JP2008017293A - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置及び画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2008017293A
JP2008017293A JP2006188060A JP2006188060A JP2008017293A JP 2008017293 A JP2008017293 A JP 2008017293A JP 2006188060 A JP2006188060 A JP 2006188060A JP 2006188060 A JP2006188060 A JP 2006188060A JP 2008017293 A JP2008017293 A JP 2008017293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image
primary
image processing
processing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006188060A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Ito
昭博 伊東
Yasuki Yamauchi
泰樹 山内
Ryosuke Toho
良介 東方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2006188060A priority Critical patent/JP2008017293A/ja
Publication of JP2008017293A publication Critical patent/JP2008017293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】簡易かつ高精度に経時変化等に応じた色再現域外郭を生成することができる画像処理装置及び画像処理プログラムを得る。
【解決手段】色再現域外郭導出部18Bにより、処理対象とする画像情報を用いて画像を出力する画像出力装置において階調特性の変動を補正するために予め定められたタイミングで取得される、前記画像出力装置により出力された画像における原色毎の濃度に関係する物理量(濃度センサ20による検出値)に基づいて、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
従来、カラー画像を出力する装置として、表示装置(所謂ディスプレイ装置)や、画像形成装置(所謂プリンタ)等がある。これらの画像出力装置では、各々の出力方式の違い等によって再現可能な色範囲が異なっている。例えば、CRTディスプレイ装置では、出力方式が蛍光体を光らせる方式であるため、明度の高い領域で鮮やかな色を表現できる。一方、プリンタでは、色材を重ねて色を表現する方式であるため、1次色以外では高明度高彩度の色を表現することは難しく、全体的に低明度領域での色再現が可能である。
このように、画像出力装置によって色再現域が異なるため、例えばCRTディスプレイ上で作成した画像をプリンタで印刷する場合等、異なる画像出力装置で同じ画像情報による出力を行おうとすると、再現できない色が生じる場合がある。
そのため、少なくとも再現できない色については最も近いと考えられる色に置き換えて出力し、画像全体として当該画像出力装置においては最良の画質で再現できるようにしている。このとき、与えられた画像情報を、画像出力装置の色再現域内の色に置き換える色の写像(所謂ガマット(Gamut)圧縮)が必要となる。
このガマット圧縮(色再現域圧縮)を行うためには、与えられた画像の色が再現可能であるか否かを判定したり、再現できない場合に、どのような色に変換すれば再現可能な色範囲に収まるのかを調べる必要があり、このために画像出力装置において再現可能な色範囲の外郭(色再現域外郭)を求めておく必要がある。なお、色再現域外郭は、ガマット圧縮処理以外にも、画像出力装置の色再現評価を行う場合等、種々の用途に利用されている。
一般に画像形成装置のようなデバイスでは、画像を形成する際にK(墨)を含む4色以上の色材を利用して行われ、この色材の色を要素とするデバイス色空間で画像の色を表現している。また、色補正やガマット圧縮処理等では、デバイスの特性に依存しない色空間で行う方が好ましく、CIELab色空間等のデバイス非依存色空間が利用される。このため、デバイスの色再現域外郭をデバイス非依存色空間において求めておく必要がある。
一方、画像出力装置では、各部の経時変化等によって入力画像と出力画像との間で階調特性が変化してしまう場合があり、これに対処するために当該階調特性の変化を示す情報(以下、「階調補正用検知情報」という。)を検知し、この階調補正用検知情報に基づいて階調特性を補正する技術があった。
このことを、図7を参照しつつ、画像出力装置が画像形成装置である場合について説明する。
図7の第2象限の破線で示されるように、一般に、画像形成装置の画像形成部による出力画像の階調特性は入力画像とは異なるものとなるため、画像形成装置には、図7の第3象限に示されるような変換テーブルが予め用意されており、当該変換テーブルを用いて入力画像の補正を行っている。これにより、図7の第1象限の破線で示されるように、出力画像が入力画像の階調特性を忠実に再現できるようになる。
しかしながら、経時変化等によって画像形成部の階調特性が、一例として図7の第2象限の一点鎖線で示されるように変化した場合、上記変換テーブルを用いて入力画像を補正しても、一例として図7の第4象限の一点鎖線で示されるように、経時変化前のような階調の再現性を維持することができない。
このため、画像形成装置では、一般に、上記階調補正用検知情報を検知して、当該情報を用いて動的に階調特性を補正し、一例として図7の第1象限の破線で示される階調特性となるように補正していた。
しかしながら、画像形成装置における各部の経時変化等は階調特性の変化を来すだけではなく、画像形成部の色再現域についても変化を来すことが多いため、一例として図7の第1象限の一点鎖線で示されるように、特に高階調領域における色再現性の劣化を補正することが困難である、という問題があった。
この問題に対処するために適用することができる従来の技術として、特許文献1には、出力手段によりパッチを出力し、当該パッチを入力手段により読み取って画像信号に変換し、当該画像信号に基づいて出力手段の色再現域を判定して、当該色再現域を用いて色空間圧縮(ガマット圧縮)処理を行う技術が開示されている。
また、特許文献2には、入力される画像データを所定の画像出力装置の特性に適合するよう変換処理する画像処理装置において、前記画像出力装置の色再現域に対応した特性情報を記憶しておき、前記特性情報に基づき、前記画像データに対して前記画像出力装置の色再現域に適合するようにカラーマッチング処理を施す一方、当該カラーマッチング処理の基準となる色再現域を補正する技術が開示されている。
また、特許文献3には、任意の三次元入力色空間におけるカラー画像の出力値を、区分分割された前記三次元入力色空間上の格子点に設定された格子点出力値を補正することにより求める色補正装置において、変動の多い色再現域を区分分割した空間の変動格子点情報を第1の記憶手段に複数記憶すると共に、変動の少ない色再現域を区分分割した空間の固定格子点情報を第2の記憶手段に記憶しておき、変動情報の入力に基づいて前記第1の記憶手段の変動格子点情報を読み出し、当該変動格子点情報と前記第2の記憶手段の固定格子点情報とを結合して1つのメモリマップを生成し、当該メモリマップを用いて補間演算を実行する技術が開示されている。
更に、特許文献4には、第1カラー画像データに基づいて記録材上にプロファイル作成用カラー画像を形成し、当該プロファイル作成用カラー画像を読み取って第2カラー画像データとして入力し、当該第2カラー画像データの色度値を求め、前記第1カラー画像データと前記色度値との関係に基づいて色変換プロファイルを作成し、当該色変換プロファイルを用いて色変換を行う一方、前記明度値に基づいて色域体積を算出し、当該色域体積が所定情報を満たしていない場合に画像形成装置のメンテナンスの必要性を通知する技術が開示されている。
特開平8−79546号公報 特開平8−214175号公報 特開平8−228297号公報 特開2003−60922号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、パッチを出力して読み取る必要があるため、手間がかかる、という問題点があった。
また、特許文献2に開示されている技術では、色再現域を補正するために経過時間や画像出力回数を用いており、完全な予測制御とされているため、必ずしも高精度な補正を行うことができるとは限らない、という問題点があった。
また、特許文献3に開示されている技術では、様々な変動パターンを考慮する場合には膨大なデータを用意する必要があり、手間がかかる、という問題点があった。
更に、特許文献4に開示されている技術では、プロファイル作成用カラー画像を形成して読み取る必要があり、手間がかかる、という問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、簡易かつ高精度に経時変化等に応じた色再現域外郭を生成することができる画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像処理装置は、処理対象とする画像情報を用いて画像を出力する画像出力装置において階調特性の変動を補正するために予め定められたタイミングで取得される、前記画像出力装置により出力された画像における原色毎の濃度に関係する物理量に基づいて、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出する導出手段を備えている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記色再現域外郭を用いて前記画像情報に対する色再現域圧縮処理を実行する処理実行手段を更に備えたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記物理量が、前記画像出力装置によりカラーパッチを内部的に出力して当該カラーパッチの濃度を内部的に検出することにより得られるものとしたものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明における前記導出手段が、前記物理量に基づいて前記原色毎の再現色を予測する予測手段と、前記予測手段によって予測された前記原色毎の再現色に基づいて前記色再現域外郭を作成する作成手段と、を有するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記画像出力装置が、原色毎のトナーを用いて画像を形成する画像形成装置であり、前記物理量が、原色毎のトナー層厚の変動量であり、前記予測手段が、前記トナー層厚の変動量に基づいて原色毎にベタ画像を形成したときの1次色〜N次色(Nは原色数)の分光反射率を算出する第1算出手段と、前記第1算出手段によって算出された前記分光反射率に基づいて前記原色毎のトナーによる中間調の色の分光反射率を算出する第2算出手段と、前記第2算出手段によって算出された前記分光反射率に基づいて前記原色毎の再現色を特定する特定手段と、を有するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明における前記第1算出手段が、クベルカムンク・モデル(Kubelka-Munk Model)により前記1次色〜N次色(Nは原色数)の分光反射率を算出するものである。
更に、請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明における前記第2算出手段が、ノイゲバウア方程式(Neugebauer Equations)及びユールニールセン・モデル(Yule-Nielsen Model)により前記中間調の色の分光反射率を算出するものである。
一方、上記目的を達成するために、請求項8に記載の画像処理プログラムは、処理対象とする画像情報を用いて画像を出力する画像出力装置において階調特性の変動を補正するために予め定められたタイミングで取得される、前記画像出力装置により出力された画像における原色毎の濃度に関係する物理量に基づいて、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出する導出ステップをコンピュータに実行させるものである。
請求項1及び請求項8記載の発明によれば、簡易かつ高精度に経時変化等に応じた色再現域外郭を生成することができる、という効果が得られる。
また、請求項2記載の発明によれば、画像出力装置の経時変化等に応じた高精度な色再現域圧縮処理を行うことができる、という効果が得られる。
また、請求項3記載の発明によれば、実際に出力された画像に対する検出濃度に基づいて色再現域外郭を導出するため、より高精度に色再現域外郭を生成することができる、という効果が得られる。
また、請求項4記載の発明によれば、より高精度に色再現域外郭を生成することができる、という効果が得られる。
また、請求項5記載の発明によれば、トナーにより画像を形成する画像形成装置で用いられる、経時変化等に応じた色再現域外郭を簡易かつ高精度に生成することができる、という効果が得られる。
また、請求項6記載の発明によれば、実績のあるモデルにより高精度に前記1次色〜N次色(Nは原色数)の分光反射率を算出することができる結果、高精度に色再現域外郭を生成することができる、という効果が得られる。
更に、請求項7記載の発明によれば、実績のある方程式及びモデルにより高精度に前記中間調の色の分光反射率を算出することができる結果、高精度に色再現域外郭を生成することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、画像形成装置において用いられる画像情報を処理対象として適用した場合の形態例について説明する。
まず、本実施の形態に係る画像処理装置の概略構成を説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置の概略構成例を示すブロック図である。ここで説明する画像処理装置は、ディジタル複写機やプリンタ等といった画像形成装置に搭載され、若しくはその画像形成装置に接続するサーバ装置に搭載され、またはその画像形成装置に動作指示を与えるコンピュータ(ドライバ装置)に搭載されて用いられるもので、図例のように、入力部12と、出力部14と、ユーザ・インタフェース( 以下「UI」と略す)部16と、色空間変換部18と、を備えたものである。
ここで、入力部12は、入力画像情報を取得するためのものである。入力画像情報としては、例えば、CRT等に表示させるためのR(赤)G(緑)B(青)色空間におけるカラー画像情報、CIELab色空間におけるカラー画像情報、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)色空間におけるカラー画像情報が挙げられる。本実施の形態では、入力画像情報がRGB色空間のカラー画像情報である場合について説明する。
なお、本実施の形態に係る画像形成装置は、経時変化等による階調特性の変動を補正するために、当該画像形成装置により内部的に形成された画像における原色毎の濃度を示す情報を予め定められたタイミングで取得するものとされている。
すなわち、本実施の形態に係る画像形成装置は、形成すべき画像を記録用紙に記録する前段階として当該画像が一時的に記録される中間転写体(図示省略。)が内部に設けられており、当該中間転写体に対して予め定められたタイミング(ここでは、複数ページの画像形成を連続的に行うときの各ページ間の非画像形成タイミング)で原色毎に所定濃度のカラーパッチを形成し、当該カラーパッチの実際の濃度を濃度センサ20(図1参照。)により原色毎に検出して、検出値の上記所定濃度に対する変動量に基づいて上記階調特性の補正を実行するものとされている。
そして、入力部12は、この濃度センサ20による原色毎の濃度を示す検出値を取得する役割も有している。
一方、出力部14は、出力画像情報を出力するためのものである。出力画像情報としては、例えば、画像形成装置等に印刷させるためのCMY色空間あるいはCMYK色空間のカラー画像情報が挙げられる。本実施の形態では、出力画像情報がCMYK色空間のカラー画像情報である場合について説明する。
また、UI部16は、ユーザが操作することによって、色空間変換部18に対する各種設定を行うためのものである。
更に、色空間変換部18は、入力部12が取得した入力画像情報を、出力部14で出力する出力画像情報に変換するためのものである。
ここで、この色空間変換部18について、更に詳細に説明する。図2は、色空間変換部18の概略構成例を示すブロック図である。
図例のように、色空間変換部18は、予め設定された色再現域外郭を用いて入力画像情報に対する色再現域圧縮処理(ガマット圧縮処理)を実行する色再現域圧縮処理部18Aと、濃度センサ20から入力された検出値と予め定められた固定情報に基づいて、経時変化等による基準状態からの変動後の色再現域外郭を導出する色再現域外郭導出部18Bと、上記基準状態時における色再現域外郭を示す情報や各種固定情報が予め記憶された記憶部18Cと、を備えている。
これらの色再現域圧縮処理部18A、色再現域外郭導出部18B及び記憶部18Cは、例えば画像形成装置、サーバ装置またはドライバ装置が具備するもので、CPU(中央処理装置)、ROM及びRAM等の組み合わせからなるコンピュータが、所定のプログラムを実行することによって、それぞれ実現されるものとすることができる。
次に、図3を参照して、この場合の画像処理装置10の色空間変換部18における色再現域外郭導出部18Bの作用を説明する。なお、図3は、色空間変換部18として機能する上記CPUにより、濃度センサ20から入力部12を介して上記検出値が入力された際に実行される色再現域外郭導出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは上記ROMの所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ100では、入力されたC,M,Y,Kの各原色毎の検出値を所定面積当たりのトナー量(トナー層の層厚)に変換する。なお、本実施の形態に係る画像処理装置10では、上記検出値をトナー量に変換するための変換テーブル(図示省略。)が予め記憶部18Cに記憶されており、当該変換テーブルを用いて上記トナー量への変換を行っている。
次のステップ102では、上記ステップ100の処理によって得られたC,M,Y,Kの各原色毎のトナー量に基づいて、以下に示すように、クベルカムンク・モデルにより、各原色による1次色〜4次色の分光反射率を算出する。
すなわち、クベルカムンク・モデルにより、単色100%ベタ画像の反射率Rは次の(1)式で予測できる。
Figure 2008017293
一例として図4(A)に模式的に示すように、(1)式におけるRは用紙の反射率であり、Rは定着状態のトナー層内の散乱による反射率であり、Tは定着状態のトナー層の透過率である。反射率Rは予め標準的な用紙の反射率を用意しておけばよい。また、反射率R及び透過率Tは次の(2)式でR、SXから求めることができる。
Figure 2008017293
ここで、Rは定着状態のトナー層の層厚が無限大のときのトナー層内散乱による反射率であり、トナーの特性により決まるものであるので事前に求めておくことができる。また、SXはトナーの散乱係数Sとトナー層の層厚Xの積である。従って、積SXは層厚Xに比例する。ここで、散乱係数Sはトナーの特性で決まるものであり、層厚Xは画像形成装置の経時的な変動により変化する。
画像形成装置の100%ベタ画像の濃度の変化は、このトナー層厚の変化であるので、画像形成装置の内部の濃度センサ20による検出値とトナー層厚を対応付けることができ、この情報が上記変換テーブルに相当するものである。
ここで、基準状態(経時的に変動する前の状態)での積SXを予め求めておく。更に画像形成装置の変動と層厚Xの対応関係も予め求めておけば、画像形成装置の変動により層厚Xが基準状態に対して何%となっているかを求め、その比を基準状態における積SXに乗算すれば、現状の積SX’が推定できる。この積SX’と予め用意した反射率R及び反射率Rから現状の100%ベタ画像の反射率が予測できる。
そして、このようにして得られる反射率を分光波長毎に求めれば単色(1次色)の分光反射率が求まる。
また、トナー層が重なる2次色は、一例として図4(B)に模式的に示すように、まず第1層(下層)の表面での反射率を、以上説明した方法で算出する。第1層の表面は第2層(上層)にとって下地になるので、第1層表面の反射率Rを第2層に対する反射率R(用紙の反射率)として用いて、第2層のトナー層分を同様に上記式で計算し、2次色トータルの分光反射率を求める。
同様に3次色、4次色の分光反射率も求めることができる。なお、以上のクベルカムンク・モデルによる反射率の導出手順は、一例として、「D.B. Judd and G. Wyszecki : Color in Business, Science and Industry, Wiley-Interscience, (1975) 314-330」にも記載されているように、従来既知であるので、これ以上のここでの説明は省略する。
本実施の形態に係る色再現域外郭導出処理プログラムでは、このように1次色〜4次色の分光反射率を求めているので、記憶部18Cには、反射率R、反射率R、及び基準状態における積SXが上記固定情報として予め記憶されている。
次のステップ104では、上記ステップ102の処理によって得られたC,M,Y,Kの各原色による1次色〜4次色の分光反射率に基づいて、以下の(3)式で示される、ノイゲバウア方程式及びユールニールセン・モデルにより、原色毎のトナーによる中間調の色の分光反射率を算出する。
Figure 2008017293
ここで、R(λ)は中間調の分光反射率であり、R(λ)はクベルカムンク・モデルで求まる1次色〜4次色の100%ベタ画像の分光反射率であり、R(λ)は用紙の分光反射率であり、nはユールニールセンのn値といい、「ドットゲイン」という現象を補正するものである。このn値は用紙特性やスクリーン種類等により決定されるものであるので、予め適切な値を求めておく。Aは網点面積率で各々次の式で求めることができる。
Figure 2008017293
ここで、a,a,a,aは、各々C,M,Y,Kの画像情報である。
以上の処理により得られた中間調の色の分光反射率により、C,M,Y,Kの各原色毎の再現色を予測することができる。なお、以上のノイゲバウア方程式及びユールニールセン・モデルによる反射率の導出手順は、一例として、「H.R. Kang : Color Technology for Electronic Imaging Devices, SPIE Optical Engineering Press,(1997)34-45」にも記載されているように、従来既知であるので、これ以上のここでの説明は省略する。
次のステップ106では、記憶部18Cに予め記憶されている基準状態時の色再現域外郭に対応する点を、上記ステップ104の処理によって得られた分光反射率を用いてデバイス非依存色空間であるCIELab色空間の点に変換することにより、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出し、その後に本色再現域外郭導出処理プログラムを終了する。
なお、本実施の形態に係る色再現域外郭導出処理プログラムでは、上記ステップ106のデバイス色空間における色再現域外郭からデバイス非依存色空間における色再現域外郭への変換処理を、一例として本発明の出願人による特開2005−63093号公報に開示されている手法を適用して行っているが、これに限らず、他の従来既知の何れの手法も適用することができることは言うまでもない。
一方、色再現域圧縮処理部18Aにおいて実行される色再現域圧縮処理(ガマット圧縮処理)としては、以上の色再現域外郭導出処理プログラムによって導出された色再現域外郭を用いたものであれば、従来既知の何れの手法も適用することができるが、本実施の形態に係る画像処理装置10では、一例として図5(A)に模式的に示すように、入力画像情報に対する基準状態時に対応するガマット・マッピング後のCIELab値をソースとして、基準状態時の色再現域内の再現色を、上記色再現域外郭導出処理プログラムにより導出した色再現域外郭内にマッピングすることにより行っている。
ここで、上記マッピングの手法としては、一例として図5(B)及び図6に示すように、白色点に向かうベクトルに沿って外郭位置が一致し、かつ白色点に近いほど移動量が小さくなるように非線形圧縮する手法を適用している。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合せにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、画像処理をソフトウェアによって実現した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該画像処理をハードウェアにより実現する形態とすることもできる。この場合の形態例としては、例えば、図2に示した色再現域圧縮処理部18A及び色再現域外郭導出部18Bと同様に機能する機能デバイスを作成して用いる形態が例示できる。この場合は、上記実施の形態に比較して、画像処理の高速化が期待できる。
また、上記実施の形態では、本発明の濃度に関係する物理量として、画像形成装置により内部的に形成したカラーパッチに対する濃度センサによる検出値を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画像形成装置の内部に設けられているセンサにより検出される、形成画像の濃度が変動する要因となる温度、湿度等の環境状態の検出値を適用する形態等とすることもできる。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、クベルカムンク・モデルと、ノイゲバウア方程式及びユールニールセン・モデルとを用いて再現色を予測する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、基準状態時における再現色を示す情報と、当該再現色に対する、濃度センサ20による検出値の変動量に応じた変動量を示す情報とを予め計測して記憶部18Cにより記憶しておき、これらの情報を参照することにより、濃度センサ20の検出値から再現色を直接予測する形態とすることもできる。この場合は、上記実施の形態に比較して画像処理の高速化が期待できる。
また、上記実施の形態で適用したクベルカムンク・モデルと、ノイゲバウア方程式及びユールニールセン・モデルも一例であり、同様の物理量(分光反射率)を導出できる他のモデルや方程式等を適用することができることも言うまでもない。
その他、上記実施の形態で説明した画像処理装置10の構成(図1,図2参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した色再現域外郭導出処理プログラムの処理の流れ(図3参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
更に、上記実施の形態で説明したガマット圧縮処理の手法(図5,図6参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において他の手法を適用できることも言うまでもない。
実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る色空間変換部の構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る色再現域外郭導出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る1次色〜4次色の分光反射率の導出手順の説明に供する模式図である。 実施の形態に係るガマット圧縮処理の説明に供する、横軸が彩度で縦軸が明度とされたグラフである。 実施の形態に係るガマット圧縮処理(非線形圧縮処理)の説明に供するグラフである。 従来の技術の問題点の説明に供する、横軸が入力値で縦軸が出力値とされた4象限グラフである。
符号の説明
10 画像処理装置
12 入力部
14 出力部
16 UI部
18 色空間変換部
18A 色再現域圧縮処理部(処理実行手段)
18B 色再現域外郭導出部(導出手段)
18C 記憶部
20 濃度センサ

Claims (8)

  1. 処理対象とする画像情報を用いて画像を出力する画像出力装置において階調特性の変動を補正するために予め定められたタイミングで取得される、前記画像出力装置における原色毎の濃度に関係する物理量に基づいて、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出する導出手段
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記色再現域外郭を用いて前記画像情報に対する色再現域圧縮処理を実行する処理実行手段
    を更に備えた請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記物理量は、前記画像出力装置によりカラーパッチを内部的に出力して当該カラーパッチの濃度を内部的に検出することにより得られるものである
    請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記導出手段は、
    前記物理量に基づいて前記原色毎の再現色を予測する予測手段と、
    前記予測手段によって予測された前記原色毎の再現色に基づいて前記色再現域外郭を作成する作成手段と、
    を有する請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の画像処理装置。
  5. 前記画像出力装置は、原色毎のトナーを用いて画像を形成する画像形成装置であり、
    前記物理量は、原色毎のトナー層厚の変動量であり、
    前記予測手段は、
    前記トナー層厚の変動量に基づいて原色毎にベタ画像を形成したときの1次色〜N次色(Nは原色数)の分光反射率を算出する第1算出手段と、
    前記第1算出手段によって算出された前記分光反射率に基づいて前記原色毎のトナーによる中間調の色の分光反射率を算出する第2算出手段と、
    前記第2算出手段によって算出された前記分光反射率に基づいて前記原色毎の再現色を特定する特定手段と、
    を有する請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記第1算出手段は、クベルカムンク・モデルにより前記1次色〜N次色(Nは原色数)の分光反射率を算出する
    請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記第2算出手段は、ノイゲバウア方程式及びユールニールセン・モデルにより前記中間調の色の分光反射率を算出する
    請求項5又は請求項6記載の画像処理装置。
  8. 処理対象とする画像情報を用いて画像を出力する画像出力装置において階調特性の変動を補正するために予め定められたタイミングで取得される、前記画像出力装置により出力された画像における原色毎の濃度に関係する物理量に基づいて、デバイス非依存色空間における色再現域外郭を導出する導出ステップ
    をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。
JP2006188060A 2006-07-07 2006-07-07 画像処理装置及び画像処理プログラム Pending JP2008017293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006188060A JP2008017293A (ja) 2006-07-07 2006-07-07 画像処理装置及び画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006188060A JP2008017293A (ja) 2006-07-07 2006-07-07 画像処理装置及び画像処理プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008017293A true JP2008017293A (ja) 2008-01-24

Family

ID=39073893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006188060A Pending JP2008017293A (ja) 2006-07-07 2006-07-07 画像処理装置及び画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008017293A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011259411A (ja) * 2010-05-12 2011-12-22 Toppan Printing Co Ltd 色予測装置、色予測方法、プログラム、テーブル作成装置、および、印刷システム
JP2012516440A (ja) * 2009-01-30 2012-07-19 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 測定された電磁放射強度からのスペクトルベクトルを決定する方法およびシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012516440A (ja) * 2009-01-30 2012-07-19 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 測定された電磁放射強度からのスペクトルベクトルを決定する方法およびシステム
JP2011259411A (ja) * 2010-05-12 2011-12-22 Toppan Printing Co Ltd 色予測装置、色予測方法、プログラム、テーブル作成装置、および、印刷システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4623137B2 (ja) 色処理装置、方法及びプログラム
JP4590424B2 (ja) 色処理装置及びその方法
US8559058B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and computer program product
JP2007221182A (ja) 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法
JP2008154008A (ja) 階調補正テーブル作成方法及び装置
JP2010263345A (ja) キャリブレーション装置、キャリブレーション方法、プログラムおよび記録媒体
JP7425969B2 (ja) 画像形成装置
JP2014165656A (ja) カラープロファイル生成装置、画像処理装置、画像処理システム、カラープロファイルの生成方法およびプログラム
JP4803122B2 (ja) 色処理装置及びプログラム
JP2012080486A (ja) 色変換装置、画像形成装置及び色変換プログラム
US8223396B2 (en) Color conversion device for applying clipping to color values outside a color reproduction range and which satisfy a predetermined condition
JP3990859B2 (ja) 色処理方法およびその装置
US7656414B2 (en) System and method for determination of gray for CIE color conversion using chromaticity
JP2007329737A (ja) 色変換定義作成装置および色変換定義作成プログラム
JP2010226370A (ja) 色制御装置、色制御方法生成方法、及び色再現装置の生成方法
JP2008017293A (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP5886462B1 (ja) 印刷プロセスをダイナミックに較正する方法
JP2011205467A (ja) 色処理装置及びプログラム
JP5206428B2 (ja) 色処理装置及びプログラム
JP4793409B2 (ja) 画像評価装置及びプログラム
JP2005210225A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP3910323B2 (ja) プロファイル作成方法およびプロファイル作成装置
US8437541B2 (en) Color correction coefficient generating apparatus, color correction coefficient generation method, and computer readable medium storing program
JP2006013608A (ja) 色変換定義修正装置および色変換定義修正プログラム
JP6794802B2 (ja) 刷版カーブ作成装置、方法及びプログラム