JP2005018709A - 紙幣取扱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙幣取扱装置において、装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とする。
【解決手段】紙幣取扱装置は、収納庫への紙幣の収納に先立ち、紙幣の損耗状態を、「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」の3段階に鑑別し、各紙幣の損耗状態を紙幣ごとに紙幣データ記憶部に記憶しておく。紙幣取扱装置の収納庫には、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納する。出金取引時には、紙幣データ記憶部を参照して、利用者から要求された損耗状態の紙幣を出金する。
【選択図】 図4
【解決手段】紙幣取扱装置は、収納庫への紙幣の収納に先立ち、紙幣の損耗状態を、「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」の3段階に鑑別し、各紙幣の損耗状態を紙幣ごとに紙幣データ記憶部に記憶しておく。紙幣取扱装置の収納庫には、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納する。出金取引時には、紙幣データ記憶部を参照して、利用者から要求された損耗状態の紙幣を出金する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現金自動取引装置に装備される紙幣取扱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金融機関等で利用者に対する入出金に現金自動取引装置(以下、ATMと呼ぶ)が使用されている。このATMは、紙幣を取り扱うための紙幣取扱装置を備えている。近年では、ATMは、コンビニエンスストアなどにも設置され、利便性の向上が図られている。
【0003】
ところで、冠婚葬祭のときなどに、折り目や、しわや、汚れのない、いわゆる新札が必要となる場合がある。しかし、従来のATMは、新札を他の紙幣と区別して取り扱う機能を有していない。このため、利用者は、新札が必要な場合には、近所にATMが設置されているにも関わらず、新札を求めて金融機関に行かなければならず、ATMに対して更なる利便性の向上が求められていた。
【0004】
近年では、新札を他の紙幣と区別して取り扱い可能な紙幣入出金装置が提案されている(特許文献1参照)。この紙幣入出金装置では、通常の紙幣を収納するための収納部とは別に、新札を収納するためのオプションの収納部を備えることにより、新札の取り扱いを可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−331843号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された紙幣入出金装置は、オプションの収納部を備えるため、装置の大型化を招くという課題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、紙幣取扱装置において、装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。すなわち、本発明の第1の紙幣取扱装置は、紙幣を搬送する搬送機構と、該搬送された紙幣を収納する収納部と、該収納された紙幣の損耗状態を該紙幣ごとに記憶する記憶部とを備えることを要旨とする。
【0009】
こうすることによって、1つの収納部に、種々の損耗状態の紙幣、例えば、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納しても、記憶部を参照することによって、収納部のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを判断することができる。したがって、所望の損耗状態の紙幣を容易に抽出することができる。つまり、紙幣取扱装置は、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要がない。この結果、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【0010】
上記紙幣取扱装置において、さらに、前記収納に先立ち、前記損耗状態を鑑別する鑑別部を備えるようにすることができる。
【0011】
こうすることによって、記憶部は、紙幣の装填や入金取引など、収納部への紙幣の収納時に、鑑別部での鑑別結果に基づいて、紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶することができる。
【0012】
上記紙幣取扱装置において、前記鑑別部は、前記損耗状態を、例えば、新札と新札以外の紙幣との2種類に鑑別するようにしてもよいが、「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」、「損耗が激しい」など、3段階以上に鑑別可能であるようにすることが好ましい。
【0013】
こうすることによって、利用者の多様なニーズに柔軟に対応することができる。
【0014】
本発明の第1の紙幣取扱装置において、さらに、出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、紙幣を出金するための出金口と、前記要求に基づいて、前記記憶部を参照し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部とを備えるようにすることができる。
【0015】
こうすることによって、利用者から要求された損耗状態の紙幣、例えば、新札を出金することができる。
【0016】
上記紙幣取扱装置において、前記収納部は、前記紙幣の金種ごとに備えられており、前記要求入力部は、前記金種ごとに前記要求を入力するようにすることが好ましい。
【0017】
こうすることによって、利用者は、万円札や千円札など、金種ごとに紙幣の損耗状態を指定することができる。
【0018】
また、前記要求は、前記損耗状態と、該損耗状態の紙幣の枚数とを含むようにすることが好ましい。
【0019】
こうすることによって、利用者は、一度の出金取引で複数の損耗状態の紙幣を要求することができる。例えば、利用者は、一度に10万円出金するときに、新札を6枚、新札以外の紙幣を4枚など、複数の損耗状態の紙幣について、それぞれ枚数を指定することができる。
【0020】
また、前記出金制御部は、前記収納部に前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、出金取引を中止するようにしてもよいが、該不足する枚数分、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を搬出するようにしてもよい。
【0021】
こうすることによって、利用者の要求に完全に応じることはできないまでも、出金取引を継続することができる。
【0022】
また、さらに、前記記憶部を参照して、前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、該不足していることを表示する表示部を備えるようにしてもよい。
【0023】
こうすることによって、利用者の要求に応じられないときに、その旨を速やかに利用者に報知することができる。表示部には、さらに、利用者の要求する損耗状態の紙幣の出金可能な枚数や不足する枚数を表示するようにしてもよい。
【0024】
本発明の第1の紙幣取扱装置において、さらに、前記記憶部を参照し、前記収納部に所定の損耗状態の紙幣が収納されているときに、該損耗状態の紙幣が収納されていることを表示する表示部を備えるようにすることができる。
【0025】
「所定の損耗状態の紙幣」としては、例えば、新札が挙げられる。こうすることによって、利用者は、表示部を見て、当該紙幣取扱装置を利用するか否かを判断することができる。
【0026】
本発明は、以下のように構成することもできる。すなわち、本発明の第2の紙幣取扱装置は、紙幣を収納する収納部と、前記紙幣を搬送する搬送機構と、前記紙幣の損耗状態を鑑別する鑑別部と、出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、紙幣を出金するための出金口と、前記要求に応じて、前記収納部と、前記搬送機構と、前記鑑別部とを制御し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部とを備えることを要旨とする。
【0027】
こうすることによっても、出金時に、収納部に収納された紙幣の損耗状態を鑑別することができるので、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要はない。したがって、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【0028】
なお、本発明の第2の紙幣取扱装置においても、先に説明した本発明の第1の紙幣取扱装置と同様に、種々の付加的要素を適用することができる。
【0029】
上述した出金制御部を備える紙幣取扱装置において、さらに、前記紙幣を一時的に保管するための一時保管庫を備え、前記出金制御部は、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を、前記一時保管庫に保管し、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出するようにすることができる。
【0030】
こうすることによって、収納部に収納された紙幣を一時保管庫と出金口とに振り分けながら、利用者が要求する損耗状態の紙幣を、収納部から出金口へ、スムーズに搬出することができる。
【0031】
本発明は、上述の紙幣取扱装置としての構成の他、この紙幣取扱装置を備える現金自動取引装置、紙幣取扱装置または現金自動取引装置の制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0032】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、紙幣取扱装置、現金自動取引装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.現金自動取引装置:
B.紙幣取扱装置:
C.機能ブロック:
D.紙幣装填処理:
E.入金制御処理:
F.出金制御処理:
G.変形例:
【0034】
A.現金自動取引装置:
図1は、本発明の一実施例としての紙幣取扱装置を装備した現金自動取引装置200の外観を示す説明図である。この現金自動取引装置(以下、ATMと呼ぶ)200は、銀行やコンビニエンスストアなどに設置され、利用者の操作に応じて入出金処理を行うための装置である。ATM200は、図示するように、操作部203や、通帳取扱機構204や、カード取扱機構205や、明細票発行機構206や、紙幣取扱装置100などを備えている。紙幣取扱装置100は、紙幣入出金口207を備えている。
【0035】
操作部203は、入出金取引のための情報表示および入出金のための操作入力を行うための利用者とのインタフェースである。本実施例では、タッチパネルを用いるものとしたが、ディスプレイと押しボタンスイッチなどの組み合わせで構成してもよい。
【0036】
通帳取扱機構204は、通帳を取り扱い、取引に応じて、通帳に記されたマークなどの読み取りや、印字処理などを行う。
【0037】
カード取扱機構205は、いわゆるキャッシュカードなど磁気ストライプカードに記録された情報を読み取る。カードに記録された情報には、例えば、金融機関番号、科目、利用者の口座番号などが含まれる。
【0038】
利用者との紙幣の授受は、紙幣入出金口207を通じて行われる。入金時には、利用者が紙幣入出金口207に入れた紙幣は、ATM200に備えられた紙幣取扱装置100によって、鑑別され、金種ごとに分類されて保管される。出金時には、紙幣取扱装置100は、利用者の指示した金額分の紙幣を繰り出し、紙幣入出金口207から利用者に受け渡す。
【0039】
明細票発行機構206は、取引に応じて、その内容を記録した明細票を発行する。
【0040】
本実施例のATM200は、折り目や、しわや、汚れのない紙幣(以下、新札と呼ぶ)を、他の紙幣と区別して取り扱い可能である。表示パネル210は、ATM200が新札を出金可能なときに、その旨を表示する。こうすることによって、利用者は、表示パネル210を見て、当該ATMを利用するか否かを判断することができる。
【0041】
ATM200の各ユニットの動作は、制御ユニット202によって制御される。制御ユニット202は、内部にCPU、メモリを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。制御ユニット202は、図中に矢印で示す通り、各ユニットと情報の授受を行い、ATM200全体の動作を制御する。制御ユニット202は、ホストコンピュータ300と通信回線で接続されている。制御ユニット202が、取引に関する情報をホストコンピュータ300に送信することにより、利用者の口座への入出金などの処理がホストコンピュータ300側で行われる。
【0042】
B.紙幣取扱装置:
図2は、紙幣取扱装置100の概略構成を示す側断面図である。紙幣取扱装置100は、入金された紙幣を、以後の出金に再利用する型、いわゆる還流型の装置である。紙幣取扱装置100は、図示するように、上部ユニット110と、金庫部150とから構成されている。
【0043】
金庫部150は、厚板の金属で覆われ、堅牢に構成されている。金庫部150には、出金に使用できる正常な紙幣(以下、真券と呼ぶ)を保管するための収納庫170、171と、損傷がひどい、偽券である、など取引に不適な紙幣(以下、リジェクト紙幣と呼ぶ)を保管するリジェクト庫160が備えられている。
【0044】
収納庫170は、万円札を収納するための万円庫であり、収納庫171は、千円札を収納するための千円庫である。収納庫170、171およびリジェクト庫160には、庫内での紙幣の配列順序が混乱しないように、紙幣を整然と保持するための可動式の押板170A、171A、160Aがそれぞれ設けられている。本実施例では、各収納庫170、171は、後から搬入された紙幣が先に搬出される構造となっている。各収納庫170、171は、先に搬入された紙幣が先に搬出される構造としてもよい。また、金庫部150に、さらに、五千円札を収納するための五千円庫を備えるようにしてもよい。なお、本実施例では、リジェクト庫160は、収納庫170、171への紙幣の装填時や、収納庫170、171からの紙幣の回収時にも利用されるので、装填回収庫160とも呼ぶ。
【0045】
上部ユニット110の構造は次の通りである。入出金部111は、利用者との紙幣の授受を行うための空隙である。入出金部111の入り口には、シャッタ116が設けられている。このシャッタ116は、先に説明したATM200の紙幣入出金口207と連動して自動的に開閉する。また、入出金部111には、紙幣の有無を検出するためのセンサが備えられている。
【0046】
鑑別部126は各紙幣について、金種、真偽を鑑別し、その結果を出力する。鑑別は、紙幣をスキャンして得られる画像データ、磁気特性、紫外線などに対する光学特性など種々の情報を利用して行うことができる。また、本実施例では、鑑別部126は、紙幣の損耗状態について、「新札」と、「比較的きれい」と、「シワあり」との3段階に鑑別する。さらに多くの段階に鑑別するようにしてもよい。紙幣の損耗状態を鑑別するためのセンサとしては、接触型センサ、反射型センサ、透過型センサ、カラーセンサ、赤外線センサなど、種々のセンサを用いることができる。複数のセンサを組み合わせて鑑別を行うものとしてもよい。
【0047】
上部ユニット110内には、入出金の過程で紙幣を一時的に保管するための一時保管庫122が用意されている。一時保管庫122は、搬送された順に紙幣を保管し、その逆の順序で紙幣を繰り出すことができる。本実施例では、回転ドラムの周囲に巻き付けるベルトによって紙幣を保持する機構を利用した。一時保管庫122は、200枚の紙幣を一時保管することができる。
【0048】
紙幣取扱装置100内での紙幣の搬送は、搬送部140によって行われる。搬送部140は、ローラ、ベルトなどの搬送機構を利用して、紙幣を搬送するための機構である。搬送部140の経路には、紙幣の搬送先を切り換えるためのゲート141、142、143や、複数の通過センサ145が設けられている。ゲート141は、一時保管庫122と入出金部111と間で搬送先の切り換えを行う。ゲート142は、搬送先をリジェクト庫160に切り換える。ゲート143は、搬送先を各収納庫170、171間で切り換える。
【0049】
図示を省略したが、紙幣取扱装置100の内部には制御ユニットが備えられている。制御ユニットは、内部にCPU、メモリを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、予め用意されたプログラムに従って、紙幣取扱装置100の動作を制御する。
【0050】
C.機能ブロック:
図3は、ATM200の機能ブロックを示す説明図である。図中の各機能ブロックは、制御ユニット202内に、それぞれソフトウェア的に構築されている。これらの機能ブロックは、ハードウェア的に構成することも可能である。
【0051】
ATM200の機能ブロックは、主制御部101の制御下で、それぞれ次の機能を奏する。通信部102は、ホストコンピュータ300との通信を制御する。鑑別実行部103は、鑑別部126を用いて、紙幣の鑑別を行う。入出金制御部104は、入出金時の紙幣の搬送を制御する。インタフェース制御部105は、操作部203への画面提示、および、利用者による操作の入力を行う。このインタフェース制御部105は、本発明における要求入力部に相当する。カード、通帳取扱制御部106は、キャッシュカード、通帳などから、取引対象となる金融機関番号、科目、利用者の口座番号を入力し、通帳への記帳を行う。
【0052】
紙幣データ記憶部107は、鑑別部126での鑑別結果に基づいて、各収納庫170、171に収納されている紙幣について、紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶する。表示キーデータ記憶部108は、操作部203に、出金時に利用者が紙幣の損耗状態を選択する画面を表示させるための表示キーデータを記憶する。
【0053】
図4は、紙幣データ記憶部107に記憶されるデータの内容を示す説明図である。紙幣データ記憶部107は、収納庫170に収納された万円札に関する万円庫紙幣データテーブルと、収納庫171に収納された千円札に関する千円庫紙幣データテーブルとを記憶している。図示するように、各データテーブルには、何枚目にどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかが記録される。「1枚目」、「2枚目」、・・・とは、各収納庫170、171に搬入された順番を表している。「損耗状態」の「S」、「A」、「B」は、それぞれ鑑別部126での鑑別結果であり、その紙幣が「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」に相当する紙幣であることを示している。なお、本実施例では、各紙幣の損耗状態をテーブルの形式で記憶するものとしたが、収納庫内のどこにどのような紙幣が収納されているのかが分かれば、他の形式で記憶するものとしても良い。
【0054】
図5は、表示キーデータ記憶部108に記憶される表示キーデータの内容を示す説明図である。このデータは、収納庫170、171ごとに記憶され、出金取引時に読み出され、後述する出金入力確認画面、および、紙幣状態選択画面の表示処理に利用される(図11、12参照)。収納庫に「新札」に相当する紙幣が収納されていれば、「「新札」キー表示」の項目は「あり」である。収納庫に「比較的きれい」に相当する紙幣が収納されていれば、「「比較的きれい」キー表示」の項目は「あり」である。収納庫に「シワあり」に相当する紙幣が収納されていれば、「「指定なし」キー表示」の項目は「あり」である。
【0055】
「「紙幣状態選択」キー表示」の項目は、出金入力確認画面の表示処理に利用される。「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のうちの2つ以上が「あり」の場合には、利用者は、紙幣の損耗状態の選択が可能であるから、「「紙幣状態選択」キー表示」は「あり」とする。「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のうちのいずれか1つにしか「あり」がない場合には、利用者が紙幣の損耗状態を選択する余地がないので、「「紙幣状態選択」キー表示」は「なし」とする。
【0056】
D.紙幣装填処理:
図6は、紙幣装填処理の流れを示すフローチャートである。ATM200の係員が装填回収庫160に装填すべき紙幣を収納し、紙幣装填処理を開始するための所定の操作を行ったときに、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0057】
制御ユニット202は、まず、装填回収庫160から一時保管庫122に紙幣を1枚ずつ繰り出す(ステップS100)。そして、装填回収庫160が空になったか否か、一時保管庫122が一杯になったか否かを判断する(ステップS110)。装填回収庫160に紙幣が残存しており、かつ、一時保管庫122が一杯でなければ、装填回収庫160からの紙幣の繰り出しを継続する。
【0058】
ステップS110において、装填回収庫160が空になったか、あるいは、一時保管庫122が一杯になったら、一時保管庫122から鑑別部126へ紙幣を1枚繰り出し(ステップS120)、鑑別処理を行う(ステップS130)。先に説明したように、鑑別処理では、金種や、真偽の鑑別とともに、紙幣の損耗状態の鑑別を行う。
【0059】
そして、鑑別結果に基づいて、紙幣の損耗状態を、紙幣データ記憶部107の金種に対応する各紙幣データテーブルに記憶し(ステップS140)、鑑別済みの紙幣を、金種に対応する各収納庫に収納する(ステップS150)。つまり、各収納庫170、171には、様々な損耗状態の紙幣が収納される。
【0060】
次に、一時保管庫122が空になったか否かを判断する(ステップS160)。一時保管庫122に紙幣が残存していれば、ステップS120〜S160の処理を繰り返す。一時保管庫122が空になった場合には、装填回収庫160が空になったか否かを判断する(ステップS170)。装填回収庫160に紙幣が残存していれば、ステップS100〜S170の処理を繰り返す。装填回収庫160が空になった場合には、表示キーデータ記憶部108の内容を更新し(ステップS180)、紙幣装填処理を終了する。
【0061】
以上説明した紙幣装填処理によって、紙幣データ記憶部107に各収納庫170、171のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを記憶することができる。したがって、後述する出金制御処理時に紙幣データ記憶部107を参照することによって、利用者から要求された損耗状態の紙幣を速やかに出金することができる。また、本実施例では、紙幣の損耗状態を3段階に鑑別しているので、利用者の多様なニーズに柔軟に対応することができる。
【0062】
なお、本実施例では、上述した紙幣装填処理において、装填回収庫160から繰り出した全紙幣について、鑑別処理を行うものとしたが、例えば、装填する紙幣がすべて新札であることが予め分かっている場合などには、鑑別処理を省略することも可能である。この場合、例えば、装填する紙幣が新札であることを、ATM200の係員が入力するようにすればよい。
【0063】
E.入金制御処理:
図7は、入金制御処理の流れを示すフローチャートである。利用者が「預け入れ」、「現金での振り込み」など、入金を伴う取引を選択した時に、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0064】
制御ユニット202は、利用者によって入出金部111に紙幣が投入され、入金取引が開始されると(ステップS200)、入出金部111から紙幣を順次繰り出し(ステップS210)、鑑別部126で紙幣の金種や、真偽の鑑別を行うとともに、入金額の計数処理を行う(ステップS220)。このとき、真券は、一時保管庫122に搬送される。また、偽券は、リジェクト庫160に搬送され、後から入出金部111に返却される。そして、入出金部111の紙幣が空になったら(ステップS225)、操作部203に計数結果を表示し、利用者からの入金指示を入力する(ステップS230)。
【0065】
次に、図6のステップS120〜S160と同様の処理を行い(ステップS240〜S275)、表示キーデータ記憶部108の内容を更新する(ステップS280)。そして、入金制御処理を終了する。
【0066】
以上説明した入金制御処理によって、入金取引時に、先に説明した紙幣装填処理と同様に、各収納庫170、171のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを、紙幣データ記憶部107に記憶することができる。
【0067】
F.出金制御処理:
図8は、出金制御処理の流れを示すフローチャートである。利用者が「引き出し」など、出金を伴う取引を選択した時に、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0068】
制御ユニット202は、操作部203に出金金額が入力されると(ステップS300)、表示キーデータ記憶部108から表示キーデータを取得する(ステップS310)。そして、「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」であるか否かを判断する(ステップS320)。そして、この判断に基づいて、図11に示したように、出金入力確認画面を操作部203に表示する。ここでは、出金金額として、「23,000円」が入力された場合について示した。表示キーデータの「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」であれば、「確認」キーB1とともに「紙幣状態選択」キーB2を表示する(ステップS322)。「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」でなければ、「紙幣状態選択」キーB2は表示せずに、「確認」キーB1だけを表示する(ステップS324)(図示省略)。
【0069】
出金入力確認画面で、利用者によって「紙幣状態選択」キーB2が押下された場合には(ステップS326)、図12に示したように、選択可能なキーを含む紙幣状態選択画面を操作部203に表示する(ステップS328)。図12では、表示キーデータの「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のいずれもが「あり」であり、利用者が「新札」キーB3、「比較的きれい」キーB4、「指定なし」キーB5のいずれの選択も可能な場合について示した。出金入力確認画面に、各損耗状態の出金可能な紙幣の枚数を表示するようにしてもよい。
【0070】
そして、利用者によっていずれかのキーが押下されると(ステップS330)、後述する紙幣の繰り出し処理を実行する(ステップS340)。各収納庫170、171から入出金部111へ指定された金額分の紙幣を繰り出す処理である。なお、「紙幣状態選択」キーB2を表示した出金入力確認画面で、利用者によって「確認」キーB1が押下された場合には、紙幣状態選択画面で、「指定なし」キーB5が押下されたときと同じ処理を行う。また、「紙幣状態選択」キーB2が表示されない出金入力確認画面で、利用者によって「確認」キーB1が押下されたときには、表示キーデータにおいて、「あり」と記憶されている項目に対応するキーが押下されたときと同じ処理を行う。
【0071】
ステップS340の紙幣の繰り出し処理が終了すると、図13に示すように、出金可能紙幣表示画面を操作部203に表示する(ステップS350)。図13では、利用者が図12に示した紙幣状態選択画面で新札を選択し、万円札については、「新札」の出金が可能であり、千円札については、「新札」の出金が不可能で、「比較的きれい」な紙幣の出金が可能である場合について例示した。この出金可能紙幣表示画面には、表示内容を利用者が承認するか否かを入力するための「はい」キーB6と、「いいえ」キーB7も表示される。
【0072】
出金可能紙幣表示画面で、利用者によって「はい」キーB6が押下されると、すなわち、表示内容が承認されると、後述する出金処理を行う(ステップS370)。また、利用者によって「いいえ」キーB7が押下されると、キャンセル処理を行う(ステップS380)。そして、出金制御処理を終了する。出金処理およびキャンセル処理については、後述する。以上の処理によって、利用者から要求された損耗状態の紙幣を出金することができる。
【0073】
図9は、図8のステップS340における紙幣の繰り出し処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、万円札と千円札とを区別せずに説明する。まず、収納庫から紙幣を1枚繰り出す(ステップS341)。そして、紙幣データ記憶部107を参照して、繰り出された紙幣が利用者によって選択された損耗状態の紙幣であるか否かを判断する(ステップS342)。選択された損耗状態の紙幣であれば、その紙幣を入出金部111に搬送する(ステップS343)。繰り出された紙幣が利用者によって選択された損耗状態の紙幣でなければ、その紙幣を一時保管庫122に搬送する(ステップS344)。
【0074】
次に、一時保管庫122の紙幣が一杯になったか否かを判断する(ステップS345)。一時保管庫122の紙幣が一杯になっていなければ、ステップS341に戻る。一時保管庫122の紙幣が一杯になった場合には、利用者によって選択された損耗状態の紙幣を繰り出すことができないので、一時保管庫122に保管されている、利用者によって選択された損耗状態とは異なる状態の紙幣を入出金部111に搬送する(ステップS346)。
【0075】
次に、入出金部111の紙幣が図8のステップS300で入力された出金金額になったか否かを判断する(ステップS347)。入出金部111の紙幣が入力された金額になっていなければ、ステップS341に戻る。入出金部111の紙幣が入力された金額になれば、繰り出し処理を終了する。
【0076】
図10は、図8のステップS370における出金処理の流れを示すフローチャートである。まず、シャッタ116を開ける(ステップS371)。そして、入出金部111に繰り出された紙幣が利用者によって取り出されたか否かを判断する(ステップS)。この判断は、入出金部111に備えられたセンサの出力に基づいて行われる。入出金部111から紙幣が取り出されると、シャッタ116を閉じる(ステップS373)。そして、一時保管庫122に保管された紙幣を収納庫に戻し(ステップS377)、紙幣データ記憶部107の紙幣データテーブルを更新し(ステップS378)、表示キーデータ記憶部108の表示キーデータを更新して(ステップS379)、出金処理を終了する。
【0077】
ステップS372において、入出金部111から紙幣が取り出されずにタイムアウトになった場合には(ステップS374)、シャッタ116を閉じ(ステップS375)、入出金部111に繰り出された紙幣を収納庫に戻して(ステップS376)、ステップS377に進む。
【0078】
図8のステップ380におけるキャンセル処理は、図10におけるステップ376〜S379と同じ処理である。
【0079】
G.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0080】
G1.変形例1:
上記実施例では、出金制御処理時に、利用者が出金する紙幣すべてについて、同じ損耗状態の紙幣を指定するようにしたが、これに限られない。金種ごとに、紙幣の損耗状態を指定可能としてもよい。また、同一の金種の紙幣を複数枚出金する場合に、損耗状態と枚数とを指定可能としてもよい。こうすることによって、さらに利便性を向上させることができる。
【0081】
G2.変形例2:
上記実施例では、収納庫は、後から搬入された紙幣が先に搬出される構造であるから、収納庫の紙幣の搬出入口付近に新札がない場合には、収納庫に新札が収納されていても、新札を出金できない場合があり得る。したがって、取引を行っていないときに、紙幣の順番を入れ換える処理を行うようにしてもよい。例えば、上記実施例では、一時保管庫122に保管可能な紙幣の枚数は200枚であるから、収納庫の搬出入口から200枚目までに新札が存在するか否かを判断し、存在しない場合に、この処理を行う。この場合、まず、収納庫から一時保管庫122に200枚の紙幣を搬送し、リジェクト庫160に移送する。そして、再度収納庫の搬出入口から200枚目までに新札が存在するか否かを判断する。新札が存在しない場合には、再度、収納庫内の紙幣をリジェクト庫160に移送する。新札が存在する場合には、入出金部111に搬送する。そして、リジェクト庫160に移送された紙幣を収納庫に戻し、その後、入出金部111の紙幣を収納庫に戻す。そして、紙幣データ記憶部107の内容を更新する。こうすることによって、収納庫に新札が存在するにも関わらず出金できなくなるという不具合を回避することができる。
【0082】
G3.変形例3:
上記実施例では、ATM200は、紙幣データ記憶部107を備えており、紙幣装填処理時や、入金制御処理時に、紙幣の損耗状態を鑑別して、記憶するものとしたが、これに限られない。出金制御処理時に、利用者から要求された損耗状態の紙幣を鑑別して出金するようにしてもよい。例えば、図9に示した紙幣の繰り出し処理のステップS342で鑑別処理を行うようにしてもよい。こうすることによっても、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、新札を他の紙幣と区別して取り扱い可能とすることができる。
【0083】
また、上記実施例のATM200において、本変形例の処理が可能となるようにしてもよい。こうすることによって、紙幣データ記憶部107のデータが事故などによって消去された場合にも取引を行うことができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、記憶部は、収納部に収納された紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶しているので、1つの収納部に、種々の損耗状態の紙幣、例えば、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納しても、記憶部を参照することによって、収納部のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを判断することができる。したがって、所望の損耗状態の紙幣を容易に抽出することができる。つまり、紙幣取扱装置は、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要がない。この結果、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての紙幣取扱装置を装備した現金自動取引装置200の外観を示す説明図である。
【図2】紙幣取扱装置100の概略構成を示す側断面図である。
【図3】ATM200の機能ブロックを示す説明図である。
【図4】紙幣データ記憶部107に記憶されるデータの内容を示す説明図である。
【図5】表示キーデータ記憶部108に記憶される表示キーデータの内容を示す説明図である。
【図6】紙幣装填処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】入金制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】出金制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】紙幣の繰り出し処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】出金処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】出金入力確認画面の一例を示す説明図である。
【図12】紙幣状態選択画面の一例を示す説明図である。
【図13】出金可能紙幣表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100…紙幣取扱装置
101…主制御部
102…通信部
103…鑑別実行部
104…入出金制御部
105…インタフェース制御部
106…通帳取扱制御部
107…紙幣データ記憶部
108…表示キーデータ記憶部
110…上部ユニット
111…入出金部
116…シャッタ
122…一時保管庫
126…鑑別部
140…搬送部
141〜143…ゲート
145…通過センサ
150…金庫部
160…装填回収庫(リジェクト庫)
170…収納庫(万円庫)
171…収納庫(千円庫)
160A、170A、171A…押板
200…現金自動取引装置
202…制御ユニット
203…操作部
204…通帳取扱機構
205…カード取扱機構
206…明細票発行機構
207…紙幣入出金口
210…表示パネル
300…ホストコンピュータ
B1…「確認」キー
B2…「紙幣状態選択」キー
B3…「新札」キー
B4…「比較的きれい」キー
B5…「指定なし」キー
B6…「はい」キー
B7…「いいえ」キー
【発明の属する技術分野】
本発明は、現金自動取引装置に装備される紙幣取扱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金融機関等で利用者に対する入出金に現金自動取引装置(以下、ATMと呼ぶ)が使用されている。このATMは、紙幣を取り扱うための紙幣取扱装置を備えている。近年では、ATMは、コンビニエンスストアなどにも設置され、利便性の向上が図られている。
【0003】
ところで、冠婚葬祭のときなどに、折り目や、しわや、汚れのない、いわゆる新札が必要となる場合がある。しかし、従来のATMは、新札を他の紙幣と区別して取り扱う機能を有していない。このため、利用者は、新札が必要な場合には、近所にATMが設置されているにも関わらず、新札を求めて金融機関に行かなければならず、ATMに対して更なる利便性の向上が求められていた。
【0004】
近年では、新札を他の紙幣と区別して取り扱い可能な紙幣入出金装置が提案されている(特許文献1参照)。この紙幣入出金装置では、通常の紙幣を収納するための収納部とは別に、新札を収納するためのオプションの収納部を備えることにより、新札の取り扱いを可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−331843号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された紙幣入出金装置は、オプションの収納部を備えるため、装置の大型化を招くという課題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、紙幣取扱装置において、装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。すなわち、本発明の第1の紙幣取扱装置は、紙幣を搬送する搬送機構と、該搬送された紙幣を収納する収納部と、該収納された紙幣の損耗状態を該紙幣ごとに記憶する記憶部とを備えることを要旨とする。
【0009】
こうすることによって、1つの収納部に、種々の損耗状態の紙幣、例えば、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納しても、記憶部を参照することによって、収納部のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを判断することができる。したがって、所望の損耗状態の紙幣を容易に抽出することができる。つまり、紙幣取扱装置は、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要がない。この結果、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【0010】
上記紙幣取扱装置において、さらに、前記収納に先立ち、前記損耗状態を鑑別する鑑別部を備えるようにすることができる。
【0011】
こうすることによって、記憶部は、紙幣の装填や入金取引など、収納部への紙幣の収納時に、鑑別部での鑑別結果に基づいて、紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶することができる。
【0012】
上記紙幣取扱装置において、前記鑑別部は、前記損耗状態を、例えば、新札と新札以外の紙幣との2種類に鑑別するようにしてもよいが、「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」、「損耗が激しい」など、3段階以上に鑑別可能であるようにすることが好ましい。
【0013】
こうすることによって、利用者の多様なニーズに柔軟に対応することができる。
【0014】
本発明の第1の紙幣取扱装置において、さらに、出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、紙幣を出金するための出金口と、前記要求に基づいて、前記記憶部を参照し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部とを備えるようにすることができる。
【0015】
こうすることによって、利用者から要求された損耗状態の紙幣、例えば、新札を出金することができる。
【0016】
上記紙幣取扱装置において、前記収納部は、前記紙幣の金種ごとに備えられており、前記要求入力部は、前記金種ごとに前記要求を入力するようにすることが好ましい。
【0017】
こうすることによって、利用者は、万円札や千円札など、金種ごとに紙幣の損耗状態を指定することができる。
【0018】
また、前記要求は、前記損耗状態と、該損耗状態の紙幣の枚数とを含むようにすることが好ましい。
【0019】
こうすることによって、利用者は、一度の出金取引で複数の損耗状態の紙幣を要求することができる。例えば、利用者は、一度に10万円出金するときに、新札を6枚、新札以外の紙幣を4枚など、複数の損耗状態の紙幣について、それぞれ枚数を指定することができる。
【0020】
また、前記出金制御部は、前記収納部に前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、出金取引を中止するようにしてもよいが、該不足する枚数分、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を搬出するようにしてもよい。
【0021】
こうすることによって、利用者の要求に完全に応じることはできないまでも、出金取引を継続することができる。
【0022】
また、さらに、前記記憶部を参照して、前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、該不足していることを表示する表示部を備えるようにしてもよい。
【0023】
こうすることによって、利用者の要求に応じられないときに、その旨を速やかに利用者に報知することができる。表示部には、さらに、利用者の要求する損耗状態の紙幣の出金可能な枚数や不足する枚数を表示するようにしてもよい。
【0024】
本発明の第1の紙幣取扱装置において、さらに、前記記憶部を参照し、前記収納部に所定の損耗状態の紙幣が収納されているときに、該損耗状態の紙幣が収納されていることを表示する表示部を備えるようにすることができる。
【0025】
「所定の損耗状態の紙幣」としては、例えば、新札が挙げられる。こうすることによって、利用者は、表示部を見て、当該紙幣取扱装置を利用するか否かを判断することができる。
【0026】
本発明は、以下のように構成することもできる。すなわち、本発明の第2の紙幣取扱装置は、紙幣を収納する収納部と、前記紙幣を搬送する搬送機構と、前記紙幣の損耗状態を鑑別する鑑別部と、出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、紙幣を出金するための出金口と、前記要求に応じて、前記収納部と、前記搬送機構と、前記鑑別部とを制御し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部とを備えることを要旨とする。
【0027】
こうすることによっても、出金時に、収納部に収納された紙幣の損耗状態を鑑別することができるので、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要はない。したがって、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【0028】
なお、本発明の第2の紙幣取扱装置においても、先に説明した本発明の第1の紙幣取扱装置と同様に、種々の付加的要素を適用することができる。
【0029】
上述した出金制御部を備える紙幣取扱装置において、さらに、前記紙幣を一時的に保管するための一時保管庫を備え、前記出金制御部は、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を、前記一時保管庫に保管し、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出するようにすることができる。
【0030】
こうすることによって、収納部に収納された紙幣を一時保管庫と出金口とに振り分けながら、利用者が要求する損耗状態の紙幣を、収納部から出金口へ、スムーズに搬出することができる。
【0031】
本発明は、上述の紙幣取扱装置としての構成の他、この紙幣取扱装置を備える現金自動取引装置、紙幣取扱装置または現金自動取引装置の制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0032】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、紙幣取扱装置、現金自動取引装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.現金自動取引装置:
B.紙幣取扱装置:
C.機能ブロック:
D.紙幣装填処理:
E.入金制御処理:
F.出金制御処理:
G.変形例:
【0034】
A.現金自動取引装置:
図1は、本発明の一実施例としての紙幣取扱装置を装備した現金自動取引装置200の外観を示す説明図である。この現金自動取引装置(以下、ATMと呼ぶ)200は、銀行やコンビニエンスストアなどに設置され、利用者の操作に応じて入出金処理を行うための装置である。ATM200は、図示するように、操作部203や、通帳取扱機構204や、カード取扱機構205や、明細票発行機構206や、紙幣取扱装置100などを備えている。紙幣取扱装置100は、紙幣入出金口207を備えている。
【0035】
操作部203は、入出金取引のための情報表示および入出金のための操作入力を行うための利用者とのインタフェースである。本実施例では、タッチパネルを用いるものとしたが、ディスプレイと押しボタンスイッチなどの組み合わせで構成してもよい。
【0036】
通帳取扱機構204は、通帳を取り扱い、取引に応じて、通帳に記されたマークなどの読み取りや、印字処理などを行う。
【0037】
カード取扱機構205は、いわゆるキャッシュカードなど磁気ストライプカードに記録された情報を読み取る。カードに記録された情報には、例えば、金融機関番号、科目、利用者の口座番号などが含まれる。
【0038】
利用者との紙幣の授受は、紙幣入出金口207を通じて行われる。入金時には、利用者が紙幣入出金口207に入れた紙幣は、ATM200に備えられた紙幣取扱装置100によって、鑑別され、金種ごとに分類されて保管される。出金時には、紙幣取扱装置100は、利用者の指示した金額分の紙幣を繰り出し、紙幣入出金口207から利用者に受け渡す。
【0039】
明細票発行機構206は、取引に応じて、その内容を記録した明細票を発行する。
【0040】
本実施例のATM200は、折り目や、しわや、汚れのない紙幣(以下、新札と呼ぶ)を、他の紙幣と区別して取り扱い可能である。表示パネル210は、ATM200が新札を出金可能なときに、その旨を表示する。こうすることによって、利用者は、表示パネル210を見て、当該ATMを利用するか否かを判断することができる。
【0041】
ATM200の各ユニットの動作は、制御ユニット202によって制御される。制御ユニット202は、内部にCPU、メモリを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。制御ユニット202は、図中に矢印で示す通り、各ユニットと情報の授受を行い、ATM200全体の動作を制御する。制御ユニット202は、ホストコンピュータ300と通信回線で接続されている。制御ユニット202が、取引に関する情報をホストコンピュータ300に送信することにより、利用者の口座への入出金などの処理がホストコンピュータ300側で行われる。
【0042】
B.紙幣取扱装置:
図2は、紙幣取扱装置100の概略構成を示す側断面図である。紙幣取扱装置100は、入金された紙幣を、以後の出金に再利用する型、いわゆる還流型の装置である。紙幣取扱装置100は、図示するように、上部ユニット110と、金庫部150とから構成されている。
【0043】
金庫部150は、厚板の金属で覆われ、堅牢に構成されている。金庫部150には、出金に使用できる正常な紙幣(以下、真券と呼ぶ)を保管するための収納庫170、171と、損傷がひどい、偽券である、など取引に不適な紙幣(以下、リジェクト紙幣と呼ぶ)を保管するリジェクト庫160が備えられている。
【0044】
収納庫170は、万円札を収納するための万円庫であり、収納庫171は、千円札を収納するための千円庫である。収納庫170、171およびリジェクト庫160には、庫内での紙幣の配列順序が混乱しないように、紙幣を整然と保持するための可動式の押板170A、171A、160Aがそれぞれ設けられている。本実施例では、各収納庫170、171は、後から搬入された紙幣が先に搬出される構造となっている。各収納庫170、171は、先に搬入された紙幣が先に搬出される構造としてもよい。また、金庫部150に、さらに、五千円札を収納するための五千円庫を備えるようにしてもよい。なお、本実施例では、リジェクト庫160は、収納庫170、171への紙幣の装填時や、収納庫170、171からの紙幣の回収時にも利用されるので、装填回収庫160とも呼ぶ。
【0045】
上部ユニット110の構造は次の通りである。入出金部111は、利用者との紙幣の授受を行うための空隙である。入出金部111の入り口には、シャッタ116が設けられている。このシャッタ116は、先に説明したATM200の紙幣入出金口207と連動して自動的に開閉する。また、入出金部111には、紙幣の有無を検出するためのセンサが備えられている。
【0046】
鑑別部126は各紙幣について、金種、真偽を鑑別し、その結果を出力する。鑑別は、紙幣をスキャンして得られる画像データ、磁気特性、紫外線などに対する光学特性など種々の情報を利用して行うことができる。また、本実施例では、鑑別部126は、紙幣の損耗状態について、「新札」と、「比較的きれい」と、「シワあり」との3段階に鑑別する。さらに多くの段階に鑑別するようにしてもよい。紙幣の損耗状態を鑑別するためのセンサとしては、接触型センサ、反射型センサ、透過型センサ、カラーセンサ、赤外線センサなど、種々のセンサを用いることができる。複数のセンサを組み合わせて鑑別を行うものとしてもよい。
【0047】
上部ユニット110内には、入出金の過程で紙幣を一時的に保管するための一時保管庫122が用意されている。一時保管庫122は、搬送された順に紙幣を保管し、その逆の順序で紙幣を繰り出すことができる。本実施例では、回転ドラムの周囲に巻き付けるベルトによって紙幣を保持する機構を利用した。一時保管庫122は、200枚の紙幣を一時保管することができる。
【0048】
紙幣取扱装置100内での紙幣の搬送は、搬送部140によって行われる。搬送部140は、ローラ、ベルトなどの搬送機構を利用して、紙幣を搬送するための機構である。搬送部140の経路には、紙幣の搬送先を切り換えるためのゲート141、142、143や、複数の通過センサ145が設けられている。ゲート141は、一時保管庫122と入出金部111と間で搬送先の切り換えを行う。ゲート142は、搬送先をリジェクト庫160に切り換える。ゲート143は、搬送先を各収納庫170、171間で切り換える。
【0049】
図示を省略したが、紙幣取扱装置100の内部には制御ユニットが備えられている。制御ユニットは、内部にCPU、メモリを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、予め用意されたプログラムに従って、紙幣取扱装置100の動作を制御する。
【0050】
C.機能ブロック:
図3は、ATM200の機能ブロックを示す説明図である。図中の各機能ブロックは、制御ユニット202内に、それぞれソフトウェア的に構築されている。これらの機能ブロックは、ハードウェア的に構成することも可能である。
【0051】
ATM200の機能ブロックは、主制御部101の制御下で、それぞれ次の機能を奏する。通信部102は、ホストコンピュータ300との通信を制御する。鑑別実行部103は、鑑別部126を用いて、紙幣の鑑別を行う。入出金制御部104は、入出金時の紙幣の搬送を制御する。インタフェース制御部105は、操作部203への画面提示、および、利用者による操作の入力を行う。このインタフェース制御部105は、本発明における要求入力部に相当する。カード、通帳取扱制御部106は、キャッシュカード、通帳などから、取引対象となる金融機関番号、科目、利用者の口座番号を入力し、通帳への記帳を行う。
【0052】
紙幣データ記憶部107は、鑑別部126での鑑別結果に基づいて、各収納庫170、171に収納されている紙幣について、紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶する。表示キーデータ記憶部108は、操作部203に、出金時に利用者が紙幣の損耗状態を選択する画面を表示させるための表示キーデータを記憶する。
【0053】
図4は、紙幣データ記憶部107に記憶されるデータの内容を示す説明図である。紙幣データ記憶部107は、収納庫170に収納された万円札に関する万円庫紙幣データテーブルと、収納庫171に収納された千円札に関する千円庫紙幣データテーブルとを記憶している。図示するように、各データテーブルには、何枚目にどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかが記録される。「1枚目」、「2枚目」、・・・とは、各収納庫170、171に搬入された順番を表している。「損耗状態」の「S」、「A」、「B」は、それぞれ鑑別部126での鑑別結果であり、その紙幣が「新札」、「比較的きれい」、「シワあり」に相当する紙幣であることを示している。なお、本実施例では、各紙幣の損耗状態をテーブルの形式で記憶するものとしたが、収納庫内のどこにどのような紙幣が収納されているのかが分かれば、他の形式で記憶するものとしても良い。
【0054】
図5は、表示キーデータ記憶部108に記憶される表示キーデータの内容を示す説明図である。このデータは、収納庫170、171ごとに記憶され、出金取引時に読み出され、後述する出金入力確認画面、および、紙幣状態選択画面の表示処理に利用される(図11、12参照)。収納庫に「新札」に相当する紙幣が収納されていれば、「「新札」キー表示」の項目は「あり」である。収納庫に「比較的きれい」に相当する紙幣が収納されていれば、「「比較的きれい」キー表示」の項目は「あり」である。収納庫に「シワあり」に相当する紙幣が収納されていれば、「「指定なし」キー表示」の項目は「あり」である。
【0055】
「「紙幣状態選択」キー表示」の項目は、出金入力確認画面の表示処理に利用される。「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のうちの2つ以上が「あり」の場合には、利用者は、紙幣の損耗状態の選択が可能であるから、「「紙幣状態選択」キー表示」は「あり」とする。「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のうちのいずれか1つにしか「あり」がない場合には、利用者が紙幣の損耗状態を選択する余地がないので、「「紙幣状態選択」キー表示」は「なし」とする。
【0056】
D.紙幣装填処理:
図6は、紙幣装填処理の流れを示すフローチャートである。ATM200の係員が装填回収庫160に装填すべき紙幣を収納し、紙幣装填処理を開始するための所定の操作を行ったときに、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0057】
制御ユニット202は、まず、装填回収庫160から一時保管庫122に紙幣を1枚ずつ繰り出す(ステップS100)。そして、装填回収庫160が空になったか否か、一時保管庫122が一杯になったか否かを判断する(ステップS110)。装填回収庫160に紙幣が残存しており、かつ、一時保管庫122が一杯でなければ、装填回収庫160からの紙幣の繰り出しを継続する。
【0058】
ステップS110において、装填回収庫160が空になったか、あるいは、一時保管庫122が一杯になったら、一時保管庫122から鑑別部126へ紙幣を1枚繰り出し(ステップS120)、鑑別処理を行う(ステップS130)。先に説明したように、鑑別処理では、金種や、真偽の鑑別とともに、紙幣の損耗状態の鑑別を行う。
【0059】
そして、鑑別結果に基づいて、紙幣の損耗状態を、紙幣データ記憶部107の金種に対応する各紙幣データテーブルに記憶し(ステップS140)、鑑別済みの紙幣を、金種に対応する各収納庫に収納する(ステップS150)。つまり、各収納庫170、171には、様々な損耗状態の紙幣が収納される。
【0060】
次に、一時保管庫122が空になったか否かを判断する(ステップS160)。一時保管庫122に紙幣が残存していれば、ステップS120〜S160の処理を繰り返す。一時保管庫122が空になった場合には、装填回収庫160が空になったか否かを判断する(ステップS170)。装填回収庫160に紙幣が残存していれば、ステップS100〜S170の処理を繰り返す。装填回収庫160が空になった場合には、表示キーデータ記憶部108の内容を更新し(ステップS180)、紙幣装填処理を終了する。
【0061】
以上説明した紙幣装填処理によって、紙幣データ記憶部107に各収納庫170、171のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを記憶することができる。したがって、後述する出金制御処理時に紙幣データ記憶部107を参照することによって、利用者から要求された損耗状態の紙幣を速やかに出金することができる。また、本実施例では、紙幣の損耗状態を3段階に鑑別しているので、利用者の多様なニーズに柔軟に対応することができる。
【0062】
なお、本実施例では、上述した紙幣装填処理において、装填回収庫160から繰り出した全紙幣について、鑑別処理を行うものとしたが、例えば、装填する紙幣がすべて新札であることが予め分かっている場合などには、鑑別処理を省略することも可能である。この場合、例えば、装填する紙幣が新札であることを、ATM200の係員が入力するようにすればよい。
【0063】
E.入金制御処理:
図7は、入金制御処理の流れを示すフローチャートである。利用者が「預け入れ」、「現金での振り込み」など、入金を伴う取引を選択した時に、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0064】
制御ユニット202は、利用者によって入出金部111に紙幣が投入され、入金取引が開始されると(ステップS200)、入出金部111から紙幣を順次繰り出し(ステップS210)、鑑別部126で紙幣の金種や、真偽の鑑別を行うとともに、入金額の計数処理を行う(ステップS220)。このとき、真券は、一時保管庫122に搬送される。また、偽券は、リジェクト庫160に搬送され、後から入出金部111に返却される。そして、入出金部111の紙幣が空になったら(ステップS225)、操作部203に計数結果を表示し、利用者からの入金指示を入力する(ステップS230)。
【0065】
次に、図6のステップS120〜S160と同様の処理を行い(ステップS240〜S275)、表示キーデータ記憶部108の内容を更新する(ステップS280)。そして、入金制御処理を終了する。
【0066】
以上説明した入金制御処理によって、入金取引時に、先に説明した紙幣装填処理と同様に、各収納庫170、171のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを、紙幣データ記憶部107に記憶することができる。
【0067】
F.出金制御処理:
図8は、出金制御処理の流れを示すフローチャートである。利用者が「引き出し」など、出金を伴う取引を選択した時に、制御ユニット202が実行する処理である。この処理の少なくとも一部を、紙幣取扱装置100の制御ユニットが実行するものとしてもよい。
【0068】
制御ユニット202は、操作部203に出金金額が入力されると(ステップS300)、表示キーデータ記憶部108から表示キーデータを取得する(ステップS310)。そして、「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」であるか否かを判断する(ステップS320)。そして、この判断に基づいて、図11に示したように、出金入力確認画面を操作部203に表示する。ここでは、出金金額として、「23,000円」が入力された場合について示した。表示キーデータの「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」であれば、「確認」キーB1とともに「紙幣状態選択」キーB2を表示する(ステップS322)。「「紙幣状態選択」キー表示」が「あり」でなければ、「紙幣状態選択」キーB2は表示せずに、「確認」キーB1だけを表示する(ステップS324)(図示省略)。
【0069】
出金入力確認画面で、利用者によって「紙幣状態選択」キーB2が押下された場合には(ステップS326)、図12に示したように、選択可能なキーを含む紙幣状態選択画面を操作部203に表示する(ステップS328)。図12では、表示キーデータの「「新札」キー表示」、「「比較的きれい」キー表示」、「「指定なし」キー表示」のいずれもが「あり」であり、利用者が「新札」キーB3、「比較的きれい」キーB4、「指定なし」キーB5のいずれの選択も可能な場合について示した。出金入力確認画面に、各損耗状態の出金可能な紙幣の枚数を表示するようにしてもよい。
【0070】
そして、利用者によっていずれかのキーが押下されると(ステップS330)、後述する紙幣の繰り出し処理を実行する(ステップS340)。各収納庫170、171から入出金部111へ指定された金額分の紙幣を繰り出す処理である。なお、「紙幣状態選択」キーB2を表示した出金入力確認画面で、利用者によって「確認」キーB1が押下された場合には、紙幣状態選択画面で、「指定なし」キーB5が押下されたときと同じ処理を行う。また、「紙幣状態選択」キーB2が表示されない出金入力確認画面で、利用者によって「確認」キーB1が押下されたときには、表示キーデータにおいて、「あり」と記憶されている項目に対応するキーが押下されたときと同じ処理を行う。
【0071】
ステップS340の紙幣の繰り出し処理が終了すると、図13に示すように、出金可能紙幣表示画面を操作部203に表示する(ステップS350)。図13では、利用者が図12に示した紙幣状態選択画面で新札を選択し、万円札については、「新札」の出金が可能であり、千円札については、「新札」の出金が不可能で、「比較的きれい」な紙幣の出金が可能である場合について例示した。この出金可能紙幣表示画面には、表示内容を利用者が承認するか否かを入力するための「はい」キーB6と、「いいえ」キーB7も表示される。
【0072】
出金可能紙幣表示画面で、利用者によって「はい」キーB6が押下されると、すなわち、表示内容が承認されると、後述する出金処理を行う(ステップS370)。また、利用者によって「いいえ」キーB7が押下されると、キャンセル処理を行う(ステップS380)。そして、出金制御処理を終了する。出金処理およびキャンセル処理については、後述する。以上の処理によって、利用者から要求された損耗状態の紙幣を出金することができる。
【0073】
図9は、図8のステップS340における紙幣の繰り出し処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、万円札と千円札とを区別せずに説明する。まず、収納庫から紙幣を1枚繰り出す(ステップS341)。そして、紙幣データ記憶部107を参照して、繰り出された紙幣が利用者によって選択された損耗状態の紙幣であるか否かを判断する(ステップS342)。選択された損耗状態の紙幣であれば、その紙幣を入出金部111に搬送する(ステップS343)。繰り出された紙幣が利用者によって選択された損耗状態の紙幣でなければ、その紙幣を一時保管庫122に搬送する(ステップS344)。
【0074】
次に、一時保管庫122の紙幣が一杯になったか否かを判断する(ステップS345)。一時保管庫122の紙幣が一杯になっていなければ、ステップS341に戻る。一時保管庫122の紙幣が一杯になった場合には、利用者によって選択された損耗状態の紙幣を繰り出すことができないので、一時保管庫122に保管されている、利用者によって選択された損耗状態とは異なる状態の紙幣を入出金部111に搬送する(ステップS346)。
【0075】
次に、入出金部111の紙幣が図8のステップS300で入力された出金金額になったか否かを判断する(ステップS347)。入出金部111の紙幣が入力された金額になっていなければ、ステップS341に戻る。入出金部111の紙幣が入力された金額になれば、繰り出し処理を終了する。
【0076】
図10は、図8のステップS370における出金処理の流れを示すフローチャートである。まず、シャッタ116を開ける(ステップS371)。そして、入出金部111に繰り出された紙幣が利用者によって取り出されたか否かを判断する(ステップS)。この判断は、入出金部111に備えられたセンサの出力に基づいて行われる。入出金部111から紙幣が取り出されると、シャッタ116を閉じる(ステップS373)。そして、一時保管庫122に保管された紙幣を収納庫に戻し(ステップS377)、紙幣データ記憶部107の紙幣データテーブルを更新し(ステップS378)、表示キーデータ記憶部108の表示キーデータを更新して(ステップS379)、出金処理を終了する。
【0077】
ステップS372において、入出金部111から紙幣が取り出されずにタイムアウトになった場合には(ステップS374)、シャッタ116を閉じ(ステップS375)、入出金部111に繰り出された紙幣を収納庫に戻して(ステップS376)、ステップS377に進む。
【0078】
図8のステップ380におけるキャンセル処理は、図10におけるステップ376〜S379と同じ処理である。
【0079】
G.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0080】
G1.変形例1:
上記実施例では、出金制御処理時に、利用者が出金する紙幣すべてについて、同じ損耗状態の紙幣を指定するようにしたが、これに限られない。金種ごとに、紙幣の損耗状態を指定可能としてもよい。また、同一の金種の紙幣を複数枚出金する場合に、損耗状態と枚数とを指定可能としてもよい。こうすることによって、さらに利便性を向上させることができる。
【0081】
G2.変形例2:
上記実施例では、収納庫は、後から搬入された紙幣が先に搬出される構造であるから、収納庫の紙幣の搬出入口付近に新札がない場合には、収納庫に新札が収納されていても、新札を出金できない場合があり得る。したがって、取引を行っていないときに、紙幣の順番を入れ換える処理を行うようにしてもよい。例えば、上記実施例では、一時保管庫122に保管可能な紙幣の枚数は200枚であるから、収納庫の搬出入口から200枚目までに新札が存在するか否かを判断し、存在しない場合に、この処理を行う。この場合、まず、収納庫から一時保管庫122に200枚の紙幣を搬送し、リジェクト庫160に移送する。そして、再度収納庫の搬出入口から200枚目までに新札が存在するか否かを判断する。新札が存在しない場合には、再度、収納庫内の紙幣をリジェクト庫160に移送する。新札が存在する場合には、入出金部111に搬送する。そして、リジェクト庫160に移送された紙幣を収納庫に戻し、その後、入出金部111の紙幣を収納庫に戻す。そして、紙幣データ記憶部107の内容を更新する。こうすることによって、収納庫に新札が存在するにも関わらず出金できなくなるという不具合を回避することができる。
【0082】
G3.変形例3:
上記実施例では、ATM200は、紙幣データ記憶部107を備えており、紙幣装填処理時や、入金制御処理時に、紙幣の損耗状態を鑑別して、記憶するものとしたが、これに限られない。出金制御処理時に、利用者から要求された損耗状態の紙幣を鑑別して出金するようにしてもよい。例えば、図9に示した紙幣の繰り出し処理のステップS342で鑑別処理を行うようにしてもよい。こうすることによっても、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、新札を他の紙幣と区別して取り扱い可能とすることができる。
【0083】
また、上記実施例のATM200において、本変形例の処理が可能となるようにしてもよい。こうすることによって、紙幣データ記憶部107のデータが事故などによって消去された場合にも取引を行うことができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、記憶部は、収納部に収納された紙幣の損耗状態を紙幣ごとに記憶しているので、1つの収納部に、種々の損耗状態の紙幣、例えば、新札と新札以外の紙幣とを混在させて収納しても、記憶部を参照することによって、収納部のどこにどのような損耗状態の紙幣が収納されているのかを判断することができる。したがって、所望の損耗状態の紙幣を容易に抽出することができる。つまり、紙幣取扱装置は、紙幣の損耗状態に応じた個別の収納部を備える必要がない。この結果、紙幣取扱装置の大型化を抑制しつつ、紙幣の損耗状態を考慮した入出金を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての紙幣取扱装置を装備した現金自動取引装置200の外観を示す説明図である。
【図2】紙幣取扱装置100の概略構成を示す側断面図である。
【図3】ATM200の機能ブロックを示す説明図である。
【図4】紙幣データ記憶部107に記憶されるデータの内容を示す説明図である。
【図5】表示キーデータ記憶部108に記憶される表示キーデータの内容を示す説明図である。
【図6】紙幣装填処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】入金制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】出金制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】紙幣の繰り出し処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】出金処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】出金入力確認画面の一例を示す説明図である。
【図12】紙幣状態選択画面の一例を示す説明図である。
【図13】出金可能紙幣表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100…紙幣取扱装置
101…主制御部
102…通信部
103…鑑別実行部
104…入出金制御部
105…インタフェース制御部
106…通帳取扱制御部
107…紙幣データ記憶部
108…表示キーデータ記憶部
110…上部ユニット
111…入出金部
116…シャッタ
122…一時保管庫
126…鑑別部
140…搬送部
141〜143…ゲート
145…通過センサ
150…金庫部
160…装填回収庫(リジェクト庫)
170…収納庫(万円庫)
171…収納庫(千円庫)
160A、170A、171A…押板
200…現金自動取引装置
202…制御ユニット
203…操作部
204…通帳取扱機構
205…カード取扱機構
206…明細票発行機構
207…紙幣入出金口
210…表示パネル
300…ホストコンピュータ
B1…「確認」キー
B2…「紙幣状態選択」キー
B3…「新札」キー
B4…「比較的きれい」キー
B5…「指定なし」キー
B6…「はい」キー
B7…「いいえ」キー
Claims (11)
- 紙幣取扱装置であって、
紙幣を搬送する搬送機構と、
該搬送された紙幣を収納する収納部と、
該収納された紙幣の損耗状態を該紙幣ごとに記憶する記憶部と、
を備える紙幣取扱装置。 - 請求項1記載の紙幣取扱装置であって、さらに、
前記収納に先立ち、前記損耗状態を鑑別する鑑別部を備える、
紙幣取扱装置。 - 請求項2記載の紙幣取扱装置であって、
前記鑑別部は、前記損耗状態を、3段階以上に鑑別可能である、
紙幣取扱装置。 - 請求項1記載の紙幣取扱装置であって、さらに、
出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、
紙幣を出金するための出金口と、
前記要求に基づいて、前記記憶部を参照し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部と、
を備える紙幣取扱装置。 - 請求項4記記載の紙幣取扱装置であって、
前記収納部は、前記紙幣の金種ごとに備えられており、
前記要求入力部は、前記金種ごとに前記要求を入力する、
紙幣取扱装置。 - 請求項4記載の紙幣取扱装置であって、
前記要求は、前記損耗状態と、該損耗状態の紙幣の枚数とを含む、
紙幣取扱装置。 - 請求項4記載の紙幣取扱装置であって、
前記出金制御部は、前記収納部に前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、該不足する枚数分、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を搬出する、
紙幣取扱装置。 - 請求項4記載の紙幣取扱装置であって、さらに、
前記記憶部を参照して、前記入力された損耗状態の紙幣が不足しているときに、該不足していることを表示する表示部を備える、
紙幣取扱装置。 - 請求項1記載の紙幣取扱装置であって、さらに、
前記記憶部を参照し、前記収納部に所定の損耗状態の紙幣が収納されているときに、該損耗状態の紙幣が収納されていることを表示する表示部を備える、
紙幣取扱装置。 - 紙幣取扱装置であって、
紙幣を収納する収納部と、
前記紙幣を搬送する搬送機構と、
前記紙幣の損耗状態を鑑別する鑑別部と、
出金時に、利用者からの前記損耗状態に関する要求を入力する要求入力部と、
紙幣を出金するための出金口と、
前記要求に応じて、前記収納部と、前記搬送機構と、前記鑑別部とを制御し、前記収納部に収納された紙幣の中から、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する出金制御部と、
を備える紙幣取扱装置。 - 請求項4または10記載の紙幣取扱装置であって、さらに、
前記紙幣を一時的に保管するための一時保管庫を備え、
前記出金制御部は、前記入力された損耗状態とは異なる状態の紙幣を、前記一時保管庫に保管し、前記入力された損耗状態の紙幣を、前記出金口に搬出する、
紙幣取扱装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
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CN101751716B (zh) * | 2008-11-29 | 2012-06-20 | 日立欧姆龙金融系统有限公司 | 纸张类处理装置 |
JP2014182484A (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-29 | Glory Ltd | 有価媒体処理装置及び有価媒体処理方法 |
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JP7495314B2 (ja) | 2020-09-23 | 2024-06-04 | 東芝テック株式会社 | 紙幣入出金装置およびプログラム |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186445A patent/JP2005018709A/ja active Pending
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