JP2005024157A - 乾燥装置 - Google Patents

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正良 池田
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Abstract

【課題】従来処理対象物に進入せず誘電加熱に貢献しなかったマイクロ波及び処理対象物以外の誘電体に進入していたマイクロ波を、処理対象物の加熱に貢献させる乾燥装置を提供する。
【解決手段】処理対象物がコンベア2に載置されて移動し、移動経路に設けられた加熱室3でマイクロ波を照射され、処理対象物以外にも照射されているので、加熱室3を通過する度に処理対象物に含まれる液性物質が高温となって蒸発し、乾燥・炭化させ、処理対象物の中にまで熱が浸透して滅菌することができると共に、誘電加熱された処理対象物の誘電熱並びに誘電加熱された固形物からなる載置台21及び/又は加熱室の内壁36、37の誘電熱により温度が上昇し、マイクロ波を効率よく熱に変換することができ、さらに加熱室は載置台21及び/又は加熱室の内壁36、37により取り囲まれて上昇した加熱室の温度を断熱作用により効率よく保持することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理対象物にマイクロ波を照射し、当該処理対象物を加熱して殺菌、乾燥、炭化する乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の乾燥装置としては、特開2003−21460号公報に記載されるものがあり、以下説明図6に基づいて説明していく。この従来の乾燥装置は、有機物からなる処理対象物を載置して移動するコンベア102と、前記コンベア102の移動経路に、コンベア102に載置された処理対象物に対してマイクロ波を照射して加工処理する加熱室131を複数併設した加熱部とを備えるものである。この従来の乾燥装置によれば、処理対象物がコンベアに載置されて移動し、コンベア102の移動経路に対応して設けられた複数加熱室131からマイクロ波を照射されるので、加熱室131を通過する度に徐々に処理対象物に含まれる液性物質がマイクロ波を照射されることで高温となって蒸発し、処理対象物を乾燥・炭化させることできると共に、処理対象物の中にまで熱が浸透して滅菌することができる。また、処理対象物が糞尿では、マイクロ波を糞尿に照射して糞尿の水分がこのマイクロ波に反応し、チッ素が加熱されてアンモニアガスに変化し、リン酸・カリ成分を残存させた炭化した肥料を得ることができる。さらに、この従来の乾燥装置に、マイクロ波を照射するマグネトロンを加熱室131毎に複数設けることにより処理能力を向上させることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2003−21460号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の乾燥装置は以上のように構成されていたため、通常、マイクロ波を照射する装置は電磁波の漏洩を防止すべく、導電体例えば金属板で覆われており、照射されたマイクロ波が処理対象物の誘電体に当たらない限り、かかる金属板で反射され減衰し若しくは処理対象物以外の誘電体に進入され、どちらにしても処理対象物の誘電加熱に貢献することなく、効率が悪いという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、従来処理対象物に進入せず誘電加熱に貢献しなかったマイクロ波及び処理対象物以外の誘電体に進入していたマイクロ波を、処理対象物に進入させることなく、処理対象物の加熱に貢献させる乾燥装置を提供することを目的とする。また、処理対象物が有機物でなくても有効に処理できる乾燥装置を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る乾燥装置は、処理対象物を載置して移動するコンベアと、前記コンベアの移動経路に、コンベアに載置された処理対象物に対してマイクロ波を照射して加工処理する加熱室を複数併設した加熱部とを備え、前記コンベア上の処理対象物を載置する載置台及び/又は前記加熱室の内壁がマイクロ波により誘電加熱する誘電加熱物質を混入した固形物からなるものである。このように本発明においては、処理対象物がコンベアに載置されて移動し、コンベアの移動経路に対応して設けられた複数加熱室でマイクロ波を照射され、当該マイクロ波が処理対象物以外に前記固形物にも照射されているので、加熱室を通過する度に徐々に処理対象物に含まれる液性物質がマイクロ波を照射されることで高温となって蒸発し、処理対象物を乾燥・炭化させ、処理対象物の中にまで熱が浸透して滅菌することができると共に、誘電加熱された処理対象物の誘電熱並びに誘電加熱された固形物からなる載置台及び/又は加熱室の内壁の誘電熱により加熱室の温度が上昇し、マイクロ波を効率よく熱に変換することができ、さらに加熱室は載置台及び/又は加熱室の内壁からなり当該載置台及び/又は加熱室の内壁により取り囲まれて前記上昇した加熱室の温度を断熱作用により効率よく保持することができる。また、載置台及び/又は加熱室の内壁が誘電加熱されるということは、マイクロ波が反射されることなく加熱室で熱に変換されることとなり、電磁波に漏洩することがなく安全面の観点からも優れている。また、固形物には誘電加熱物質が混入されているので、表面だけ誘電加熱物質が存在するものと比べると、固形物が外側から誘電加熱されると連鎖的に内部まで加熱され温度が低下し難いため、載置台がコンベア上を移動しマイクロ波は照射されなくなってから再び照射されるまでの間にさほど温度も低下がなく、処理対象物を円滑に加工処理することができる。さらにまた、処理対象物が糞尿では、マイクロ波を糞尿に照射して糞尿の水分がこのマイクロ波に反応し、チッ素が加熱されてアンモニアガスに変化し、リン酸・カリ成分を残存させた炭化した肥料を得ることができる。処理対象物が誘電加熱する物質若しくはほとんど誘電加熱を生じない物質である場合にも、載置台及び/又は加熱室の内壁が誘電加熱されるため温度が上昇し、この熱がかような処理対象物にも伝搬し加熱することができる。ここで、誘電加熱物質とは、代表的なものに、アルミナ、フェライト、酸化カルシウム、カーボンがある。また、処理対象物は糞尿の有機物だけでなく、焼成前のセラミックス等の無機物でもよく、載置台及び/又は加熱室の内壁自体及び装置雰囲気が温度上昇するために加熱を伝搬させることができる。
【0007】
また、本発明に係る乾燥装置は必要に応じて、前記固形物がシラスを原料とするものである。このように本発明においては、固形物がシラスを原料としているので、シラスが主に珪酸からなり他にアルミナ、フェライト、酸化カルシウム及び酸化ナトリウム等を含み、このシラスを主成分として固形物が形成されており、固形物が耐熱、軽量化という性質を有し、また、シラス自体が非常に安価に入手できるため、全体のコストも大幅に減少させることができる。なお、シラス自体も複数種類存在するが、少なくとも誘電加熱物質を有している必要があり、鹿児島産シラスは、珪酸が6、7割、アルミナが1割強、フェライト、酸化カルシウム及び酸化ナトリウムが若干という構成割合を有し、条件を満たす。
【0008】
また、本発明に係る乾燥装置は、処理対象物を載置して移動するコンベアと、前記コンベアの移動経路に、コンベアに載置された処理対象物に対してマイクロ波を照射して加工処理する加熱室を複数併設した加熱部とを備え、前記コンベア上の処理対象物を載置する載置台及び/又は前記加熱室の内壁がマイクロ波により誘電加熱する誘電加熱物質を表面加工した固形物からなるものである。このように本発明においては、前記固形物が誘電加熱物質で表面加工されているので、当該固形物からなる載置台及び/又は加熱室の内壁がマイクロ波を照射されて誘電加熱され、処理対象物がマイクロ波により直接誘電加熱されると共に、加熱室の温度も高温となって処理対象物の水分を蒸発させており、特に、載置台の内壁の表面に誘電加熱物質が集中しているので、効率よく処理対象物に熱を伝搬することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置について、図1ないし図4に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る乾燥装置の側面断面図、図2は本実施形態に係る乾燥装置の載置台の側面図及び正面図、図3は本実施形態に係る乾燥装置の正面断面図、図4は本実施形態に係る乾燥装置の上面図である。但し、作図上の理由で、図3及び図4については外装ケース6は省略している。
【0010】
前記各図において、本実施形態に係る乾燥装置は、排泄物を投入する投入部1と、この投入部1から投入された所定量の処理対象物を載置する載置台21を複数有し、この載置台21をシャフト21aを介してチェーン22と接合してこのチェーン22の可動により移動するチェーンコンベア2と、移動する載置台21に載置された処理対象物に対してマイクロ波を前記チェーンコンベア2の移動経路の一定区間に対応して照射して加工処理する加熱室31を一定区間毎に併設した加熱部3と、この加熱部3で加熱された処理対象物を粉砕機41を介して貯蔵する貯蔵層4とを備える構成である。
前記投入部1は、上部に蓋11aを有するじょうご型の入口および下方にはき出し口を有する投入口11と、定量の処理対象物を投入口11から送出する投入ベルト12とからなる。この投入ベルト12には、分断板12aが設けられており、分断板12aより処理対象物が小分けにされ、定量となって送出される。
【0011】
前記チェーンコンベア2は、通常のチェーンコンベアと同様に、チェーン22、スプロケット23及び駆動装置(図示しない)からなり、載置台21を一部貫通して挿通している両端フックを設けたコの字状のシャフトのフックをチェーンに接続することで構成される。このように構成されることで、前記載置台21がチェーンコンベア2の上面方向に位置するときには隣接する載置台21と隙間なく敷き詰められている状態を保持でき、前記載置台21がスプロケット23周辺に(チェーンコンベア2の横側)位置するときにはチェーン22に従ってシャフト21aが傾動しこの傾動に追随してスプロケット23を中心に前記載置台21が回動可能となる。なお、載置台21がチェーンコンベア2の上面方向に位置するときに隙間なく敷き詰められている必要があるのは、処理対象物が有機物の例えば、鳥、牛、馬、豚などの家畜から排泄される糞尿である場合に、隣接する載置台21間に隙間があるとかかる有機物の液体がチェーン22、スプロケット23若しくは駆動装置に流れ落ち、チェーンコンベア2の故障に原因となるからである。
【0012】
前記加熱部3の各加熱室31は、チェーンコンベア2の移動方向に対して水平直交方向に対向してマイクロ波を照射するマグネトロン32と、マグネトロン32を空冷により冷却する冷却ファン(図示しない)と、マグネトロン32からのマイクロ波を導波する導波管33とからなる。各加熱室31は、マイクロ波が隣接する加熱室31から照射されるマイクロ波と干渉しないように、仕切り板34により仕切られている。また、前記加熱室31の上部には、排気口5および排気ファン(図示しない)が設けられ、マイクロ波により高温となった処理対象物から生じる蒸気、熱風を排気ファンの回転より排気口5から脱臭装置51を介して排気する。排気口5と脱臭装置51とはダクト52により接続され、排気口5に吸い込まれた蒸気及びガスがダクト52を通り脱臭装置7に送り込まれ、脱臭装置7は送り込まれたガスを脱臭して排気する。例えば、処理対象物が家畜から排泄される糞尿である場合にアンモニアがガスとして脱臭装置7に送り込まれ脱臭される。また、導波管33と加熱部3の上壁との接合面には硬質ガラス35を設け、処理対象物を加熱した際に生じる水蒸気、粉塵を導波管33及びマグネトロン32内部への侵入を防止し、また、加熱室31の室内の熱が導波管33及びマグネトロン32に及ばないようにしマグネトロン32の故障を防止している。
【0013】
前記載置台21、加熱室31の内壁は、鹿児島産シラスを常温にて凝固させたものを成形させたものである。具体的には、シラス、セメント、水、細骨材(砂)及び粗骨材(砂利)を混入して練混させ流動物を作成し、この流動物を加熱部3の上壁若しくは側壁の型に流し込み、所定時間乾燥させて型から外すことで加熱部3の上壁若しくは側壁が作成される。本実施形態においては、この作成した加熱部3の側壁2枚と上壁1枚とから加熱部3の内壁を組み立てて形成しており、加熱室31の内壁は、この加熱部3の内壁の一部となっている。この常温にて凝固させた固形物は、第1に電磁波を反射せず電磁波を吸収し、第2に断熱効果があり、第3にマイクロ波による誘電加熱が生じといった性質を有する。この第3の誘電加熱が生じる性質をこの固形物が有している原因の一つが、焼成を経ていないためシラス中の誘電加熱物質が変化せずに残存しているからである。よって、耐熱性がつよく、断熱性に優れている固形物であっても、誘電加熱物質を混入させるか、若しくは誘電加熱物質を表面させることで略同様な効果を生じさせることができる。ここで、前記加熱室3を、側壁2枚及び上壁1枚から形成したが、断熱でき電磁波の漏洩が防止できればこの枚数からなることに限定されず、側壁及び上壁を複数枚のある形状の固形物から形成してもよい。
また、投入部1、チェーンコンベア2、加熱部3及び貯蔵層4は、外装ケース6に収められており、この外装ケース6がステンレスから成形されている。
【0014】
次に、本実施形態に係る乾燥装置の動作について説明する。処理開始のトリガとなるものは、ボタンでもよいが、本実施形態においては処理対象物を吸い上げるバキュームパイプを蓋11aを開いた投入口11と接続することで稼動し、バキュームパイプを取り外すことで停止する構成とする。バキュームパイプを介して吸い上げたのは、処理対象物が固体・液体の割合、粘度などが一定ではないため、図示を省略する貯蔵部でかく拌されて一定の割合及び粘度とした処理対象物をバキュームの強力な吸引力で一旦吸い上げることで、どのような処理対象物でも即座に投入部1に投入することができるからである。
【0015】
まず、バキュームパイプを介して投入部1の投入口11に貯蔵された処理対象物を投入ベルト12により定量分チェーンコンベア2の載置台21に正確にはき出し口から送出する。
チェーンコンベア2の動作している載置台21に送出された処理対象物は、載置台21の移動と共に加熱部3に移動する。加熱部3に載置台21が到達すると、各加熱室31のマグネトロン32がマイクロ波を照射しているため、処理対象物は照射されたマイクロ波を受けながら載置台21と共に移動する。ここで、各加熱室31のマグネトロン32がマイクロ波を照射しているが、このマイクロ波は直接処理対象物に照射され、マイクロ波の一部が仕切り板34及び加熱部3の側壁に照射される。仕切り板34及び加熱部3の側壁に照射されたマイクロ波は、少量を除いて、ほとんど全てのマイクロ波が仕切り板34及び加熱部3の側壁36に吸収される。この吸収されたマイクロ波により、誘電加熱が生じる。仕切り板34及び加熱部3の側壁36が加熱されることで各加熱室31の室内温度が高温となりマイクロ波が照射される限りかかる高温の室内温度を維持することができる。また、処理対象物が載置されているときの載置台21、若しくは、載置台21の処理対象物が載置されていない部分も、前記仕切り板34と同様物質より構成されているのでマイクロ波より誘電加熱が生じ、加熱室31の室内温度を高温にし維持するのを担っている。さらには、載置台21の処理対象物が載置されている部分であっても、マイクロ波の一部が処理対象物を通過し、載置台21に到達し誘電加熱が生じる。このように加熱室31が載置台21、仕切り板34及び加熱部3の側壁36に取り囲まれているということは、すなわち、断熱効果がある固形物に取り囲まれていることとなり、熱を逃がすことがなく保持できる。
【0016】
前記チェーンコンベア2の下面側に位置した載置台21と接触できるように対向して設けられたブラシがあり、かかるブラシにより載置台21の付着物を取り除くことができる。マイクロ波により載置台21も誘電加熱されるため、載置台21の付着物を取り除くことが好ましい。
各加熱室31を通過する毎に、処理対象物はマグネトロン32のマイクロ波により高温となって徐々に水分がなくなり固化して乾燥していく。処理対象物を載置された載置台1が、全ての加熱室31を移動して加熱部3を通過し終えるときには、処理対象物はほぼ水分がなくなった状態になっている。
載置台21は、加熱部3を通過してチェーンコンベア2の端に到達すると、チェーン22の可動方向に合わせて、載置台21の加熱室3の通過時の上面が傾動し、それに応じて、載置台21内に載置されたほぼ水分のない炭化した処理対象物が粉砕機41へ落下し、処理対象物を粉砕機41で細かく粉砕した後に貯蔵層4にこぼれ落ちていく。
【0017】
本実施形態に係る乾燥装置によれば、投入口11に投入された水分の多い処理対処物を投入ベルト12を介して定量送出し、送出された処理対象物が載置台21の移動と共に移動しながら、各加熱室31においてマグネトロン32からマイクロ波が照射され、マイクロ波を照射された処理対象物、加熱部3の側壁36及び仕切り板34が誘電加熱され、処理対象物自体が加熱され、また、加熱室31が高温となって処理対象物から水蒸気やガスが発生し排気口51より脱臭装置7を介して排気され、全ての加熱室31を移動して加熱部3を通過するまでには、処理対象物のほぼ全ての水分が取り除かれているので、処理対象物が乾燥されると共に、高温となって内部に潜む菌にまで熱が作用し滅菌され、取り回しのよい滅菌処理された処理対象物に加工することができ、さらに、マグネトロン32から照射されたマイクロ波を無駄なく熱にしておりエネルギー効率が著しくよく、迅速に加工することができる。また、マグネトロン32から照射されたマイクロ波が、処理対象物、加熱部3の側壁36、仕切り板34及び載置台21で略吸収され、反射するマイクロ波は微小であるため、電磁波が漏洩することがなく本装置を導電性物質で完全密閉構造を取る必要もない。
【0018】
次に、具体的に、本実施形態に係る乾燥装置と従来の乾燥装置との比較をすべく実験をしたので、以下に説明する。まず、従来の乾燥装置としては、マグネトロン0.75[kw]を24個、赤外線ヒーター15[kw]を1個用い、載置台及び内壁をステンレスで覆ったものである。本実施形態に係る乾燥装置としては、マグネトロン0.75[kw]を12個のみを用い、本実施形態で説明した載置台及び内壁で覆ったものである。両者が異なる点は、載置台及び内壁の種類、マグネトロン数及び赤外線ヒーターの有無であり、他の構成は前記した本実施形態に係る構成と同一である。従来の乾燥装置が処理対象物を処理(炭化する)させるためには、35分ないし45分の所要時間が必要であり、8時間稼動させて1日1[t]を処理することができた。一方、本実施形態に係る乾燥装置が処理対象物を処理(炭化する)させるためには、略10分の所要時間が必要であり、8時間稼動させて1日3[t]を処理することができた。熱効率及び装置内温度に関して言えば、従来の乾燥装置がマイクロ波の金属製内壁による反射及びそれによるマイクロ波の相互干渉により熱効率が30[パーセント]で装置内温度が100[℃]であり、特に装置内を100[℃]に維持することすら困難を生じていたのに対し、本実施形態に係る乾燥装置においては特徴ある内壁に覆われておりマイクロ波をかかる内壁が吸収し、反射及び干渉がほどんどなくマグネトロンによる熱効率は理想的な65ないし70[%]もあり、ヒーターを使用していないにも拘らず装置内温度が3分間で平均250[℃]まで上昇しさらにはそれ以上にも上昇することができる(処理対象物の排気量を調整するためにマグネトロンのスイッチングにより250[℃]に維持しており、潜在能力としては250[℃]を大幅に超えることが可能である)。また、総消費電力に比較は、従来の乾燥装置が30[kW]であり、本実施形態に係る乾燥装置が11[kW]であり、その差は歴然である。なお、従来の乾燥装置においてヒータ(赤外線ヒーター)を用いているのは装置内を100[℃]以上に保つ必要があるからである。さらに、マグネトロンは0.52ないし3.0[kW]までのものが販売されているが、温度維持のためのスイッチング、取替え時の価格及びメンテナンスの観点から0.75[kW]のマグネトロンを使用した。下にまとめとして表を作成した。
【0019】
【表1】
Figure 2005024157
【0020】
以上の説明から従来の乾燥装置と本実施形態に係る乾燥装置との効果の差は歴然としている。
【0021】
(その他の実施形態)
なお、前記第1の実施形態に係る乾燥装置においては、バキュームパイプを投入口と接続して稼動し、そのまま、投入ベルト12により処理対象物を送出しているが、稼動開始後所定時間経過を待って投入ベルト12を動作させて処理対象物を送出することもでき、かかる所定時間の間にマグネトロン32を載置台21、加熱部3の側壁及び仕切り板34に照射して加熱することで、処理対象物が加熱部3に送出されるまでに加熱部3を十分に高温とすることができる。
【0022】
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、バキュームパイプを投入口と接続して稼動し、そのまま、投入ベルト12により処理対象物を送出しているが、稼動開始直後は加熱部3が十分に高温となっていないため、開始後所定時間はチェーン22の送り出し速度を通常と比べ落とすこともでき、最初に加工された処理対象物が十分に加熱されないまま、水分を含んだままで貯蔵層4に落下することを防止することができる。
【0023】
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、硬質ガラス35を導波管33と加熱部3の上壁との接合面に設けているが、ポリテトラフルオロエチレン加工素材を硬質ガラス35に代替して用いることもできる。
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、処理対象物が投入ベルト12から送出され、載置台21に落下する地点よりも前の地点で予め載置台21を加熱することもでき、処理対象物が落下する前に十分な温度となって迅速に加工処理することができる。
【0024】
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、処理対象物が投入ベルト12から送出され、載置台21に落下する地点よりも前の地点で予め載置台21を加熱することもでき、処理対象物が落下する前に十分な温度となって迅速に加工処理することができる。
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、ブラシ24を用いて載置台の付着物を取り除いているが、載置台21がチェーンコンベア2の下面側に位置した載置台21を洗浄可能に洗浄部を設けることもでき、洗浄部では載置台21の温度ができるだけ低下しないように高温の水、若しくは、スチームでブラシを用いて洗浄し、乾燥させることで、付着物のない載置台21で常時想定した効果を維持することができる。
【0025】
また、前記第1の本実施形態に係る乾燥装置においては、図2に示す載置台21を用いたが、図5に示す形状の載置台を用いることもでき、処理対象物に応じて必要とされる載置台を異ならせることができる。例えば、処理対象物が水分を多く含むものであればかかる水分が装置の機械部分に流れ落ちないように載置台で対策することも可能であり、逆に、処理対象物から水分が流れ落ちないようなものであれば、図5に示す単純な形状が載置台を迅速且つ安価に作成することができるという点で好ましい。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、処理対象物がコンベアに載置されて移動し、コンベアの移動経路に対応して設けられた複数加熱室でマイクロ波を照射され、当該マイクロ波が処理対象物以外に前記固形物にも照射されているので、加熱室を通過する度に徐々に処理対象物に含まれる液性物質がマイクロ波を照射されることで高温となって蒸発し、処理対象物を乾燥・炭化させ、処理対象物の中にまで熱が浸透して滅菌することができると共に、誘電加熱された処理対象物の誘電熱並びに誘電加熱された固形物からなる載置台及び/又は加熱室の内壁の誘電熱により加熱室の温度が上昇し、マイクロ波を効率よく熱に変換することができ、さらに加熱室は載置台及び/又は加熱室の内壁からなり当該載置台及び/又は加熱室の内壁により取り囲まれて前記上昇した加熱室の温度を断熱作用により効率よく保持することができるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明においては、固形物がシラスを原料としているので、シラスが主に珪酸からなり他にアルミナ、フェライト、酸化カルシウム及び酸化ナトリウム等を含み、このシラスを主成分として固形物が形成されており、固形物が耐熱、軽量化という性質を有し、また、シラス自体が非常に安価に入手できるため、全体のコストも大幅に減少させることができるという効果を有する。
【0028】
また、本発明においては、前記固形物が誘電加熱物質で表面加工されているので、当該固形物からなる載置台及び/又は加熱室の内壁がマイクロ波を照射されて誘電加熱され、処理対象物がマイクロ波により直接誘電加熱されると共に、加熱室の温度も高温となって処理対象物の水分を蒸発させており、特に、載置台の内壁の表面に誘電加熱物質が集中しているので、効率よく処理対象物に熱を伝搬することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置の側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置の載置台の側面図及び正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置の正面断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置の上面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る乾燥装置の載置台の側面図及び正面図である。
【図6】従来の乾燥装置の側面断面図である。
【符号の説明】
1 投入部
11 投入口
11a 蓋
12 投入ベルト
12a 分断板
2 チェーンコンベア
21 載置台
21a シャフト
21b フック
22 チェーン
23 スプロケット
24 ブラシ
3 加熱部
31 加熱室
32 マグネトロン
33 導波管
34 仕切り板
34a 電磁波吸収板
35 硬質ガラス
36 側壁
37 上壁
38 ガイド
39 温度センサー
41 粉砕機
4 貯蔵層
51 排気口
52 ダクト
6 外装ケース
7 脱臭装置
101 投入部
102 バケット式チェーンコンベア
103 加熱部
104 搬出部
105 排気口
106 外装ケース
111 ホッパー
111a 蓋
112 送給部
113 バキュームパイプ
121 バケット
122 チェーン
131 加熱室

Claims (3)

  1. 処理対象物を載置して移動するコンベアと、
    前記コンベアの移動経路に、コンベアに載置された処理対象物に対してマイクロ波を照射して加工処理する加熱室を複数併設した加熱部とを備え、
    前記コンベア上の処理対象物を載置する載置台及び/又は前記加熱室の内壁がマイクロ波により誘電加熱する誘電加熱物質を混入した固形物からなることを
    特徴とする乾燥装置。
  2. 前記請求項1に記載の乾燥装置において、
    前記固形物がシラスを原料とすることを
    特徴とする乾燥装置。
  3. 処理対象物を載置して移動するコンベアと、
    前記コンベアの移動経路に、コンベアに載置された処理対象物に対してマイクロ波を照射して加工処理する加熱室を複数併設した加熱部とを備え、
    前記コンベア上の処理対象物を載置する載置台及び/又は前記加熱室の内壁がマイクロ波により誘電加熱する誘電加熱物質を表面加工した固形物からなることを
    特徴とする乾燥装置。
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