JP6680076B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理システム - Google Patents
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Description
(実施例1)
まず、第一の画像出力機器の色再現特性をP1(x)、第二の画像出力機器の色再現特性をP2(x)、画像読取装置の色再現特性をS(x)、と定義する。ここで"x"は色又は画素値である。種々の色空間の存在を考慮すると画素値=色とはならないが、同じ色空間内では画素値=色となるので、厳密には区別していない。例えばRGB色空間の場合、x=[R, G, B]tの3次元データである。また、例えばCMYK色空間の場合、x=[C, M, Y, K]tの4次元データである。第一の色再現特性はS(P1(x))、第二の色再現特性はS(P2(x))、と表すことができる。
・第二の画像出力機器:プリンタ(「ユーザプリンタ」と呼ぶ)
・画像読取装置:スキャナ
また、以降で使用する用語を以下のように定義する。
・ユーザプリンタ:第二の画像出力機器に対応し、基準プリンタ400に色を合わせたいプリンタ
・スキャナ:画像読取装置に対応
・原稿画像データ:プリンタが印刷物を出力する際に用いる印刷原稿(画像データ)
・基準印刷物:原稿画像データを基準プリンタ400で出力した、色合わせの目標とされる印刷物
・基準読取画像データ:基準印刷物を画像読取装置で読み取って得られる画像データ
・ユーザ印刷物:原稿画像データをユーザプリンタ200で出力した、基準印刷物に色を合わせたい印刷物
・カラーチャートデータ:プリンタがカラーチャートを出力する際に用いる印刷原稿
・カラーチャート印刷物:カラーチャートデータをユーザプリンタで出力した印刷物
・カラーチャート読取画像データ:カラーチャート印刷物を画像読取装置により読み取られた画像データ
本実施形態では、基準印刷物とカラーチャート印刷物とを用い、ユーザプリンタ200に与える原稿画像データに色変換を行うことによって、基準印刷物の色と同等の色のユーザ印刷物が得られるようにする。
まず、基準プリンタ400とスキャナ300を併せた(基準プリンタだけの色再現特性を取り出すことは困難なため)基準色再現特性S(P1(x))を以下の手順で推定する。なお、基準色再現特性S(P1(x))は、第一の写像の一例である。
(1-1) 基準印刷物をスキャナ300により読み取り基準読取画像データを得る
(1-2) 原稿画像データと基準読取画像データとの位置、傾き、大きさを合わせる
(1-3) 原稿画像データと基準読取画像データの対応する位置にある画素の画素値を色成分の組合せごとに対応付けて記憶する
(1-4) 画素値の対応付けデータから原稿画像データのある色が基準読取画像データのどの色に対応付くかを求める。
次に、ユーザプリンタ200とスキャナ300を併せた(ユーザプリンタだけの色再現特性の逆特性を取り出すことは困難なため)ユーザ色再現特性S(P2(x))の逆特性P2 -1(S-1(x))を以下の手順で推定する。なお、逆特性P2 -1(S-1(x))は、第二の写像の一例である。
(2-1) カラーチャートデータをユーザプリンタ200で出力し、カラーチャート印刷物を得る
(2-2) カラーチャート印刷物をスキャナ300により読み取りカラーチャート読取画像データを得る
(2-3) カラーチャートデータとカラーチャート読取画像データとの位置、傾き、大きさを合わせる
(2-4) カラーチャートデータとカラーチャート読取画像データとの対応する位置にある画素の画素値を色成分の組合せごとに対応付けて記憶する
(2-5) 画素値の対応付けからカラーチャート読取画像データのある色がカラーチャートデータのどの色に対応付くかを求める(このとき、複数の色成分値を基にした多次元データを用いて求める)
(3)原稿画像データの色変換
最後に、推定した基準色再現特性とユーザ色再現特性の逆特性を用いて原稿画像データに色変換を施し、原稿画像データを更新する。
(3-1) 基準色再現特性から、原稿画像データの色aが対応付く基準読取画像データの色s=S(P1(a))を得る
(3-2) ユーザ色再現特性の逆特性から、カラーチャート読取画像データの色sが対応付くカラーチャートデータの色b=P2 -1(S-1(s))を得る(すなわち、S(P1(a))=s=S(P2(b))となる組合せ(a, b)を求める)
(3-3) 原稿画像データの色aをbに変換する
続いて、特許文献1と比較した本実施形態の効果について説明を行う。特許文献1では、色変換パラメータ(色再現特性)を推定するに際して、基準読取画像データとユーザ読取画像データとを用いて処理する事を前提として記載している。確かに、基準プリンタはユーザ側に存在しないことを想定しているため、基準プリンタで出力したカラーチャートを入手する事はできない。しかしながら、ユーザプリンタはユーザ側に存在することを想定しているため、ユーザプリンタが出力したカラーチャートを利用する事は可能である。
図2に示した画像処理システム600は、ネットワーク500を介して接続された、コンピュータ100、ユーザプリンタ200、及び、スキャナ300を有する。ユーザプリンタ200の代わりにオフセット印刷機やグラビア印刷機などを用いてもよく、また、スキャナ300の代わりに分光測色器やカメラを用いてもよい。基準プリンタ400は、画像処理システム600のユーザ側に存在しないことを想定しているためネットワークに接続されていないが、接続されていてもよい。画像処理システム600のユーザは、基準プリンタ400が基準読取画像データを出力した基準印刷物をすでに取得しているか、取得することができる。
図3は、本実施形態に係る画像処理システムの一例のハードウェア構成図である。画像処理システム600は、画像入力部601、画像出力部602、画像記憶部603、画像解析部604、パラメータ記憶部605、及び、画像処理部606を有する。
図6は、実施例1に係る画像処理システム600又はMFP700の機能ブロック図の一例である。画像処理システム600又はMFP700は、画像読み取り部301、幾何学変換パラメータ推定部302、画素値対応付け部303、色再現特性推定部304、及び、色変換部305、を有する。
次に、本実施形態に係る画像処理システムの処理の詳細について説明する。
図7は、基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。図7では、画像読み取り部301が基準印刷物を読み取り、色再現特性推定部304が基準色再現特性を推定するまでの処理について説明する。
「トンボ」と呼ばれるマーカーを原稿画像データの四隅や各辺の中央に配置したうえで出力し、基準読取画像データを読み取った際に、このトンボマーカの位置のずれを用いて、変位量や回転角、変倍率を求める方法である。
変位量のみを推定する方法の一例としては、テンプレートマッチング法が挙げられる。テンプレートマッチング法は一方の画像をテンプレートとし、位置を少しずつずらしながら他方の画像と一致度を求め、最も一致度の高くなる位置を検出するものである。幾何学変換が変位だけに限定できない場合には、回転角を推定する方法(ハフ変換など)や変倍量を推定する方法(マルチスケール解析など)と組み合わせて利用する必要がある。
高い精度で変位量や回転角、変倍率を求める方法の例として、位相限定相関法(POC、Phase Only Correlation)や回転不変位相限定相関法(RIPOC、Rotation Invariant Phase Only Correlation)がある。位相限定相関法は、画像に対して離散フーリエ変換をかけて得られる位相画像を用い、比較対象の二枚の画像から得られる二つの位相画像の相関が最も高くなる位置を検出することにより、変位量を求める手法である。また、回転不変位相限定相関法は、上記位相画像を対数極座標変換することにより、回転角と変倍率を変換された位相画像上での変位量として検出できるようにしたものである。
画素値のリストへの記録は次の手順で行う。
2)原稿画像データのある座標を選択する
3)2)で選択された原稿画像データの画素のR成分値(Rin1)と、G成分値(Gin1)と、B成分値(Bin1)と、基準読取画像データの対応する画素のR成分値(Rout1)と、G成分値(Gout1)と、B成分値(Bout1)と、を束ねてリストに追加する
4)これを原稿画像データの全ての座標について繰り返す
これらのリストは必要に応じて昇順や降順に並び替えてもよい。処理を簡略化するために、原稿画像データの全ての座標について繰り返すのではなく、特定の範囲に限定したり、所定の刻み幅で座標を移動したりしてもよい。なお、リスト形式で記録したデータの一例を図8に示す。図8では、左半分に原稿画像データの画素の各成分値(Rin1, Gin1, Bin1)が記録されており、右半分に基準読取画像データの対応する画素各成分値(Rout1, Gout1, Bout1)が記録されている。
f(X)=[Rin1, Gin1, Bin1, Rin1 2, Gin1 2, Bin1 2, Rin1Gin1, Gin1Bin1, Bin1Rin1, Rin1 3, Gin1 3, Bin1 3, Rin1 2Gin1, Gin1 2Bin1, Bin1 2Rin1, ・・・, 1]t
などが用いられる。原稿画像データと基準読取画像データとの間が線形歪みをもつときは、補正係数f(X)=[Rin1, Gin1, Bin1]tの3項に、3×3の補正係数行列MSを操作した線形変換による推定で十分であるが、複雑な非線形歪みをもつときは高次の関数項を用いて高精度の色再現特性の推定が必要となる。
図9は、ユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。図9では、画像読み取り部301がカラーチャート印刷物を読み取り、色再現特性推定部304がユーザ色再現特性を推定するまでの処理について説明する。
Gout2= 1.67 = ( 2 + 2 + 1 ) / 3
Bout2= 1.00 = ( 1 + 1 + 1 ) / 3
次に、色再現特性推定部304は、ユーザ色再現特性の逆特性を推定する(ステップS204)。すなわち、ステップS203で生成した画素値対応付けデータを用いて、カラーチャート読取画像データのある画素値がカラーチャートデータのどの画素値が対応付くかを求める。ステップS103と同様にカラーチャート読取画像データとカラーチャートデータが両方ともRGB画像で各色成分が256階調であるとして説明する。
f(X)=[Rout2, Gout2, Bout2, Rout2 2, Gout2 2, Bout2 2, Rout2Gout2, Gout2Bout2, Bout2Rout2, Rout2 3, Gout2 3, Bout2 3, Rout2 2Gout2, Gout2 2Bout2, Bout2 2Rout2, ・・・, 1]t
などが用いられる。カラーチャート読取画像データとカラーチャートデータとの間が線形歪みをもつときは、補正係数f(X)=[Rout2, Gout2, Bout2]tの3項に、3×3の補正係数行列MSを操作した線形変換による推定で十分であるが、複雑な非線形歪みをもつときは高次の関数項を用いて高精度の色再現特性の推定が必要となる。
続いて、色変換処理の詳細について説明する。図11は、色変換処理の一例のフローチャートである。
{0, 15, 30, 45, 60, 75, 90, 105, 120, 135, 150, 165, 180, 195, 210, 225, 240, 255}
となる。この18個の値を各色成分値とすることで、色域を網羅し、且つ、均一に分布するようなカラーパッチを構成する事が可能となる。この場合のカラーパッチ数はRGBの3次元であることから、18 × 18 × 18 = 2822パッチとなる。この場合のデータの一例を図12に示す。図12は、カラーパッチのデータの一例を示す図である。
このような場合、色変換を施しても基準印刷物の色に合わせることができないので変換しないことが好ましい。
このような場合、色変換を実行する意味がない。
このような場合、色変換はユーザ印刷物の色を大きく変化させるので変換しないことが好ましい。
・実測値と推定値の差の絶対値を累積した値
・実測値と推定値の二乗を累積した値
・実測値と推定値の差の絶対値の最大値
・実測値と推定値との相関係数
などが挙げられる。
・変換前後の画素値の差の絶対値を累積した値
・変換前後の画素値の差の二乗を累積した値
・変換前後の画素値の差の絶対値の最大値
などが挙げられる。
(1)基準色再現特性から、原稿画像データの色aが対応付く基準読取画像データの色s= S(P1(a))を得る
(2)ユーザ色再現特性の逆特性から、カラーチャート読取画像データの色sが対応付くカラーチャートデータの色b= P2 -1(S-1(s))を得る。すなわち、S(P1(a))=s=S(P2(b))なる組合せ(a, b)を求める
(3)原稿画像データの色aをbに変換する。
(実施例2)
本実施例では第一の画像出力機器としてディスプレイを、第二の画像出力機器としてプロジェクタを、画像読み取り部としてデジタルカメラを用いる例について説明する。なお、本実施例では二つの画像出力機器は共にユーザの管理下にあるため、カラーチャートを表示するなどしてカラープロファイルを得ることができる。しかし、本実施例の方法を用いることで、カラープロファイルを使わずに色合わせすることができる。
図13は、実施例2に係る画像処理システム600の構成図である。本実施例の画像処理システム600は、ネットワークを介して接続された、コンピュータ100、プロジェクタ800、及び、デジタルカメラ900を有する。
図13と図2を比較すると、
a)ディスプレイ109が基準プリンタ400に対応し
b)ディスプレイ109の基準表示画面が基準印刷物に対応し
c)プロジェクタ800がユーザプリンタ200に対応し
d)プロジェクタ800が投影したユーザ表示画面がユーザ印刷物に対応し、
e)プロジェクタ800が投影したカラーチャートがカラーチャート印刷物に対応し、
f)デジタルカメラ900がスキャナ300に対応する。
≪色変換処理≫
図14は、実施例2に係る画像処理システム600又はMFP700の色変換処理の一例のフローチャート図である。図13の手順は図11とほぼ同様であり、登場する機器が異なっている。図14において図11と同等の処理は説明を簡略化する。
(実施例3)
本実施例は、実施例1のように画素値対応付けデータをそのまま使用して色再現特性を推定するのではなく、データクレンジング(画素値対応付けデータの中から誤りや重複を洗い出し、異質なデータを取り除いて整理する)した画素値対応付けデータを使用して色再現特性を推定する。このような方法により、画素値対応付けデータ内に誤りや重複があるケースでも高速且つ高精度な色合わせを行うことができる。
図15は、実施例3に係る画像処理システム又はMFPの一例の機能ブロック図である。図15は、図6と比較するとデータクレンジング部306を有する点が異なっている。実施例1と共通する機能ブロックの説明は省略し、実施例1と異なる部分について説明する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図16は、実施例3に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。図16は、図7と比較すると、ステップS103の後に、ステップS3103−2の処理が追加されている。
色差とは、L*a*b*色空間やL*u*v*色空間における二つの色の距離である。本実施例は画像出力機器としてプリンタを用いていることからL*a*b*色空間を用いて説明する。
L*a*b*色空間の色差ΔE*abは以下の式で定義される。
(1)原稿画像データの画素値を原稿画像データのカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する
(2)基準読取画像データの画素値をスキャナのカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する
(3)デバイス非依存の色空間に変換された原稿画像データの画素値と基準読取画像データの画素値とをL*a*b*色空間に変換する
(4)上式により画素ごとの色差を求める
対応する画素同士の色差が求まったら、対応付けに誤りが発生しているかを定量的に評価することができる。つまり、色差が所定の値を超える場合は、原稿画像データと基準読取画像データの対応する位置にはない画素同士であると判断することができる。画素値の対応付けに誤りが発生していると判断されたデータは、画素値対応付けデータから除外する事でデータの品質を高める。
L*a*b*色空間の色相差ΔH*abは次式で定義される。
所定の色空間において、原稿画像データの画素と対応する基準読取画像データの画素との各色成分の差の絶対値を取り、評価を行う方法である。RGB色空間を例に取れば、R成分値の絶対値の差、G成分値の絶対値の差、B成分値の絶対値の差を用いる。
(1)原稿画像データの画素値を原稿画像データのカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する。
(2)基準読取画像データの画素値をスキャナのカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する。
(3)変換後の色空間において、画素ごとに各色成分値の差の絶対値を求める。
・重複データの平均値
・重複データの中央値
・重複データの最頻値
等を用いる方法が挙げられる。図17(A)の重複データを平均値で統合した例を図17(B)に示す。この例では重複した6件のデータを統合し、1件に統合することで5件のデータ削減を行っている。
図18は、ユーザ色再現特性の推定処理の他の例のフローチャートである。図18は、図9と比較すると、ステップS203の後に、ステップS3203−2の処理が追加されている。
(実施例4)
本実施例は、実施例1のように画素値対応付けデータをそのまま使用して色再現特性を推定するのではなく、画素値対応付けデータを複数の部分色空間に分割し、分割された色空間ごとに代表データを決定し、分布の偏りを軽減した画素値対応付け代表データを使用して色再現特性を推定する。このような方法により、画素値対応付けデータが色空間の狭い範囲に集まっている(偏りなく均一に分布していない)ケースでも高速且つ高精度な色合わせを行うことができる。
図19は、実施例4に係る画像処理システム又はMFPの一例の機能ブロック図である。図19では、図6と比較すると、色空間分割部307、及び代表データ決定部308を有する点が異なっている。実施例1と共通する機能ブロックの説明は省略し、実施例1と異なる部分について説明する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図20は、実施例4に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。実施例1の図7と比較すると、ステップS103の後に、ステップS4103−2、ステップS4103−3の処理が追加されている。
画素値対応付けデータ内の原稿画像データの色空間の各軸を予め決定された間隔で分割するか、予め決定された分割数で間隔を決定することにより、同一体積の部分色空間を作成する方法である。図21(A)は、R軸、G軸をそれぞれ等間隔で2分割した例である。図21(B)は、B軸、G軸をそれぞれ等間隔で2分割した例である。
画素値対応付けデータ内の原稿画像データの色空間の各軸の各階調に属するデータ数を用いて、分割された際の各軸のデータ数が所定の数か割合となるように分割幅を適応的に決定する。図22(A)は、R軸、G軸をそれぞれ不等間隔で2分割した例である。図21(B)は、B軸、G軸をそれぞれ不等間隔で2分割した例である。不等間隔で分割する方法の例としては、各軸の各階調に属するデータ数の頻度分布を用いる方法が挙げられる。
(1)各軸の各階調に属するデータ数の累積頻度を用いる方法
各軸の各階調に属するデータ数の累積頻度を等間隔で区切り、区切り位置に対応する階調で分割する方法である。
(2)各軸の各階調に属するデータ数の頻度分布を用いる方法
図24(A)、(B)、(C)は、R軸、G軸、B軸をそれぞれの各階調に属するデータ数の頻度分布を作成し、極小となる階調で分割する方法を説明する図である。この例では、R軸の頻度分布が極小となる階調a、G軸の頻度分布が極小となる階調b、B軸の頻度分布が極小となる階調cが求まる。
画素値対応付けデータ内の原稿画像データの色空間を部分色空間に分割するとき、各部分色空間に含まれる色数が同数になるように分割領域を決定する。
なお、各軸の分割する順番に関しては、特に上記の順番(R軸 → G軸 → B軸の順番)に限定されるものではない。
画素値対応付けデータ内の原稿画像データの色空間を部分色空間に分割する方法として、原稿画像データに含まれる各画素に対してクラスタ分析を用いて分割領域を決定する。ここでクラスタリング処理する方法の例としては、K-meansアルゴリズムなどがあげられる。K-meansアルゴリズムとは、あらかじめ定めたクラスタ数KとそのK個のクラスタ中心をランダムに決め、サンプル点をK個のクラスタ中心との距離を計算し、最も近いクラスタに分類することで、クラスタリングを行う手法である。クラスタリング時に同一クラスタに該当するサンプル点の重心を計算し、クラスタ中心の更新を繰り返し、クラスタ中心の更新が収束したら処理を終了させる。分割数(クラスタ数K)は、あらかじめ決定しておいた分割数を使用するか、または画素数などに応じて経験的に決定する方法などがあげられる。
・同じ部分色空間に属するデータの平均値
・同じ部分色空間に属するデータの中央値
・同じ部分色空間に属するデータの最頻値
等を用いる方法が挙げられる。決定した部分色空間ごとの代表データを記録し、画素値対応付け代表データを生成する。
図28は、実施例4に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。
(実施例5)
本実施例は、実施例4のように画素値対応付けデータの色空間を部分色空間に分割する際に、原稿画像データ、又は、カラーチャート読取画像データの色空間をそのまま使用するのではなく、色相、明度、彩度を表現可能な色空間に変換した後、部分色空間に分割する。これにより、色相または明度、または、彩度ごとに狭い範囲に集まっている(偏りなく均一に分布していない)場合でも、高速かつ高精度で色を合わせることができる。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図29は、実施例5に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。実施例1の図7と比較すると、ステップS103の後に、ステップS5103−2、ステップS5103−3、ステップS5103−4の処理が追加されている。なお、ステップS5103−4の処理は、実施例4のステップS4103−3の処理と同様であるため説明を省略する。
L*a*b*色空間における明度L*の値を用いて、明度で部分色空間に分割する方法である。図30(B)はL*a*b*色空間において、明度ごとに色空間を分割した例である。分割数や分割するためのL*の閾値は、例えば、経験的に決められた所定の値を用いる方法や、各領域に色数が同数となるように決定する方法などがあげられる。
L*a*b*色空間における彩度C*の値を用いて、彩度で部分色空間に分割する方法である。図30(C)は、L*a*b*色空間において、彩度ごとに色空間を分割した例である。分割数や分割するためのC*の閾値は、例えば、経験的に決められた所定の値を用いる方法や、各領域に色数が同数となるように決定する方法などがあげられる。
L*a*b*色空間における原稿画像データに含まれる各画素に対してクラスタ分析を用いて分割領域を決定する。分割数は、予め決定しておいた分割数を使用するか、または画素数などに応じて経験的に決定する方法などがあげられる。
図31は、実施例5に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。
(実施例6)
本実施例は、実施例4や実施例5のように部分色空間ごと代表データを1つ決定するのではなく、部分色空間に含まれるデータ数に応じて代表データ数を決定する。これより、元々の分布も考慮しながら画素値対応付けデータの色空間での分布の偏りを軽減する事ができる。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図32は、実施例6に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。実施例1の図7と比較すると、ステップS103の後に、ステップS6103−2、ステップS6103−3、ステップS6103−4の処理が追加されている。なお、ステップS6103−2の処理は、実施例4のステップS4103−2の処理と同様であるため説明を省略する。
実施例4のステップS4103−3の処理と同様に、代表データを決定する。
部分色空間内の全データを代表データとする。
部分色空間内を更に代表データ数で分割する。分割する方法は、実施例4のステップS4103−2で説明した、c)色数同数で分割する方法やd)クラスタ分析を用いて分割する方法等が挙げられる。代表データ数で分割した色空間から代表データを決定する方法としては、実施例4のステップS4103−3の処理と同様である。
図34は、実施例6に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。
(実施例7)
本実施例は、実施例1のように基準読取画像データとカラーチャート読取画像データをそのまま使用して色再現特性を推定するのではなく、基準読取画像データの用紙色(地色)が原稿画像データの白色点と一致するように、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)がカラーチャートデータの白色点と一致するように補正する。これにより、基準読取画像データの用紙色(地色)とカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)との差を吸収し、用紙色(地色)が異なるケースにおいても、色かぶりを抑制した色合わせを行うことができる。
図35は、実施例7に係る画像処理システム又はMFPの一例の機能ブロック図である。以下では実施例1と異なる部分について説明する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図36は、実施例7に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。実施例1の図7と比較すると、ステップS101の後に、ステップS7101−2の処理が追加されている。
基準読取画像データがL*a*b*色空間であるケースを想定して例示する。基準読取画像データの用紙色(地色)をL*a*b*色空間における規格上の白色点である(L* = 100.0, a* = 0.0, b* = 0.0)にシフトする処理を基準読取画像データ全体に対して施すことで、基準読取画像データの用紙色(地色)を原稿画像データの白色点と一致させる。この方法は以下の式で表される。
基準読取画像データが256階調のRGB色空間であるケースを想定して例示する。原稿画像データの白色点(R=255, G=255, B=255)を、基準読取画像データの用紙色(地色)のRGB値でそれぞれ除した値を、基準読取画像データのRGB値に乗ずることで、基準読取画像データの用紙色(地色)を原稿画像データの白色点と一致させる。この方法は以下の式で表される。
異なる光源下での色の見えを一致させる、所謂、色知覚モデルを用いる。色知覚モデルの一例として、Von Kries変換を用いて、基準読取画像データの用紙色(地色)が原稿画像データの白色点と一致するように色補正する方法について説明する。
図38は、実施例7に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。
(実施例8)
本実施例は、実施例7と比較して、基準読取画像データの用紙色(地色)が原稿画像データの白色点と一致するように、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)がカラーチャートデータの白色点と一致するように補正するのではなく、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)が基準読取画像データの用紙色(地色)と一致するように補正する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
実施例8に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートは、実施例1の図7と同様である。
実施例8に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートは、実施例7の図38と同様である。
基準読取画像データ、及び、カラーチャート読取画像データがL*a*b*色空間であるケースを想定して例示する。カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)を基準読取画像データの用紙色(地色)にシフトする処理をカラーチャート読取画像データ全体に対して施すことで、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)を基準読取画像データの用紙色(地色)と一致させる。この方法は以下の式で表される。
基準読取画像データ、及び、カラーチャート読取画像データが256階調のRGB色空間であるケースを想定して例示する。基準読取画像データの用紙色(地色)のRGB値を、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)のRGB値でそれぞれ除した値を、カラーチャート読取画像データのRGB値に乗ずることで、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)を基準読取画像データの用紙色(地色)と一致させる。この方法は以下の式で表される。
異なる光源下での色の見えを一致させる、所謂、色知覚モデルを用いる。色知覚モデルの一例として、Von Kries変換を用いて、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)が基準読取画像データの用紙色(地色)と一致するように色補正する方法について説明する。
(実施例9)
本実施例は、実施例7と比較して、基準読取画像データの用紙色(地色)が原稿画像データの白色点と一致するように、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)がカラーチャートデータの白色点と一致するように補正するのではなく、基準読取画像データの用紙色(地色)がカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)と一致するように補正する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
実施例9に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートは、実施例7の図36と同様である。
基準読取画像データ、及び、カラーチャート読取画像データがL*a*b*色空間であるケースを想定して例示する。基準読取画像データの用紙色(地色)をカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)にシフトする処理を基準読取画像データ全体に対して施すことで、基準読取画像データの用紙色(地色)をカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)と一致させる。この方法は以下の式で表される。
基準読取画像データ、及び、カラーチャート読取画像データが256階調のRGB色空間であるケースを想定して例示する。カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)のRGB値を、基準読取画像データの用紙色(地色)のRGB値でそれぞれ除した値を、基準読取画像データのRGB値に乗ずることで、基準読取画像データの用紙色(地色)をカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)と一致させる。この方法は以下の式で表される。
異なる光源下での色の見えを一致させる、所謂、色知覚モデルを用いる。色知覚モデルの一例として、Von Kries変換を用いて、基準読取画像データの用紙色(地色)がカラーチャート読取画像データの用紙色(地色)と一致するように色補正する方法について説明する。
(実施例10)
本実施例は、実施例7と比較して、基準読取画像データ、及び、カラーチャート読取画像データの用紙色(地色)が既知ではなく未知の条件下で、用紙色(地色)を検出する点で異なる。
図41は、実施例10に係る画像処理システム又はMFPの一例の機能ブロック図である。図41は、実施例1の図6と比較すると、地色検出部310、地色補正部309を有する点が異なっている。実施例1と共通する機能ブロックの説明は省略し、実施例1と異なる部分について説明する。
≪基準色再現特性の推定処理≫
図42は、実施例10に係る基準色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。図42では、実施例1の図7と比較すると、ステップS102の後に、ステップS1102−2、ステップS1102−3の処理が追加されている。
基準印刷物における原稿画像の周囲にある余白領域の色値を、用紙色(地色)として検出する。ステップS102で原稿画像データと、基準読取画像データの位置合わせが完了していることから、基準読取画像データにおける原稿画像領域よりも数画素外側の領域を余白領域と判定し、用紙色(地色)を決定する。用紙色(地色)に用いる値の例としては、
・余白領域の色値の平均値
・余白領域の色値の中央値
・余白領域の色値の最頻値
などが挙げられる。
フチなし印刷などで基準印刷物の原稿画像の周囲に余白領域が無い場合には、基準読取画像データにおける原稿画像領域内の色値を用いて用紙色(地色)を検出する。用紙色(地色)に用いる値の例としては、原稿画像領域内で最も明るい色値が挙げられる。
図43は、実施例10に係るユーザ色再現特性の推定処理の一例のフローチャートである。
(実施例11)
本実施例は、実施例1の色変換済み原稿画像データを用いて繰り返し処理を行う。これにより、実施例1において1回の色変換処理で合わせ切れずに残った色ズレを、繰り返し処理において合わせることができる。
続いて、色変換処理の詳細について説明する。図44は、実施例11に係る色変換処理の一例のフローチャートである。
続いて、色変換部305は、ユーザ印刷物の品質(ユーザ印刷物と基準印刷物との一致度)を評価する(ステップS1109)。
色差とは、L*a*b*色空間やL*u*v*色空間における二つの色の距離である。本実施例は画像出力機器としてプリンタを用いていることからL*a*b*色空間を用いて説明する。
L*a*b*色空間の色差ΔE*abは以下の式で定義される。
(1)基準印刷物をスキャナ300により読み取り基準画像データを得る
(2)ユーザ印刷物を(1)と同じスキャナ300により読み取りユーザ画像データを得る
(3)基準画像データとユーザ画像データとをスキャナ300のカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する
(4)デバイス非依存の色空間に変換された基準画像データとユーザ画像データとをL*a*b*色空間に変換する
(5)上式により画素ごとの色差を求める
基準印刷物とユーザ印刷物とを同じスキャナ300で読み取るとしているが、スキャナ300のカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間に変換できる条件の元で、二つの印刷物を別々のスキャナ300で読み取ってもよい。
・平均色差が所定の値以内に収まっているか否か、
・最大色差が所定の値以内に収まっているか否か、
・分散が所定の値以内に収まっているか否か、
などの基準で判断することができる。なお、ユーザ印刷物の品質を評価する際には、画像データのコンテンツの輪郭部分を除くことが望ましい。これは、
・後の処理で必要な位置合わせにおいて、輪郭部分を完全に合わせることが困難であること、
・プリンタによって輪郭部分の再現性が異なること (色味やシャープなど)
などの理由から、輪郭部分で大きな色差が出現する可能性があるためである。
L*a*b*色空間の色相差ΔH*abは次式で定義される。
所定の色空間において、基準印刷物とユーザ印刷物との各色成分の差の絶対値を取り、評価を行う方法である。RGB色空間を例に取れば、R成分値の絶対値の差、G成分値の絶対値の差、B成分値の絶対値の差を用いる。
基準印刷物とユーザ印刷物の各色成分の差の絶対値を求める手順の一例を以下に示す。
(1)基準印刷物をスキャナ300により読み取り基準画像データを得る
(2)ユーザ印刷物を1)と同じスキャナ300により読み取りユーザ画像データを得る
(3)基準画像データとユーザ画像データとをスキャナ300のカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間(XYZ色空間など)に変換する
(4)変換後の色空間において、画素ごとに各色成分値の差の絶対値を求める。
なお、色差のケースと同様に、スキャナ300のカラープロファイルを用いてデバイス非依存の色空間に変換することは必須ではなく、スキャナ300のデバイス依存の色空間で直接差の絶対値を求めてもよい。また、統計的な分析方法や品質の判定方法は色差のケースと同様である。
図45は、図44のステップS1103において、2回目以降(初回以外)のユーザ色再現特性の逆特性(「第三の写像」の一例)を推定する処理の一例のフローチャートである。
以上、上述した実施形態によれば、目標となる画像出力機器で、印刷原稿を出力して得られた出力結果と、色を合わせたい画像出力機器で、色を合わせたい画像出力機器の色域を網羅するカラーパッチで構成されたカラーチャートを出力して得られた出力結果とを、画像読取装置で読み取って読取画像データを取得する。そして、得られた第一の読取画像データと印刷原稿との対応する画素値と、第二の読取画像データとカラーチャートとの対応する画素値とを、色成分の組合せごとに対応付けたデータから、画像出力機器の色再現特性、又は画像出力機器の色再現特性の逆特性を、複数の色成分値を基にした多次元のデータを用いて推定する。そして、推定された色再現特性と色再現特性の逆特性を用いて画像出力機器間の色変動を補償する色変換処理を印刷原稿に施すことによって、目標となる画像出力機器のカラーチャートを用いずに色合わせを行うことができる。
302 幾何学変換パラメータ推定部(「幾何学変換パラメータ推定手段」)
303 画素値対応付け部(「画素値対応付け手段」)
304 色再現特性推定部(「写像推定手段」の一例)
305 色変換部(「変換手段」の一例)
306 データクレンジング部(「データクレンジング手段」)
307 色空間分割部(「色空間分割手段」)
308 代表データ決定部(「代表データ決定手段」)
309 地色補正部(「地色補正手段」)
310 地色検出部(地色検出手段)
100 コンピュータ
200 ユーザプリンタ
300 スキャナ
400 基準プリンタ
500 ネットワーク
600 画像処理システム
601 画像入力部
602 画像出力部
603 画像記憶部
604 画像解析部
605 パラメータ記憶部
606 画像処理部
700 MFP
800 プロジェクタ
900 デジタルカメラ
Claims (23)
- 第一の画像出力機手段が原稿画像データを出力した第一の出力結果の色を、第二の画像出力機手段が前記原稿画像データを出力した第二の出力結果において再現する画像処理装置であって、
読み取り装置が前記第一の出力結果を読み取った第一の出力画像データと前記原稿画像データの位置を合わせる第一の幾何学変換パラメータを推定し、前記第二の画像出力機手段がカラーチャートデータを出力した第三の出力結果を読み取り装置が読み取った第二の出力画像データと前記カラーチャートデータとの位置を合わせる第二の幾何学変換パラメータを推定する幾何学変換パラメータ推定手段と、
前記第一の幾何学変換パラメータを用いて前記第一の出力画像データと前記原稿画像データの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第一の画素値対応付けデータと、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて前記第二の出力画像データと前記カラーチャートデータの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第二の画素値対応付けデータをそれぞれ生成する画素値対応付け手段と、
前記第一の画素値対応付けデータに基づいて前記原稿画像データから前記第一の出力画像データの色を推定する第一の写像と、前記第二の画素値対応付けデータに基づいて前記第二の出力画像データの色から前記カラーチャートデータの色を推定する第二の写像とを決定する写像推定手段と、
前記第一の写像と前記第二の写像とに基づいて、前記原稿画像データの画素値を変換する変換手段と、
を有し、
前記カラーチャートデータは、前記第二の画像出力機手段の出力可能の色域を網羅するカラーパッチで構成されている、画像処理装置。 - 前記カラーチャートデータは、前記第二の画像出力機手段の出力可能の色域に偏りなく均一に分布するカラーパッチで構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記写像推定手段は、前記原稿画像データの複数の色成分値を基にした多次元のデータを用いて前記第一の出力画像データの色を推定する前記第一の写像を決定し、前記第二の出力画像データの複数の色成分値を基にした多次元のデータを用いて前記カラーチャートデータの色を推定する前記第二の写像を決定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記変換手段は、画像データをデバイス非依存の色空間に変換し、
前記写像推定手段は、前記第一の出力画像データ及び前記第二の出力画像データを前記変換手段によりデバイス非依存の色空間に変換した後、該変換された第一の出力画像データ及び第二の出力画像データを用いて前記第一の写像及び前記第二の写像を決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記画素値対応付け手段は、前記原稿画像データ、前記第一の出力画像データ、前記カラーチャートデータ、及び前記第二の出力画像データの各コンテンツの輪郭部分を除外した後、前記第一の出力画像データと前記原稿画像データの対応する画素の色成分の組合せの対応付け、及び、前記第二の出力画像データと前記カラーチャートデータの対応する画素の色成分の組合せの対応付けを行う、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記画素値対応付け手段は、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて前記第二の出力画像データと前記カラーチャートデータの対応するカラーパッチの色成分の組合せが対応付けられた前記第二の画素値対応付けデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記変換手段は、前記第一の写像及び前記第二の写像が所定の基準を満たすか否かを判定し、前記第一の写像及び前記第二の写像が前記所定の基準を満たす場合、前記第一の写像及び前記第二の写像に基づいて前記原稿画像データの画素値を変換する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記第一の画素値対応付けデータをデータクレンジングした第一のクレンジング済み画素値対応付けデータと、前記第二の画素値対応付けデータをデータクレンジングした第二のクレンジング済み画素値対応付けデータとを生成するデータクレンジング手段を有し、
前記写像推定手段は、前記第一のクレンジング済み画素値対応付けデータに基づいて前記原稿画像データから前記第一の出力画像データの色を推定する前記第一の写像と、前記第二のクレンジング済み画素値対応付けデータに基づいて前記第二の出力画像データの色から前記カラーチャートデータの色を推定する前記第二の写像とを決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記第一の画素値対応付けデータの色空間と、前記第二の画素値対応付けデータの色空間とを複数の部分色空間に分割する色空間分割手段と、
前記分割された前記第一の画素値対応付けデータの複数の部分色空間毎に代表とするデータを決定した第一の画素値対応付け代表データと、前記分割された前記第二の画素値対応付けデータの複数の部分色空間毎に代表とするデータを決定した第二の画素値対応付け代表データとを生成する代表データ決定手段とを有し、
前記写像推定手段は、前記第一の画素値対応付け代表データに基づいて前記原稿画像データから前記第一の出力画像データの色を推定する前記第一の写像と、前記第二の画素値対応付け代表データに基づいて前記第二の出力画像データの色から前記カラーチャートデータの色を推定する前記第二の写像とを決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記色空間分割手段は、前記第一の画素値対応付けデータ及び前記第二の画素値対応付けデータのそれぞれの色空間を、該色空間の各軸を予め設定された所定の間隔で分割する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記色空間分割手段は、前記第一の画素値対応付けデータ及び前記第二の画素値対応付けデータのそれぞれの色空間を、該色空間の各軸の頻度分布又は累積頻度分布に基づき分割する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記色空間分割手段は、前記第一の画素値対応付けデータ及び前記第二の画素値対応付けデータのそれぞれの色空間を、クラスタ分析に基づき分割する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記色空間分割手段は、前記第一の画素値対応付けデータ及び前記第二の画素値対応付けデータのそれぞれの色空間を、色相、明度、及び彩度が表現可能な色空間に変換し、該変換後のそれぞれの色空間を、色相、明度、又は彩度のうち少なくとも1つを用いて分割する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記色空間分割手段は、前記変換後のそれぞれの色空間を、色相、明度、又は彩度のうち少なくとも1つを用いたクラスタ分析に基づき分割する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記代表データ決定手段は、前記色空間分割手段が分割した複数の部分色空間に含まれるデータ数に応じて、前記代表とするデータ数を決定する、
ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記第一の出力結果の地色を表す第一の地色と前記第二の出力結果の地色を表す第二の地色の少なくとも一つに基づいて、前記第一の出力画像データの画素値又は前記第二の出力画像データの画素値を変換する地色補正手段を有し、
前記画素値対応付け手段は、前記第一の幾何学変換パラメータを用いて、前記地色補正手段により変換された第一の出力画像データと前記原稿画像データとの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた前記第一の画素値対応付けデータを生成し、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて、前記地色補正手段により変換された第二の出力画像データと前記カラーチャートデータとの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第二の画素値対応付けデータをそれぞれ生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記第一の幾何学変換パラメータを用いて前記第一の出力画像データから前記第一の地色を検出するとともに、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて前記第二の出力画像データから前記第二の地色を検出する地色検出手段を有し、
前記地色補正手段は、前記地色検出手段により検出された前記第一の地色と前記第二の地色の少なくとも一つに基づいて、前記第一の出力画像データの画素値又は前記第二の出力画像データの画素値を変換する、
ことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記地色補正手段は、前記第一の地色と前記原稿画像データの白色点とが一致するように前記第一の出力画像データの画素値を変換し、前記第二の地色と前記カラーチャートデータの白色点とが一致するように前記第二の出力画像データの画素値を変換する、
ことを特徴とする請求項16または17に記載の画像処理装置。 - 前記地色補正手段は、前記第一の地色と前記第二の地色とが一致するように、前記第一の出力画像データの画素値又は前記第二の出力画像データの画素値を変換する、
ことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記幾何学変換パラメータ推定手段は、前記変換手段により変換された原稿画像データを前記第二の画像出力機手段が出力した第四の出力結果を前記読み取り装置が読み取った第三の出力画像データと、前記変換された原稿画像データとの位置を合わせる第三の幾何学変換パラメータを推定し、
前記画素値対応付け手段は、前記第三の幾何学変換パラメータを用いて前記第三の出力画像データと前記変換された原稿画像データの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第三の画素値対応付けデータを生成し、
前記写像推定手段は、前記第三の画素値対応付けデータに基づいて前記第三の出力画像データの色から前記変換された原稿画像データの色を推定する第三の写像を決定し、
前記変換手段は、前記第一の写像と前記第三の写像とに基づいて、前記変換された原稿画像データの画素値を変換する、
ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記変換手段は、前記第一の出力画像データと前記第三の出力画像データとの一致度を所定の方法により判定し、
前記写像推定手段は、前記一致度が所定の基準を満たす場合、前記第三の画素値対応付けデータに基づいて前記第三の出力画像データの色から前記変換された原稿画像データの色を推定する前記第三の写像を決定する、
ことを特徴とする請求項20に記載の画像処理装置。 - 第一の画像出力機手段が原稿画像データを出力した第一の出力結果の色を、第二の画像出力機手段が前記原稿画像データを出力した第二の出力結果において再現する画像処理装置が、
読み取り装置が前記第一の出力結果を読み取った第一の出力画像データと前記原稿画像データの位置を合わせる第一の幾何学変換パラメータを推定し、前記第二の画像出力機手段がカラーチャートデータを出力した第三の出力結果を読み取り装置が読み取った第二の出力画像データと前記カラーチャートデータとの位置を合わせる第二の幾何学変換パラメータを推定するステップと、
前記第一の幾何学変換パラメータを用いて前記第一の出力画像データと前記原稿画像データの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第一の画素値対応付けデータと、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて前記第二の出力画像データと前記カラーチャートデータの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第二の画素値対応付けデータをそれぞれ生成するステップと、
前記第一の画素値対応付けデータに基づいて前記原稿画像データから前記第一の出力画像データの色を推定する第一の写像と、前記第二の画素値対応付けデータに基づいて前記第二の出力画像データの色から前記カラーチャートデータの色を推定する第二の写像とを決定するステップと、
前記第一の写像と前記第二の写像とに基づいて、前記原稿画像データの画素値を変換するステップと、
を実行し、
前記カラーチャートデータは、前記第二の画像出力機手段の出力可能の色域を網羅するカラーパッチで構成されている、画像処理方法。 - 原稿画像データから第一の出力結果を出力する第一の画像出力機手段と、前記原稿画像データから第二の出力結果を出力する第二の画像出力機手段と、前記第一の出力結果及び前記第二の出力結果を読み取る読み取り装置と、前記第二の出力結果の色を前記第一の出力結果の色に近づけるため写像を決定する情報処理装置と、を有する画像処理システムであって、
前記読み取り装置が前記第一の出力結果を読み取った第一の出力画像データと前記原稿画像データの位置を合わせる第一の幾何学変換パラメータを推定し、前記第二の画像出力機手段がカラーチャートデータを出力した第三の出力結果を前記読み取り装置が読み取った第二の出力画像データと前記カラーチャートデータとの位置を合わせる第二の幾何学変換パラメータを推定する幾何学変換パラメータ推定手段と、
前記第一の幾何学変換パラメータを用いて前記第一の出力画像データと前記原稿画像データの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第一の画素値対応付けデータと、前記第二の幾何学変換パラメータを用いて前記第二の出力画像データと前記カラーチャートデータの対応する画素の色成分の組合せが対応付けられた第二の画素値対応付けデータをそれぞれ生成する画素値対応付け手段と、
前記第一の画素値対応付けデータに基づいて前記原稿画像データから前記第一の出力画像データの色を推定する第一の写像と、前記第二の画素値対応付けデータに基づいて前記第二の出力画像データの色から前記カラーチャートデータの色を推定する第二の写像とを決定する写像推定手段と、
前記第一の写像と前記第二の写像とに基づいて、前記原稿画像データの画素値を変換する変換手段と、
を有し、
前記カラーチャートデータは、前記第二の画像出力機手段の出力可能の色域を網羅するカラーパッチで構成されている、画像処理システム。
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