JP2005028120A - 弾球遊技機 - Google Patents

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JP2005028120A JP2004178513A JP2004178513A JP2005028120A JP 2005028120 A JP2005028120 A JP 2005028120A JP 2004178513 A JP2004178513 A JP 2004178513A JP 2004178513 A JP2004178513 A JP 2004178513A JP 2005028120 A JP2005028120 A JP 2005028120A
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公一 池ノ谷
Eisuke Aoki
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Abstract

【課題】遊技領域内において表示領域を可能な限り大きく取ることを可能とした弾球遊技機を提供することである。
【解決手段】遊技盤ベース19に遊技球誘導部材22と遊技に関する図柄・演出等表示を行う表示装置9を備えてなる弾球遊技機であって、少なくとも遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22を透明の合成樹脂材で形成すると共に、該透明遊技盤ベース19の裏面側に表示装置9を配設し、該表示装置9で表示する表示領域Bが、透明遊技球誘導部材22の配設位置を超えた大きい領域とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弾球遊技機、特に遊技盤ベースに遊技球誘導部材と、遊技に関する図柄・演出等表示を行う表示装置を備えてなる弾球遊技機に関する。
なお、本明細書において、遊技球誘導部材とは、遊技領域に打ち出された遊技球が当たり、遊技球の流下方向を転動案内する部材をいうものとする。
この種の弾球遊技機の一般的な中央役物は、遊技領域において遊技球誘導部材(天通路やステージと称されるもの等)に囲まれた領域に表示装置(例えば液晶表示部)を有し、該遊技球誘導部材により囲まれた狭い領域内にて表示装置により特別図柄や各種演出等の表示を行っている(例えば特許文献1参照。)。
従来の弾球遊技機にあっては、図8に示すように、遊技盤ベース100の略中央付近に、表裏面に貫通する開口(取り付け穴)200を形成し、該開口200に遊技球誘導部材(天通路やステージと称されるもの等)300と表示装置400を組み込んで取り付けていたものであったため、遊技領域中における表示領域は自ずから制約されてしまうというのが要因であった。
近年、この表示部(表示領域)を大領域(大型化)として、演出効果を高めようとする傾向がある。
しかし、従来のこのような弾球遊技機の中央役物の表示部は、中央役物の遊技球誘導部材に囲まれた表示領域が存在し、これにとらわれずに各種表示をすることは不可能であった。
特開2002−306708号(図1,図2)
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技領域内において表示領域を可能な限り大きく取ることを可能とした弾球遊技機を提供することである。
前記目的を達成するために本発明がなした技術的手段は、例えば、遊技盤ベース19に遊技球誘導部材22と遊技に関する表示を行う表示装置(液晶ディスプレイ等)9を備えてなる弾球遊技機であって、少なくとも遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22を透明部材で形成すると共に、遊技盤ベース19裏面側に表示装置9を配設し、該表示装置9で表示する表示領域Bが、遊技球誘導部材22配設位置を超えた大きい領域としたことを特徴とする弾球遊技機とした点にある。
このような技術的手段を採用することにより、遊技盤ベース19の裏側に表示装置9を配設するものとしても、遊技盤ベース19表面から表示装置9の図柄や画像などが直接視認できる。従って、従来のように、遊技盤ベースに形成した開口に表示装置を嵌め込む構成を採用しなくてよいため、遊技領域Aにおける表示領域Bの制約を受けずに済む。これにより、遊技領域A中で大きな表示領域Bが確保でき、各種表示が自由に行え、演出効果を向上させることができる。
また、たとえ表示領域Bを大きく取り、その領域B内に遊技球誘導部材22が存在していても、該遊技球誘導部材22が裏側の表示装置9の表示を妨げるようなこともない。従って、遊技球誘導部材22配設領域を超えて大きな表示領域Bが確保できる。
従来のように遊技球誘導部材及び表示装置嵌め込み固定用の開口を設ける必要が無いため、開口と遊技球誘導部材の位置合わせ、開口と表示装置の位置合わせなどの面倒な作業手間も解消される。
また、遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22は、全部又は一部が透明部材で形成されているものとする。
遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22の全部を透明部材で形成することにより、遊技領域A全域が表示領域Bとして確保でき、また、一部を透明部材とすることで、その他の非透明部分では、遊技盤ベース19の裏面側に配設する表示装置9の表示と関連性のある着色装飾などを施すことができる。
透明部材は無色透明とする。これにより、表示装置9による各種図柄・演出等の表示が、その色合いなどの面における制限が無い。また、遊技盤ベース19裏面側の表示装置9の演出等が表示可能な程度であれば有色透明部材を採用することも可能である。
透明部材は、例えば合成樹脂材である。
このように透明な合成樹脂材を採用することで、硬度・強度を保ちつつ表示面全体のクリア性が向上し、遊技領域の見栄えも向上し得る。
遊技球誘導部材22は、遊技盤ベース19に取り付けられるベース部24,30と、該ベース部24,30から立上げ形成される遊技球誘導面部27,31とから構成されている。
遊技領域に打ち出された遊技球は、遊技球誘導部材22の遊技球誘導面部27,31に沿って任意の方向に流下する。そしてこの遊技球誘導部材22は、ベース部24,30により遊技盤ベース19に取り付け固定される。
また、遊技球誘導部材は、遊技盤ベースと共に一体成形されて遊技盤ベースの表面所望位置に遊技球誘導面部が立設されているものとしてもよい。
このように遊技球誘導部材が遊技盤ベースと一体成形されるものの場合、少なくとも遊技球誘導面部のみが遊技盤ベース表面から立設されていればよく、ベース部が不要となる。ベース部が不要となる結果、ベース部の肉厚分がなくなるため、遊技盤ベース裏面側の表示装置の画像・演出表示などがさらに視認しやすくなる。
遊技球誘導部材22は、遊技領域Aの中央部上方に配設される天通路23と、遊技領域Aにおいて天通路23よりも下方に配設されるステージ29とする。
この遊技球誘導部材22を構成する天通路23とステージ29を透明部材により形成すれば、表示領域Bを大きく取り、その領域B内に天通路23とステージ29が存在していても、これらが裏側の表示装置9の表示を妨げるようなこともない。
また、遊技盤ベース19に設けられた遊技球通過検知領域(例えば、入賞口(始動口)12)の上方に配設される遊技球誘導部材22(ステージ29)は、該遊技球通過検知領域の上方部位に遊技球落下部32を設けるものとする。
従来のように遊技盤ベースに凹設した開口にステージを嵌め込む構成とは異なり、平坦な遊技盤ベース19面上にステージ29を立設する構成としているため、ステージ29の遊技球誘導面部31とガラス板4との間の距離が狭くなり、遊技球誘導面部31とガラス板4との間から遊技球通過検知領域へと遊技球を落下させることは不可能なためである。従って、ステージ29を転動した遊技球は遊技球落下部32により遊技球通過検知領域方向へと落下可能となる。
前記表示装置9は、識別情報表示装置のみとするか、若しくは、識別情報表示装置と、識別情報表示以外の演出効果を高める表示装置からなる構成を採用することができる。すなわち、遊技盤ベース19を透明部材で形成したことで、表示領域Bが従来と比して大きくなったため、識別情報表示装置を大型にして大きな表示で視認性を向上させることもできる。また、表示領域Bの大型化により、遊技領域A中に識別情報表示装置と共に、他の演出を表示する装置、たとえばセカンドゲームなどを表示する表示装置を1個乃至複数個併設することもでき、遊技盤に対して真正面を向いた状態の遊技者の視界領域で無理なく複数の表示が確認できる。
また、前記表示領域Bは、遊技球誘導部材22にて画成された領域を含むものとする。これにより、遊技球誘導部材22にて画成された(囲まれた)領域を超えた領域での広範囲な表示が可能となる。
さらに、前記遊技盤ベース19は、表示装置9の表示領域Bと重なる領域を透明部材aで形成し、該透明部材aからなる領域が複数箇所形成されている構成としてもよい。
本発明によれば、単一の表示装置9であったとしても、各透明部材aからなる領域を介して、表示装置9が恰も独立しているかのように演出することができ、遊技者に強い印象を与え、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、各透明部材aからなる領域を介して、遊技に関する別個の演出ができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。別個の表示とは、同一又は異なる画像などを夫々の透明部材aを介して同時に又は別個独立して表示させることができる。
さらに、夫々の透明部材aの裏側に、夫々別個の表示装置9を配置することができ、遊技に関する異なる表示を提供することができる。
例えば、遊技領域A中に識別情報表示装置9と共に、他の演出を表示する装置(セカンドゲーム)などを表示する表示装置9を併設することもでき、遊技盤18に対して真正面を向いた状態の遊技者の視界領域で無理なく複数の表示が確認できる。
本発明によれば、遊技盤ベースの裏側に表示装置を配設するものとしても、遊技盤ベース表面から表示装置の図柄や画像などが直接視認できる。従って、従来のように、遊技盤ベースに形成した開口に表示装置を嵌め込む構成を採用しなくてよいため、遊技領域における表示領域の制約を受けずに済む。これにより、遊技領域中で大きな表示領域が確保でき、各種表示が自由に行え、演出効果を向上させることができる。また、たとえ表示領域を大きく取り、その領域内に遊技球誘導部材が存在していても、該遊技球誘導部材が裏側の表示装置の表示を妨げるようなこともない。従って、遊技球誘導部材配設領域を超えて大きな表示領域が確保できる。
従来のように遊技球誘導部材及び表示装置嵌め込み固定用の開口を設ける必要が無いため、開口と遊技球誘導部材の位置合わせ、開口と表示装置の位置合わせなどの面倒な作業手間も解消される。
以下、本発明の一実施の形態に係る弾球遊技機について、図を参照して説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態にすぎず何等これらに限定して解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
図1は、本発明を適用した弾球遊技機(パチンコ機ともいう)の一例であり、遊技枠1に本体2を開閉可能に支持している。
本体2の前面上部には、ガラス板4を嵌めたフロント扉3を有し、その内方に遊技盤ベース19を備える。本体2の前面下部には、貸球及び賞球を受け止める上皿5、上皿5満杯時に球出口の内方で溢れた球を受け止める下皿6、発射装置のハンドル7を備える。ハンドル7のレバー7aを時計方向に回転させることにより、内蔵する発射ソレノイドを作動させて遊技球を遊技領域Aに打ち出す。
そして、遊技枠1の内枠セット8側には、特別図柄・演出表示等を行う液晶ディスプレイなどからなる識別情報表示装置(本実施形態では特別図柄表示装置とする。)9が装着されている。本実施形態にて使用される液晶ディスプレイ9は、図2で、HとWで示す範囲の遊技盤ベース19の大型の表示領域Bに対応するサイズ(例えば液晶画面15インチサイズなど)のものとする。
遊技盤ベース19は、遊技領域Aを区画すると共に、該遊技領域Aに発射ソレノイドから打ち出される発射球を導くガイドレール20、遊技領域Aに打ち出された遊技球が当たり、遊技球の流下方向を転動案内する遊技球誘導部材22、前記表示装置の変動表示を起動すると共に、大当たりとするか否かの抽選処理を起動するチューリップ式の普通電動役物からなる始動口12、大当たり時に開放するアタッカと称する第一種特別電動役物の大入賞口13、一般入賞口となる左右の入賞口14、左右の風車15、そして遊技領域での入賞を逃したアウト球を排出するアウト口16を備える。図中17は、遊技盤ベース19に打たれている多数の遊技釘である。なお、図中、遊技盤ベース19の裏側下方に配設されているのは主制御基板18である。
上皿5には、効果音やBGM、エラー音などを出力するステレオ式のスピーカ10を内蔵すると共に、遊技機に隣接して設置される図示しないCRカードユニットから球貸し等するための操作スイッチ11を備える。
本発明は、遊技盤ベース19と遊技球誘導部材22の材質を、透明な部材とし、かつ遊技盤ベース19の裏面側に表示装置9を配設して、透明な遊技盤ベース19と遊技球誘導部材22を介して、遊技盤ベース19裏面側の大領域の表示装置9の図柄、演出表示等を遊技盤ベース19上に大きく表示することを可能とするものとした点に本発明の特徴部分を有するため、以下その特徴部分の説明に留め、その他の構成部分についての詳細な説明は省略する。
遊技盤ベース19は、本実施形態では、ガイドレール20により区画された遊技領域Aを構成する部分のみを少なくとも透明部材aにより形成し、始動口12と大入賞口13と入賞口14を取り付ける開口、及びアウト口16のみが遊技盤ベース19前面に開けられている。また、本実施形態では、遊技球誘導部材22を構成するステージ29よりも下方部分の領域に遊技盤ベース19の裏面側から化粧パネル21を取り付けて遊技盤ベース19の装飾を図っている。
すなわち、本実施形態によれば、この化粧パネル21を取り付けた領域を除く残りの領域、すなわち、図2で符号HとWで示す大きな領域全体が表示領域Bとなっており、この表示領域Bの裏側に表示装置9を配設する。
なお、前記遊技盤ベース19は、遊技領域A以外の領域を非透明性部材で形成してもよく、また表示装置9の表示領域Bと重なる領域を透明部材aで形成し、該透明部材aからなる領域が複数箇所形成されている構成としてもよい。
遊技盤ベース19は、例えば次のような形態を一例として挙げられる。なお、これらは一例にすぎず、遊技盤ベース19の全体形状は特に限定されない。
図3(a)は、表示領域Bにあたる部分全体を透明部材aで形成すると共に、その下方領域全体を非透明部材bである木製部材で形成してなるもの、図3(b)は、全体を木製部材bで形成すると共に、その中心部分に嵌合穴を形成し、該嵌合穴に表示領域Bとなる透明部材aを嵌合してなるもの、図3(c)は全体を透明部材aとすると共に、その中心部分に表示領域Bとしての透明部分を残してその周囲(裏面側)を着色塗装して非透過(非透明部材)としたもの等が代表例として挙げられる。
図7は、遊技盤ベース19の全体を正面視略矩形状の木材(非透明部材b)で形成し、その所定箇所に複数個の分離した開口部33a,33a,33bを穿設し、該開口部33a,33a,33bに透明部材aを嵌め込み、該夫々の透明部材aの領域を別個の表示領域B(B1,B2,B3)とすると共に、その夫々分離した表示領域B(B1,B2,B3)以外の全遊技領域Aを木製の非透明部材bで構成している実施の一例である。
具体的には、遊技盤ベース19の正面略中央位置に横並びで二箇所の正面視矩形状の開口部33a,33aを穿設し、さらに、該遊技盤ベース19の正面上端寄りに、正面視形状が横長細幅の矩形状の開口部33bを穿設し、夫々の開口部33a,33a,33bに合致する透明部材aを嵌め込んで、該夫々の透明部材aの領域を別個の表示領域B(B1,B2,B3)としている。
図7(b)は本実施例の遊技盤ベース19を使用した遊技盤18の一例を示し、本実施例では、遊技盤18の略中央位置に、横並びで並設される二箇所の表示領域B1,B2で夫々表示装置の別々の変動表示をさせるものとし、そして別々の変動表示を起動させるための別個の始動口12,12を二箇所横並びで並設させている。この場合変動表示は、夫々の始動口12,12により別々に起動される。
また、上端寄りに設けた透明部材aにあっては、例えば大当たり時などに、大当たり状態であることを表示したり、遊技に関する各種演出表示をする表示装置などが裏側に配置されている。
なお、透明部材aからなる夫々の表示領域B(B1,B2,B3)から、裏側に配置した単一の表示装置の所定箇所が視認可能な構成としてもよいが、例えば夫々の表示領域B(B1,B2,B3)の裏側に、夫々別個の表示装置を配置することも本発明の範囲内である。また、夫々の表示領域B(B1,B2,B3)では、同一の演出表示又は異なる演出表示のいずれかが表示される。
なお、透明部材aの正面視形状は上述の形態になんら限定されず、その他の周知形状としたり、若しくは遊技に関する図柄・演出表示などに登場するキャラクタ等を模写した形状等にしたりすることも可能である。
また、複数箇所の透明部材aを縦方向に並べて設けることも、不規則に並べて設けることも可能で、裏側に配置する表示装置9の表示領域Bと重なる位置に透明部材aを設けるものであればよい。
従って、従来のように、遊技盤ベースの略中央位置に表示装置組み込み用の大きな開口は本発明では設けることがない。
なお、本実施形態のように遊技領域A部分に限らず、遊技盤ベース19全体を透明部材aで形成しても構わない。また、遊技領域A全体ではなく上述の表示領域Bのみを透明部材aとすることも可能である。
遊技盤ベース19を形成する透明部材aは、遊技球誘導部材22・入賞口12・13・14などの役物全て及び遊技釘17等を固定でき、かつ、容易に変形(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度等を有し、かつ透明な材質のものを選択する。例えば、透明性の高い硬質の合成樹脂材が一例として挙げられ、さらに具体的には、無色透明のアクリル樹脂材、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂などが任意に選択される。
また、非透明部材bは、前記遊技釘17等を取付固定でき、かつ、容易に変形(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度等を有し、かつ非透明な材質のものを選択する。例えば、木材や、あるいは非透明で硬質の合成樹脂材などを一例として挙げることができる。合成樹脂材を採択する場合、透明の合成樹脂材の裏面に装飾パネルなどを備えることで非透明部材として用いることも可能である。
遊技盤ベース19を構成する非透明部材bの木材としての一例を挙げると、例えばブナ材、ラワン材、ブナ合板などの合成板、ベニヤ材、マトア材などが例示でき、各種の材質が本発明の範囲内で任意に選択される。
非透明部材bは、遊技盤18の裏側に配置する表示装置9の表示と関連性のある着色・装飾などを施すが限定されず本発明の範囲内で適宜最適な着色・装飾が選択できる。
遊技球誘導部材22は、遊技領域Aに打ち出された遊技球が当たり、遊技球の流下(落下)方向を転動案内する部材で、本実施形態では、遊技領域Aの中央部上方部位(「天」ともいう。)に配設される天通路23と、遊技領域Aにおいて天通路23よりも表面方向から視て下方に配設されるステージ29とする。なお、本実施形態では天通路23とステージ29を遊技球誘導部材22としているが、単なる一実施形態であって、本発明において、常に天通路とステージを遊技盤ベース上に備えていなければならないというものではなく、天通路23やステージ29に代えて、若しくは天通路23・ステージ29と共に他の遊技球誘導部材を備えるものであっても本発明の範囲内である。
遊技球誘導部材22は、遊技盤ベース19にネジ・ボルトなどを介して固定でき、かつ、容易に変形(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度を有し、かつ透明な材質のものを選択する。例えば遊技盤ベース19を形成する透明部材と同様、硬質の合成樹脂材が一例として挙げられ、さらに具体的には無色透明のアクリル樹脂材、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂などが任意に選択される。
天通路23及びステージ29は、その全体形状において特に図示例に限定解釈されるものではなく、本実施形態では、遊技盤ベース19に取り付けられるベース部24,30と、該ベース部24,30から立上げ形成される遊技球誘導面部27,31とにより夫々構成されている。
天通路23は、遊技盤ベース19中央上方に配設される遊技球誘導部材22で、遊技盤ベース19にネジ止め固定されるベース部24と、該ベース部24の上端縁から正面方向直角に立設されている正面視最上部にある切妻屋根状の第一よろい部25と、該第一よろい部25の左右にて下がった状態で、ベース部24の上端縁に沿って、かつ正面方向直角に立設されている第二よろい部26と、前記ベース部24の下端縁全域に沿って、かつ正面方向直角に立設されている遊技球誘導面部27により構成されており、第一よろい部25と、左右の第二よろい部26との間には、遊技球が通過して遊技球誘導面部27へと案内する切欠き28が形成されている。なお、切欠き28の位置、配設数、配設形状などは特に限定はされず設計変更可能である。
また、第一よろい部25及び左右の第二よろい部26の上面にあっても、遊技球があたり、遊技球の流下(落下)方向を転動案内する遊技球誘導面部27である。
なお、天通路の形態は一実施形態にすぎず、他の形態を本発明にて適用することは設計変更可能である。
ステージ29は、遊技盤ベース19に設けられた遊技球通過検知領域(本実施形態では始動口12)の上方に配設される遊技球誘導部材22で、遊技盤ベース19にネジ止め固定されるベース部30と、該ベース部30の上端縁から正面方向直角に立設されている遊技球誘導面部31とで構成されている。
そして、始動口12の上方部位にあたる位置に遊技球落下部32を設けている。本実施形態では、始動口12と相対向する遊技球誘導面部31、すなわち、ステージ29の遊技球誘導面部31の最も深い谷部分にあたる部位31aを、前面側からベース部方向に向けて、遊技球が落下可能な形状に形成した切欠きをもって遊技球落下部32としている。
なお、本実施形態では、始動口12をもって遊技球通過検知領域としているが、特に限定して解釈されるものではなく、例えば、入賞口から遊技球通過センサまでの領域や、ゲート(何らかの遊技価値を与える遊技球の通過領域で、一般的には図柄表示装置の作動開始、または作動停止を行う信号を発生するものを言う。例えばスタートチャッカー等。)などを含むもので、本発明の範囲内で設計変更可能である。
このように遊技球落下部32をステージに設けた理由は、本発明によれば、従来のように遊技盤ベースに凹設した開口にステージを嵌め込む構成とは異なり、平坦な遊技盤ベース19面上にステージ29を立設する構成としているため、ステージ29の遊技球誘導面部31とガラス板4との間の距離が狭くなり、遊技球誘導面部31とガラス板4との間から入賞口12へと遊技球を落下させることは不可能なためである。
また、遊技球落下部32は、切欠きに代えて、所望径の穴を設けるものとしてもよく、さらに、ステージ29を左右二分割構成とし、遊技球が落下可能な隙間を空けて夫々のステージを遊技盤ベース19に取り付け固定する構成を採用することも可能である。
なお、ステージ29の形態は一実施形態にすぎず、他の形態を本発明にて適用することは設計変更可能である。
本実施形態では、遊技球誘導部材22を構成する天通路23及びステージ29が、遊技盤ベース19にベース部24,30をネジ止めして取り付ける構成を採用しているが、遊技盤ベース19裏側に配設する表示装置9の表示に支障を来たさないものであれば他の構成を採用して遊技盤ベース19に取り付け固定するものとしてもよい。
例えば、天通路23・ステージ29に、同一の透明部材で嵌合突起を形成し、この嵌合突起を嵌合させて固定する嵌合凹部を遊技盤ベース側に形成し、両者の嵌合構造によって強固に連結固定する構成であってもよい。
また、遊技球誘導部材22は、図6に示すように、その形状からして一体成形可能なものであれば、遊技盤ベース19と共に一体成形されて遊技盤ベース19の表面所望位置に遊技球誘導面部27,31が立設されているものとしてもよい。
このように遊技球誘導部材が遊技盤ベースと一体成形されるものの場合、少なくとも遊技球誘導面部27,31のみが遊技盤ベース19の表面から立設されていればよく、ベース部が不要となる。ベース部24,30が不要となる結果、ベース部の肉厚分がなくなるため、遊技盤ベース裏面側の表示装置9の画像・演出表示などがさらに視認しやすくなる。
このように構成すれば、遊技球誘導部材を別途成形する成形手間・成形コスト及び遊技球誘導部材の取り付け手間が軽減できる。
従って、遊技盤ベース19を透明部材aで形成すると共にその裏面側に大型の表示装置9を配設し、かつ天通路23・ステージ29などの遊技球誘導部材22も透明部材で形成して遊技盤ベース19上に取り付けるものとしたため、透明な遊技盤ベース19の裏側から該遊技盤ベース19を介して表示装置9で表示する表示領域Bが、遊技球誘導部材配設位置を超えた大きい領域、すなわち、従来のように遊技球誘導部材22(天通路23とステージ29)で囲まれた表示領域よりも大きな表示領域Bが確保でき、遊技球誘導部材22の存在にもとらわれず、各種表示をすることができ、演出効果を向上できる。
遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22は、本実施形態ではそれぞれの部材の全部を透明な合成樹脂材をもって形成しているが、仕様によっては遊技盤ベース19と遊技球誘導部材22のいずれか一方若しくは双方の任意の一部領域のみが透明部材aで形成されているものとすることも可能で、本発明の範囲内である。
透明部材aは無色透明とするが、遊技盤ベース19裏面側の表示装置9の演出等が表示可能な程度であれば有色透明部材を採用することも可能である。透明部材aは、例えば合成樹脂材である。また仕様によっては遊技盤ベース19・遊技球誘導部材22に、模様を施すことも可能である。この場合、模様は無色透明の線図が好ましいが、遊技盤ベース19裏面側に配設される表示装置9の表示構成によっては有色模様を施すことも可能で本発明の範囲内である。
表示装置9は、前記遊技盤ベース19の表示領域Bのサイズに対応する画面サイズ(例えば、本実施形態では15インチ)を有している液晶ディスプレイがその一例として適用される。なお、表示装置9は、特に限定されるものではないが、好ましくは前記表示領域Bとして確保された全域を一杯に使用できるように設定されているものが良く、種々の形態が適用可能である。
例えば、正面から視て、横方向の三列にわたって数字、記号等の特別図柄(左特別図柄・中特別図柄・右特別図柄)を変動表示させる液晶ディスプレイなどからなる識別情報表示装置が適用可能である。
ここで「識別情報」とは、数字、キャラクタ等で構成され、「識別情報」が所定態様になったことを条件に、所定の遊技状態に移行する可能性のあるもの、例えば特別図柄・普通図柄・飾り図柄や演出態様で当たりを示すもの等も含むものとする。
また、縦方向若しくは斜め方向の識別情報を変動表示させるものであったり、また、キャラクタが表示領域内で動作したり、背景が動作したりするものなど任意に設定可能である。
従って、識別情報は、天通路23とステージ29の遊技球誘導部材22にて画成された(囲まれた)表示領域内で表示するものであってもよいが、これら遊技球誘導部材22で画成された(囲まれた)表示領域を超えた大きな表示領域を目一杯使用して表示するものであってもよく、また、識別情報を遊技球誘導部材22で画成された(囲まれた)表示領域内で表示し、その領域及び領域を超えたところで背景を表示すると共に、キャラクタ表示などをすることも可能である。
なお、このような識別情報表示装置と、識別情報表示以外の演出効果を高める表示装置を遊技盤ベース19の表示領域B内で、該遊技盤ベース19の裏面側に並設させる構成を採用することもできる。
また、本実施形態では、遊技盤ベース19及び遊技球誘導部材22のみを透明部材により形成するものとしたが、遊技盤ベース19に配設される部材、若しくは遊技盤ベース19と一体成形される部材などを透明部材により形成することをなんら妨げるものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。例えば、ガイドレール20等を透明部材により形成することは本発明の目的から見ても好ましい実施の形態といえる。
本発明弾球遊技機の一実施形態を示す開扉状態の概略斜視図。 遊技盤を拡大して示す概略正面図。 遊技盤ベースの一実施形態を示す概略斜視図。 遊技球誘導部材(天通路)の一実施形態を示す斜視図。 遊技球誘導部材(ステージ)の一実施形態を示す斜視図。 遊技盤の他の実施形態を拡大して示す概略正面図。 遊技盤の他の実施形態で、(a)は遊技盤ベースを透明部材と非透明部材とに分解した状態を示す概略斜視図、(b)は(a)の遊技盤ベースを用いた遊技盤の一例を示す概略正面図。 従来の弾球遊技機を示す斜視図。
符号の説明
9:表示装置(液晶ディスプレイ)
19:遊技盤ベース
20:ガイドレール
21:化粧パネル
22:遊技球誘導部材
23:天通路
24:ベース部
27:遊技球誘導面部
28:切欠き
29:ステージ
30:ベース部
31:遊技球誘導面部
32:遊技球落下部

Claims (12)

  1. 遊技盤ベースに遊技球誘導部材と遊技に関する表示を行う表示装置を備えてなる弾球遊技機であって、
    少なくとも遊技盤ベース及び遊技球誘導部材を透明部材で形成すると共に、
    遊技盤ベース裏面側に表示装置を配設し、
    該表示装置で表示する表示領域が、遊技球誘導部材配設位置を超えた大きい領域としたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技盤ベース及び遊技球誘導部材の全部又は一部が透明部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 透明部材が無色透明であることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 透明部材が合成樹脂材であることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 遊技球誘導部材は、遊技盤ベースに取り付けられるベース部と、該ベース部から立上げ形成される遊技球誘導面部とから構成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 遊技球誘導部材は、遊技盤ベースと共に一体成形されて遊技盤ベースの表面所望位置に遊技球誘導面部が立設されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の弾球遊技機。
  7. 遊技球誘導部材は、遊技領域の中央部上方に配設される天通路と、遊技領域において天通路よりも下方に配設されるステージであることを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載の弾球遊技機。
  8. 遊技盤ベースに設けられた遊技球通過検知領域の上方に配設される遊技球誘導部材は、該遊技球通過検知領域の上方部位に遊技球落下部を設けていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の弾球遊技機。
  9. 表示装置は、識別情報表示装置であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の弾球遊技機。
  10. 表示装置は、識別情報表示装置と、識別情報表示以外の演出効果を高める表示装置からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の弾球遊技機。
  11. 表示領域は、遊技球誘導部材にて画成された領域を含むことを特徴とする請求項1乃至10に記載の弾球遊技機。
  12. 遊技盤ベースは、表示装置の表示領域と重なる領域を透明部材で形成し、
    該透明部材からなる領域が複数箇所形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
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