JP2005016816A - 熱交換器のフレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】並列配置の熱交換器の場合で、各熱交換器とフレームとの間の構成を簡素化して、シール性を改善できるようにするとともにエンジン側からの吹き戻しを確実に防止できるようにし、また各熱交換器の脱着を容易にすることができるようにする熱交換器のフレーム構造を提供することを課題とする。
【解決手段】熱交換器を並列配置して、各熱交換器の配管を前面又は後面に突出し、取付ブラケットの突起を無くして、全周をフラットな面で構成することにより、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくすように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】熱交換器を並列配置して、各熱交換器の配管を前面又は後面に突出し、取付ブラケットの突起を無くして、全周をフラットな面で構成することにより、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくすように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車、建設機械等の自動車に用いられる熱交換器のフレーム構造、特に複数個の熱交換器を単一の冷却ファンで冷却する装置に適用されるフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジン冷却用のラジエータ、作動油冷却用のオイルクーラ、給気冷却用のインタークーラ及び凝縮器等として用いられる各熱交換器は、通常、単一の冷却ファンにより生じた冷却空気の流れに対して、上流側から凝縮器、インタークーラ、オイルクーラ、ラジエータの順に配置されているか、又は、凝縮器の下流側にインタークーラ、オイルクーラ、ラジエータが横並びに配置されている場合が多い(特許文献1〜3)。
そして、各熱交換器の配置位置周辺部を被うフレームを設け、冷却ファンにより生じた冷却空気の流れが各熱交換器に流れて冷却効果を高めるように工夫している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−348909号公報(特許請求の範囲、第6〜7頁)
【特許文献2】
特開2002−302968号公報(特許請求の範囲、第6頁、第9〜10頁)
【特許文献3】
特開2002−302969号公報(特許請求の範囲、第3〜4頁)
【0004】
〔従来技術の問題点〕
従来における複数個の熱交換器を単一の冷却ファンで冷却する装置のうち、熱交換器が横並び配置の場合では、外側をカバーするフレーム構造を採用しているにもかかわらず、各熱交換器の間の隙間が多く、各熱交換器のタンク形状が異なることにより凹凸が多くなり、またエンジンルームの中で生じる隙間のためエンジン側からの吹き戻しの防止が難しく、シール性の向上のためにはシール材を大量に使用する等、コストが高くなり、作業工数が多くなり、さらに、シール部が多くなると、熱交換器の脱着がしづらくなり、しかも脱着時にシール材の剥がれ等が生じ、貼り直しをする機会が増加することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における前記問題点に鑑みて成されたものであり、それを解決するため具体的に設定した課題は、並列配置の熱交換器の場合で、各熱交換器とフレームとの間の構成を簡素化して、シール性を改善できるようにするとともにエンジン側からの吹き戻しを確実に防止できるようにし、また各熱交換器の脱着を容易にすることができるようにする熱交換器のフレーム構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を効果的に解決できる具体的に構成された手段としての本発明における請求項1に係る熱交換器のフレーム構造は、熱交換器を並列配置して、各熱交換器の配管を前面又は後面に突出し、取付ブラケットの突起を無くして、全周をフラットな面で構成することにより、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことを特徴とするものである。これにより、フレームと熱交換器との間のシール性を改善することができ、フレーム内の逆流を防止することが容易となり、熱交換器近傍の吹き戻しを効果的に防止する。またフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されており、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことにより、エンジンルームに収容した場合に車体側との間のシール性を改善し易くなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しを防止して、冷却効率を向上することができるようになる。
【0007】
請求項2に係る熱交換器のフレーム構造は、複数の熱交換器を並列配置して、取付ブラケットを無くし、全周をフラットな面で構成し、並設された各熱交換器の外周に位置するタンク及びプロテクタに突起を設け、これらに対して外側で合い対峙するフレームにU字状ブラケットを設け、前記突起と前記U字状ブラケットにより冷却風のバイパス防止用シール構造を形成することを特徴とするものである。
これにより、確実に冷却風のバイパスを防止して、熱交換器の冷却効率が向上するとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器の脱着が容易になる。また、フレームと熱交換器との間のシール性が向上したことによってフレーム内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しが防止でき、冷却効率が向上する。
【0008】
また、請求項3に係る熱交換器のフレーム構造は、熱交換器のパイプ部とフレーム及びファンシュラウドのシールにグロメットを用いてシールするとともに取外し可能に形成したことを特徴とする。これにより、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間が確実にシールできるとともに、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間の取り外しが容易になる。
【0009】
また、請求項4に係る熱交換器のフレーム構造は、並設された各熱交換器の上部を一括して被うフラットな上部カバーには、ラジエータキャップ配設位置の上部に位置する箇所にラジエータキャップ開閉操作用のくぼみ孔を穿孔し、このくぼみ孔を被うくぼみ孔カバーを開閉自在に取り付けたことを特徴とするものである。これにより、くぼみ孔カバーを開くことによりラジエータキャップの開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業が容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
なお、実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるため具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、発明内容を限定するものではない。
【0011】
〔構成〕
実施の形態における熱交換器のフレーム構造は、図1に示すように、並列配置された熱交換器1,2,3の全体を収容する薄板構造の箱型フレーム10を形成する。この箱型フレーム10の下流側の面にファンシュラウド20を組み付けて稼動時における冷却風の流れを規制する。
【0012】
図2乃至図4に示すように、並列配置された各熱交換器1,2,3は、取付ブラケットの突起を無くし、全周をフラットな面で構成して、全体として角型の熱交換器を形成する。並設された各熱交換器1,2,3の外周に位置するタンク1a,1b,2a,2b,3a,3b及びプロテクタ1c,3dに、それぞれ突起11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b,13dを設け、これらと合い対峙するフレーム部材(上部カバー10a、側面板10b,10c、下面板10d)にU字状ブラケット10e,10f,10g,10hを設け、これらの突起11a,12a,13aと突起11cと突起13dと突起11b,12b,13bとを各U字状ブラケット10e,10f,10g,10hにそれぞれ組み合わせることにより冷却風のバイパス防止用シール構造を形成する。
【0013】
図5及び図6に示すように、熱交換器のパイプ部14,15,16,17(図2参照)が突出した箇所とファンシュラウド20が取り付けられたフレーム10の後面板10iおよび下面板10dとのシールは、グロメット18を用い、グロメット18の幅方向の中央部に形成された溝18aに下面板10dの半円状に切欠いた部分(図示せず)を入れ、溝18aの下流側には後面板10iの半円状に切欠いた部分(図示せず)を配置することにより行う。
また、後面板10iを上に持ち上げてフレーム10とファンシュラウド20とを外してから熱交換器1,2,3のいずれかを順に持ち上げることにより、容易に熱交換器の取外しができるようになる。
【0014】
図7乃至図9に示すように、並設された各熱交換器の上部を一括して被うフラットな上部カバー10aには、ラジエータキャップ19の配設位置の上部に位置する箇所にラジエータキャップ19の開閉操作用のくぼみ孔10jを穿設し、このくぼみ孔10jを被うくぼみ孔カバー21を、四隅の一隅をボルト止めしてボルト軸回りに回動自在に取り付けることにより、開閉自在に取り付ける。
【0015】
〔作用効果〕
このように構成したことにより、確実に冷却風のバイパスを防止して、各熱交換器1,2,3の冷却効率が向上するとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器1,2または3の脱着が容易になる。また、フレーム10と各熱交換器1,2,3との間のシールが向上したことによってフレーム10内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、エンジン側からの吹き戻しが効果的に防止できて冷却効率を向上させる。
【0016】
パイプ部14,15,16,17とフレーム10及びファンシュラウド20との間が確実にシールできるとともに、各パイプ部14,15,16,17とフレーム10及びファンシュラウド20との取付け、取外しが容易になる。
くぼみ孔カバー21をボルト軸回りに回動して開くことにより、ラジエータキャップ19の開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業が容易になる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明において、請求項1に係る熱交換器のフレーム構造では、フレームと熱交換器との間のシール性を改善することができ、フレーム内における逆流の防止が容易にでき、熱交換器近傍の吹き戻しを効果的に防止することができる。またフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されており、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことにより、エンジンルームに収容した場合に車体側との間のシール性を改善し易くなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しが防止できて、効果的に冷却効率を向上することができる。
【0018】
請求項2に係る熱交換器のフレーム構造では、確実に冷却風のバイパスを防止することができて、熱交換器の冷却効率を向上することができるとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器の脱着が容易にできる。また、フレームと熱交換器との間のシールが向上したことによってフレーム内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しを防止できて冷却効率を向上させることができる。
【0019】
また、請求項3に係る熱交換器のフレーム構造では、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間が確実にシールできるとともに、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの取付け、取外しが容易にできる。
また、請求項4に係る熱交換器のフレーム構造では、くぼみ孔カバーを開くことによりラジエータキャップの開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における熱交換器のフレーム構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における熱交換器のフレーム構造の後面板を取り除いた状態を示す後正面図である。
【図3】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーを取り除いた状態を示す説明図であり、(A)は平面説明図、(B)は左側面のシール状態を示す部分拡大説明図、(C)は右側面のシール状態を示す部分拡大説明図である。
【図4】同上熱交換器のフレーム構造における側面板を取り除いた状態を示す説明図であり、(A)は側面説明図、(B)は上部のシール状態を示す部分拡大説明図、(C)は下部のシール状態を示す部分拡大説明図である。
【図5】同上熱交換器のフレーム構造における下部パイプ部のシール状態を示す説明図であり、(A)は側面板を取り除いた状態を示す側面説明図、(B)はその下部パイプ部周辺を示す後正面図である。
【図6】同上熱交換器のフレーム構造において用いられるグロメットを示す斜視図である。
【図7】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーのくぼみ孔を示す斜視図である。
【図8】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーのくぼみ孔カバーを示す平面図である。
【図9】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバー周辺を示す後正面図である。
【符号の説明】
1,2,3 熱交換器
1a,1b,2a,2b,3a,3b タンク
1c,3d プロテクタ
10 フレーム
10a 上部カバー(フレーム部材)
10b,10c 側面板(フレーム部材)
10d 下面板(フレーム部材)
10e,10f,10g,10h U字状ブラケット
10i 後面板(フレーム部材)
10j くぼみ孔
11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b,13d 突起
14,15,16,17 パイプ部
18 グロメット
18a 溝
19 ラジエータキャップ
20 ファンシュラウド
21 くぼみ孔カバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車、建設機械等の自動車に用いられる熱交換器のフレーム構造、特に複数個の熱交換器を単一の冷却ファンで冷却する装置に適用されるフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジン冷却用のラジエータ、作動油冷却用のオイルクーラ、給気冷却用のインタークーラ及び凝縮器等として用いられる各熱交換器は、通常、単一の冷却ファンにより生じた冷却空気の流れに対して、上流側から凝縮器、インタークーラ、オイルクーラ、ラジエータの順に配置されているか、又は、凝縮器の下流側にインタークーラ、オイルクーラ、ラジエータが横並びに配置されている場合が多い(特許文献1〜3)。
そして、各熱交換器の配置位置周辺部を被うフレームを設け、冷却ファンにより生じた冷却空気の流れが各熱交換器に流れて冷却効果を高めるように工夫している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−348909号公報(特許請求の範囲、第6〜7頁)
【特許文献2】
特開2002−302968号公報(特許請求の範囲、第6頁、第9〜10頁)
【特許文献3】
特開2002−302969号公報(特許請求の範囲、第3〜4頁)
【0004】
〔従来技術の問題点〕
従来における複数個の熱交換器を単一の冷却ファンで冷却する装置のうち、熱交換器が横並び配置の場合では、外側をカバーするフレーム構造を採用しているにもかかわらず、各熱交換器の間の隙間が多く、各熱交換器のタンク形状が異なることにより凹凸が多くなり、またエンジンルームの中で生じる隙間のためエンジン側からの吹き戻しの防止が難しく、シール性の向上のためにはシール材を大量に使用する等、コストが高くなり、作業工数が多くなり、さらに、シール部が多くなると、熱交換器の脱着がしづらくなり、しかも脱着時にシール材の剥がれ等が生じ、貼り直しをする機会が増加することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における前記問題点に鑑みて成されたものであり、それを解決するため具体的に設定した課題は、並列配置の熱交換器の場合で、各熱交換器とフレームとの間の構成を簡素化して、シール性を改善できるようにするとともにエンジン側からの吹き戻しを確実に防止できるようにし、また各熱交換器の脱着を容易にすることができるようにする熱交換器のフレーム構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を効果的に解決できる具体的に構成された手段としての本発明における請求項1に係る熱交換器のフレーム構造は、熱交換器を並列配置して、各熱交換器の配管を前面又は後面に突出し、取付ブラケットの突起を無くして、全周をフラットな面で構成することにより、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことを特徴とするものである。これにより、フレームと熱交換器との間のシール性を改善することができ、フレーム内の逆流を防止することが容易となり、熱交換器近傍の吹き戻しを効果的に防止する。またフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されており、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことにより、エンジンルームに収容した場合に車体側との間のシール性を改善し易くなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しを防止して、冷却効率を向上することができるようになる。
【0007】
請求項2に係る熱交換器のフレーム構造は、複数の熱交換器を並列配置して、取付ブラケットを無くし、全周をフラットな面で構成し、並設された各熱交換器の外周に位置するタンク及びプロテクタに突起を設け、これらに対して外側で合い対峙するフレームにU字状ブラケットを設け、前記突起と前記U字状ブラケットにより冷却風のバイパス防止用シール構造を形成することを特徴とするものである。
これにより、確実に冷却風のバイパスを防止して、熱交換器の冷却効率が向上するとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器の脱着が容易になる。また、フレームと熱交換器との間のシール性が向上したことによってフレーム内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しが防止でき、冷却効率が向上する。
【0008】
また、請求項3に係る熱交換器のフレーム構造は、熱交換器のパイプ部とフレーム及びファンシュラウドのシールにグロメットを用いてシールするとともに取外し可能に形成したことを特徴とする。これにより、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間が確実にシールできるとともに、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間の取り外しが容易になる。
【0009】
また、請求項4に係る熱交換器のフレーム構造は、並設された各熱交換器の上部を一括して被うフラットな上部カバーには、ラジエータキャップ配設位置の上部に位置する箇所にラジエータキャップ開閉操作用のくぼみ孔を穿孔し、このくぼみ孔を被うくぼみ孔カバーを開閉自在に取り付けたことを特徴とするものである。これにより、くぼみ孔カバーを開くことによりラジエータキャップの開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業が容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
なお、実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるため具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、発明内容を限定するものではない。
【0011】
〔構成〕
実施の形態における熱交換器のフレーム構造は、図1に示すように、並列配置された熱交換器1,2,3の全体を収容する薄板構造の箱型フレーム10を形成する。この箱型フレーム10の下流側の面にファンシュラウド20を組み付けて稼動時における冷却風の流れを規制する。
【0012】
図2乃至図4に示すように、並列配置された各熱交換器1,2,3は、取付ブラケットの突起を無くし、全周をフラットな面で構成して、全体として角型の熱交換器を形成する。並設された各熱交換器1,2,3の外周に位置するタンク1a,1b,2a,2b,3a,3b及びプロテクタ1c,3dに、それぞれ突起11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b,13dを設け、これらと合い対峙するフレーム部材(上部カバー10a、側面板10b,10c、下面板10d)にU字状ブラケット10e,10f,10g,10hを設け、これらの突起11a,12a,13aと突起11cと突起13dと突起11b,12b,13bとを各U字状ブラケット10e,10f,10g,10hにそれぞれ組み合わせることにより冷却風のバイパス防止用シール構造を形成する。
【0013】
図5及び図6に示すように、熱交換器のパイプ部14,15,16,17(図2参照)が突出した箇所とファンシュラウド20が取り付けられたフレーム10の後面板10iおよび下面板10dとのシールは、グロメット18を用い、グロメット18の幅方向の中央部に形成された溝18aに下面板10dの半円状に切欠いた部分(図示せず)を入れ、溝18aの下流側には後面板10iの半円状に切欠いた部分(図示せず)を配置することにより行う。
また、後面板10iを上に持ち上げてフレーム10とファンシュラウド20とを外してから熱交換器1,2,3のいずれかを順に持ち上げることにより、容易に熱交換器の取外しができるようになる。
【0014】
図7乃至図9に示すように、並設された各熱交換器の上部を一括して被うフラットな上部カバー10aには、ラジエータキャップ19の配設位置の上部に位置する箇所にラジエータキャップ19の開閉操作用のくぼみ孔10jを穿設し、このくぼみ孔10jを被うくぼみ孔カバー21を、四隅の一隅をボルト止めしてボルト軸回りに回動自在に取り付けることにより、開閉自在に取り付ける。
【0015】
〔作用効果〕
このように構成したことにより、確実に冷却風のバイパスを防止して、各熱交換器1,2,3の冷却効率が向上するとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器1,2または3の脱着が容易になる。また、フレーム10と各熱交換器1,2,3との間のシールが向上したことによってフレーム10内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、エンジン側からの吹き戻しが効果的に防止できて冷却効率を向上させる。
【0016】
パイプ部14,15,16,17とフレーム10及びファンシュラウド20との間が確実にシールできるとともに、各パイプ部14,15,16,17とフレーム10及びファンシュラウド20との取付け、取外しが容易になる。
くぼみ孔カバー21をボルト軸回りに回動して開くことにより、ラジエータキャップ19の開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業が容易になる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明において、請求項1に係る熱交換器のフレーム構造では、フレームと熱交換器との間のシール性を改善することができ、フレーム内における逆流の防止が容易にでき、熱交換器近傍の吹き戻しを効果的に防止することができる。またフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されており、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことにより、エンジンルームに収容した場合に車体側との間のシール性を改善し易くなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しが防止できて、効果的に冷却効率を向上することができる。
【0018】
請求項2に係る熱交換器のフレーム構造では、確実に冷却風のバイパスを防止することができて、熱交換器の冷却効率を向上することができるとともに、フレームの分解組立が容易になり、分解組立或は清掃のために必要な熱交換器の脱着が容易にできる。また、フレームと熱交換器との間のシールが向上したことによってフレーム内の逆流がなくなり、熱交換器近傍の吹き戻しが効果的に防止でき、さらにフレーム構造、特に外形がフラットで単純な形状に形成されているため、エンジンルームに収容した場合に車体側との間でシールしやすくなり、効果的にエンジン側からの吹き戻しを防止できて冷却効率を向上させることができる。
【0019】
また、請求項3に係る熱交換器のフレーム構造では、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの間が確実にシールできるとともに、パイプ部とフレーム及びファンシュラウドとの取付け、取外しが容易にできる。
また、請求項4に係る熱交換器のフレーム構造では、くぼみ孔カバーを開くことによりラジエータキャップの開閉操作が容易にできて、冷却水の確認や供給のような保守点検作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における熱交換器のフレーム構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における熱交換器のフレーム構造の後面板を取り除いた状態を示す後正面図である。
【図3】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーを取り除いた状態を示す説明図であり、(A)は平面説明図、(B)は左側面のシール状態を示す部分拡大説明図、(C)は右側面のシール状態を示す部分拡大説明図である。
【図4】同上熱交換器のフレーム構造における側面板を取り除いた状態を示す説明図であり、(A)は側面説明図、(B)は上部のシール状態を示す部分拡大説明図、(C)は下部のシール状態を示す部分拡大説明図である。
【図5】同上熱交換器のフレーム構造における下部パイプ部のシール状態を示す説明図であり、(A)は側面板を取り除いた状態を示す側面説明図、(B)はその下部パイプ部周辺を示す後正面図である。
【図6】同上熱交換器のフレーム構造において用いられるグロメットを示す斜視図である。
【図7】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーのくぼみ孔を示す斜視図である。
【図8】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバーのくぼみ孔カバーを示す平面図である。
【図9】同上熱交換器のフレーム構造における上部カバー周辺を示す後正面図である。
【符号の説明】
1,2,3 熱交換器
1a,1b,2a,2b,3a,3b タンク
1c,3d プロテクタ
10 フレーム
10a 上部カバー(フレーム部材)
10b,10c 側面板(フレーム部材)
10d 下面板(フレーム部材)
10e,10f,10g,10h U字状ブラケット
10i 後面板(フレーム部材)
10j くぼみ孔
11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b,13d 突起
14,15,16,17 パイプ部
18 グロメット
18a 溝
19 ラジエータキャップ
20 ファンシュラウド
21 くぼみ孔カバー
Claims (4)
- 複数の熱交換器を並列配置して、各熱交換器の配管を前面又は後面に突出し、取付ブラケットの突起を無くして、全周をフラットな面で構成することにより、各面を構成するフレーム部材の外面側から突出した部材をなくしたことを特徴とする熱交換器のフレーム構造。
- 複数の熱交換器を並列配置して、取付ブラケットを無くし、全周をフラットな面で構成し、並設された各熱交換器の外周に位置するタンク及びプロテクタに突起を設け、これらに対して外側で合い対峙するフレームにU字状ブラケットを設け、前記突起と前記U字状ブラケットにより冷却風のバイパス防止用シール構造を形成することを特徴とする請求項1記載の熱交換器のフレーム構造。
- 熱交換器のパイプ部とフレーム及びファンシュラウドのシールにグロメットを用いてシールするとともに取外し可能に形成したことを特徴とする請求項1記載の熱交換器のフレーム構造。
- 並設された各熱交換器の上部を一括して被うフラットな上部カバーには、ラジエータキャップ配設位置の上部に位置する箇所にラジエータキャップ開閉操作用のくぼみ孔を穿孔し、このくぼみ孔を被うくぼみ孔カバーを開閉自在に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器のフレーム構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003181136A JP2005016816A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 熱交換器のフレーム構造 |
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JP2006234373A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-09-07 | Denso Corp | クーリングモジュール |
JP4665706B2 (ja) * | 2005-01-31 | 2011-04-06 | 株式会社デンソー | クーリングモジュール |
JP2009089637A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Kubota Corp | コンバイン |
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