JP2005018171A - 色領域作成プログラム - Google Patents

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JP2005018171A JP2003178739A JP2003178739A JP2005018171A JP 2005018171 A JP2005018171 A JP 2005018171A JP 2003178739 A JP2003178739 A JP 2003178739A JP 2003178739 A JP2003178739 A JP 2003178739A JP 2005018171 A JP2005018171 A JP 2005018171A
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Abstract

【課題】色領域を求め、カラーマッチングを行い画質の向上をはかる色領域作成プログラムを提供する。
【解決手段】画像読取部1にて変換された画像信号を、画像処理部2のL*a*b*変換部4にて装置に依存することのないCIELAB空間に変換して、演算部5にてL*a*b*空間における色再現領域(Gamut )を四面体で分割する。それから分割した四面体を体積の算出があって、それらの合計の体積を計算する。この計算結果を基に色領域作成部6は、色領域を作成し、対応する色領域信号を画像出力部3に送信する。画像処理部3は、対応する画像を表示する。最初に取り込んだ画像信号の色値は未知であるが、本発明の色領域作成方法により色の再配置を行えば関係ない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色領域作成プログラムに関するものであり、とくに色変換を行う際に用いる色領域に関する情報を得るための色領域作成プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
色領域(Gamut )についての知識は、カラーマッチングによる異なるカラー媒体の視覚化、色領域(Gamut )の求めるときの異なるデバイスの色領域(Gamut )のマッピング、といった多くのカラー科学に関連した作業に役立つ。
【0003】
そういった作業の若干の方法は従来の技術に紹介されている(特許文献1など)。しかし、色再現領域(Gamut )を求める計算問題はまだ決定的な解決をしていないのが現状である。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−22978号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
再現色領域(Gamut )は、既知の順序にリストされる四面体の色値によって計算されることができる。しかし、与えられた画像の色値は最初未知である。
【0006】
そこで本発明では、色を再配置することによって色領域(Gamut )を求める新しい方法を実行する色領域作成プログラムを提供することを目的とする。さらに提供された色領域を求める方法により印刷機器(例えば、プリンタなど)の色再現領域(Gamut )を改善して画質の向上も図る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を解決するため、請求項1に記載の発明は、L*a*b*空間において色領域を作成する画像処理手段を、画像信号をL*a*b*空間の色値(L*、a*、b*)に変換するL*a*b*変換手段と、前記L*a*b*変換手段による色値(L*、a*、b*)に対し、所定の演算処理を行う演算手段と、前記演算手段により演算処理に対応する演算結果に対し、色領域を作成する色領域作成手段として機能させることを特徴とする色領域作成プログラムであって、前記演算手段に、色値(L*、a*、b*)の色相に対して、均等もしくは非均等な間隔でP個の要素に分割する第1処理を行わせることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の色領域作成プログラムにおいて、前記演算手段に、前記第1処理によりP個に分割した要素に対して、均等もしくは非均等な間隔でQ個の要素に分割する第2処理を行わせることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の色領域作成プログラムにおいて、前記演算手段に、色値(L*、a*、b*)の画像信号の画素数分の平均値で表される中心色値を算出させ、前記第2処理によりP×Q個に分割した要素のうち、前記中心色値から最も距離が離れている要素を抽出し、色領域の表面要素を決定する第3処理を行わせることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の色領域作成プログラムにおいて、前記演算手段に、前記色領域の表面要素が色領域の外部もしくは内部に向いているかを判定する第4処理を行わせることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の色領域作成プログラムにおいて、前記演算手段に、前記第4処理にて表面が内部に向いていると判定された各要素に対して負値を割り当てる第5処理を行わせることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の色領域作成プログラムにおいて、前記演算手段に、前記第5処理の処理結果に基づきL*a*b*空間における色領域全体の体積を算出させる第6処理を行わせることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0014】
図1に本実施形態における色領域作成プログラムを実行する画像処理装置の構成ブロック図を示す。本実施形態で取り扱う画像処理装置は、画像読取部1と、画像処理部2と、画像出力部3により構成されている。
【0015】
画像読取部1は、スキャナのような読取デバイスを指すものであり、外部から画像を取り込み、画像信号に変換し、該画像信号を画像処理部2のL*a*b*変換部4に送信する。
【0016】
画像処理部2は、L*a*b*変換部4と、演算部5と、色領域作成部6により構成されており、画像読取部1より受信した画像信号に関し、色補正のための色領域作成処理を行い、対応する色領域信号を画像出力部3に送信する。
【0017】
画像出力部3は、プリンタやディスプレイのような出力デバイスを指すものであり、画像処理部2の色領域作成部6より色領域信号を受信し、対応する画像を表示する。
【0018】
L*a*b*変換部4は、画像読取部1より入力した画像信号をL*a*b*変換し、画像読取部1の機器特性に依存しないCIELAB色空間を入力色空間とした、Lab値として表す。そして該Lab値を演算部5に送信する。
【0019】
演算部5は、L*a*b*変換部4よりLab値を受信し、後述する色領域作成のための演算処理を行う。そして行った演算処理の結果を色領域作成部6に送信する。
【0020】
色領域作成部6は、演算部5より演算処理の結果を受信し、該結果を基に色領域作成し、対応する色領域信号を画像出力部3に送信する。
【0021】
次に本実施形態における色領域作成プログラムに係る、画像処理部2で行われる色領域作成に関する演算処理の内容を説明する。
【0022】
まず、外部より画像を取り込み画像読取部1にて変換された画像信号は、装置に依存するものであって、色領域作成のためには不都合な点が多いので、L*a*b*変換部4にて装置に依存することのないCIELAB空間に変換して、そしてL*a*b*空間において色再現領域(Gamut )を四面体で分割する。以下、その四面体に分割する手順を示す。
【0023】
手順1:入力される画像信号の画素数をNとして、Rtという値を式1のように定義する。
【0024】
【数1】
Figure 2005018171
【0025】
このとき、Rt は色再現領域(Gamut )における色相H*(Hue )に関する一定のサンプル数を表す数値を表し、Rtは色再現領域(Gamut )における明度L*に関する一定のサンプル数を表す数値を表す。
【0026】
手順2:色領域(Gamut )全体の中心となる中心色値(L*a*b*)avg は近隣の色点から式2の様に計算できる。
【0027】
【数2】
Figure 2005018171
iは画素の符号である。
【0028】
手順3:色再現領域の四面体に分割されたLab値に関し、明度L*の一番高い色値L*max および明度L*の一番低い色値L*min 、色相H*の一番高い色値H*max および明度H*の一番低い色値H*min を取り出す。
【0029】
手順4:色相H*(Hue )の角度H*angle は式3を用い、a*−b*平面内で、手順2で求めた各色値から計算する。
【0030】
【数3】
Figure 2005018171
【0031】
手順5:色再現領域(Gamut )は色相に関する一定のサンプル数Rt (式1)を、色領域の各部分に含めるためにH*angle によって均等もしくは非均等P個に分割する。分割する様子を図2に示す。あまり大きな角度でなければ、図2記載のΔHabは、H*angle と近似的に等しいとみなして良い。
【0032】
手順6:P個に分割された各H*angle において、明度の角度L*angle は、L*軸に沿って式4の様に計算される。
【0033】
【数4】
Figure 2005018171
【0034】
手順7:手順5と同様な方法で、色再現領域(Gamut )は明度に関する一定のサンプル数Rt(式1)を、色領域の各部分に含めるためにL*angle によって均等もしくは非均等Q個に分割する。分割する様子を図3に示す。結果的に色領域(Gamut )をP×Q個のセクターに分割したことになる。あまり大きな角度でなければ、図3記載のΔL*は、L*angle と近似的に等しいとみなして良い。
【0035】
手順8:分割されたP×Q個のセクターにおいて、中心色値(L*a*b*)avg から一番外側の色値(L*a*b*)ext を抽出する。この色値(L*a*b*)ext が各ブロックの境界面を表している。
【0036】
手順9:分割されたP×Q個のセクターにおいて、L*angle 毎に一番外側の色値(L*a*b*)ext を除いて、それから手順3で取り出したL*max とL*min を残りのL*の両端に加える。
【0037】
手順10:手順9と同様に、分割されたP×Q個のセクターにおいて、H*angle 毎に一番外側の色値(L*a*b*)ext を除いて、それから手順3で取り出したH*max とH*min を残りのH*の両端に加える。
【0038】
手順9、10によりP×Qに分割したセクターは、L*とL*max 、L*min の大小関係、もしくはH*とH*max 、H*min の大小関係により、各セクターの表面の向きを判定することができる。
【0039】
手順11:P×Qに分割したセクターが不規則であるため、これらの表面には、内向きになっているものも一部ある。そのような内部に向けられた色値(L*a*b*)ext に対しては、重ねられた色領域だけの色値Labを抽出して結果的に倍値になるのを避けるため、負値に割り当てておく。このような手順を踏まえて一つの四面体の体積を求める。
【0040】
手順12:最後に、全体の色領域(Gamut )の体積は、選ばれた色値で、手順11により求めた四面体の個々の体積を合計することによって求めていく。
【0041】
手順11にて一つの四面体の体積を求める際の計算式を式5に示す。
【0042】
【数5】
Figure 2005018171
【0043】
Vpはある四面体の体積を表している。またa、b、cは該四面体に関し、色領域(Gamut )の境界面にある3点が結んだ三角形の3つの角に対応しているベクトルを表している。図4に四面体の形状と、四面体を構成するベクトルa、b、cを示しておく。
【0044】
ベクトルa、b、cは、色領域(Gamut )中の固定された色点に関係あることを定義する。すると、色領域(Gamut )の全体の体積は、式6のように色領域(Gamut )に含まれた全ての四面体の体積を合計することによって計算される。
【0045】
【数6】
Figure 2005018171
【0046】
Voは色領域(Gamut )中に含まれる全ての四面体の体積を表す。またTa四面体は、図4において3つのベクトル点(m,n)、(m+1,n)、(m,n+1)から囲まれる四面体の体積を表し、Tbは3つベクトル点(m,n+1)、(m+1,n)、(m+1,n+1)から囲まれる四面体の体積を表す。自然な画像において、四面体はランダムなカラー・ピクセルから抽出された点から計算される。このようにして色領域が作成される。
【0047】
作成された色領域に関し、対応する色領域信号を画像出力部3に送信し、所定の画像を表示していく。
【0048】
【発明の効果】
本発明では色領域(Gamut )境界表面を抽出して、色を再配置することによって色領域(Gamut )求める新しい方法を実行する色領域作成プログラムを提供した。この方法が色領域(Gamut )境界面を得て、色配布のランダムな色値から正確に色領域(Gamut )を計算するために使われる。提案された方法はイメージと色装置(プリンタ、モニタなどのデバイス)の色領域(Gamut )を記述するために利用できる。それが3次元色空間における色領域(Gamut )マッピングにも、非常に役立つ。
【0049】
この方法により、理論的なプリンター・モデルで評価すること及び理論的な色領域(Gamut )のサイズに対し正確なマッチングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における色領域作成プログラムを実行する画像処理装置の構成ブロック図である。
【図2】色再現領域(Gamut )を色相に関し、P個に分割する様子を表したa*−b*平面の図である。
【図3】色再現領域(Gamut )を明度に関し、Q個に分割する様子を表したL*軸の図である。
【図4】四面体の形状と、四面体を構成するベクトルa、b、cを示した図である。
【符号の説明】
1 画像読取部
2 画像処理部
3 画像出力部
4 L*a*b*変換部
5 演算部
6 色領域作成部

Claims (6)

  1. L*a*b*空間において色領域を作成する画像処理手段を、
    画像信号をL*a*b*空間の色値(L*、a*、b*)に変換するL*a*b*変換手段と、
    前記L*a*b*変換手段による色値(L*、a*、b*)に対し、所定の演算処理を行う演算手段と、
    前記演算手段により演算処理に対応する演算結果に対し、色領域を作成する色領域作成手段、
    として機能させることを特徴とする色領域作成プログラムであって、
    前記演算手段に、色値(L*、a*、b*)の色相に対して、均等もしくは非均等な間隔でP個の要素に分割する第1処理を行わせることを特徴とする色領域作成プログラム。
  2. 前記演算手段に、前記第1処理によりP個に分割した要素に対して、均等もしくは非均等な間隔でQ個の要素に分割する第2処理を行わせることを特徴とする請求項1に記載の色領域作成プログラム。
  3. 前記演算手段に、色値(L*、a*、b*)の画像信号の画素数分の平均値で表される中心色値を算出させ、
    前記第2処理によりP×Q個に分割した要素のうち、前記中心色値から最も距離が離れている要素を抽出し、色領域の表面要素を決定する第3処理を行わせることを特徴とする請求項2に記載の色領域作成プログラム。
  4. 前記演算手段に、前記色領域の表面要素が色領域の外部もしくは内部に向いているかを判定する第4処理を行わせることを特徴とする請求項3に記載の色領域作成プログラム。
  5. 前記演算手段に、前記第4処理にて表面が内部に向いていると判定された各要素に対して負値を割り当てる第5処理を行わせることを特徴とする請求項4に記載の色領域作成プログラム。
  6. 前記演算手段に、前記第5処理の処理結果に基づきL*a*b*空間における色領域全体の体積を算出させる第6処理を行わせることを特徴とする請求項5に記載の色領域作成プログラム。
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Effective date: 20060905