JP2005019909A - 半導体製造装置 - Google Patents

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Tomohiro Haba
智寛 羽場
Yoshikazu Tabata
吉和 田畑
Shigeyuki Uchiyama
茂行 内山
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Abstract

【課題】簡単な構成でありながら特定のワークを確実にピックアップすることができ、装置の小型化及び低コストを実現する半導体製造装置を提供する。
【解決手段】複数のワークを各々吸着するための複数の吸引孔と、前記複数の吸引孔を1括して減圧する吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続するエア流路とを有し、前記複数の吸引孔を介して前記複数のワークを所定の配列で吸着する載置部と、前記エア流路に設けられ、前記吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続及び非接続の状態に独立して切り替え可能なAND回路を使用した切り替え弁と、前記複数のワークのうち特定のワークの位置を表す座標情報に対応する前記特定のワークのエア流路に設けられた前記切り替え弁を制御する吸着制御機構とを有することを特徴とする半導体製造装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、半導体製造装置に係り、特に、個片化された複数のワークを吸引する機構を備えた半導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電話などの電子機器の高性能化と普及に伴い、半導体製造装置は、かかる電子機器に使用される高品位な半導体装置(例えば、CSP(Chip Size Package)など)をますます効率的且つ高速で製造しなければならなくなってきている。
【0003】
半導体製造プロセスの組立工程(後工程)では、ウェハ処理工程(前処理)が完了したワーク(例えば、ウェハやモールドした基板)を(チップなどの素子に相当する)多数の領域に区画するダイシングを施す。ダイシング後のマトリクス状に個片化されたワークは、インデックステーブルと呼ばれる台からテストシステムやトレイなど(以下、単にトレイとする。)に移される。この際、インデックステーブル上の隣り合うワークの間隔(即ち、個片化直後のワーク間隔)とトレイ内の隣り合うワークの間隔(即ち、ワークの収納間隔)は異なるため、個片化したワークを一括してトレイに移すことができず、1つずつトレイに移す必要がある。このため、例えば、ダイシングによって300個に個片化されたワークをインデックステーブルから直接トレイに移していると非常に時間がかかり、その間、インデックステーブルを使用することができないためダイシングを行うことができない。
【0004】
そこで、個片化されたワークをインデックステーブルから直接トレイに移すのではなく、一旦、インデックステーブル上の隣り合うワークの間隔と同じ間隔で載置可能な中継治具に一括して移し、中継治具から個片化されたワークを1つずつトレイに移すことで、ワークをトレイに移している間もインデックステーブルを使用してダイシングが行えるようにしている。なお、ワークを移している時間よりもダイシングの時間の方が短いため、中継治具にはダイシング1回分のワークを載置する領域が複数設けられており、ある領域に載置された個片化したワークを1つずつトレイに移している間にインデックステーブルで個片化されたワークを中継治具のある領域と別の領域に順々に一括して移すことが可能となっている。
【0005】
インデックステーブル上で個片化されたワークは、各ワークに対応して形成され内部が減圧された吸着孔を介して吸着されている。この際、各ワークに対応して形成された吸着孔は、一つの排気ポンプに接続しているためワークは一括してインデックステーブルに吸着されている。次に、内部が減圧された吸着ヘッドを全ての個片化されたワークに当接し、排気ポンプによるワークの吸着を解除した後、吸着ヘッドを上昇及び移動させることによって個片化されたワークをインデックステーブルから中継治具に一括して移動させる。
【0006】
中継治具に一括して移動された個片化されたワークは、インデックステーブルと同様に、各ワークに対応して形成された吸着孔を介して吸着される。中継治具においても、各ワークに対応して形成された吸着孔は一つのポンプに接続しているためワークは一括して中継治具に吸着されている。
【0007】
個片化されたワークを1つずつトレイに移す際には、吸着ヘッドを移動させるワークの上面に当接し、排気ポンプによるワークの吸着を解除した後、吸着ヘッドを上昇することによって1つのワークを中継治具からピックアップし、トレイに移す。なお、ピックアップ後は、排気ポンプによって残りのワークを吸着する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、個片化されたワークを1つずつトレイに移す際には、中継治具上の全てのワークの吸着が解除されているために、吸着ヘッドで1つのワークをピックアップする際に生じる振動などによって、他のワーク(即ち、ピックアップするワーク以外のワーク)を所定の位置からずらしてしまっていた。ワークが所定の位置からずれてしまうと、かかるワークのピックアップ時に吸着ヘッドが本来の位置においてピックアップしようとしてもワークがピックアップできなかったりピックアップが不十分となったりする場合があった。また、ワークが所定の位置からずれると、中継治具上の吸着孔の位置からもずれることになるためにピックアップ後の吸着も行えない場合があり、その結果、更なる位置ずれを招くこともある。
【0009】
つまり、ワークのピックアップ時に他のワークの位置ずれを防止し、ワークを確実にピックアップためには、1つのワークのみの吸着を解除し、他のワークの吸着を維持する機構が必要となる。そこで、各吸着孔にバルブ又は排気ポンプを設け、吸着孔毎にワークの吸着を解除することも可能であるが、個片化されたワークに対応する数のバルブ又は排気ポンプが必要となり、装置の大型化及びコストの増加を招いてしまう。また、粘着テープを用いて1つのワークをピックアップする機構も提案されているが、装置構成が複雑になってしまう。
【0010】
そこで、本発明は、簡単な構成でありながら特定のワークを確実にピックアップすることができ、装置の小型化及び低コストを実現する半導体製造装置を提供することを例示的目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての半導体製造装置は、複数のワークを各々吸着するための複数の吸引孔と、前記複数の吸引孔を1括して減圧する吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続するエア流路とを有し、前記複数の吸引孔を介して前記複数のワークを所定の配列で吸着する載置部と、前記エア流路に設けられ、前記吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続及び非接続の状態に独立して切り替え可能なAND回路を使用した切り替え弁と、前記複数のワークのうち特定のワークの位置を表す座標情報に対応する前記特定のワークのエア流路に設けられた前記切り替え弁を制御する吸着制御機構とを有することを特徴とする。かかる半導体製造装置によれば、吸着制御機構がAND回路を使用した切り替え弁を制御することによって、特定のワークのみの吸着を解除し、その他のワークの吸着を維持することができるので、ピックアップをする際のワークの位置ずれを防止して、その他のワークをピックアップする際に確実にピックアップすることが可能となる。また、吸引手段は一つであるので、吸引手段の設置スペースを最小限に抑えて装置の大型化を抑えると共に、コストの増加を防止することができる。
【0012】
本発明の別の側面としての吸着制御方法は、複数のワークを各々吸着するための複数の吸引孔と、前記複数の吸引孔を1括して減圧する吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続するエア流路とを有し、前記複数の吸引孔を介して前記複数のワークを所定の配列で吸着する載置部と、前記エア流路に設けられ、前記吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続及び非接続の状態に独立して切り替え可能なAND回路を使用した切り替え弁と、前記複数のワークのうち特定のワークの位置を表す座標情報に対応する前記特定のワークのエア流路に設けられた前記切り替え弁を制御する吸着制御機構とを有する半導体製造装置の前記載置部に前記所定の配列で吸着された前記複数のワークのうち特定のワークの吸着を制御する吸着制御方法であって、前記所定の配列で吸着された前記複数のワークから前記特定のワークの位置を表す座標情報を取得するステップと、前記取得ステップで取得した前記特定のワークの前記座標情報に基づいて、前記AND回路を使用した前記切り替え弁を介して前記特定のワークの吸着を維持する又は前記特定のワークの吸着を解除するステップとを有することを特徴とする。かかる吸着制御方法は、上述の半導体製造装置と同様の作用を奏する。
【0013】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての半導体製造装置について説明する。なお、各図において同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
半導体製造装置1は、ダイシングにより個片化され、所定の配列で配置された複数のワーク(本実施形態では半導体装置W)から特定のワークをピックアップするピックアップ機構を備えている。半導体製造装置1は、図1に示すように、吸着機構100と、吸着制御機構200と、吸着ヘッド300とを有する。ここで、図1は、吸着制御機構200が吸着を解除した半導体装置Wの表面に吸着ヘッド300が当接している状態を示す半導体製造装置100の要部断面図である。
【0016】
半導体製造装置1は、例えば、ハンドラとして具体化される。ハンドラは、ダイシングにより個片化されたワークをトレイに収納する機能を有する。また、ハンドラは、組立工程(後工程)後に行われる検査工程で使用される場合もあり、組立完了した被測定用ワークを自動的にテストシステムに供給し、テスト結果に基づいて自動的に分類収納する機能を有する。
【0017】
半導体装置Wは、例えば、CSPとして具体化され、基板としてのリードフレームR内でダイシング工程を経て個片化された樹脂封止部である。もっとも、本発明は、半導体装置Wが樹脂封止されているかどうかを限定するものではない。リードフレームR上には、図6に示すように、複数の樹脂封止部PMPを有し、1つの樹脂封止部PMPは、切断ライン又は切断溝SLによって所定の配列に規定された複数の半導体装置Wを有する。なお、樹脂封止部PMPは、実際には、半導体装置Wの他に製品として不要な端材部分を有するが、説明を簡略化するために省略している。本実施形態では、リードフレームRは矩形形状を有し、個片化された半導体装置Wはマトリクス状に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、円形形状を有するウェハからダイシング工程によって個片化されたチップ(半導体装置)にも本発明を適用することができる。ここで、図6は、ダイシング工程を経て個片化された半導体装置Wを示す平面図である。
【0018】
吸着機構100は、ダイシング工程を経て個片化された複数の半導体装置Wを吸着して所定の配列で固定及び位置決めする機能を有し、図2に示すように、載置部110と、吸引孔120と、配管130と、吸引手段140とを有する。ここで、図2は、図1に示す半導体製造装置1において、半導体装置Wをマトリクス状に配置した吸着機構100及び吸着制御機構200を示す概略図であって、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のα−α’断面図である。
【0019】
載置部110は、例えば、治具として具体化され、後述する吸引孔120を介して複数の半導体装置Wを所定の配列で載置する。載置部110は、板状部材で、1回のダイシング工程によって個片化される半導体装置Wを載置できる領域112を有する。本実施形態では、載置部110が有する領域112は1つであるが、載置部110に複数の領域112を設けてもよい。これにより、載置部110の領域112からトレイ等の収納位置に半導体装置Wを1つずつ搬送している間にダイシングが施され個片化された半導体装置を順々に他の領域に載置することができる。換言すれば、載置部110に複数の領域112を設けることで、載置部110から半導体装置Wを1つずつ搬送している間もダイシング工程を行うことが可能となる。
【0020】
載置部110は、交換可能であり、半導体装置Wの品種(数量及び形状)により適宜交換することができる。例えば、1回のダイシング工程から300個の半導体装置Wが個片化される場合は、300個の半導体装置Wを載置することができる載置部110(詳細には、後述する領域112に300個の吸引孔120を有する載置部110)を用いる。
【0021】
領域112は、ダイシング工程を経て個片化された半導体装置Wをそのままの配列状態で載置する。領域112は、切断された複数の半導体装置Wを吸着するための吸引孔120が半導体装置Wに対応して多数形成されている。本実施形態では、ダイシング工程において、矩形形状を有するリードフレームRをマトリクス状に切断することで複数の半導体装置Wを形成しているため、領域112は、矩形形状を有しているが、矩形形状に限定されないことは言うまでもない。
【0022】
吸引孔120は、載置部110の領域112に複数の半導体装置Wに対応するように所定の配列(本実施形態ではマトリクス状)で複数形成される。複数の吸引孔120は、後述する吸引手段140に配管130及び吸着制御機構200を介して接続される。吸引孔120と吸引手段140との接続は、吸着制御機構200によって制御される。吸引孔120と吸引手段140が接続されると、吸引孔120は減圧状態に維持されて半導体装置Wを各々吸着する。吸引孔120と吸引手段140の接続が遮断されると、吸引孔120は大気状態に戻されて半導体装置Wは載置部110からピックアップ可能となる。
【0023】
吸引孔120の形状及び大きさは、半導体装置Wが載置部110上でずれない程度の吸着力を与えるように設定される。十分な吸着力がなくてピックアップの際に生じる振動などによって半導体装置Wがずれると、後述する吸着ヘッド300が本来の位置においてピックアップできなかったりピックアップが不十分となったりするなどの問題を招くからである。
【0024】
配管130は、例えば、チューブ等で構成され、吸引孔120と一対一で対応するように、吸引孔120の数と同数設けられ、吸引孔120と1つの吸引手段140とを接続する機能を有する。
【0025】
吸引手段140は、例えば、吸引ポンプ又は排気ポンプとして具体化され、配管130を介して吸引孔120を減圧して半導体装置Wを吸着可能にする機能を有する。吸引手段140は、配管130と一対一で対応した複数の吸引孔120を一括して減圧するが、後述する吸着制御機構200により特定の吸引孔120の吸着を解除することができるため1つだけ設ければよい。なお、吸引手段140には、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0026】
吸着制御機構200は、特定の半導体装置Wの位置を表す座標情報に対応する特定の半導体装置Wを吸着する吸引孔120と吸引手段140との配管130を遮断する機能を有し、バルブプレート210と、切り替え弁220とを有する。換言すれば、吸着機構200は、後述する切り替え弁220を制御することで、特定の半導体装置Wの吸着の解除及び維持を制御する。
【0027】
バルブプレート210は、図3に示すように、矩形形状の板状部材であり、第1のバルブ222と、第2のバルブ224と、エア流路212と、切り替え弁220とを有する。バルブプレート210は、載置部110に形成された複数の吸引孔120と吸引手段140との接続を中継する。ここで、図3は、図2に示すバルブプレート210が規定する位置座標を示す平面図である。
【0028】
エア流路212は、載置部110に形成された吸引孔120の数と同数、若しくは、それより多く設けられ、バルブプレート210上にマトリクス状に形成される。このため、バルブプレート210上に多数のエア流路212を設けることができれば、載置部110は、エア流路212の数の範囲内で自由に交換可能となる。エア流路212は、載置部110側の一端212aが配管130に接続し、他端212bが吸引手段140に接続している。なお、半導体装置Wがマトリクス状以外の配列の場合であっても、吸引孔120とエア流路212とを一対一で対応させることで、半導体装置Wの位置及び吸引孔120の位置は1つに決定される。
【0029】
図3を参照するに、エア流路212は、本実施形態では、144個に個片化された半導体装置Wを吸着するために載置部210に形成された144個の吸引孔120に対応して、144個のエア流路212が形成されており、それぞれのエア流路212の位置は、X方向の位置(X座標)A乃至R、及び、Y方向の位置(Y座標)1乃至8で定義される。例えば、図3において斜線で記載されているエア流路212は、位置座標(H、1)で表される。
【0030】
切り替え弁220は、エア流路212に対応して吸着制御機構200に設けられ、吸引孔120と吸引手段140とを接続状態及び非接続状態に独立して切り替える機能を有する。即ち、切り替え弁220は、半導体装置Wの吸着及び吸着解除を各々の吸引孔120に対して行うことができる。切り替え弁220は、本実施形態では、AND信号により動作する小型弁として具体化される。
【0031】
第1のバルブ222は、エア流路212のX方向の位置を規定し、X方向のAND信号を制御する。本実施形態では、X方向に18個のエア流路212が配置されているため、18個の第1のバルブ222乃至222が設けられ、例えば、第1のバルブ222は、X方向の位置がHのエア流路212のAND信号を制御する。具体的には、第1のバルブ222が開口するとX方向の位置がHの1列のエア流路212にAND信号としてのエア信号が送られる。
【0032】
第2のバルブ224は、エア流路212のY方向の位置を規定し、Y方向のAND信号を制御する。本実施形態では、Y方向に8個の貫通孔212が配置されているため、8個の第2のバルブ224乃至224が設けられ、例えば、第2のバルブ224は、Y方向の位置が1のエア流路212のAND信号を制御する。具体的には、第1のバルブ224が開口するとY方向の位置が1の1行のエア流路212にAND信号としてのエア信号が送られる。
【0033】
ここで、図3において半導体装置Wが全て(即ち、144個)載置部110に形成された吸引孔120に吸着されていると仮定し、1つの半導体装置Wのみの吸着を解除する場合の例を説明する。例えば、位置座標(H、1)のエア流路212に対応する吸引孔120が吸着している半導体装置Wをピックアップするためには、第1のバルブ222及び第2のバルブ224を開口する。すると、第1のバルブ222からはX方向の位置がHの1列のエア流路212にエア信号が送られ、第2のバルブ224からはY方向の位置が1の1行のエア流路212にエア信号が送られ、Hの1列と1の行の交わる位置座標(H、1)を有するエア流路212に対応する配管130が遮断される。従って、位置座標(H、1)の吸引孔120と吸引手段140とが非接続状態となり、位置座標(H、1)の吸引孔120の吸着が解除され、半導体装置Wをピックアップすることが可能となる。このとき、位置座標(H、1)以外の吸引孔120の吸着は解除されない。これは、切り替え弁220がAND信号により動作する小型弁であるため、X方向及びY方向のエア信号を受けなければ配管130を遮断しないからである。つまり、X方向のエア信号だけを受けただけのエア流路212(例えば、位置座標(H、2乃至8)のエア流路212)又はY方向のエア信号だけを受けただけのエア流路212(例えば、位置座標(A乃至G及びI乃至R、1)のエア流路212)では、切り替え弁220は配管130を遮断しない。なお、吸着を解除する半導体装置Wの数は1つでなくてもよく、例えば、一列8個の吸着する場合は、Y座標1から8にエア信号を送り、X座標Hにエア信号を送ればよく、任意の一列又は一行の半導体装置Wの吸着を解除することも可能である。
【0034】
以下、図4を参照して、第1のバルブ222及び第2のバルブ224からのエア信号により、切り替え弁220がエア流路212を遮断する原理について説明する。図4は、図3に示す切り替え弁220がエア流路212を遮断する概念を示す要部断面図である。まず、第1のバルブ222及び第2のバルブ224からのエア信号を受けていない状態では、図4(a)に示すように、エア流路212は遮断されておらず、吸引孔120と吸引手段140は接続しているため半導体装置Wは載置部110に吸着されている。そして、第1のバルブ222(又は第2のバルブ224)からエア信号が送られると、図4(b)に示すように、エア流路212上に設けられた遮断部材228が押し上げられるが、吸引孔120と吸引手段140の接続は遮断されていないため半導体装置Wは載置部110に吸着されている。次いで、第2のバルブ224(又は第1のバルブ222)からエア信号が送られると、図4(c)に示すように、エア流路212上に設けられた遮断部材228は更に押し上げられ、吸引孔120と吸引手段140の接続を遮断する。従って、吸引孔120による半導体装置Wの吸着が解除され、図4(d)に示すように、半導体装置Wのピックアップが可能となる。
【0035】
吸着制御機構200によれば、特定の半導体装置Wのみの吸着を解除し、その他の半導体装置Wの吸着を維持することができる。例えば、ピックアップする半導体装置Wのみの吸着を解除し、ピックアップをしない半導体装置Wの吸着を維持することで、ピックアップをする際のピックアップをしない半導体装置Wの位置ずれを防止することができる。従って、半導体装置Wは、常に本来の位置にあるため確実にピックアップをすることが可能となる。また、吸引孔120毎に吸着の維持及び解除を制御することができるため、吸引孔120毎に吸引手段140やバルブを設置する必要がなく、設置スペースを最小限に抑えて装置の大型化を抑えると共に、コストの増加を防止することができる。
【0036】
吸着ヘッド300は、半導体装置Wに吸着し、載置部110からピックアップしてトレイ等の収納位置やテスト位置などの所定の位置まで半導体装置Wを搬送し、且つ、所定の位置に半導体装置Wを載置する機能を有する。吸着ヘッド300は、図1に示すように、略円筒形状を有するヘッド部310を有し、ヘッド部310には、略円筒形状を有してその長手方向に延びる中空部としての吸引孔320が形成され、ヘッド部310の先端は半導体装置Wを吸着する吸着面340として機能する。
【0037】
吸引孔320は、図示しない吸引ポンプ(又は排気ポンプ)とバルブに直接又は管などを介して接続されている。バルブの開閉は半導体製造装置1の図示しない制御部によって制御される。バルブが開口すると吸引ポンプと吸引孔320が連通する。これによって、吸引孔320は減圧状態に維持されて吸着面340が半導体装置Wの上面を吸着する。バルブが閉口すると吸引ポンプと吸引孔320の連通が解除される。これによって、吸引孔320は大気状態に戻されて半導体装置Wは吸着面340から分離する。また、吸着ヘッド300は、図示しない駆動機構によって、2次元的に移動可能に設けられる。この結果、吸着ヘッド300は、載置部110上の半導体装置Wに近接及び離間するように移動することができると共に、吸着面340が吸引孔320を介して半導体装置Wの上面を吸着及び分離することができる。なお、吸着ヘッド300は、複数のヘッド部310を有する一括吸着ヘッドとして構成してもよく、例えば、マトリクス状に配置された半導体装置Wのうち一列(又は一行)を一括して吸着してもよい。但し、載置部110からトレイ等の収納位置では隣り合う半導体装置Wの間隔が異なるため、半導体装置Wを一括吸収した後、各ヘッド部310の間隔を変更する機構が必要となる。
【0038】
以下、図5を参照して、半導体製造装置1が半導体装置Wをピックアップする動作について説明する。図5は、半導体製造装置1のピックアップ動作の一部である半導体装置Wの吸着制御を説明するためのフローチャートである。
【0039】
まず、図5を参照するに、図示しないインデックステーブルでダイシング工程を経て、マトリクス状に個片化された樹脂封止部である半導体装置Wは、一括して吸着ヘッドに吸着される(ステップ1002)。ダイシングが施された半導体装置Wは、一括して吸着され載置部110に移されるため、インデックステーブルでは続けて次の半導体装置Wのダイシングを行うことができる。
【0040】
次に、吸着ヘッドに一括して吸着された半導体装置Wを所定の配列(マトリクス状)で載置部110(の領域112)の上に載置し、その後、吸引手段140により配管130を介して吸引孔120を真空吸引状態として半導体装置Wを載置部110に吸着する(ステップ1004)。載置部110における半導体装置Wの位置決めは、図示しないカメラ及びその他の当業界で周知のアライメント機構を利用して、吸引孔120の上にくるように行われる。
【0041】
次に、制御装置からのピックアップ命令もしくはオペレーターの入力によってピックアップしたい半導体装置Wの位置を表す位置座標を取得する(ステップ1006)。半導体装置Wの位置を表す位置情報は、吸引孔120に割り当てられたエア流路212のXY座標から求まる。例えば、予めエア流路212のXY座標と半導体装置Wの座標情報を対応させたテーブル等を用いればよい。
【0042】
次に、ステップ1006で取得したピックアップしたい半導体装置Wの位置座標を基に、吸着制御機構200によって、ピックアップしたい半導体装置Wの吸着を解除する(ステップ1008)。詳細には、ピックアップしたい半導体装置Wの位置座標からX方向及びY方向の座標成分を抽出し、第1のバルブ222及び第2のバルブ224からエア信号を切り替え弁220に送る。そして、両方(X方向及びY方向)のエア信号に対応する位置座標を有する切り替え弁220が設けられているエア流路212を遮断することで、ピックアップしたい半導体装置Wの吸着を解除する。この際、ピックアップしない半導体装置Wの吸着は維持されている。
【0043】
次に、図示しない吸着ヘッド300の駆動機構を駆動して、吸着ヘッド300をピックアップしたい半導体装置Wの上に移動させた後、吸着ヘッド300を下降して、その吸着面340を半導体装置Wに当接させる(ステップ1010)。この状態では、吸引孔320は大気圧に維持されているため、吸着面340は半導体装置Wの上面を吸着しない。
【0044】
次に、図示しないバルブを開口して吸着ヘッド300の吸引孔320を真空吸着状態として半導体装置Wの上面を吸着し、図示しない吸着ヘッド300の駆動機構を駆動して、吸着ヘッド300を上昇させ、ピックアップしたい半導体装置Wをピックアップする(ステップ1012)。このとき、ピックアップしない半導体装置Wの吸着は維持されているため、振動などによる位置ずれを生じることはない。
【0045】
吸着ヘッド300は、その後、ピックアップした半導体装置Wを所定の位置まで搬送し、目的位置で、吸着ヘッド300に接続された図示しないバルブを閉口する。この結果、吸着孔340の内部圧力を大気圧に開放して吸着面330による吸着力を解除し、半導体装置Wを目的位置に載置することができる。
【0046】
次いで、ステップ1006から同一の処理を繰り返し、再び、ピックアップしたい半導体装置Wを載置部110からピックアップする。このとき、半導体装置Wは位置ずれを生じることなく本来の位置にあるため、ピックアップしたい半導体装置Wを確実にピックアップすることができる。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、吸着制御機構は、位置座標に対応する半導体装置の吸着を解除するのではなく、位置座標に対応する半導体装置の吸着を維持し、その他の半導体装置の吸着を解除するように構成することも可能である。また、切り替え弁220のエア信号は加圧エアでも吸引エアでも制御可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成でありながら特定のワークを確実にピックアップすることができ、装置の小型化及び低コストを実現する半導体製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一側面としての半導体製造装置の要部断面図である。
【図2】図1に示す半導体製造装置において、半導体装置をマトリクス状に配置した吸着機構及び吸着制御機構を示す平面図、及び、断面図である。
【図3】図2に示すバルブプレートが規定する位置座標を示す平面図である。
【図4】図3に示す切り替え弁が経路を遮断する概念を示す要部断面図である。
【図5】図1に示す半導体装置のピックアップ動作の一部である半導体装置の吸着制御を説明するためのフローチャートである。
【図6】ダイシング工程を経て個片化された半導体装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 半導体製造装置
100 吸着機構
110 載置部
120 吸引孔
130 配管
140 吸引手段
200 吸着制御機構
210 バルブプレート
212 エア流路
220 切り替え弁
222 第1のバルブ
224 第2のバルブ
300 吸着ヘッド
310 ヘッド部
320 吸引孔
340 吸着面
W 半導体装置

Claims (2)

  1. 複数のワークを各々吸着するための複数の吸引孔と、前記複数の吸引孔を1括して減圧する吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続するエア流路とを有し、前記複数の吸引孔を介して前記複数のワークを所定の配列で吸着する載置部と、
    前記エア流路に設けられ、前記吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続及び非接続の状態に独立して切り替え可能なAND回路を使用した切り替え弁と、
    前記複数のワークのうち特定のワークの位置を表す座標情報に対応する前記特定のワークのエア流路に設けられた前記切り替え弁を制御する吸着制御機構とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 複数のワークを各々吸着するための複数の吸引孔と、前記複数の吸引孔を1括して減圧する吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続するエア流路とを有し、前記複数の吸引孔を介して前記複数のワークを所定の配列で吸着する載置部と、前記エア流路に設けられ、前記吸引手段と前記複数の吸引孔とを接続及び非接続の状態に独立して切り替え可能なAND回路を使用した切り替え弁と、前記複数のワークのうち特定のワークの位置を表す座標情報に対応する前記特定のワークのエア流路に設けられた前記切り替え弁を制御する吸着制御機構とを有する半導体製造装置の前記載置部に前記所定の配列で吸着された前記複数のワークのうち特定のワークの吸着を制御する吸着制御方法であって、
    前記所定の配列で吸着された前記複数のワークから前記特定のワークの位置を表す座標情報を取得するステップと、
    前記取得ステップで取得した前記特定のワークの前記座標情報に基づいて、前記AND回路を使用した前記切り替え弁を介して前記特定のワークの吸着を維持する又は前記特定のワークの吸着を解除するステップとを有することを特徴とする吸着制御方法。
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