JP2005017928A - 静電荷像現像剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シロキサンと有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤。
【効果】本発明によれば、特にハロゲンを含まない精製されたシロキサン、有機アルミニウム化合物を原料とすることにより、実質的に塩素を含まず、シリカと酸化アルミニウムとの高純度の非晶質球状複合酸化物微粒子が得られる。
【選択図】 なし
【効果】本発明によれば、特にハロゲンを含まない精製されたシロキサン、有機アルミニウム化合物を原料とすることにより、実質的に塩素を含まず、シリカと酸化アルミニウムとの高純度の非晶質球状複合酸化物微粒子が得られる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法等における静電荷像を現像するために使用する静電荷像現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法等で使用する乾式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーそのものを用いる1成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した2成分現像剤とに大別でき、そしてこれらの現像剤を用いてコピー操作を行う場合、プロセス適合性を有するためには、現像剤が流動性、耐ケーキング性、定着性、帯電性、クリーニング性等に優れていることが必要である。これら流動性、耐ケーキング性、定着性、クリーニング性を向上させ、帯電性を調整、かつ安定化することを目的として、いわゆる外添剤としてトナー粒子より粒子径の小さいシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子を添加することが行われている。
【0003】
近年、コピー速度は高速化され、流動性、クリーニング性の向上、帯電性の安定化及び均一化がより一層要求されている。また、より高画質化のために小粒子径トナーが使用されてきているが、小粒子径トナーは、通常使用されている粒子径のトナーと比較して粉体流動性が悪く、帯電性は外添剤等の添加物の影響を受け易い。このため、トナーに添加されるシリカ微粒子等の無機微粒子の種類と粒子径によっては、必ずしも流動性、帯電性、クリーニング性において満足する結果が得られず、添加する無機微粒子の選定が重要である。通常使用されているシリカ微粒子は、一次粒子の平均粒子径が10〜20nmと小さいため、粒子同士の凝集性が強く、シリカ微粒子の分散性が悪くなり、流動性、クリーニング性を十分に発揮できないという問題がある。また、球状シリカ微粒子を用いることにより流動性の向上、高帯電量化には効果が得られるが、帯電量が過大になるとトナー担持体との静電付着力が強くなり、現像性が低下し、画像濃度が薄くなったり、濃度ムラが生じる。また、使用するシリカ微粒子中に不純物が含まれると現像剤の帯電性に影響を与える。
【0004】
一方、帯電量を制御する目的で、低帯電性の酸化チタン微粒子が更に添加される。しかし、従来用いられる結晶性の酸化チタン微粒子は粒子形状が球状ではないため、流動性、分散性が悪く、帯電量を調整するために結晶性の酸化チタン微粒子を多く添加すると、流動性が悪くなり、かつ分散不良により、トナー担持体からの現像剤の遊離が起こり易く、画像にカブリ(地汚れ)を生じる。よって流動性は球状シリカ微粒子の利点を活かし、帯電量はシリカ微粒子と酸化チタン微粒子の配合により調整するという方法がとられている。しかし、これらの機能を十分に安定して発揮するには、シリカ微粒子と酸化チタン微粒子が所定の配合比率で均一に完全混合されることが必要であるが、微粒子の完全混合は困難であり、偏析が生じ、帯電性が局所的にばらつき易いという問題がある。
【0005】
このような点に鑑み、本出願人も先に、シロキサンと有機チタン化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、粒子径が10〜300nm、比表面積が10〜100m2/g、酸化チタンが1〜99重量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化チタンの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤(特許文献1:特開2003−76058号公報)、及びシロキサンとケイ素を含まない異種金属M1、M2の2種類の有機金属化合物とを同時に火炎中で噴霧燃焼して得られ、実質的に塩素を含まず、粒子径が10〜500nm、カーボンを除く酸化物基準でのシリカの含有量Aが1〜99重量%、M1酸化物の含有量Bが1〜90重量%、M2酸化物の含有量Cが1〜90重量%含まれ、A+B+Cが実質的に100重量%である非晶質球状の3成分系複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤(特許文献2:特開2003−156872号公報)を提案したが、更に帯電量がより広い範囲で調整でき、しかも流動性、クリーニング性、帯電安定性の良好な静電荷像現像剤が望まれる。
【特許文献1】
特開2003−76058号公報
【特許文献2】
特開2003−156872号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、前記問題点を踏まえ、帯電量がより広い範囲で調整でき、かつ流動性、クリーニング性に優れ、帯電性が安定した静電荷像現像剤を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、トナー粒子に添加する無機微粒子として、シロキサンと有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼することによって得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%で、粒子内に均一に分散複合化された非晶質球状シリカ、酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を添加することにより、帯電量を広範囲で調整することが可能となり、かつ流動性、クリーニング性、帯電の安定性に優れた静電荷像現像剤が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】
従って、本発明は下記の静電荷像現像剤を提供する。
(1)シロキサン(即ち、オルガノ(ポリ)シロキサンを意味する。以下、同様。)と有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤。
(2)複合酸化物微粒子が、実質的に塩素を含まないものであることを特徴とする(1)記載の静電荷像現像剤。
(3)有機アルミニウム化合物がトリアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアシレート化合物、アルキルアルミニウム化合物又はアルミニウムキレート化合物であることを特徴とする(1)又は(2)記載の静電荷像現像剤。
(4)複合酸化物微粒子が、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に噴霧して火炎中で酸化燃焼して製造したものであり、その際バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃ガス基準で、シロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの燃焼断熱火炎温度を1,450℃以上、4,500℃以下としたことを特徴とする(1)、(2)又は(3)記載の静電荷像現像剤。
(5)複合酸化物微粒子が、表面に下記式(1)
R1 XR2 YR3 ZSiO[4−(X+Y+Z)]/2 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基を示し、X,Y,Zは0〜3の整数で、X+Y+Z=1〜3である。)
で示される単位を導入した疎水化微粒子であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の静電荷像現像剤。
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の静電荷像現像剤は、トナー粒子にシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子を添加することによって得られる。トナー粒子としては、結着樹脂と着色剤を主成分として構成される公知のものが使用でき、必要に応じて帯電制御剤が添加されていてもよい。このトナーに用いられる結着樹脂は特に限定されるものではなく、これにはスチレン、クロルスチレン、ビニルスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシルなどのアクリル酸(メタクリル酸)のエステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどの単独重合体又は共重合体を例示することができるが、特に代表的な結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。また、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックスなども使用することができる。
【0010】
また、トナーに用いられる着色剤も特に限定されるものではないが、これにはカーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニリンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガルなどが代表的なものとして例示される。また、このトナー粉末は磁性材料を内包した磁性トナー粉末を用いることもできる。
【0011】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粉末は、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に噴霧して火炎中で酸化燃焼して製造したものである。
【0012】
ここに使用されるシロキサンは、塩素などのハロゲンを含まない下記一般式(2)
(R4)3SiO[SiR5R6O]mSi(R4)3 (2)
(式中、R4,R5,R6は互いに同一でも異なっていてもよく、一価炭化水素基、アルコキシ基、又は水素原子を示し、m≧0の整数である。)
で表される直鎖状オルガノシロキサン、下記一般式(3)
[SiR5R6O]n (3)
(式中、R5,R6は上記と同様の意味を示し、n≧3の整数である。)
で表される環状オルガノシロキサン、下記一般式(4)
[(R4)3SiO1/2]p(R5R6SiO)q(R7SiO3/2)r (4)
(式中、R4,R5,R6は上記と同様の意味を示し、R7は一価炭化水素基、アルコキシ基、又は水素原子を示す。p,q≧0、r>0の整数である。)
で表される分岐状シロキサン、又はこれらの混合物などのオルガノポリシロキサン類が挙げられる。
【0013】
ここで、R4〜R7の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基などが挙げられるが、中でもメチル、エチル、プロピル等の低級アルキル基、特にメチル基が好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ等の炭素数1〜6のものが挙げられるが、特にメトキシ基が好ましい。mは、m≧0の整数であるが、好ましくは0〜100の整数である。また、nはn≧3の整数であるが、好ましくは3〜10の整数、より好ましくは3〜7の整数である。p+q+rは整数であるが、好ましくは4〜50、より好ましくは4〜20の整数である。
【0014】
上記オルガノシロキサンとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げられる。これらのシロキサンは塩素などのハロゲンを含まず、精製して得られたものが好ましい。
【0015】
一方、有機アルミニウム化合物としては、トリアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアシレート化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルミニウムキレート化合物などが用いられ、実質的に塩素を含まないものが好ましい。具体的には、下記一般式(5)
Al(OR8)3 (5)
(式中、OR8はアルコキシ基を示し、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜8のものが挙げられる。)
で表されるトリアルコキシアルミニウム化合物、下記一般式(6)
Al(OCOR9)3 (6)
(式中、COR9はアシル基を示し、フォルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヴァレリル基、キャプロイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基などの炭素数1〜10のものが挙げられる。)
で表されるアルミニウムアシレート化合物、下記一般式(7)
AlR10 3 (7)
(式中、R10はアルキル基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などの炭素数1〜8のものが挙げられる。)
で表されるアルキルアルミニウム化合物、下記一般式(8)
(R11O)SAl(OR12O)3−S (8)
(式中、OR11はアルコキシ基を示し、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜8のものが挙げられ、OR12Oはアルキルアセトアセタト基を示し、アセチルアセトナト基、エチルアセトアセタト基などの炭素数1〜8のものが挙げられる。sは0〜2の整数。)
で表されるアルミニウムキレート化合物が用いられる。
【0016】
これらの有機アルミニウム化合物は、常温で固体のもの又は粘稠な液体は、シロキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール又はトルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤に溶かして用いることが好ましい。また、有機アルミニウム化合物の分子量が大きくなるほど原料の有機アルミニウム化合物当りの酸化アルミニウムの生成率が低下し、経済性が劣るため、液状であって、経済効率から、酸化アルミニウム生成率が0.15以上の有機アルミニウム化合物が好ましい。これらの有機アルミニウム化合物は塩素を含まず、精製して得られたものであり、不純物を実質的に含まず高純度であることから、複合化用の原料として好適である。
【0017】
これらのシロキサン及び有機アルミニウム化合物は液状で混合し、又は個別にバーナーに導入し、バーナーに取付けられたノズルにより噴霧すればよい。シリカの性状と複合化した酸化アルミニウムの機能が付与されるには、酸化アルミニウムの含有量が1〜99質量%、好ましくは5〜95質量%がよく、燃焼酸化物が量論比となるようにシロキサンと有機アルミニウム化合物を供給すればよい。液状で噴霧する方法において、ノズルでの噴霧は空気、又はスチームなどの噴霧媒体を用いる方法があるが、有機アルミニウム化合物として加水分解し易い性質のものを用いる場合は、噴霧媒体に除湿された圧縮空気又は窒素を用いることが好ましい。
【0018】
また、噴霧する方法としては液体自身の圧力による方法、遠心力を用いる方法もあり、これらの方法のいずれでもよい。噴霧液滴は完全に蒸発、熱分解して燃焼させるには微細にすることがよく、100μm以下、好ましくは50μm以下がよい(その下限は特に制限されないが、通常1μm以上、好ましくは5μm以上である)。このため、原料液(シロキサン、有機アルミニウム化合物、希釈溶剤)の粘度は25℃において500mPa・s以下、好ましくは200mPa・s以下がよい。なお、粘度の下限も制限されないが、通常0.5mPa・s以上である。噴霧されたシロキサンと有機アルミニウム化合物の液滴は助燃ガスの補助火炎及び自己燃焼火炎により熱を受け、液滴の蒸発又は熱分解を伴いながら酸化燃焼し、シロキサンからシリカが、有機アルミニウム化合物から酸化アルミニウムが同時に気相中で合成され、融合するため、シリカと酸化アルミニウムが粒子内に均一に分散、複合化された球状複合酸化物微粒子が得られる。
【0019】
燃焼により生成したシリカ及び酸化アルミニウムの核粒子は、火炎の温度とシリカと酸化アルミニウムの濃度、火炎内での滞留時間により合体成長し、最終の粒子径が決定されるが、特に火炎の温度の影響が大きい。火炎温度が低い場合、煙霧状シリカと同様に比表面積が100m2/gを超え、即ち粒子径が10nm近くの凝集体となる。よって、凝集を防ぐには、より高い火炎温度の中で合体成長させることが好ましい。
【0020】
燃焼熱と過剰酸素(空気)量は火炎温度に大きな影響を与える。燃焼熱は完全燃焼とした場合、シロキサン、有機アルミニウム化合物及び助燃ガスの種類と供給量で決定される。シリカ源となるシロキサンの燃焼熱は、例えば直鎖状のヘキサメチルジシロキサンで1,389kcal/mol、環状のオクタメチルシクロテトラシロキサンで1,974kcal/molであり、大きな燃焼熱が得られ、エネルギー効率が優れている。また、有機アルミニウム化合物の燃焼熱は、例えばアルミニウムトリ−secブトキシドで1,808kcal/mol、アルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシドで1,515kcal/molであり、有機アルミニウム化合物はシロキサンと同様に大きな燃焼熱が得られ、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に燃焼させることにより、熱エネルギー効率のよい燃焼火炎が形成され、生成粒子の球状化が促進される。
【0021】
シロキサンと有機アルミニウム化合物の燃焼を安定に保ち、完全燃焼させるために、助燃ガスを用いて補助火炎を形成する。ここで、助燃ガスとしては燃焼後に残渣の残らないものであればよく、水素、又はメタン、プロパン、ブタンなどの炭化水素ガスのいずれでもよく、特に制限はない。
【0022】
但し、助燃ガスが多いと燃焼により副生する二酸化炭素、水蒸気などにより燃焼排ガスが増加し、燃焼時のシリカ及び酸化アルミニウムの濃度が減少するため、助燃ガスの使用量は原料シロキサンと有機アルミニウム化合物を合計した原料1モル当り、2モル以下、特に0.1〜1.5モルが好ましい。
【0023】
また、燃焼時に添加する支燃性ガスは、酸素、又は空気のような酸素含有ガスのいずれでもよいが、正味の酸素量が不足するとシロキサン、有機アルミニウム化合物、補助火炎に用いる可燃性ガス(助燃ガス)の燃焼が不完全となり、製品中に炭素分が残留し、一方、支燃性ガスが理論量より多くなると火炎中のシリカや酸化アルミニウムの濃度が減少するとともに火炎温度が低下し、生成粒子の合体成長が抑制される傾向があり、更に大過剰の支燃性ガスを供給するとシロキサンや有機アルミニウム化合物の燃焼が不完全となり、排気系の粉末捕集設備の負荷が増え、過大となることから好ましくない。また、火炎温度を高くするには支燃性ガスを酸素とし、理論量の酸素を供給することにより最も高い火炎温度が得られるが、燃焼が不完全となり易く、完全燃焼には少し過剰の酸素が必要である。よって、バーナーから供給する支燃性ガスは、燃焼に必要な理論酸素量の1.0〜4.0倍モル、好ましくは1.1〜3.0倍モルの酸素を含めばよい。また、支燃性ガスはバーナーから供給する以外にバーナーに沿って外気を取り込み、補ってもよい。
【0024】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子は、比表面積が100m2/gより大きい超微粒子では凝集が生じやすくなり、現像剤の流動性、耐ケーキング性、定着性が得られず、また比表面積が10m2/gより小さい粗大粒子では感光体の変性、削れ、トナーへの付着性の低下の問題が起こるため、比表面積は10〜100m2/gであり、より好ましくは11〜90m2/gである。
【0025】
燃焼により生成する複合酸化物微粒子の粒子径を調整するには、火炎温度、シリカ及び酸化アルミニウムの濃度、火炎内での滞留時間を調整すればよく、特に、本発明においては、火炎温度を制御するため、バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃性ガス基準で計算により求められる断熱火炎温度を制御する。ここで、断熱火炎温度は、断熱系とみなして、燃焼により得られた熱量により燃焼後の生成もしくは残存するものが熱を消費して到達する温度である。よって、断熱火炎温度は、バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの時間当りの燃焼熱量をQ1,Q2,Q3(kcal/HR)としたとき、全燃焼熱量QはQ1+Q2+Q3となる。一方、燃焼により生成、副生、残存したシリカ、酸化アルミニウム、水蒸気、二酸化炭素、酸素、窒素の時間当りの量をN1,N2,N3,N4,N5,N6(mol/HR)、比熱をCp1,Cp2,Cp3,Cp4,Cp5,Cp6(kcal/mol・℃)、断熱火炎温度をta(℃)、室温を25℃としたとき、燃焼熱量と消費熱量は等価であり、Q=(N1Cp1+N2Cp2+N3Cp3+N4Cp4+N5Cp5+N6Cp6)(ta−25)が得られる。更には、JANAF(JointArmy−Navy−Air−Force)の熱化学表により、種々の化学物質について、絶対温度298゜K(=25℃)を基準として絶対温度T゜K(T=t℃+273)との標準エンタルピー差H゜T−H゜298(KJ/mol)が示されており、つまり、ある化学物質1モル当りの25℃からt℃(t=T゜K−273)に至らせるのに消費される熱量をE(kcal/mol)とおくと
E=Cp(t−25)=(H゜T−H゜298)×0.2390
(但し、1KJ=0.2390kcal)
が容易に得られる。よって、上記の式はシリカ、酸化アルミニウム、水蒸気、二酸化炭素、酸素、窒素の298゜K(25℃)からT゜K(T=273+t℃)に至るモル当りの消費熱量をそれぞれE1,E2,E3,E4,E5,E6(kcal/mol)とするとQ=N1E1+N2E2+N3E3+N4E4+N5E5+N6E6が成り立つ温度が断熱火炎温度taとなる。
【0026】
具体的には、この断熱火炎温度はシロキサン、有機アルミニウム化合物の種類と供給量、酸素供給比などを調整して制御すればよい。過剰な酸素又は窒素などの燃焼に関与しない不活性ガスがバーナーから多く供給されると火炎温度が低下し、シリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子が微細となり、複合酸化物微粒子同士の合体成長が損なわれ、凝集体となるほか、排気捕集系の負荷が増大する。バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃ガス基準で、シロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの燃焼断熱火炎温度が1,450℃未満では複合酸化物微粒子が微細となり、粒子の合体成長による一体化が起こらず、凝集体となり、流動性を向上させる効果が得られず、かつ生産性、エネルギー効率ともに劣るため、断熱火炎温度は1,450℃以上、好ましくは1,500℃以上とすることが望ましい。また、不活性ガスや支燃性ガスを減らすことにより断熱火炎温度は高くなり、生成する粒子径は大きくなるが、断熱火炎温度が4,500℃を超えると比表面積が10m2/gより小さくなるため、断熱火炎温度は4,500℃以下、好ましくは4,400℃以下が望ましい。
【0027】
このほか、燃焼炉の壁への粉の付着を防止するため、又は燃焼後の排ガスを冷却するために空気や窒素などの不活性ガスを導入することについての制限はない。燃焼により得られた複合酸化物微粒子は排ガスに同伴され、排気途中に設けられたサイクロン、気流分級機、バグフィルターなどにより分離捕集され、回収される。
【0028】
このようにして比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれ、実質的に塩素を含まないシリカと酸化アルミニウムが均一分散した球状複合酸化物微粒子を製造することができる。
【0029】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粒子は、温度及び湿度による帯電量の変化をなくすため、その表面に下記式(1)
R1 XR2 YR3 ZSiO[4−(X+Y+Z)]/2 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基を示し、X,Y,Zは0〜3の整数で、X+Y+Z=1〜3である。)
で示される単位を導入した疎水化微粒子であることが好ましい。ここでR1,R2,R3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。この式(1)の単位の導入は、公知のシリカ微粉末の表面改質方法に従って行えばよい。即ち、例えば一般式R1 3SiNHSiR1 3で示されるシラザン化合物を水の存在下において、気相、液相あるいは固相で50〜400℃で加熱し、過剰のシラザン化合物を除去することにより行うことができる。
【0030】
一般式R1 3SiNHSiR1 3で示されるシラザン化合物としては、例えばヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサプロピルジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサペンチルジシラザン、ヘキサヘキシルジシラザン、ヘキサシクロヘキシルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ジメチルテトラビニルジシラザン等が挙げられ、特に改質後の疎水性とその除去の容易さからヘキサメチルジシラザンが好ましい。
【0031】
本発明の静電荷像現像剤は、トナー粒子に上記球状複合酸化物微粒子を添加することによって得られるが、この球状複合酸化物微粒子の配合量はトナー100質量部に対して0.01質量部より少ないとトナーの流動性が不充分となるし、20質量部より多いと帯電性に悪影響を及ぼすため、球状複合酸化物微粒子の配合量はトナー100質量部に対して0.01〜20質量部の範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。また、必要に応じ、帯電制御剤、離型剤、ワックス等の添加剤を配合することもできる。
【0032】
この混合方法は任意の方法で行えばよく、例えばV型、二重円錐型の容器回転型混合機、リボン型、スクリュー型の撹拌羽根付き混合機、高速剪断流動混合機、ボールミル等によって行うことができるが、この複合酸化物微粒子はトナー粒子表面に付着していても、融着されていてもよい。
【0033】
本発明のシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子を添加した静電荷像現像剤は、1成分現像剤として使用できるが、それをキャリアと混合して2成分現像剤としても使用できる。2成分現像剤として使用する場合においては、上記球状複合酸化物微粒子は予めトナーに添加せず、トナーとキャリアの混合時に添加してトナーの表面被覆を行ってもよい。キャリアは、平均粒子径がトナーの粒子径とほぼ同じか又は300μmまでの粒子であり、これには鉄、ニッケル、コバルト、酸化鉄、フェライト、ガラスビーズ、粒状シリコンなどの公知のものが例示されるが、これらはその表面をフッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などでコーティングされたものであってもよい。
【0034】
本発明の静電荷像現像剤は、感光体あるいは静電記録体に形成された静電潜像の現像に用いることができる。即ち、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、無定形シリコンなどの無機光導電材料、フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などの有機光導電材料からなる感光体に、電子写真的に静電潜像を形成するか、あるいはポリエチレンテレフタレートのような誘導体を有する静電記録体に針状電極などで静電潜像を形成し、磁気ブラシ法、カスケード法、タッチダウン法などの現像方法によって静電潜像に本発明の静電荷像現像剤を付着させてトナーを付着させる。このトナー像は紙などの転写剤に転写後、定着して複写物とされるが、感光体などの表面に残留するトナーはブレード法、ブラシ法、ウエブ法、ロール法などの方法でクリーニングすることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0036】
[実施例1〜8]
ヘキサメチルジシロキサン又はオクタメチルシクロテトラシロキサンとアルミニウムトリ−secブトキシド又はアルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシド及びトルエンの混合液を室温下、液状で竪型燃焼炉の頂部に設けられたバーナーに供給し、バーナー先端部に取り付けられた噴霧ノズルにおいて噴霧媒体の空気により微細液滴に噴霧し、プロパンの燃焼による補助火炎により燃焼させた。支燃性ガスとしてバーナーから酸素、空気を供給した。このときのヘキサメチルジシロキサン又はオクタメチルシクロテトラシロキサン、アルミニウムトリ−secブトキシド又はアルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシド及びトルエンとの混合比、混合原料液、プロパン、酸素、噴霧用を含む空気の供給量及び断熱火炎温度を表1及び2に示す。
【0037】
生成したシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粉末はバグフィルターで捕集し、回収した。この球状複合酸化物微粉末500gを5リットルの加熱、冷却用ジャケット付き高速撹拌混合機に仕込み、室温下、500r.p.m.で撹拌しながら、密閉下で純水25gを噴霧供給し、その後撹拌を10分継続した。続いて、ヘキサメチルジシラザンを15g添加し、10分撹拌した後、50℃に昇温し、撹拌を60分行い、その後150℃に昇温し、窒素を通気しながら生成したアンモニアガス及び残存する処理剤を除去し、疎水化球状複合酸化物微粉末を得た。
【0038】
得られた疎水化球状複合酸化物微粒子のBET比表面積をマイクロ・ソープ4232II(マイクロ・データ製)で測定し、粒子形状は電子顕微鏡(SEM)で測定し、得られた写真から粒子形状を解析装置ルーゼックスF(ニレコ社)で測定した結果、粒子は全て短径と長径の比で表した球形度が0.85以上の球状であった。酸化アルミニウム含有率、比表面積、粒子径の測定結果を表1及び2に示す。また、不純物の塩素分はイオンクロマトグラフィーで測定したが0.1ppm未満であった。
得られた複合酸化物微粒子のブローオフ帯電量を測定した結果を表1及び2に示す。
次に、Tg60℃、軟化点110℃のポリエステル樹脂96質量部と色材としてカーミン6BCを4質量部添加し、溶融混練り、粉砕、分級後、平均粒子径7μmのトナーを得た。このトナー2,000gに上記疎水化球状複合酸化物微粉末40gをヘンシェルミキサーにて混合し、現像剤とした。
得られた現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表1及び2に示す。
【0039】
[比較例1]
噴霧燃焼時の酸素、空気の供給量を多くして断熱火炎温度を1,450℃未満とした以外は疎水化処理条件、トナーへの添加量を実施例1と同様にして現像剤を作成した。生成粉末は凝集性の強いものとなった。燃焼時の原料供給量、バーナーガス条件、断熱火炎温度並びに疎水化微粒子の比表面積、ブローオフ帯電量、現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表2に示す。
【0040】
[比較例2]
有機アルミニウム化合物を加えず、ヘキサメチルジシロキサンのみで噴霧燃焼し、酸化アルミニウムが含まれない球状シリカ微粉末を作製した以外は疎水化条件、トナーへの添加量を実施例1と同様にして現像剤を作成した。燃焼時の原料供給量、バーナーガス条件、断熱火炎温度並びに疎水化シリカ微粒子の比表面積、ブローオフ帯電量、現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表2に示す。
【0041】
<複合酸化物微粒子のブローオフ帯電量測定方法>
複合酸化物微粒子(試料粉体)0.2gとフェライト粉(基準粉体)9.8gをポリ瓶に入れ、振とう機に15分かけ、混合粉を作製する。次に粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)を用いて帯電量を測定する。まず、混合粉0.2gをファラデーケージ下端の金網上に置き、圧縮窒素ガスを吹き付け、試料粉体のみ金網を通して分離除去する。このとき基準粉体には試料粉体が持ち去ったと同量で逆の帯電量が残っており、この帯電量を測定しブローオフ帯電量とする。
【0042】
<現像剤の流動性評価方法>
凝集度を測定し、流動性を評価した。測定機としてマルチテスター((株)セイシン企業製)を用いた。即ち、現像剤3gを上から篩い目開きが250μm、150μm、75μmの篩いを順に上から重ね、測定ユニットの上に置き、振幅1mmで60秒間振動させ、上記の上、中、下の篩いに残留した粉末重量がそれぞれW1(g),W2(g),W3(g)のときの凝集度は次式により求められる。凝集度は6%未満がよいとされる。
凝集度(%)=(W1+W2×0.6+W3×0.2)×100/3
【0043】
<クリーニング性の評価方法>
有機感光体を用いたプリンターに現像剤と50μmのフェライトコアにパーフロロアルキルアクリレート樹脂とアクリル樹脂をコートしたキャリアを現像剤100質量部に対し8質量部の割合で混合し、2成分現像剤を調整した。2成分現像機に該2成分現像剤をスタート剤とし、現像剤を補充剤として10,000枚のプリントテストを実施した。このとき、感光体への現像剤の付着は、全ベタ画像での白抜けとして感知した。
【0044】
<帯電量安定性の評価方法>
前記実施例の1成分現像剤を1成分現像機に充填し、10,000枚のプリントテストを行い、普通紙に転写、定着した画像について、そのカブリレベルを色差計で測定した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、特にハロゲンを含まない精製されたシロキサン、有機アルミニウム化合物を原料とすることにより、実質的に塩素を含まず、シリカと酸化アルミニウムとの高純度の非晶質球状複合酸化物微粒子が得られ、燃焼温度が高く、シリカ及び酸化アルミニウムの核粒子の発生数が多くなることから複合酸化物微粒子の合体成長が促進されることにより、比表面積が10〜100m2/gの酸化アルミニウムが1〜99質量%で粒子内に均一分散されたシリカ・酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粒子が得られ、好ましくは更にこれを疎水化処理し、トナーに添加することにより、帯電量を広範囲で調整することが可能となり、かつ流動性、クリーニング性、帯電の安定性に優れた現像剤が得られるという有利性が与えられる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法等における静電荷像を現像するために使用する静電荷像現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法等で使用する乾式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーそのものを用いる1成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した2成分現像剤とに大別でき、そしてこれらの現像剤を用いてコピー操作を行う場合、プロセス適合性を有するためには、現像剤が流動性、耐ケーキング性、定着性、帯電性、クリーニング性等に優れていることが必要である。これら流動性、耐ケーキング性、定着性、クリーニング性を向上させ、帯電性を調整、かつ安定化することを目的として、いわゆる外添剤としてトナー粒子より粒子径の小さいシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子を添加することが行われている。
【0003】
近年、コピー速度は高速化され、流動性、クリーニング性の向上、帯電性の安定化及び均一化がより一層要求されている。また、より高画質化のために小粒子径トナーが使用されてきているが、小粒子径トナーは、通常使用されている粒子径のトナーと比較して粉体流動性が悪く、帯電性は外添剤等の添加物の影響を受け易い。このため、トナーに添加されるシリカ微粒子等の無機微粒子の種類と粒子径によっては、必ずしも流動性、帯電性、クリーニング性において満足する結果が得られず、添加する無機微粒子の選定が重要である。通常使用されているシリカ微粒子は、一次粒子の平均粒子径が10〜20nmと小さいため、粒子同士の凝集性が強く、シリカ微粒子の分散性が悪くなり、流動性、クリーニング性を十分に発揮できないという問題がある。また、球状シリカ微粒子を用いることにより流動性の向上、高帯電量化には効果が得られるが、帯電量が過大になるとトナー担持体との静電付着力が強くなり、現像性が低下し、画像濃度が薄くなったり、濃度ムラが生じる。また、使用するシリカ微粒子中に不純物が含まれると現像剤の帯電性に影響を与える。
【0004】
一方、帯電量を制御する目的で、低帯電性の酸化チタン微粒子が更に添加される。しかし、従来用いられる結晶性の酸化チタン微粒子は粒子形状が球状ではないため、流動性、分散性が悪く、帯電量を調整するために結晶性の酸化チタン微粒子を多く添加すると、流動性が悪くなり、かつ分散不良により、トナー担持体からの現像剤の遊離が起こり易く、画像にカブリ(地汚れ)を生じる。よって流動性は球状シリカ微粒子の利点を活かし、帯電量はシリカ微粒子と酸化チタン微粒子の配合により調整するという方法がとられている。しかし、これらの機能を十分に安定して発揮するには、シリカ微粒子と酸化チタン微粒子が所定の配合比率で均一に完全混合されることが必要であるが、微粒子の完全混合は困難であり、偏析が生じ、帯電性が局所的にばらつき易いという問題がある。
【0005】
このような点に鑑み、本出願人も先に、シロキサンと有機チタン化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、粒子径が10〜300nm、比表面積が10〜100m2/g、酸化チタンが1〜99重量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化チタンの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤(特許文献1:特開2003−76058号公報)、及びシロキサンとケイ素を含まない異種金属M1、M2の2種類の有機金属化合物とを同時に火炎中で噴霧燃焼して得られ、実質的に塩素を含まず、粒子径が10〜500nm、カーボンを除く酸化物基準でのシリカの含有量Aが1〜99重量%、M1酸化物の含有量Bが1〜90重量%、M2酸化物の含有量Cが1〜90重量%含まれ、A+B+Cが実質的に100重量%である非晶質球状の3成分系複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤(特許文献2:特開2003−156872号公報)を提案したが、更に帯電量がより広い範囲で調整でき、しかも流動性、クリーニング性、帯電安定性の良好な静電荷像現像剤が望まれる。
【特許文献1】
特開2003−76058号公報
【特許文献2】
特開2003−156872号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、前記問題点を踏まえ、帯電量がより広い範囲で調整でき、かつ流動性、クリーニング性に優れ、帯電性が安定した静電荷像現像剤を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、トナー粒子に添加する無機微粒子として、シロキサンと有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼することによって得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%で、粒子内に均一に分散複合化された非晶質球状シリカ、酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を添加することにより、帯電量を広範囲で調整することが可能となり、かつ流動性、クリーニング性、帯電の安定性に優れた静電荷像現像剤が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】
従って、本発明は下記の静電荷像現像剤を提供する。
(1)シロキサン(即ち、オルガノ(ポリ)シロキサンを意味する。以下、同様。)と有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤。
(2)複合酸化物微粒子が、実質的に塩素を含まないものであることを特徴とする(1)記載の静電荷像現像剤。
(3)有機アルミニウム化合物がトリアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアシレート化合物、アルキルアルミニウム化合物又はアルミニウムキレート化合物であることを特徴とする(1)又は(2)記載の静電荷像現像剤。
(4)複合酸化物微粒子が、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に噴霧して火炎中で酸化燃焼して製造したものであり、その際バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃ガス基準で、シロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの燃焼断熱火炎温度を1,450℃以上、4,500℃以下としたことを特徴とする(1)、(2)又は(3)記載の静電荷像現像剤。
(5)複合酸化物微粒子が、表面に下記式(1)
R1 XR2 YR3 ZSiO[4−(X+Y+Z)]/2 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基を示し、X,Y,Zは0〜3の整数で、X+Y+Z=1〜3である。)
で示される単位を導入した疎水化微粒子であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の静電荷像現像剤。
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の静電荷像現像剤は、トナー粒子にシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子を添加することによって得られる。トナー粒子としては、結着樹脂と着色剤を主成分として構成される公知のものが使用でき、必要に応じて帯電制御剤が添加されていてもよい。このトナーに用いられる結着樹脂は特に限定されるものではなく、これにはスチレン、クロルスチレン、ビニルスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシルなどのアクリル酸(メタクリル酸)のエステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどの単独重合体又は共重合体を例示することができるが、特に代表的な結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。また、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックスなども使用することができる。
【0010】
また、トナーに用いられる着色剤も特に限定されるものではないが、これにはカーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニリンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガルなどが代表的なものとして例示される。また、このトナー粉末は磁性材料を内包した磁性トナー粉末を用いることもできる。
【0011】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粉末は、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に噴霧して火炎中で酸化燃焼して製造したものである。
【0012】
ここに使用されるシロキサンは、塩素などのハロゲンを含まない下記一般式(2)
(R4)3SiO[SiR5R6O]mSi(R4)3 (2)
(式中、R4,R5,R6は互いに同一でも異なっていてもよく、一価炭化水素基、アルコキシ基、又は水素原子を示し、m≧0の整数である。)
で表される直鎖状オルガノシロキサン、下記一般式(3)
[SiR5R6O]n (3)
(式中、R5,R6は上記と同様の意味を示し、n≧3の整数である。)
で表される環状オルガノシロキサン、下記一般式(4)
[(R4)3SiO1/2]p(R5R6SiO)q(R7SiO3/2)r (4)
(式中、R4,R5,R6は上記と同様の意味を示し、R7は一価炭化水素基、アルコキシ基、又は水素原子を示す。p,q≧0、r>0の整数である。)
で表される分岐状シロキサン、又はこれらの混合物などのオルガノポリシロキサン類が挙げられる。
【0013】
ここで、R4〜R7の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基などが挙げられるが、中でもメチル、エチル、プロピル等の低級アルキル基、特にメチル基が好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ等の炭素数1〜6のものが挙げられるが、特にメトキシ基が好ましい。mは、m≧0の整数であるが、好ましくは0〜100の整数である。また、nはn≧3の整数であるが、好ましくは3〜10の整数、より好ましくは3〜7の整数である。p+q+rは整数であるが、好ましくは4〜50、より好ましくは4〜20の整数である。
【0014】
上記オルガノシロキサンとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げられる。これらのシロキサンは塩素などのハロゲンを含まず、精製して得られたものが好ましい。
【0015】
一方、有機アルミニウム化合物としては、トリアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアシレート化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルミニウムキレート化合物などが用いられ、実質的に塩素を含まないものが好ましい。具体的には、下記一般式(5)
Al(OR8)3 (5)
(式中、OR8はアルコキシ基を示し、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜8のものが挙げられる。)
で表されるトリアルコキシアルミニウム化合物、下記一般式(6)
Al(OCOR9)3 (6)
(式中、COR9はアシル基を示し、フォルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヴァレリル基、キャプロイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基などの炭素数1〜10のものが挙げられる。)
で表されるアルミニウムアシレート化合物、下記一般式(7)
AlR10 3 (7)
(式中、R10はアルキル基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などの炭素数1〜8のものが挙げられる。)
で表されるアルキルアルミニウム化合物、下記一般式(8)
(R11O)SAl(OR12O)3−S (8)
(式中、OR11はアルコキシ基を示し、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜8のものが挙げられ、OR12Oはアルキルアセトアセタト基を示し、アセチルアセトナト基、エチルアセトアセタト基などの炭素数1〜8のものが挙げられる。sは0〜2の整数。)
で表されるアルミニウムキレート化合物が用いられる。
【0016】
これらの有機アルミニウム化合物は、常温で固体のもの又は粘稠な液体は、シロキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール又はトルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤に溶かして用いることが好ましい。また、有機アルミニウム化合物の分子量が大きくなるほど原料の有機アルミニウム化合物当りの酸化アルミニウムの生成率が低下し、経済性が劣るため、液状であって、経済効率から、酸化アルミニウム生成率が0.15以上の有機アルミニウム化合物が好ましい。これらの有機アルミニウム化合物は塩素を含まず、精製して得られたものであり、不純物を実質的に含まず高純度であることから、複合化用の原料として好適である。
【0017】
これらのシロキサン及び有機アルミニウム化合物は液状で混合し、又は個別にバーナーに導入し、バーナーに取付けられたノズルにより噴霧すればよい。シリカの性状と複合化した酸化アルミニウムの機能が付与されるには、酸化アルミニウムの含有量が1〜99質量%、好ましくは5〜95質量%がよく、燃焼酸化物が量論比となるようにシロキサンと有機アルミニウム化合物を供給すればよい。液状で噴霧する方法において、ノズルでの噴霧は空気、又はスチームなどの噴霧媒体を用いる方法があるが、有機アルミニウム化合物として加水分解し易い性質のものを用いる場合は、噴霧媒体に除湿された圧縮空気又は窒素を用いることが好ましい。
【0018】
また、噴霧する方法としては液体自身の圧力による方法、遠心力を用いる方法もあり、これらの方法のいずれでもよい。噴霧液滴は完全に蒸発、熱分解して燃焼させるには微細にすることがよく、100μm以下、好ましくは50μm以下がよい(その下限は特に制限されないが、通常1μm以上、好ましくは5μm以上である)。このため、原料液(シロキサン、有機アルミニウム化合物、希釈溶剤)の粘度は25℃において500mPa・s以下、好ましくは200mPa・s以下がよい。なお、粘度の下限も制限されないが、通常0.5mPa・s以上である。噴霧されたシロキサンと有機アルミニウム化合物の液滴は助燃ガスの補助火炎及び自己燃焼火炎により熱を受け、液滴の蒸発又は熱分解を伴いながら酸化燃焼し、シロキサンからシリカが、有機アルミニウム化合物から酸化アルミニウムが同時に気相中で合成され、融合するため、シリカと酸化アルミニウムが粒子内に均一に分散、複合化された球状複合酸化物微粒子が得られる。
【0019】
燃焼により生成したシリカ及び酸化アルミニウムの核粒子は、火炎の温度とシリカと酸化アルミニウムの濃度、火炎内での滞留時間により合体成長し、最終の粒子径が決定されるが、特に火炎の温度の影響が大きい。火炎温度が低い場合、煙霧状シリカと同様に比表面積が100m2/gを超え、即ち粒子径が10nm近くの凝集体となる。よって、凝集を防ぐには、より高い火炎温度の中で合体成長させることが好ましい。
【0020】
燃焼熱と過剰酸素(空気)量は火炎温度に大きな影響を与える。燃焼熱は完全燃焼とした場合、シロキサン、有機アルミニウム化合物及び助燃ガスの種類と供給量で決定される。シリカ源となるシロキサンの燃焼熱は、例えば直鎖状のヘキサメチルジシロキサンで1,389kcal/mol、環状のオクタメチルシクロテトラシロキサンで1,974kcal/molであり、大きな燃焼熱が得られ、エネルギー効率が優れている。また、有機アルミニウム化合物の燃焼熱は、例えばアルミニウムトリ−secブトキシドで1,808kcal/mol、アルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシドで1,515kcal/molであり、有機アルミニウム化合物はシロキサンと同様に大きな燃焼熱が得られ、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に燃焼させることにより、熱エネルギー効率のよい燃焼火炎が形成され、生成粒子の球状化が促進される。
【0021】
シロキサンと有機アルミニウム化合物の燃焼を安定に保ち、完全燃焼させるために、助燃ガスを用いて補助火炎を形成する。ここで、助燃ガスとしては燃焼後に残渣の残らないものであればよく、水素、又はメタン、プロパン、ブタンなどの炭化水素ガスのいずれでもよく、特に制限はない。
【0022】
但し、助燃ガスが多いと燃焼により副生する二酸化炭素、水蒸気などにより燃焼排ガスが増加し、燃焼時のシリカ及び酸化アルミニウムの濃度が減少するため、助燃ガスの使用量は原料シロキサンと有機アルミニウム化合物を合計した原料1モル当り、2モル以下、特に0.1〜1.5モルが好ましい。
【0023】
また、燃焼時に添加する支燃性ガスは、酸素、又は空気のような酸素含有ガスのいずれでもよいが、正味の酸素量が不足するとシロキサン、有機アルミニウム化合物、補助火炎に用いる可燃性ガス(助燃ガス)の燃焼が不完全となり、製品中に炭素分が残留し、一方、支燃性ガスが理論量より多くなると火炎中のシリカや酸化アルミニウムの濃度が減少するとともに火炎温度が低下し、生成粒子の合体成長が抑制される傾向があり、更に大過剰の支燃性ガスを供給するとシロキサンや有機アルミニウム化合物の燃焼が不完全となり、排気系の粉末捕集設備の負荷が増え、過大となることから好ましくない。また、火炎温度を高くするには支燃性ガスを酸素とし、理論量の酸素を供給することにより最も高い火炎温度が得られるが、燃焼が不完全となり易く、完全燃焼には少し過剰の酸素が必要である。よって、バーナーから供給する支燃性ガスは、燃焼に必要な理論酸素量の1.0〜4.0倍モル、好ましくは1.1〜3.0倍モルの酸素を含めばよい。また、支燃性ガスはバーナーから供給する以外にバーナーに沿って外気を取り込み、補ってもよい。
【0024】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子は、比表面積が100m2/gより大きい超微粒子では凝集が生じやすくなり、現像剤の流動性、耐ケーキング性、定着性が得られず、また比表面積が10m2/gより小さい粗大粒子では感光体の変性、削れ、トナーへの付着性の低下の問題が起こるため、比表面積は10〜100m2/gであり、より好ましくは11〜90m2/gである。
【0025】
燃焼により生成する複合酸化物微粒子の粒子径を調整するには、火炎温度、シリカ及び酸化アルミニウムの濃度、火炎内での滞留時間を調整すればよく、特に、本発明においては、火炎温度を制御するため、バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃性ガス基準で計算により求められる断熱火炎温度を制御する。ここで、断熱火炎温度は、断熱系とみなして、燃焼により得られた熱量により燃焼後の生成もしくは残存するものが熱を消費して到達する温度である。よって、断熱火炎温度は、バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの時間当りの燃焼熱量をQ1,Q2,Q3(kcal/HR)としたとき、全燃焼熱量QはQ1+Q2+Q3となる。一方、燃焼により生成、副生、残存したシリカ、酸化アルミニウム、水蒸気、二酸化炭素、酸素、窒素の時間当りの量をN1,N2,N3,N4,N5,N6(mol/HR)、比熱をCp1,Cp2,Cp3,Cp4,Cp5,Cp6(kcal/mol・℃)、断熱火炎温度をta(℃)、室温を25℃としたとき、燃焼熱量と消費熱量は等価であり、Q=(N1Cp1+N2Cp2+N3Cp3+N4Cp4+N5Cp5+N6Cp6)(ta−25)が得られる。更には、JANAF(JointArmy−Navy−Air−Force)の熱化学表により、種々の化学物質について、絶対温度298゜K(=25℃)を基準として絶対温度T゜K(T=t℃+273)との標準エンタルピー差H゜T−H゜298(KJ/mol)が示されており、つまり、ある化学物質1モル当りの25℃からt℃(t=T゜K−273)に至らせるのに消費される熱量をE(kcal/mol)とおくと
E=Cp(t−25)=(H゜T−H゜298)×0.2390
(但し、1KJ=0.2390kcal)
が容易に得られる。よって、上記の式はシリカ、酸化アルミニウム、水蒸気、二酸化炭素、酸素、窒素の298゜K(25℃)からT゜K(T=273+t℃)に至るモル当りの消費熱量をそれぞれE1,E2,E3,E4,E5,E6(kcal/mol)とするとQ=N1E1+N2E2+N3E3+N4E4+N5E5+N6E6が成り立つ温度が断熱火炎温度taとなる。
【0026】
具体的には、この断熱火炎温度はシロキサン、有機アルミニウム化合物の種類と供給量、酸素供給比などを調整して制御すればよい。過剰な酸素又は窒素などの燃焼に関与しない不活性ガスがバーナーから多く供給されると火炎温度が低下し、シリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子が微細となり、複合酸化物微粒子同士の合体成長が損なわれ、凝集体となるほか、排気捕集系の負荷が増大する。バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃ガス基準で、シロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの燃焼断熱火炎温度が1,450℃未満では複合酸化物微粒子が微細となり、粒子の合体成長による一体化が起こらず、凝集体となり、流動性を向上させる効果が得られず、かつ生産性、エネルギー効率ともに劣るため、断熱火炎温度は1,450℃以上、好ましくは1,500℃以上とすることが望ましい。また、不活性ガスや支燃性ガスを減らすことにより断熱火炎温度は高くなり、生成する粒子径は大きくなるが、断熱火炎温度が4,500℃を超えると比表面積が10m2/gより小さくなるため、断熱火炎温度は4,500℃以下、好ましくは4,400℃以下が望ましい。
【0027】
このほか、燃焼炉の壁への粉の付着を防止するため、又は燃焼後の排ガスを冷却するために空気や窒素などの不活性ガスを導入することについての制限はない。燃焼により得られた複合酸化物微粒子は排ガスに同伴され、排気途中に設けられたサイクロン、気流分級機、バグフィルターなどにより分離捕集され、回収される。
【0028】
このようにして比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれ、実質的に塩素を含まないシリカと酸化アルミニウムが均一分散した球状複合酸化物微粒子を製造することができる。
【0029】
本発明で使用されるシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粒子は、温度及び湿度による帯電量の変化をなくすため、その表面に下記式(1)
R1 XR2 YR3 ZSiO[4−(X+Y+Z)]/2 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基を示し、X,Y,Zは0〜3の整数で、X+Y+Z=1〜3である。)
で示される単位を導入した疎水化微粒子であることが好ましい。ここでR1,R2,R3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。この式(1)の単位の導入は、公知のシリカ微粉末の表面改質方法に従って行えばよい。即ち、例えば一般式R1 3SiNHSiR1 3で示されるシラザン化合物を水の存在下において、気相、液相あるいは固相で50〜400℃で加熱し、過剰のシラザン化合物を除去することにより行うことができる。
【0030】
一般式R1 3SiNHSiR1 3で示されるシラザン化合物としては、例えばヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサプロピルジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサペンチルジシラザン、ヘキサヘキシルジシラザン、ヘキサシクロヘキシルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ジメチルテトラビニルジシラザン等が挙げられ、特に改質後の疎水性とその除去の容易さからヘキサメチルジシラザンが好ましい。
【0031】
本発明の静電荷像現像剤は、トナー粒子に上記球状複合酸化物微粒子を添加することによって得られるが、この球状複合酸化物微粒子の配合量はトナー100質量部に対して0.01質量部より少ないとトナーの流動性が不充分となるし、20質量部より多いと帯電性に悪影響を及ぼすため、球状複合酸化物微粒子の配合量はトナー100質量部に対して0.01〜20質量部の範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。また、必要に応じ、帯電制御剤、離型剤、ワックス等の添加剤を配合することもできる。
【0032】
この混合方法は任意の方法で行えばよく、例えばV型、二重円錐型の容器回転型混合機、リボン型、スクリュー型の撹拌羽根付き混合機、高速剪断流動混合機、ボールミル等によって行うことができるが、この複合酸化物微粒子はトナー粒子表面に付着していても、融着されていてもよい。
【0033】
本発明のシリカと酸化アルミニウムとの球状複合酸化物微粒子を添加した静電荷像現像剤は、1成分現像剤として使用できるが、それをキャリアと混合して2成分現像剤としても使用できる。2成分現像剤として使用する場合においては、上記球状複合酸化物微粒子は予めトナーに添加せず、トナーとキャリアの混合時に添加してトナーの表面被覆を行ってもよい。キャリアは、平均粒子径がトナーの粒子径とほぼ同じか又は300μmまでの粒子であり、これには鉄、ニッケル、コバルト、酸化鉄、フェライト、ガラスビーズ、粒状シリコンなどの公知のものが例示されるが、これらはその表面をフッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などでコーティングされたものであってもよい。
【0034】
本発明の静電荷像現像剤は、感光体あるいは静電記録体に形成された静電潜像の現像に用いることができる。即ち、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、無定形シリコンなどの無機光導電材料、フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などの有機光導電材料からなる感光体に、電子写真的に静電潜像を形成するか、あるいはポリエチレンテレフタレートのような誘導体を有する静電記録体に針状電極などで静電潜像を形成し、磁気ブラシ法、カスケード法、タッチダウン法などの現像方法によって静電潜像に本発明の静電荷像現像剤を付着させてトナーを付着させる。このトナー像は紙などの転写剤に転写後、定着して複写物とされるが、感光体などの表面に残留するトナーはブレード法、ブラシ法、ウエブ法、ロール法などの方法でクリーニングすることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0036】
[実施例1〜8]
ヘキサメチルジシロキサン又はオクタメチルシクロテトラシロキサンとアルミニウムトリ−secブトキシド又はアルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシド及びトルエンの混合液を室温下、液状で竪型燃焼炉の頂部に設けられたバーナーに供給し、バーナー先端部に取り付けられた噴霧ノズルにおいて噴霧媒体の空気により微細液滴に噴霧し、プロパンの燃焼による補助火炎により燃焼させた。支燃性ガスとしてバーナーから酸素、空気を供給した。このときのヘキサメチルジシロキサン又はオクタメチルシクロテトラシロキサン、アルミニウムトリ−secブトキシド又はアルミニウムジイソプロポキシモノ−secブトキシド及びトルエンとの混合比、混合原料液、プロパン、酸素、噴霧用を含む空気の供給量及び断熱火炎温度を表1及び2に示す。
【0037】
生成したシリカと酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粉末はバグフィルターで捕集し、回収した。この球状複合酸化物微粉末500gを5リットルの加熱、冷却用ジャケット付き高速撹拌混合機に仕込み、室温下、500r.p.m.で撹拌しながら、密閉下で純水25gを噴霧供給し、その後撹拌を10分継続した。続いて、ヘキサメチルジシラザンを15g添加し、10分撹拌した後、50℃に昇温し、撹拌を60分行い、その後150℃に昇温し、窒素を通気しながら生成したアンモニアガス及び残存する処理剤を除去し、疎水化球状複合酸化物微粉末を得た。
【0038】
得られた疎水化球状複合酸化物微粒子のBET比表面積をマイクロ・ソープ4232II(マイクロ・データ製)で測定し、粒子形状は電子顕微鏡(SEM)で測定し、得られた写真から粒子形状を解析装置ルーゼックスF(ニレコ社)で測定した結果、粒子は全て短径と長径の比で表した球形度が0.85以上の球状であった。酸化アルミニウム含有率、比表面積、粒子径の測定結果を表1及び2に示す。また、不純物の塩素分はイオンクロマトグラフィーで測定したが0.1ppm未満であった。
得られた複合酸化物微粒子のブローオフ帯電量を測定した結果を表1及び2に示す。
次に、Tg60℃、軟化点110℃のポリエステル樹脂96質量部と色材としてカーミン6BCを4質量部添加し、溶融混練り、粉砕、分級後、平均粒子径7μmのトナーを得た。このトナー2,000gに上記疎水化球状複合酸化物微粉末40gをヘンシェルミキサーにて混合し、現像剤とした。
得られた現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表1及び2に示す。
【0039】
[比較例1]
噴霧燃焼時の酸素、空気の供給量を多くして断熱火炎温度を1,450℃未満とした以外は疎水化処理条件、トナーへの添加量を実施例1と同様にして現像剤を作成した。生成粉末は凝集性の強いものとなった。燃焼時の原料供給量、バーナーガス条件、断熱火炎温度並びに疎水化微粒子の比表面積、ブローオフ帯電量、現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表2に示す。
【0040】
[比較例2]
有機アルミニウム化合物を加えず、ヘキサメチルジシロキサンのみで噴霧燃焼し、酸化アルミニウムが含まれない球状シリカ微粉末を作製した以外は疎水化条件、トナーへの添加量を実施例1と同様にして現像剤を作成した。燃焼時の原料供給量、バーナーガス条件、断熱火炎温度並びに疎水化シリカ微粒子の比表面積、ブローオフ帯電量、現像剤の流動性、クリーニング性及び帯電量の安定性の評価結果を表2に示す。
【0041】
<複合酸化物微粒子のブローオフ帯電量測定方法>
複合酸化物微粒子(試料粉体)0.2gとフェライト粉(基準粉体)9.8gをポリ瓶に入れ、振とう機に15分かけ、混合粉を作製する。次に粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)を用いて帯電量を測定する。まず、混合粉0.2gをファラデーケージ下端の金網上に置き、圧縮窒素ガスを吹き付け、試料粉体のみ金網を通して分離除去する。このとき基準粉体には試料粉体が持ち去ったと同量で逆の帯電量が残っており、この帯電量を測定しブローオフ帯電量とする。
【0042】
<現像剤の流動性評価方法>
凝集度を測定し、流動性を評価した。測定機としてマルチテスター((株)セイシン企業製)を用いた。即ち、現像剤3gを上から篩い目開きが250μm、150μm、75μmの篩いを順に上から重ね、測定ユニットの上に置き、振幅1mmで60秒間振動させ、上記の上、中、下の篩いに残留した粉末重量がそれぞれW1(g),W2(g),W3(g)のときの凝集度は次式により求められる。凝集度は6%未満がよいとされる。
凝集度(%)=(W1+W2×0.6+W3×0.2)×100/3
【0043】
<クリーニング性の評価方法>
有機感光体を用いたプリンターに現像剤と50μmのフェライトコアにパーフロロアルキルアクリレート樹脂とアクリル樹脂をコートしたキャリアを現像剤100質量部に対し8質量部の割合で混合し、2成分現像剤を調整した。2成分現像機に該2成分現像剤をスタート剤とし、現像剤を補充剤として10,000枚のプリントテストを実施した。このとき、感光体への現像剤の付着は、全ベタ画像での白抜けとして感知した。
【0044】
<帯電量安定性の評価方法>
前記実施例の1成分現像剤を1成分現像機に充填し、10,000枚のプリントテストを行い、普通紙に転写、定着した画像について、そのカブリレベルを色差計で測定した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、特にハロゲンを含まない精製されたシロキサン、有機アルミニウム化合物を原料とすることにより、実質的に塩素を含まず、シリカと酸化アルミニウムとの高純度の非晶質球状複合酸化物微粒子が得られ、燃焼温度が高く、シリカ及び酸化アルミニウムの核粒子の発生数が多くなることから複合酸化物微粒子の合体成長が促進されることにより、比表面積が10〜100m2/gの酸化アルミニウムが1〜99質量%で粒子内に均一分散されたシリカ・酸化アルミニウムの球状複合酸化物微粒子が得られ、好ましくは更にこれを疎水化処理し、トナーに添加することにより、帯電量を広範囲で調整することが可能となり、かつ流動性、クリーニング性、帯電の安定性に優れた現像剤が得られるという有利性が与えられる。
Claims (5)
- シロキサンと有機アルミニウム化合物とを火炎中で噴霧燃焼して得られ、比表面積が10〜100m2/g、酸化アルミニウムが1〜99質量%含まれる非晶質球状シリカ・酸化アルミニウムの複合酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像剤。
- 複合酸化物微粒子が、実質的に塩素を含まないものであることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像剤。
- 有機アルミニウム化合物がトリアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアシレート化合物、アルキルアルミニウム化合物又はアルミニウムキレート化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電荷像現像剤。
- 複合酸化物微粒子が、シロキサンと有機アルミニウム化合物を同時に噴霧して火炎中で酸化燃焼して製造したものであり、その際バーナーに供給するシロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガス、支燃ガス基準で、シロキサン、有機アルミニウム化合物、助燃ガスの燃焼断熱火炎温度を1,450℃以上、4,500℃以下としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の静電荷像現像剤。
- 複合酸化物微粒子が、表面に下記式(1)
R1 XR2 YR3 ZSiO[4−(X+Y+Z)]/2 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基を示し、X,Y,Zは0〜3の整数で、X+Y+Z=1〜3である。)
で示される単位を導入した疎水化微粒子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の静電荷像現像剤。
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2003
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