JP2005023435A - 皮膚洗浄用布帛およびその製造方法 - Google Patents

皮膚洗浄用布帛およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、人体の皮膚面、例えば化粧落としの洗顔において、該布帛を石鹸などと併用して用いることにより、毛穴の底または近傍に埋もれた皮脂または/汚れなどを隅々まで綺麗に落とす効果に優れ、かつ、肌面を傷つけることなく、その効果を直接手の感触で確認しやすい皮膚洗浄用布帛およびその製造方法を提供せんとするものである。
【解決手段】単繊維繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の合成繊維で構成された布帛であって、該布帛が高圧水流処理された編織物からなることを特徴とする皮膚洗浄用布帛。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の皮膚面、例えば化粧落としの洗顔において、該布帛を石鹸などと併用して用いることにより、毛穴の底または近傍に埋もれた皮脂または/汚れなどを隅々まで綺麗に落とす効果に優れ、かつ、肌面を傷つけることなく、その効果を直接手の感触で確認しやすい皮膚洗浄用布帛およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば化粧落としの洗顔は、就寝前に行われたり、運動によって発生した多量の汗や自然現象によって崩れた化粧を完全に落とす時などに行われる。洗顔方法は手に石鹸を直接付け泡立てながら洗顔したり、手の代わりにタオル様またはハンカチ様の布帛を媒体として泡立てながら行われていた。
【0003】
手で洗顔した場合は例えば、ニキビや吹き出物などが顔面に多く存在する場合には痛みを感じるため、そっとなでる程度の洗顔しかできず、毛穴の底にたまった皮脂や汚れを落とすことができない。また、タオルやハンカチの場合は、若干肌に対してクッション効果が発揮されるため、手で行うよりは強い目に擦ることはできるが、痛さを感じる点においては前述と同様であるため、結果として毛穴の底にたまった皮脂や汚れを落とすことができない。また、従来のタオルやハンカチなどの場合は抗菌加工がなされていないため、不衛生であるなどの問題があった。
【0004】
また、高密度布帛として例えば、特開平9−19393号公報や特開昭60−39439号公報などが提案されている。特開平9−19393号公報は編み物であり、編み物に腰を持たせるために、極細以外の太い繊維を混繊した編み物が提案されている。これによると、太い繊維が混在するために、厚さが大きくなり、全体にゴワゴワしており、表面も凸凹のため、肌面への滑らかなフィット感が得られず結果として皮膚洗浄効果が不足する。また、皮膚洗浄用布帛としての検討はなされていない。特開昭60−39439号公報は主として極細繊維で構成された編織物であり、糸−糸間で絡まっていることを特徴としており、高圧液体噴射を用いて絡ませて布帛のハリ、腰を持たせている。該布帛は適度なハリ、腰を持ち、手垢などで汚れたメガネガラス面の表面を清浄化する点では優れていることは周知の通りである。しかしながら該布帛を濡らして使う即ち、皮膚洗浄用布帛としての検討はなされていない。
また、洗浄用布帛として、実公平6−8790公報が提案されている。実公平6−8790公報によれば1デニール以下の超極細糸を用いた編織物を用い、石鹸などと併用して皮膚面を擦ることによって、例えば人体顔面の汚れ、付着化粧品、老角質化組織、および老廃皮膚組織がそぎ落とされるとある。
【0005】
しかしながら、単に超極細繊維の編織物を用いただけでは、密度が甘く、やみくもに肌面を擦ることになり、結果として逆に皮膚面を傷つける問題があり、かつ毛穴の底または/近傍の皮脂または/汚れまで取る検討はなされておらず、さらに抗菌性に対する検討もなされていないため不満の残るものであった。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−158293号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2002−17445号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平9−19393号公報
【0009】
【特許文献4】
特開昭60−39439号公報
【0010】
【特許文献5】
実公平6−8790公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、人体の皮膚面、例えば化粧落としの洗顔において、該布帛を石鹸と併用して用いることにより、毛穴の底または/近傍に埋もれた皮脂または/汚れなどを隅々まで綺麗に落とす効果に優れ、かつ、肌面を傷つけることない衛生的な皮膚洗浄用布帛を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが、鋭意研究の結果、本発明のかかる目的は、下記の構成により達成された。
(1) 単繊維繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の合成繊維で構成された布帛であって、該布帛が高圧水流処理された編織物からなることを特徴とする皮膚洗浄用布帛。
(2) 該編織物におけるJIS K3832によって測定されるバブルの平均孔径が1μm以上、20μm以下であることを特徴とする皮膚洗浄用布帛。
(3) 該編織物の密度がタテ、ヨコとも5,000本/2.54cm以上であることを特徴とする(1)または(2)に記載の皮膚洗浄用布帛。
(4) 該布帛の透水量が、1.0×10−4ml/sec・m以上、10×10−4ml/sec・m以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
(5) 該布帛の厚さが0.05mm以上、0.5mm以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
(6) 該布帛がポリエステル系繊維または/およびポリアミド系繊維からなることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
(7) 該布帛がピリジン系抗菌剤を含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
(8) 海島構造または剥離構造を有する複合繊維を用いて製織または編成してなる布帛を熱水中またはアルカリ液中で処理し、海成分を除去、または剥離した後、高圧水流処理することを特徴とする皮膚洗浄用布帛の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膚洗浄用布帛においては、単繊維繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の合成繊維を用いる。単繊維繊度は好ましくは0.005デシテックス以上、0.9デシテックス以下であり、さらに好ましくは0.01デシテックス以上、0.8デシテックス以下である。0.001デシテックスを下回る場合には、細過ぎるため、単繊維が爪や指先に引っかかり、単糸切れなどが発生し、結果として耐久性の劣るものになる。また、1.0デシテックスを上回る場合には、太すぎるため、繊維間隙が大きくなりすぎるため、石鹸と併用使用した場合に大きい泡しか得られず皮膚洗浄効果が不足するという問題がある。
【0014】
本発明の布帛としては、高圧水流処理された編織物を用いる。高圧水流処理されることにより、繊維がほぐれ、繊維間隙が適度に拡がることにより、皮膚洗浄に好適なバブルを形成可能な布帛とすることができる。
【0015】
ここで高圧水流処理の水圧は、1.0MPa以上であることを意味する。
【0016】
布帛は、JIS K3832に準じて測定されるバブルの平均孔径が、1μm以上、20μm以下となるよう高圧水流処理されていることが好ましい。さらに好ましくは平均孔経2μm以上、19μm以下であり、さらに好ましくは、3μm以上、18μm以下である。上記範囲とすることにより、バブルが毛穴などの底または近傍に付着した皮脂または/汚れに到達することができず、結果として肌表面を綺麗にすることができる。
【0017】
本発明の布帛は、その密度が、タテ、ヨコとも5,000本/2.54cm以上の高密度の編織物からなることが好ましい。タテ、ヨコいずれかまたは両方が5,000本/2.54cmを下回る場合には単繊維間隙が大きくなり、緻密で滑らかな泡が得られにくい場合がある。
【0018】
本発明の布帛の透水量は1.0×10−4ml/sec・m以上、10×10−4ml/sec・m以下であることが好ましい。さらに好ましくは1.5×10−4ml/sec・m以上、9×10−4ml/sec・m以下、さらに好ましくは2×10−4ml/sec・m以上、8×10−4ml/sec・m以下である。上記範囲を外れる場合もまた緻密で滑らかな泡が得られにくい場合がある。
【0019】
本発明の布帛の厚さは0.05mm以上、0.5mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.1mm以上、0.4mm以下、さらに好ましくは0.15mm以上、0.3mm以下である。厚さが0.05mm未満の場合は、薄過ぎるため、手にまとわりついて扱いづらい場合があり、厚さが0.5mmを上回る場合には厚すぎるため、濡れた際にぼてつき感がある。
【0020】
本発明の布帛はピリジン系抗菌剤を含有することが好ましい。ピリジン系抗菌剤としては、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)から選ばれた少なくとも1種が好ましく用いられる。平均粒子径は1μm以下であることが好ましい。ピリジン系抗菌剤の平均粒子径が1μmを越えると、本発明において用いられる合成繊維の繊度が約2μmであるため、繊維に対して抗菌剤が吸塵しにくく、十分な抗菌性能を発揮できない傾向がある。
【0021】
本発明の布帛は、上記の構成を採用することにより、石鹸と併用使用した際にきめ細かい滑らかな泡が得られる。きめ細かい泡は、石鹸を布帛に付けたあと揉むことによって、極細繊維および高密度布帛の微少間隙を石鹸が通過することで微少な泡が形成され、この泡が毛穴の底または/近傍に溜まった皮脂または/汚れに到達し肌表面に導かれる。導かれた皮脂または/汚れは極細繊維からなる高密度編織の間隙に取り込まれ肌面を綺麗にするのである。
【0022】
布帛を構成する合成繊維組成としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリルニトリル系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維等が用いられ、極細化可能な繊維であればいかなる繊維でも良いが、中でも極細繊維とすることができ、布帛にした時に洗濯前後で寸法変化が小さい点でポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維が好ましく用いられる。ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維をそれぞれ単独で用いてもよいが、両方を組合わせて使うことも好ましい。ポリエステル系繊維とは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの共重合体などからなる繊維であり、ポリアミド系繊維とは、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン66およびこれらの共重合体などからなる繊維である。
【0023】
本発明の皮膚洗浄用布帛の製造方法の一例を以下に示す。
【0024】
ポリエステル系成分と、ポリアミド系成分とを用いた海島型または剥離分割型複合繊維で構成された編織物を作成し、これを特定の脱海または割繊方法で処理することにより、0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の極細繊維とする。その後、ピリジン系抗菌剤を染色液中に投入し、染色と同時に抗菌加工を行い、継いで高圧水流処理を行う。この高圧水流処理により、JIS K3832によって測定されるバブルの平均孔径が1μm以上、20μm以下の布帛とすることができる。ここで、高圧水流処理の水圧は、前述のとおり、1.0MPa以上であることが必要であるが、20MPa以下が好ましい。
【0025】
本発明の布帛は、皮膚面、例えば顔面の特に毛穴の底または/近傍に滲み出た皮脂または/汚れを石鹸などと同時に用いることによって短時間で十分に取り除くことができ、かつ、肌面を傷つけることない衛生的な皮膚洗浄用布帛として好適に使用される。特に、皮脂が一カ所に集中するとされる例えばニキビや吹き出物などの皮脂分を顔面から完全に取り除く効果が見られる。
【0026】
【実施例】
以下実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
(1)バブルの平均直径測定方法(JIS K 3832法)
本発明の皮膚洗浄用布帛のバブルの平均直径の値はJIS K 3832法(精密ろ過膜エレメントおよびモジュールのバブルポイントの試験方法)を用いて測定される。測定装置はPorous Meterials IncのパームポロメーターAPP−1200AEIXを用いる。
【0027】
この装置には、自動的に平均孔径を算出する機構になっており、標準処方で測定した。
【0028】
判定は○:1μm以上、20μm以下の範囲の物、×:上記範囲を外れる物とした。
(2)透水量の測定方法
図1に示した装置を用いた。皮膚洗浄用布帛は予め蒸留水に1昼夜浸漬し水に馴染ませておいた。布帛2を下部ろ過管9上の金網3の上に置き、クランプ7で上部ろ過管1と固定した。蒸留水をタンク6からポンプ5より上部ろ過管1に送水するとともに溜め、水頭高さ500mmを保持しながらコック8を全開を全開し、1〜1.5リットルの通過水をメスシリンダー4に採取する。同時にコック8の全開時間を計測し、次式により透水量Kを求める。
【0029】
K=W/(9.6×S)(1×10−4ml/m/秒)
ただし、Wは採取した通過水(ml)、Sはコック全開時間(秒)、9.6は通過水の通過面積(1×10−4)。
【0030】
判定は○:0.5×10−4ml/sec・m以上、5×10−4ml/sec・m以下の物、×:上記範囲を外れる物とした。
(3)制菌性能は統一試験法を採用し、試験媒体は臨床分離株を用いた。試験方法は、滅菌試料布に上記試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器注で37℃、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の基準に従った。
【0031】
log(B/A)>1.5の条件下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上を合格レベルとした。
【0032】
ただし、Aは無加工品の接種直後分散回収した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を表す。
(4)皮膚面清浄評価方法
洗浄前後の毛穴の底または/近傍をハイロック(株)製のデジタルハイスコープKH−2400DPの300倍で観察した。
【0033】
判定方法は、○:皮脂または/汚れが殆ど付着していない。△:少し付着している。×:かなり付着しているとした。
(5)厚さ測定方法
尾崎MFG(株)のダイヤルシックネスゲージHタイプを用いて測定した。
判定は、○:0.05mm以上、0.5mm以下の範囲の物、×:上記範囲を外れる物とした。
(実施例1)
海島型複合繊維として、トータル繊度が110デシテックス、18フィラメント(70島/フィラメント)の海島型ポリエステル複合繊維で、島成分がポリエチレンテレフタレートで海成分がポリエステルの酸成分としてテレフタル酸と5−ナトリウムイソフタル酸の共重合体からなるアルカリ熱水可溶ポリエステルからなる繊維(海島比率は20/80)を用いた。この繊維をタテ密度145本/2.54cm、タテ密度107本/2.54cmの平織りを通常の織機で製織した。得られた生機を130℃×30分間マレイン酸処理することによって海成分を脆化させた後、80℃×45分間水酸化ナトウム処理することにより、その海成分を完全に除去した。得られた極細繊維の単繊維繊度は0.07デシテックス、織物の厚さは0.11mmであり、密度はタテ糸本数は10,150本/2.54cm、ヨコ糸本数は7,490本/2.54cmの高密度織物であった。この織物を2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛1g/lと分散染料でライトブルーに染色した後、9.8MPaの高圧水流で表面処理を行った。
【0034】
得られた布帛のバブル平均孔径は9.78μmであり、透水量は3.51×10−4ml/sec・m、厚さは0.17mmで良好であった。この布帛に洗顔用石鹸を付け、十分に揉んで泡を立てたところ、極めてきめ細かい泡が得られニキビ面に軽く当てたところ痛みは無く、優しい感触であった。次に石鹸を顔から落とし、ビデオマイクロスコープで観察したところ、毛穴の底または/近傍にあった皮脂または/汚れは完全に取り除かれていた。
(実施例2)
タテ密度150本/2.54cm、タテ密度110本/2.54cmの平織りとする以外は実施例1と同様の方法で織物を得た。得られた極細繊維の単繊維繊度は0.07デシテックス、密度はタテ糸本数は101500本/2.54cm、ヨコ糸本数は7,700本/2.54cmの高密度織物であった。
【0035】
得られた布帛のバブル平均孔径は8.27μmであり、透水量は2.27×10−4ml/sec・m、厚さは0.20mmで良好であった。この布帛に洗顔用石鹸を付け、十分に揉んで泡を立てたところ、極めてきめ細かい泡が得られニキビ面に軽く当てたところ痛みは無く、優しい感触であった。次に石鹸を顔から落とし、ビデオマイクロスコープで観察したところ、毛穴の底または/近傍にあった皮脂または/汚れは完全に取り除かれていた。
(比較例1)
布帛を使わないで直接手で洗顔用石鹸を泡立てて皮膚面に塗って、石鹸を洗い落としたところ、殆ど毛穴の底または/近傍にあった皮脂または/汚れは残っていた。
(比較例2)
市販の綿製タオルを用いた。バブル孔径は測定限界値を超え測定出来ない程の大きさであり、透水量は22.5×10−4ml/sec・m、厚さは2.2mmで不良であった。この布帛に洗顔用石鹸を付け、十分に揉んで泡を立てたところ、大きな泡しか得られずニキビ面に軽く当てたところ痛みがあり、不快な感触であった。次に石鹸を顔から落とし、ビデオマイクロスコープで観察したところ、毛穴の底または/近傍にあった皮脂または/汚れは殆ど残っていた。
【0036】
【表1】
Figure 2005023435
【0037】
【発明の効果】
本発明により、人体の皮膚面、例えば化粧落としの洗顔において、該布帛を石鹸などと併用して用いることにより、毛穴の底または近傍に埋もれた皮脂または/汚れなどを隅々まで綺麗に落とす効果に優れ、かつ、肌面を傷つけることなく、その効果を直接手の感触で確認しやすい皮膚洗浄用布帛およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
【符号の説明】
1:蒸留水
2:布帛
3:金網
4:メスシリンダー
5:ポンプ
6:蒸留水タンク
7:クランプ
8:コック
9:上部ろ過管

Claims (8)

  1. 単繊維繊度が0.001デシテックス以上、1.0デシテックス以下の合成繊維で構成された布帛であって、該布帛が高圧水流処理された編織物からなることを特徴とする皮膚洗浄用布帛。
  2. 該編織物におけるJIS K3832によって測定されるバブルの平均孔径が1μm以上、20μm以下であることを特徴とする皮膚洗浄用布帛。
  3. 該編織物の密度がタテ、ヨコとも5,000本/2.54cm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の皮膚洗浄用布帛。
  4. 該布帛の透水量が、1.0×10−4ml/sec・m以上、10×10−4ml/sec・m以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
  5. 該布帛の厚さが0.05mm以上、0.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
  6. 該布帛がポリエステル系繊維または/およびポリアミド系繊維からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
  7. 該布帛がピリジン系抗菌剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚洗浄用布帛。
  8. 海島構造または剥離構造を有する複合繊維を用いて製織または編成してなる布帛を熱水中またはアルカリ液中で処理し、海成分を除去、または剥離した後、高圧水流処理することを特徴とする皮膚洗浄用布帛の製造方法。
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