JP2005024099A - 液圧緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液圧緩衝器にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができる液圧緩衝器の提供。
【解決手段】 シール部材4のシールリップ22によって画成されたシリンダ2内の位置でシリンダ2側に固設されると共に、ピストンロッド5に弾接してシールリップ22部よりも大きい摩擦力を発生する摩擦部材25が設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】 シール部材4のシールリップ22によって画成されたシリンダ2内の位置でシリンダ2側に固設されると共に、ピストンロッド5に弾接してシールリップ22部よりも大きい摩擦力を発生する摩擦部材25が設けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用懸架装置に適用される液圧緩衝器に関し、特に、車両の乗り心地を改善するために、シリンダに対するピストンの運動にフリクションを与える機能を備えたものに関する。
従来のこの種の液圧緩衝器としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例の液圧緩衝器は、ガイドブッシュとピストンロッドとの間に1箇所が切断された環状のブッシュを設け、このブッシュの外周側にコイルスプリングを配置してブッシュの内周面をピストンロッドに押圧し、これにより、ピストンロッドの微低速の運動にフリクションを与えるように構成されたものであった。
特開平10−141415号公報
しかしながら、前記従来例の液圧緩衝器にあっては、以下に述べるような問題点がある。即ち、従来例にあっては、上述のように、前記ピストンロッドの微低速の運動にフリクションを得ることを主目的とするものであるため、ブッシュは、ロットガイドに形成された凹部内に収容され、この凹部を覆う抜け止め部材によって軸方向の抜け止めがなされているが、この凹部内において軸方向に隙間を持って収容されることにより、隙間の分だけロットガイドに対し軸方向移動可能に設けられている。従って、前記ピストンロッドの大振幅の運動に対してはブッシュによるフリクションが有効に作用するが、微振幅の運動(高周波振動)に対しては、ブッシュがピストンロッドに摩擦接触したままピストンロッドと共に隙間の範囲を軸方向移動するため、有効なフリクションが得られない。ところが、前記ピストンロッドの微振幅の運動、例えば、振幅が±0.5mm以下で周波数が15Hz以上の高周波振動の制御は、車両の乗り心地を決定する要因の1つであるため、微低速・大振幅の低周波振動の低減はもとより、高周波振動を同時に低減させることが求められているが、従来例では、この高周波振動を同時に低減させることはできない。
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、液圧緩衝器にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができる液圧緩衝器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載の液圧緩衝器は、作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、前記シールリップによって画成された前記シリンダ内の位置に、該シリンダ側または前記ピストンロッド側の一方に固設されると共に、他方に摺接して前記シールリップ部よりも大きいフリクションを発生する摩擦部材が設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の液圧緩衝器は、作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、前記シールリップによって画成された前記シリンダの位置に、前記ピストンロッドに摺接する内周面全体が上端部側に向かうにつれて小径になるテーパ穴状に形成されてなる摩擦部材が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の液圧緩衝器は、請求項2記載の液圧緩衝器において、前記摩擦部材は前記小径部にテーパ角が更に大きくなる低剛性部を備えることを特徴とする。
請求項4記載の液圧緩衝器は、作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、前記シールリップによって画成された前記シリンダに固設され、前記ピストンロッド側に対してフリクションを発生するとともに、圧側行程のフリクションが伸側行程のフリクションよりも大きくなる摩擦部材を設けることを特徴とする。
この発明請求項1記載の液圧緩衝器では、上述のように構成されるため、例えば、シリンダの封止端側がばね下側(車輪側)に固定され、ピストンロッドの突出端側がばね上側(車体側)に取り付けられる。そして、シリンダとピストンが相対移動すると、シリンダ側またはピストンロッド側の一方に固設された摩擦部材が、他方に摺接して摺動することにより、シールリップ部よりも大きいフリクションによるフリクション機能が発揮される。
また、この摩擦部材によるフリクション機能は、シリンダに対するピストンの微低速・大振幅の低周波振動に対して当然に作用して振動を減衰させると共に、摩擦部材がシリンダ側またはピストンロッド側の一方に固設されることにより、ピストンの微振幅の高周波振動に対しても有効に作用して振動を減衰させる。従って、液圧緩衝器にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができるようになる。
また、摩擦部材において、シールリップ部よりも大きいフリクションを発生するようにしたことにより、シールリップ部のフリクションの影響を受けないフリクションを得ることができると共に、シールリップの摩耗を可及的に抑制することができる。 なお、前記ピストンロッドの運動速度に対する摩擦部材によるフリクションの発生時期の制御や、フリクションの大きさの制御は、摩擦部材の剛性、即ち、材料および形状等を選択することにより、可能である。
請求項2記載の液圧緩衝器は、上述のように構成されるため、ピストンロッドに装着した状態では、摩擦部材の上端部側が外周方向に大きく押し広げられることで、上端面側がその外周側が低くなる方向に傾斜する。一方、ピストンロッドが下向きに摺動する際には、ピストンロッドの外周面との摩擦抵抗により傾斜した上端面側が内側に倒れ込むように作用することから、緊迫力が上昇して摩擦係数値が高められた状態となる。これにより、液圧緩衝器の圧行程において、フリクション値と微振幅時における動ばね定数を安定的に上昇させることができるようになる。よって、フリクションの安定性を向上させると共に、持続性(耐久性)を向上させることができる。
請求項3記載の液圧緩衝器は、上述のように構成されるため、ピストンロッドに装着した状態では、摩擦部材の上端部側が外周方向に大きく押し広げられることで、上端面側がその外周側が低くなる方向に傾斜すると共に、他の部分よりはテーパ角の大きい低剛性部はさらに外周方向に大きく押し広げられた状態となる。一方、ピストンロッドが下向きに摺動する際には、ピストンロッドの外周面との摩擦抵抗により低剛性部が内側に倒れ込むように作用することから、低剛性部の面圧力がその他の部分より上昇し、これにより緊迫力が上昇すると共に、摺動面の油膜を薄く削り取る方向に作用して摩擦係数値が高められた状態となる。これにより、液圧緩衝器の圧行程において、フリクション値と微振幅時における動ばね定数を安定的に上昇させることができるようになる。よって、フリクションの安定性を向上させると共に、持続性(耐久性)を向上させることができる。
請求項4記載の液圧緩衝器は、上述のように構成されるため、例えば、シリンダの封止端側がばね下側(車輪側)に固定され、ピストンロッドの突出端側がばね上側(車体側)に取り付けられる。そして、シリンダとピストンが相対移動すると、シリンダ側またはピストンロッド側の一方に固設された摩擦部材が、他方に摺接して摺動することにより、フリクション機能が発揮される。
また、この摩擦部材によるフリクション機能は、シリンダに対するピストンの微低速・大振幅の低周波振動に対して当然に作用して振動を減衰させると共に、摩擦部材がシリンダ側またはピストンロッド側の一方に固設されることにより、ピストンの微振幅の高周波振動に対しても有効に作用して振動を減衰させる。従って、液圧緩衝器にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができるようになる。また、液圧緩衝器の圧行程において、フリクション値と微振幅時における動ばね定数を安定的に上昇させることができるようになる。よって、フリクションの安定性を向上させると共に、持続性(耐久性)を向上させることができる。
本発明を実施する最良の形態を実施例として図面に基づいて説明する。
まず、本実施例1の構成を図1に基づいて説明する。
図1は、実施例1の液圧緩衝器1を示す要部の拡大断面図であり、この図に示すように、この液圧緩衝器1は、ツインチューブ式のダンパであり、シリンダ2と、該シリンダ2内に摺動自在に挿入されていて上部室Aと下部室Bとの間を画成するピストン8と、該ピストン8の外周に設けられていてシリンダ2との間を摺動自在にシールするピストンリング6と、シリンダ2の外周にリザーバ室Cを形成する外筒13と、ピストン8に連結されたピストンロッド5の軸方向移動をシリンダ2の上端部においてガイドするロッドガイド3と、該ロッドガイド3の上部で外筒13の上端部に設けられていてピストンロッド5の摺動部をシールするシール部材4と、前記ピストン8に設けられた減衰力弁9、9と、前記ロッドガイド3とシール部材4との間においてシリンダ2側に設けられた摩擦部材25と、を備えている。なお、前記リザーバ室C内には作動油を加圧する窒素ガス等の加圧気体が封入され、また、前記リザーバ室C内は、その底部に設けられたベース(図示せず)においてシリンダ2の下部室Bと連通されている。
さらに詳述すると、前記ピストン8および減衰力弁9は、ワッシャ10、10および補助板11によって軸方向両側から挟まれた状態で、ナット12によってピストンロッド5に締結固定されている。
前記減衰力弁9、9は、ピストン8で画成された上部室Aと下部室Bとの間を連通する圧側連通路9aおよび伸側連通路9bを上部室Aまたは下部室B側からそれぞれ閉塞していて、作動油の流通をそれぞれ1方向にのみ制限的に許容することにより、圧行程時および伸行程時にそれぞれ減衰力を発生させる。
前記ロッドガイド3は、この実施例1において薄鋼板材料からプレス成形されてなり、外周が外筒13の内周に接する大径部15と、この大径部15から垂下してシリンダ2内に挿入される小径部16とを備えると共に、小径部16の下端から折り返された内径部17を備えている。そして、前記大径部15の外周の一部には切欠き18が形成されている。また、前記内径部17の内周にはピストンロッド5の抜き差し動作を案内するガイドブッシュ19が設けられている。
前記シール部材4は、金属環21の内周側に加硫接着されたゴム材料からなるシールリップ22を備えており、このシールリップ22が所定のフリクションでピストンロッド5の外周面に接し、金属環21が後述する摩擦部材25上に載置されて、その外周が外筒13の端部23を折り曲げることによって固定されている。また、前記シール部材4とロッドガイド3との間には保油室24が形成されるようになっている。
前記シール部材4よりもシリンダ2に近い側に、即ち、この実施例1においては、シール部材4とロッドガイド3との間に、ピストンロッド5の抜き差し動作にフリクションを与える摩擦部材25が設けられている。この摩擦部材26は、フッ素系ゴム材料、ニトリルゴム材料等の弾性ゴム材料から形成されていて、この実施例1においては、ピストンロッド5の外周面に接する摩擦体26とこの摩擦体26を軸方向両側に作用する圧力を均等にするために設けられた連通路27とを備えている。
前記摩擦部材25は、その摩擦体26の内周面をピストンロッド5の外周面に弾接させることによりピストンロッド5の摺動に所定のフリクションを与えてシリンダ2とピストンロッド5の相対振動を減衰させ車両の乗り心地を向上させる役目をなすものであって、この実施例1では、前記摩擦体26が金属環28の内周に設けられており、この摩擦体26がピストンロッド5の外周面に弾接し、金属環28がロッドガイド3の大径部15とシール部材4の金属環21との間に挟接されている。また、前記摩擦体26は金属環28の内周に加硫接着され、この実施例1においては、シール部材4から遠い側に配置され、前記連通路27は摩擦体26および金属環28を貫通して軸方向に形成されている。
前記摩擦部材25の動ばね定数、具体的には摩擦部材25における摩擦体26の動ばね定数は、前記シールリップ22で発生するフリクションより大きくなるように構成されている。また、前記摩擦部材25で発生する動ばね定数が、少なくともピストンロッド5の軸方向作動振幅が±0.1mm以下の時は50N/mm以上(望ましくは200N/mm以上)でピストン8の軸方向作動振幅が±0.5mm以上の時は50N/mm未満(望ましくは40N/mm未満)となるようにピストン8の軸方向作動振幅に応じて変化するように設定されている。
また、前記摩擦部材25の金属環28には、その外周およびシール部材4の上面に連続する連通路29が形成され、この連通路29は、ロッドガイド3の大径部15に形成した切欠き18に整合して、リザーバ室Cと保油室24内部とを連通可能としている。
また、前記摩擦部材25の金属環28には、その外周およびシール部材4の上面に連続する連通路29が形成され、この連通路29は、ロッドガイド3の大径部15に形成した切欠き18に整合して、リザーバ室Cと保油室24内部とを連通可能としている。
前記シール部材4と摩擦部材25との間には、保油室24からリザーバ室Cへの作動油の流通を許容し、逆方向の流通を阻止する一方弁31が設けられている。この一方弁31は、この実施例1においては、シール部材4に付属して形成され、そのリップ部32が摩擦部材25の金属環28に接した状態となっている。
次に、この実施例1の作用・効果を説明する。この実施例1の液圧緩衝器1は、この液圧緩衝器1が自動車の懸架装置に使用される場合には、シリンダ2の封止端側が外筒13に取り付けたブラケット(図示せず)を介してばね下側(車輪側)に固定され、ピストンロッド5の突出端部がばね上側(車体側)に取り付けられる。
この状態で、前記液圧緩衝器1は、ピストンロッド5の抜き差し動作に伴ってシリンダ2内に位置するピストン8が往復動して、このピストン8に設けた減衰弁9、9の作用により、路面からの振動を吸収減衰する。
前記ピストンロッド5の抜き差し動作に伴うシリンダ2内の容積変動は、このシリンダ2内と図外のベース部分で連通するリザーバ室C内の作動油で補償される。また、前記シリンダ2内の作動油の一部は、ガイドブッシュ19を潤滑した後、保油室24内に導かれ、摩擦部材25の摩擦体26およびシール部材4のシールリップ22の潤滑に供される。その後、前記保油室24内の作動油は、一方弁31および連通路29を介してリザーバ室C内に還流される。
また、この実施例1の液圧緩衝器1では、上述のように構成されるため、シリンダ2とピストンロッド5が相対移動すると、ピストンロッド5の外周面に弾接して摺動する摩擦部材25における摩擦体26の外周面がピストンロッド5の外周面に所定の圧力で弾接して摺動することにより、フリクション機能が発揮される。
なお、前記摩擦部材25で発生するフリクションは、シール部材4のシールリップ22で発生するフリクションより大きくなるように構成されることで、該シールリップ22で発生するフリクションによる影響を少なくし、かつ、シールリップ22の摩耗を可及的に抑制することができるようになる。
そして、この摩擦部材25における摩擦体26によるフリクション機能は、シリンダ2に対するピストンロッド5の微低速・大振幅の低周波振動に対して当然に作用して振動を減衰させると共に、ピストンロッド5の微振幅の高周波振動に対しては、弾性ゴム材料からなる摩擦体26が径方向に弾性変形することにより、ピストンロッド5に対する各弾接面の弾接状態を維持させ、これにより、長期にわたり安定したフリクション機能を発揮させるように作用する。また、弾性ゴム材料からなる摩擦体26が軸方向に粘弾性変形するもので、これにより、ピストンロッド5の運動速度に対しフリクションの発生を若干遅らせることになる。従って、特に、シリンダ2に対するピストンロッド5の運動方向が切り替わる時(運動速度が零になる時)に動摩擦よりも静止摩擦が大きくなることによりフリクションの絶対値が増加し、即ち、摩擦部材の軸方向粘弾性力によって液圧緩衝器の動ばね定数が高くなり、シリンダ2に対するピストンロッド5の微振幅の高周波振動を減衰するように作用する。
なお、前記ピストンロッド5の運動速度に対する摩擦部材25の摩擦体26によるフリクションの発生時期の制御や、フリクションの大きさの制御は、摩擦体26の剛性、即ち、材料および形状等を選択することにより可能である。
また、前記ピストンロッド5が抜き差し動作する時、このピストンロッド5の侵入体積に応じてシリンダ2内の圧力が変化し、この圧力変化が摩擦部材25に作用することが考えられるけれども、この実施例1にあっては、摩擦部材25に、摩擦体26の軸方向両側に作用する圧力を均等にするための連通路27が形成されているため、実質的に摩擦部材25は圧力変化の影響を受けることがなく、安定したフリクションを発生させることができる。従って、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減させることができるようになる。
さらに具体的には、前記摩擦部材25で発生する動ばね定数が、少なくともピストン8(ピストンロッド5)の軸方向作動振幅が±0.1mm以下の時は50N/mm以上(望ましくは200N/mm以上)でピストン8の軸方向作動振幅が±0.5mm以上の時は50N/mm未満(望ましくは40N/mm未満)となるようにピストン8の軸方向作動振幅に応じて変化するように設定することにより、低周波振動および高周波振動を共により効果的に低減させることができるようになる。そこで、以上のように車両の乗り心地を向上するために数値限定された動ばね定数の根拠を、以下詳細に説明する。
即ち、高級車に求められる乗り心地性能向上要素の1つとして、高周波振動の低減が挙げられる。この高周波振動領域を液圧緩衝器1の作動領域で示すと、図2(実走行時におけるダンパストローク(振幅)と周波数と加速度との関係を示す図)に示す「ビリ、スッキリ、ザワツキ感」の周波数領域に相当し、液圧緩衝器の作動としては、微振幅・高周波(微低速)であることがわかる。
また、図3は、台上で差異が明確化したロッド加速度共振成分(100Hz)が、実車の乗り心地へ与える影響を検証した結果、即ち、低剛性のノーマルインシュレータを用いた場合(点線)と高剛性のピローボールマウントを用いた場合(実線)の各周波数に対する運転席シート座面の上下加速度スペクトルレベルを示す図であり、この図に示すように、「ゴツゴツ感」の周波数帯である15〜40Hzの低周波領域では、ノーマルインシュレータを用いた場合よりも高剛性のピローボールマウントを用いた場合の方が少し上下加速度レベルが高くなるが、「ビリ、スッキリ、ザワツキ感」の周波数帯である50〜200Hzの高周波領域になると、ノーマルインシュレータを用いた場合よりも高剛性のピローボールマウントを用いた場合の方が上下加速度レベルが大幅に低くなっており、マウント剛性による加速度レベルの周波数特性の差が顕著に現れている。
即ち、ピローボールマウントはノーマルインシュレータと比較してピストンロッド5の軸方向支持剛性が非常に高く、ロッド加速度が殆ど発生しないことから、50〜200Hz付近の高周波領域の振動伝達を大幅に低減していることがわかる。この車両の試乗結果においても上記データの差異は明確に体感することができ、ピローボールマウントの場合は、「ゴツゴツ感」は少し悪化するものの、高周波振動のレベルは低く、「ビリ、ザワツキ感」が大幅に改善され、非常にスッキリした乗り心地となっている。
従って、この実施例1におけるように、液圧緩衝器1にフリクション機能を付加してロッド加速度の高周波成分を低減させることは、ピローボールマウントを用いた場合と同様に、車両における、「ビリ、ザワツキ感」および「ロードノイズ」低減に大きな効果が得られるものと考えられる。
さらに、液圧緩衝器1にフリクション機能を付加する場合は、ピローボールマウントを用いた場合とは異なり、ノーマルインシュレータによる15〜40Hz付近の低周波加速度レベル低減効果と、ピローボールマウントによる50〜200Hz付近の高周波加速度レベル低減効果とを併せ持つことになり、これにより、広域周波数帯でシート上下加速度レベルが低減され、実車乗り心地の向上効果が得られるものと考えられる。
以上のことを踏まえ、ロッド加速度低減効果の標準例として従来の標準ダンパと、この従来の標準ダンパに比べシール部材におけるシールリップの緊迫力を上げることによって、フリクション値を高めることにより、ロッド加速度低減効果を高く設定した液圧緩衝器(ロッド加速度低減ダンパ)について、微振幅・高周波加振(0.01m/s・20Hz(±0.08mm))時のロッド加速度測定結果を図4に示す。まず、ロッド加速度低減ダンパは、図4(イ)に示すように、ロッド加速度の高周波振動の減衰性が高くなっている。このロッド加速度の高周波振動成分は、液圧緩衝器の行程切り替わり直後に発生するが、ロッド加速度低減ダンパは、ダンパ速度に対する伝達力(フリクション)の位相遅れが大きくその絶対値(P−P値)も大きいため、液圧緩衝器の行程切り替わり時に発生している伝達力(フリクション)が大きくなっており、この大きな伝達力により、ロッド加速度の高周波振動を制振していることがわかる。逆に、従来の標準ダンパは、図4(ロ)に示すように、ダンパ速度に対する伝達力の位相遅れが小さくその絶対値(P−P値)も小さいため、液圧緩衝器の行程切り替わり時に発生している伝達力(フリクション)も小さくなっており、このため、ロッド加速度の高周波振動を制振する力が弱いことがわかる。
次に、以上のように、微振幅・高周波加振時に大きな伝達力と、位相遅れが発生している原因を確認するため、ダンパストロークに対するフリクション特性を測定した結果を図5に示す。この図に示すように、ロッド加速度低減ダンパは、従来の標準ダンパと比較して、フリクションが高く、微振幅になるにつれて動ばね定数が高くなっていることがわかる。つまり、フリクションが高いということは、微振幅・高周波振動入力時の減衰力が高く、また、動ばね定数が高いということは、ダンパ速度に対して位相遅れが大きいことを意味する。以上のことから、液圧緩衝器が発生するフリクションを高くし、微振幅・高周波振動入力時の動ばね定数を高くすることにより、高周波振動の低減を図ることができることがわかる。
ここで、フリクション特性(フリクションおよび動ばね定数)の最適値を決定するために、図6に示すように、ロッド加速度低減ダンパ装備車両について、ダンパストロークに対する動ばね定数の実力値レンジを測定し、この測定結果に基づいて、動ばね定数の目標値を200〜450N/mmと決定した。そして、この目標値に基づき、前述のように、摩擦部材25で発生する動ばね定数が、少なくともピストン8の軸方向作動振幅が±0.1mm以下の時は50N/mm以上(望ましくは200N/mm以上)でピストン8の軸方向作動振幅が±0.5mm以上の時は50N/mm未満(望ましくは40N/mm未満)となるようにピストン8の軸方向作動振幅に応じて変化するように設定した。
以上詳細に説明してきたように、この実施例1の液圧緩衝器1にあっては、上述のように、液圧緩衝器1にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができるようになるという効果が得られる。
なお、本実施例1の液圧緩衝器1は、ロッド加速度低減ダンパ装備車両に比べると、以下に述べるような効果が得られる。即ち、図7は液圧緩衝器の作動サイクル数に対するフリクション値の変化特性図、図8は液圧緩衝器の作動サイクル数に対する動ばね定数の変化特性図であり、両図に示すように、ロッド加速度低減ダンパ装備車両の場合は、点線で示すように、フリクション値および動ばね定数が共に高い値を示しているが、液圧緩衝器の作動サイクルが1500(×103)を越える当たりからその値が共に急激に低下するのに対し、本実施例1の液圧緩衝器1にあっては、実線で示すように、液圧緩衝器の作動サイクル数が1500(×103)を越えてもフリクション値および動ばね定数がいずれも高い値に維持されている。
これは、前記ロッド加速度低減ダンパ装備車両の場合は、シール部材におけるシールリップの緊迫力を上げることによって、フリクション値を上げているため、フリクション特性の設定がオイルシール性能に影響を与えると共に、フリクション発生部の潤滑性が悪く、従って、フリクション特性の自由度が低く、フリクション特性の安定性が低くなると共に、フリクション特性の耐久劣化が大きくなる。
これに対し、本実施例1の液圧緩衝器1にあっては、シール部材4におけるシールリップ22とは別に、シリンダ2の内部に摩擦部材25を設けた構造とすることにより、オイルシール性に影響を与えることなく、潤滑油(作動油)によってフリクション値の安定性が優れ、従って、フリクション特性の自由度が高く、フリクション特性の安定性に優れると共に、フリクション特性の耐久劣化が非常に小さくなり、即ち、効果の持続性に優れる。
以上のように、本実施例1の液圧緩衝器1にあっては、ロッド加速度低減ダンパ装備車両に比べ、フリクション値および動ばね定数の持続性(耐久性)に優れるものであり、従って、長期にわたり車両の乗り心地を確保することができるようになるという効果が得られる。
次に、他の実施例を説明する。なお、この他の実施例の説明に当たっては、前記実施例1と同様の構成部分は図示およびその説明を省略し、もしくは同一の符号を付してその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
この実施例2の液圧緩衝器1は、図9にその要部拡大断面図を示すように、摩擦部材25の摩擦体26が金属環28の内周側に設けてある点は、前記図1に示す実施例1と同様であるが、この摩擦体26がシール部材4に近い側に配置されている点で相違したものである。
この実施例3の液圧緩衝器1は、図10にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3の内周側に配置され、連通路27が摩擦部材25の金属環28とロッドガイド3との間に形成されている。
この実施例4の液圧緩衝器1は、図11にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3の内周側に配置され、連通路27が摩擦部材25の金属環28とロッドガイド3との間に形成されている。また、前記摩擦部材25に付属して保油室24からリザーバ室Cへのみ作動油の流通を許容する一方弁31が設けられ、この一方弁31は、摩擦部材25の下端部に設けられている。
この実施例5の液圧緩衝器1は、図12にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3の内周側に配置され、連通路27が摩擦部材25の金属環28とロッドガイド3との間に形成されている。また、前記摩擦部材25に付属して保油室24からリザーバ室Cへのみ作動油の流通を許容する一方弁31が設けられ、この一方弁31は、摩擦部材25の外周側に設けられている。
この実施例6の液圧緩衝器1は、図13にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3よりもシリンダ2の内側(下部)で、ロッドガイド3とシリンダ2との間に配置されている点で相違したものである。即ち、前記摩擦部材25の金属環28がロッドガイド3の小径部16に装着され、シリンダ2が摩擦部材25の金属環28に装着されている。
この実施例7の液圧緩衝器1は、図14にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3の内周側に配置されている。そして、前記摩擦部材25が、図15の斜視図に示すように、ロッドガイド3に装着される外環30と、ピストンロッド5の外周面に当接する樹脂製の摩擦体26と、該摩擦体26と外環30との間に介装された弾性ゴム材料よりなる弾性環33との3層一体構造に形成されると共に、前記摩擦体26の内面側には周方向等間隔のもとに複数の連通路27が形成されている。即ち、この実施例7においても、前記弾性環33の径方向弾性と軸方向粘弾性により、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
この実施例8の液圧緩衝器1は、図16にその要部拡大断面図、図17に斜視図を示すように、前記実施例7とほぼ同様であるが、連通路27が、摩擦体26に軸方向に形成された切欠部で構成されている点で相違したものである。
この実施例9の液圧緩衝器1は、図18にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例7とほぼ同様であるが、摩擦体26が弾性環33の内周に形成された環状溝33a内に装着された構造とした点で相違したものである。
この実施例10の液圧緩衝器1は、図19にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例9とほぼ同様であるが、径方向弾性を摩擦体26の外周に装着された環状スプリング34により得られるようにした点で相違したものである。
この実施例11の液圧緩衝器1は、図20にその要部拡大断面図を示すように、実施例3とほぼ同様であるが、以下の点で相違したものである。即ち、同図に示すように、ピストンロッド5に装着する前の無負荷状態において、弾性ゴム材料よりなる摩擦体26の内周面全体が上端部に向かうに連れて小径となるテーパ穴状に形成されると共に、上端部側にはそのテーパ角がさらに大きくなる低剛性部26aが形成されている。
この実施例11では、摩擦体26が以上のように構成されるため、ピストンロッド5に装着した状態では、図21に示すように、摩擦体26の上端部側が外周方向に大きく押し広げられることで、上端面側がその外周側が低くなる方向に傾斜すると共に、他の部分よりはテーパ角の大きい低剛性部26aはさらに外周方向に大きく押し広げられた状態となる。
そして、この装着状態におけるピストンロッド5に対する面圧分布を見ると、低剛性部26aはその他の部分よりは緊迫力が弱いため、静止状態においては、実線で示すように、その他の部分よりは面圧力が小さくなり、また、低剛性部26aとその他の部分との境界部分が最も小さくなっている。
ところが、ピストンロッド5が図21において下向きに摺動する際には、ピストンロッド5の外周面との摩擦抵抗により低剛性部26aが内側へ倒れ込むように作用することから、点線で示すように低剛性部26aの面圧力がその他の部分より上昇し、これにより緊迫力が上昇すると共に、摺動面の油膜を薄く削り取る方向に作用して摩擦係数値が高められた状態となるため、液圧緩衝器1の圧行程において、フリクション値と微振幅時における動ばね定数を安定的に上昇させることができるようになる。
以上のように、摩擦体26aの先端(上端)を低剛性部26aとすることにより、静止時における緊迫力を上げることなしに作動時(圧行程時)におけるフリクションを高めることができ、これにより、フリクションの安定性を向上させると共に、持続性(耐久性)を向上させることができるようになるという追加の効果が得られる。
この実施例12の液圧緩衝器1は、図22にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例11とほぼ同様の構成の摩擦部材25を軸方向2段に設けたものである。このように、複数の摩擦部材25を組み合わせることにより特性選択の自由度が向上すると共に、摩擦部材25の種類を減らしながら、あらゆる要求特性に対応できるようになる。
この実施例13の液圧緩衝器1は、図23にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例12における2段の摩擦部材25を上下逆方向に組み付けた例を示すものである。従って、この実施例13では、液圧緩衝器1の伸行程におけるフリクションを高めることができるようになる。
この実施例14の液圧緩衝器1は、図24にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例12における2段の摩擦部材25のうち、上側の摩擦部材25のみを上下逆方向に組み付けた例を示すものである。従って、この実施例14では、液圧緩衝器1の伸・圧両行程におけるフリクションを共に高めることができるようになる。
この実施例15の液圧緩衝器1は、図25にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例13における上側の摩擦部材25を省略すると共に、下側の摩擦部材25における金属環28に上下逆方向の摩擦体26、26を一体に設けた構造としたものである。そして、上側の摩擦体26の内周面側に連通路27が形成されている。従って、この実施例15では、部品点数の削減によるコストダウンが可能となる。
この実施例16の液圧緩衝器1は、前記実施例11で示した摩擦体26における低剛性部26aの変形例を示している。実施例16の液圧緩衝器1は、図26にその要部拡大断面図を示すように、摩擦体26における上端部の内周縁部側を他の部分より上方内向きに長く突出させることにより、該突出部を低剛性部26aとしたものである。
この実施例17の液圧緩衝器1は、前記実施例11で示した摩擦体26における低剛性部26aの変形例を示している。実施例17の液圧緩衝器1は、図27にその要部拡大断面図を示すように、摩擦体26における上端面の内周縁部寄りの位置に環状溝26bを形成することにより、該環状溝26bの内側に残った突出部を低剛性部26aとしたものである。
この実施例18の液圧緩衝器1は、前記実施例11で示した摩擦体26における低剛性部26aの変形例を示している。実施例18の液圧緩衝器1は、図28にその要部拡大断面図を示すように、摩擦体26における上端部の内周縁部側を他の部分より低くなるように環状切欠き部26cを形成することにより、該環状切欠き部26cの内周縁部に低剛性部26aを形成したものである。
この実施例19の液圧緩衝器は1、図29にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が、前記実施例1と同様に薄鋼板材料からプレス成形されたものが用いられ、このロッドガイド3における内径部17の上端部に摩擦部材25を構成する弾性ゴム材料よりなる摩擦体26を一体成形したものである。そして、前記内径部17には、摩擦部材25の軸方向両側に作用する圧力を均等にするための連通路27が形成されている。
この実施例20の液圧緩衝器1は、図30にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例1とほぼ同様であるが、前記連通路27を摩擦体26の内周面側に形成した変形例を示すものである。
この実施例21の液圧緩衝器1は、図31にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が、前記実施例19と同様に薄板材料からプレス成形されたものが用いられ、このロッドガイド3における内径部17の内周に設けられたガイドブッシュ19の一部で、摩擦部材25を構成するようにしたものである。
即ち、図32にその分解斜視図を示すように、前記ロッドガイド3が所定の弾性を有する薄板材料で構成されていて、該ロッドガイド3の内径部17にはその下端部側を残して上部側に3つの軸方向スリット17aが形成されると共に、前記ガイドブッシュ19は軸方向切欠き部19aを有する切欠円環状に形成されており、前記内径部17におけるスリット17aが形成された部分に予め付与された内向きの緊迫力により、ガイドブッシュ19の上部側をピストンロッド5の外周面に弾接する方向に付勢している。
従って、ガイドブッシュ19の下部側でピストンロッド5の抜き差し動作を案内するガイドブッシュ19の役目を果たすと同時に、ガイドブッシュ19の上部側でフリクションを発生させる摩擦部材25(摩擦体26)の役目を果たしている。
この実施例22の液圧緩衝器1は、図33にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が、前記実施例3と同様に機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、このロッドガイド3の内側に、ハウジング14を介してガイドブッシュ19が設けられ、このガイドブッシュ19の一部で、摩擦部材25を構成するようにしたものである。
即ち、図34にその分解斜視図を示すように、前記ハウジング14が所定の弾性を有する薄板材料で上部側が小径となる異径の円環状に形成されていて、該ハウジング14の大径部をロッドガイド3の内周下端部に装着固定されている。そして、該ハウジング14の小径部には、その下端部側を残して上部側に3つの軸方向スリット14aが形成されると共に、この小径部内にガイドブッシュ19が設けられている。また、このガイドブッシュ19は軸方向切欠き部19aを有する切欠円環状に形成されており、前記小径部におけるスリット14aが形成された部分に予め付与された内向きの緊迫力により、ガイドブッシュ19の上部側をピストンロッド5の外周面に弾接する方向に付勢している。
従って、ガイドブッシュ19の下部側でピストンロッド5の抜き差し動作を案内するガイドブッシュ19の役目を果たすと同時に、ガイドブッシュ19の上部側でフリクションを発生させる摩擦部材25(摩擦体26)の役目を果たしている。
この実施例23の液圧緩衝器1は、図35にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3とシリンダ2との間に配置されている。即ち、前記摩擦部材25の金属環28がロッドガイド3の小径部16に挿入され、シリンダ2が摩擦部材25の金属環28に挿入されている。また、前記摩擦部材25に付随して、リバウンドストッパ35が設けられている。
この実施例24の液圧緩衝器1は、図36にその要部拡大断面図を示すように、ロッドガイド3が機械加工、焼結金属等によって形成されると共に、摩擦部材25がロッドガイド3の下側で、シリンダ2内に配置されている。また、前記摩擦部材25に付随し、摩擦体26と一体にリバウンドストッパ35が設けられている。
前記摩擦部材25は、シリンダ2の内周面に弾接する摩擦体26と、この摩擦体26の軸方向両側に作用する圧力を均等にするために設けられた連通路27とを備えている。また、前記摩擦部材25は、摩擦体26が金属環28の外周に設けられており、この摩擦体26がシリンダ2の内周面に弾接し、金属環28がピストンロッド5に固定されている。
この実施例25の液圧緩衝器1は、図40にその要部拡大断面図を示すように、ピストン8に近接するピストンロッド5側に摩擦部材25が設けられ、その摩擦体26の外周面をシリンダ2の内周面に弾接させることによりピストン8の摺動に所定のフリクションを与えるようにしたものである。そして、この摩擦部材25で発生するフリクションを、ピストンリング6で発生するフリクションより大きくなるように構成することにより、ピストンリング6で発生するフリクションによる影響を少なくし、かつ、ピストンリング6の摩耗を可及的に抑制することができるようになっている。また、前記ピストンロッド5にはリバウンドストッパ35が設けられている。
実施例25の液圧緩衝器1は、図37にその要部拡大断面図をそれぞれ示すように、前記摩擦部材25がピストン8の下側に固定されている。具体的には、前記摩擦部材25の金属環28がピストン8の減衰力弁9、9を挟むワッシャ10、10よりも下側に配置され、ピストン8および減衰力弁9、9と共にナット12によってピストンロッド5に固定されている。そして、図37では、摩擦部材25の摩擦体26がピストン8に近い位置に配置されている。
実施例26の液圧緩衝器1は、図38にその要部拡大断面図をそれぞれ示すように、前記摩擦部材25がピストン8の下側に固定されている。具体的には、前記摩擦部材25の金属環28がピストン8の減衰力弁9、9を挟むワッシャ10、10よりも下側に配置され、ピストン8および減衰力弁9、9と共にナット12によってピストンロッド5に固定されている。そして、図38では、ピストン8から遠い位置に配置されている。
実施例27の液圧緩衝器1は、図39にその要部拡大断面図をそれぞれ示すように、前記摩擦部材25がピストン8の上側に固定されている。具体的には、前記摩擦部材25の金属環28が、ピストン8の減衰力弁9を挟む補助板11よりも上側に配置され、ピストン8および減衰力弁9、9と共にナット12によってピストンロッド5に固定されている。そして、図39では、摩擦部材25の摩擦体26がピストン8に近い位置に配置されている。なお、図39に示す実施例27においては、前記摩擦部材25とリバウンドストッパ35とを一体化することは任意に可能である。
実施例28の液圧緩衝器1は、図40にその要部拡大断面図をそれぞれ示すように、前記摩擦部材25がピストン8の上側に固定されている。具体的には、前記摩擦部材25の金属環28が、ピストン8の減衰力弁9を挟む補助板11よりも上側に配置され、ピストン8および減衰力弁9、9と共にナット12によってピストンロッド5に固定されている。そして、図40では、ピストン8から遠い位置に配置されている。なお、図40に示す実施例28においては、前記摩擦部材25とリバウンドストッパ35とを一体化することは任意に可能である。
実施例29の液圧緩衝器1は、図41にその要部拡大断面図を示すうに、前記摩擦部材25がピストン8の上側で、ピストン8から遠い位置に配置されている点は前記実施例28と同様であるが、摩擦部材25が金属環28に装着される内環36と、シリンダ2の外周面に当接する樹脂製の摩擦体26と、該摩擦体26と内環36との間に介装された弾性ゴム材料よりなる弾性環33との3層一体構造に形成されたものであり、前記弾性環33により径方向弾性と軸方向粘弾性が発揮される。
実施例30の液圧緩衝器1は、図42にその要部拡大半断面図を示すうに、前記摩擦部材25がピストン8の下側で、ピストン8に近接した位置に配置されたもので、ピストン8の下端部外周部に形成されたスカート部8aの下端面部に金属環28により形成された装着溝28aに装着されることにより、その内周側が固定され、その外周面がシリンダ2の内周面に対し摺動自在に所定の圧力で弾接する状態で設けられている。
なお、前記金属環28は、その上部側28bをスカート部8aの内周面に装着固定すると共に、その下端部に外向に折曲形成された折曲部28cを備えていて、この折曲部28cとスカート部8aの下端面との間に摩擦部材25の内周側を挟持した状態で装着固定する装着溝28aが形成されるようになっている。
実施例31の液圧緩衝器は、図43の要部拡大半断面図に示すように、弾性ゴム材料により環状に形成された摩擦体26の下端内周側を前記金属環28の折曲部28cの外周面から上面側にかけて加硫接着することにより、その下端内周側が固定され、その外周面がシリンダ2の内周面に対し摺動自在に所定の圧力で弾接する状態で設けられている。
即ち、この実施例31では、摩擦体26が金属環28の折曲部28cに対する加硫接着部を支点として、径方向に撓み可能な状態に設けられている点が前記実施例30とは相違したものである。
この実施例32の液圧緩衝器は、図44の要部拡大半断面図に示すように、前記摩擦部材25を、ピストン8の上端部外周面に設けたものである。即ち、摩擦体26の下端内周側を金属環28の外周面から上面側にかけて加硫接着することにより、その下端内周側が固定され、その外周面がシリンダ2の内周面に対し摺動自在に所定の圧力で弾接することにより、ピストン8の摺動に所定のフリクションを発生させる状態で設けられている。そして、前記金属環28の内周側をピストン8の小径部8bに装着固定した状態で備えられている。
実施例33の液圧緩衝器1は、図45にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例25とは、ピストンリング6と摩擦部材25との装着位置を逆にした例を示すものである。即ち、ピストン8の外周面に弾性ゴム部材よりなる摩擦体26が装着固定されると共に、ピストン8の下部側に設けられた金属環28の下部外周にピストンリング6が装着固定されたものである。
実施例34の液圧緩衝器1は、図46にその要部拡大断面図を示すように、前記実施例26とは、ピストンリング6と摩擦部材25との装着位置を逆にした例を示すものである。即ち、ピストン8の外周面に弾性ゴム部材よりなる摩擦体26が装着固定されると共に、ピストン8の上部側に設けられた金属環28の上部外周にピストンリング6が装着固定されたものである。
以上発明の実施例を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、発明の実施例では、ピストン8に対し、金属環28を介して摩擦部材25を装着するようにしたが、ピストン8に形成した装着溝に摩擦部材25を直接装着するようにしてもよい。
以上説明してきたように本発明の液圧緩衝器では、シールリップによって画成された前記シリンダ内の位置に、該シリンダ側または前記ピストンロッド側の一方に固設されると共に、他方に摺接して前記シールリップ部よりも大きいフリクションを発生する摩擦部材が設けられている手段としたことで、液圧緩衝器にシールリップ部よりも大きいフリクションによるフリクション機能を発揮させることができ、この摩擦部材によるフリクション機能は、シリンダに対するピストンの微低速・大振幅の低周波振動に対して当然に作用して振動を減衰させると共に、摩擦部材がシリンダ側またはピストンロッド側の一方に固設されることにより、ピストンの微振幅の高周波振動に対しても有効に作用して振動を減衰させることができ、従って、液圧緩衝器にフリクション付与機能を発揮させることにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができるようになるという効果が得られる。
また、摩擦部材において、シールリップ部よりも大きいフリクションを発生するようにしたことにより、シールリップ部のフリクションの影響を受けないフリクションを得ることができると共に、シールリップの摩耗を可及的に抑制することができる。
また、前記摩擦部材が、前記ピストンもしくは該ピストンの近傍に設けられていて該ピストンとシリンダとの間を摺動シールするピストンリングよりは大きいフリクションを発生するように構成されている手段としてもよい。これにより、ピストンリングのフリクションの影響を受けないフリクションを得ることができると共に、ピストンリングの摩耗を可及的に抑制することができるようになる。
また、前記摩擦部材が、前記ガイドブッシュ近傍のシリンダ側に設けられていて前記ガイドブッシュよりは大きいフリクションを発生するように構成されている手段としてもよい。これにより、ガイドブッシュのフリクションの影響を受けないフリクションを得ることができると共に、ガイドブッシュの摩耗を可及的に抑制することができるようになる。
また、前記摩擦部材が、前記ガイドブッシュの全部もしくは一部で構成されている手段としてもよい。これにより、部品点数の削減によるコストダウンおよびスペースの有効利用が可能となる。
また、前記摩擦部材の軸方向両側に作用する圧力を均等にするための連通路が設けられている手段としたことで、実質的に摩擦部材は圧力変化の影響を受けることがなく、これにより、安定したフリクションを発揮させることができるようになる。
また、前記シリンダ側または前記ピストンロッド側の一方に固設されると共に他方に摺接する摩擦部材が、該他方に常時摺接する方向に弾性反発力によって前記摩擦部材を径方向に付勢する弾性部材で構成されている手段としてもよい。これにより、長期にわたり安定したフリクションを発揮させることができるようになる。
また、前記シリンダ側または前記ピストンロッド側の一方に固設されると共に他方に摺接する摩擦部材を、該他方に常時摺接する方向に弾性反発力によって径方向に付勢する弾性部材を備えている手段としてもよい。これにより、長期にわたり安定したフリクションを発揮させることができるようになる。
また、前記弾性部材が、その径方向に弾性を有すると共に軸方向に粘弾性を有している手段としてもよい。これにより、長期にわたり安定したフリクションを発揮させることができると共に、特に、軸方向の粘弾性に基づいて、摩擦部材が軸方向に弾性変形することにより、シリンダに対する各弾接面の弾接状態を維持させるように作用し、これにより、ピストンの運動速度に対しフリクションの発生を若干遅らせることになり、従って、特に、ピストンの運動方向が切り替わる時(運動速度が零になる時)に動摩擦よりも静摩擦が大きくなることによりフリクションの絶対値が増加し、即ち、摩擦部材の弾性反発力によって液圧緩衝器の動ばね定数が高くなり、ピストンの微振幅の高周波振動を減衰するように作用し、これにより、高周波振動を含む広範な振動を有効に低減して車両の乗り心地を向上させることができるようになる。
また、前記摩擦部材で発生する軸方向の動ばね定数が、少なくとも前記ピストンロッドの軸方向作動振幅が±0.1mm以下の時は50N/mm以上でピストンロッドの軸方向作動振幅が±0.5mm以上の時は50N/mm未満となるように前記ピストンロッドの軸方向作動振幅に応じて変化するように構成されている手段としてもよい。これにより、低周波振動および高周波振動を共により効果的に低減させることができるようになる。
1 液圧緩衝器
2 シリンダ
3 ロッドガイド
3a テーパ部
4 シール部材
5 ピストンロッド
6 ピストンリング
8 ピストン
8a スカート部
8b 小径部
9 減衰力弁
9a 圧側連通路
9b 伸側連通路
10 ワッシャ
11 補助板
12 ナット
13 外筒
14 ハウジング
14a スリット
15 大径部
16 小径部
17 内径部
17a スリット
18 切欠き
19 ガイドブッシュ
19a 切欠き部
20 弾性部材
20a 切欠き部
20b スリット
20c 外向きフランジ
20d 断面L字状支持部
21 金属環
22 シールリップ
22a 薄肉部
23 端部
24 保油室
25 摩擦部材
26 摩擦体
26a 低剛性部
26b 環状溝
26c 環状切欠き部
26d 軸方向溝
27 連通路
28 金属環
28a 装着溝
28b 上部側
28c 折曲部
29 連通路
30 外環
31 一方弁
32 リップ部
33 弾性環
33a 環状溝
34 環状スプリング
35 リバウンドストッパ
36 内環
A 上部室
B 上部室
C リザーバ室
2 シリンダ
3 ロッドガイド
3a テーパ部
4 シール部材
5 ピストンロッド
6 ピストンリング
8 ピストン
8a スカート部
8b 小径部
9 減衰力弁
9a 圧側連通路
9b 伸側連通路
10 ワッシャ
11 補助板
12 ナット
13 外筒
14 ハウジング
14a スリット
15 大径部
16 小径部
17 内径部
17a スリット
18 切欠き
19 ガイドブッシュ
19a 切欠き部
20 弾性部材
20a 切欠き部
20b スリット
20c 外向きフランジ
20d 断面L字状支持部
21 金属環
22 シールリップ
22a 薄肉部
23 端部
24 保油室
25 摩擦部材
26 摩擦体
26a 低剛性部
26b 環状溝
26c 環状切欠き部
26d 軸方向溝
27 連通路
28 金属環
28a 装着溝
28b 上部側
28c 折曲部
29 連通路
30 外環
31 一方弁
32 リップ部
33 弾性環
33a 環状溝
34 環状スプリング
35 リバウンドストッパ
36 内環
A 上部室
B 上部室
C リザーバ室
Claims (4)
- 作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、
前記シールリップによって画成された前記シリンダ内の位置に、該シリンダ側または前記ピストンロッド側の一方に固設されると共に、他方に摺接して前記シールリップ部よりも大きいフリクションを発生する摩擦部材が設けられていることを特徴とする液圧緩衝器。 - 作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、
前記シールリップによって画成された前記シリンダの位置に、前記ピストンロッドに摺接する内周面全体が上端部側に向かうにつれて小径になるテーパ穴状に形成されてなる摩擦部材が設けられていることを特徴とする液圧緩衝器。 - 前記摩擦部材は前記小径部にテーパ角が更に大きくなる低剛性部を備えることを特徴とする請求項2記載の液圧緩衝器。
- 作動液体が充填されたシリンダと、該シリンダの内面側にピストンリングを介して摺接するピストンと、該ピストンが一端に固着され他端が前記シリンダ側に設けられたガイドブッシュに摺動支持されて前記シリンダ外方に延在するピストンロッドと、該ピストンロッドと前記ガイドブッシュよりも外側で摺接して前記作動液体の前記シリンダ外への漏洩を防止するシールリップを有するシール部材と、を備えた液圧緩衝器において、
前記シールリップによって画成された前記シリンダに固設され、前記ピストンロッド側に対してフリクションを発生するとともに、圧側行程のフリクションが伸側行程のフリクションよりも大きくなる摩擦部材を設けることを特徴とする液圧緩衝器。
Priority Applications (1)
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