JP2005017348A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー担持体(磁性キャリア)にトナーが過剰に付着することに起因する地汚れの発生を抑制することである。
【解決手段】現像領域に搬送される前に、供給ローラ13と現像ローラ11との間に電界を形成して、磁性キャリアに付着させるトナーの量を調節する。具体的には、現像領域中に存在する磁性キャリアに付着したトナーの総電荷量が、その磁性キャリアの総電荷量以下となるように調節する。これにより、磁性キャリアに付着する各トナーに対して働く静電引力を十分に確保できる。その結果、このように調節された磁性キャリア及びトナーが現像領域に搬送されたとき、そのトナーが磁性キャリアからこぼれ落ちて感光体ドラム1の非潜像部分に付着することを抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置及びその画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置は、感光体等の潜像担持体の表面に形成された潜像にトナーを付着させて現像を行う現像装置を備えている。現像の際、現像領域においてトナーが潜像部分以外の潜像担持体表面に付着すると、画像中にいわゆる地汚れが発生する。この地汚れが発生してしまう主な原因は、トナーの帯電不良であるとされている。すなわち、帯電量が不足しているトナーが現像領域に搬送されると、本来トナーが付着してはならない領域である非潜像部分にトナーが付着し、これが地汚れとなる。このような地汚れを抑制するできるものとして、例えば、特許文献1や特許文献2に開示された現像装置が知られている。これらの現像装置は、いずれも、現像装置に補給される前の補給トナーを予め帯電させて、これを現像装置内に補給するというものである。これにより、帯電が不十分のまま補給されたトナーがそのまま現像に用いられることで生じる地汚れの発生を抑制することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−325612号公報
【特許文献2】
特許第2834747号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、トナーが十分に帯電していても、地汚れが発生するおそれがあるという問題が発生する。これは、次の理由によるものと考えられる。
二成分現像剤を用いる場合、トナーは、トナーの帯電極性とは逆極性に帯電した磁性キャリア(トナー担持体)との間に働く静電引力により、その磁性キャリアに付着した状態で現像領域に搬送される。このとき、磁性キャリアに付着するトナーの量が多すぎると、そのトナーの一部に、磁性キャリアへの静電引力が弱いものが存在してしまう。このように磁性キャリアへの静電引力が弱いトナーが現像領域に搬送されると、トナーの帯電量が十分であっても、現像領域において磁性キャリアからこぼれ落ち、潜像担持体の非潜像部分に付着する。その結果、地汚れが発生するものと考えられる。
【0005】
なお、上記問題は、二成分現像剤に限らず、磁性キャリアを含まないトナーからなる一成分現像剤であっても同様に発生し得るものである。すなわち、一成分現像剤の場合、トナーは、トナーの帯電極性とは逆極性に帯電した現像ローラ表面(トナー担持体)との間に働く静電引力により、その表面に付着した状態で現像領域に搬送される。このときも、単位面積当たりの現像ローラ表面に付着するトナーの量が多すぎると、そのトナーの一部に、現像ローラ表面への静電引力が弱いものが存在してしまう。よって、トナーの帯電量が十分であっても、現像領域においてトナーが現像ローラ表面からこぼれ落ち、潜像担持体の非潜像部分に付着し、地汚れが発生するおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、トナー担持体にトナーが過剰に付着することに起因する地汚れの発生を抑制することができる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、所定極性に帯電したトナーを、該所定極性とは逆極性に帯電したトナー担持体に静電的に付着させた状態で、該潜像担持体表面と対向する現像領域へ搬送する表面移動部材を有する現像手段とを備え、該現像領域において、該現像手段により該潜像担持体表面上の潜像に該トナーを付着させて得たトナー像を最終的に記録材上に転移させて画像を形成する画像形成装置において、上記現像領域中に存在するトナー担持体に付着したトナーの総電荷量が該トナー担持体の総電荷量以下となるように、トナー担持体に付着させるトナーの量を該現像領域に搬送される前に調節するトナー量調節手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像手段は、上記トナーを含む一成分現像剤を用いて現像を行うものであり、上記トナー担持体は、上記表面移動部材の表面であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像手段は、上記トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用いて現像を行うものであり、上記トナー担持体は、該磁性キャリアであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記トナー量調節手段は、上記トナー担持体の総電荷量に対する上記トナーの総電荷量の比率が80%以下となるように、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、上記トナー量調節手段は、交流電圧が印加される電圧印加部材を有し、該電圧印加部材と上記表面移動部材との間に交流電界を形成することにより、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、上記トナー量調節手段は、撹拌部材を有し、上記表面移動部材の表面に担持されたトナー又は現像剤を該撹拌部材で撹拌することにより、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、上記トナー担持体として、体積抵抗率が1010[Ω・cm]以上1010[Ω・cm]以下であるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、上記トナーとして、平均円形度が96%以上のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジであって、少なくとも、上記潜像担持体、上記現像手段及び上記トナー量調節手段が一体的に構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
トナーが十分に帯電していても現像領域でトナー担持体からトナーがこぼれ落ちて地汚れを発生させるのは、ある電荷量をもったトナー担持体に付着するトナーの総電荷量がそのトナー担持体の電荷量を越えることが原因である。すなわち、トナーが付着したトナー担持体を外部から見ると、そのトナー担持体の電荷量は、これに付着する逆極性のトナーの電荷量によって中和されたものと見なすことができる。そのため、総電荷量がトナー担持体の電荷量を越える量のトナーがトナー担持体に付着すると、一部のトナーに働く静電引力は弱いものとなり、十分に帯電したトナーであってもトナー担持体からこぼれ落ちてしまう。
そこで、請求項1乃至8の画像形成装置及び請求項9のプロセスカートリッジにおいては、現像領域に搬送される前に、トナー量調節手段により、トナー担持体に付着させるトナーの量を調節する。具体的には、現像領域中に存在するトナー担持体に付着したトナーの総電荷量が、そのトナー担持体の総電荷量以下となるように調節する。これにより、トナー担持体に付着する各トナーに対して働く静電引力を十分に確保できる。その結果、このように調節されたトナー担持体及びトナーが現像領域に搬送されたとき、そのトナーがトナー担持体からこぼれ落ちて潜像担持体の非潜像部分に付着することを抑制することができる。
なお、「トナー担持体」とは、トナーの帯電極性とは逆極性に帯電し、トナーが現像領域に搬送されるまでこれを担持するものである。例えば、二成分現像剤を用いる場合には磁性キャリアがトナー担持体であり、一成分現像剤を用いる場合には現像ローラ等の表面移動部材の表面がトナー担持体である。
【0009】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真式レーザプリンタ(以下「プリンタ」という。)に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
まず、本実施形態1に係るプリンタの全体の概略構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態のプリンタの全体の概略構成図である。このプリンタは、矢印a方向に回転駆動される潜像担持体としての感光体ドラム1の周辺に、帯電装置2、露光装置3、現像手段としての現像装置10、転写装置5、クリーニング装置6等が順に配設されている。帯電装置2は感光体ドラム1の表面を一様帯電する。露光装置3は、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等を、一様帯電された感光体ドラム1に照射する。現像装置10は、トナー及びトナー担持体としての磁性キャリアを含む現像剤を用いる二成分現像方式の現像装置であり、表面移動部材である現像剤担持体としての現像ローラ11に担持したブラシ状の現像剤を感光体ドラム1に対向する現像領域A1に搬送する。この現像ローラ11に担持された現像剤中の帯電トナーを感光体ドラム1に形成された静電潜像に付着させることでトナー像を形成する。転写装置5は、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を転写材としての転写紙60に転写する。クリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード6aにより、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去する。
また、本実施形態のプリンタは、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転写されたトナー像を転写紙60に定着する図示しない定着装置とを備えている。
なお、上記プリンタを構成する複数の装置の一部は、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物として構成したプロセスカートリッジであってもよい。
【0010】
図3は、感光体ドラム1と帯電装置2と現像装置10とクリーニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物として構成したプロセスカートリッジを示している。このようにプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱可能に構成することにより、感光体ドラム1等からなる作像手段の保守及び交換が容易になる。
【0011】
次に、本実施形態のプリンタの各部構成の詳細について説明する。
上記感光体ドラム1は、図4に示すように、接地された導電性基体(例えば、アルミ等の素管)上に、感光性を有する無機又は有機感光体を塗布することにより感光層を形成したものである。この感光層は、電荷発生層1Paと電荷輸送層1Pbとにより構成され、上記帯電装置により表面が負極性に一様帯電される。なお、潜像担持体としては、厚みの比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル等に感光層を形成したベルト感光体を使用することも可能である。また、本実施形態では負極性に一様帯電する感光体ドラム1を使用しているが、トナーの帯電極性等との関係を考慮し必要に応じて正極性に一様帯電するものを使用してもよい。
【0012】
図1は、現像装置10の概略構成図である。
この現像装置10には、ケーシング12の開口から一部露出するように、現像ローラ11が設けられている。この現像ローラ11は、非磁性の回転可能な中空円筒状の現像スリーブと、その内部に固定配置される図示しない磁界発生手段である磁石ローラとから構成されている。現像ローラ11の直径は10〜30[mm]が好適であり、現像ローラ11の表面は、サンドブラスト若しくは1〜数[mm]の深さを有する複数の溝を形成する処理を施し、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20[μm]の範囲内に入るようにするのが好ましい。また、磁石ローラは、ドクタ17による層厚規制箇所から現像ローラ回転方向にN極、S極、N極、S極の4つの磁極を有する。なお、磁石ローラの磁極の配置は、これに限定されるものではなく、現像ローラ11の周囲のドクタ17等の配置に応じて他の配置に設定してもよい。
【0013】
磁石ローラが発生する磁界によって、現像ローラ11の表面に磁性キャリアが担持され、この磁性キャリアにトナーが付着している。このようにして現像ローラ11上に担持された現像剤は、層厚規制部材としてのドクタ17により、トナーがあまり帯電しないように層厚が規制される。これにより、一定量の現像剤が現像ローラ11に担持されて現像領域A1に搬送され、残りはケーシング12内に戻される。本実施形態では、ドクタ17と現像ローラ11との間の最近接部における間隔が500[μm]に設定され、ドクタ17に対向した磁石ローラの磁極がドクタ17との対向位置よりも現像ローラ表面移動方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、ケーシング12内における現像剤の循環流を容易に形成することができる。この磁極の傾斜角度は0〜15[°]が好適である。
【0014】
現像領域A1に搬送された現像剤中のトナーは、現像ローラ11と感光体ドラム1との間に形成される現像電界によって感光体ドラム表面に形成された静電潜像に転移し、静電潜像が現像される。この現像電界は、現像ローラ11が電源18からの電圧印加を受けることで形成される。そして、現像領域A1でトナーを消費した現像剤は、現像ローラ11の回転に伴って再びケーシング内部に戻る。
なお、本実施形態では、感光体ドラム1の直径を50[mm]、感光体ドラム1の線速を200[mm/s]、現像ローラ11の直径を18[mm]、現像ローラ11の線速を240[mm/s]に設定している。現像ローラ11上のトナー電荷量は−10〜−30μC/gの範囲である。また、感光体ドラム1と現像ローラ11との間隙である現像ギャップは0.8〜0.4[mm]の範囲内で設定した。このように現像ギャップを従来の装置よりも小さくすることにより、現像効率の向上を図っている。
【0015】
本実施形態において、現像剤を構成するトナーは、ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであり、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加することで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.1〜1.5[μm]の範囲である。色剤としてはカーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等を挙げることができる。また、トナーとしては、ワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類の添加剤を外添しているものも使用することもできる。
上記トナーは、磁性体を含有させて磁性トナーとしても使用することもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、このときの磁性体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して20〜200質量部、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対して40〜150質量部である。
上記添加剤としては、従来公知のものが使用できるが、具体的には、Si,Ti,Al,Mg,Ca,Sr,Ba,In,Ga,Ni,Mn,W,Fe,Co,Zn,Cr,Mo,Cu,Ag,V,Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi,Ti,Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。また、このときの添加剤の添加量は、母体粒子100質量部に対して0.5〜3質量部であることが好ましく、特に好ましくは、0.7〜1.5質量部である。添加剤の添加量が0.5質量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。一方、添加剤の添加量が3質量部よりも多いと、流動性は向上するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体ドラム1等へのフィルミングが生じやすくなり、クリーニングブレードや感光体ドラム等の耐久性が低下し、定着性も悪化する。また、細線部におけるトナーのチリが発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における細線の出力の場合には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があり、付着量が増えるため、特にその傾向が顕著である。さらに、カラートナーとして用いる場合には、添加剤が多く含有されていると、透明シートに形成されたトナー画像をオーバーヘッドプロジェクターで投影した場合に投影像にかげりが生じ、鮮明な投影像が得られにくくなる。上記添加剤の含有量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有量を求めることができる。
さらに、本実施形態に用いられる添加剤は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的で、表面処理を施されていることが好ましい。ここで、表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等が挙げられる。また、処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を漬積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等があるが、本実施形態においては、いずれの方法も好適に用いることができる。
トナーの体積平均粒径は、3[μm]以上12[μm]以下の範囲内であるのが好適である。本実施形態で用いたトナーの体積平均粒径は6[μm]であり、1200[dpi]以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。また、本実施形態では、帯電極性が負極性のトナーを使用しているが、感光体ドラム1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。
【0016】
本実施形態において、現像剤を構成する磁性キャリアは、金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。磁性キャリアの体積平均粒径は、20[μm]以上50[μm]以下の範囲内であるのが好適である。また、磁性キャリアの電気抵抗は、ダイナミック抵抗DRで1×10[Ω]以上1×1011[Ω]以下の範囲内であるのが好適である。1×1011[Ω]を越えると、磁性キャリア表面がチャージアップしてしまい、既存の供給バイアスを印加してても十分なトナーが供給されない。
上記磁性キャリアのダイナミック抵抗DRの測定は、図5に示す測定装置を用いて次のように行った。まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20[mm]の回転可能なスリーブ201をセットする。このスリーブ201の表面には、幅W=65[mm]及び長さL=0.5〜1[mm]の対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=0.9[mm]で対向させる。次に、スリーブ201を回転速度600[rpm](線速628[mm/sec])で回転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ201上に測定対象の磁性キャリアを所定量(14[g])だけ担持させ、該スリーブ201の回転により該磁性キャリアを10分間攪拌する。次に、スリーブ201に電圧を印加しない状態で、スリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ioff[A]を電流計203で測定する。次に、直流電源204からスリーブ201に耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコート磁性キャリアでは400[V]から鉄粉磁性キャリアでは数[V])の印加電圧Eを5分間印加する。本実施形態では200[V]を印加した。そして、電圧Eを印加した状態でスリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ion[A]を電流計203で測定する。これらの測定結果から、下記の数1を用いてダイナミック抵抗DR[Ω]を算出する。
【数1】DR=E/(Ion−Ioff
【0017】
また、上記現像装置10には、現像領域A1でトナーを消費した現像ローラ上の現像剤に対して、新規トナー(以下、「補給トナー」という。)を補給するための補給ユニットが設けられている。この補給ユニットは、供給ローラ13、補給ローラ14及びアジテータ15を備えている。補給トナー貯留部内に貯留された補給トナーは、アジテータ15によって補給ローラ14の近傍まで搬送される。この補給ローラ14は、発泡ポリウレタン等の孔を多数持つことで可撓性を有するものとして形成されている。この補給ローラ14に接触した補給トナーは、補給ローラ14の表面もしくは少し侵入した領域で保持され、その補給ローラ14が回転することにより搬送される。補給ローラ14によって供給ローラ13との対向領域まで搬送された補給トナーは、供給ローラ13の表面との間で摺擦されて摩擦帯電を起こし、所定極性に帯電されるとともに、供給ローラ13の表面に付着する。このようにして帯電した補給トナーを担持した供給ローラ13は、これを現像ローラ11との対向領域まで搬送する。
このときのトナーの帯電量は、−10[μC/g]以上−35[μC/g]以下の範囲内となる。また、供給ローラ13の単位面積当たりのトナー付着量は、0.3[mg/cm]以上1[mg/cm]以下の範囲内である。
【0018】
供給ローラ13には電源16から所定の電圧が印加されている。この電圧は、現像ローラ11に印加されている電圧(負極性電圧)よりも低い負極性電圧、すなわち、現像ローラ11に印加されている電圧よりも絶対値が大きい負極性電圧である。よって、現像ローラ11と供給ローラ13との対向領域では、現像ローラ11から供給ローラ13へ向かう電界が形成される。本実施形態では、上述のとおり負極性に帯電したトナーを用いているので、その対向領域中の補給トナーは、供給ローラ13から現像ローラ11へ向かって移動する。そして、現像ローラ11と供給ローラ13との間の対向領域には、現像領域においてトナーを消費した現像剤が搬送されてくる。よって、供給ローラ13上の補給トナーは、上記電界の作用を受けて現像ローラ11へ向かって移動し、その現像剤中の磁性キャリアに静電的に付着する。本実施形態では、現像ローラ11及び供給ローラ13並びにこれらに電圧を印加する電源16,18によって、トナー量調節手段が構成されている。
【0019】
図6は、本実施形態のプリンタにおけるトナーの電荷量分布を示すグラフである。図7は、未帯電トナーを補給して、ある一定時間(1分)現像装置で撹拌した後の電荷量分布を示すグラフである。図6に示すグラフは、補給トナーが補給される前の現像剤中におけるトナーの電荷量分布、その現像剤中に補給される補給トナーの電荷量分布、及び、その現像剤中にこの補給トナーを補給した後の現像剤中のトナーの電荷量分布を、それぞれ示している。
そして、本発明者らは、現像領域に搬送される2gの現像剤について、磁性キャリア及びトナーの電荷量を測定したところ、磁性キャリアの電荷量は26.5[μC/g]であり、トナーの電荷量は−25.2[μC/g]であることを確認した。
なお、この電荷量分布の測定には、E−SPART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会社製の分析装置であり、以下、「E−SPART分析装置」という。)を使用した。このE−SPART分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用いた方法を採用し、現像ローラ11上の現像剤にエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー及び磁性キャリアの個々の電荷量のデータを得られるものである。
【0020】
本実施形態のように、現像ローラ11と供給ローラ13との間に電界を形成し、その電界の作用により現像剤中に補給トナーを補給する構成とすれば、補給トナーが補給される前の現像剤中に含まれる磁性キャリアが担持できるトナーの量を制限することができる。具体的には、トナーの総電荷量がこれを担持する磁性キャリアの総電荷量以下となるように、磁性キャリアに担持されるトナーの量を調節することができる。これを越える量のトナーが磁性キャリアに担持された状態で現像領域に搬送されると、そのトナーが十分に帯電していても、上述のとおり地汚れが発生する。
【0021】
また、現像ローラ11の表面に付着するトナーの量が多いほど、現像ローラ表面の見かけの抵抗値が増加する。現像ローラ11への印加電圧は、その芯金に印加されているので、現像ローラ表面の見かけの抵抗値が増加すると、感光体ドラム表面との間の現像バイアス値が低下し、トナー飛散が発生しやすくなる。
そこで、本発明者らは、補給トナーの補給条件を変化させて、磁性キャリアの総電荷量に対するトナーの総電荷量の比率と、トナー飛散との関係を調べる実験を行った。この実験において、磁性キャリア径は50[μm]、トナー径は6.9[μm]である現像剤を用いた。
【0022】
図8は、本実験結果を示すグラフである。このグラフから分かるように、磁性キャリアの総電荷量に対するトナーの総電荷量の比率が80[%]を超えると、トナー飛散のランクが落ちることが判明した。このトナー飛散のランクが低いほど、トナー飛散の量が多いことを示す。一方、比率が80[%]以下であれば、トナー飛散のランクは高い状態に維持され、トナー飛散の量が非常に少ない。そこで、本実施形態では、補給トナーを補給するときの補給条件、具体的には、供給ローラ13の回転数、供給ローラ13と現像ローラ11と間の電界強度などを調節して、上記比率が80[%]以下になるように制御している。
【0023】
なお、参考として、磁性キャリアに対するトナーの被覆率Tnは、磁性キャリアに対するトナーの濃度TCの関数であり、下記の数2に示す式で算出できる。数2中、記号Cはトナーの濃度TC[wt%]であり、記号rはトナーの粒子半径であり、記号Rは磁性キャリアの粒子半径、記号ρはトナーの真比重であり、記号ρは磁性キャリアの真比重である。なお、この数2に示す式は、磁性キャリアを被覆するトナーの層は1層であると仮定した場合である。
【数2】
Figure 2005017348
【0024】
〔実施形態2〕
次に、本発明を、上記実施形態1と同様のプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
本実施形態2のプリンタの基本的な構成及び動作は、上記実施形態1と同様であるので、以下、上記実施形態1とは異なる点についてのみ説明する。
【0025】
図9は、本実施形態2における現像装置110の概略構成図である。この図において、上記実施形態1と同じ構成部分については図1の符号と同じ符号を付してある。
本実施形態2における現像装置110は、その基本的構成及び動作については、図1に示した上記実施形態1の現像装置10と同様である。しかし、本実施形態2では、供給ローラ13と現像ローラ11との間に電界を形成しないで、供給ローラ13から現像ローラ11上の現像剤に補給トナーを補給する。そのため、トナーの総電荷量がこれを担持する磁性キャリアの総電荷量を越えるような量のトナーが磁性キャリアに担持されることがある。このような量のトナーが磁性キャリアに担持された状態の現像剤は、現像ローラ11により、電圧印加部材としての電極ローラ120との対向領域に搬送される。この電極ローラ120は、現像ローラ11との最小間隔が500[μm]となるように配置されている。また、この電極ローラ120と現像ローラ11との間には、交流電圧が印加されている。
【0026】
現像剤中のトナーと磁性キャリアは、上述のように互いに逆極性に帯電している。そのため、現像ローラ11と電極ローラ120との対向領域に交流電界を形成すると、その交流電界中において、その電界に応じてトナー及び磁性キャリアが互いに逆方向に移動し、振動する。このような振動が発生することにより、磁性キャリアとの間に働く静電引力が弱いトナーは、磁性キャリアから振るい落とされる。その結果、トナーの総電荷量がこれを担持する磁性キャリアの総電荷量以下となるように、磁性キャリアに担持されるトナーの量を調節することができる。
【0027】
また、補給トナーが補給される前の現像剤は、前回の現像動作時のトナー消費によりトナー濃度が偏ったものとなっている場合がある。この場合、このような現像剤に対して補給トナーを均一に供給しても、その偏ったトナー濃度が維持されたまま、その現像剤が再び現像領域に搬送されて現像に寄与することになる。そうすると、画像濃度差がある画像(ムラのある画像)が発生してしまう。
そこで、本発明者らは、周波数が2k[Hz]のサイン波を印加したときに、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差をランク分けして、ピーク・ツー・ピーク電圧Vppとの関係を調べる実験を行った。
【0028】
図10は、上記実験結果を示すグラフである。
画像濃度差が0.02よりも小さい場合にはランク5とし、画像濃度差が0.04よりも小さい場合にはランク4とし、画像濃度差が0.06よりも小さい場合にはランク3とし、画像濃度差が0.07よりも小さい場合にはランク2とし、画像濃度差が0.07以上である場合にはランク1とした。この交流電圧のピーク・ツー・ピーク電圧Vppは、100[V]以上500[V]以下の範囲内であり、その周波数は0.5[kHz]以上8[kHz]以下の範囲であるのが好ましい。そして、図10に示すグラフから分かるように、ピーク・ツー・ピーク電圧Vppが500[V]以上であれば、ランク5を維持できることが判明した。波形としては、矩形波、正弦波、のこぎり波が好ましい。また、直流電圧を重畳させる必要はなく、交番電界であるのが好ましい。
【0029】
現像剤中のトナーと磁性キャリアは、上述したように、交流電界中において、その電界に応じてトナー及び磁性キャリアが互いに異なる方向に振動するように移動する。よって、現像剤中におけるトナーと磁性キャリアとの混合状態を均一化することができる。そして、ピーク・ツー・ピーク電圧Vppが500[V]以上であれば、トナー及び磁性キャリアを活発に移動させることができる。その結果、補給トナーが補給される前の現像剤が、前回の現像動作時のトナー消費によりトナー濃度が偏ったものとなっていても、上記交流電界によりトナー濃度の均一化を図った後、その現像剤が現像領域に搬送されるので、画像中の画像濃度差を低減することができる。
【0030】
なお、本実施形態2においては、交流電界を形成してトナー及び磁性キャリアを振動させることで、磁性キャリアとの間に働く静電引力が弱いトナーを磁性キャリアから振るい落とし、磁性キャリアに担持されるトナーの量を調節するが、他の方法でトナーを磁性キャリアから振るい落とすようにしてもよい。例えば、電極ローラ120と現像ローラ11との間には交流電圧を印加せずに、その電極ローラの代わりに撹拌部材を用いて、その機械的な撹拌作用により、トナーを磁性キャリアから振るい落とし、トナーの総電荷量がこれを担持する磁性キャリアの総電荷量以下となるように、磁性キャリアに担持されるトナーの量を調節することができる。このような撹拌部材としては、例えば、図11に示したような撹拌部材220を用いることができる。この撹拌部材220は、図示のように、パドルを用いた羽根221が互いに22.5°の角度で16区画に分かれており、現像ローラ11の表面に対してカウンター方向に回転するように設けられる。
【0031】
また、本発明者らは、この撹拌部材220を用いて、現像ローラ11の表面線速に対する撹拌部材220の表面線速の比率と、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差との関係を調べる実験を行った。
図12は、上記実験結果を示すグラフである。なお、画像濃度差のランクについては、上述したものと同じものである。このグラフから、現像ローラ11に対する撹拌部材220の線速比が1.2以上であれば、ランク5を維持できることが判明した。これは、撹拌部材220により、現像剤中のトナーや磁性キャリアを十分に撹拌できた結果と考える。なお、上記線速比が1.1以下では、線速比が小さくなるに従い、ランクが小さくなる傾向にあり、撹拌部材220による撹拌効果が少ないことが判明した。
【0032】
また、上述した実施形態で使用するトナーは、その形状が真球に近く、その平均円形度は0.96以上であるものが望ましい。このようなトナーは、いわゆる重合法や、ウレア結合で変成されたポリエステルを少なくともトナーバインダーとして含有させる方法などで作製することができる。一方、従来から用いられている粉砕法等によって形成されるトナーは、その表面にランダムな凹凸が存在するため、その平均円形度は低いものとなる。このように表面にランダムな凹凸が存在すると、均一な現像特性を得ることが困難で、画像中に画像濃度差が現れやすいものとなる。これに対し、トナーの平均円形度が0.96以上であれば、各トナーの形状が真球に近く、その表面はなめらかな状態であって凹凸が少なく、均一な現像特性が得られ、画像中に現れる画像濃度差が少ない。
【0033】
本発明者らは、平均円形度が互いに異なる6つのトナーを用いて、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差との関係を調べる実験を行った。
図13は、上記実験結果を示すグラフである。なお、画像濃度差のランクについては、上述したものと同じものである。このグラフから、トナーの平均円形度が96%以上であれば、ランク5を維持できることが判明した。
【0034】
なお、トナーの平均円形度は、各トナーの円形度の平均値であり、次の方法により測定したものである。各トナーの円形度の測定は、株式会社SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて行った。この測定では、まず、1級塩化ナトリウムを用いて、1[%]のNaCl水溶液を調整する。その後、このNaCl水溶液を0.45のフィルターを通して50〜100[ml]の液を得て、これに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加え、更に試料を1〜10[mg]加える。これを、超音波分散機で分散処理を1分間行い、粒子濃度を5000〜15000[個/μl]に調整し、分散液を得る。この分散液をCCDカメラで撮像し、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の円周長を、そのトナーの2次元投影画像の周囲長で割った値を、各トナーの円形度として用いた。なお、CCDの画素の精度から、トナーの2次元投影画像の面積と同じ面積をもつ円の直径(円相当径)が0.6[μm]以上であるトナーを有効なものとした。トナーの平均円形度は、各トナーの円形度を得た後、測定範囲内にある全トナーの円形度をすべて足し合わせ、それをトナー個数で割った値を用いたものである。
【0035】
なお、以上の説明では、二成分現像剤を用いる場合について説明したが、一成分現像剤を用いる場合についても同様である。この場合、トナーが静電的に付着するトナー担持体は、磁性キャリアではなく、現像ローラ11の表面となる。
【0036】
以上、上記実施形態1及び上記実施形態2のプリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム1を備えている。また、所定極性に帯電したトナーを、その所定極性とは逆極性に帯電したトナー担持体である磁性キャリアに静電的に付着させた状態で、感光体ドラム表面と対向する現像領域へ搬送する表面移動部材としての現像ローラ11を有する現像手段としての現像装置10も備えている。この現像領域において、現像装置10により感光体ドラム表面上の潜像にトナーを付着させて得たトナー像は、最終的に記録材上に転移されて画像が形成される。そして、この現像領域中に存在する磁性キャリアに付着したトナーの総電荷量がその磁性キャリアの総電荷量以下となるように、磁性キャリアに付着させるトナーの量を現像領域に搬送される前に調節するトナー量調節手段としての、現像ローラ11及び供給ローラ13並びにこれらに電圧を印加する電源16,18が設けられている。これにより、上述したように、磁性キャリア及びトナーが現像領域に搬送されたとき、そのトナーが磁性キャリアからこぼれ落ちて感光体ドラム1の非潜像部分に付着することを抑制することができ、地汚れの発生が低減する。
上記実施形態1及び上記実施形態2のように、現像装置10として、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用いて現像を行うものを用い、上記トナー担持体を磁性キャリアとすれば、上述したように、トナーが磁性キャリアからこぼれ落ちて感光体ドラム1の非潜像部分に付着することを抑制することができ、地汚れの発生が低減できる。
また、磁性キャリアの総電荷量に対するトナーの総電荷量の比率が80%以下となるように、磁性キャリアに付着させるトナーの量を調節すれば、上述したように、トナー飛散を抑制することができる。
また、交流電圧が印加される電圧印加部材としての電極ローラ120を設け、その電極ローラ120と現像ローラ11との間に交流電界を形成することにより、磁性キャリアに付着させるトナーの量を調節するようにしても、上述したように、そのトナーが磁性キャリアからこぼれ落ちて感光体ドラム1の非潜像部分に付着することを抑制することができ、地汚れの発生が低減する。更に、上述したように、画像中に現れる画像濃度差を少なくすることもできる。
また、撹拌部材220を設け、現像ローラ11の表面に担持された現像剤をその撹拌部材220で撹拌することにより、磁性キャリアに付着させるトナーの量を調節するようにしても、上述したように、そのトナーが磁性キャリアからこぼれ落ちて感光体ドラム1の非潜像部分に付着することを抑制することができ、地汚れの発生が低減する。更に、上述したように、画像中に現れる画像濃度差を少なくすることもできる。
また、磁性キャリアとして、ダイナミック抵抗値が1×10[Ω]以上1×1011[Ω]以下の範囲内であるものを用いれば、上述したように、現像ローラ11の径方向外側から順に強い電界を形成でき、補給トナーを磁性キャリアに対して現像ローラ11の径方向外側から順に供給することができるので、現像ローラ11の表面にトナーが過剰に付着しにくい。
また、トナーとして、平均円形度が96%以上のものを用いれば、上述したように、画像中に現れる画像濃度差を少なくすることができる。
また、上述したように、上記感光体ドラム1、上記現像装置10及び上記トナー量調節手段を一体的に構成し、これをプリンタ本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジとするすることで、感光体ドラム1等の保守及び交換が容易になる。
上述したように、現像装置10として、トナーを含む一成分現像剤を用いて現像を行うものを用い、上記トナー担持体を現像ローラ11の表面とした場合も、磁性キャリアの場合と同様の効果を得ることができる。
【0037】
なお、上記各実施形態では、感光体ドラム1上に反転現像用の静電潜像を形成し、現像装置により該静電潜像を反転現像する場合について説明したが、本発明は、感光体ドラム1上に正規現像用の静電潜像を形成し、該静電潜像を正規現像する場合にも適用することができる。
また、上記各実施形態では、感光体ドラム上に形成したトナー像を転写紙に直接転写する場合について説明したが、本発明は、感光体ドラム上のトナー像を一旦中間転写体に転写し、その後、該中間転写体上のトナー像を転写紙に転写するものにも適用できるものである。
例えば、一つの感光体ドラム上に各色ごとのトナー像を順次形成し、感光体ドラム上の各色トナー像を一次転写装置で中間転写体としての中間転写ベルトに重ね合わせて転写し、中間転写ベルト上の重ねトナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用することができる。
また例えば、中間転写体としての中間転写ベルトの直線状の移動経路部分に沿って感光体ドラムを含む画像形成ユニットを複数組並べて配置し、各画像形成ユニットの感光体ドラム上に互いに異なる色のトナー像を形成し、各感光体ドラム上のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベルト上に重ね合わせて転写し、中間転写ベルト上の重ねトナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するタンデム型のカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用することができる。
また、上記各実施形態では、プリンタ及びそれに用いる現像装置の場合について説明したが、本発明は、複写機やFAXなど他の画像形成装置及びそれに用いる現像装置にも適用できるものである。
【0038】
【発明の効果】
請求項1乃至9の発明によれば、従来、トナーが十分に帯電されていても発生していた、トナー担持体にトナーが過剰に付着することに起因する地汚れの発生を抑制することができるとなるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係るプリンタに設けられる現像装置の概略構成図。
【図2】同プリンタの全体の概略構成図。
【図3】同プリンタに用いることができるプロセスカートリッジの部分斜視図。
【図4】感光体ドラムの感光層の断面図。
【図5】ダイナミック抵抗DRの測定装置の説明図。
【図6】プリンタにおけるトナーの電荷量分布を示すグラフ。
【図7】未帯電トナーを補給して、ある一定時間(1分)現像装置で撹拌した後の電荷量分布を示すグラフ。
【図8】磁性キャリアの総電荷量に対するトナーの総電荷量の比率と、トナー飛散との関係を調べる実験結果を示すグラフ。
【図9】実施形態2における現像装置の概略構成図。
【図10】交流電界を形成したときに、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差をランク分けして、ピーク・ツー・ピーク電圧Vppとの関係を調べる実験結果を示すグラフ。
【図11】現像剤を撹拌する撹拌部材の概略構成図。
【図12】同撹拌部材を用いて、現像ローラの表面線速に対する撹拌部材の表面線速の比率と、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差との関係を調べる実験結果を示すグラフ。
【図13】平均円形度が互いに異なる6つのトナーを用いて、画像中に現れる右側部分と左側部分との画像濃度差との関係を調べる実験結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(潜像担持体)
10 現像装置
11 現像ローラ(表面移動部材)
13 供給ローラ
16,18 電源
17 ドクタ
120 電極ローラ(電圧印加部材)
220 撹拌部材

Claims (9)

  1. 潜像担持体と、
    所定極性に帯電したトナーを、該所定極性とは逆極性に帯電したトナー担持体に静電的に付着させた状態で、該潜像担持体表面と対向する現像領域へ搬送する表面移動部材を有する現像手段とを備え、
    該現像領域において、該現像手段により該潜像担持体表面上の潜像に該トナーを付着させて得たトナー像を最終的に記録材上に転移させて画像を形成する画像形成装置において、
    上記現像領域中に存在するトナー担持体に付着したトナーの総電荷量が該トナー担持体の総電荷量以下となるように、トナー担持体に付着させるトナーの量を該現像領域に搬送される前に調節するトナー量調節手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像手段は、上記トナーを含む一成分現像剤を用いて現像を行うものであり、
    上記トナー担持体は、上記表面移動部材の表面であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像手段は、上記トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を用いて現像を行うものであり、
    上記トナー担持体は、該磁性キャリアであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記トナー量調節手段は、上記トナー担持体の総電荷量に対する上記トナーの総電荷量の比率が80%以下となるように、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、
    上記トナー量調節手段は、交流電圧が印加される電圧印加部材を有し、該電圧印加部材と上記表面移動部材との間に交流電界を形成することにより、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、
    上記トナー量調節手段は、撹拌部材を有し、上記表面移動部材の表面に担持されたトナー又は現像剤を該撹拌部材で撹拌することにより、上記トナー担持体に付着させるトナーの量を調節することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、
    上記トナー担持体として、ダイナミック抵抗値が1×10[Ω]以上1×1011[Ω]以下の範囲内であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、
    上記トナーとして、平均円形度が96%以上のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジであって、
    少なくとも、上記潜像担持体、上記現像手段及び上記トナー量調節手段が一体的に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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