JP2005023678A - 外断熱建物構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】室内空間を広くすることができるとともに、外壁材が重量物であっても強固に支持することができ、しかも断熱材の厚さの変更に対応できる外断熱建物構造を提供することにある。
【解決手段】柱27の外側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が外壁材42方向に突出するとともに、柱の高さ方向の略全長に亘って第1の波板部材48を設け、柱に対向する外壁材の内側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が柱方向に突出するとともに、外壁材の高さ方向の略全長に亘って第2の波板部材49を設け、第1と第2の波状部材48,49によって断熱材及び外壁材の幅方向の両端部を支持する支持壁47を構成し、支持壁は、第1と第2の波状部材の波状部を重ね合わせ、断熱材の厚さに応じて波状部の重ね幅を調整した状態で第1と第2の波状部材とを連結したことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】柱27の外側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が外壁材42方向に突出するとともに、柱の高さ方向の略全長に亘って第1の波板部材48を設け、柱に対向する外壁材の内側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が柱方向に突出するとともに、外壁材の高さ方向の略全長に亘って第2の波板部材49を設け、第1と第2の波状部材48,49によって断熱材及び外壁材の幅方向の両端部を支持する支持壁47を構成し、支持壁は、第1と第2の波状部材の波状部を重ね合わせ、断熱材の厚さに応じて波状部の重ね幅を調整した状態で第1と第2の波状部材とを連結したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷暖房システムの負担を軽減し、省エネルギー化を図ることができる外断熱建物構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造住宅または鉄骨木造住宅等の建物において、従来の外断熱建物構造は、図4に示すように、土台1と梁桁2及び土台1と梁桁2とを連結する複数本の柱3によって囲まれる空間に断熱材4を設け、この断熱材4の外側に通気層5を介して外壁材6を設けて建物外装体7を構成している。
【0003】
この外断熱建物は、躯体に前記通気層5と連通する床下換気口8を設けるとともに、天井9と屋根10との間の屋根裏空間11に換気口12を設け、床下換気口8から侵入した空気が通気層5を上昇して屋根裏空間11の換気口12から排気されるようになっている。
【0004】
ところで、断熱材4は、ボード状の発泡プラスチック系断熱材によって構成され、断熱要求に応じて1枚または複数枚を重ね合わせている。この断熱材4は内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定している。また、外壁材6は、モルタル、タイル等によって構成され、梁桁2及び柱3に固定された胴縁(図示しない)に対して固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように構成された外断熱建物構造は、土台1と梁桁2及び土台1と梁桁2とを連結する複数本の柱3によって囲まれる空間に断熱材4を介装し、内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定している。
【0006】
従って、柱3と柱3との間の空間が断熱材4によって埋められた状態にあり、その分だけ室内空間が狭くなる。しかも、断熱材4が内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定しただけであり、時間の経過とともに断熱材4が下方にずれ落ち、上層の梁桁2付近には断熱材4が存在しない空洞部となってしまい、断熱効果が得られないという問題がある。
【0007】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、柱の外側に断熱材を設け、室内空間を広くすることができるとともに、外壁材、断熱材を強固に固定でき、しかも断熱材の厚さの変更に対応できる外断熱建物構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、土台と梁桁及び前記土台と梁桁とを連結する複数本の柱とからなる躯体の外側に断熱材を設け、この断熱材の外側に通気層を介して外壁材を設けて建物外装体を構成し、前記躯体に前記通気層と連通する床下換気口を設けるとともに、天井と屋根との間の屋根裏空間に換気口を設けた外断熱建物構造であって、前記柱の外側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記外壁材方向に突出するとともに、前記柱の高さ方向の略全長に亘って第1の波板部材を設け、前記柱に対向する前記外壁材の内側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記柱方向に突出するとともに、前記外壁材の高さ方向の略全長に亘って第2の波板部材を設け、前記第1と第2の波状部材によって前記断熱材及び外壁材の幅方向の両端部を支持する支持壁を構成し、前記支持壁は、第1と第2の波状部材の波状部を重ね合わせ、前記断熱材の厚さに応じて前記波状部の重ね幅を調整した状態で第1と第2の波状部材とを連結したことを特徴とする。
【0009】
請求項2は、請求項1の前記断熱材は、1枚もしくは複数枚を重ね合わせて構成され、少なくとも外壁材側に位置する断熱材の外側面には凹条部と凸条部とが上下方向に亘って設けられ、前記凹条部によって前記通気層が形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項3は、請求項1の前記第1と第2の波板部材は、前記柱または外壁材に固定される固定部材と、この固定部材に幅方向の一端部が固定される剛性を有する金属波板とから構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4は、請求項1の前記断熱材は、基礎コンクリートの外側まで延長し、基礎コンクリートを覆っていることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、支持壁は第1の波状部材と第2の波状部材とからなり、金属波板は、互いに波状部が重なった状態である。従って、断熱材に肉厚によって金属波板の重ね幅を調整することにより、断熱材の肉厚の変化に対応できる。しかも、支持壁は第1の波状部材と第2の波状部材が横方向に波状部を有しているため、特に縦方向の剛性が高く、外壁材がモルタルやタイル等の重量物であっても、十分な支持力を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は外断熱建物の縦断側面図である。図1に示すように、木造住宅または鉄骨木造住宅の建物は、基礎地盤21に直接コンクリートを打設したベタ基礎22を含む基礎コンクリート23と、この基礎コンクリート23の上部に設けられた躯体24とから構成されている。
【0015】
躯体24は、土台25と梁桁26及び土台25と梁桁26とを連結する複数本の柱27(隅柱27a、間柱27b)とから構成されている。躯体24の内側には部屋28が設けられ、床29、内壁材30及び天井31を備えている。また、梁桁26の上部の軒桁32には垂木33が設けられ、垂木33の上部には野地板34、瓦下地材35を介して屋根瓦36が敷設されている。
【0016】
さらに、小屋裏37の受け板38には発泡プラスチックからなる断熱材39が敷設され、前記基礎コンクリート23の内周面にも同様の断熱材39が貼着されている。
【0017】
また、躯体24の外側には後述する手段によって断熱材40が設けられ、この断熱材40の外側には通気層41を介して外壁材42が設けられ、建物外装体43が構成されている。さらに、躯体24には通気層41と連通する床下換気口44が設けられ、屋根裏空間45には換気口46が設けられている。
【0018】
次に、前記断熱材40及び外壁材42の構造について、図2及び図3に基づいて説明する。図2(a)は建物外装体43の横断平面図、(b)はA部を拡大した横断平面図、(c)はB部を拡大した横断平面図、図3は支持壁の斜視図である。
【0019】
図3に示すように、支持壁47は、第1の波状部材48と第2の波状部材49とから構成されている。第1と第2の波状部材48,49は基本的に同一構造であるため、その一方について説明すると、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属板によって固定部材50を備えている。この固定部材50は柱27の高さ方向の略全長に亘る長さを有し、しかも柱27の幅に略等しい帯状板体で、その幅方向の中間部には長手方向の全長に亘って内側に凹部51、外側に凸部52が設けられている。
【0020】
固定部材50の凹部51には金属波板53の幅方向の一端部54が溶接等によって固定部材50に固定されている。金属波板53は幅方向に波を有し、この波は一定の形状で高さ方向の全長に亘って形成されている。さらに、固定部材50の幅方向の両側部には長手方向に所定間隔を存して複数本の固定ねじ55を挿通するための取付け孔56が設けられている。
【0021】
前記間柱27bの外側面における幅方向の中間部には凹溝57が設けられている。この凹溝57には第1の波状部材48の固定部材50に形成された凸部52が嵌合された状態で、固定ねじ55によって固定部材50が間柱27bに固定されている。従って、第1の波状部材48の金属波板53は外壁材42に向かって突出している。
【0022】
間柱27bに対向する外壁材42の継ぎ目58には第2の波状部材49が設けられている。この第2の波状部材49の固定部材50に形成された凸部52には左右の外壁材42の継ぎ目58が接合された状態で、固定ねじ55によって固定部材50が外壁材42に固定されている。従って、第2の波状部材49の金属波板53は間柱27bに向かって突出している。
【0023】
第1の波状部材48と第2の波状部材49の金属波板53は、互いに波状部が重なった状態であり、両金属波板53は固定ねじ59によって結合されている。従って、間柱27bと外壁材42との間は支持壁47によって遮断されている。
【0024】
また、隅柱27aの出隅60と外壁材42の入隅61との間にも基本的に同一構造の支持壁47が設けられている。ただし、第1の波状部材48の固定部材62は断面L字状で、その外側角部62aに金属波板53の一端部54が溶接等によって固定されている。第2の波状部材49の固定部材62も断面L字状で、その内側角部62bに金属波板53の一端部54が溶接等によって固定されている。第1の波状部材48の固定部材62は隅柱27aの外側角部に固定され、第2の波状部材49の固定部材62は外壁材42の内側隅部に固定されている。第1の波状部材48と第2の波状部材49の金属波板53は、互いに波状部が重なった状態であり、両金属波板53は固定ねじ59によって結合されている。従って、隅柱27aと外壁材42の隅部との間は支持壁47によって遮断されている。
【0025】
支持壁47相互間に介装された前記断熱材40はボード状の発泡プラスチックによって構成され、本実施形態では内断熱材63と外断熱材64とを重ね合わせることにより構成されている。内断熱材63の外側面には凹条部65と凸条部66とが上下方向に亘って設けられている。外断熱材64の外側面及び内側面には凹条部65と凸条部66とが上下方向に亘って設けられている。そして、内断熱材63の外側の凹条部65と凸条部66とは外断熱材64の内側の凹条部65と凸条部66と嵌合されている。外断熱材64の凸条部66は外壁材42の内面に当接し、凹条部65によって通気層41を形成している。
【0026】
内断熱材63及び外断熱材64の両端面は支持壁47を構成する第1及び第2の波状部材48,49に接着剤やビス等によって固定されており、内壁材30と外壁材42との間は断熱材40によって充填された状態にある。
【0027】
また、前記実施形態においては、断熱材40が内断熱材63と外断熱材64との2枚重ねであるが、温暖地域においては、断熱材40を1枚にしたり、寒冷地域においては肉厚の断熱材40を用いたり、3枚を重ねの場合もある。
【0028】
しかし、支持壁47は第1の波状部材48と第2の波状部材49とからなり、金属波板53は、互いに波状部が重なった状態である。従って、断熱材40に肉厚によって金属波板53の重ね幅を調整することにより、断熱材40の肉厚の変化に対応できる。しかも、支持壁47は第1の波状部材48と第2の波状部材49が横方向に波状部を有しているため、特に縦方向の剛性が高く、外壁材42がモルタルやタイル等の重量物であっても、十分な支持力を得ることができる。
【0029】
また、断熱材40は、土台25の外側面を通過して基礎コンクリート23の外側面まで延長しているため、床下の断熱効果もある。さらに、基礎コンクリート23を打設する前に専用の断熱材40aを設ければ、断熱材40aを型枠として利用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、柱の外側に断熱材を設けることにより、室内空間を広くすることができる。外壁材及び断熱材を波状部を重ねた一対の波状部材によって支持することにより、外壁材が重量物であっても強固に支持することができ、しかも断熱材の厚さの変更に対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す外断熱建物の縦断側面図。
【図2】同実施形態を示し、(a)は建物外装体の横断平面図、(b)はA部を拡大した横断平面図、(c)はB部を拡大した横断平面図。
【図3】同実施形態を示し、支持壁の斜視図。
【図4】従来の外断熱建物の縦断側面図。
【符号の説明】
24…躯体、27…柱、40…断熱材、41…通気層、42…外壁材、44…床下換気口、45…換気口、47…支持壁、48…第1の波状部材、49…第2の波状部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷暖房システムの負担を軽減し、省エネルギー化を図ることができる外断熱建物構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造住宅または鉄骨木造住宅等の建物において、従来の外断熱建物構造は、図4に示すように、土台1と梁桁2及び土台1と梁桁2とを連結する複数本の柱3によって囲まれる空間に断熱材4を設け、この断熱材4の外側に通気層5を介して外壁材6を設けて建物外装体7を構成している。
【0003】
この外断熱建物は、躯体に前記通気層5と連通する床下換気口8を設けるとともに、天井9と屋根10との間の屋根裏空間11に換気口12を設け、床下換気口8から侵入した空気が通気層5を上昇して屋根裏空間11の換気口12から排気されるようになっている。
【0004】
ところで、断熱材4は、ボード状の発泡プラスチック系断熱材によって構成され、断熱要求に応じて1枚または複数枚を重ね合わせている。この断熱材4は内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定している。また、外壁材6は、モルタル、タイル等によって構成され、梁桁2及び柱3に固定された胴縁(図示しない)に対して固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように構成された外断熱建物構造は、土台1と梁桁2及び土台1と梁桁2とを連結する複数本の柱3によって囲まれる空間に断熱材4を介装し、内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定している。
【0006】
従って、柱3と柱3との間の空間が断熱材4によって埋められた状態にあり、その分だけ室内空間が狭くなる。しかも、断熱材4が内壁材13に対してタッカー等の止め金具によって固定しただけであり、時間の経過とともに断熱材4が下方にずれ落ち、上層の梁桁2付近には断熱材4が存在しない空洞部となってしまい、断熱効果が得られないという問題がある。
【0007】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、柱の外側に断熱材を設け、室内空間を広くすることができるとともに、外壁材、断熱材を強固に固定でき、しかも断熱材の厚さの変更に対応できる外断熱建物構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、土台と梁桁及び前記土台と梁桁とを連結する複数本の柱とからなる躯体の外側に断熱材を設け、この断熱材の外側に通気層を介して外壁材を設けて建物外装体を構成し、前記躯体に前記通気層と連通する床下換気口を設けるとともに、天井と屋根との間の屋根裏空間に換気口を設けた外断熱建物構造であって、前記柱の外側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記外壁材方向に突出するとともに、前記柱の高さ方向の略全長に亘って第1の波板部材を設け、前記柱に対向する前記外壁材の内側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記柱方向に突出するとともに、前記外壁材の高さ方向の略全長に亘って第2の波板部材を設け、前記第1と第2の波状部材によって前記断熱材及び外壁材の幅方向の両端部を支持する支持壁を構成し、前記支持壁は、第1と第2の波状部材の波状部を重ね合わせ、前記断熱材の厚さに応じて前記波状部の重ね幅を調整した状態で第1と第2の波状部材とを連結したことを特徴とする。
【0009】
請求項2は、請求項1の前記断熱材は、1枚もしくは複数枚を重ね合わせて構成され、少なくとも外壁材側に位置する断熱材の外側面には凹条部と凸条部とが上下方向に亘って設けられ、前記凹条部によって前記通気層が形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項3は、請求項1の前記第1と第2の波板部材は、前記柱または外壁材に固定される固定部材と、この固定部材に幅方向の一端部が固定される剛性を有する金属波板とから構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4は、請求項1の前記断熱材は、基礎コンクリートの外側まで延長し、基礎コンクリートを覆っていることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、支持壁は第1の波状部材と第2の波状部材とからなり、金属波板は、互いに波状部が重なった状態である。従って、断熱材に肉厚によって金属波板の重ね幅を調整することにより、断熱材の肉厚の変化に対応できる。しかも、支持壁は第1の波状部材と第2の波状部材が横方向に波状部を有しているため、特に縦方向の剛性が高く、外壁材がモルタルやタイル等の重量物であっても、十分な支持力を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は外断熱建物の縦断側面図である。図1に示すように、木造住宅または鉄骨木造住宅の建物は、基礎地盤21に直接コンクリートを打設したベタ基礎22を含む基礎コンクリート23と、この基礎コンクリート23の上部に設けられた躯体24とから構成されている。
【0015】
躯体24は、土台25と梁桁26及び土台25と梁桁26とを連結する複数本の柱27(隅柱27a、間柱27b)とから構成されている。躯体24の内側には部屋28が設けられ、床29、内壁材30及び天井31を備えている。また、梁桁26の上部の軒桁32には垂木33が設けられ、垂木33の上部には野地板34、瓦下地材35を介して屋根瓦36が敷設されている。
【0016】
さらに、小屋裏37の受け板38には発泡プラスチックからなる断熱材39が敷設され、前記基礎コンクリート23の内周面にも同様の断熱材39が貼着されている。
【0017】
また、躯体24の外側には後述する手段によって断熱材40が設けられ、この断熱材40の外側には通気層41を介して外壁材42が設けられ、建物外装体43が構成されている。さらに、躯体24には通気層41と連通する床下換気口44が設けられ、屋根裏空間45には換気口46が設けられている。
【0018】
次に、前記断熱材40及び外壁材42の構造について、図2及び図3に基づいて説明する。図2(a)は建物外装体43の横断平面図、(b)はA部を拡大した横断平面図、(c)はB部を拡大した横断平面図、図3は支持壁の斜視図である。
【0019】
図3に示すように、支持壁47は、第1の波状部材48と第2の波状部材49とから構成されている。第1と第2の波状部材48,49は基本的に同一構造であるため、その一方について説明すると、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属板によって固定部材50を備えている。この固定部材50は柱27の高さ方向の略全長に亘る長さを有し、しかも柱27の幅に略等しい帯状板体で、その幅方向の中間部には長手方向の全長に亘って内側に凹部51、外側に凸部52が設けられている。
【0020】
固定部材50の凹部51には金属波板53の幅方向の一端部54が溶接等によって固定部材50に固定されている。金属波板53は幅方向に波を有し、この波は一定の形状で高さ方向の全長に亘って形成されている。さらに、固定部材50の幅方向の両側部には長手方向に所定間隔を存して複数本の固定ねじ55を挿通するための取付け孔56が設けられている。
【0021】
前記間柱27bの外側面における幅方向の中間部には凹溝57が設けられている。この凹溝57には第1の波状部材48の固定部材50に形成された凸部52が嵌合された状態で、固定ねじ55によって固定部材50が間柱27bに固定されている。従って、第1の波状部材48の金属波板53は外壁材42に向かって突出している。
【0022】
間柱27bに対向する外壁材42の継ぎ目58には第2の波状部材49が設けられている。この第2の波状部材49の固定部材50に形成された凸部52には左右の外壁材42の継ぎ目58が接合された状態で、固定ねじ55によって固定部材50が外壁材42に固定されている。従って、第2の波状部材49の金属波板53は間柱27bに向かって突出している。
【0023】
第1の波状部材48と第2の波状部材49の金属波板53は、互いに波状部が重なった状態であり、両金属波板53は固定ねじ59によって結合されている。従って、間柱27bと外壁材42との間は支持壁47によって遮断されている。
【0024】
また、隅柱27aの出隅60と外壁材42の入隅61との間にも基本的に同一構造の支持壁47が設けられている。ただし、第1の波状部材48の固定部材62は断面L字状で、その外側角部62aに金属波板53の一端部54が溶接等によって固定されている。第2の波状部材49の固定部材62も断面L字状で、その内側角部62bに金属波板53の一端部54が溶接等によって固定されている。第1の波状部材48の固定部材62は隅柱27aの外側角部に固定され、第2の波状部材49の固定部材62は外壁材42の内側隅部に固定されている。第1の波状部材48と第2の波状部材49の金属波板53は、互いに波状部が重なった状態であり、両金属波板53は固定ねじ59によって結合されている。従って、隅柱27aと外壁材42の隅部との間は支持壁47によって遮断されている。
【0025】
支持壁47相互間に介装された前記断熱材40はボード状の発泡プラスチックによって構成され、本実施形態では内断熱材63と外断熱材64とを重ね合わせることにより構成されている。内断熱材63の外側面には凹条部65と凸条部66とが上下方向に亘って設けられている。外断熱材64の外側面及び内側面には凹条部65と凸条部66とが上下方向に亘って設けられている。そして、内断熱材63の外側の凹条部65と凸条部66とは外断熱材64の内側の凹条部65と凸条部66と嵌合されている。外断熱材64の凸条部66は外壁材42の内面に当接し、凹条部65によって通気層41を形成している。
【0026】
内断熱材63及び外断熱材64の両端面は支持壁47を構成する第1及び第2の波状部材48,49に接着剤やビス等によって固定されており、内壁材30と外壁材42との間は断熱材40によって充填された状態にある。
【0027】
また、前記実施形態においては、断熱材40が内断熱材63と外断熱材64との2枚重ねであるが、温暖地域においては、断熱材40を1枚にしたり、寒冷地域においては肉厚の断熱材40を用いたり、3枚を重ねの場合もある。
【0028】
しかし、支持壁47は第1の波状部材48と第2の波状部材49とからなり、金属波板53は、互いに波状部が重なった状態である。従って、断熱材40に肉厚によって金属波板53の重ね幅を調整することにより、断熱材40の肉厚の変化に対応できる。しかも、支持壁47は第1の波状部材48と第2の波状部材49が横方向に波状部を有しているため、特に縦方向の剛性が高く、外壁材42がモルタルやタイル等の重量物であっても、十分な支持力を得ることができる。
【0029】
また、断熱材40は、土台25の外側面を通過して基礎コンクリート23の外側面まで延長しているため、床下の断熱効果もある。さらに、基礎コンクリート23を打設する前に専用の断熱材40aを設ければ、断熱材40aを型枠として利用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、柱の外側に断熱材を設けることにより、室内空間を広くすることができる。外壁材及び断熱材を波状部を重ねた一対の波状部材によって支持することにより、外壁材が重量物であっても強固に支持することができ、しかも断熱材の厚さの変更に対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す外断熱建物の縦断側面図。
【図2】同実施形態を示し、(a)は建物外装体の横断平面図、(b)はA部を拡大した横断平面図、(c)はB部を拡大した横断平面図。
【図3】同実施形態を示し、支持壁の斜視図。
【図4】従来の外断熱建物の縦断側面図。
【符号の説明】
24…躯体、27…柱、40…断熱材、41…通気層、42…外壁材、44…床下換気口、45…換気口、47…支持壁、48…第1の波状部材、49…第2の波状部材
Claims (4)
- 土台と梁桁及び前記土台と梁桁とを連結する複数本の柱とからなる躯体の外側に断熱材を設け、この断熱材の外側に通気層を介して外壁材を設けて建物外装体を構成し、前記躯体に前記通気層と連通する床下換気口を設けるとともに、天井と屋根との間の屋根裏空間に換気口を設けた外断熱建物構造であって、
前記柱の外側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記外壁材方向に突出するとともに、前記柱の高さ方向の略全長に亘って第1の波板部材を設け、前記柱に対向する前記外壁材の内側面に幅方向の一端部が固定され、幅方向の他端部が前記柱方向に突出するとともに、前記外壁材の高さ方向の略全長に亘って第2の波板部材を設け、前記第1と第2の波状部材によって前記断熱材及び外壁材の幅方向の両端部を支持する支持壁を構成し、
前記支持壁は、第1と第2の波状部材の波状部を重ね合わせ、前記断熱材の厚さに応じて前記波状部の重ね幅を調整した状態で第1と第2の波状部材とを連結したことを特徴とする外断熱建物構造。 - 前記断熱材は、1枚もしくは複数枚を重ね合わせて構成され、少なくとも外壁材側に位置する断熱材の外側面には凹条部と凸条部とが上下方向に亘って設けられ、前記凹条部によって前記通気層が形成されることを特徴とする請求項1記載の外断熱建物構造。
- 前記第1と第2の波板部材は、前記柱または外壁材に固定される固定部材と、この固定部材に幅方向の一端部が固定される剛性を有する金属波板とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の外断熱建物構造。
- 前記断熱材は、基礎コンクリートの外側まで延長し、基礎コンクリートを覆っていることを特徴とする請求項1記載の外断熱建物構造。
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JP2011169060A (ja) * | 2010-02-20 | 2011-09-01 | Sanki Sekkei Jimusho:Kk | 木造建築物の断熱構造 |
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2003
- 2003-07-03 JP JP2003191292A patent/JP2005023678A/ja active Pending
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