JP2005022249A - 画像記録方法及び画像記録装置 - Google Patents

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Takayuki Uemura
隆之 植村
Katsuto Sumi
克人 角
Takeshi Fujii
武 藤井
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Abstract

【課題】二次元に配列された記録素子を備えた記録ヘッドにおいて、記録媒体へ与えるエネルギーにシェーディングが生じても、記録媒体上のエネルギー分布にシェーディングが残ることがなく、画質を向上する。
【解決手段】1画素を複数のドットで表現する場合に、周辺画素との相対位置関係に基づいて、光学系等に起因するシェーディング情報に基づいて、走査方向と交差する方向によって異なるしきい値を用いて、最終的な出力データである各ドットのデータを拡大又は縮小し、前記シェーディングによる画像の縮小又は拡大が相殺され、忠実な画像を記録することが可能となる。特に、画像のエッジ部分では、画像の拡大又は縮小が顕著に現れるため、このエッジ部分に特化して本実施の形態におけるシェーディング補正を行うことで、補正のための制御負担を軽減することができる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次元配列された光ビームを形成する複数の記録素子ユニットが走査方向と交差する方向に配列されて構成された記録ヘッドを、前記画像記録面に沿って走査することで、ドットパターンによって当該画像記録面に画像を記録する画像記録方法及び画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子(記録素子)が利用され、画像データに応じて変調された光ビームを照射する記録ヘッドを用いて記録媒体へ画像を記録する(例えば、感光材料への画像露光)画像記録装置が種々提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、DMDは、制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上にL行×M列の2次元状に配列されたミラーデバイスであり、単一の光源をこのDMDに照射することで、DMDの分解能に応じた複数の光を独立して変調制御することができる。
【0004】
一般に、DMD等の記録素子は、各行の並び方向と各列の並び方向とが直交するように格子状(マトリクス状)に配列されていが、この記録素子を、走査方向に対して傾斜させて配置することで、走査時に走査線の間隔が密になり、解像度を上げることができる。
【0005】
ところが、記録ヘッドから記録媒体(感光材料)へ与えられる光ビームのエネルギーに、シェーディングがある場合に、記録した画像の線幅にばらつきが生じることがある。
【0006】
このため、従来では、複数の記録ヘッドを同一走査線上を走査し、所謂多重記録(多重露光)することで、記録媒体(感光材料)へ与えるエネルギーを調整するようにしていた。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第005132723号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように記録素子を走査方向に対して微妙に傾斜させている場合には、同一走査線上を複数の記録素子が通過せず、多重記録によるエネルギー調整ができない。
【0009】
また、記録素子の一部が同一走査線上に配置するように傾斜角度を調整した場合、走査方向に配列する複数の記録素子を利用することになり、本来高解像度のために利用できる記録素子数が減るという問題がある。
【0010】
さらに、特に画像のエッジ部分、すなわち濃度が極端に変化する部分において、シェーディングにより光量低下が発生していると、エッジ部分が欠けて画像が縮小されてしまう。一方シェーディングにより光量増加が発生していると、エッジ部分が膨張し画像が拡大されてしまう。
【0011】
このように、特にエッジ部分でのシェーディングの影響は画質に多大な影響を及ぼす結果となる。
【0012】
本発明は上記事実を考慮し、二次元に配列された記録素子を備えた記録ヘッドにおいて、記録媒体へ与えるエネルギーにシェーディングが生じても、記録媒体上のエネルギー分布にシェーディングが残ることがなく、画質を向上することができる画像記録方法及び画像記録装置を得ることが目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、二次元配列された光ビームを形成する複数の記録素子ユニットが走査方向と交差する方向に配列されて構成された記録ヘッドを、前記画像記録面に沿って走査することで、ドットパターンによって当該画像記録面に画像を記録する画像記録方法であって、目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の積算エネルギー値を求め、光エネルギーを対象とした既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置とこの注目画素のしきい値情報との相関データを作成し、当該相関データに基づいて、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択し、選択したしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較し、記録素子ユニットのドット単位で制御することを特徴としている。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、入力される画像データの1画素を表示するために、複数のドットパターンによって表現する。
【0015】
また、走査光学系等に起因して、走査方向と交差する方向においてシェーディングが発生する可能性がある。
【0016】
そこで、目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の積算エネルギー値を求め、光エネルギーを対象とした既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置とこの注目画素のしきい値情報との相関データを作成しておく。
【0017】
この相関データに基づいて、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択し、選択したしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較し、記録素子ユニットのドット単位で制御する。これにより、シェーディング情報が加味され、適正な記録素子の制御が可能となる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記注目画素が、画像の濃度が極端に切り替わるエッジ部分であることを特徴としている。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、エッジ部分では、シェーディングによって変化する光エネルギーが顕著に現れる。そこで、シェーディングによる補正を画像エッジ部分のみとすることで、制御の負担を軽減することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記ドット単位の制御が前記シェーディングによる画像の拡大又は縮小を相殺する縮小又は拡大であることを特徴としている。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、シェーディングは、特にエッジ部分においては画像の拡大又は縮小となる。このため、このデェーディング情報に基づいてドット単位で制御することで、上記シェーディングによる画像の拡大又は縮小を相殺する縮小又は拡大させる。これにより、線幅(幅方向が走査方向と交差する方向)等を常に一致させることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明は、二次元配列された光ビームを形成する複数の記録素子ユニットが、走査方向と交差する方向に配列されて構成された記録ヘッドを、前記画像記録面に沿って走査することで、ドットパターンによって当該画像記録面に画像を記録する画像記録装置であって、目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性を記憶する光エネルギー分布特性記憶手段と、前記光エネルギー分布特性記憶手段に記憶された光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の画素のそれぞれのエネルギー値を演算する画素エネルギー演算手段と、前記目的及びその周辺画素の画素エネルギー値の積算エネルギー値を演算する積算エネルギー値演算手段と、画像記録時に発生する既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置と、この注目画素に対応するしきい値情報と、の相関データを作成する相関データ作成手段と、相関データ作成手段で作成された相関データから、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択する選択手段と、前記選択手段で選択されたしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較する比較手段と、前記記録素子ユニットのドット単位で制御する制御手段と、を有している。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、入力される画像データの1画素を表示するために、複数の二値化されたドットパターンによって表現する。
【0024】
また、走査光学系等に起因して、走査方向と交差する方向においてシェーディングが発生する可能性がある。
【0025】
そこで、光エネルギー分布特性記憶手段では、目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性を記憶する。
【0026】
この記憶された光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の積算エネルギー値を演算する(画素エネルギー演算手段)。
【0027】
一方、相関データ作成手段では、光エネルギーを対象とした既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置とこの注目画素のしきい値情報との相関データを作成しておく。
【0028】
この相関データに基づいて、選択手段では、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択し、次いで比較手段において、前記選択手段で選択したしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較する。
【0029】
制御手段は、この比較結果に基づいて、記録素子ユニットのドット単位で制御する。これにより、シェーディング情報が加味され、適正な記録素子の制御が可能となる。
【0030】
なお、本発明において、変調のための制御は、オン/オフ制御、パルス幅変調制御、面積変調制御等、様々な変調に対応可能であり、変調制御方法に関して限定されるものではない。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1には、本実施の形態に係るフラッドベッドタイプの画像記録装置100が示されている。
【0032】
画像記録装置100は、4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156を備え、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158を介して、平板状のステージ152を備えている。ステージ152は、シート状の感光材料150を表面に吸着して保持する機能を有している。
【0033】
ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向とされ、ガイド158に案内されて、往復移動(走査)可能に支持されている。なお、この露光装置100には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置が設けられており、走査方向での所望の倍率に対応した移動速度(走査速度)となるように、図示しないコントローラによって駆動制御される。
【0034】
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側には記録ヘッド162が設けられ、他方の側には感光材料150の先端及び後端を検知する複数(例えば、2個)の検知センサ164が設けられている。
【0035】
図2に示される如く、記録ヘッド162は、複数の記録素子ユニット166を備えており、所定のタイミングでそれぞれの記録素子ユニット166から照射される複数の光ビームを前記ステージ152上の感光材料150へ照射すると同時にステージ152を移動する(走査する)ことで、感光材料150を露光するようになっている。
【0036】
図2及び図3(B)に示すように、記録ヘッド162を構成する記録素子ユニット166は、m行n列(例えば、2行5列)の略マトリックス状に配列されており、これら複数の記録素子ユニット166が走査方向と直交する方向に配列される。本実施の形態では、感光材料150の幅との関係で、2行で合計10個の記録素子ユニット166とした。
【0037】
ここで、記録素子ユニット166による露光エリア168は、走査方向を短辺とする矩形状で、且つ、走査方向に対して所定の傾斜角で傾斜しており、ステージ152の移動に伴い、感光材料150には記録素子ユニット166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
【0038】
記録素子ユニットの各々は、入射された光ビームを空間光変調素子である図示しないデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)によって、ドット単位で制御され、感光材料150には、ドットパターンが露光されるようになっており、この複数のドットパターンによって1画素の濃度を表現するようになっている。
【0039】
図4に示される如く、前述した帯状の露光済み領域170(1つの記録素子ユニット166)は、二次元配列(4×5)された20個のドットによって形成される。
【0040】
前記二次元配列のドットパターンは、走査方向に対して傾斜されていることで、走査方向に並ぶ各ドットが、走査方向と交差する方向に並ぶドット間を通過するようになっており、高解像度化を図ることができる。
【0041】
なお、傾斜角度の調整のばらつきによって、利用しないドットが存在する場合もあり、例えば、図4では、斜線としたドットは利用しないドットとなり、このドットに対応するDMDは、常にオフ状態とする。
【0042】
上記構成の記録素子ユニット166では、図5(A)に示すように、シェーディングが発生している。これは、DMDや光学レンズ等を含む光学系に起因するものであり、例えばレンズ中央を通過した光と、レンズ端末を通過した光とでは、光量エネルギーに差が生じ、これがシェーディングとなり、図5(A)に示すように、中央が上に凸となる山型の特性となる。
【0043】
例えば、このようなシェーディングが生じている状態で、18.5μmの線幅のラインを6画素(走査方向と直交する方向の配列数)で記録しようとした場合、図5(B)に示すように、光量エネルギーが小さい領域では線幅17.0μmとなり、同一の画素数で光量エネルギーが大きい領域では、線幅が22.5μmになる(図5(C)参照)という不具合が生じる。
【0044】
そこで、本実施の形態では、図5(D)に示すように、光量エネルギーが小さい領域においては画素数を増やし,その合成エネルギーが18.5μmとなるようにし、一方、光量エネルギーが大きい領域においては画素数を間引き、その合成エネルギーが光量エネルギーが小さい領域と同等の18.5μmとなるようにし、線幅のシェーディングによる変動を補正するようにしている(図5(E)参照)。
【0045】
以下、図6に、シェーディング情報を加味した場合の、入力画像データに対する走査方向と交差する方向の位置におけるドットの間引きに関する画像データ補正制御のための機能的なブロック図を示す。
【0046】
画像データ入力部10には、画像データが入力され、フレームメモリ12に記憶される。
【0047】
フレームメモリ12に記憶された画像データは、画像データ変換部14へ送出され、複数のドットパターンで表現される。
【0048】
解像度変換部14には、注目画素データ読出部16と周辺画素データ読出部18とが接続されている。
【0049】
注目画素データ読出部16では、順次注目するべき画素データを読出す。一方、周辺画素データ読出部18では、前記注目画素データ読出部16で読み出した画素の周辺の画素データを読み出す。
【0050】
注目画素データ読出部16及び周辺画素データ読出部18で読み出した画素データは、ドット単位光エネルギー演算部20へ送出され、光エネルギー分布データメモリ22に記憶されている光エネルギー分布(図8(A)参照)に基づいて、注目画素及びその周辺画素(本実施の形態では、図8(B)に示すP〜Pの9ドット)の光エネルギーが演算される。
【0051】
このドット単位光エネルギー演算部20で演算された各ドット毎の光エネルギーは、光エネルギー積算部36において、積算値(全てのドットの光エネルギーの合成エネルギー値)が演算され(図8(D)参照)、比較部26へ送出される。
【0052】
ここで、前記注目画素データ読出部16では、読出した画素データの位置を位置データ管理部24へ送出しており、位置データ管理部24では、現在読み出している画像データの位置を認識するようになっている。
【0053】
認識している位置データは、比較データ読出部26へ送出され、この比較データ読出部26では、位置データに基づいて、シェーディングデータメモリ28から、当該画素の位置のシェーディングデータを読出し、比較部30へ送出する。
【0054】
シェーディングデータは、予め記録ヘッド162の記録素子ユニット166を全点灯状態として、例えば光量モニタにアパーチャーを設けて、記録素子ユニット166の各記録素子の発光によるドット単位の位置と光量とを測定することで、得ることができる。この測定は、画像記録毎に行ってもよいし、朝一番の稼働開始時等、定期的に行うようにしてもよい。
【0055】
この比較部30には、前記光エネルギー積算部36で積算された合成エネルギー値が入力されており、この合成エネルギー値と、注目画素の位置に基づいてシェーディングデータから読み出されるしきい値とが比較されるようになっている。
【0056】
この比較部30での比較結果は、データ生成部32へ送出され、最終画像データとなる各記録素子ユニットの点灯を制御するためのデータが生成されて、出力部34から送出される。
【0057】
出力部34から出力されたデータは、記録ヘッド162の図示しない制御系において、ステージ152の移動に同期して、当該記録ヘッド162の各記録素子ユニット166のDMDを制御し、画像記録が実行される。
【0058】
以下に本実施の形態の作用を説明する。・
(シェーディングデータの生成)
通常の画像記録では、ステージ152上に感光材料150を位置決めするが、シェーディングデータを生成する場合には、この感光材料150の位置と等価となる位置に光量モニタを設置する。
【0059】
この状態で、記録ヘッド162を全点灯、すなわち各記録素子ユニット166から照射される全ドットのDMDによる変調をオン状態とする。
【0060】
光量モニタには、アパーチャーを設けることで、各ドットの光量をその位置(走査方向と交差する方向)と対応させて測定する。
【0061】
このようにして得たシェーディングデータは、一般的に図7(A)に示される如く、走査方向と交差する方向の中央が上に凸となる山型の特性となる。
【0062】
この図7(A)では、縦軸を光量エネルギーとしており、これを光エネルギー積算部36で演算される合成エネルギー値と比較するためのしきい値に変換し、図7(B)に示される比較データが生成され、シェーディングデータメモリ28へ記憶しておく。
(ドットパターンデータ生成)
上記シェーディングデータ(比較データ)がシェーディングデータメモリ28に記憶された状態で、画像データ入力部10に画像データが入力されると、これをフレームメモリ12に記憶し、画像データ変換部14においてドットで表現される。
【0063】
ここで、各ドットは、図8(A)に示されるようなビームエネルギースペクトラム分布となっており、図8(B)の上段に示す9画素の中央の画素(注目画素)の光ビームは、周辺画素にも影響を及ぼすことになる(強度S〜S)。その具体的な強度分布の相対関係の例としては、図8(B)の下段に示すように、注目画素の強度Sが最大の10である場合に、強度S=2、S=3、S=2、S=8、S=7、S=2、S=4、S=2となる。
【0064】
ここで、上記1つの光ビームが影響を及ぼす9ドット分を1単位として、入力画像から得られた各ドットのオン/オフデータを1単位で示すと、図8(C)の上段に示すように、ドットパターンP0〜P8となる。これを、図8(C)の下段に示す画像領域のエッジ部分に当てはめると、図8(C)の下段における鎖線で囲まれた領域において、それぞれのドットの強度を得ることができる。
【0065】
すなわち、図8(C)の下段における鎖線内の各画素の積算エネルギー値Rは、
それぞれの画素を注目画素として、オンとなる強度を積算した値となる(以下の積算式参照)。
【0066】
=(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)+(P×S)・・・(1)
(但し、n=0〜8の整数、P〜P=1)
上記計算式(1)により、各画素の積算値Rnは、図8(D)に示すように、R=2、R=6、R=8、R=9、R=23、R=33、R=11、R=28、R=40となる。
【0067】
このようにして作成された合成積算エネルギー値を前記シェーディングデータメモリ28に記憶したシェーディングデータから、注目画素の位置に応じたしきい値と比較され、しきい値よりも大きい場合には1(オン)、しきい値以下の場合には0(オフ)とする。
【0068】
例えば、図8(C)の下段において鎖線で囲んだ領域をしきい値と比較する場合、当初はこの注目画素とその周辺画素の9画素の内、右下の4画素がオン、それ以外がオフであるが、この注目画素が小さいしきい値(しきい値=8)の位置にある場合には、9画素の内の上段を除く6画素がオンとなるように補正される(図7(C)参照)。
【0069】
一方、注目画素が大きいしきい値(しきい値=23)の位置にある場合には、9画素の内右下の3画素のみがオンとなるように補正される(図7(D)参照)。
【0070】
すなわち、元画像では4画素で表現していた部分が、シェーディングによって濃度が低く線幅が細くなると判断された場合には、画像を拡大するべく、オンにする画素を増加し(4画素→6画素)、シェーディングによって濃度が高く線幅が太くなると判断された場合には、画像を縮小するべく、オンする画素を減少させる(4画素→3画素)。
【0071】
このような画像の拡大又は縮小を行うことで、シェーディングに起因する画像の縮小又は拡大に対して相殺でき、元の画像データに忠実かつ適正な画像を記録することができる。
【0072】
上記のように、シェーディングデータに基づく補正が実行された画素データは、そのまま記録ヘッド162の各記録素子ユニット166におけるDMDのデータになり得、1ライン(走査方向と交差する方向で同時に記憶する領域)毎のデータが揃うと、ステージ152の移動に同期して、感光材料150への画像記録が実行される。
(画像記録の流れ)
感光材料150を表面に吸着したステージ152は、図示しない駆動装置により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられた検知センサ164により感光材料150の先端が検出されると、前記生成されたデータに基づいて各記録素子ユニット166毎にDMDのマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
【0073】
すなわち、DMDにレーザ光が照射されると、DMDのマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光が光学系を介して感光材料150へと案内され、この感光材料150上に結像される。
【0074】
以上説明したように、本実施の形態では、1画素を複数のドットを表現する場合に、周辺画素との相対位置関係に基づいて、光学系等に起因するシェーディング情報に基づいて、走査方向と交差する方向によって異なるしきい値を用いて、最終的な出力データである各ドットのデータを拡大又は縮小し、前記シェーディングによる画像の縮小又は拡大が相殺され、忠実な画像を記録することが可能となる。特に、画像のエッジ部分では、画像の拡大又は縮小が顕著に現れるため、このエッジ部分に特化して本実施の形態におけるシェーディング補正を行うことで、補正のための制御負担を軽減することができる。
【0075】
なお、本実施の形態では、空間変調素子としてDMDを用い、点灯時間を一定にしてオン/オフすることでドットパターンを生成するようにしたが、オン時間比(デューティ)制御によるパルス幅変調を行ってもよい。また、1回の点灯時間を極めて短時間として、点灯回数によってドットパターンを生成してもよい。
【0076】
さらに、本実施の形態では、空間光変調素子としてDMDを備えた記録素子ユニット166について説明したがこのような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなど、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。さらに、Grating Light Valve(GLV)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成では、上記したレーザの他にランプ等も光源として使用可能である。
【0077】
また、上記の実施の形態における光源としては、合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ光源、1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射されたレーザ光を出射する1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したファイバアレイ光源、複数の発光点が二次元状に配列された光源(たとえば、LDアレイ、有機ELアレイ等)、等が適用可能である。
【0078】
さらに、本実施の形態の画像記録装置100は、例えば、プリント配線基板(PWB;Printed Wiring Board)の製造工程におけるドライ・フィルム・レジスト(DFR;Dry Film Resist)の露光、液晶表示装置(LCD)の製造工程におけるカラーフィルタの形成、TFTの製造工程におけるDFRの露光、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の製造工程におけるDFRの露光等の用途に好適に用いることができる。
【0079】
また、上記の画像記録装置100には、露光により直接情報が記録されるフォトンモード感光材料、露光により発生した熱で情報が記録されるヒートモード感光材料の何れも使用することができる。フォトンモード感光材料を使用する場合、レーザ装置にはGaN系半導体レーザ、波長変換固体レーザ等が使用され、ヒートモード感光材料を使用する場合、レーザ装置にはAlGaAs系半導体レーザ(赤外レーザ)、固体レーザが使用される。
【0080】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明では、二次元に配列された記録素子を備えた記録ヘッドにおいて、記録媒体へ与えるエネルギーにシェーディングが生じても、記録媒体上のエネルギー分布にシェーディングが残ることがなく、画質を向上することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の画像記録装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態の画像記録装置の記録ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図3】(A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図であり、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図である。
【図4】記録素子ユニットのドット配列状態を示す平面図である。
【図5】(A)は記録ヘッドの走査方向と交差する方向におけるエネルギー分布特性図、(B)は小エネルギー領域及び大エネルギー領域におけるドット単位のエネルギー分布図、(C)は線幅を示す特性図、(D)は図5(B)のシェーディング補正後のドット単位のエネルギー分布図、(E)は補正後の小及び大エネルギー領域における線幅を示す特性図である。
【図6】本実施の形態に係る画像データ補正のための制御系を示す制御ブロック図である。
【図7】(A)は記録ヘッドの走査方向と交差する方向におけるエネルギー分布特性図、(B)は図7(A)の特性図に対して、縦軸を積算エネルギー値と比較するためのしきい値に変換した場合の特性図、(C)は小エネルギー領域におけるドットパターンの状態を示す平面図、(D)は大エネルギー領域におけるドットパターンの状態を示す平面図である。
【図8】(A)は光ビームスペクトラム図、(B)はビームエネルギー分布の強度の対応図とその具体的数値の相対位置関係を示す平面図、(C)は注目画素とその周辺画素との相対位置関係を示す平面図とその具体的位置を示す平面図、(D)は注目画素とその周辺が画素の積算エネルギー値を示す平面図である。
【符号の説明】
10 画像データ入力部
12 フレームメモリ
14 画像データ変換部
16 注目画素データ読出部
18 周辺画素データ読出部
20 ドット単位光量エネルギー演算部(画素エネルギー演算手段)
22 光量エネルギー分布データメモリ(光エネルギー分布特性記憶手段)
24 位置データ管理部
26 比較データ読出部(選択手段)
28 シェーディングデータメモリ(相関データ作成手段)
30 比較部(比較手段)
32 データ生成部
34 出力部(制御手段)
36 光エネルギー積算部(積算エネルギー値演算手段)
100 画像記録装置
150 感光材料
152 ステージ
162 記録ヘッド
166 記録素子ユニット

Claims (4)

  1. 二次元配列された光ビームを形成する複数の記録素子ユニットが走査方向と交差する方向に配列されて構成された記録ヘッドを、前記画像記録面に沿って走査することで、ドットパターンによって当該画像記録面に画像を記録する画像記録方法であって、
    目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の積算エネルギー値を求め、
    光エネルギーを対象とした既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置とこの注目画素のしきい値情報との相関データを作成し、
    当該相関データに基づいて、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択し、
    選択したしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較し、
    記録素子ユニットのドット単位で制御することを特徴とする画像記録方法。
  2. 前記注目画素が、画像の濃度が極端に切り替わるエッジ部分であることを特徴とする請求項1記載の画像記録方法。
  3. 前記ドット単位の制御が前記シェーディングによる画像の拡大又は縮小を相殺する縮小又は拡大であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像記録方法。
  4. 二次元配列された光ビームを形成する複数の記録素子ユニットが、走査方向と交差する方向に配列されて構成された記録ヘッドを、前記画像記録面に沿って走査することで、ドットパターンによって当該画像記録面に画像を記録する画像記録装置であって、
    目的とする注目画素への光ビームが、当該注目画素とその周辺画素に及ぼす光エネルギー分布特性を記憶する光エネルギー分布特性記憶手段と、
    前記光エネルギー分布特性記憶手段に記憶された光エネルギー分布特性に基づいて、目的とする注目画素とその周辺の画素のそれぞれのエネルギー値を演算する画素エネルギー演算手段と、
    前記目的及びその周辺画素の画素エネルギー値の積算エネルギー値を演算する積算エネルギー値演算手段と、
    画像記録時に発生する既知のシェーディング情報に基づいて、注目画素の位置と、この注目画素に対応するしきい値情報と、の相関データを作成する相関データ作成手段と、
    相関データ作成手段で作成された相関データから、注目画素の位置に対応するしきい値情報を選択する選択手段と、
    前記選択手段で選択されたしきい値情報と、前記注目画素の積算エネルギー値と、を比較する比較手段と、
    前記記録素子ユニットのドット単位で制御する制御手段と、
    を有する画像記録装置。
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