JP2005021096A - 偶数条植えの苗移植機 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明の課題は、4条植、6条植、8条植であっても、中央の1系統の伝動経路でもって各植付装置に動力伝達する構成とし、動力伝達の簡素化を図り、コンパクトで安価に実施することのできる偶数条植え苗移植機を具現することにある。
【解決手段】本発明は、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ム内からの伝動で該伝動フレ−ムの左右の植付装置を駆動するように構成して設け、前記伝動フレ−ムの左右で対称に同数の植付装置を設け、左右それぞれの植付装置を連結して各条の植付装置を駆動する構成とし、機体の左右に植付装置を支持する支持フレ−ムを設置してあることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明は、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ム内からの伝動で該伝動フレ−ムの左右の植付装置を駆動するように構成して設け、前記伝動フレ−ムの左右で対称に同数の植付装置を設け、左右それぞれの植付装置を連結して各条の植付装置を駆動する構成とし、機体の左右に植付装置を支持する支持フレ−ムを設置してあることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、4条植、6条植、8条植等にかかる偶数条植え用苗移植機に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、4条植、6条植、8条植等の偶数条植え苗移植機において、各2条分植付装置毎にそれぞれ別系統の伝動経路でもって連動構成するものであった(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−146204号公報
【特許文献2】
実開昭62−91926号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、例えば、4条植の場合は2系統の伝動経路を有し、また、8条植の場合は4系統の伝動経路を保有し、それぞれ植付駆動ケ−ス部から動力を取り出す構成であるため、伝動構成が複雑で、コンパクトに安価に実施することができない問題があった。本発明は、4条植、6条植、8条植であっても、中央の1系統の伝動経路でもって各植付装置に動力伝達する構成とし、動力伝達の簡素化を図り、コンパクトで安価に実施することのできる偶数条植え苗移植機を具現せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の本発明は、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ム内からの伝動で該伝動フレ−ムの左右の植付装置を駆動するように構成して設け、前記伝動フレ−ムの左右で対称に同数の植付装置を設け、左右それぞれの植付装置を連結して各条の植付装置を駆動する構成とし、機体の左右に植付装置を支持する支持フレ−ムを設置してあることを特徴とする。
【0006】
これによって、植付伝動構造を簡素化することができ、苗植付部をコンパクトに配置構成できて安価に実施できる。しかも、左右中央の伝動フレ−ムから伝動するので、植付装置への伝動ロスも少なくでき、植付部の左右バランスが良好となり、適正、且つ、正確に植付できる特徴がある。
【0007】
請求項2に記載の本発明は、前記請求項1において、走行部に対して苗植付部を昇降可能に連結装備し、走行部側からの苗植付部への入力部を伝動フレ−ムに設けてあることを特徴とする。
これによって、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ムへ走行部側からの動力が入力されるので、苗植付部が伝動で左右に振り回されにくくなり、一層左右のバランスが良好となり、植付伝動構造が極めて簡単となる。
【0008】
【発明の効果】
以上要するに、請求項1の本発明によれば、従来のような複雑な伝動構成が解消され、植付伝動構造の簡素化が図れると共に、苗植付部のコンパクト化が図れ安価に実施することができる。しかも、左右中央の伝動フレ−ムから伝動するものであるから、植付装置への伝動ロスも少なくでき、植付部の左右バランスも良好となり、植付作用を適正、且つ、正確にすることができる。
【0009】
請求項2の本発明によれば、請求項1の発明による効果を奏するものでありながら、走行部側からの苗植付部への入力部を中央の伝動フレ−ムに連動連結するものであるから、苗植付部が伝動で左右に振り回されにくくなり、一層左右のバランスが良好となり、植付伝動構造が極めて簡潔となる効果を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、偶数条植え苗移植機の一例として4条植田植機を示すものであり、車体1の前後には走行車輪としての左右一対の前輪2,2及び後輪3,3が架設されている。車体上前部に操作ボックス4及びステアリングハンドル5等を有する操縦装置が設置され、車体後方部には昇降リンク機構6によって昇降可能な苗植付部7が装備され、油圧昇降シリンダ8の作動によって昇降する構成としている。ステアリングハンドル5の後側に運転席9が設置され、運転席の下側に田植機の各部に動力を伝達するエンジンEが搭載されている。
【0011】
エンジンEからミッションケ−ス10に入力される回転動力は、走行動力と作業動力とに分けられ、そして、走行動力の一部は前輪2,2を回転駆動し、走行動力の残りは後輪伝動軸11,11を介して後輪3,3を回転駆動する。また、作業動力は、PTO出力軸12aとPTO伝動軸12bを介して植付クラッチケ−ス13へ伝達される。植付クラッチケ−ス13へ伝達された作業動力は、植付動力と施肥動力とに分岐されるが、この植付動力及び施肥動力は共に植付クラッチケ−ス13から取り出される。植付クラッチケ−ス13から取り出された植付動力は、植付伝動軸14を介して苗植付部7へ伝達されるようになっている。
【0012】
苗植付部7は、左右に往復動する苗載タンク15、1株分の苗を切取って土中に植込む植込杆16を有する4条植え可能な植付装置17a,17b,17c,17d、苗植付面を整地するフロ−ト18等からなる。
苗植付部7の左右中央部に苗載タンクの横移動機構等を含む主な伝動部分を内装した主伝動ケ−ス19を設け、この主伝動ケ−ス19から機体の左右中央位置に設けられる中央伝動フレ−ム20を後方に延出させて設け、前記植付伝動軸14により走行車体側から伝達される植付動力は、前記主伝動ケ−ス19及び中央伝動フレ−ム20内に軸架する植付入力軸21に入力され、更に、植付入力軸21からベベルギヤ装置22を介して伝動フレ−ム20の後端部に左右横方向に架設された植付駆動軸23を駆動する。この植付駆動軸23の左右両端側で前記中央伝動フレ−ム20を挟む両側において左右の植付装置17a,17bを回転駆動するよう連動連結している。そして、植付装置17aの左側に隣接する植付装置17cと、植付装置17bの右側に隣接する植付装置17dとは、前記植付駆動軸23の軸芯延長線上において前記左右の植付装置17a,17bから突設する植込杆軸24,24を介して回転駆動するよう連動連結している。つまり、植付装置17aの植込杆16と植付装置17cの植込杆16及び植付装置17bの植込杆16と植付装置17dの植込杆16同士を植込杆軸24,24で連結したものである。これにより、植付装置17a,17b,17c,17dを作動する回転軸芯上に植込杆軸24,24が位置するので、植付装置17a,17b,17c,17dの作動による振動が少なく、適確に苗の植付が行える。そして、この植込杆軸24,24の外端側における左右の植付装置17c,17d側は片持支持状態となるため、前記主伝動ケ−ス19より左右横方向に突設した横フレ−ム25から後方に延出させた支持フレ−ム26,26によって支持するように構成している。前記支持フレ−ム26,26は、図2に示すように、植付装置17c,17dの内側に位置させてこれらを支持するように構成すれば、苗植付部7の左右ロ−リングの負荷を軽減できると共に、苗植付部7をコンパクトに構成できる。また、図3に示すように、支持フレ−ム26,26を植付装置17c,17dの外側に位置させて支持する構成とした場合には、畦際作業時において畦畔などから保護することができる利点がある。
【0013】
また、植付入力軸21からベベルギヤ機構27、横伝動軸28、ギヤケ−ス29内の伝動ギヤ30を介して左右横方向に架設されたリ−ドカム31を有するリ−ドカム軸32を回転伝動するよう連動構成している。
なお、前記苗載タンク15は、横移動機構、つまり、前記リ−ドカム31、リ−ドカム軸32を介して横移動メタルを左右移動し、これにより、苗載タンク15が左右横方向に往復移動する構成としている。
【0014】
苗植付作業時には、苗載タンク15に土付マット状苗を収納載置して車体1を走行し、苗植付部7を牽引しながら各部を回転駆動する。すると、苗植付部7は、下部のフロ−ト18で土壌表面に支持されて滑走されながら、左右往復移動する苗載タンク15から植込杆16が一株分づつの苗を分割して土壌表面に植付けて行く。このようにして、一行程の走行で4条列の苗植付け作業が行われる。
【0015】
次に、図5に示す実施例について説明すると、33は苗載タンク15が左右一側端に横移動される毎に該タンク上のマット苗を前板34側に向けて搬送する苗送りベルト、35は苗送りベルト33を1ピッチづつ間欠的に回転させるラチエットホイ−ル、36はラチエットホイ−ル35に係合する送り爪、38は送り爪36を往復動リンク37を介して作動させる作動ア−ムで、中間部の支点P周りに揺動するようタンク側に枢着した構成としている。39は作動ア−ム38を往復揺動させる苗送りカムで、支点Q周りに揺動するよう本機側に枢着した構成としている。従来は、苗送りカム39の回転方向が左回りで作動ア−ム38を下から上方に向けて作動させる構成であった為、苗載タンクを持ち上げようとする力が働き、苗載タンクの浮上りやこの浮上り防止用部品の破損を招くことがあった。本例では、苗送りカム39の回転方向を逆にして右回りとすることで、作動ア−ム38を下方向きに作動させることになり、苗載タンク15を前板34側に押し付けようとする力が作用し、苗載タンクの浮上りやこの浮上り防止用部品の破損を防ぐことができる。
【0016】
図6及び図7に示す別実施例1につき説明する。
左右のサイドフレ−ム40L,40R内に左右の2条分植付装置17a,17bと他の2条分植付装置17c,17dを駆動する植込伝動軸41L,41Rを架設し、右側の植込伝動軸41Rを植付伝動軸14からの入力部とし、そして、植込伝動軸41Rから第1ベベルギヤ42を介してリ−ドカム軸32を回転駆動すると共に、このリ−ドカム軸32から第2ベベルギヤ43を介して前記左側の植込伝動軸41Lを駆動するように連動連結している。横移動メタル44はリ−ドカム31の回転によって左右に横移動し、苗載タンクを左右に往復移動させる。なお、リ−ドカム軸32の部分はパイプ45で被覆し、リ−ドカム31の部分は伸縮ブ−ツ46によって覆うようにしている。以上のような構成によると、リ−ドカム軸が植込伝動軸41Rから植込伝動軸41Lへの伝動軸を兼用することになるので、伝動構成が簡潔となり、軽量化及びコストダウンを図ることができる。
【0017】
図8に示す別実施例2につき説明する。
多条植用苗植付部において、各植付装置、即ち、1条分植付装置又は2条分植付装置毎に安全クラッチ47…を設け、各安全クラッチ47…のうち、その一つの安全クラッチ47が過負荷によって切り方向に作動すると、センサ48がそれを感知して制御部49に入力するようにし、そして、制御部49の出力側に設けられたブザ−50によって警報すると共に、苗植付部のメイン植付クラッチ51を切りにし、各植付装置の全てが停止するように構成する。従って、例えば、一つの条の安全クラッチが働いても各植付装置の全てが停止するものでなければ、他の条はずっと植え続けるので、例えば人手で行う欠株位置への苗の補植が増えるばかりでなく、その位置まで機体をバックして植え直しすることが困難であるが、本例の場合には、一つの安全クラッチが働いても、各植付装置の全てが停止するので、機体をその位置までバックして植え直しすることができ、補植が少なくて済み、作業能率の低下を招かない。
【0018】
また、図9及び図10に示す別実施例3について説明する。
畦クラッチを入切操作すると、各2条分植付装置及びこれに対応する苗送りベルト33への回転動力が畦クラッチワイヤ52の押し引き操作で入切されるように連動構成している。苗載タンク15の前板34には植込杆16が苗を取り出す苗取出口53が開口され、この取出口53には開閉蓋54が支軸55周りに揺動開閉自在に枢着して設けられている。開閉蓋54はスプリング56によって常時閉じる方向に付勢してあり、前記畦クラッチワイヤ52の押し引き操作に関連して開閉するよう連動連結している。
【0019】
従来では、畦クラッチの操作により苗送りベルトの回転を停止して苗送りを止めた場合でも、苗載タンクは横移動しているので、前板上に残った苗が横移動により前板の苗取出口部で苗が削り取られ下方に落下する。特に、軟弱苗においてその傾向が激しい。そこで、本例では、畦クラッチを切り操作すると、苗送り停止と同時に前板の苗取出口を閉鎖するので、上記のように前板上に残った苗が削り取られて下方に落下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の側面図
【図2】田植機の要部の平面図
【図3】同上要部の平面図
【図4】同上要部の伝動経路を示す平面図
【図5】苗植付部の要部の側面図
【図6】苗植付部の要部の平面図
【図7】同上要部の平面図
【図8】制御ブロック図
【図9】苗載タンクの要部の側断面図
【図10】同上要部の側断面図
【符号の説明】
1 車体 、 2 前輪
3 後輪 4 操作ボックス
5 ステアリングハンドル 6 昇降リンク機構
7 苗植付部 8 油圧昇降シリンダ
9 運転席 10 ミッションケ−ス
12a PTO出力軸 12b PTO伝動軸
14 植付伝動軸 15 苗載タンク
16 植込杆
17a 植付装置
17b 植付装置
17c 植付装置
17d 植付装置
19 主伝動ケ−ス 20 中央伝動フレ−ム
21 植付入力軸 22 ベベルギヤ装置
23 植付駆動軸 24 植込杆軸
25 横フレ−ム 26 支持フレ−ム
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、4条植、6条植、8条植等にかかる偶数条植え用苗移植機に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、4条植、6条植、8条植等の偶数条植え苗移植機において、各2条分植付装置毎にそれぞれ別系統の伝動経路でもって連動構成するものであった(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−146204号公報
【特許文献2】
実開昭62−91926号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、例えば、4条植の場合は2系統の伝動経路を有し、また、8条植の場合は4系統の伝動経路を保有し、それぞれ植付駆動ケ−ス部から動力を取り出す構成であるため、伝動構成が複雑で、コンパクトに安価に実施することができない問題があった。本発明は、4条植、6条植、8条植であっても、中央の1系統の伝動経路でもって各植付装置に動力伝達する構成とし、動力伝達の簡素化を図り、コンパクトで安価に実施することのできる偶数条植え苗移植機を具現せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の本発明は、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ム内からの伝動で該伝動フレ−ムの左右の植付装置を駆動するように構成して設け、前記伝動フレ−ムの左右で対称に同数の植付装置を設け、左右それぞれの植付装置を連結して各条の植付装置を駆動する構成とし、機体の左右に植付装置を支持する支持フレ−ムを設置してあることを特徴とする。
【0006】
これによって、植付伝動構造を簡素化することができ、苗植付部をコンパクトに配置構成できて安価に実施できる。しかも、左右中央の伝動フレ−ムから伝動するので、植付装置への伝動ロスも少なくでき、植付部の左右バランスが良好となり、適正、且つ、正確に植付できる特徴がある。
【0007】
請求項2に記載の本発明は、前記請求項1において、走行部に対して苗植付部を昇降可能に連結装備し、走行部側からの苗植付部への入力部を伝動フレ−ムに設けてあることを特徴とする。
これによって、機体の左右中央に設けた伝動フレ−ムへ走行部側からの動力が入力されるので、苗植付部が伝動で左右に振り回されにくくなり、一層左右のバランスが良好となり、植付伝動構造が極めて簡単となる。
【0008】
【発明の効果】
以上要するに、請求項1の本発明によれば、従来のような複雑な伝動構成が解消され、植付伝動構造の簡素化が図れると共に、苗植付部のコンパクト化が図れ安価に実施することができる。しかも、左右中央の伝動フレ−ムから伝動するものであるから、植付装置への伝動ロスも少なくでき、植付部の左右バランスも良好となり、植付作用を適正、且つ、正確にすることができる。
【0009】
請求項2の本発明によれば、請求項1の発明による効果を奏するものでありながら、走行部側からの苗植付部への入力部を中央の伝動フレ−ムに連動連結するものであるから、苗植付部が伝動で左右に振り回されにくくなり、一層左右のバランスが良好となり、植付伝動構造が極めて簡潔となる効果を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、偶数条植え苗移植機の一例として4条植田植機を示すものであり、車体1の前後には走行車輪としての左右一対の前輪2,2及び後輪3,3が架設されている。車体上前部に操作ボックス4及びステアリングハンドル5等を有する操縦装置が設置され、車体後方部には昇降リンク機構6によって昇降可能な苗植付部7が装備され、油圧昇降シリンダ8の作動によって昇降する構成としている。ステアリングハンドル5の後側に運転席9が設置され、運転席の下側に田植機の各部に動力を伝達するエンジンEが搭載されている。
【0011】
エンジンEからミッションケ−ス10に入力される回転動力は、走行動力と作業動力とに分けられ、そして、走行動力の一部は前輪2,2を回転駆動し、走行動力の残りは後輪伝動軸11,11を介して後輪3,3を回転駆動する。また、作業動力は、PTO出力軸12aとPTO伝動軸12bを介して植付クラッチケ−ス13へ伝達される。植付クラッチケ−ス13へ伝達された作業動力は、植付動力と施肥動力とに分岐されるが、この植付動力及び施肥動力は共に植付クラッチケ−ス13から取り出される。植付クラッチケ−ス13から取り出された植付動力は、植付伝動軸14を介して苗植付部7へ伝達されるようになっている。
【0012】
苗植付部7は、左右に往復動する苗載タンク15、1株分の苗を切取って土中に植込む植込杆16を有する4条植え可能な植付装置17a,17b,17c,17d、苗植付面を整地するフロ−ト18等からなる。
苗植付部7の左右中央部に苗載タンクの横移動機構等を含む主な伝動部分を内装した主伝動ケ−ス19を設け、この主伝動ケ−ス19から機体の左右中央位置に設けられる中央伝動フレ−ム20を後方に延出させて設け、前記植付伝動軸14により走行車体側から伝達される植付動力は、前記主伝動ケ−ス19及び中央伝動フレ−ム20内に軸架する植付入力軸21に入力され、更に、植付入力軸21からベベルギヤ装置22を介して伝動フレ−ム20の後端部に左右横方向に架設された植付駆動軸23を駆動する。この植付駆動軸23の左右両端側で前記中央伝動フレ−ム20を挟む両側において左右の植付装置17a,17bを回転駆動するよう連動連結している。そして、植付装置17aの左側に隣接する植付装置17cと、植付装置17bの右側に隣接する植付装置17dとは、前記植付駆動軸23の軸芯延長線上において前記左右の植付装置17a,17bから突設する植込杆軸24,24を介して回転駆動するよう連動連結している。つまり、植付装置17aの植込杆16と植付装置17cの植込杆16及び植付装置17bの植込杆16と植付装置17dの植込杆16同士を植込杆軸24,24で連結したものである。これにより、植付装置17a,17b,17c,17dを作動する回転軸芯上に植込杆軸24,24が位置するので、植付装置17a,17b,17c,17dの作動による振動が少なく、適確に苗の植付が行える。そして、この植込杆軸24,24の外端側における左右の植付装置17c,17d側は片持支持状態となるため、前記主伝動ケ−ス19より左右横方向に突設した横フレ−ム25から後方に延出させた支持フレ−ム26,26によって支持するように構成している。前記支持フレ−ム26,26は、図2に示すように、植付装置17c,17dの内側に位置させてこれらを支持するように構成すれば、苗植付部7の左右ロ−リングの負荷を軽減できると共に、苗植付部7をコンパクトに構成できる。また、図3に示すように、支持フレ−ム26,26を植付装置17c,17dの外側に位置させて支持する構成とした場合には、畦際作業時において畦畔などから保護することができる利点がある。
【0013】
また、植付入力軸21からベベルギヤ機構27、横伝動軸28、ギヤケ−ス29内の伝動ギヤ30を介して左右横方向に架設されたリ−ドカム31を有するリ−ドカム軸32を回転伝動するよう連動構成している。
なお、前記苗載タンク15は、横移動機構、つまり、前記リ−ドカム31、リ−ドカム軸32を介して横移動メタルを左右移動し、これにより、苗載タンク15が左右横方向に往復移動する構成としている。
【0014】
苗植付作業時には、苗載タンク15に土付マット状苗を収納載置して車体1を走行し、苗植付部7を牽引しながら各部を回転駆動する。すると、苗植付部7は、下部のフロ−ト18で土壌表面に支持されて滑走されながら、左右往復移動する苗載タンク15から植込杆16が一株分づつの苗を分割して土壌表面に植付けて行く。このようにして、一行程の走行で4条列の苗植付け作業が行われる。
【0015】
次に、図5に示す実施例について説明すると、33は苗載タンク15が左右一側端に横移動される毎に該タンク上のマット苗を前板34側に向けて搬送する苗送りベルト、35は苗送りベルト33を1ピッチづつ間欠的に回転させるラチエットホイ−ル、36はラチエットホイ−ル35に係合する送り爪、38は送り爪36を往復動リンク37を介して作動させる作動ア−ムで、中間部の支点P周りに揺動するようタンク側に枢着した構成としている。39は作動ア−ム38を往復揺動させる苗送りカムで、支点Q周りに揺動するよう本機側に枢着した構成としている。従来は、苗送りカム39の回転方向が左回りで作動ア−ム38を下から上方に向けて作動させる構成であった為、苗載タンクを持ち上げようとする力が働き、苗載タンクの浮上りやこの浮上り防止用部品の破損を招くことがあった。本例では、苗送りカム39の回転方向を逆にして右回りとすることで、作動ア−ム38を下方向きに作動させることになり、苗載タンク15を前板34側に押し付けようとする力が作用し、苗載タンクの浮上りやこの浮上り防止用部品の破損を防ぐことができる。
【0016】
図6及び図7に示す別実施例1につき説明する。
左右のサイドフレ−ム40L,40R内に左右の2条分植付装置17a,17bと他の2条分植付装置17c,17dを駆動する植込伝動軸41L,41Rを架設し、右側の植込伝動軸41Rを植付伝動軸14からの入力部とし、そして、植込伝動軸41Rから第1ベベルギヤ42を介してリ−ドカム軸32を回転駆動すると共に、このリ−ドカム軸32から第2ベベルギヤ43を介して前記左側の植込伝動軸41Lを駆動するように連動連結している。横移動メタル44はリ−ドカム31の回転によって左右に横移動し、苗載タンクを左右に往復移動させる。なお、リ−ドカム軸32の部分はパイプ45で被覆し、リ−ドカム31の部分は伸縮ブ−ツ46によって覆うようにしている。以上のような構成によると、リ−ドカム軸が植込伝動軸41Rから植込伝動軸41Lへの伝動軸を兼用することになるので、伝動構成が簡潔となり、軽量化及びコストダウンを図ることができる。
【0017】
図8に示す別実施例2につき説明する。
多条植用苗植付部において、各植付装置、即ち、1条分植付装置又は2条分植付装置毎に安全クラッチ47…を設け、各安全クラッチ47…のうち、その一つの安全クラッチ47が過負荷によって切り方向に作動すると、センサ48がそれを感知して制御部49に入力するようにし、そして、制御部49の出力側に設けられたブザ−50によって警報すると共に、苗植付部のメイン植付クラッチ51を切りにし、各植付装置の全てが停止するように構成する。従って、例えば、一つの条の安全クラッチが働いても各植付装置の全てが停止するものでなければ、他の条はずっと植え続けるので、例えば人手で行う欠株位置への苗の補植が増えるばかりでなく、その位置まで機体をバックして植え直しすることが困難であるが、本例の場合には、一つの安全クラッチが働いても、各植付装置の全てが停止するので、機体をその位置までバックして植え直しすることができ、補植が少なくて済み、作業能率の低下を招かない。
【0018】
また、図9及び図10に示す別実施例3について説明する。
畦クラッチを入切操作すると、各2条分植付装置及びこれに対応する苗送りベルト33への回転動力が畦クラッチワイヤ52の押し引き操作で入切されるように連動構成している。苗載タンク15の前板34には植込杆16が苗を取り出す苗取出口53が開口され、この取出口53には開閉蓋54が支軸55周りに揺動開閉自在に枢着して設けられている。開閉蓋54はスプリング56によって常時閉じる方向に付勢してあり、前記畦クラッチワイヤ52の押し引き操作に関連して開閉するよう連動連結している。
【0019】
従来では、畦クラッチの操作により苗送りベルトの回転を停止して苗送りを止めた場合でも、苗載タンクは横移動しているので、前板上に残った苗が横移動により前板の苗取出口部で苗が削り取られ下方に落下する。特に、軟弱苗においてその傾向が激しい。そこで、本例では、畦クラッチを切り操作すると、苗送り停止と同時に前板の苗取出口を閉鎖するので、上記のように前板上に残った苗が削り取られて下方に落下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の側面図
【図2】田植機の要部の平面図
【図3】同上要部の平面図
【図4】同上要部の伝動経路を示す平面図
【図5】苗植付部の要部の側面図
【図6】苗植付部の要部の平面図
【図7】同上要部の平面図
【図8】制御ブロック図
【図9】苗載タンクの要部の側断面図
【図10】同上要部の側断面図
【符号の説明】
1 車体 、 2 前輪
3 後輪 4 操作ボックス
5 ステアリングハンドル 6 昇降リンク機構
7 苗植付部 8 油圧昇降シリンダ
9 運転席 10 ミッションケ−ス
12a PTO出力軸 12b PTO伝動軸
14 植付伝動軸 15 苗載タンク
16 植込杆
17a 植付装置
17b 植付装置
17c 植付装置
17d 植付装置
19 主伝動ケ−ス 20 中央伝動フレ−ム
21 植付入力軸 22 ベベルギヤ装置
23 植付駆動軸 24 植込杆軸
25 横フレ−ム 26 支持フレ−ム
Claims (2)
- 機体の左右中央に設けた伝動フレ−ム内からの伝動で該伝動フレ−ムの左右の植付装置を駆動するように構成して設け、前記伝動フレ−ムの左右で対称に同数の植付装置を設け、左右それぞれの植付装置を連結して各条の植付装置を駆動する構成とし、機体の左右に植付装置を支持する支持フレ−ムを設置してあることを特徴とする偶数条植えの苗移植機。
- 請求項1において、走行部に対して苗植付部を昇降可能に連結装備し、走行部側からの苗植付部への入力部を伝動フレ−ムに設けてあることを特徴とする偶数条植えの苗移植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191268A JP2005021096A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 偶数条植えの苗移植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191268A JP2005021096A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 偶数条植えの苗移植機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005021096A true JP2005021096A (ja) | 2005-01-27 |
Family
ID=34188940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003191268A Pending JP2005021096A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 偶数条植えの苗移植機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005021096A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013001666A (ja) * | 2011-06-14 | 2013-01-07 | Yasuharu Omura | 栄養剤組成物 |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003191268A patent/JP2005021096A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013001666A (ja) * | 2011-06-14 | 2013-01-07 | Yasuharu Omura | 栄養剤組成物 |
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