべき顔図柄が選択される。
なお、図柄変動表示部2a及び予告表示部2bを有する表示手段としては、液晶表示装置のほか、多数のLEDを配列して構成した表示器やCRT、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス等の電気的表示器も使用できる。
再び、図1において、液晶表示装置2の下方には、遊技球が入ると液晶表示装置2の図柄変動が開始される始動入賞口(いわゆるスタート孔)3が設けられている。始動入賞口3は、遊技者にとって不利な第1状態と遊技者にとって有利な第2状態とに変換可能な可変入賞装置からなり、これに遊技球が入賞すると所定個数(例えば5個)の賞球を払い出されるように定められている。
なお、始動入賞口3は、遊技者にとって不利な第1状態であっても、遊技球が1個程度入賞可能な入賞空間を保持しているので、遊技球の入賞は発生し得る。
液晶表示装置2の上方には、図柄変動記憶ランプ15が4個設けられている。図柄変動表示部2aの図柄が変動表示されている最中に始動入賞口3に入賞した回数を4回を上限として記憶させ、その時点での液晶表示装置2の変動表示可能な回数を遊技者に知らせるものである。5回目以降の入賞は、変動表示開始条件としては無効になる。
始動入賞口3の下方には、遊技者にとって不利な閉状態と遊技者にとって有利な開状態とに変換可能な大入賞口(いわゆるアタッカ)4が設けられている。大入賞口4は、前記液晶表示装置2の図柄変動表示部2aの図柄の変動が特定の図柄組合せ「大当り」で停止すると所定時間遊技者にとって有利な開状態に変換される扉開閉式の変動入賞装置からなり、これに遊技球が入賞すると所定個数(例えば15個)の賞球が払い出されるように定められている。
遊技盤面10の下部には、可変表示装置5が設けられ、可変表示装置5は、前記液晶表示装置2の左右に設けられた可変表示作動用ゲート6a,6bを遊技球が通過すると、可変表示を開始するように設定されている。可変表示装置5が予め定められた特定の図柄で停止すると,始動入賞口3が遊技者にとって有利な第2状態に変換される。
可変表示装置5の周辺には、可変表示記憶ランプ8が4個設けられている。この可変表示記憶ランプ8は、可変表示装置5が可変表示作動用ゲート6a,6bを遊技球が通過する度に4回を限度として記憶させ、その時点での可変表示装置5の図柄変動可能な回数を遊技者に知らせるものである。5回目以降の通過はカウントされず、無効となる。
更に、遊技盤面10上には、発光部を備えたランプ付き風車11a,11b及び、通常の風車である12a,12b、入賞球がある毎に15個の賞球を遊技者に払い出す一般入賞口13a,13b,13c,13d,13f,13g、盤面サイドランプ14a,14b等が設けられている。
上記の可変表示装置5と始動入賞口3と大入賞口4とは、可変入賞球装置9として前記一般入賞口13f,13gと共に一体のユニットとして構成され、遊技盤面に設置されている。
次に、以上のようなパチンコ遊技機の遊技制御について説明する。この種のパチンコ遊技機は、制御手段としてマイクロコンピュータを備え、これによって遊技全般を制御する。上記実施例の制御手段も、図4のブロック図に示すように、マイクロコンピュータを中心に構成されている。
マイクロコンピュータ50は、CPU50A、RAM50B、ROM50C及び汎用I/O50Dで構成され、入力回路51から入力される各種の入力信号をROM50C内に書き込まれたプログラムに従って処理し、必要に応じて出力回路52から各駆動手段へ出力信号を送出する。
また、遊技の進行過程でCPU50Aは種々の決定、例えば図柄変動表示部2aの変動表示が停止したときの図柄(以下、停止図柄という)の決定、表示するリーチ演出や予兆表示の表示態様(予告表示態様)の決定を行うが、本実施例において、CPU50Aには乱数を発生する乱数発生回路53が接続され、CPU50Aは発生した乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて種々の決定を行う。なお、乱数発生手段としては、外付けの乱数発生回路53に限らず、プログラム上において乱数を発生するCPU50A内部の手段でもよい。
入力回路51には、前記可変表示作動用ゲート6a,6bを遊技球が通過すると信号を発生する通過球検出用スイッチ6a’,6b’、始動入賞口3に遊技球が入賞すると信号が発生する始動入賞口スイッチ3’等が接続される一方、出力回路52には、可変表示装置5、液晶表示装置2、可変表示記憶ランプ8、図柄変動記憶ランプ15、始動入賞口3を変換駆動する始動入賞口ソレノイド30、大入賞口4を変換駆動する大入賞口ソレノイド31等が接続されている。
次に、液晶表示装置2に表示される停止図柄、リーチ演出や予兆表示の表示態様を決定する処理について、図5〜図7のフローチャートを参照して説明する。
始動入賞口3に遊技球が入ると、これを検知した始動入賞スイッチ3’はCPU50Aに信号を送り、液晶表示装置2の図柄変動表示部2aにおける図柄変動を開始するが、その前処理として上記のマイクロコンピュータ50によって、液晶表示装置2に表示される停止図柄、リーチ演出、及び予兆表示の表示態様を決定する処理を行う。
図5において、まず、前述の乱数発生回路53は、「大当り判定用」乱数を図8に示すように「0〜255」の範囲で抽出し(ST1)、「停止図柄決定用」乱数を3つの変動図柄(図2の図柄変動表示部2aに表示される、左側の変動図柄2L,中央の変動図柄2C,右側の変動図柄2R)のそれぞれ停止表示すべき図柄についての決定用乱数として、それぞれ「0〜14」の範囲で抽出する(ST2)。そして、「大当り図柄決定用」乱数を「0〜14」の範囲で抽出(ST3)、「リーチ演出決定用」乱数を図8に示すように「0〜139」の範囲で抽出(ST4)、さらに、「予兆表示決定用」乱数を予兆表示の行う数に応じて(本実施例では、予兆表示を2回行うこととし、「第1予兆表示決定用」乱数aと「第2予兆表示決定用」乱数bの2つの乱数)図8に示すように「0〜139」の範囲で抽出する(ST5)。
続いて、図6において、ST1において抽出した「大当り判定用」乱数に基づいて、これから行う図柄変動表示が「大当り」となるか否かを判定する(ST6)。
ここで、図9に示すように、「大当り」となる乱数値範囲が予め割り当てられた「大当り判定テーブル」がROM50Cに格納されているので、「大当り判定用」乱数として“7”を抽出すれば、「大当り」と判定される。
ST6で「大当り」と判定された場合は、図柄変動表示部2aの変動表示が停止したときの図柄が「大当り」を表わす停止図柄となることが必要になるので、次に表示すべき「大当り」図柄を決定する処理を行う。
ここでは、ST3において抽出された「大当り図柄決定用」乱数に基づいて、図10に示した「大当り図柄決定テーブル」より表示すべき大当り図柄を決定する(ST7)。例えば、抽出された「大当り図柄決定用」乱数が“6”であれば、停止図柄は“7−7−7”と決定される。このように、「大当り」を判定して、その表示すべき大当り図柄が決定すれば、図7のST12の処理に移る。
ST6において、「大当り判定用」乱数が“7”以外で、図9に示した「大当り判定テーブル」より「ハズレ」と判定された場合は、前記ST2において抽出された3つの「停止図柄決定用」乱数に基づいて、それぞれ図11に示した停止図柄決定テーブルにより、左図柄2L、中図柄2C及び右図柄2Rの停止図柄を決定する(ST8)。
決定した停止図柄のうち、左図柄2Lの停止図柄と右図柄2Rの停止図柄が同一かどうかを判別し(ST9)、異なる場合は、リーチ演出をする必要がなくなるので、図7のST13の処理に移る。ここで同一の場合は、さらに中図柄2Cの停止図柄も同一かどうかを判別し(ST10)、異なればそのまま図7のST12に移るが、3つの停止図柄が全て同一となることも考えられ、その場合は、中図柄2Cを1コマずらした図柄を中図柄2Cの停止図柄に変更する(ST11)。これは、前記ST6において「ハズレ」と判定されているため、3つの停止図柄が同一となる「大当り」図柄を表示しないためである。
図柄変動表示部2aの停止図柄が決定したら、続いて、図7のST12の処理に移る。
まず、前記ST4において抽出された「リーチ演出決定用」乱数から、表示すべきリーチ演出の種類を決定する。ここで、前述の処理で「大当り」を判定した場合は、図12に示した「大当り用リーチ演出決定テーブル」を選択する。
抽出された「リーチ演出決定用」乱数の属する範囲が「0〜24」であれば、「拍手リーチ」、「25〜64」であれば、「張手リーチ」、「65〜139」であれば、「全回転リーチ」というように表示すべきリーチ演出が決定する。前述の処理で「ハズレ」を判定した場合は、図13に示した「ハズレ用リーチ演出決定テーブル」を選択し、抽出された「リーチ演出決定用」乱数の属する範囲が「0〜4」であれば、「拍手リーチ」、「5〜8」であれば、「張手リーチ」、「9〜139」であれば、「リーチなし」と決定される。それぞれのリーチ演出については、後で詳細に説明する。
次に、ST13において、「第1予兆表示決定用」乱数aに基づいて、後述の「予兆表示決定テーブルA」により1回目に表示すべき予兆表示(第1予兆表示)を決定する。また、ST14において、「第2予兆表示決定用」乱数bに基づいて2回目に表示すべき予兆表示(第2予兆表示)を決定する。
以上の決定後、パチンコ遊技機1は、液晶表示装置2における図柄の変動を開始する。これについては、後で図36および図37を参照して説明する。
図14は、前述の図7のST13及びST14で参照される「予兆表示決定テーブルA」による予兆表示の決定処理について示す。「予兆表示決定テーブルA」は、第1顔予兆決定テーブル101、第2顔予兆決定テーブル102、第3顔予兆決定テーブル103、第4顔予兆決定テーブル104、第5顔予兆決定テーブル105及び第6顔予兆決定テーブル106の6つの顔予兆決定テーブルを有する。
ここで、前述の図3に示した「顔予兆決定テーブル」は、ここでは、第1顔予兆決定テーブル101に該当する。すなわち、図14における第1顔予兆決定テーブル101のA,B,C,Dは、図3のAグループ,Bグループ,Cグループ,Dグループを示す。また、各グループ毎に割り当てられた乱数値範囲は、各乱数値範囲を更に細分化し、その細分化された乱数値範囲に表示すべき予兆表示図柄が割り当てられる。図3の例では、各乱数値範囲をそれぞれ二分割し、「0〜80」は「0〜40」と「41〜80」に、「81〜110」は「81〜96」と「97〜110」に、「111〜119」は「111〜115」と「116〜119」に、そして「120〜139」は「120〜129」と「130〜139」に分割し、その分割された乱数値範囲毎に予兆表示図柄として表情が異なる「金太郎」の顔図柄を割り当てている。
上記6つの顔予兆決定テーブルの中から使用する顔予兆決定テーブルの決定は、前述の図6のST6での大当りか否かの判定結果、及び図7のST12でのリーチ演出の決定結果に基づいて行われる。大当りか否かの判定結果及びリーチ演出の決定結果の組合せが、「(I)大当り+拍手リーチ」であれば第1顔予兆決定テーブル101を、「(II)大当り+張手リーチ」であれば第2顔予兆決定テーブル102を、「(III)大当り+全回転リーチ」であれば第3顔予兆決定テーブル103を、「(IV)ハズレ+拍手リーチ」であれば第4顔予兆決定テーブル104を、「(V)ハズレ+張手リーチ」であれば第5顔予兆決定テーブル105を、「(VI)ハズレ+リーチ無し」であれば第6顔予兆決定テーブル106、をそれぞれ使用する。
図14の乱数値範囲から分かるように、大当りか否かの判定結果が「大当り」の場合(上述の(I)〜(III))は、Aグループの乱数値範囲が広く設定されており、Aグループに属する顔図柄を表示する頻度が高くなる。すなわち、Aグループに属する顔図柄が表示されれば、遊技者は大当り信頼度の高いことを容易に認識できるようになる。また逆に、大当りか否かの判定結果が「ハズレ」の場合(上述の(IV)〜(VI))は、Dグループの乱数値範囲が広く設定されており、Dグループに属する顔図柄を表示する頻度が高くなる。すなわち、Dグループに属する顔図柄が表示されれば、遊技者は大当り信頼度が低いことを容易に認識できるようになる。
具体的には、図3に示すように、Aグループに属する顔図柄は、表情が“笑い顔”の「金太郎」が割り当てられている。これは、「大当り」が遊技者にとって大きな利益を得られる入賞態様であることから、「大当り」となったときの遊技者の気持ちを反映させた表情とし、大当り信頼度の高いことを認識しやすくする効果をもたらす。
また、Dグループに属する顔図柄は、表情が“泣き顔”の「金太郎」が割り当てられており、「大当り」に外れたときの遊技者の気持ちを反映させた表情とし、大当り信頼度の低いことを認識しやすくする効果をもたらす。
B及びCグループに属する顔図柄は、「金太郎」の顔表情が“にやけ顔”及び“普通顔”を示す図柄で、一見して「大当り」か或いは「ハズレ」であるかは、識別困難である。しかし、AグループやDグループの顔図柄だけでなく、たまにこのような顔図柄が表示されれば、遊技者にとって、大当り信頼度がどのくらいあるかを予測するという遊技性が加わり、さらに大当り信頼度の変化は、遊技の興趣に変化を持たせることができる。
図15は、上記の「金太郎」の顔表情の変化による予兆表示について、その表示のタイミングについて示したタイムチャートである。1回目に表示される「金太郎」の表情の変化による予兆表示(前述の第1予兆表示)を「顔予兆1」とし、2回目の予兆表示(前述の第2予兆表示)を「顔予兆2」とする。
ここでは、図2に示しているように図柄変動表示部2aの変動図柄が、左図柄2L,中図柄2C,右図柄2Rの3つで構成されている場合で、「顔予兆1」は、左図柄2Lが停止した時(t9)に表示され、「顔予兆2」は、右図柄2Rが停止した時(t14)に表示される。
また、図16のタイムチャートに示すように、変動図柄停止時に複数の予兆表示図柄を連続して表示するようにしてもよい。この図16では、左図柄2Lの停止後、次の右図柄2Rが停止されるまでの間(t9〜t14)に、「顔予兆1」と「顔予兆2」を連続して表示している。
上記の実施形態は、各変動図柄の停止タイミングに合わせて予兆表示図柄を表示するようにしているが、予兆表示図柄の表示タイミングはこれに限らない。すなわち、複数の予兆表示又はリーチ演出を時間的に前後して表示することにより変動図柄がどのような態様で停止表示するかの予告表示を行うという観点で考えられる予兆表示図柄の表示タイミングについて、その実施形態を以下の(1)〜(7)に述べる。尚、本実施の形態においては、表示される予兆図柄の数を2種類として説明しているが、1種類以上あれば5種類でも10種類でもよい。
(1)変動図柄の変動開始から1番目の変動図柄停止(以下、1番目の変動図柄停止を第1図柄停止、2番目の変動図柄停止を第2図柄停止、3番目の変動図柄停止を第3図柄停止とする)までに予兆表示図柄を表示する例として、図17のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止する前に、「顔予兆1」と「顔予兆2」を続けて表示する。
(2)第1図柄停止から第2図柄停止までに予兆表示図柄を表示する例として、図18のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止した後から残りの2つの変動図柄のうちの1つの変動図柄(ここでは、右図柄2R)が停止する前に、「顔予兆1」と「顔予兆2」を続けて表示する。
(3)第2図柄停止から第3図柄停止までに予兆表示図柄を表示する例として、図19のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止し、その後、残りの2つの変動図柄のうちの1つの変動図柄(ここでは、右図柄2R)が停止した後から最後の変動図柄(ここでは、中図柄2C)が停止する前に、「顔予兆1」と「顔予兆2」を続けて表示する。
(4)変動図柄の変動開始から第1図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示し、かつ第2図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示する例として、図20のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止する前に「顔予兆1」を表示し、かつ残りの2つの変動図柄のうちの1つの変動図柄(ここでは、右図柄2R)が停止する前に「顔予兆2」を表示する。
(5)変動図柄の変動開始から第1図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示し、かつ第2図柄停止を経て第3図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示する例として、図21のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止する前に「顔予兆1」を表示し、かつ残りの2つの変動図柄の全て(ここでは、右図柄2R及び中図柄2C)が停止する前に「顔予兆2」を表示する。
(6)変動図柄の変動開始から第1図柄停止を経て第2図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示し、かつ第2図柄停止を経て第3図柄停止までに予兆表示図柄を少なくとも1回表示する例として、図22のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止し、残りの2つの変動図柄のうちの1つの変動図柄(ここでは、右図柄2R)が停止する前に「顔予兆1」を表示し、かつ最後の変動図柄(ここでは、中図柄2C)が停止する前に「顔予兆2」を表示する。
(7)変動図柄の変動開始から第1図柄停止までに少なくとも1回、かつ第2図柄停止までに少なくとも1回、かつ第3図柄停止までに少なくとも1回予兆表示図柄を表示する例として、図23のタイムチャートに示す。3つの変動図柄が変動を開始した後、いずれか1つの変動図柄(ここでは、左図柄2L)が停止する前に「顔予兆1」を表示し、残りの2つの変動図柄のうちの1つの変動図柄(ここでは、右図柄2R)が停止する前に「顔予兆2」を表示し、かつ最後の変動図柄(ここでは、中図柄2C)が停止する前に「顔予兆3」を表示する。ここで、「顔予兆3」は、予兆表示図柄を2種ではなく3種用意した場合を想定している。
次に、予兆表示図柄の表示例を図24及び図25に示す。図24は「顔予兆1」の表示例を示し、ここでは、左図柄2Lが“7”を停止表示し、“笑い顔”の「金太郎」(図3の顔図柄2)が表示されている。従って、大当り信頼度は高いものと遊技者は予測する。
図25は、「顔予兆2」の表示例を示し、ここでは、左図柄2L及び右図柄2Rが“7”を停止表示し、“にやけ顔”の「金太郎」(図3の顔図柄4)が表示されている。これを認識した遊技者が、この顔図柄が先の“笑い顔”より信頼度が低いグループに属することを知っていれば、大当り信頼度が先に認識した信頼度より低くなったことを予測する。ここで、“笑い顔”の「金太郎」が2回続けて表示されれば、大当り信頼度が非常に高いことが予測され、これを遊技者が認識すれば、中図柄2Cの停止表示に大きな期待感を持って注目するようになる。
図25に示すように、左図柄2L及び右図柄2Rが同一の図柄で停止表示した場合は、「顔予兆2」の表示と同時に、前述のST12で決定されたリーチ演出の表示が開始され、中図柄2Cが停止表示するまでの間(図15に示すタイムチャートのt14〜t20)、当該リーチ演出が行われる。
リーチ演出は、例えば、図26に示すような「拍手リーチ」は、「金太郎」が拍手をしている様子を示すリーチ演出である。図27に示すような「張手リーチ」は、「金太郎」が表示画面正面に向かって張手(相手の顔等を平手で張る動作)をしている様子を示す。
ただし、前述の「全回転リーチ」が選択されている場合は、図15のタイムチャートに示すように、t9で左図柄2Lを停止させ、さらに右図柄2Rをt14で停止させるような停止動作は行わず、一定期間が経過すれば(t5)、3つの変動図柄(左図柄2L,中図柄2C,右図柄2R)を同一の図柄に揃えて一斉にゆっくりと回転を開始し、t20で3つの変動図柄を同時に停止表示させるような停止動作を行う。
図28は、予兆表示として、さらに「トンボ予兆」、「気合入れ予兆」、「クマ予兆」、「左足上げ予兆」及び「右足上げ予兆」を加えた場合の、その表示のタイミングについて示したタイムチャートである。これらの予兆表示の決定方法は、後で説明する。
「トンボ予兆」、「気合入れ予兆」及び「クマ予兆」は、いずれも、「大当り」の出現を所定の信頼度で予兆する表示で、これらは非常に大当り信頼度が高いときに行われる。表示のタイミングとしては、図柄変動表示部2aの図柄変動開始(t1)後、いずれか一つの変動図柄が停止するまでの間(t1〜t9)に一定期間表示する。
図29は、「トンボ予兆」を示し、「金太郎」の背後を複数の「トンボ」が横切る様子が表示される。
図30「気合入れ予兆」を示し、「金太郎」が“気合いを入れる”様子が表示される。
図31は「クマ予兆」を示し、「金太郎」の背後を「クマ」が横切る様子が表示される。
図32及び図33は、それぞれ「右足上げ予兆」及び「左足上げ予兆」を示し、前述の「トンボ予兆」等の後に表示される。これら「右足上げ予兆」及び「左足上げ予兆」は、「顔予兆1」及び「顔予兆2」とを組合せることにより、予兆表示に物語性を持たせることができるようになる。
例えば、「右足上げ予兆」は、図32のように「金太郎」が“はあー”との掛け声とともに右足を大きく上げて相撲の仕切りのような動作を行い(この表示を行うタイミングは図28のタイムチャートのt6)、その後、図24に示すように“どすこい!”との掛け声とともに、相撲の仕切りの始めの姿勢となるように両手と両足を戻す(この表示を行うタイミングは図28のタイムチャートのt9)。この時に、左図柄2Lの停止及び前述の「顔予兆1」が行われる。
「左足上げ予兆」は、左図柄2Lの停止後、図33に示すように「金太郎」が“はあー”との掛け声とともに左足を大きく上げて相撲の仕切りのような動作を行い(この表示を行うタイミングは図28のタイムチャートのt11)、その後、前述の図24に示すように“どすこい!”との掛け声とともに、相撲の仕切りの始めの姿勢となるように両手と両足を戻す(この表示を行うタイミングは図28のタイムチャートのt14)。この時、右図柄2Rの停止及び前述の「顔予兆2」が行われる。
ここで、「金太郎」の足の上げ具合によって、大当り信頼度を変化させるようにしてもよい。例えば、図34に示すように、「金太郎」が左足を少ししか上げず、相撲の仕切りのポーズとしては中途半端な姿勢である。このような予告は、信頼度が小さい場合に適用される。
また、「金太郎」の足の上げ具合と顔表情の変化との組合せで、大当り信頼度を変化させることも可能となる。このように、展開する物語の場面の一つ一つで信頼度を表わすようにすれば、遊技者は、変動図柄の停止表示だけでなく、次々と物語が展開する予兆表示やリーチ演出にも注目するので、遊技の興趣の幅が広がる。
このような「顔予兆」以外の予兆表示である、「トンボ予兆」、「気合入れ予兆」、「クマ予兆」、「左足上げ予兆」及び「右足上げ予兆」は、例えば、前述の図5のST5で抽出した予兆表示決定用乱数a及びbとは別に、予兆表示決定用乱数cを抽出して決定する。図35に示すような予兆表示決定テーブルB上に予め決定された大当り判定結果(大当りまたはハズレ)とリーチ演出種別の組合せを参照して、抽出された予兆表示決定用乱数cが属する乱数値範囲に対応する予兆表示が選択される。従って、予兆表示として、「顔予兆」以外の予兆表示についても、乱数抽出により任意に決定するようにすれば、さらに細かい予兆表示による演出を一連の物語のように展開することができる。
また、予兆表示決定用乱数は2つや3つに限らず、4つ以上を抽出するようにし、それによって、時間の経過に伴い種々の予兆表示を行うようにして、大当り信頼度が変化し得るようにしてもよい。
次に、液晶表示装置2における図柄変動表示処理について、図36及び図37のフローチャートを参照して説明する。
図36において、変動図柄の変動表示が開始すると(ST15)、その後、「トンボ予兆」が選択されているかどうかを判定し(ST16)、“YES”であれば、「トンボ予兆」を表示する(ST17)。
次に、「気合入れ予兆」が選択されているかどうかを判定し(ST18)、“YES”であれば、「気合入れ予兆」を表示する(ST19)。
次に、「クマ予兆」が選択されているかどうかを判定し(ST20)、“YES”であれば、「クマ予兆」を表示する(ST21)。
続いて、図37において、「右足上げ予兆」若しくは「左足上げ予兆」が選択されているかどうかを判定し(ST22)、“NO”であれば、ST25の処理に移り、“YES”であれば、「右足上げ予兆」を表示し(ST23)、左図柄2Lを停止する(ST24)。
そして、「顔予兆1」の表示を行うかどうかを判定し(ST25)、“YES”であれば、「顔予兆1」を表示する(ST26)。
続いて、再び「右足上げ予兆」若しくは「左足上げ予兆」が選択されているかどうかを判定し(ST27)、“NO”であれば、ST30に移り、“YES”であれば、「左足上げ予兆」を表示し(ST28)、右図柄2Rを停止する(ST29)。
そして、「顔予兆2」の表示を行うかどうかを判定し(ST30)、“YES”であれば、「顔予兆2」を表示する(ST31)。
ここで、左右の停止図柄が一致したかどうか判定し(ST32)、“YES”であれば、選択したリーチ演出を表示し(ST33)、その後、中図柄2Cを停止して(ST34)、液晶表示装置2における表示処理を終了する。
停止した図柄の組合せが「大当り」を示すものであれば、前述の大入賞口4が所定回数開成され、遊技者が多量の賞球を獲得しやすい状態となるので、この「大当り」に対する遊技者の期待は非常に大きい。従って、「大当り」状態に至るまでの期間、大当り信頼度が変化する予兆表示を行うことにより、遊技の興趣を大いに盛り上げることができる。
ただし、大当り信頼度が高い図柄であっても、大当り判定が「ハズレ」のときに選択される予兆表示決定テーブルに存在しているものもあるので、例えば、前述の「顔予兆1」及び「顔予兆2」に表示される顔図柄がいずれも図3のAグループに属する顔図柄であったとしても、停止した図柄の組合せが「ハズレ」となることもありうる。
尚、本発明においては、予兆表示図柄が時間経過に伴って変化せず、従って、大当り信頼度が変化しない、という場合があっても構わない。
また、予兆表示図柄が変化しない場合において、図柄表示画像は更新されても、されなくてもどちらでもよい。
上述の実施例において、予兆表示の表示態様は「顔予兆1」、「顔予兆2」の順であり、それぞれにつき大当り信頼度が決まっているので、「顔予兆1」、「顔予兆2」の順に表示されることにより大当り信頼度は変化し得る。そしてそれと共に、それぞれにつき大当り信頼度が決まっているので、「顔予兆1」、「顔予兆2」の順で組み合わされた組合せに対応しての大当り信頼度も決まっており、即ち、大当り信頼度に対応して予兆表示態様が決まっており、且つ予兆表示態様は遊技の時間的変化に伴い変化し得る。
また、上述の実施例のようなリーチ演出を設けないようにしてもよい。
以下に述べる実施例では、前述の制御手段が、特定の図柄表示態様の出現を予告する信頼度に対応して予め定めた予兆表示態様を現出するように構成され、その予兆表示態様は、遊技の時間的変化に伴って変化し得るようになっている。
また、一定の確実性をもって遊技者が大当りの出現を予測できるように、予兆表示が100%の大当り信頼度で大当りの出現を予告したり、確実に停止図柄が「ハズレ」となる0%の大当り信頼度を表示したりできるように構成されている。
尚、大当り信頼度が100%や0%となる場合を設けないようにしてもよい。
図38及び図39は、「顔予兆1」の顔図柄と「顔予兆2」の顔図柄との組合せで所定の信頼度を形成し、それら顔予兆の組合せ毎に出現率を割り当てた出現確率表を示す。表中のA,B,C,Dは、後述の図52に示す顔図柄決定テーブルのAグループ,Bグループ,Cグループ,Dグループを示す。
図38の出現確率表は、大当り判定が「大当り」の場合で、この表から分かるように、Aグループ及びBグループが含まれた2つの顔予兆の組合せの出現確率が高い。すなわち、Aグループ及びBグループの顔図柄は、大当り信頼度の高いことが遊技者にとって認識しやすい、“笑い顔”及び“にやけ顔”である。これとは逆に、Cグループ及びDグループが含まれた2つの顔予兆の組合せの出現確率は低く、出現確率が0%の場合もある。
図39の出現確率表は、大当り判定が「ハズレ」の場合で、この表から分かるように、Cグループ及びDグループが含まれた2つの顔予兆の組合せの出現確率が高い。すなわち、Dグループ及びCグループの顔図柄は、「ハズレ」となることが遊技者にとって認識しやすい、“普通顔”及び“泣き顔”である。また、Aグループ及びBグループが含まれた2つの顔予兆の組合せの出現確率は低く、出現確率が0%の場合もある。図40は、これら、顔予兆の組合せによる「大当り」への発展率(大当り発展率)を各顔予兆の組合せ毎にまとめた表である。
例えば、顔予兆の組合せが「A−A」の場合、大当り発展率は37.11%で、他の組合せに比べて「大当り」になる可能性が非常に高い。逆に、「C−C」,「C−D」,「D−B」,「D−C」,「D−D」では、それぞれ、0.07%,0.06%,0.02%,0.1%,0.03%と、0%に限りなく近く、「大当り」となる可能性は極めて低い。但し、最初の「顔予兆1」にAグループの顔図柄が出現したとしても、次の「顔予兆2」でDグループの顔図柄が出現すれば、大当り発展率は0.17%となり、ほとんど「大当り」となる可能性はない。つまり、遊技者の側から見れば、最初の「顔予兆1」としてAグループの顔図柄が出現すれば、B,C,Dグループの顔図柄が出現した場合と比較して、この時点では高い大当り発展率が期待できるので、この時点での大当り信頼度は高いといえるが、「顔予兆2」としてDグループの顔予告が出現した時点で、大当り発展率が「顔予兆1」の時より低い値に変化し、大当り信頼度は「顔予兆1」の時より低くなる。
また、最初の「顔予兆1」に信頼度の低い顔図柄が出現したとしても、次の「顔予兆2」に出現する顔図柄次第で大当り発展率が大幅に変化する。例えば、最初の「顔予兆1」にAグループの顔図柄が出現したとしても、次の「顔予兆2」にBグループの顔図柄が出現すると、大当り発展率は3.19%にしかならない。しかし、最初の「顔予兆1」にBグループの顔図柄が出現して、次の「顔予兆2」にBグループの顔図柄が出現すれば、大当り発展率は18.07%に上昇する。つまり、最初に大当り信頼度の低い顔図柄が出現しても、次に出現する顔図柄によっては大当り発展率が上昇することもあるので、遊技者は、最後の予兆表示図柄が出現するまでは期待を持続させることができる。
また、顔予兆の組合せによって、その後リーチ演出に発展するか否かが所定の確率で決められ、図41は、これら顔予兆の組合せによるリーチ演出への発展率を各顔予兆の組合せ毎にまとめた表である。
例えば、リーチ発展率が100%であるものは、「A−A」,「A−B」,「B−B」の3種類で、信頼度が高いAグループ及びBグループの顔図柄が2つ連続で出現すると、その後リーチ演出に発展する可能性が極めて高い。但し、AグループとBグループの組合せでも、「B−A」の場合は、25%に減少してしまい、また、最初の「顔予兆1」にAグループの顔図柄が出現したとしても、次の「顔予兆2」に出現する顔図柄によっては、リーチ発展率が大幅に異なる。例えば、「顔予兆2」でAグループの顔図柄が出現すれば、前述のとおり100%のリーチ発展率であるが、Dグループの顔図柄が「顔予兆2」で出現すれば、リーチ発展率は2%となる。また、前述の大当り発展率と同様に、最初に大当り信頼度の低い顔図柄が出現しても、次に出現する顔図柄によってはリーチ発展率が上昇することもある。
次にこれらの、顔予兆を決定するまでの処理手順について、図42〜44を参照して説明する。
まず、図42において、前述の乱数発生回路53は、図45に示すように大当り判定用乱数を「0〜255」の範囲で抽出し(ST1’)、停止図柄決定用乱数を3つの停止図柄(図2の図柄変動表示部2aに表示される、左図柄2L,中図柄2C,右図柄2R)についての決定用乱数として、それぞれ「0〜14」の範囲で抽出する(ST2’)。そして、大当り図柄決定用乱数を「0〜14」の範囲で抽出(ST3’)、リーチ演出決定用乱数を「0〜139」の範囲で抽出(ST4’)、さらに、予兆表示組合せ決定用乱数を「0〜39」の範囲で抽出する(ST5’)。
続いて、図43において、ST1’において抽出した大当り判定用乱数に基づいて、これから行う図柄変動表示が「大当り」となるか否かを判定する(ST6’)。
ここで、図9に示した前述の大当り判定テーブルを参照して、大当り判定用乱数として“7”を抽出すれば、「大当り」と判定される。
ST6’で「大当り」と判定された場合は、図柄変動表示部2aの変動表示が停止したときの図柄が「大当り」を表わす停止図柄となることが必要になるので、次に表示すべき「大当り」図柄を決定する処理を行う。
ここでは、ST3’において抽出された大当り図柄決定用乱数に基づいて、図10に示した大当り図柄決定テーブルより表示すべき大当り図柄を決定する(ST7’)。このように、「大当り」を判定して、その表示すべき大当り図柄が決定すれば、図44のST12’の処理に移る。
ST6’において、大当り判定用乱数が“7”以外で、図9に示した大当り判定テーブルより「ハズレ」と判定された場合は、前記ST2’において抽出された3つの停止図柄決定用乱数に基づいて、それぞれ図11に示した停止図柄決定テーブルにより、左図柄2L、中図柄2C及び右図柄2Rの停止図柄を決定する(ST8’)。
決定した停止図柄のうち、左図柄2Lの停止図柄と右図柄2Rの停止図柄が同一かどうかを判別し(ST9’)、異なる場合は、リーチ演出をする必要がなくなるので、図44のST13’の処理に移る。ここで同一の場合は、さらに中図柄2Cの停止図柄も同一かどうかを判別し(ST10’)、異なればそのまま図44のST12’に移るが、3つの停止図柄が全て同一となることも考えられ、その場合は、中図柄2Cを1コマずらした図柄を中図柄2Cの停止図柄に変更する(ST11’)。
図柄変動表示部2aの停止図柄が決定したら、続いて、図44のST12’の処理に移る。
まず、前記ST4’において抽出されたリーチ演出決定用乱数から、表示すべきリーチ演出の種類を決定する。ここで、前述の処理で「大当り」を判定した場合は、前述の図12に示した大当り用リーチ演出決定テーブルを選択して、リーチ演出を決定する。
そして、ST13’において、大当り判定と決定されたリーチ演出に基づいて、後述の顔図柄決定テーブル(図52)を参照して、抽出された予兆表示組合せ決定用乱数より、表示すべき予兆表示の組合せ(顔予兆の組合せ)を決定する。
以下、大当り判定結果、リーチ演出決定結果、及び抽出した予兆表示組合せ決定用乱数に基づいて、図46〜図51に示す顔予兆決定テーブルを参照して、表示すべき顔予兆の組合せを決定する手順について説明する。
前述のとおり、予兆表示組合せ決定用乱数は「0〜39」の範囲で抽出される。ここで、図46〜図51に示す顔予兆組合せ決定テーブルでは、2つの顔予兆の組合せ(顔予兆1+顔予兆2)毎に、それぞれ所定の乱数値範囲が割り当てられている。
例えば、「大当り」と判定されて、リーチ演出決定結果が「拍手リーチ」の場合は、図46に示す(I)顔予兆組合せ決定テーブルを参照し、抽出された予兆表示組合せ決定用乱数により、その乱数が属する顔予兆の組合せが決定する。その抽出された予兆表示組合せ決定用乱数が“0〜11"の範囲に属していれば、顔予兆の組合せは「A−A」となる。ここで、図52に示す顔図柄決定テーブルを参照して、抽出された“0〜11"の範囲の予兆表示組合せ決定用乱数が偶数(0,2,4,6,8,10)であれば顔予兆の組合せ「A−A」は「顔図柄1−顔図柄1」を、奇数(1,3,5,7,9,11)であれば「顔図柄2−顔図柄2」が選択される。また、例えば、図46の(I)顔予兆組合せ決定テーブルにおいて、抽出された予兆表示組合せ決定用乱数が“12"の場合は、顔予兆の組合せは「A−B」となり、図52に示す顔図柄決定テーブルのAグループ及びBグループを参照して、予兆表示組合せ決定用乱数が偶数であることから、顔予兆1として「顔図柄1」が、顔予兆2として「顔図柄3」が選択される。
また、図46〜図51に示す顔予兆組合せ決定テーブルでは、各テーブル内に収納されている顔予兆の組合せに対応させた乱数値範囲に偏りをもたせた構成となっている。すなわち、各テーブルは、全ての顔予兆の組合せを含まず、いずれかの顔予兆の組合せが選択されやすいように、一部の組合せについては乱数値範囲を広くしている。
更に、各顔予兆組合せ決定テーブル内においても、顔予兆の組合せ毎に、それに対応する乱数値範囲に偏りをもたせている。
例えば、「A−A」の組合せは、大当り信頼度が高い顔予兆の組合せであり、「大当り」判定の際に参照される顔予兆組合せ決定テーブル(図46の(I)〜図48の(III))に多く存在する。すなわち、「大当り」判定の際に参照される顔予兆組合せ決定テーブルの全ての「A−A」の組合せについての乱数値範囲を合計したものは「ハズレ」判定の際に参照される顔予兆組合せ決定テーブルの全ての「A−A」の組合せについての乱数値範囲を合計したものと比較して、範囲が広い。
尚、各顔予兆組合せ決定テーブル内においても、「A−A」の組合せについての乱数値範囲は、その他の組合せについての乱数値範囲と異なっており、顔予兆の組合せ毎にそれに対応する乱数値範囲に偏りをもたせている。
逆に、図50の(V)「ハズレ+張手リーチ」および図51の(VI)「ハズレ+リーチなし」には、「A−A」の組合せが存在しないので、「A−A」の組合せが出現した場合には、「ハズレ」と「張手リーチ」の組合せ、及び「ハズレ」と「リーチなし」の組合せは出現しないことがわかる。
また、図48の(III)「大当り+全回転リーチ」は大当りになる確率が非常に高いため、「D−C」、「D−D」等の大当り信頼度が低い顔予兆の組合せは存在しない。従って、「D−C」、「D−D」等の顔予兆の組合せが出現したら「大当り」と「全回転リーチ」の組合せが出現することはない。
以上のような予兆表示を行うようにすれば、熟練した遊技者は、それら予兆表示の報知内容を経験的に察知することができるようになる。従って、予兆表示を見るだけで、どのリーチ演出に発展し、さらには大当りになるか否かを一定の確実性をもって、ある程度見分けることができる。
さらに、第1予兆表示(「顔予兆1」)と第2予兆表示(「顔予兆2」)とを、時間的に連続して表示させることにより、一連の動きの変化(表情の変化)として、遊技者の記憶に残り易い。
また、上記において、両表示時間を極めて短くすることもでき、その場合、遊技者に集中力を求めることにより、興味が増す。
以上の例は、パチンコ遊技機における場合であるが、本発明は、他の遊技機、例えば、電気的表示装置や他の映像装置を備えたTVゲーム機等にも、同様に適用できる。
本実施例の第1の態様は、遊技に必要な複数の図柄を変動表示する図柄表示手段と、その変動表示が停止したときの図柄表示態様が特定の図柄表示態様となることを予告する予告表示を行う予告表示手段と、所定の開始条件により開始した変動表示を特定の図柄表示態様で停止させるか否かの判定、及び予め定めた複数の予告表示態様の中から特定の予告表示態様の決定を行う制御手段とを備え、この制御手段は、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して予め定めた予告表示態様を現出するように構成され、そして予告表示態様は、遊技の時間的変化に伴って変化し得るものであることを特徴とする。
第2の態様は、遊技に必要な複数の図柄を変動表示する図柄表示手段と、その変動表示が停止したときの図柄表示態様が特定の図柄表示態様となる第1の確率を反映した第1の予告表示、及び所定の条件を満足した上で特定の図柄表示態様となる第2の確率を反映した第2の予告表示を行う予告表示手段と、所定の開始条件により開始した変動表示を特定の図柄表示態様で停止させるか否かの判定、予め定めた複数の第1の予告表示態様の中から特定の予告表示態様の決定、及び予め定めた複数の第2の予告表示態様の中から特定の予告表示態様の決定を行う制御手段とを備え、この制御手段は、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して予め定めた第2の予告表示態様を現出するように構成され、そして第2の予告表示態様は、遊技の時間的変化に伴って変化し得るものであることを特徴とする。
第3の態様は、遊技に必要な複数の図柄を変動表示する図柄表示手段と、その変動表示が停止したときの図柄表示態様が特定の図柄表示態様となる第1の確率を反映した第1の予告表示、及び所定の条件を満足した上で特定の図柄表示態様となる第2の確率を反映した第2の予告表示を行う予告表示手段と、所定の開始条件により開始した変動表示を特定の図柄表示態様で停止させるか否かの判定、予め定めた複数の第1の予告表示態様の中から特定の予告表示態様の決定、及び予め定めた複数の第2の予告表示態様の中から特定の予告表示態様の決定、を行う制御手段とを備え、この制御手段は、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して予め定めた第1及び第2の予告表示態様を現出するように構成され、そして第1及び第2の予告表示態様は、少なくともいずれかが遊技の時間的変化に伴って変化し得るものであることを特徴とする。
第4の態様は、予告表示態様は、複数の予告表示図柄の組合せであることを特徴とする。
第5の態様は、予告表示図柄の組合せは、時間的順序条件を含むものであることを特徴とする。
第6の態様は、予告表示態様は、予告表示図柄の組合せを構成する各図柄を時間的順序条件に従って表示することを特徴とする。
第7の態様は、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度は、遊技の時間的変化に伴って異なり、その信頼度の時間的変化によって予告表示図柄を異ならしめることを特徴とする。
第8の態様は、予告表示態様は、複数の予告表示図柄を連続して表示することを特徴とする。
第9の態様は、複数の予告表示図柄は、一定の物語性を有することを特徴とする。
第10の態様は、制御手段は、複数の予告表示図柄の組合せからなる複数の予告表示態様を格納する予告表示記憶手段を有し、この予告表示記憶手段は、信頼度に対応した特定の予告表示態様を現出するように構成することを特徴とする。
第11の態様は、予告表示図柄は、図柄の変動表示の停止するタイミングに応じて与えられることを特徴とする。
第12の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄が停止するまでに少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第13の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄の停止を経て2つ目の図柄が停止するまでの間に、少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第14の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの2つの図柄の停止を経て3つ目の図柄が停止するまでの間に、少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第15の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄が停止するまでに少なくとも1回表示され、かつ2つ目の図柄が停止するまでに少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第16の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄が停止するまでに少なくとも1回表示され、かつ2つ目の図柄の停止を経て3つ目の図柄が停止するまでの間に少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第17の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄の停止を経て2つ目の図柄が停止するまでの間に少なくとも1回表示され、かつ2つ目の図柄の停止を経て3つ目の図柄が停止するまでの間に少なくとも1回表示されることを特徴とする。
第18の態様は、予告表示図柄が、変動表示する図柄のうちの1つの図柄が停止するまでに少なくとも1回表示され、かつ1つ目の図柄の停止を経て2つ目の図柄が停止するまでの間に少なくとも1回表示され、かつ2つ目の図柄の停止を経て3つ目の図柄が停止するまでの間に少なくとも1回表示されることを特徴とする。
本実施例の第1の態様によれば、制御手段は、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して予め定めた予告表示態様を現出するように構成されているので、遊技の時間的変化に伴って変化させ得る予告表示態様を認識することにより、遊技者は、どのくらいの信頼度があるのかを予測するという遊技に対する興趣が高まる。また、予告表示態様の種類について熟知している遊技者は、その後の遊技の展開を容易に認識することができる。
第2の態様によれば、制御手段は、遊技の時間的変化に伴って特定の遊技状態の出現についての確率を反映した第1の予告表示及び第2の予告表示を行う。第2の予告表示については、所定の条件を満足した上での特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して予め定められた予告表示態様で表示されるので、予告表示態様の種類について熟知している遊技者は、その予告表示態様から容易に信頼度が認識できる。また、「大当り」への信頼度が高い場合、さらに、第1の予告表示によって遊技者の「大当り」への期待感を高めるべく演出が可能となる。
第3の態様によれば、制御手段は、表示される第1の予告表示及び第2の予告表示は、予め特定の図柄表示態様の出現についての信頼度に対応して定められているので、表示される第1の予告表示及び第2の予告表示を関連付けることにより、信頼度をより詳細に表示することが可能になる。例えば、特定の図柄表示態様と特定の第1の予告表示の組合せに対しては、特定の第2の予告表示を高い確率で表示できるようにすれば、これを熟知する遊技者にとっては、特定の第2の予告表示の出現を期待するという遊技性が高まる。また、例えば、第2の予告表示だけでは、特定の図柄表示態様となる信頼度が低くても、特定の第1の予告表示との組合せによっては信頼度が高くなるようにすれば、第2の予告表示だけでなく、第1の予告表示に対しても注目するので、特定の図柄表示態様への期待感を持続させるだけでなく、時間的経過に伴って期待感を高めることができる。
第4の態様によれば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度は、複数の予告表示図柄の組合せで表わすことができる。
第5の態様によれば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度は、複数の予告表示図柄の組合せで表示すると共に、それらの図柄の表示される時間的順序でも表示することができる。
第6の態様によれば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度は、予告表示図柄の時間的経過を通じて表示されるので、時間的変化の伴った予告表示が可能となる。
第7の態様によれば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度は、遊技の時間的変化に伴って異なり、その信頼度の時間的変化によって予告表示図柄を異ならせているので、特定の図柄表示態様の出現を期待する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
第8の態様によれば、予告表示態様は、複数の予告表示図柄を連続して表示するので、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度の変化について、より詳細な図柄による表示が可能となる。
第9の態様によれば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度の変化に一定の物語性を持たせているので、遊技者の予告表示に対する興味が高まり、遊技全体としての興趣が高まる。
第10の態様によれば、制御手段は、複数の予告表示図柄の組合せからなる複数の予告表示態様を格納する予告表示記憶手段を有し、この予告表示記憶手段から、信頼度に対応した特定の予告表示態様を現出する。例えば、特定の図柄表示態様の出現についての信頼度が高い場合には、特定の予告表示図柄の組合せからなる予告表示態様を高確率で表示するようにすれば、遊技者は、各予告表示態様に対応した信頼度を熟知することにより、表示されている予告表示から容易に信頼度を予測することができるようになる。
第11の態様によれば、予告表示図柄は、図柄の変動表示の停止するタイミングに応じて表示されるので、変動表示の停止表示と予告表示との間に一体感が得られる。従って、変動表示の停止表示に注目する遊技者は予告表示の認識がしやすくなる。
また、予告表示図柄が信頼度を表すときは、変動表示する図柄の停止タイミングと信頼度の変化タイミングとの関係について既に知っている遊技者にとっては、それらのタイミングに合わせて表示内容を注目することとなる。更に、遊技者が認識した予告表示図柄がどのくらいの信頼度を示しているかを理解していれば、表示される予告表示からそれぞれ一定の確実性を持って大当りを期待することとなり、遊技者の大当りに対する期待感を予告表示の表示タイミングに合わせて増大させるという効果が期待できる。
また、近年、変動図柄がある特定の図柄で大当りとなれば、その後数ゲームに渡って変動図柄による遊技が大当りとなる確率が増大するボーナス遊技(確変遊技)を備えたパチンコ遊技機、いわゆる確率変動機(確変機)、あるいは、ある特定の図柄で大当りとなれば、その後数ゲームに渡って変動図柄の変動表示時間が短縮するボーナス遊技(時短遊技)を備えたパチンコ遊技機、いわゆる変動時間短縮機(時短機)の割合が増大してきている。このような機種の場合、大当りの後に上記のようなボーナス遊技を行えるか否かは遊技者にとって重大な関心事となっている。
通常、上記のようなボーナス遊技に移行するか否かの判定は、予め定められた大当りとなる図柄(大当り図柄)の組合せのうちの所定の図柄の組合せであるか否かの判定により決定されるのが主流であることから(例えば、大当り図柄の組合せが“3−3−3”,“5−5−5”,“7−7−7”のいずれかの場合に確変遊技に移行等)、遊技者は、上記所定の大当り図柄による組合せでの停止を期待し、通常遊技状態中は常に変動図柄の停止表示に注目することとなる。
従って、予告表示図柄が変動図柄の停止態様を予告する場合において、前述の第12の態様のように、「図柄変動開始」→「予告表示」→「変動図柄のうちの1つの図柄が停止」といった遊技の流れにすれば、「予告表示が大当たりに結びつくものか」という期待感を遊技者に抱かせるのに加え、引き続いて「停止図柄が確変遊技(時短遊技)に移行する図柄か」という期待感をも遊技者に抱かせることになり遊技の面白みが更に増すことになる。
また、特に3つの変動図柄を表示するように構成されている場合(それぞれの変動図柄の停止タイミングは異なっている)、2番目の停止図柄はリーチ状態になるか否かを決定する役割をしており、その2番目の停止図柄は遊技者にとって重大な関心事となっている。ここで、予告表示図柄には、変動図柄が特定の停止態様で止まるか否かの大当たり発展率を表している場合と、あと1つ特定の図柄が停止表示すれば大当りとなるリーチ状態に発展するか否かのリーチ発展率を表している場合の2通りのケースがある。
そこで、予告表示図柄がリーチ発展率を表すような場合において、前述の第13の態様のように、「図柄変動開始」→「最初の図柄停止」→「予告表示」→「2番目の図柄停止」といった遊技の流れにすれば、「予告表示がリーチ状態に結びつくものか」という疑問を持った後、「実際にリーチ状態になったか否か」といったプロセスを理解することにより、どの予告表示図柄が表示されるとリーチ状態に発展しやすいかという、予告表示図柄とリーチ状態への発展についての関係を発見する面白みが増す。更にリーチ状態に発展しやすい予告表示図柄を遊技者が既に理解している場合には、「この予告表示図柄が表示されたから、リーチ状態に発展する可能性が高いだろう」といった期待感をもってその後の遊技動向に注目することができ、この期待感は一定の確実性を有しているため遊技の面白みはますます増大することになる。
また、例えば、3つの変動図柄を表示するように構成され、そのうち2つの図柄が既に停止してリーチ状態を形成しているような場合、3番目(最後)の停止図柄がどの図柄で停止するかは、大当たりになるか否かのもっとも注目すべき点であるが、前述の第14の態様に示すようにリーチ状態中に大当たり発展率を表す予告表示図柄を表示するようにすれば、予告表示図柄と大当たりへの発展についての関係を発見する面白みが増す。また既に理解している予告表示図柄が表示されることによって、大当たり出現について一定の確実性を有した期待感を持って遊技結果に注目することができ、遊技の面白みはますます増大することになる。
1…パチンコ遊技機、2…液晶表示装置、3…始動入賞口、3’…始動入賞口スイッチ、4…大入賞口、5…可変表示装置、6a,6b…可変表示作動用ゲート、6a’,6b’…通過球検出用スイッチ、8…可変表示記憶ランプ、10…遊技盤面、11a,11b…ランプ付き風車、12a,12b…風車、13a,13b,13c,13d,13f,13g…一般入賞口、14a,14b…盤面サイドランプ、15…図柄変動記憶ランプ、30…始動入賞口ソレノイド、31…大入賞口ソレノイド、50…マイクロコンピュータ、50A…CPU、50B…RAM、50C…ROM、50D…汎用I/O、51…入力回路、52…出力回路、53…乱数発生回路。