JP2005025987A - 燃料電池発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供する。
【解決手段】空気供給手段5により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部1が設けられた燃料電池発電装置であって、空気供給手段5により燃料電池発電部1に供給される空気を冷却する冷却部Cが設けられている。
又、冷却部Cが、地中を冷却源として空気を冷却するように構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】空気供給手段5により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部1が設けられた燃料電池発電装置であって、空気供給手段5により燃料電池発電部1に供給される空気を冷却する冷却部Cが設けられている。
又、冷却部Cが、地中を冷却源として空気を冷却するように構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられた燃料電池発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる燃料電池発電装置は、一般家庭や工場等の建物に対して設置されて、発電電力を設置対象の建物に供給するものであり、一般には、建物の外部に設置されることになる。
このような燃料電池発電装置においては、前記空気供給手段としての空気ポンプにより、装置外部の空気をそのまま吸込ダクトを通じて吸込んで前記燃料電池発電部に供給するように構成されることになる(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、前記特許文献1には記載されていないが、通常は、建物外部の空気をそのまま前記空気供給手段にて前記燃料電池発電部に供給することになる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−285940号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、装置外部の空気をそのまま燃料電池発電部に供給することから、気温が高くなる等により、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、発電効率が低下するという問題があった。
説明を加えると、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、空気供給手段にて空気を前記燃料電池発電部に供給する空気供給効率が低下することになる。又、かかる燃料電池発電装置は、燃料電池発電部を構成するセルの酸素極に空気を供給して、その空気中の酸素にて発電反応させて発電するものであるが、空気中の酸素濃度は約21%と低いため、同体積の空気を供給する条件では、空気の密度が低くなると、酸素極への酸素供給量が減少して発電出力が低下することになる。
従って、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、発電効率が低下することになる。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の燃料電池発電装置は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられたものであって、
前記空気供給手段により前記燃料電池発電部に供給される空気を冷却する冷却部が設けられている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により装置外部の空気が冷却され、その冷却部にて冷却されて、密度が高くなった装置外部の空気が空気供給手段により燃料電池発電部に供給される。
つまり、装置外部の空気は冷却部にて冷却されることにより密度が高くなるので、そのように密度が高くなった空気を空気供給手段にて燃料電池発電部に供給するようにすることにより、空気供給手段による空気供給効率を向上することが可能になり、又、酸素極に十分に酸素を供給し易くなって発電出力を大きくすることが可能になるので、発電効率を向上することが可能になる。
従って、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0007】
〔請求項2記載の発明〕
請求項2に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、建物におけるその外部よりも温度の低い低温域を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、建物におけるその外部よりも温度の低い低温域を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、床下や天井等の直射日光が当たらない場所等、建物には、その外部の温度よりも雰囲気温度が低くなる低温域が存在する。そこで、前記冷却部を、雰囲気温度が建物の外部の温度よりも低くなる建物における低温域を冷却減として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記低温域を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0008】
〔請求項3記載の発明〕
請求項3に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、地中を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、地中を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、地中は、装置外部の空気の温度よりも低くなるときがある。そこで、前記冷却部を、温度が装置外部の温度よりも低くなる地中を冷却源として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記地中を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0009】
〔請求項4記載の発明〕
請求項4に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、水を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、水を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、前記冷却部を、水道水、地下水、井戸水等、温度が装置外部の空気の温度よりも低い水を冷却源として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記水を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0010】
〔請求項5記載の発明〕
請求項5に記載の燃料電池発電装置は、請求項4において、供給される原料水を気化して水蒸気を生成する水蒸気生成器と、
供給される炭化水素系の原燃料と前記水蒸気生成器にて生成される水蒸気とを改質反応させて、前記燃料電池発電部に供給する燃料ガスを生成する改質器とが設けられ、
前記冷却部が、前記水蒸気生成器に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、水蒸気生成器により、供給される原料水が気化されて水蒸気が生成され、改質器により、供給される炭化水素系の原燃料と前記水蒸気生成器にて生成される水蒸気とを改質反応させて燃料ガスが生成され、そのように改質器により生成される燃料ガスが前記燃料電池発電部に供給され、冷却部により、装置外部の空気が前記水蒸気生成器に供給される原料水を冷却源として冷却され、そのように冷却部にて冷却された空気が前記空気供給手段にて前記燃料電池発電部に供給され、その燃料電池発電部において、前記燃料ガス中の水素と前記空気中の酸素との電気化学反応により発電される。
そして、改質反応用の水蒸気を生成するための原料水を、装置外部の空気を冷却するための冷却源とする水として用いるようにすることにより、冷却部の冷却源とする水として、これまで燃料電池発電装置にて用いていた以外の新たな水を用いることなく、燃料電池発電部に供給する空気を冷却することが可能になる。
従って、冷却部の冷却源とする水として、これまで燃料電池発電装置にて用いていた以外の新たな水を用いることなく、本発明を実施することが可能になるので、ランニングコストの上昇を回避しながら、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0011】
〔請求項6記載の発明〕
請求項6に記載の燃料電池発電装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給する冷却通流経路と、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給する非冷却通流経路とに、空気の通流経路を切り換え自在な空気供給状態切換手段が設けられている点を特徴構成とする。
即ち、空気供給状態切換手段により、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給する冷却通流経路と、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給する非冷却通流経路とに、空気の通流経路が切り換えられる。
つまり、外気等の前記空気供給手段が取り込む対象となる装置外部の取り込み対象空気の温度は、気象条件により変化するものであるので、取り込み対象空気の温度に応じて、例えば、取り込み対象空気の温度が設定温度よりも低いときは、前記空気供給状態切換手段により前記非冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給し、取り込み対象空気の温度が前記設定温度以上のときは、前記空気供給状態切換手段により前記冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給するようにすることにより、燃料電池発電部に供給する空気の冷却用として消費するエネルギー量を少なくしながら、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能になる。
又、床下や天井等の建物における直射日光が当たらない場所、地中、又は、水道水、地下水、井戸水等の水等は、気象条件により、前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなるので、上記の請求項2ないし請求項5記載の発明のように、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を前記冷却部の冷却源とすると、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
そこで、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を前記冷却部の冷却源とする場合に、取り込み対象空気の温度が、前記冷却部の冷却源とする場所及び水等の温度以下のときは、前記空気供給状態切換手段により前記非冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給し、取り込み対象空気の温度が、前記冷却部の冷却源とする場所及び水等の温度よりも高いときは、前記空気供給状態切換手段により前記冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給するようにすることにより、燃料電池発電部に供給する空気の冷却用としてエネルギーを消費しないようにしながら、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能になる。
従って、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能な燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0012】
〔請求項7記載の発明〕
請求項7に記載の燃料電池発電装置は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられたものであって、
前記空気供給手段が、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域の空気を前記燃料電池発電部に供給するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、空気供給手段により、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気が燃料電池発電部に供給される。
つまり、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気を空気供給手段にて燃料電池発電部に供給するようにすることにより、空気供給手段による空気供給効率を向上することが可能になり、又、酸素極に十分に酸素を供給し易くなって発電出力を大きくすることが可能になるので、発電効率を向上することが可能になる。
従って、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0013】
〔請求項8記載の発明〕
請求項8に記載の燃料電池発電装置は、請求項7において、前記低温域が、建物の床下である点を特徴構成とする。
即ち、空気供給手段により、建物におけるその外部よりも温度の低い前記低温域である床下の空気が燃料電池発電部に供給される。
つまり、床下は、直射日光が当たらないので、建物の外部よりも温度の低い前記低温域になり得る。
そして、空気供給手段を単に床下に対して吸引作用するように設けるというように、空気供給手段の構成を簡略化しながら、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気が燃料電池発電部に供給されるようにすることが可能になる。
又、床下の空気を燃料電池発電部に供給するようにすることにより、床下の換気を促進させて、床下を乾燥させることが可能になる。
従って、低廉化を図りながら発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池発電装置は、水素を含有する燃料ガス及び空気が供給されて発電する燃料電池発電部1等をケーシング2内に組み付けて構成した本体部Mを備えて構成し、本体部Mの側面部に設けた出力端子3を通じて電気負荷(図示省略)に交流電力を供給するように構成してある。
【0015】
図2に示すように、前記ケーシング2内には、前記燃料電池発電部1の他に、供給される炭化水素系の原燃料ガスを改質器バーナ4bの加熱により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器4を備えて、前記燃料電池発電部1に供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部R、前記燃料電池発電部1に装置外部の空気を発電反応用として供給する空気供給手段としての反応用空気ポンプ5、前記改質器バーナ4bに燃焼用空気を供給する燃焼用空気ポンプ6、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部1に供給される空気を加湿する加湿器7、前記燃料電池発電部1にて発電される直流電力を交流に変換して前記出力端子3に出力するインバータ8、及び、燃料電池発電装置の各種制御を司る制御部9等を設け、前記ケーシング2の外部に、前記反応用空気ポンプ5により前記燃料電池発電部1に供給される空気を冷却する冷却部Cを設けてある。
【0016】
以下、燃料電池発電装置を構成する各部について説明を加える。
前記燃料電池発電部1は周知であるので、詳細な説明及び図示は省略して、簡単に説明すると、前記燃料電池発電部1は、電解質層としての高分子膜の両側に酸素極と燃料極を振り分けて配置した固体高分子型のセルの複数を積層状態に設けたセルスタックを備えて構成し、並びに、供給される燃料ガスが各セルの燃料極に分配供給され且つ供給される空気が各セルの酸素極に分配供給されるように構成して、各セルにて水素と酸素との電気化学的な反応により発電を行うように構成してある。
【0017】
前記燃料ガス生成部Rは、原燃料供給路10を通じて供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器11、原料水供給路12を通じて供給される原料水を蒸発させて水蒸気を生成する水蒸気生成器13、前記脱硫器11から供給される脱硫原燃料ガスと前記水蒸気生成器13から供給される水蒸気とを前記改質器バーナ4bの加熱により改質反応させて前記改質ガスを生成する前記改質器4、その改質器4から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器14、その変成器14から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器15を備えて構成して、改質ガス中の一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)改質ガスを生成するように構成してある。
そして、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを、前記燃料ガスとして燃料ガス供給路16を通じて前記燃料電池発電部1に供給するようにしてある。
【0018】
前記原燃料供給路10には、前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節する原燃料供給量調節弁17を設けてあり、この原燃料供給量調節弁17により燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記燃料電池発電部1に供給する燃料ガスの供給量を調節するように構成してある。
【0019】
前記改質器バーナ4bには、前記セルスタックを構成する各セルの前記燃料極から排出された燃料極側排ガスを導く燃料極側排ガス路18、及び、前記燃焼用空気ポンプ6からの燃焼用空気を導く燃焼用空気路19を接続して、前記改質器バーナ4bにて燃料極側排ガスを燃焼させて、改質器4を改質反応が可能なように加熱するようにしてある。ちなみに、前記燃焼用空気ポンプ6は、前記ケーシング2に形成した吸気口2gを通じて外気を吸引して、その吸引外気を燃焼用空気として前記燃焼用空気路19を通じて前記改質器バーナ4bに圧送するように設けてある。
前記改質器バーナ4bの燃焼排ガスは、燃焼排ガス路20を通じて装置外部に排出するようにしてある。
前記水蒸気生成器13は、前記原料水として水道水を水道圧にて供給し、且つ、前記燃焼排ガス路20を通流する燃焼排ガスを通過させるように構成して、その水蒸気生成器13にて、前記原料水を前記燃焼排ガスを熱源として蒸発させて水蒸気を生成するように構成してある。
【0020】
前記反応用空気ポンプ5は、ケーシング2外に延設した吸気路21を通じて建物の外部の空気(外気)を吸込んで、その吸込み空気を反応用空気供給路22を通じて前記燃料電池発電部1に圧送するように設けてあり、又、前記セルスタックを構成する各セルの前記酸素極から排出された酸素極側排ガスは、酸素極側排ガス路23を通じて装置外部に排出するようにしてある。
前記加湿器7は周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、前記加湿器7は、前記酸素極側排ガス路23を通流する酸素極側排ガスから保有熱並びに水蒸気を回収して、前記反応用空気供給路22を通流する空気を回収熱により予熱し並びに回収水蒸気により加湿するように構成してある。
【0021】
前記冷却部Cについて説明を加える。
図1及び図2に示すように、前記吸気路21は、空気吸込み側の端部は地面G上に位置させた状態で、途中の冷却用流路部分21cを地中に埋没させる状態に設けてある。そして、空気吸込み側の端部から吸込んだ空気を、地中に埋没する冷却用流路部分21cを通流する間に、外気温度よりも温度が低い地中を冷却源として冷却するように構成してあり、前記冷却部Cは、前記吸気路21における前記地中に埋設した冷却用流路部分21cを備えて構成してある。つまり、前記冷却部Cは、地中を冷却源として空気を冷却するように構成してある。
【0022】
そして、地中を冷却源として空気を冷却するように前記冷却部Cを構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却することが可能になる。尚、前記吸気路21の一部を地中に埋設することにより、前記吸気路21が長くなって圧損が大きくなり、同体積の空気を圧送するための前記反応用空気ポンプ5の消費エネルギーが増大する場合でも、その増大量はわずかであるので、エネルギーの消費量を可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
【0023】
更に、図2に示すように、前記吸気路21における前記冷却用流路部分21cよりも前記反応用空気ポンプ5側の部分には、前記ケーシング2の吸気口2gを通じて外気を吸引するように設けた非冷却用吸気路24を連通接続し、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁すると、装置外部の空気を前記冷却用流路部分21cを通過させて、その冷却用流路部分21cにて地中を冷却源として冷却して前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却して前記燃料電池発電部1に供給する冷却通流経路に切り換わり、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁すると、装置外部の空気を前記冷却用流路部分21cを通過させずに前記非冷却用吸気路24を通過させて前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却せずに前記燃料電池発電部1に供給する非冷却通流経路に切り換わることになる。つまり、前記却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26により、前記燃料電池発電部1に供給する空気の通流経路(以下、反応用空気通流経路と称する場合がある)を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0024】
更に、吸気路21の空気吸込み側の端部付近と同温度の場所の外気温度、換言すれば、前記反応用空気ポンプ5にて取り込む取り込み対象空気の温度を検出する外気温センサTaと、前記冷却用流路部分21c付近の地中温度を検出する地中温センサTgを設けてある。
【0025】
前記制御部9について説明を加える。
前記制御部9は、前記燃料電池発電部1からの出力電流を計測する電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行し、更に、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記地中温センサTg夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
【0026】
前記ガス供給量調節制御では、前記制御部9は、燃料利用率を設定燃料利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃料ガスの供給量を調節すべく、前記原燃料供給量調節弁17を制御して原燃料ガスの供給量を調節し、且つ、酸素利用率を設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく反応用空気ポンプ5を制御し、且つ、改質器バーナ4bの空気比を設定空気比に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃焼用空気の供給量を調節すべく燃焼用空気ポンプ6を制御する。
ちなみに、前記設定酸素利用率は、酸素利用率設定用温度の空気を対象にして設定してあるので、酸素利用率を前記設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく反応用空気ポンプ5を制御すると、前記出力電流が同一の条件では、前記反応用空気ポンプ5にて圧送する空気の温度が低いほど空気の密度が高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が多くなるので、実際の酸素利用率が小さくなる。
【0027】
前記燃料利用率を設定燃料利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃料ガスの供給量を調節することから、前記改質用バーナ4bに供給される燃料極側排ガス中の水素ガス量は、前記出力電流に応じたものになっているので、前記出力電流に応じて、空気比を前記設定空気比に維持するように、燃焼用空気の供給量を調節することになる。
【0028】
前記反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記地中温センサTg夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記地中温度よりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記地中温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記地中温度よりも高いときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流して、地中を冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記地中温度以下のときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流せずに前記非冷却用吸気路24を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0029】
以下、本発明の第2及び第3の各実施形態を説明するが、各実施形態においては、主として前記冷却部Cの構成が異なる以外は前記第1実施形態と同様に構成してあるので、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として前記冷却部Cについて説明する。
【0030】
〔第2実施形態〕
以下、図3及び図4に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態においては、前記冷却部Cは、建物Hにおけるその外部よりも温度の低い低温域Aを冷却源として空気を冷却するように構成し、前記低温域Aとして、前記建物Hの床下Huを適用するように構成してある。
【0031】
説明を加えると、図3及び図4に示すように、前記吸気路21は、空気吸込み側の端部は前記建物Hの外部に位置させた状態で、途中の冷却用流路部分21cを前記建物Hの床下Huを通過させる状態に設けてある。そして、空気吸込み側の端部から吸込んだ空気を、前記建物Hの床下Huに設置された冷却用流路部分21cを通流する間に、外気温度よりも雰囲気温度が低い床下Huを冷却源として冷却するように構成してあり、前記冷却部Cは、前記吸気路21における前記床下Huに設置した冷却用流路部分21cを備えて構成し、前記冷却部Cは、建物Hの床下Huを冷却源として空気を冷却するように構成してある。
そして、建物Hの床下Huを冷却源として空気を冷却するように前記冷却部Cを構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却することが可能になる。尚、前記吸気路21を建物Hの床下Huを通過させるように設けることにより、前記吸気路21が長くなって圧損が大きくなり、同体積の空気を圧送するための前記反応用空気ポンプ5の消費エネルギーが増大する場合でも、その増大量はわずかであるので、エネルギーの消費量を可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
【0032】
更に、図4に示すように、第1実施形態と同様に、前記吸気路21における前記冷却用流路部分21cよりも前記反応用空気ポンプ5側の部分には、非冷却用吸気路24を連通接続し、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、第1実施形態と同様に、前記却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26により、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0033】
更に、第1実施形態と同様の外気温センサTaを設け、又、第1実施形態における地中温センサTgの代わりに、前記冷却用流路部分21c付近の床下温度を検出する床下温センサTuを設けてある。
【0034】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記床下温度よりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記床下温度よりも高いときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流して、床下Huを冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流せずに前記非冷却用吸気路24を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0035】
〔第3実施形態〕
以下、図5に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。
この第2実施形態においては、前記冷却部Cは、前記水蒸気生成器13に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成してある。
【0036】
説明を加えると、前記吸気路21は、前記ケーシング2の吸気口2gを通じて外気を吸引するように設け、その吸気路21には、その吸気路21を通流する空気と前記原料水供給路12を通流する原料水とを熱交換させて、前記空気を冷却する空気冷却用熱交換器28を前記ケーシング2内に位置させて設けてある。つまり、前記冷却部Cは、前記空気冷却用熱交換器28を備えて構成して、前述したように、前記水蒸気生成器13に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成し、その冷却部Cを前記ケーシング2内に設けてある。
前記空気冷却用熱交換器28は、フィンチューブ型の熱交換器にて構成してある。
そして、そのフィンチューブ型の熱交換器にて構成される前記空気冷却用熱交換器28を原料水が水道圧にて通流することから、ポンプ等を設けることなく、原料水を前記空気冷却用熱交換器28を経由させて前記水蒸気生成部13に供給するようにすることができるので、前記冷却部Cを前記空気冷却用熱交換器28にて構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却するように構成することが可能になる。
【0037】
更に、前記吸気路21には、前記空気冷却用熱交換器28を迂回して空気を通流させる迂回路29を設け、又、前記吸気路21における前記迂回路29にて迂回される部分には、主流路開閉弁30を設け、前記迂回路29には迂回路開閉弁31を設けてある。
そして、前記主流路開閉弁30を開弁し且つ前記迂回路開閉弁31を閉弁すると、装置外部の空気を前記空気冷却用熱交換器28を通過させて、その空気冷却用熱交換器28にて原料水を冷却源として冷却して前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却して前記燃料電池発電部1に供給する冷却通流経路に切り換わり、前記主流路開閉弁30を閉弁し且つ前記迂回路開閉弁31を開弁すると、装置外部の空気を前記空気冷却用熱交換器28を通過させずに前記迂回路29を通過させて前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却せずに前記燃料電池発電部1に供給する非冷却通流経路に切り換わることになる。つまり、前記主流路開閉弁30及び前記迂回路開閉弁31により、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0038】
更に、第1実施形態と同様の外気温センサTaを設け、又、第1実施形態における地中温センサTgの代わりに、前記原料水供給路12における前記空気冷却用熱交換器28よりも上流側部分を通流する原料水の温度を検出する原料水温センサTwを設けてある。
【0039】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記原料水温センサTw夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記原料水温センサTw夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記原料水温度よりも高いときは、前記主流路開閉弁30を開弁し且つ前記迂回路開閉弁31を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記原料水温度以下のときは、前記主流路開閉弁30を閉弁し且つ前記迂回路開閉弁31を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記原料水温度よりも高いときは、外気が前記空気冷却用熱交換器28を通流して、原料水を冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記原料水温度以下のときは、外気が前記空気冷却用熱交換器28を通流せずに前記迂回路29を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0040】
〔第4実施形態〕
以下、図6及び図7に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。
この第4実施形態においては、上記の第1実施形態の如き冷却部Cを設けずに、前記空気供給手段としての反応用空気ポンプ5を、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に供給するように構成してあり、それ以外は上記の第1実施形態と同様に構成してある。
【0041】
説明を加えると、図6及び図7に示すように、前記低温域Aとして、建物Hの床下Huを適用するように構成して、前記吸気路21を、建物Hの床下Huに吸引作用するように、床下Huを外部と通気させる床下通気口Hwを通じて床下Huに挿入するように設けて、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い建物Hの床下Huの空気を反応用空気ポンプ5にて燃料電池発電部1に供給するように構成してある
【0042】
又、図7に示すように、前記吸気路21には、第1実施形態と同様の非冷却用吸気路24を連通接続し、又、第1実施形態と同様に、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁すると、前記低温域Aである建物Hの床下Huの空気を前記燃料電池発電部1に供給する低温域空気供給経路に切り換わり、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁すると、装置外周部の外気をそのまま前記燃料電池発電部1に供給する外気直接供給経路に切り換わることになる。
更に、第2実施形態と同様の外気温センサTa及び床下温センサTuを設けてある。
【0043】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路と前記外気直接供給経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記床下温度がよりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路に切り換え、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記外気直接供給経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記床下温度がよりも高いときは、外気よりも低温で密度の高い床下Huの空気が前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、外気が直接前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0044】
次に、上記の第1ないし第4の各実施形態のように、外気を冷却して密度を高くして前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、又、第5実施形態のように、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い前記低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、発電性能の向上が可能なことを検証した結果を説明する。
【0045】
先ず、図8に基づいて、検証試験に用いる検証用の燃料電池発電装置について説明する。
検証用の燃料電池発電装置は、上記の第1実施形態と同様に、燃料電池発電部1に燃料ガス供給路16を通じて燃料ガスを供給し、反応用空気路22を通じて空気を供給するように構成し、又、上記の第1実施形態と同様に、反応用空気ポンプ5により前記反応用空気路22を通じて外気を反応用の空気として供給するように構成してあるが、前記燃料ガスとしては、上記の第1実施形態における燃料ガス生成部Rにて生成される改質ガスに代えて、水素ガスボンベ32から純水素ガスを供給するように構成してあり、前記燃料ガス供給路16には、前記燃料電池発電部1へ供給する燃料ガスの供給量を調節する燃料ガス供給量調節弁33と、前記燃料電池発電部1へ供給する燃料ガスを加湿する加湿器34とを設け、前記反応用空気路22には、前記燃料電池発電部1に供給する空気を加湿する加湿器35を設けてある。
更に、検証用の燃料電池発電装置には、前記燃料電池発電部1を構成する前記セルスタックの温度、即ち、前記セルの温度を調節する温度調節用ヒータ36、前記セルスタックの温度、即ち、前記セルの温度を検出するセル温度センサ37、及び、前記燃料電池発電部1の出力を調節する電子負荷装置38を設けてある。
【0046】
そして、前記セルの電流密度が設定電流密度になるように前記電子負荷装置38を調節し、前記セル温度センサ37の検出温度に基づいて前記温度調節用ヒータ36にて前記セルの温度を設定温度に調節し、前記燃料ガス供給量調節弁33にて燃料利用率を前記設定燃料利用率に維持するように前記燃料ガスの供給量を調節する状態で、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節して、単セル電圧を検証することにより、発電性能を評価することになる。ちなみに、前記単セル電圧は、前記セルスタックの出力電圧をそのセルスタックを構成する全セル数で除した電圧である。
【0047】
ちなみに、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節するに当たっては、前記反応用空気ポンプ5にて一定温度の外気を吸引することになる。
つまり、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節することにより、酸素利用率を変更調節することになり、換言すれば、セル内における供給空気の平均酸素分圧を変更調節することになる。
【0048】
次に、検証試験の条件について説明する。
前記設定電流密度、前記設定燃料利用率、酸素利用率の変更調節範囲、セルの設定温度、燃料ガスの露点、及び、空気の露点は下記の通りである。
【0049】
設定電流密度 :3000A/m2
燃料利用率 :60%
酸素利用率 :35〜45%
セルの設定温度:70°C
燃料ガスの露点:68°C
空気の露点 :68°C
【0050】
上述のように検証した結果として、図9に単セル電圧の酸素利用率依存性を示し、図10に単セル電圧の酸素分圧依存性を示す。
図9により、酸素利用率が小さくなるほど、単セル電圧が高くなって発電性能が向上することが分かり、図10により、酸素分圧が大きくなるほど、単セル電圧が高くなって発電性能が向上することが分かる。
【0051】
つまり、上記の第1ないし第4各実施形態のように、酸素利用率を、前記酸素利用率設定用温度の空気を対象にして設定した設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく前記反応用空気ポンプ5を制御する場合、前記反応用空気ポンプ5にて吸引する空気の温度が前記酸素利用率設定用温度よりも低くなると、空気の密度が高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が多くなるので、実際の酸素利用率が小さくなり、又、酸素分圧が高くなる。
従って、上記の第1ないし第4の各実施形態のように、外気を冷却して密度を高くして前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、又、第5実施形態のように、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い前記低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、発電効率を向上することができることが分かる。
ちなみに、夏期では、地中、床下Hu又は水道水の温度は、外気に比べて10°C程度低くなるので、本発明によれば、10°C程度温度が低い空気を前記燃料電池発電部1に供給することが可能となる。
そして、空気の温度が10°C低くなると、密度が数%(3〜4%程度)高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が増加し、その増加により、酸素利用率が2%程度低くなる。
図9により、酸素利用率が1.5%程度低くなると、単セル電圧が6〜7mV程度高くなることが分かり、単セル電圧が6〜7mV程度高くなると発電効率が1%程度高くなる。
【0052】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 図11に第1実施形態の構成に適用した場合について例示するが、上記の第1ないし第4の各実施形態において、前記酸素極排ガス路23を通流する酸素極側排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度センサ39を設けて、制御部9の制御構成として、酸素利用率を設定酸素利用率に維持する状態で前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく前記反応用空気ポンプ5を制御する構成に代えて、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度が設定酸素濃度になるように前記反応用空気ポンプ5を制御する構成としても良い。
この場合、前記反応用空気通流経路が前記冷却通流経路や前記低温域空気供給経路に切り換えられると、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が増加して、酸素極側排ガス中の残存酸素量が多くなり、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度が高くなる傾向となるので、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度を前記設定酸素濃度に維持すべく回転速度が小さくなるように前記反応用空気ポンプ5が制御されることになる。そして、前記反応用空気ポンプ5の回転速度が小さくなると消費電力が少なくなるので、発電効率が向上することになる。
【0053】
(ロ) 前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換えるための前記冷却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26の操作、あるいは、前記主流路開閉弁30及び前記迂回路開閉弁31の操作、並びに、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路と前記外気直接供給経路に切り換えるための前記冷却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26の操作は、上記の実施形態では前記制御部9を用いて自動的に行う場合について例示したが、手動操作にて行うように構成しても良い。
【0054】
(ハ) 上記の第2実施形態において、建物Hにおけるその外部よりも温度の低い低温域Aの具体例としては、床下Huに限定されるものではなく、例えば天井裏でも良い。又、冷房されている冷房対象域でも良いが、この場合は、前記冷房対象域を冷房するための消費エネルギーが増加することになるので、発電効率を向上する上では不利となる。
又、上記の第4実施形態において、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域Aの具体例としては、建物Hの床下Huに限定されるものではなく、建物Hの天井裏や冷房されている冷房対象域を適用することが可能であり、又、地下道等の直射日光の当たらない種々の場所を適用することが可能である。
【0055】
(ニ) 上記の第3実施形態において、空気冷却用熱交換器28の具体構成は、フィンチューブ型の熱交換器に限定されるものではなく、例えば、原料水を散水してその散水域に空気を通流させる散水式等に構成することができる。
尚、前記空気冷却用熱交換器28を散水式に構成する場合は、散水された原料水をポンプにて圧送することになり、そのポンプの消費エネルギーはわずかであるものの発電効率を向上する上では不利となる。
【0056】
(ホ) 上記の第3実施形態において、前記冷却部Cの冷却源とする水としては、前記水蒸気生成器13に供給される原料水に限定されるものではなく、地下水、井戸水等、温度が装置外部の空気の温度よりも低い種々の水を用いることが可能である。
【0057】
(ヘ) 前記冷却部Cとして、上記の実施形態においては、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を冷却源とするように構成する場合について例示したが、冷凍機、あるいは、ペルチエ効果を用いた冷却装置等を備えて構成しても良い。
【0058】
(ト) 本発明は、上記の各実施形態おいて例示した固体高分子型以外に、リン酸型や固体電解質型等の種々の型式の燃料電池発電装置に適用することが可能である。
【0059】
(チ) 前記燃料ガス生成部Rにて燃料ガスを生成するための炭化水素系の原燃料としては、上記の各実施形態において例示した都市ガスに限定されるものではなく、例えば、プロパンガス、メタノール等のアルコール類等、種々のものを用いることが可能である。
【0060】
(リ) 本発明は、前記燃料電池発電部1に循環供給される冷却水や前記改質器バーナ4bから排出される燃焼排ガス等からの排熱回収により、給湯や暖房が可能なように構成した熱電併給式の燃料電池発電装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図2】第1実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図3】第2実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図4】第2実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図5】第3実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図6】第4実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図7】第4実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図8】検証用の燃料電池発電装置のブロック図
【図9】単セル電圧の酸素利用率依存性を示す図
【図10】単セル電圧の酸素分圧依存性を示す図
【図11】別実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【符号の説明】
1 燃料電池発電部
4 改質器
5 空気供給手段
13 水蒸気生成器
25,26 空気供給状態切換手段
30,31 空気供給状態切換手段
A 低温域
C 冷却部
H 建物
Hu 床下
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられた燃料電池発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる燃料電池発電装置は、一般家庭や工場等の建物に対して設置されて、発電電力を設置対象の建物に供給するものであり、一般には、建物の外部に設置されることになる。
このような燃料電池発電装置においては、前記空気供給手段としての空気ポンプにより、装置外部の空気をそのまま吸込ダクトを通じて吸込んで前記燃料電池発電部に供給するように構成されることになる(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、前記特許文献1には記載されていないが、通常は、建物外部の空気をそのまま前記空気供給手段にて前記燃料電池発電部に供給することになる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−285940号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、装置外部の空気をそのまま燃料電池発電部に供給することから、気温が高くなる等により、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、発電効率が低下するという問題があった。
説明を加えると、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、空気供給手段にて空気を前記燃料電池発電部に供給する空気供給効率が低下することになる。又、かかる燃料電池発電装置は、燃料電池発電部を構成するセルの酸素極に空気を供給して、その空気中の酸素にて発電反応させて発電するものであるが、空気中の酸素濃度は約21%と低いため、同体積の空気を供給する条件では、空気の密度が低くなると、酸素極への酸素供給量が減少して発電出力が低下することになる。
従って、空気供給手段にて取り込む対象となる装置外部の空気の温度が高くなって、その空気の密度が低くなると、発電効率が低下することになる。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の燃料電池発電装置は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられたものであって、
前記空気供給手段により前記燃料電池発電部に供給される空気を冷却する冷却部が設けられている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により装置外部の空気が冷却され、その冷却部にて冷却されて、密度が高くなった装置外部の空気が空気供給手段により燃料電池発電部に供給される。
つまり、装置外部の空気は冷却部にて冷却されることにより密度が高くなるので、そのように密度が高くなった空気を空気供給手段にて燃料電池発電部に供給するようにすることにより、空気供給手段による空気供給効率を向上することが可能になり、又、酸素極に十分に酸素を供給し易くなって発電出力を大きくすることが可能になるので、発電効率を向上することが可能になる。
従って、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0007】
〔請求項2記載の発明〕
請求項2に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、建物におけるその外部よりも温度の低い低温域を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、建物におけるその外部よりも温度の低い低温域を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、床下や天井等の直射日光が当たらない場所等、建物には、その外部の温度よりも雰囲気温度が低くなる低温域が存在する。そこで、前記冷却部を、雰囲気温度が建物の外部の温度よりも低くなる建物における低温域を冷却減として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記低温域を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0008】
〔請求項3記載の発明〕
請求項3に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、地中を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、地中を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、地中は、装置外部の空気の温度よりも低くなるときがある。そこで、前記冷却部を、温度が装置外部の温度よりも低くなる地中を冷却源として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記地中を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0009】
〔請求項4記載の発明〕
請求項4に記載の燃料電池発電装置は、請求項1において、前記冷却部が、水を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、冷却部により、水を冷却源として、空気供給手段にて燃料電池発電部に供給される空気が冷却される。
つまり、前記冷却部を、水道水、地下水、井戸水等、温度が装置外部の空気の温度よりも低い水を冷却源として外気等の装置外部の空気を冷却するように構成することが可能になる。そして、そのように前記水を冷却源とすることにより、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
従って、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0010】
〔請求項5記載の発明〕
請求項5に記載の燃料電池発電装置は、請求項4において、供給される原料水を気化して水蒸気を生成する水蒸気生成器と、
供給される炭化水素系の原燃料と前記水蒸気生成器にて生成される水蒸気とを改質反応させて、前記燃料電池発電部に供給する燃料ガスを生成する改質器とが設けられ、
前記冷却部が、前記水蒸気生成器に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、水蒸気生成器により、供給される原料水が気化されて水蒸気が生成され、改質器により、供給される炭化水素系の原燃料と前記水蒸気生成器にて生成される水蒸気とを改質反応させて燃料ガスが生成され、そのように改質器により生成される燃料ガスが前記燃料電池発電部に供給され、冷却部により、装置外部の空気が前記水蒸気生成器に供給される原料水を冷却源として冷却され、そのように冷却部にて冷却された空気が前記空気供給手段にて前記燃料電池発電部に供給され、その燃料電池発電部において、前記燃料ガス中の水素と前記空気中の酸素との電気化学反応により発電される。
そして、改質反応用の水蒸気を生成するための原料水を、装置外部の空気を冷却するための冷却源とする水として用いるようにすることにより、冷却部の冷却源とする水として、これまで燃料電池発電装置にて用いていた以外の新たな水を用いることなく、燃料電池発電部に供給する空気を冷却することが可能になる。
従って、冷却部の冷却源とする水として、これまで燃料電池発電装置にて用いていた以外の新たな水を用いることなく、本発明を実施することが可能になるので、ランニングコストの上昇を回避しながら、発電効率を更に向上することができるようになった。
【0011】
〔請求項6記載の発明〕
請求項6に記載の燃料電池発電装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給する冷却通流経路と、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給する非冷却通流経路とに、空気の通流経路を切り換え自在な空気供給状態切換手段が設けられている点を特徴構成とする。
即ち、空気供給状態切換手段により、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給する冷却通流経路と、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給する非冷却通流経路とに、空気の通流経路が切り換えられる。
つまり、外気等の前記空気供給手段が取り込む対象となる装置外部の取り込み対象空気の温度は、気象条件により変化するものであるので、取り込み対象空気の温度に応じて、例えば、取り込み対象空気の温度が設定温度よりも低いときは、前記空気供給状態切換手段により前記非冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給し、取り込み対象空気の温度が前記設定温度以上のときは、前記空気供給状態切換手段により前記冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給するようにすることにより、燃料電池発電部に供給する空気の冷却用として消費するエネルギー量を少なくしながら、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能になる。
又、床下や天井等の建物における直射日光が当たらない場所、地中、又は、水道水、地下水、井戸水等の水等は、気象条件により、前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなるので、上記の請求項2ないし請求項5記載の発明のように、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を前記冷却部の冷却源とすると、エネルギーを消費することなく、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
そこで、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を前記冷却部の冷却源とする場合に、取り込み対象空気の温度が、前記冷却部の冷却源とする場所及び水等の温度以下のときは、前記空気供給状態切換手段により前記非冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給し、取り込み対象空気の温度が、前記冷却部の冷却源とする場所及び水等の温度よりも高いときは、前記空気供給状態切換手段により前記冷却通流経路に切り換えて、空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給するようにすることにより、燃料電池発電部に供給する空気の冷却用としてエネルギーを消費しないようにしながら、あるいは、エネルギーを消費するにしても可及的に少なくしながら、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能になる。
従って、一年を通じて発電効率を向上し得るように運転することが可能な燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0012】
〔請求項7記載の発明〕
請求項7に記載の燃料電池発電装置は、空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられたものであって、
前記空気供給手段が、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域の空気を前記燃料電池発電部に供給するように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、空気供給手段により、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気が燃料電池発電部に供給される。
つまり、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気を空気供給手段にて燃料電池発電部に供給するようにすることにより、空気供給手段による空気供給効率を向上することが可能になり、又、酸素極に十分に酸素を供給し易くなって発電出力を大きくすることが可能になるので、発電効率を向上することが可能になる。
従って、発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0013】
〔請求項8記載の発明〕
請求項8に記載の燃料電池発電装置は、請求項7において、前記低温域が、建物の床下である点を特徴構成とする。
即ち、空気供給手段により、建物におけるその外部よりも温度の低い前記低温域である床下の空気が燃料電池発電部に供給される。
つまり、床下は、直射日光が当たらないので、建物の外部よりも温度の低い前記低温域になり得る。
そして、空気供給手段を単に床下に対して吸引作用するように設けるというように、空気供給手段の構成を簡略化しながら、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い低温域の空気が燃料電池発電部に供給されるようにすることが可能になる。
又、床下の空気を燃料電池発電部に供給するようにすることにより、床下の換気を促進させて、床下を乾燥させることが可能になる。
従って、低廉化を図りながら発電効率を向上し得る燃料電池発電装置を提供することできるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、燃料電池発電装置は、水素を含有する燃料ガス及び空気が供給されて発電する燃料電池発電部1等をケーシング2内に組み付けて構成した本体部Mを備えて構成し、本体部Mの側面部に設けた出力端子3を通じて電気負荷(図示省略)に交流電力を供給するように構成してある。
【0015】
図2に示すように、前記ケーシング2内には、前記燃料電池発電部1の他に、供給される炭化水素系の原燃料ガスを改質器バーナ4bの加熱により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器4を備えて、前記燃料電池発電部1に供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部R、前記燃料電池発電部1に装置外部の空気を発電反応用として供給する空気供給手段としての反応用空気ポンプ5、前記改質器バーナ4bに燃焼用空気を供給する燃焼用空気ポンプ6、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部1に供給される空気を加湿する加湿器7、前記燃料電池発電部1にて発電される直流電力を交流に変換して前記出力端子3に出力するインバータ8、及び、燃料電池発電装置の各種制御を司る制御部9等を設け、前記ケーシング2の外部に、前記反応用空気ポンプ5により前記燃料電池発電部1に供給される空気を冷却する冷却部Cを設けてある。
【0016】
以下、燃料電池発電装置を構成する各部について説明を加える。
前記燃料電池発電部1は周知であるので、詳細な説明及び図示は省略して、簡単に説明すると、前記燃料電池発電部1は、電解質層としての高分子膜の両側に酸素極と燃料極を振り分けて配置した固体高分子型のセルの複数を積層状態に設けたセルスタックを備えて構成し、並びに、供給される燃料ガスが各セルの燃料極に分配供給され且つ供給される空気が各セルの酸素極に分配供給されるように構成して、各セルにて水素と酸素との電気化学的な反応により発電を行うように構成してある。
【0017】
前記燃料ガス生成部Rは、原燃料供給路10を通じて供給される都市ガス(例えば、天然ガスベースの都市ガス)等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫処理する脱硫器11、原料水供給路12を通じて供給される原料水を蒸発させて水蒸気を生成する水蒸気生成器13、前記脱硫器11から供給される脱硫原燃料ガスと前記水蒸気生成器13から供給される水蒸気とを前記改質器バーナ4bの加熱により改質反応させて前記改質ガスを生成する前記改質器4、その改質器4から供給される改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気にて二酸化炭素に変成処理する変成器14、その変成器14から供給される改質ガス中の一酸化炭素を別途供給される選択酸化用空気にて選択酸化する一酸化炭素除去器15を備えて構成して、改質ガス中の一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した一酸化炭素濃度の低い(例えば10ppm以下)改質ガスを生成するように構成してある。
そして、一酸化炭素を変成処理及び選択酸化処理により低減した改質ガスを、前記燃料ガスとして燃料ガス供給路16を通じて前記燃料電池発電部1に供給するようにしてある。
【0018】
前記原燃料供給路10には、前記燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節する原燃料供給量調節弁17を設けてあり、この原燃料供給量調節弁17により燃料ガス生成部Rへの原燃料ガスの供給量を調節することにより、前記燃料電池発電部1に供給する燃料ガスの供給量を調節するように構成してある。
【0019】
前記改質器バーナ4bには、前記セルスタックを構成する各セルの前記燃料極から排出された燃料極側排ガスを導く燃料極側排ガス路18、及び、前記燃焼用空気ポンプ6からの燃焼用空気を導く燃焼用空気路19を接続して、前記改質器バーナ4bにて燃料極側排ガスを燃焼させて、改質器4を改質反応が可能なように加熱するようにしてある。ちなみに、前記燃焼用空気ポンプ6は、前記ケーシング2に形成した吸気口2gを通じて外気を吸引して、その吸引外気を燃焼用空気として前記燃焼用空気路19を通じて前記改質器バーナ4bに圧送するように設けてある。
前記改質器バーナ4bの燃焼排ガスは、燃焼排ガス路20を通じて装置外部に排出するようにしてある。
前記水蒸気生成器13は、前記原料水として水道水を水道圧にて供給し、且つ、前記燃焼排ガス路20を通流する燃焼排ガスを通過させるように構成して、その水蒸気生成器13にて、前記原料水を前記燃焼排ガスを熱源として蒸発させて水蒸気を生成するように構成してある。
【0020】
前記反応用空気ポンプ5は、ケーシング2外に延設した吸気路21を通じて建物の外部の空気(外気)を吸込んで、その吸込み空気を反応用空気供給路22を通じて前記燃料電池発電部1に圧送するように設けてあり、又、前記セルスタックを構成する各セルの前記酸素極から排出された酸素極側排ガスは、酸素極側排ガス路23を通じて装置外部に排出するようにしてある。
前記加湿器7は周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、前記加湿器7は、前記酸素極側排ガス路23を通流する酸素極側排ガスから保有熱並びに水蒸気を回収して、前記反応用空気供給路22を通流する空気を回収熱により予熱し並びに回収水蒸気により加湿するように構成してある。
【0021】
前記冷却部Cについて説明を加える。
図1及び図2に示すように、前記吸気路21は、空気吸込み側の端部は地面G上に位置させた状態で、途中の冷却用流路部分21cを地中に埋没させる状態に設けてある。そして、空気吸込み側の端部から吸込んだ空気を、地中に埋没する冷却用流路部分21cを通流する間に、外気温度よりも温度が低い地中を冷却源として冷却するように構成してあり、前記冷却部Cは、前記吸気路21における前記地中に埋設した冷却用流路部分21cを備えて構成してある。つまり、前記冷却部Cは、地中を冷却源として空気を冷却するように構成してある。
【0022】
そして、地中を冷却源として空気を冷却するように前記冷却部Cを構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却することが可能になる。尚、前記吸気路21の一部を地中に埋設することにより、前記吸気路21が長くなって圧損が大きくなり、同体積の空気を圧送するための前記反応用空気ポンプ5の消費エネルギーが増大する場合でも、その増大量はわずかであるので、エネルギーの消費量を可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
【0023】
更に、図2に示すように、前記吸気路21における前記冷却用流路部分21cよりも前記反応用空気ポンプ5側の部分には、前記ケーシング2の吸気口2gを通じて外気を吸引するように設けた非冷却用吸気路24を連通接続し、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁すると、装置外部の空気を前記冷却用流路部分21cを通過させて、その冷却用流路部分21cにて地中を冷却源として冷却して前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却して前記燃料電池発電部1に供給する冷却通流経路に切り換わり、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁すると、装置外部の空気を前記冷却用流路部分21cを通過させずに前記非冷却用吸気路24を通過させて前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却せずに前記燃料電池発電部1に供給する非冷却通流経路に切り換わることになる。つまり、前記却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26により、前記燃料電池発電部1に供給する空気の通流経路(以下、反応用空気通流経路と称する場合がある)を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0024】
更に、吸気路21の空気吸込み側の端部付近と同温度の場所の外気温度、換言すれば、前記反応用空気ポンプ5にて取り込む取り込み対象空気の温度を検出する外気温センサTaと、前記冷却用流路部分21c付近の地中温度を検出する地中温センサTgを設けてある。
【0025】
前記制御部9について説明を加える。
前記制御部9は、前記燃料電池発電部1からの出力電流を計測する電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行し、更に、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記地中温センサTg夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
【0026】
前記ガス供給量調節制御では、前記制御部9は、燃料利用率を設定燃料利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃料ガスの供給量を調節すべく、前記原燃料供給量調節弁17を制御して原燃料ガスの供給量を調節し、且つ、酸素利用率を設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく反応用空気ポンプ5を制御し、且つ、改質器バーナ4bの空気比を設定空気比に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃焼用空気の供給量を調節すべく燃焼用空気ポンプ6を制御する。
ちなみに、前記設定酸素利用率は、酸素利用率設定用温度の空気を対象にして設定してあるので、酸素利用率を前記設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく反応用空気ポンプ5を制御すると、前記出力電流が同一の条件では、前記反応用空気ポンプ5にて圧送する空気の温度が低いほど空気の密度が高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が多くなるので、実際の酸素利用率が小さくなる。
【0027】
前記燃料利用率を設定燃料利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記燃料ガスの供給量を調節することから、前記改質用バーナ4bに供給される燃料極側排ガス中の水素ガス量は、前記出力電流に応じたものになっているので、前記出力電流に応じて、空気比を前記設定空気比に維持するように、燃焼用空気の供給量を調節することになる。
【0028】
前記反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記地中温センサTg夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記地中温度よりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記地中温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記地中温度よりも高いときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流して、地中を冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記地中温度以下のときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流せずに前記非冷却用吸気路24を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0029】
以下、本発明の第2及び第3の各実施形態を説明するが、各実施形態においては、主として前記冷却部Cの構成が異なる以外は前記第1実施形態と同様に構成してあるので、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として前記冷却部Cについて説明する。
【0030】
〔第2実施形態〕
以下、図3及び図4に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態においては、前記冷却部Cは、建物Hにおけるその外部よりも温度の低い低温域Aを冷却源として空気を冷却するように構成し、前記低温域Aとして、前記建物Hの床下Huを適用するように構成してある。
【0031】
説明を加えると、図3及び図4に示すように、前記吸気路21は、空気吸込み側の端部は前記建物Hの外部に位置させた状態で、途中の冷却用流路部分21cを前記建物Hの床下Huを通過させる状態に設けてある。そして、空気吸込み側の端部から吸込んだ空気を、前記建物Hの床下Huに設置された冷却用流路部分21cを通流する間に、外気温度よりも雰囲気温度が低い床下Huを冷却源として冷却するように構成してあり、前記冷却部Cは、前記吸気路21における前記床下Huに設置した冷却用流路部分21cを備えて構成し、前記冷却部Cは、建物Hの床下Huを冷却源として空気を冷却するように構成してある。
そして、建物Hの床下Huを冷却源として空気を冷却するように前記冷却部Cを構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却することが可能になる。尚、前記吸気路21を建物Hの床下Huを通過させるように設けることにより、前記吸気路21が長くなって圧損が大きくなり、同体積の空気を圧送するための前記反応用空気ポンプ5の消費エネルギーが増大する場合でも、その増大量はわずかであるので、エネルギーの消費量を可及的に少なくしながら、空気を冷却するようにすることが可能になる。
【0032】
更に、図4に示すように、第1実施形態と同様に、前記吸気路21における前記冷却用流路部分21cよりも前記反応用空気ポンプ5側の部分には、非冷却用吸気路24を連通接続し、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、第1実施形態と同様に、前記却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26により、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0033】
更に、第1実施形態と同様の外気温センサTaを設け、又、第1実施形態における地中温センサTgの代わりに、前記冷却用流路部分21c付近の床下温度を検出する床下温センサTuを設けてある。
【0034】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記床下温度よりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記床下温度よりも高いときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流して、床下Huを冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、外気が前記冷却用通流部分21cを通流せずに前記非冷却用吸気路24を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0035】
〔第3実施形態〕
以下、図5に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。
この第2実施形態においては、前記冷却部Cは、前記水蒸気生成器13に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成してある。
【0036】
説明を加えると、前記吸気路21は、前記ケーシング2の吸気口2gを通じて外気を吸引するように設け、その吸気路21には、その吸気路21を通流する空気と前記原料水供給路12を通流する原料水とを熱交換させて、前記空気を冷却する空気冷却用熱交換器28を前記ケーシング2内に位置させて設けてある。つまり、前記冷却部Cは、前記空気冷却用熱交換器28を備えて構成して、前述したように、前記水蒸気生成器13に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成し、その冷却部Cを前記ケーシング2内に設けてある。
前記空気冷却用熱交換器28は、フィンチューブ型の熱交換器にて構成してある。
そして、そのフィンチューブ型の熱交換器にて構成される前記空気冷却用熱交換器28を原料水が水道圧にて通流することから、ポンプ等を設けることなく、原料水を前記空気冷却用熱交換器28を経由させて前記水蒸気生成部13に供給するようにすることができるので、前記冷却部Cを前記空気冷却用熱交換器28にて構成することにより、エネルギーを消費することなく空気を冷却するように構成することが可能になる。
【0037】
更に、前記吸気路21には、前記空気冷却用熱交換器28を迂回して空気を通流させる迂回路29を設け、又、前記吸気路21における前記迂回路29にて迂回される部分には、主流路開閉弁30を設け、前記迂回路29には迂回路開閉弁31を設けてある。
そして、前記主流路開閉弁30を開弁し且つ前記迂回路開閉弁31を閉弁すると、装置外部の空気を前記空気冷却用熱交換器28を通過させて、その空気冷却用熱交換器28にて原料水を冷却源として冷却して前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却して前記燃料電池発電部1に供給する冷却通流経路に切り換わり、前記主流路開閉弁30を閉弁し且つ前記迂回路開閉弁31を開弁すると、装置外部の空気を前記空気冷却用熱交換器28を通過させずに前記迂回路29を通過させて前記燃料電池発電部1に供給する通流経路、即ち、装置外部の空気を前記冷却部Cにより冷却せずに前記燃料電池発電部1に供給する非冷却通流経路に切り換わることになる。つまり、前記主流路開閉弁30及び前記迂回路開閉弁31により、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換え自在な空気供給状態切換手段を構成してある。
【0038】
更に、第1実施形態と同様の外気温センサTaを設け、又、第1実施形態における地中温センサTgの代わりに、前記原料水供給路12における前記空気冷却用熱交換器28よりも上流側部分を通流する原料水の温度を検出する原料水温センサTwを設けてある。
【0039】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記原料水温センサTw夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記原料水温センサTw夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記原料水温度よりも高いときは、前記主流路開閉弁30を開弁し且つ前記迂回路開閉弁31を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路に切り換え、前記外気温度が前記原料水温度以下のときは、前記主流路開閉弁30を閉弁し且つ前記迂回路開閉弁31を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記非冷却通流経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記原料水温度よりも高いときは、外気が前記空気冷却用熱交換器28を通流して、原料水を冷却源として冷却されて密度が高められた後、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記原料水温度以下のときは、外気が前記空気冷却用熱交換器28を通流せずに前記迂回路29を通流して、前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0040】
〔第4実施形態〕
以下、図6及び図7に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。
この第4実施形態においては、上記の第1実施形態の如き冷却部Cを設けずに、前記空気供給手段としての反応用空気ポンプ5を、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に供給するように構成してあり、それ以外は上記の第1実施形態と同様に構成してある。
【0041】
説明を加えると、図6及び図7に示すように、前記低温域Aとして、建物Hの床下Huを適用するように構成して、前記吸気路21を、建物Hの床下Huに吸引作用するように、床下Huを外部と通気させる床下通気口Hwを通じて床下Huに挿入するように設けて、装置外周部の雰囲気よりも温度が低くて密度が高い建物Hの床下Huの空気を反応用空気ポンプ5にて燃料電池発電部1に供給するように構成してある
【0042】
又、図7に示すように、前記吸気路21には、第1実施形態と同様の非冷却用吸気路24を連通接続し、又、第1実施形態と同様に、前記吸気路21における前記非冷却用吸気路24の接続箇所よりも上流側に、冷却側開閉弁25を設け、前記非冷却用吸気路24には非冷却側開閉弁26を設けてある。
そして、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁すると、前記低温域Aである建物Hの床下Huの空気を前記燃料電池発電部1に供給する低温域空気供給経路に切り換わり、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁すると、装置外周部の外気をそのまま前記燃料電池発電部1に供給する外気直接供給経路に切り換わることになる。
更に、第2実施形態と同様の外気温センサTa及び床下温センサTuを設けてある。
【0043】
前記制御部9は、第1実施形態と同様に、前記電流計測器27にて検出される出力電流に基づいて、前記燃料電池発電部1への前記燃料ガスの供給量、前記燃料電池発電部1への前記空気の供給量及び前記改質器バーナ4bへの燃焼用空気の供給量の夫々を調節するガス供給量調節制御を実行する。
又、前記制御部9は、そのガス供給量調節制御の実行中は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路と前記外気直接供給経路とに切り換える反応用空気供給経路切換制御を実行する。
その反応用空気供給経路切換制御では、前記制御部9は、前記外気温センサTa及び前記床下温センサTu夫々の検出温度に基づいて、前記外気温度が前記床下温度がよりも高いときは、前記冷却側開閉弁25を開弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を閉弁して、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路に切り換え、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、前記冷却側開閉弁25を閉弁し且つ前記非冷却側開閉弁26を開弁して、前記反応用空気通流経路を前記外気直接供給経路に切り換える。
従って、前記外気温度が前記床下温度がよりも高いときは、外気よりも低温で密度の高い床下Huの空気が前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給され、前記外気温度が前記床下温度以下のときは、外気が直接前記反応用空気路22を通じて前記燃料電池発電部1に供給されることになる。
【0044】
次に、上記の第1ないし第4の各実施形態のように、外気を冷却して密度を高くして前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、又、第5実施形態のように、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い前記低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、発電性能の向上が可能なことを検証した結果を説明する。
【0045】
先ず、図8に基づいて、検証試験に用いる検証用の燃料電池発電装置について説明する。
検証用の燃料電池発電装置は、上記の第1実施形態と同様に、燃料電池発電部1に燃料ガス供給路16を通じて燃料ガスを供給し、反応用空気路22を通じて空気を供給するように構成し、又、上記の第1実施形態と同様に、反応用空気ポンプ5により前記反応用空気路22を通じて外気を反応用の空気として供給するように構成してあるが、前記燃料ガスとしては、上記の第1実施形態における燃料ガス生成部Rにて生成される改質ガスに代えて、水素ガスボンベ32から純水素ガスを供給するように構成してあり、前記燃料ガス供給路16には、前記燃料電池発電部1へ供給する燃料ガスの供給量を調節する燃料ガス供給量調節弁33と、前記燃料電池発電部1へ供給する燃料ガスを加湿する加湿器34とを設け、前記反応用空気路22には、前記燃料電池発電部1に供給する空気を加湿する加湿器35を設けてある。
更に、検証用の燃料電池発電装置には、前記燃料電池発電部1を構成する前記セルスタックの温度、即ち、前記セルの温度を調節する温度調節用ヒータ36、前記セルスタックの温度、即ち、前記セルの温度を検出するセル温度センサ37、及び、前記燃料電池発電部1の出力を調節する電子負荷装置38を設けてある。
【0046】
そして、前記セルの電流密度が設定電流密度になるように前記電子負荷装置38を調節し、前記セル温度センサ37の検出温度に基づいて前記温度調節用ヒータ36にて前記セルの温度を設定温度に調節し、前記燃料ガス供給量調節弁33にて燃料利用率を前記設定燃料利用率に維持するように前記燃料ガスの供給量を調節する状態で、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節して、単セル電圧を検証することにより、発電性能を評価することになる。ちなみに、前記単セル電圧は、前記セルスタックの出力電圧をそのセルスタックを構成する全セル数で除した電圧である。
【0047】
ちなみに、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節するに当たっては、前記反応用空気ポンプ5にて一定温度の外気を吸引することになる。
つまり、前記反応用空気ポンプ5にて前記燃料電池発電部への空気の供給量を変更調節することにより、酸素利用率を変更調節することになり、換言すれば、セル内における供給空気の平均酸素分圧を変更調節することになる。
【0048】
次に、検証試験の条件について説明する。
前記設定電流密度、前記設定燃料利用率、酸素利用率の変更調節範囲、セルの設定温度、燃料ガスの露点、及び、空気の露点は下記の通りである。
【0049】
設定電流密度 :3000A/m2
燃料利用率 :60%
酸素利用率 :35〜45%
セルの設定温度:70°C
燃料ガスの露点:68°C
空気の露点 :68°C
【0050】
上述のように検証した結果として、図9に単セル電圧の酸素利用率依存性を示し、図10に単セル電圧の酸素分圧依存性を示す。
図9により、酸素利用率が小さくなるほど、単セル電圧が高くなって発電性能が向上することが分かり、図10により、酸素分圧が大きくなるほど、単セル電圧が高くなって発電性能が向上することが分かる。
【0051】
つまり、上記の第1ないし第4各実施形態のように、酸素利用率を、前記酸素利用率設定用温度の空気を対象にして設定した設定酸素利用率に維持する状態で、前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく前記反応用空気ポンプ5を制御する場合、前記反応用空気ポンプ5にて吸引する空気の温度が前記酸素利用率設定用温度よりも低くなると、空気の密度が高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が多くなるので、実際の酸素利用率が小さくなり、又、酸素分圧が高くなる。
従って、上記の第1ないし第4の各実施形態のように、外気を冷却して密度を高くして前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、又、第5実施形態のように、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い前記低温域Aの空気を前記燃料電池発電部1に反応用の空気として供給することにより、発電効率を向上することができることが分かる。
ちなみに、夏期では、地中、床下Hu又は水道水の温度は、外気に比べて10°C程度低くなるので、本発明によれば、10°C程度温度が低い空気を前記燃料電池発電部1に供給することが可能となる。
そして、空気の温度が10°C低くなると、密度が数%(3〜4%程度)高くなって、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が増加し、その増加により、酸素利用率が2%程度低くなる。
図9により、酸素利用率が1.5%程度低くなると、単セル電圧が6〜7mV程度高くなることが分かり、単セル電圧が6〜7mV程度高くなると発電効率が1%程度高くなる。
【0052】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 図11に第1実施形態の構成に適用した場合について例示するが、上記の第1ないし第4の各実施形態において、前記酸素極排ガス路23を通流する酸素極側排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度センサ39を設けて、制御部9の制御構成として、酸素利用率を設定酸素利用率に維持する状態で前記出力電流に応じて前記空気の供給量を調節すべく前記反応用空気ポンプ5を制御する構成に代えて、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度が設定酸素濃度になるように前記反応用空気ポンプ5を制御する構成としても良い。
この場合、前記反応用空気通流経路が前記冷却通流経路や前記低温域空気供給経路に切り換えられると、前記燃料電池発電部1に供給される空気の質量が増加して、酸素極側排ガス中の残存酸素量が多くなり、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度が高くなる傾向となるので、前記酸素濃度センサ39の検出酸素濃度を前記設定酸素濃度に維持すべく回転速度が小さくなるように前記反応用空気ポンプ5が制御されることになる。そして、前記反応用空気ポンプ5の回転速度が小さくなると消費電力が少なくなるので、発電効率が向上することになる。
【0053】
(ロ) 前記反応用空気通流経路を前記冷却通流経路と前記非冷却通流経路とに切り換えるための前記冷却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26の操作、あるいは、前記主流路開閉弁30及び前記迂回路開閉弁31の操作、並びに、前記反応用空気通流経路を前記低温域空気供給経路と前記外気直接供給経路に切り換えるための前記冷却側開閉弁25及び前記非冷却側開閉弁26の操作は、上記の実施形態では前記制御部9を用いて自動的に行う場合について例示したが、手動操作にて行うように構成しても良い。
【0054】
(ハ) 上記の第2実施形態において、建物Hにおけるその外部よりも温度の低い低温域Aの具体例としては、床下Huに限定されるものではなく、例えば天井裏でも良い。又、冷房されている冷房対象域でも良いが、この場合は、前記冷房対象域を冷房するための消費エネルギーが増加することになるので、発電効率を向上する上では不利となる。
又、上記の第4実施形態において、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域Aの具体例としては、建物Hの床下Huに限定されるものではなく、建物Hの天井裏や冷房されている冷房対象域を適用することが可能であり、又、地下道等の直射日光の当たらない種々の場所を適用することが可能である。
【0055】
(ニ) 上記の第3実施形態において、空気冷却用熱交換器28の具体構成は、フィンチューブ型の熱交換器に限定されるものではなく、例えば、原料水を散水してその散水域に空気を通流させる散水式等に構成することができる。
尚、前記空気冷却用熱交換器28を散水式に構成する場合は、散水された原料水をポンプにて圧送することになり、そのポンプの消費エネルギーはわずかであるものの発電効率を向上する上では不利となる。
【0056】
(ホ) 上記の第3実施形態において、前記冷却部Cの冷却源とする水としては、前記水蒸気生成器13に供給される原料水に限定されるものではなく、地下水、井戸水等、温度が装置外部の空気の温度よりも低い種々の水を用いることが可能である。
【0057】
(ヘ) 前記冷却部Cとして、上記の実施形態においては、気象条件により前記空気供給手段の取り込み対象空気よりも温度が低くなる場所及び水等を冷却源とするように構成する場合について例示したが、冷凍機、あるいは、ペルチエ効果を用いた冷却装置等を備えて構成しても良い。
【0058】
(ト) 本発明は、上記の各実施形態おいて例示した固体高分子型以外に、リン酸型や固体電解質型等の種々の型式の燃料電池発電装置に適用することが可能である。
【0059】
(チ) 前記燃料ガス生成部Rにて燃料ガスを生成するための炭化水素系の原燃料としては、上記の各実施形態において例示した都市ガスに限定されるものではなく、例えば、プロパンガス、メタノール等のアルコール類等、種々のものを用いることが可能である。
【0060】
(リ) 本発明は、前記燃料電池発電部1に循環供給される冷却水や前記改質器バーナ4bから排出される燃焼排ガス等からの排熱回収により、給湯や暖房が可能なように構成した熱電併給式の燃料電池発電装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図2】第1実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図3】第2実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図4】第2実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図5】第3実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図6】第4実施形態に係る燃料電池発電装置の概略図
【図7】第4実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【図8】検証用の燃料電池発電装置のブロック図
【図9】単セル電圧の酸素利用率依存性を示す図
【図10】単セル電圧の酸素分圧依存性を示す図
【図11】別実施形態に係る燃料電池発電装置のブロック図
【符号の説明】
1 燃料電池発電部
4 改質器
5 空気供給手段
13 水蒸気生成器
25,26 空気供給状態切換手段
30,31 空気供給状態切換手段
A 低温域
C 冷却部
H 建物
Hu 床下
Claims (8)
- 空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられた燃料電池発電装置であって、
前記空気供給手段により前記燃料電池発電部に供給される空気を冷却する冷却部が設けられている燃料電池発電装置。 - 前記冷却部が、建物におけるその外部よりも温度の低い低温域を冷却源として空気を冷却するように構成されている請求項1記載の燃料電池発電装置。
- 前記冷却部が、地中を冷却源として空気を冷却するように構成されている請求項1記載の燃料電池発電装置。
- 前記冷却部が、水を冷却源として空気を冷却するように構成されている請求項1記載の燃料電池発電装置。
- 供給される原料水を気化して水蒸気を生成する水蒸気生成器と、
供給される炭化水素系の原燃料と前記水蒸気生成器にて生成される水蒸気とを改質反応させて、前記燃料電池発電部に供給する燃料ガスを生成する改質器とが設けられ、
前記冷却部が、前記水蒸気生成器に供給される原料水を冷却源として空気を冷却するように構成されている請求項4記載の燃料電池発電装置。 - 空気を前記冷却部により冷却して前記燃料電池発電部に供給する冷却通流経路と、空気を前記冷却部により冷却せずに前記燃料電池発電部に供給する非冷却通流経路とに、空気の通流経路を切り換え自在な空気供給状態切換手段が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
- 空気供給手段により装置外部の空気が供給されて発電する燃料電池発電部が設けられた燃料電池発電装置であって、
前記空気供給手段が、装置外周部の雰囲気よりも温度が低い低温域の空気を前記燃料電池発電部に供給するように構成されている燃料電池発電部。 - 前記低温域が、建物の床下である請求項7記載の燃料電池発電装置。
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JP2003187948A JP2005025987A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 燃料電池発電装置 |
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JP2008027625A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Ebara Ballard Corp | 燃料電池システム |
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- 2003-06-30 JP JP2003187948A patent/JP2005025987A/ja active Pending
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