JP2005020419A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成に要する時間を短縮する。
【解決手段】原稿読取部で複数枚の原稿の画像を読み取った場合に、画像種別ごとに画像データを集約し、画像種別ごとに異なるカラー態様(フルカラーやモノクロ)で画像形成を行う。図4の例では、1枚目の記録用紙には、1枚目、3枚目および4枚目の原稿画像が4in1で集約されて、モノクロで出力されている一方、2枚目の記録用紙には、2枚目および5枚目の原稿画像が4in1で集約されて、フルカラーで出力されている。
【効果】複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がない。
【選択図】 図4
【解決手段】原稿読取部で複数枚の原稿の画像を読み取った場合に、画像種別ごとに画像データを集約し、画像種別ごとに異なるカラー態様(フルカラーやモノクロ)で画像形成を行う。図4の例では、1枚目の記録用紙には、1枚目、3枚目および4枚目の原稿画像が4in1で集約されて、モノクロで出力されている一方、2枚目の記録用紙には、2枚目および5枚目の原稿画像が4in1で集約されて、フルカラーで出力されている。
【効果】複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がない。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルカラー複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカラー複写機などの画像形成装置の中には、原稿読取部で読み取った原稿の画像データに基づく画像を記録用紙にフルカラーで形成するカラーコピーモードと、モノクロで形成するモノクロコピーモードとを実行可能なものがある。
この種の画像形成装置では、画像種別(文字原稿や写真原稿など)の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合、カラーコピーモードを選択すると、写真原稿だけでなく文字原稿に基づく画像もフルカラーで形成される。通常、文字原稿は黒色の文字のみを含むので、文字原稿に基づく画像はフルカラーで形成する必要はなく、モノクロコピーで十分である。このような場合、カラーコピーモードは、モノクロコピーモードよりも画像形成動作に時間を要するので、必要以上に時間がかかってしまう。
【0003】
また、複数枚の原稿ごとにモード(フルカラーコピーモードまたはモノクロコピーモード)を設定してコピーを行ったり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けして、画像種別ごとにモードを設定してコピーを行ったりすることも考えられるが、いずれも作業に手間がかかり、画像形成に時間がかかってしまう。
一方で、原稿読取部で読み取る原稿の画像種別を判定し、画像種別に応じた画像処理を実行可能な構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−247392号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、原稿の画像種別を判定して、その判定結果に基づく態様で画像形成を行うことにより、画像形成に要する時間を短縮できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、原稿の画像を読み取るための原稿読取部(2)を備え、この原稿読取部で読み取った原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成装置(1)であって、上記原稿読取部で読み取った原稿の画像種別(たとえば、文字原稿、写真印画紙原稿、写真印刷原稿など)を判定する画像種別判定手段(5,S2)と、上記原稿読取部で複数枚の原稿の画像を読み取った場合に、それらの原稿の画像データの順序を上記画像種別判定手段の判定結果に基づいて入れ替えることにより、複数枚分の原稿の画像データを画像種別ごとに振り分ける順序入替手段(5,S8)と、上記順序入替手段により入れ替えられた順序に従って、各原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成手段(3,5,S16)とを含むことを特徴とする画像形成装置である。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、上記画像形成手段(3,5,S16)は、各原稿の画像データに基づく画像を、上記画像種別判定手段(5,S2)によって判定された画像種別ごとに異なる態様(たとえば、フルカラーやモノクロなどのカラー態様)で記録用紙に形成するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置(1)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
【0008】
この構成によれば、順序入替手段で順序を入れ替えることによって、複数枚分の原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けることができる。したがって、複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がないので、画像形成に要する時間を短縮できる。
特に、画像種別判定手段によって判定された画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成(出力)が行われるので、画像種別の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合でも、写真原稿に基づく画像をフルカラーで出力させ、文字原稿に基づく画像をモノクロで出力させるといったことが可能である。したがって、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまうのを防止できるので、画像形成に要する時間を短縮できる。
【0009】
通常、画像をフルカラーで出力する場合とモノクロで出力する場合とでは、記録用紙の搬送タイミングが異なる。したがって、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とがばらばらに行われると、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができず、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまう。この発明のように原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けるような構成とすれば、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とを分けて行うことができるので、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができ、画像形成に要する時間が短縮される。
【0010】
上記画像種別ごとに異なる態様を決定するための態様決定手段(4,44)を含むような構成であってもよい。
請求項3記載の発明は、上記順序入替手段は、上記画像種別判定手段(5,S2)によって判定された画像種別ごとに、複数枚分の原稿の画像データを1枚分の画像データに集約する集約手段(5,S8)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置(1)である。
【0011】
この構成によれば、画像種別ごとに原稿の画像データを集約して、画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成を行うことができる。
請求項4記載の発明のように、上記順序入替手段(5,S8)によって順序が入れ替えられた各原稿の画像データにページ番号(たとえば、通し番号)を付加するページ番号付加手段(5,S14)を含むような構成であってもよい。
請求項5記載の発明は、上記原稿読取部(2)で読み取った複数枚分の原稿の画像データを、上記ページ番号付加手段(5,S14)により各原稿の画像データに付加されたページ番号と関連付けて記憶する記憶手段(51)と、上記ページ番号付加手段によってページ番号が付加されて画像形成が行われた画像形成後の記録用紙を上記原稿読取部で読み取らせた場合に、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号を認識するページ番号認識手段(5,E2)と、上記ページ番号認識手段により認識されたページ番号に基づいて、上記記憶手段に記憶されている対応する画像データを読み出す読出手段(5,E3)とを含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置(1)である。
【0012】
この構成によれば、最初に原稿読取部で読み取らせた原稿が手元にない場合でも、画像形成後の記録用紙を原稿読取部で読み取らせることにより、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号をページ番号認識手段で認識して、対応する画像データを読み出すことができる。したがって、容易に再コピーを行うことができ、便利である。
上記記憶手段(51)は、上記原稿読取部(2)で読み取った複数枚の原稿の読取順序を、各原稿の画像データと関連付けて記憶することができるようになっていて、上記読出手段(5,E3)によって読み出した各原稿の画像データに基づく画像を、読取順序に従って記録用紙に形成する読取順再コピー手段(3,5,E5)を含むような構成であってもよい。
【0013】
また、上記読出手段によって読み出した各原稿の画像データに基づく画像を、ページ番号に従って記録用紙に形成するページ番号順再コピー手段(3,5,E6)を含むような構成であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図1を参照して、画像形成装置1は、たとえばデジタルカラー複写機であって、原稿の画像を読み取るための原稿読取部2と、この原稿読取部2で読み取った原稿の画像を記録用紙に転写(出力)するための画像形成部3と、当該画像形成装置1の動作内容の設定や動作状態の表示のための操作表示部4とを備えている。原稿読取部2、画像形成部3および操作表示部4は、マイクロコンピュータを含む制御部5に対して入出力可能に接続されていて、それらの動作が制御部5により制御されるようになっている。
【0015】
原稿読取部2は、コンタクトガラス(図示せず)上にセットされた原稿に対して光を照射し、原稿で反射した光を検出して電気信号(画像データ)に変換するためのスキャナ21を備えている。原稿の画像データには、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の3色(いわゆる、RGB3原色)ごとの濃度値のデータが含まれる。
原稿読取部2(スキャナ21)で読み取られた原稿の画像データは、制御部5に備えられた画像メモリ51に記憶され、所定の画像処理(たとえば、エッジ強調処理や平滑化処理などの適応処理)が施された後、画像形成部3に与えられる。このとき、原稿読取部2で読み取られた原稿の画像データに含まれるRGB3原色の各濃度値データは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の濃度値データに変換されて画像形成部3に与えられる。
【0016】
また、原稿読取部2には、複数枚の原稿を1枚ずつスキャナ21側へと自動的に供給可能な自動原稿供給装置22が備えられている。自動原稿供給装置22は、たとえば、コンタクトガラスに対向して開閉可能に配置されている。この構成によれば、自動原稿供給装置22を開けてコンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることもできるし、自動原稿供給装置22に1ないし複数枚の原稿をセットし、当該自動原稿供給装置22により原稿を1枚ずつスキャナ21側へと供給し、その画像を読み取らせる(いわゆる流し読み)こともできる。
【0017】
画像形成部3の構成は、たとえば、感光体、メインチャージャ、現像装置および転写装置などを含む周知の構成である。すなわち、画像形成時には、略円筒状の感光体の表面がメインチャージャによって一様に帯電され、この感光体の表面に画像データに基づいて光が照射されることにより、感光体の表面にいわゆる静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体の表面には、現像装置によりシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(BK)の各色トナーが選択的に付着され、トナー像が形成される。そして、感光体の表面に形成されたトナー像は、転写装置の働きによって記録用紙に転写される。
【0018】
画像形成部3では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(BK)の各色トナーを用いてフルカラーで画像形成を行うこともできるし、ブラック(Bk)のトナーのみを用いてモノクロで画像形成を行うこともできる。
操作表示部4は、タッチパネル付きの表示画面を有する構成となっている。ユーザは、操作表示部4の表示画面に触れることで、各種設定操作を行うことができるようになっている。
【0019】
この実施形態に係る画像形成装置1は、複数枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力するモード(集約コピーモード)を実行可能となっている。集約コピーモードには、たとえば、2枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力する2in1モードや、4枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力する4in1モードが含まれる。集約コピーモードを実行する場合、Nin1の「N」の値(自然数)は、画像形成動作開始前に予め設定しておくこととなる。
【0020】
図2は、集約コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
図2を参照して、集約コピーモードが選択されて画像形成動作が開始されると、まず、制御部5は、原稿読取部2にセットされている原稿の画像読み取りを開始する(ステップS1)。この原稿の読み取りは、自動原稿供給装置21を用いた流し読みにより達成されるものであってもよいし、コンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、各原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることにより達成されるものであってもよい。原稿読み取り時には、原稿の画像データが画像メモリ51に順次記憶されるとともに、各原稿の画像データに対応付けて、その原稿の読取順序(何枚目の原稿であるかを示す番号)が記憶されるようになっている。
【0021】
その後、制御部5は、読み取った原稿の画像データに基づいて、原稿の画像種別(文字原稿、写真印画紙原稿、写真印刷原稿など)を判定するための画像種別判定処理を行う(ステップS2)。ここで、文字原稿とは、文字の画像のみを含む原稿のことである。写真印画紙原稿とは、写真の画像を含む印画紙の原稿のことである。写真印刷原稿とは、写真の画像を含む印刷された原稿のことである。写真の画像は、印刷されるといわゆる網点画像となる。画像種別判定処理の具体的な内容については後述する。
【0022】
画像種別判定処理を行った後、制御部5は、読み取った複数枚分の原稿画像の中に画像種別が複数存在するか否かを判定する(ステップS3)。そして、画像種別が複数存在しない場合(ステップS3でNO)、すなわち、複数枚分の画像データが文字原稿の(文字主体の)画像データ、もしくは、写真印画紙原稿または写真印刷原稿の(写真主体の)画像データで構成されている場合には、制御部5は、読取順に原稿をNin1に集約(通常集約コピー)するよう決定する(ステップS17)。
【0023】
一方、画像種別が複数存在する場合(ステップS3でYES)、すなわち、複数枚分の画像データが文字主体の画像データと、写真主体の画像データとの双方で構成されている場合には、制御部5は、その旨を表す集約コピーモード画面を操作表示部4の表示画面に表示させる(ステップS4)。
図3は、集約コピーモード画面の一例を示す図である。
この集約コピーモード画面には、「読み取った原稿の中に写真主体の原稿と文字主体の原稿とが混在しています」というメッセージが表示されて、読み取った複数枚分の画像データの中に文字主体の画像データと、写真主体の画像データとが含まれている旨がユーザに報知される。
【0024】
また、集約コピーモード画面には、何枚目の原稿がいずれの画像種別(文字主体または写真主体)であるかを表示するための画像種別表示領域41が表示されるようになっている。図3の例では、1枚目、3枚目および4枚目が文字主体の原稿であって、2枚目および5枚目が写真主体の原稿である場合を示している。集約コピーモード画面には、通常に(読取順に)集約コピーを行う場合に操作する通常集約コピーキー42と、画像種別ごとに別々に集約コピーを行う場合に操作する分割集約コピーキー43とが表示される。分割集約コピーを行う場合には、カラー態様設定キー44を操作することにより、文字主体の原稿画像のカラー態様と写真主体の原稿画像のカラー態様とを異なる態様(たとえば、モノクロやフルカラーなど)に設定することができるようになっている。
【0025】
さらに、集約コピーモード画面には、オプション設定を行う際に操作するオプションキー45と、画像種別判定処理の判定結果を変更する際に操作する判定変更キー46とが表示される。オプション設定では、たとえば、集約コピー時の各原稿画像に対応付けて付加するページ番号の付与態様(各原稿画像の右下、下中央、左下のいずれの位置にページ番号を付与するかなど)を設定(ページ番号設定)したり、Nin1モードで集約コピーを行う場合、最終ページに集約する原稿枚数がN枚未満であるときに、最終ページの「N」の値を小さい値「M」にして最終ページに余白が生じないようにする設定(最終ページ設定)をしたりすることができる。この実施形態では、画像種別が複数存在する場合(図2のステップS3でYES)だけでなく、画像種別が複数存在しない場合(図2のステップS3でNO)にも、オプション設定を行うことができるようになっている。
【0026】
再び図2を参照して、制御部5は、操作表示部4に集約コピーモード画面を表示させると(ステップS4)、出力動作の開始を指示する操作が行われるまで(ステップS10でYESとなるまで)、集約コピーモード画面に表示されたいずれかのキー42〜46が操作されるか否かを監視する。
通常集約コピーキー42が操作された場合には(ステップS5でYES)、制御部5は、読取順に原稿画像をNin1に集約(通常集約コピー)するよう決定する(ステップS6)。一方、分割集約コピーキー43が操作された場合には(ステップS5でNO、ステップS7でYES)、制御部5は、画像種別ごとに原稿画像をNin1に集約(分割集約コピー)するよう決定する(ステップS8)。また、カラー態様設定キー44、オプションキー45および判定変更キー46などの他のキーが操作された場合には(ステップS7でNO)、制御部5は、各キー44〜46の操作に応じた処理を実行する(ステップS9)。
【0027】
集約コピーモード画面で出力動作の開始を指示する操作が行われた後(ステップS10でYES)、または、画像種別が複数存在しない場合(ステップS3でNO)に読取順に原稿をNin1に集約するよう決定した後(ステップS17)、制御部5は、最終ページ設定が行われているか否か、すなわち、最終ページ(通常集約コピーの場合は読取順に集約した最終のページ、分割集約コピーの場合は画像種別ごとに集約した各画像種別の最終のページ)におけるNin1の「N」の値が「N」よりも小さい値「M」に設定されているか否かを判定する(ステップS11)。
【0028】
最終ページ設定が行われている場合には(ステップS11でYES)、制御部5は、最終ページ以外のページをNin1で集約するとともに、最終ページをMin1(M<N)で集約する(ステップS12)。この場合、最終ページには、M枚分の原稿画像が余白のない状態で集約される。
一方、最終ページ設定が行われていない場合には(ステップS11でNO)、制御部5は、最終ページを含むすべてのページをNin1で集約する(ステップS13)。この場合、最終ページには、(N−M)枚分の余白を含む状態で原稿画像が集約される。
【0029】
その後、制御部5は、ページ番号設定の設定内容に基づいて、集約された画像データに含まれる各原稿画像に対応付けてページ番号を付加し(ステップS14)、この集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号を、原稿読み取り時に各原稿の画像データに対応付けて記憶した原稿の読取順序(何枚目の原稿であるかを示す番号)とを関連付けて記憶する(ステップS15)。
そして、制御部5は、集約された画像データを画像形成部3へと送り、その画像データに基づく画像を記録用紙に転写(出力)させる(ステップS16)。このとき、分割集約コピーが実行されている場合には、カラー態様設定キー44の操作により設定されたカラー態様(モノクロまたはフルカラー)で記録用紙に画像が転写される。
【0030】
図4は、分割集約コピーの態様の一例を示す図であって、図4(a)は1枚目の記録用紙、図4(b)は2枚目の記録用紙をそれぞれ模式的に示している。この例では、読み取った原稿の画像種別が図3の画像種別表示領域41に表示されたような態様(すなわち、1枚目、3枚目および4枚目が文字主体の原稿であって、2枚目および5枚目が写真主体の原稿)である場合を示しており、Nin1の「N」の値が「4」に設定されている。
【0031】
この例では、1枚目の記録用紙には、1枚目、3枚目および4枚目の(文字主体の)原稿画像が4in1で集約されて、モノクロで出力されている一方、2枚目の記録用紙には、2枚目および5枚目の(写真主体の)原稿画像が4in1で集約されて、フルカラーで出力されている。
この例は、最終ページ設定を行わなかった場合(図2のステップS11でNO)を示しており、最終ページ(画像種別ごとに集約した各画像種別の最終のページ、すなわち1枚目および2枚目の記録用紙の双方)には、それぞれ余白(1枚目は1枚分、2枚目は2枚分)が含まれている。
【0032】
また、この例は、ページ番号設定で、各原稿画像の下中央にページ番号を付与するよう設定した場合を示しており、記録用紙に転写された各原稿画像の下中央には、1枚目、3枚目、4枚目、2枚目、5枚目の順に、「1」から「5」までの通し番号が付加されている。
この図4に示すような例では、画像メモリ51に記憶される1枚目〜5枚目の原稿の画像データには、各原稿の読取順序(図4において丸で囲んだ番号)と、集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号(図4において各原稿画像の下中央に付加された番号)とが関連付けて記憶されることとなる。
【0033】
この実施形態によれば、分割集約コピーでは、画像種別ごとに原稿の画像データがNin1に集約されることによって、複数枚分の原稿の画像データが画像種別ごとに振り分けられる。したがって、複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がないので、画像形成に要する時間を短縮できる。
特に、画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成が行われるので、画像種別の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合でも、写真印画紙原稿や写真印刷原稿に基づく画像をフルカラーで出力させ、文字原稿に基づく画像をモノクロで出力させるといったことが可能である。したがって、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまうのを防止できるので、画像形成に要する時間を短縮できる。
【0034】
通常、画像をフルカラーで出力する場合とモノクロで出力する場合とでは、記録用紙の搬送タイミングが異なる。したがって、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とがばらばらに行われると、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができず、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまう。この実施形態のように原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けるような構成とすれば、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とを分けて行うことができるので、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができ、画像形成に要する時間が短縮される。
【0035】
図5は、画像種別判定処理時の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
原稿の画像データを構成する各画素データには、その画素のRGB3原色の各濃度を複数段階(たとえば、「0」〜「255」の256段階)で表現した濃度値データが含まれる。画像種別判定処理では、まず、制御部5は、RGB3原色の各濃度値を複数の区分に分割し、各区分に属する画素の割合(%)を算出することにより、RGB3原色の各濃度ヒストグラムを作成する(ステップT1)。ただし、濃度ヒストグラムは、各区分に属する画素の割合を表すものに限らず、たとえば、各区分に属する画素の数を表すものであってもよい。
【0036】
図6は、濃度ヒストグラムの一例を示す図である。この濃度ヒストグラムでは、256段階の濃度値が10分割された場合を示している。
図5および図6を参照して、制御部5は、濃度ヒストグラムを作成した後(ステップT1)、濃度ヒストグラム中に閾値V1(たとえば、45%)以上の区分が存在するか否かを判定する(ステップT2)。
図6に示す例のように、閾値V1以上の区分が存在する場合には(ステップT2でYES)、その比較的多数の画素が集中している区分を文字に対応する区分と判定することができるので、原稿は文字を含むものであると判定することができる。この場合、制御部5は、濃度ヒストグラム中に閾値V2(たとえば、2%)以上の区分が規定数(たとえば、50%)以上あるか否かを判定する(ステップT3)。
【0037】
閾値V2以上の区分が規定数未満の場合(ステップT3でNO)、すなわち比較的狭い範囲の区分に画素が集中している場合には、原稿は文字のみを含むものであると判定することができるので、制御部5は、原稿の画像種別を文字原稿と判定する(ステップT4)。
一方、閾値V2以上の区分が規定数以上ある場合には(ステップT3でYES)、比較的広い範囲の区分に画素が分散しているので、原稿は写真を含むもの(写真印画紙原稿または写真印刷原稿)であると判定することができる。また、閾値V1以上の区分が存在しない場合には(ステップT2でNO)、原稿は文字を含まないもの(写真印画紙原稿または写真印刷原稿)と判定することができる。これらの場合(ステップT3でYES、またはステップT2でNO)、制御部5は、原稿の画像種別が写真印画紙原稿および写真印刷原稿のいずれであるかを判定するために、空間フィルタを用いた空間フィルタ処理を行う(ステップT5)。
【0038】
図7は、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタの一例を示す図である。
この空間フィルタは、9行×9列のいわゆるガウスフィルタであって、周波数特性がガウス分布(正規分布)を呈している。空間フィルタ処理は、原稿の画像データを構成する各画素データを順次注目画素として、その注目画素を中心とする周辺画素を抽出し、これらの注目画素および周辺画素の各濃度値に対して空間フィルタの各要素を掛け合わせることにより行われる。この空間フィルタ処理によって、網点領域の画素の濃度値を良好に平滑化することができる。
【0039】
ただし、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタは、ガウスフィルタに限らず、積分フィルタなどの他の平滑化フィルタであってもよい。また、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタは、X行×Y列(X,Yはそれぞれ自然数)のフィルタであれば、9行×9列のフィルタに限られるものではない。
再び図5を参照して、制御部5は、空間フィルタ処理を行った後(ステップT5)、空間フィルタ処理前の各区分の画素の割合と、空間フィルタ処理後の各区分の画素の割合との差分値(変化割合)を算出し、その変化割合が所定値(たとえば、0.7%)以上の区分が所定数(たとえば、2つ)以上あるか否かを判定する(ステップT6)。
【0040】
変化割合が0.7%以上の区分が2つ未満の場合には(ステップT6でNO)、制御部5は、原稿の画像種別を写真印画紙原稿と判定する(ステップT7)。一方、変化割合が0.7%以上の区分が2つ以上ある場合には(ステップT6でYES)、制御部5は、原稿の画像種別を写真印刷原稿と判定する(ステップT8)。
この実施形態では、濃度ヒストグラムに対して空間フィルタ処理を行った結果を用いて画像種別判定処理を行うことができるので、原稿の画像種別をより正確に判定することができる。したがって、実際の画像種別とは異なる種別として原稿画像を読み取ってしまうのをより効果的に防止できる。
【0041】
この実施形態に係る画像形成装置1は、集約コピーモードで出力された記録用紙(集約コピー原稿)を原稿読取部2で読み取らせることにより、集約コピー時に画像メモリ51に記憶された原稿の画像データを読み出して、再び記録用紙に転写させるモード(再コピーモード)を実行できるようになっている。
図8は、再コピーモードを選択した場合に操作表示部4に表示される再コピーモード画面の一例を示す図である。
【0042】
再コピーモード画面は、原稿読取部2で読み取らせる集約コピー原稿に関する情報を入力するための集約コピー原稿情報入力領域47と、再コピー時の出力態様を設定するための出力態様設定領域48とを含む。
集約コピー原稿情報入力領域47には、集約コピー原稿の種類(2in1、4in1などの集約態様)を入力するための集約態様入力キー471と、集約コピー原稿の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号の付加態様(右下、下中央、左下など)を入力するためのページ番号付加態様入力キー472とが含まれる。
【0043】
また、出力態様設定領域48には、出力する際の集約態様(1枚ずつ、2in1など)を設定するための集約態様設定キー481と、出力する際のカラー態様(フルカラー、モノクロなど)を設定するためのカラー態様設定キー482と、原稿画像をもとの順序(集約コピー時に読み取った原稿の順序)で出力させるよう設定するための番号順キー483と、原稿画像を集約コピー時と同じ順序(集約コピー原稿と同じ態様)で出力させるための原稿毎キー484とが含まれる。再コピーモード画面における設定操作時には、番号順キー483および原稿毎キー484のいずれかを操作することとなる。
【0044】
図9は、再コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
図9を参照して、再コピーモードが選択されて画像形成動作が開始されると、まず、制御部5は、原稿読取部2にセットされている原稿の画像読み取りを開始する(ステップE1)。この原稿の読み取りは、自動原稿供給装置21を用いた流し読みにより達成されるものであってもよいし、コンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、各原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることにより達成されるものであってもよい。
【0045】
その後、制御部5は、集約態様入力キー471の操作によって入力された集約態様と、ページ番号付加態様入力キー472の操作によって入力されたページ番号の付加態様とに基づいて、集約コピー原稿の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号の位置を特定し、その位置に付加されているページ番号を認識する(ステップE2)。
上述したように、集約コピー時に画像メモリ51に記憶された原稿の画像データには、何枚目の原稿であるかを示す番号(読取順序)と、集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号とが関連付けて記憶されているので、ステップE2で認識したページ番号に基づいて、各ページ番号に対応する画像データが何枚目の原稿のものであるかを特定できる。制御部5は、このようにして特定した原稿の画像データを画像メモリ51から読み出し(ステップE3)、出力態様設定領域48の操作によって設定された態様で、各原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に転写(出力)させる。
【0046】
すなわち、番号順キー483が操作されて、原稿画像をもとの順序(集約コピー時に読み取った原稿の順序)で出力させるよう設定されている場合には(ステップE4でYES)、制御部5は、画像メモリ51から読み出した画像データに基づく原稿画像を、もとの順序で出力する(ステップE5)。すなわち、図4の例では、原稿の画像が、図4において丸で囲んだ番号の順序(読取順序)で出力される。
【0047】
一方、番号順キー483が操作されていない場合(ステップE4でNO)、すなわち、原稿毎キー484が操作されて、原稿画像を集約コピー時と同じ順序(集約コピー原稿と同じ態様)で出力させるよう設定されている場合には、制御部5は、画像メモリ51から読み出した画像データに基づく原稿画像を、集約コピー時と同じ順序で出力する(ステップE6)。すなわち、図4の例では、原稿の画像が、図4において各原稿画像の下中央に付加された番号(ページ番号)の順序で出力される。
【0048】
原稿画像の出力時(ステップE5,E6)には、集約態様設定キー481やカラー態様設定キー482の操作により設定された内容に基づく態様(集約態様やカラー態様)で、各原稿画像が出力されることとなる。
再コピーモードでは、集約コピー時に原稿読取部2で読み取らせた原稿が手元にない場合でも、集約コピー後の記録用紙(集約コピー原稿)を原稿読取部2で読み取らせることにより、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号を認識して、対応する画像データを読み出すことができる。したがって、容易に再コピーを行うことができ、便利である。
【0049】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、集約コピーモードのように原稿の画像データを画像種別ごとに集約するのではなく、原稿の画像データの順序を入れ替えて、画像データを画像種別ごとに振り分けるだけの構成であってもよい。
また、カラー態様設定キー44を操作してカラー態様(フルカラーやモノクロ)を設定する構成に限らず、文字主体の原稿画像はモノクロで、写真主体の原稿画像はフルカラーで自動的に出力されるような構成であってもよい。
【0050】
上記実施形態では、デジタル複写機1を例にとって説明したが、この発明は、ファクシミリなどの他の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】集約コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】集約コピーモード画面の一例を示す図である。
【図4】分割集約コピーの態様の一例を示す図である。
【図5】画像種別判定処理時の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】濃度ヒストグラムの一例を示す図である。
【図7】空間フィルタ処理に用いる空間フィルタの一例を示す図である。
【図8】再コピーモードを選択した場合に操作表示部に表示される再コピーモード画面の一例を示す図である。
【図9】再コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 原稿読取部
3 画像形成部
4 操作表示部
5 制御部
51 画像メモリ
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルカラー複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカラー複写機などの画像形成装置の中には、原稿読取部で読み取った原稿の画像データに基づく画像を記録用紙にフルカラーで形成するカラーコピーモードと、モノクロで形成するモノクロコピーモードとを実行可能なものがある。
この種の画像形成装置では、画像種別(文字原稿や写真原稿など)の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合、カラーコピーモードを選択すると、写真原稿だけでなく文字原稿に基づく画像もフルカラーで形成される。通常、文字原稿は黒色の文字のみを含むので、文字原稿に基づく画像はフルカラーで形成する必要はなく、モノクロコピーで十分である。このような場合、カラーコピーモードは、モノクロコピーモードよりも画像形成動作に時間を要するので、必要以上に時間がかかってしまう。
【0003】
また、複数枚の原稿ごとにモード(フルカラーコピーモードまたはモノクロコピーモード)を設定してコピーを行ったり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けして、画像種別ごとにモードを設定してコピーを行ったりすることも考えられるが、いずれも作業に手間がかかり、画像形成に時間がかかってしまう。
一方で、原稿読取部で読み取る原稿の画像種別を判定し、画像種別に応じた画像処理を実行可能な構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−247392号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、原稿の画像種別を判定して、その判定結果に基づく態様で画像形成を行うことにより、画像形成に要する時間を短縮できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、原稿の画像を読み取るための原稿読取部(2)を備え、この原稿読取部で読み取った原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成装置(1)であって、上記原稿読取部で読み取った原稿の画像種別(たとえば、文字原稿、写真印画紙原稿、写真印刷原稿など)を判定する画像種別判定手段(5,S2)と、上記原稿読取部で複数枚の原稿の画像を読み取った場合に、それらの原稿の画像データの順序を上記画像種別判定手段の判定結果に基づいて入れ替えることにより、複数枚分の原稿の画像データを画像種別ごとに振り分ける順序入替手段(5,S8)と、上記順序入替手段により入れ替えられた順序に従って、各原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成手段(3,5,S16)とを含むことを特徴とする画像形成装置である。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、上記画像形成手段(3,5,S16)は、各原稿の画像データに基づく画像を、上記画像種別判定手段(5,S2)によって判定された画像種別ごとに異なる態様(たとえば、フルカラーやモノクロなどのカラー態様)で記録用紙に形成するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置(1)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
【0008】
この構成によれば、順序入替手段で順序を入れ替えることによって、複数枚分の原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けることができる。したがって、複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がないので、画像形成に要する時間を短縮できる。
特に、画像種別判定手段によって判定された画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成(出力)が行われるので、画像種別の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合でも、写真原稿に基づく画像をフルカラーで出力させ、文字原稿に基づく画像をモノクロで出力させるといったことが可能である。したがって、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまうのを防止できるので、画像形成に要する時間を短縮できる。
【0009】
通常、画像をフルカラーで出力する場合とモノクロで出力する場合とでは、記録用紙の搬送タイミングが異なる。したがって、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とがばらばらに行われると、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができず、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまう。この発明のように原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けるような構成とすれば、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とを分けて行うことができるので、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができ、画像形成に要する時間が短縮される。
【0010】
上記画像種別ごとに異なる態様を決定するための態様決定手段(4,44)を含むような構成であってもよい。
請求項3記載の発明は、上記順序入替手段は、上記画像種別判定手段(5,S2)によって判定された画像種別ごとに、複数枚分の原稿の画像データを1枚分の画像データに集約する集約手段(5,S8)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置(1)である。
【0011】
この構成によれば、画像種別ごとに原稿の画像データを集約して、画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成を行うことができる。
請求項4記載の発明のように、上記順序入替手段(5,S8)によって順序が入れ替えられた各原稿の画像データにページ番号(たとえば、通し番号)を付加するページ番号付加手段(5,S14)を含むような構成であってもよい。
請求項5記載の発明は、上記原稿読取部(2)で読み取った複数枚分の原稿の画像データを、上記ページ番号付加手段(5,S14)により各原稿の画像データに付加されたページ番号と関連付けて記憶する記憶手段(51)と、上記ページ番号付加手段によってページ番号が付加されて画像形成が行われた画像形成後の記録用紙を上記原稿読取部で読み取らせた場合に、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号を認識するページ番号認識手段(5,E2)と、上記ページ番号認識手段により認識されたページ番号に基づいて、上記記憶手段に記憶されている対応する画像データを読み出す読出手段(5,E3)とを含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置(1)である。
【0012】
この構成によれば、最初に原稿読取部で読み取らせた原稿が手元にない場合でも、画像形成後の記録用紙を原稿読取部で読み取らせることにより、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号をページ番号認識手段で認識して、対応する画像データを読み出すことができる。したがって、容易に再コピーを行うことができ、便利である。
上記記憶手段(51)は、上記原稿読取部(2)で読み取った複数枚の原稿の読取順序を、各原稿の画像データと関連付けて記憶することができるようになっていて、上記読出手段(5,E3)によって読み出した各原稿の画像データに基づく画像を、読取順序に従って記録用紙に形成する読取順再コピー手段(3,5,E5)を含むような構成であってもよい。
【0013】
また、上記読出手段によって読み出した各原稿の画像データに基づく画像を、ページ番号に従って記録用紙に形成するページ番号順再コピー手段(3,5,E6)を含むような構成であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図1を参照して、画像形成装置1は、たとえばデジタルカラー複写機であって、原稿の画像を読み取るための原稿読取部2と、この原稿読取部2で読み取った原稿の画像を記録用紙に転写(出力)するための画像形成部3と、当該画像形成装置1の動作内容の設定や動作状態の表示のための操作表示部4とを備えている。原稿読取部2、画像形成部3および操作表示部4は、マイクロコンピュータを含む制御部5に対して入出力可能に接続されていて、それらの動作が制御部5により制御されるようになっている。
【0015】
原稿読取部2は、コンタクトガラス(図示せず)上にセットされた原稿に対して光を照射し、原稿で反射した光を検出して電気信号(画像データ)に変換するためのスキャナ21を備えている。原稿の画像データには、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の3色(いわゆる、RGB3原色)ごとの濃度値のデータが含まれる。
原稿読取部2(スキャナ21)で読み取られた原稿の画像データは、制御部5に備えられた画像メモリ51に記憶され、所定の画像処理(たとえば、エッジ強調処理や平滑化処理などの適応処理)が施された後、画像形成部3に与えられる。このとき、原稿読取部2で読み取られた原稿の画像データに含まれるRGB3原色の各濃度値データは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の濃度値データに変換されて画像形成部3に与えられる。
【0016】
また、原稿読取部2には、複数枚の原稿を1枚ずつスキャナ21側へと自動的に供給可能な自動原稿供給装置22が備えられている。自動原稿供給装置22は、たとえば、コンタクトガラスに対向して開閉可能に配置されている。この構成によれば、自動原稿供給装置22を開けてコンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることもできるし、自動原稿供給装置22に1ないし複数枚の原稿をセットし、当該自動原稿供給装置22により原稿を1枚ずつスキャナ21側へと供給し、その画像を読み取らせる(いわゆる流し読み)こともできる。
【0017】
画像形成部3の構成は、たとえば、感光体、メインチャージャ、現像装置および転写装置などを含む周知の構成である。すなわち、画像形成時には、略円筒状の感光体の表面がメインチャージャによって一様に帯電され、この感光体の表面に画像データに基づいて光が照射されることにより、感光体の表面にいわゆる静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体の表面には、現像装置によりシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(BK)の各色トナーが選択的に付着され、トナー像が形成される。そして、感光体の表面に形成されたトナー像は、転写装置の働きによって記録用紙に転写される。
【0018】
画像形成部3では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(BK)の各色トナーを用いてフルカラーで画像形成を行うこともできるし、ブラック(Bk)のトナーのみを用いてモノクロで画像形成を行うこともできる。
操作表示部4は、タッチパネル付きの表示画面を有する構成となっている。ユーザは、操作表示部4の表示画面に触れることで、各種設定操作を行うことができるようになっている。
【0019】
この実施形態に係る画像形成装置1は、複数枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力するモード(集約コピーモード)を実行可能となっている。集約コピーモードには、たとえば、2枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力する2in1モードや、4枚分の原稿画像を1枚の記録用紙に集約して出力する4in1モードが含まれる。集約コピーモードを実行する場合、Nin1の「N」の値(自然数)は、画像形成動作開始前に予め設定しておくこととなる。
【0020】
図2は、集約コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
図2を参照して、集約コピーモードが選択されて画像形成動作が開始されると、まず、制御部5は、原稿読取部2にセットされている原稿の画像読み取りを開始する(ステップS1)。この原稿の読み取りは、自動原稿供給装置21を用いた流し読みにより達成されるものであってもよいし、コンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、各原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることにより達成されるものであってもよい。原稿読み取り時には、原稿の画像データが画像メモリ51に順次記憶されるとともに、各原稿の画像データに対応付けて、その原稿の読取順序(何枚目の原稿であるかを示す番号)が記憶されるようになっている。
【0021】
その後、制御部5は、読み取った原稿の画像データに基づいて、原稿の画像種別(文字原稿、写真印画紙原稿、写真印刷原稿など)を判定するための画像種別判定処理を行う(ステップS2)。ここで、文字原稿とは、文字の画像のみを含む原稿のことである。写真印画紙原稿とは、写真の画像を含む印画紙の原稿のことである。写真印刷原稿とは、写真の画像を含む印刷された原稿のことである。写真の画像は、印刷されるといわゆる網点画像となる。画像種別判定処理の具体的な内容については後述する。
【0022】
画像種別判定処理を行った後、制御部5は、読み取った複数枚分の原稿画像の中に画像種別が複数存在するか否かを判定する(ステップS3)。そして、画像種別が複数存在しない場合(ステップS3でNO)、すなわち、複数枚分の画像データが文字原稿の(文字主体の)画像データ、もしくは、写真印画紙原稿または写真印刷原稿の(写真主体の)画像データで構成されている場合には、制御部5は、読取順に原稿をNin1に集約(通常集約コピー)するよう決定する(ステップS17)。
【0023】
一方、画像種別が複数存在する場合(ステップS3でYES)、すなわち、複数枚分の画像データが文字主体の画像データと、写真主体の画像データとの双方で構成されている場合には、制御部5は、その旨を表す集約コピーモード画面を操作表示部4の表示画面に表示させる(ステップS4)。
図3は、集約コピーモード画面の一例を示す図である。
この集約コピーモード画面には、「読み取った原稿の中に写真主体の原稿と文字主体の原稿とが混在しています」というメッセージが表示されて、読み取った複数枚分の画像データの中に文字主体の画像データと、写真主体の画像データとが含まれている旨がユーザに報知される。
【0024】
また、集約コピーモード画面には、何枚目の原稿がいずれの画像種別(文字主体または写真主体)であるかを表示するための画像種別表示領域41が表示されるようになっている。図3の例では、1枚目、3枚目および4枚目が文字主体の原稿であって、2枚目および5枚目が写真主体の原稿である場合を示している。集約コピーモード画面には、通常に(読取順に)集約コピーを行う場合に操作する通常集約コピーキー42と、画像種別ごとに別々に集約コピーを行う場合に操作する分割集約コピーキー43とが表示される。分割集約コピーを行う場合には、カラー態様設定キー44を操作することにより、文字主体の原稿画像のカラー態様と写真主体の原稿画像のカラー態様とを異なる態様(たとえば、モノクロやフルカラーなど)に設定することができるようになっている。
【0025】
さらに、集約コピーモード画面には、オプション設定を行う際に操作するオプションキー45と、画像種別判定処理の判定結果を変更する際に操作する判定変更キー46とが表示される。オプション設定では、たとえば、集約コピー時の各原稿画像に対応付けて付加するページ番号の付与態様(各原稿画像の右下、下中央、左下のいずれの位置にページ番号を付与するかなど)を設定(ページ番号設定)したり、Nin1モードで集約コピーを行う場合、最終ページに集約する原稿枚数がN枚未満であるときに、最終ページの「N」の値を小さい値「M」にして最終ページに余白が生じないようにする設定(最終ページ設定)をしたりすることができる。この実施形態では、画像種別が複数存在する場合(図2のステップS3でYES)だけでなく、画像種別が複数存在しない場合(図2のステップS3でNO)にも、オプション設定を行うことができるようになっている。
【0026】
再び図2を参照して、制御部5は、操作表示部4に集約コピーモード画面を表示させると(ステップS4)、出力動作の開始を指示する操作が行われるまで(ステップS10でYESとなるまで)、集約コピーモード画面に表示されたいずれかのキー42〜46が操作されるか否かを監視する。
通常集約コピーキー42が操作された場合には(ステップS5でYES)、制御部5は、読取順に原稿画像をNin1に集約(通常集約コピー)するよう決定する(ステップS6)。一方、分割集約コピーキー43が操作された場合には(ステップS5でNO、ステップS7でYES)、制御部5は、画像種別ごとに原稿画像をNin1に集約(分割集約コピー)するよう決定する(ステップS8)。また、カラー態様設定キー44、オプションキー45および判定変更キー46などの他のキーが操作された場合には(ステップS7でNO)、制御部5は、各キー44〜46の操作に応じた処理を実行する(ステップS9)。
【0027】
集約コピーモード画面で出力動作の開始を指示する操作が行われた後(ステップS10でYES)、または、画像種別が複数存在しない場合(ステップS3でNO)に読取順に原稿をNin1に集約するよう決定した後(ステップS17)、制御部5は、最終ページ設定が行われているか否か、すなわち、最終ページ(通常集約コピーの場合は読取順に集約した最終のページ、分割集約コピーの場合は画像種別ごとに集約した各画像種別の最終のページ)におけるNin1の「N」の値が「N」よりも小さい値「M」に設定されているか否かを判定する(ステップS11)。
【0028】
最終ページ設定が行われている場合には(ステップS11でYES)、制御部5は、最終ページ以外のページをNin1で集約するとともに、最終ページをMin1(M<N)で集約する(ステップS12)。この場合、最終ページには、M枚分の原稿画像が余白のない状態で集約される。
一方、最終ページ設定が行われていない場合には(ステップS11でNO)、制御部5は、最終ページを含むすべてのページをNin1で集約する(ステップS13)。この場合、最終ページには、(N−M)枚分の余白を含む状態で原稿画像が集約される。
【0029】
その後、制御部5は、ページ番号設定の設定内容に基づいて、集約された画像データに含まれる各原稿画像に対応付けてページ番号を付加し(ステップS14)、この集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号を、原稿読み取り時に各原稿の画像データに対応付けて記憶した原稿の読取順序(何枚目の原稿であるかを示す番号)とを関連付けて記憶する(ステップS15)。
そして、制御部5は、集約された画像データを画像形成部3へと送り、その画像データに基づく画像を記録用紙に転写(出力)させる(ステップS16)。このとき、分割集約コピーが実行されている場合には、カラー態様設定キー44の操作により設定されたカラー態様(モノクロまたはフルカラー)で記録用紙に画像が転写される。
【0030】
図4は、分割集約コピーの態様の一例を示す図であって、図4(a)は1枚目の記録用紙、図4(b)は2枚目の記録用紙をそれぞれ模式的に示している。この例では、読み取った原稿の画像種別が図3の画像種別表示領域41に表示されたような態様(すなわち、1枚目、3枚目および4枚目が文字主体の原稿であって、2枚目および5枚目が写真主体の原稿)である場合を示しており、Nin1の「N」の値が「4」に設定されている。
【0031】
この例では、1枚目の記録用紙には、1枚目、3枚目および4枚目の(文字主体の)原稿画像が4in1で集約されて、モノクロで出力されている一方、2枚目の記録用紙には、2枚目および5枚目の(写真主体の)原稿画像が4in1で集約されて、フルカラーで出力されている。
この例は、最終ページ設定を行わなかった場合(図2のステップS11でNO)を示しており、最終ページ(画像種別ごとに集約した各画像種別の最終のページ、すなわち1枚目および2枚目の記録用紙の双方)には、それぞれ余白(1枚目は1枚分、2枚目は2枚分)が含まれている。
【0032】
また、この例は、ページ番号設定で、各原稿画像の下中央にページ番号を付与するよう設定した場合を示しており、記録用紙に転写された各原稿画像の下中央には、1枚目、3枚目、4枚目、2枚目、5枚目の順に、「1」から「5」までの通し番号が付加されている。
この図4に示すような例では、画像メモリ51に記憶される1枚目〜5枚目の原稿の画像データには、各原稿の読取順序(図4において丸で囲んだ番号)と、集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号(図4において各原稿画像の下中央に付加された番号)とが関連付けて記憶されることとなる。
【0033】
この実施形態によれば、分割集約コピーでは、画像種別ごとに原稿の画像データがNin1に集約されることによって、複数枚分の原稿の画像データが画像種別ごとに振り分けられる。したがって、複数枚の原稿ごとにカラー態様を設定したり、複数枚の原稿を画像種別ごとに仕分けしたりする必要がないので、画像形成に要する時間を短縮できる。
特に、画像種別ごとに異なるカラー態様で画像形成が行われるので、画像種別の異なる複数枚の原稿を読み取らせて画像形成を行う場合でも、写真印画紙原稿や写真印刷原稿に基づく画像をフルカラーで出力させ、文字原稿に基づく画像をモノクロで出力させるといったことが可能である。したがって、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまうのを防止できるので、画像形成に要する時間を短縮できる。
【0034】
通常、画像をフルカラーで出力する場合とモノクロで出力する場合とでは、記録用紙の搬送タイミングが異なる。したがって、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とがばらばらに行われると、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができず、画像形成動作に必要以上に時間がかかってしまう。この実施形態のように原稿の画像データを画像種別ごとに振り分けるような構成とすれば、フルカラーでの出力とモノクロでの出力とを分けて行うことができるので、記録用紙の搬送をスムーズに行うことができ、画像形成に要する時間が短縮される。
【0035】
図5は、画像種別判定処理時の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
原稿の画像データを構成する各画素データには、その画素のRGB3原色の各濃度を複数段階(たとえば、「0」〜「255」の256段階)で表現した濃度値データが含まれる。画像種別判定処理では、まず、制御部5は、RGB3原色の各濃度値を複数の区分に分割し、各区分に属する画素の割合(%)を算出することにより、RGB3原色の各濃度ヒストグラムを作成する(ステップT1)。ただし、濃度ヒストグラムは、各区分に属する画素の割合を表すものに限らず、たとえば、各区分に属する画素の数を表すものであってもよい。
【0036】
図6は、濃度ヒストグラムの一例を示す図である。この濃度ヒストグラムでは、256段階の濃度値が10分割された場合を示している。
図5および図6を参照して、制御部5は、濃度ヒストグラムを作成した後(ステップT1)、濃度ヒストグラム中に閾値V1(たとえば、45%)以上の区分が存在するか否かを判定する(ステップT2)。
図6に示す例のように、閾値V1以上の区分が存在する場合には(ステップT2でYES)、その比較的多数の画素が集中している区分を文字に対応する区分と判定することができるので、原稿は文字を含むものであると判定することができる。この場合、制御部5は、濃度ヒストグラム中に閾値V2(たとえば、2%)以上の区分が規定数(たとえば、50%)以上あるか否かを判定する(ステップT3)。
【0037】
閾値V2以上の区分が規定数未満の場合(ステップT3でNO)、すなわち比較的狭い範囲の区分に画素が集中している場合には、原稿は文字のみを含むものであると判定することができるので、制御部5は、原稿の画像種別を文字原稿と判定する(ステップT4)。
一方、閾値V2以上の区分が規定数以上ある場合には(ステップT3でYES)、比較的広い範囲の区分に画素が分散しているので、原稿は写真を含むもの(写真印画紙原稿または写真印刷原稿)であると判定することができる。また、閾値V1以上の区分が存在しない場合には(ステップT2でNO)、原稿は文字を含まないもの(写真印画紙原稿または写真印刷原稿)と判定することができる。これらの場合(ステップT3でYES、またはステップT2でNO)、制御部5は、原稿の画像種別が写真印画紙原稿および写真印刷原稿のいずれであるかを判定するために、空間フィルタを用いた空間フィルタ処理を行う(ステップT5)。
【0038】
図7は、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタの一例を示す図である。
この空間フィルタは、9行×9列のいわゆるガウスフィルタであって、周波数特性がガウス分布(正規分布)を呈している。空間フィルタ処理は、原稿の画像データを構成する各画素データを順次注目画素として、その注目画素を中心とする周辺画素を抽出し、これらの注目画素および周辺画素の各濃度値に対して空間フィルタの各要素を掛け合わせることにより行われる。この空間フィルタ処理によって、網点領域の画素の濃度値を良好に平滑化することができる。
【0039】
ただし、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタは、ガウスフィルタに限らず、積分フィルタなどの他の平滑化フィルタであってもよい。また、空間フィルタ処理に用いる空間フィルタは、X行×Y列(X,Yはそれぞれ自然数)のフィルタであれば、9行×9列のフィルタに限られるものではない。
再び図5を参照して、制御部5は、空間フィルタ処理を行った後(ステップT5)、空間フィルタ処理前の各区分の画素の割合と、空間フィルタ処理後の各区分の画素の割合との差分値(変化割合)を算出し、その変化割合が所定値(たとえば、0.7%)以上の区分が所定数(たとえば、2つ)以上あるか否かを判定する(ステップT6)。
【0040】
変化割合が0.7%以上の区分が2つ未満の場合には(ステップT6でNO)、制御部5は、原稿の画像種別を写真印画紙原稿と判定する(ステップT7)。一方、変化割合が0.7%以上の区分が2つ以上ある場合には(ステップT6でYES)、制御部5は、原稿の画像種別を写真印刷原稿と判定する(ステップT8)。
この実施形態では、濃度ヒストグラムに対して空間フィルタ処理を行った結果を用いて画像種別判定処理を行うことができるので、原稿の画像種別をより正確に判定することができる。したがって、実際の画像種別とは異なる種別として原稿画像を読み取ってしまうのをより効果的に防止できる。
【0041】
この実施形態に係る画像形成装置1は、集約コピーモードで出力された記録用紙(集約コピー原稿)を原稿読取部2で読み取らせることにより、集約コピー時に画像メモリ51に記憶された原稿の画像データを読み出して、再び記録用紙に転写させるモード(再コピーモード)を実行できるようになっている。
図8は、再コピーモードを選択した場合に操作表示部4に表示される再コピーモード画面の一例を示す図である。
【0042】
再コピーモード画面は、原稿読取部2で読み取らせる集約コピー原稿に関する情報を入力するための集約コピー原稿情報入力領域47と、再コピー時の出力態様を設定するための出力態様設定領域48とを含む。
集約コピー原稿情報入力領域47には、集約コピー原稿の種類(2in1、4in1などの集約態様)を入力するための集約態様入力キー471と、集約コピー原稿の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号の付加態様(右下、下中央、左下など)を入力するためのページ番号付加態様入力キー472とが含まれる。
【0043】
また、出力態様設定領域48には、出力する際の集約態様(1枚ずつ、2in1など)を設定するための集約態様設定キー481と、出力する際のカラー態様(フルカラー、モノクロなど)を設定するためのカラー態様設定キー482と、原稿画像をもとの順序(集約コピー時に読み取った原稿の順序)で出力させるよう設定するための番号順キー483と、原稿画像を集約コピー時と同じ順序(集約コピー原稿と同じ態様)で出力させるための原稿毎キー484とが含まれる。再コピーモード画面における設定操作時には、番号順キー483および原稿毎キー484のいずれかを操作することとなる。
【0044】
図9は、再コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部5による制御の流れを示すフローチャートである。
図9を参照して、再コピーモードが選択されて画像形成動作が開始されると、まず、制御部5は、原稿読取部2にセットされている原稿の画像読み取りを開始する(ステップE1)。この原稿の読み取りは、自動原稿供給装置21を用いた流し読みにより達成されるものであってもよいし、コンタクトガラス上に1枚ずつ原稿をセットし、各原稿の画像をスキャナ21で読み取らせることにより達成されるものであってもよい。
【0045】
その後、制御部5は、集約態様入力キー471の操作によって入力された集約態様と、ページ番号付加態様入力キー472の操作によって入力されたページ番号の付加態様とに基づいて、集約コピー原稿の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号の位置を特定し、その位置に付加されているページ番号を認識する(ステップE2)。
上述したように、集約コピー時に画像メモリ51に記憶された原稿の画像データには、何枚目の原稿であるかを示す番号(読取順序)と、集約後の各原稿画像に対応付けて付加されたページ番号とが関連付けて記憶されているので、ステップE2で認識したページ番号に基づいて、各ページ番号に対応する画像データが何枚目の原稿のものであるかを特定できる。制御部5は、このようにして特定した原稿の画像データを画像メモリ51から読み出し(ステップE3)、出力態様設定領域48の操作によって設定された態様で、各原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に転写(出力)させる。
【0046】
すなわち、番号順キー483が操作されて、原稿画像をもとの順序(集約コピー時に読み取った原稿の順序)で出力させるよう設定されている場合には(ステップE4でYES)、制御部5は、画像メモリ51から読み出した画像データに基づく原稿画像を、もとの順序で出力する(ステップE5)。すなわち、図4の例では、原稿の画像が、図4において丸で囲んだ番号の順序(読取順序)で出力される。
【0047】
一方、番号順キー483が操作されていない場合(ステップE4でNO)、すなわち、原稿毎キー484が操作されて、原稿画像を集約コピー時と同じ順序(集約コピー原稿と同じ態様)で出力させるよう設定されている場合には、制御部5は、画像メモリ51から読み出した画像データに基づく原稿画像を、集約コピー時と同じ順序で出力する(ステップE6)。すなわち、図4の例では、原稿の画像が、図4において各原稿画像の下中央に付加された番号(ページ番号)の順序で出力される。
【0048】
原稿画像の出力時(ステップE5,E6)には、集約態様設定キー481やカラー態様設定キー482の操作により設定された内容に基づく態様(集約態様やカラー態様)で、各原稿画像が出力されることとなる。
再コピーモードでは、集約コピー時に原稿読取部2で読み取らせた原稿が手元にない場合でも、集約コピー後の記録用紙(集約コピー原稿)を原稿読取部2で読み取らせることにより、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号を認識して、対応する画像データを読み出すことができる。したがって、容易に再コピーを行うことができ、便利である。
【0049】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、集約コピーモードのように原稿の画像データを画像種別ごとに集約するのではなく、原稿の画像データの順序を入れ替えて、画像データを画像種別ごとに振り分けるだけの構成であってもよい。
また、カラー態様設定キー44を操作してカラー態様(フルカラーやモノクロ)を設定する構成に限らず、文字主体の原稿画像はモノクロで、写真主体の原稿画像はフルカラーで自動的に出力されるような構成であってもよい。
【0050】
上記実施形態では、デジタル複写機1を例にとって説明したが、この発明は、ファクシミリなどの他の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】集約コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】集約コピーモード画面の一例を示す図である。
【図4】分割集約コピーの態様の一例を示す図である。
【図5】画像種別判定処理時の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】濃度ヒストグラムの一例を示す図である。
【図7】空間フィルタ処理に用いる空間フィルタの一例を示す図である。
【図8】再コピーモードを選択した場合に操作表示部に表示される再コピーモード画面の一例を示す図である。
【図9】再コピーモードで画像形成動作を行う際の制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 原稿読取部
3 画像形成部
4 操作表示部
5 制御部
51 画像メモリ
Claims (5)
- 原稿の画像を読み取るための原稿読取部を備え、この原稿読取部で読み取った原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成装置であって、
上記原稿読取部で読み取った原稿の画像種別を判定する画像種別判定手段と、
上記原稿読取部で複数枚の原稿の画像を読み取った場合に、それらの原稿の画像データの順序を上記画像種別判定手段の判定結果に基づいて入れ替えることにより、複数枚分の原稿の画像データを画像種別ごとに振り分ける順序入替手段と、
上記順序入替手段により入れ替えられた順序に従って、各原稿の画像データに基づく画像を記録用紙に形成する画像形成手段とを含むことを特徴とする画像形成装置。 - 上記画像形成手段は、各原稿の画像データに基づく画像を、上記画像種別判定手段によって判定された画像種別ごとに異なる態様で記録用紙に形成するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 上記順序入替手段は、上記画像種別判定手段によって判定された画像種別ごとに、複数枚分の原稿の画像データを1枚分の画像データに集約する集約手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 上記順序入替手段によって順序が入れ替えられた各原稿の画像データにページ番号を付加するページ番号付加手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 上記原稿読取部で読み取った複数枚分の原稿の画像データを、上記ページ番号付加手段により各原稿の画像データに付加されたページ番号と関連付けて記憶する記憶手段と、
上記ページ番号付加手段によってページ番号が付加されて画像形成が行われた画像形成後の記録用紙を上記原稿読取部で読み取らせた場合に、その画像形成後の記録用紙に付加されているページ番号を認識するページ番号認識手段と、
上記ページ番号認識手段により認識されたページ番号に基づいて、上記記憶手段に記憶されている対応する画像データを読み出す読出手段とを含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003183069A JP2005020419A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 画像形成装置 |
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Cited By (1)
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-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003183069A patent/JP2005020419A/ja active Pending
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