JP2005023081A - アルブチン結晶及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、従来のエタノール若しくは水による結晶化により得られるアルブチン結晶の比体積(容積)は、小さいため溶解性がよくない。
そこで、不純物が少なく、水に対する溶解速度の速いアルブチン結晶、並びにそのアルブチン結晶を効率よく製造する方法が求められていた。
(1)水に対する溶解速度として水温20℃の水100mLに対する5gの溶解時間が5分以下であることを特徴とするアルブチン結晶、
(2)比体積(比容)が3.5〜5.5であることを特徴とする(1)記載のアルブチン結晶、
(3)アルブチンに対する良溶媒に溶解したアルブチン溶液をアルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒でアルブチンを結晶化させ、得られた結晶をアルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混合しうる溶媒で洗浄することを特徴とする水に対する溶解速度が速い、(1)又は(2)に記載のアルブチン結晶の製造方法、
(4)アルブチンに対する良溶媒が水及びメタノールの少なくとも一種以上の溶媒であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒がメタノール及びエタノール以外のアルカノールから選ばれる少なくとも一種以上の溶媒である(3)記載の製造方法、
(5)アルブチンに対する良溶媒が水及びメタノールの少なくとも一種以上の溶媒であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒が1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノールから選ばれる少なくとも一種以上の溶媒である(3)記載の製造方法、
(6)アルブチンに対する良溶媒が水であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒である2−プロパノールとを混合して結晶化させ、得られた結晶を2−プロパノールで洗浄することを特徴とする(3)記載の製造方法、に関する。
本発明の方法は、水に対する溶解速度の速いアルブチン結晶、特定の比体積(比容)を有するアルブチン結晶及びその結晶を製造する方法に関する。アルブチンを精製するにあたり、粗アルブチンをアルブチンに対する良溶媒に溶解した溶液と、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒とを混合して結晶化させ、得られた結晶をアルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒にて洗浄することにより実施することができる。
本発明において、粗アルブチンをアルブチンに対する良溶媒に溶解した溶液(以下、粗アルブチン溶液という。)の濃度は、使用する溶媒や温度条件によって異なるが、通常、50℃において約100g/L〜約1000g/Lの範囲であり、好ましくは、約200g/L〜約500g/Lの範囲であり、より好ましくは、約300g/L〜約400g/Lの範囲である。
析出溶媒の量は特に限定はないが、経済性の面から、通常、アルブチン溶液に対し、容量比で0.1倍〜20倍の範囲であり、好ましくは、0.3倍〜10倍の範囲であり、より好ましくは、0.5倍〜5倍の範囲である。
また、本発明における比体積(比容)は、3.0〜6.0、好ましくは3.5〜5.5である。
得られたアルブチン結晶は、所望により乾燥させてもよい。乾燥方法には、特に限定はなく、常法(例えば、減圧乾燥、加熱乾燥、風乾等)により、適宜実施すればよい。
4−アセチルオキシフェニル−2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド20gにメタノール100mL及び28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液0.2mLを加え、攪拌下4時間加熱還流した。反応液を冷却後、36%塩酸0.09mLを加えて30分攪拌し、さらに濃縮して粗アルブチン固形物34g(アルブチン含有量:10.6g)を得た。
内容物の組成をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:96.5面積%であった。
合成例で得た粗アルブチン固形物17gに水2.5mLを加え、内温を50℃にして溶解させた。得られた粗アルブチン溶液に2−プロパノール25mLを加え、50℃で3時間かけて晶出及び結晶の熟成を行ったのち、室温まで冷却後、濾過した。得られた結晶を2−プロパノール5mLで洗浄後、乾燥して、白色結晶のアルブチン(融点:199℃)4.5gを得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9面積%であった。
2−プロパノールの代わりに1−プロパノールを用いる以外、実施例1と同様な操作を行って白色結晶のアルブチン(融点:199℃)4.5gを得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9面積%であった。
2−プロパノールの代わりに1−プロパノール/2−プロパノール(50:50)の混合溶液を用いる以外、実施例1と同様な操作を行って白色結晶のアルブチン(融点:199℃)4.5gを得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9面積%であった。
2−プロパノールの代わりにtert−ブタノールを用いる以外、実施例1と同様な操作を行って白色結晶のアルブチン(融点:199℃)4.6gを得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9面積%であった。
合成例で得た粗アルブチン固形物17gにエタノール30mLを加え、還流下で溶解させた。50℃で3時間かけて晶出及び結晶の熟成を行ったのち、室温まで冷却後、濾過した。得られた結晶をエタノール5mLで洗浄後、乾燥して、白色の結晶性アルブチン(融点:199℃)3.7gを得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.8面積%であった。
200mLのビーカーに水100mLをとり、水温20℃下、マグネット回転子(30mm×8mm)を毎分500回転させて攪拌しつつ、実施例1で得られたアルブチン5.0gを加え、目視でアルブチンが完全に溶解するのに要した時間を測定した。これを3回繰り返し、その算術平均をその溶解時間とした。
実施例2〜4及び比較例で得られたアルブチンについても同様の試験を実施した。その結果を表1に示す。
実施例1で得られたアルブチン2.0gを20mLのメスシリンダーに注入し、落下高さ2.5cmで、200回タッピングして体積を読み取り、比体積(比容)を求めた。
実施例2〜4及び比較例で得られたアルブチンについても同様の試験を実施した。その結果を表2に示す。
Claims (6)
- 水に対する溶解速度として水温20℃の水100mLに対する5gの溶解時間が5分以下であることを特徴とするアルブチン結晶。
- 比体積(比容)が3.5〜5.5であることを特徴とする請求項1記載のアルブチン結晶。
- アルブチンに対する良溶媒に溶解したアルブチン溶液をアルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒でアルブチンを結晶化させ、得られた結晶をアルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混合しうる溶媒で洗浄することを特徴とする水に対する溶解速度が速い、請求項1又は2に記載のアルブチン結晶の製造方法。
- アルブチンに対する良溶媒が水及びメタノールの少なくとも一種以上の溶媒であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒がメタノール及びエタノール以外のアルカノールから選ばれる少なくとも一種以上の溶媒である請求項3記載の製造方法。
- アルブチンに対する良溶媒が水及びメタノールの少なくとも一種以上の溶媒であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒が1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノールから選ばれる少なくとも一種以上の溶媒である請求項3記載の製造方法。
- アルブチンに対する良溶媒が水であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒である2−プロパノールとを混合して結晶化させ、得られた結晶を2−プロパノールで洗浄することを特徴とする請求項3記載の製造方法。
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