JP2005016810A - 換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】全熱交換と除加湿を単一の除加湿ロータで行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことのできる換気装置を提供する。
【解決手段】室内空気を建物の外へ排出する排気ファン32と、建物の外の外気を吸い込み室内へ給気する給気ファン33と、室内空気の流れに沿って排気ファン32の下流側でかつ外気の流れに沿って給気ファン33の上流側に設置され、回転しながら室内空気と外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータ27と、室内空気の流れに沿って排気ファン32と除加湿ロータ27との間に設置され、除加湿ロータ27に流入する室内空気を加熱可能なヒータ30と、外気の流れに沿って除加湿ロータ27の上流側に設置され、除加湿ロータ27に流入する外気を加熱可能なヒータ31とを備え、室内空気と外気を除加湿ロータ27にその回転軸に沿って同じ方向に流すようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】室内空気を建物の外へ排出する排気ファン32と、建物の外の外気を吸い込み室内へ給気する給気ファン33と、室内空気の流れに沿って排気ファン32の下流側でかつ外気の流れに沿って給気ファン33の上流側に設置され、回転しながら室内空気と外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータ27と、室内空気の流れに沿って排気ファン32と除加湿ロータ27との間に設置され、除加湿ロータ27に流入する室内空気を加熱可能なヒータ30と、外気の流れに沿って除加湿ロータ27の上流側に設置され、除加湿ロータ27に流入する外気を加熱可能なヒータ31とを備え、室内空気と外気を除加湿ロータ27にその回転軸に沿って同じ方向に流すようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は換気装置に係り、特に24時間連続して運転される換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、除加湿ロータを用いて、室内の除湿および加湿を行う換気装置が知られている。このような換気装置は、排気ファン、給気ファン、室内空気用ヒータ、外気用ヒータ、および除加湿ロータを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして上記換気装置おいて、換気時には、室内空気用ヒータおよび外気用ヒータには通電せず、排気ファンおよび給気ファンだけを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を建物の外へ排出する一方、給気ファンにより建物の外の外気を室内に給気することによって、室内の換気を行う。
【0004】
また、除湿時には、室内空気用ヒータには通電せず外気用ヒータだけに通電し、同時に排気ファンおよび給気ファンを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を除加湿ロータを通して室内に循環させる一方、給気ファンにより外気を吸い込み、その外気を外気用ヒータで加熱してから除加湿ロータを通して建物の外の外気中へ排出することによって、除加湿ロータで室内空気を除湿する。
【0005】
さらに、加湿時には、逆に外気用ヒータには通電せず室内空気用ヒータだけに通電し、同時に排気ファンおよび給気ファンを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を吸引し、その室内空気を室内空気用ヒータで加熱してから除加湿ロータを通して室内に循環させる一方、給気ファンにより外気を除加湿ロータを通して建物の外の外気中へ排出することによって、除加湿ロータで室内空気を加湿する。
【0006】
また、上記構成(つまり排気ファン、給気ファン、室内空気用ヒータ、外気用ヒータ、および除加湿ロータ)に加えて全熱交換器が設けられた換気装置も知られている。このような換気装置は、除湿機能および加湿機能に加えて、排気ファンにより建物の外へ排出される室内空気と、給気ファンにより室内へ給気される外気との間で全熱交換を行う機能も有している。
【0007】
【特許文献1】
特許第2835695号(第2−4頁、第1−3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のうち除湿機能および加湿機能だけを有する前者の換気装置では、換気、除湿および加湿の切換えを、室内空気の風路と外気の風路とを切換ることによって行っているために、除湿時や加湿時に換気を行うことができず、換気を行うには風路切換を行って、除湿や加湿の間に間欠的に運転せざるを得ない。間欠的な換気運転では、除湿時または加湿時には新鮮な外気が室内に給気されていないことになり、常時換気が行われる24時間換気の場合、シックハウス症候群などを考慮すると、居住者の健康を守る面からも好ましくない。
【0009】
また、上記換気装置では、除加湿ロータを通過するとき室内空気と外気は対向流となっている。対向流にすれば、処理面側で水分を吸着したロータ面が再生側では室外排出側になるため、除加湿量を十分に確保できるからである。
【0010】
しかし、室内空気と外気が対向流であると、ロータ面での抵抗を考慮して排気ファンおよび給気ファンの各々にモータを接続した、いわゆる2モータ2ファン形式となり風路が複雑化して、換気装置全体が大型化する欠点がある。また、室内空気や外気が除加湿ロータを通過する際には、通過前では圧力が大きく通過後では圧力が小さくなるため、対向流では同一ロータ端面で圧力差を生じ、小さな隙間でもガス(空気)移行が発生し、換気や除加湿の効率が低下する。
【0011】
さらに、上記従来技術のうち除湿機能および加湿機能に加えて全熱交換機能を有する後者の換気装置では、除加湿ロータと全熱交換器の2つ機器が必要であり、換気装置のコストが高くなってしまう欠点がある。
【0012】
本発明の課題は、全熱交換と除加湿を単一の除加湿ロータで行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことのできる換気装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行い、全熱交換および少なくとも除湿または加湿を行う全熱除加湿手段を用いた換気装置であって、前記部屋に給気する外気に対して除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行う機能を備えたことを特徴としている。
【0014】
上記構成の換気装置によれば、除加湿ロータを用いて、全熱交換を行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことが可能である。その結果、24時間換気用の換気装置として使用することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行う換気装置であって、前記室内空気および前記外気の流路内に設置され、回転しながら室内空気と外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、前記流れ方向制御手段によって流れ方向が制御された前記室内空気および前記外気を、前記除加湿ロータの上流側でそれぞれ別個に加熱可能なヒータとを備えたことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気しているので、換気を連続的に行うことができる。そして、換気時に、除加湿ロータの室内空気流入側をヒータで加熱しておくと、外気は除加湿ロータによって湿分が取り除かれて乾燥した空気として室内に給気され、室内空気はヒータで加熱されて相対湿度が低下した後に、除加湿ロータから湿分を奪い取って外気中へ排出されるため、室内空気の除湿を行うことができる。その結果、換気と除湿を同時に連続して行うことが可能となる。
【0017】
また、換気時に、除加湿ロータの外気流入側をヒータで加熱しておくと、室内空気は除加湿ロータによって湿分が取り除かれて外気中へ排出され、外気はヒータで加熱されて相対湿度が低下した後に、除加湿ロータから湿分を奪い取って室内へ給気されるため、室内空気の加湿を行うことができる。その結果、換気と加湿を同時に連続して行うことが可能となる。
【0018】
さらに、上記構成によれば、ヒータに通電しないときは、除加湿ロータだけを用いて室内空気と外気との間で全熱交換を行うことができる。すなわち、冬期には室内空気は外気よりも温度が高いが、除加湿ロータにおいて室内空気と外気との間で熱交換が行われ、室内空気が持っていた熱は外気に伝えられて、部屋へ給気される空気温度が上昇する。このとき、室内空気の湿分は除加湿ロータで取り除かれ、その取り除かれた湿分は、除加湿ロータを通過する外気に渡されて部屋に戻される。その結果、室内空気と外気との間の熱交換は、顕熱だけでなく潜熱も交換される全熱交換となっている。
【0019】
また、夏期には室内空気は外気よりも温度が低いが、除加湿ロータにおいて室内空気と外気との間で熱交換が行われ、室内空気が持っていた冷熱は外気に伝えられて、部屋へ給気される空気温度が下降する。このときも、外気の湿分は除加湿ロータで取り除かれ、その取り除かれた湿分は、除加湿ロータを通過する室内空気に渡されて外気中に戻されるので、室内空気と外気との間の熱交換は全熱交換となっている。
【0020】
請求項3は請求項2を更に具体化したものである。すなわち、請求項3に記載の発明は、回転駆動されて室内空気を建物の外へ排出する排気ファンと、回転駆動されて建物の外の外気を吸い込み室内へ給気する給気ファンと、前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンの下流側でかつ前記外気の流れに沿って前記給気ファンの上流側に設置され、回転しながら前記室内空気と前記外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンと前記除加湿ロータとの間に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記室内空気を加熱可能な室内空気用ヒータと、前記外気の流れに沿って前記除加湿ロータの上流側に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記外気を加熱可能な外気用ヒータとを備えたことを特徴としている。
【0021】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記排気ファンおよび前記給気ファンは1つのモータで回転駆動されることを特徴としている。
【0022】
さらに、請求項5に記載の発明は住宅構造の発明で、請求項1〜4のいずれか1項に記載の換気装置を備えたことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1による換気装置1を示しており、建物の屋根裏2に設置された換気装置1の縦断面図である。また、図2(a)は図1のA1−A2−A3−A4線に沿った断面図、図3は図1のB1−B2−B3−B4−B5−B6−B7−B8線に沿った断面図、図4は図1のC1−C2−C3−C4−C5−C6線に沿った断面図である。
【0024】
換気装置1は、図1〜図4に示すように、建物の天井3上に載置され、また建物の側壁4近くに配置されている。換気装置1は、金属パネルからなる箱型の本体ケース5を備え、この本体ケース5の一側には外気吸込口6および室内空気排出口7が設けられている。建物の側壁4と外気吸込口6とはダクト8で、側壁4と室内空気排出口7とはダクト9でそれぞれ接続されている。なお、外気吸込口6には、塵埃を除去するフィルタ10が取り付けられている。
【0025】
また、本体ケース5の他側には給気口11が設けられ、この給気口11にはダクト12の一端が取り付けられいる。ダクト12の他端は途中に設けられた分岐チャンバ(図示省略)によって分岐され、分岐された各ダクトの先端は複数の部屋に接続されている。なお、分岐チャンバを用いずに、ダクト12の他端を一つの部屋に接続するようにしてもよい。また、図2(b)のように本体ケース5に設けられた複数の給気口にダクト12をそれぞれ取り付けて、各ダクト12を介して各部屋に給気する構成でもよい。
【0026】
本体ケース5の内部は、上下方向に設けられた仕切り壁13によって、建物の側壁4に近い側(図1の左側)の空間と、建物の側壁4から遠い側(図1の右側)の空間とに分割されている。建物の側壁4に近い側の空間は横壁14によって上下に分割され、さらに上下に分割された各空間は、縦壁15によって水平方向に沿って2つの室に分割されている。すなわち、建物の側壁4に近い側の空間には、横壁14の下側に室16,17が、横壁14の上側に室18,19がそれぞれ形成されている。ここでは、室16,17や室18,19は流れ方向制御手段を構成している。なお、ダクト8は室17に、ダクト9は室18にそれぞれ連通している。
【0027】
建物の側壁4から遠い側の空間は横壁20によって上下に分割され、横壁20の下側に室21が、横壁20の上側に室22がそれぞれ形成されている。なお、ダクト12は室22に連通している。
【0028】
仕切り壁13には、室16と室21との間に開口23が、室19と室22との間に開口24がそれぞれ形成されている。また、室21において、本体ケース5の下壁5Aには、天井3を有する部屋25に開口した室内空気吸込開口26が設けられている。
【0029】
また、横壁14には円盤状をなした除加湿ロータ27が水平に設置されている。この除加湿ロータ27は、本体ケースの上壁5Bに固定された支持軸28の端部に回転自在に取り付けられている。除加湿ロータ27はその外表面が、横壁14下側の室16,17内および横壁14上側の室18,19内に略均等に露出している。
【0030】
除加湿ロータ27は、シリカゲル、ゼオライト、塩化リチウムなどの吸湿剤を含浸させたセルロースやセラミック繊維で構成されている。図示してないが、除加湿ロータ27には、その外周面にギアが設けられ、このギアに例えばピニオン等をかみ合わせて、このピニオンを回転させることにより、除加湿ロータ27を一定方向に所定の速度で回転させることができる。なお、除加湿ロータ27の外周にベルトを掛けまわして、このベルトを周回させることによっても、同様に除加湿ロータ27を一定方向に所定の速度で回転させることができる。
【0031】
また、除加湿ロータ27には多数の小穴27Aが形成され、これら小穴27Aを介して部屋16と部屋18とは互いに連通され、また部屋17と部屋19も小穴27Aを介して互に連通されている。各小穴27Aはハニカム構造に形成されている。
【0032】
室16には除加湿ロータ27の下方に室内空気用ヒータとしてヒータ30が、また室17には除加湿ロータ27の下方に外気用ヒータとしてヒータ31がそれぞれ設置されている。図示してないが、ヒータ30,31は本体ケースの下壁5Aに固定されている。
【0033】
また、室21には排気ファン32が、室22には給気ファン33がそれぞれ設けられている。これら排気ファン32および給気ファン33は、横壁20に取り付けられたモータ34の回転軸34Aに連結されている。
【0034】
次に、上記構成の換気装置1の動作を、図5および図6を用いて説明する。なお、図5および図6においては、分かりやすくするために、外気吸込口6、室内空気排出口7、ダクト8,9、給気口11、ダクト12、開口23,24、室内空気吸込開口26、およびヒータ30,31は紙面同一面上に描かれている。
【0035】
先ず、夏期等において部屋を除湿する場合は、モータ34を回転させて排気ファン32と給気ファン33を回転駆動し、さらにヒータ30に通電する。そうすると、建物の外の外気OAは、図5および図6に示すように、給気ファン33によってダクト8を介して室17内に吸い込まれる。室17内の外気OAは除加湿ロータ27を通過する際に、その湿分が、除加湿ロータ27に含浸された吸湿剤に吸収され、その後、室19、仕切り壁13の開口24、室22を通り、さらにダクト12を介して建物内の各部屋に、乾燥した給気SAとして供給される。
【0036】
一方、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流れ、さらに仕切り壁13の開口23を通って室16内に流入する。そして、ヒータで加熱されて相対湿度が下がった温風となって除加湿ロータ27に送られる。除加湿ロータ27に送られた温風は、除加湿ロータ27の小穴27Aを通過する際に、吸湿剤に吸収されていた湿分を除加湿ロータ27から奪い取り、その後、室18、ダクト9を介して、湿分を含む暖かい排出空気EAとして建物の外へ排出される。
【0037】
以上の動作を連続的に行えば、室内空気RAが建物の外へ排出され、同時に新鮮な外気OAが建物内の各部屋に供給されているので、建物内の各部屋の換気を行うことができ、またその換気と同時に、給気SAに対する除湿も行うことが可能となる。
【0038】
次に、冬期等において部屋を加湿する場合は、モータ34を回転させて排気ファン32と給気ファン33を回転駆動し、さらにヒータ31に通電する。そうすると、図5および図6に示すように、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流れ、さらに仕切り壁13の開口23を通って室16内に流入する。そして、流入した室内空気RAは除加湿ロータ27を通過する際に、その湿分が、除加湿ロータ27に含浸された吸湿剤に吸収され、その後、室19、ダクト9を介して、乾燥した排出空気EAとして建物の外へ排出される。
【0039】
一方、建物の外の外気OAは、給気ファン33によってダクト8を介して室17内に吸い込まれる。吸い込まれた外気OAはヒータ31で加熱されて相対湿度が下がった温風となって除加湿ロータ27に送られる。除加湿ロータ27に送られた温風は、除加湿ロータ27の小穴27Aを通過する際に、吸湿剤に吸収されていた湿分を除加湿ロータ27から奪い取り、その後、室19、仕切り壁13の開口24、室22を通り、さらにダクト12を介して建物内の各部屋に、湿分を含む給気SAとして供給される。
【0040】
以上の動作を連続的に行えば、室内空気RAが建物の外へ排出され、同時に新鮮な外気OAが建物内の各部屋に供給されているので、建物内の各部屋の換気を行うことができ、またその換気と同時に、給気SAに対して加湿も行うことが可能となる。
【0041】
次に、ヒータ30,31の双方とも通電しないで、排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させた場合、排気ファン32によって吸引された室内空気RAと、給気ファン33によって吸い込まれた外気OAが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で顕熱と潜熱を交換する全熱交換を行わせることができる。
【0042】
すなわち、夏期等の冷房時に除湿は行わず換気だけを行う場合は、ヒータ30,31には通電せず、モータ34によって排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させる。そうすると、排気ファン32によって室内空気吸込開口26を介して吸引された冷たい室内空気RAと、給気ファン33によってダクト8を介して吸い込まれた暖かい外気OAとが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換が行われる。その結果、建物の外へ排出される排出空気EAの温度と湿度が高くなり、反対に建物内の各部屋に供給される給気SAの温度と湿度が低くなるので、換気時の冷房効率の低下を極力抑えることが可能となる。
【0043】
冬期等の暖房時に加湿は行わず換気だけを行う場合は、ヒータ30,31には通電せず、モータ34によって排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させる。そうすると、排気ファン32によって室内空気吸込開口26を介して吸引された暖かい室内空気RAと、給気ファン33によってダクト8を介して吸い込まれた冷たい外気OAとが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換が行われる。その結果、建物の外へ排出される排出空気EAの温度と湿度が低くなり、反対に建物内の各部屋に供給される給気SAの温度と湿度が高くなるので、換気時の暖房効率の低下を極力抑えることが可能となる。
【0044】
なお、除加湿ロータ27の回転速度は、全熱交換換気時には数十回転/分であるのに対して、除湿時または加湿時には数回転/分に設定されており、全熱交換換気時と除加湿時とでは回転数を変更するようになっている。
【0045】
全熱交換換気時では除加湿ロータ27を高速回転とすることにより、ロータ表面に流入する空気の温度および湿度は、流出する空気と同じ温度に且つ同じ湿度に近づくことになり、全熱交換を行うことができる。また、除湿時または加湿時では除加湿ロータ27が低速回転であるため、ロータ断面の空気通過部分で湿分の授受が容易となって、除湿および加湿を行うことができる。
【0046】
また、本実施の形態では、排気ファン32で吸引された室内空気RAと、給気ファン33で吸い込まれた外気OAが、除加湿ロータ27の回転軸に沿って同じ方向(図1において下から上へ)に流れているので、除加湿ロータ27端面上で圧力差が起こらない。その結果、除加湿ロータ27端面上でのガス移行、すなわち室内空気RAと外気OAとが混ざってしまう現象が発生することはなく、換気や除加湿の効率低下を抑制することができる。
【0047】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。図7および図8は実施の形態2による換気装置1を示しており、図7は換気装置1の縦断面図、図8は図7のA1−A2−A3−A4−A5−A6線に沿った断面図である。
【0048】
本実施の形態では、本体ケース5の他側(図7の右側)に給気口11に加えて室内空気吸込口11Aが設けられ、この室内空気吸込口11Aにはダクト12Aの一端が取り付けられている。ダクト12Aの他端は特定の部屋(例えばダイニングルーム等)の天井に接続されている。他の構成は実施の形態1の場合と同様である。
【0049】
実施の形態1の構成では、部屋25以外の各部屋の室内空気RAは、各部屋のドア下部に設けられたアンダーカット部を通して部屋25に集められ、さらに部屋25の天井3に設けられた換気装置1を介して建物の外へ排出される。
【0050】
これに対し、本実施の形態では、排気ファン32を回転駆動させると、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流入し、また同時に、特定の部屋の室内空気RAもダクト12Aを介して室21内に流入する。つまり、本実施の形態では、リビング等の特定の部屋の室内空気RAは、室内空気吸込口11Aに繋がる開口すなわち第2の室内空気吸込開口55(図10および図11参照)より吸い込まれ、さらに隣接した部屋の室内空気RAもガラリを通してリビング等の特定の部屋に集められて、第2の室内空気吸込開口55よりダクト12Aを介して室内空気吸込口11Aに導かれる。
【0051】
第2の室内空気吸込開口55は、換気が特に必要と思われる箇所や本体ケース5の室内空気吸込開口26から離れた箇所に設けられている。このような構成により、室内空気吸込開口26や室内空気吸込口11Aから効率よく室内空気RAを吸い込むことが可能となり、住宅全体の換気を効率よく行うことができる。
【0052】
なお、本実施の形態において、室内空気吸込開口26は廃止するとともに、室内空気吸込口11Aは残して、この室内空気吸込口11Aにダクト12Aの一端を取り付けた構成にすることもできる。この場合、実施の形態1のダクト12と同様、ダクト12Aの他端は途中に設けられた分岐チャンバによって分岐され、分岐された各ダクトの先端が複数の部屋に接続されるか、分岐チャンバを用いず、複数の部屋の空気がアンダーカット部を通して天井面等に設けられたダクト他端に接続される吸込口から吸い込むようにしてもよい。
【0053】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3を図9を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態1の換気装置1を備える一戸建て住宅の一例である。一戸建て住宅40は1階と2階に分けられ、各階に換気装置1が設置されている。各階の換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には、各部屋に開口した給気口42が設けられている。また、各階の換気装置1には、外気OAが通るダクト8と排出空気EAが通るダクト9が取り付けられ、ダクト8の先端には吸込フード43が、ダクト9の先端には排気フード44がそれぞれ設けられている。
【0054】
上記構成において、室内空気RAは室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に吸引された後、ダクト9を通って排気フード44から排出空気EAとして外気中に排出され、一方、外気OAは吸込フード43およびダクト8を通って換気装置1内に吸い込まれた後、ダクト12、分岐チャンバ41および各ダクト12Bを通って給気口42から各部屋に給気SAとして供給される。そして、換気装置1によって、換気が行われると同時に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0055】
なお、実施の形態1の換気装置1をマンション内の各住宅すなわち住戸に設置することもできる。
【0056】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4を図10を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態2の換気装置1を備える一戸建て住宅(住戸)の一例である。住宅50内の通路51の天井には換気装置1が設置されている。換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で3つに分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には給気口42が取り付けられ、これらの給気口42のうちは、2つの給気口はダイニング・リビングルーム52に、残りの1つの給気口は和室53にそれぞれ設けられている。
【0057】
また、本実施の形態では、換気装置1に室内空気RAが通るダクト12Aが取り付けられており、このダクト12Aの先端には洗面所54に開口した第2の室内空気吸込開口55が取り付けられている。なお、ダクト8,9、吸込フード43および排気フード44については、実施の形態3の場合と同様である。
【0058】
上記構成において、室内空気RAは換気装置1内に吸引された後に排出空気EAとして外気中に排出され、外気OAは換気装置1内に吸い込まれた後にダイニング・リビングルーム52および和室53に給気Sとして供給されて、実施の形態3と同様、換気装置1によって換気が行われ、また、この換気時に室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0059】
ダイニング・リビングルーム52に供給された給気SAは、室内空気RAとなって引き戸56下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Aのように流れ、また和室53に供給された給気SAも、室内空気RAとなってドア57下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Bのように流れて、通路51に集められ、室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に流入する。
【0060】
また、上記構成においては、洗面所54の室内空気RAが第2の室内空気吸込開口55から吸い込まれ、ダクト12Aを通って換気装置1内に流入し、この室内空気RAは、室内空気吸込開口26を介して流入した室内空気RAと共に排出空気EAとして外気中に排出される。このように第2の室内空気吸込開口55を設けたことにより、洗面所54専用の局所換気扇を設けなくてもよくなるとともに、本換気装置1の除湿機能を用いた運転を行うことにより、浴室等に隣接する場合が多く湿度も高い洗面所の除湿を効果的に行うことができる。
【0061】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5を図11を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態2の換気装置1を備えるマンション内の住宅の一例である。住宅60内の通路61の天井には換気装置1が設置されている。換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で4つに分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には給気口42が取り付けられ、これらの給気口42は、ダイニング・リビングルーム62、和室63、および洋室64,65にそれぞれ設けられている。
【0062】
また、換気装置1に室内空気RAが通るダクト12Aが取り付けられており、このダクト12Aの先端にはダイニング・リビングルーム62に開口した第2の室内空気吸込開口55が取り付けられている。なお、ダクト8,9、吸込フード43および排気フード44については、実施の形態3の場合と同様である。
【0063】
上記構成において、室内空気RAは換気装置1内に吸引された後に排出空気EAとして外気中に排出され、外気OAは換気装置1内に吸い込まれた後にダイニング・リビングルーム62、和室63および洋室64,65に給気Sとして供給されて、実施の形態3と同様、換気装置1によって換気が行われ、また、この換気時に室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0064】
ダイニング・リビングルーム62および和室63に供給された給気SAは、室内空気RAとなってドア66下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Cのように流れ、また洋室64,65に供給された給気SAも、室内空気RAとなってドア67,68下部のアンダーカット部(図示省略)をそれぞれ矢印D,Eのように流れて、通路61に集められ、室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に流入する。
【0065】
また、上記構成においては、ダイニング・リビングルーム62の室内空気RAが第2の室内空気吸込開口55から吸い込まれ、ダクト12Aを通って換気装置1内に流入し、この室内空気RAは、室内空気吸込開口26を介して流入した室内空気RAと共に排出空気EAとして外気中に排出される。
【0066】
なお、上記各実施の形態において、住宅とは一戸建て住宅のみでなくマンション等の集合住宅の住戸も含むものである。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、全熱交換と除加湿を単一の除加湿ロータで行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことができるので、24時間換気用換気装置として最適な換気装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による換気装置の縦断面図である。
【図2】図1のA1−A2−A3−A4線に沿った断面図である。
【図3】図1のB1−B2−B3−B4−B5−B6−B7−B8線に沿った断面図である。
【図4】図1のC1−C2−C3−C4−C5−C6線に沿った断面図である。
【図5】図1の換気装置の動作を説明した図である。
【図6】図1の換気装置の動作を説明した図である。
【図7】実施の形態2による換気装置の縦断面図である。
【図8】図8のA1−A2−A3−A4−A5−A6線に沿った断面図である。
【図9】実施の形態3による一戸建て住宅の説明図である。
【図10】実施の形態4による一戸建て住宅の平面図である。
【図11】実施の形態5によるマンション内の住宅の平面図である。
【符号の説明】
1 換気装置
13 仕切り壁
14,20 横壁
15 縦壁
16〜19,21,22 室
23,24 開口
27 除加湿ロータ
30,31 ヒータ
32 排気ファン
33 給気ファン
34 モータ
40,50,60 住宅
RA 室内空気
EA 排出空気
OA 外気
SA 給気
【発明の属する技術分野】
本発明は換気装置に係り、特に24時間連続して運転される換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、除加湿ロータを用いて、室内の除湿および加湿を行う換気装置が知られている。このような換気装置は、排気ファン、給気ファン、室内空気用ヒータ、外気用ヒータ、および除加湿ロータを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして上記換気装置おいて、換気時には、室内空気用ヒータおよび外気用ヒータには通電せず、排気ファンおよび給気ファンだけを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を建物の外へ排出する一方、給気ファンにより建物の外の外気を室内に給気することによって、室内の換気を行う。
【0004】
また、除湿時には、室内空気用ヒータには通電せず外気用ヒータだけに通電し、同時に排気ファンおよび給気ファンを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を除加湿ロータを通して室内に循環させる一方、給気ファンにより外気を吸い込み、その外気を外気用ヒータで加熱してから除加湿ロータを通して建物の外の外気中へ排出することによって、除加湿ロータで室内空気を除湿する。
【0005】
さらに、加湿時には、逆に外気用ヒータには通電せず室内空気用ヒータだけに通電し、同時に排気ファンおよび給気ファンを回転駆動させて、排気ファンにより室内空気を吸引し、その室内空気を室内空気用ヒータで加熱してから除加湿ロータを通して室内に循環させる一方、給気ファンにより外気を除加湿ロータを通して建物の外の外気中へ排出することによって、除加湿ロータで室内空気を加湿する。
【0006】
また、上記構成(つまり排気ファン、給気ファン、室内空気用ヒータ、外気用ヒータ、および除加湿ロータ)に加えて全熱交換器が設けられた換気装置も知られている。このような換気装置は、除湿機能および加湿機能に加えて、排気ファンにより建物の外へ排出される室内空気と、給気ファンにより室内へ給気される外気との間で全熱交換を行う機能も有している。
【0007】
【特許文献1】
特許第2835695号(第2−4頁、第1−3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のうち除湿機能および加湿機能だけを有する前者の換気装置では、換気、除湿および加湿の切換えを、室内空気の風路と外気の風路とを切換ることによって行っているために、除湿時や加湿時に換気を行うことができず、換気を行うには風路切換を行って、除湿や加湿の間に間欠的に運転せざるを得ない。間欠的な換気運転では、除湿時または加湿時には新鮮な外気が室内に給気されていないことになり、常時換気が行われる24時間換気の場合、シックハウス症候群などを考慮すると、居住者の健康を守る面からも好ましくない。
【0009】
また、上記換気装置では、除加湿ロータを通過するとき室内空気と外気は対向流となっている。対向流にすれば、処理面側で水分を吸着したロータ面が再生側では室外排出側になるため、除加湿量を十分に確保できるからである。
【0010】
しかし、室内空気と外気が対向流であると、ロータ面での抵抗を考慮して排気ファンおよび給気ファンの各々にモータを接続した、いわゆる2モータ2ファン形式となり風路が複雑化して、換気装置全体が大型化する欠点がある。また、室内空気や外気が除加湿ロータを通過する際には、通過前では圧力が大きく通過後では圧力が小さくなるため、対向流では同一ロータ端面で圧力差を生じ、小さな隙間でもガス(空気)移行が発生し、換気や除加湿の効率が低下する。
【0011】
さらに、上記従来技術のうち除湿機能および加湿機能に加えて全熱交換機能を有する後者の換気装置では、除加湿ロータと全熱交換器の2つ機器が必要であり、換気装置のコストが高くなってしまう欠点がある。
【0012】
本発明の課題は、全熱交換と除加湿を単一の除加湿ロータで行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことのできる換気装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行い、全熱交換および少なくとも除湿または加湿を行う全熱除加湿手段を用いた換気装置であって、前記部屋に給気する外気に対して除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行う機能を備えたことを特徴としている。
【0014】
上記構成の換気装置によれば、除加湿ロータを用いて、全熱交換を行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことが可能である。その結果、24時間換気用の換気装置として使用することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行う換気装置であって、前記室内空気および前記外気の流路内に設置され、回転しながら室内空気と外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、前記流れ方向制御手段によって流れ方向が制御された前記室内空気および前記外気を、前記除加湿ロータの上流側でそれぞれ別個に加熱可能なヒータとを備えたことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気しているので、換気を連続的に行うことができる。そして、換気時に、除加湿ロータの室内空気流入側をヒータで加熱しておくと、外気は除加湿ロータによって湿分が取り除かれて乾燥した空気として室内に給気され、室内空気はヒータで加熱されて相対湿度が低下した後に、除加湿ロータから湿分を奪い取って外気中へ排出されるため、室内空気の除湿を行うことができる。その結果、換気と除湿を同時に連続して行うことが可能となる。
【0017】
また、換気時に、除加湿ロータの外気流入側をヒータで加熱しておくと、室内空気は除加湿ロータによって湿分が取り除かれて外気中へ排出され、外気はヒータで加熱されて相対湿度が低下した後に、除加湿ロータから湿分を奪い取って室内へ給気されるため、室内空気の加湿を行うことができる。その結果、換気と加湿を同時に連続して行うことが可能となる。
【0018】
さらに、上記構成によれば、ヒータに通電しないときは、除加湿ロータだけを用いて室内空気と外気との間で全熱交換を行うことができる。すなわち、冬期には室内空気は外気よりも温度が高いが、除加湿ロータにおいて室内空気と外気との間で熱交換が行われ、室内空気が持っていた熱は外気に伝えられて、部屋へ給気される空気温度が上昇する。このとき、室内空気の湿分は除加湿ロータで取り除かれ、その取り除かれた湿分は、除加湿ロータを通過する外気に渡されて部屋に戻される。その結果、室内空気と外気との間の熱交換は、顕熱だけでなく潜熱も交換される全熱交換となっている。
【0019】
また、夏期には室内空気は外気よりも温度が低いが、除加湿ロータにおいて室内空気と外気との間で熱交換が行われ、室内空気が持っていた冷熱は外気に伝えられて、部屋へ給気される空気温度が下降する。このときも、外気の湿分は除加湿ロータで取り除かれ、その取り除かれた湿分は、除加湿ロータを通過する室内空気に渡されて外気中に戻されるので、室内空気と外気との間の熱交換は全熱交換となっている。
【0020】
請求項3は請求項2を更に具体化したものである。すなわち、請求項3に記載の発明は、回転駆動されて室内空気を建物の外へ排出する排気ファンと、回転駆動されて建物の外の外気を吸い込み室内へ給気する給気ファンと、前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンの下流側でかつ前記外気の流れに沿って前記給気ファンの上流側に設置され、回転しながら前記室内空気と前記外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンと前記除加湿ロータとの間に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記室内空気を加熱可能な室内空気用ヒータと、前記外気の流れに沿って前記除加湿ロータの上流側に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記外気を加熱可能な外気用ヒータとを備えたことを特徴としている。
【0021】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記排気ファンおよび前記給気ファンは1つのモータで回転駆動されることを特徴としている。
【0022】
さらに、請求項5に記載の発明は住宅構造の発明で、請求項1〜4のいずれか1項に記載の換気装置を備えたことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1による換気装置1を示しており、建物の屋根裏2に設置された換気装置1の縦断面図である。また、図2(a)は図1のA1−A2−A3−A4線に沿った断面図、図3は図1のB1−B2−B3−B4−B5−B6−B7−B8線に沿った断面図、図4は図1のC1−C2−C3−C4−C5−C6線に沿った断面図である。
【0024】
換気装置1は、図1〜図4に示すように、建物の天井3上に載置され、また建物の側壁4近くに配置されている。換気装置1は、金属パネルからなる箱型の本体ケース5を備え、この本体ケース5の一側には外気吸込口6および室内空気排出口7が設けられている。建物の側壁4と外気吸込口6とはダクト8で、側壁4と室内空気排出口7とはダクト9でそれぞれ接続されている。なお、外気吸込口6には、塵埃を除去するフィルタ10が取り付けられている。
【0025】
また、本体ケース5の他側には給気口11が設けられ、この給気口11にはダクト12の一端が取り付けられいる。ダクト12の他端は途中に設けられた分岐チャンバ(図示省略)によって分岐され、分岐された各ダクトの先端は複数の部屋に接続されている。なお、分岐チャンバを用いずに、ダクト12の他端を一つの部屋に接続するようにしてもよい。また、図2(b)のように本体ケース5に設けられた複数の給気口にダクト12をそれぞれ取り付けて、各ダクト12を介して各部屋に給気する構成でもよい。
【0026】
本体ケース5の内部は、上下方向に設けられた仕切り壁13によって、建物の側壁4に近い側(図1の左側)の空間と、建物の側壁4から遠い側(図1の右側)の空間とに分割されている。建物の側壁4に近い側の空間は横壁14によって上下に分割され、さらに上下に分割された各空間は、縦壁15によって水平方向に沿って2つの室に分割されている。すなわち、建物の側壁4に近い側の空間には、横壁14の下側に室16,17が、横壁14の上側に室18,19がそれぞれ形成されている。ここでは、室16,17や室18,19は流れ方向制御手段を構成している。なお、ダクト8は室17に、ダクト9は室18にそれぞれ連通している。
【0027】
建物の側壁4から遠い側の空間は横壁20によって上下に分割され、横壁20の下側に室21が、横壁20の上側に室22がそれぞれ形成されている。なお、ダクト12は室22に連通している。
【0028】
仕切り壁13には、室16と室21との間に開口23が、室19と室22との間に開口24がそれぞれ形成されている。また、室21において、本体ケース5の下壁5Aには、天井3を有する部屋25に開口した室内空気吸込開口26が設けられている。
【0029】
また、横壁14には円盤状をなした除加湿ロータ27が水平に設置されている。この除加湿ロータ27は、本体ケースの上壁5Bに固定された支持軸28の端部に回転自在に取り付けられている。除加湿ロータ27はその外表面が、横壁14下側の室16,17内および横壁14上側の室18,19内に略均等に露出している。
【0030】
除加湿ロータ27は、シリカゲル、ゼオライト、塩化リチウムなどの吸湿剤を含浸させたセルロースやセラミック繊維で構成されている。図示してないが、除加湿ロータ27には、その外周面にギアが設けられ、このギアに例えばピニオン等をかみ合わせて、このピニオンを回転させることにより、除加湿ロータ27を一定方向に所定の速度で回転させることができる。なお、除加湿ロータ27の外周にベルトを掛けまわして、このベルトを周回させることによっても、同様に除加湿ロータ27を一定方向に所定の速度で回転させることができる。
【0031】
また、除加湿ロータ27には多数の小穴27Aが形成され、これら小穴27Aを介して部屋16と部屋18とは互いに連通され、また部屋17と部屋19も小穴27Aを介して互に連通されている。各小穴27Aはハニカム構造に形成されている。
【0032】
室16には除加湿ロータ27の下方に室内空気用ヒータとしてヒータ30が、また室17には除加湿ロータ27の下方に外気用ヒータとしてヒータ31がそれぞれ設置されている。図示してないが、ヒータ30,31は本体ケースの下壁5Aに固定されている。
【0033】
また、室21には排気ファン32が、室22には給気ファン33がそれぞれ設けられている。これら排気ファン32および給気ファン33は、横壁20に取り付けられたモータ34の回転軸34Aに連結されている。
【0034】
次に、上記構成の換気装置1の動作を、図5および図6を用いて説明する。なお、図5および図6においては、分かりやすくするために、外気吸込口6、室内空気排出口7、ダクト8,9、給気口11、ダクト12、開口23,24、室内空気吸込開口26、およびヒータ30,31は紙面同一面上に描かれている。
【0035】
先ず、夏期等において部屋を除湿する場合は、モータ34を回転させて排気ファン32と給気ファン33を回転駆動し、さらにヒータ30に通電する。そうすると、建物の外の外気OAは、図5および図6に示すように、給気ファン33によってダクト8を介して室17内に吸い込まれる。室17内の外気OAは除加湿ロータ27を通過する際に、その湿分が、除加湿ロータ27に含浸された吸湿剤に吸収され、その後、室19、仕切り壁13の開口24、室22を通り、さらにダクト12を介して建物内の各部屋に、乾燥した給気SAとして供給される。
【0036】
一方、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流れ、さらに仕切り壁13の開口23を通って室16内に流入する。そして、ヒータで加熱されて相対湿度が下がった温風となって除加湿ロータ27に送られる。除加湿ロータ27に送られた温風は、除加湿ロータ27の小穴27Aを通過する際に、吸湿剤に吸収されていた湿分を除加湿ロータ27から奪い取り、その後、室18、ダクト9を介して、湿分を含む暖かい排出空気EAとして建物の外へ排出される。
【0037】
以上の動作を連続的に行えば、室内空気RAが建物の外へ排出され、同時に新鮮な外気OAが建物内の各部屋に供給されているので、建物内の各部屋の換気を行うことができ、またその換気と同時に、給気SAに対する除湿も行うことが可能となる。
【0038】
次に、冬期等において部屋を加湿する場合は、モータ34を回転させて排気ファン32と給気ファン33を回転駆動し、さらにヒータ31に通電する。そうすると、図5および図6に示すように、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流れ、さらに仕切り壁13の開口23を通って室16内に流入する。そして、流入した室内空気RAは除加湿ロータ27を通過する際に、その湿分が、除加湿ロータ27に含浸された吸湿剤に吸収され、その後、室19、ダクト9を介して、乾燥した排出空気EAとして建物の外へ排出される。
【0039】
一方、建物の外の外気OAは、給気ファン33によってダクト8を介して室17内に吸い込まれる。吸い込まれた外気OAはヒータ31で加熱されて相対湿度が下がった温風となって除加湿ロータ27に送られる。除加湿ロータ27に送られた温風は、除加湿ロータ27の小穴27Aを通過する際に、吸湿剤に吸収されていた湿分を除加湿ロータ27から奪い取り、その後、室19、仕切り壁13の開口24、室22を通り、さらにダクト12を介して建物内の各部屋に、湿分を含む給気SAとして供給される。
【0040】
以上の動作を連続的に行えば、室内空気RAが建物の外へ排出され、同時に新鮮な外気OAが建物内の各部屋に供給されているので、建物内の各部屋の換気を行うことができ、またその換気と同時に、給気SAに対して加湿も行うことが可能となる。
【0041】
次に、ヒータ30,31の双方とも通電しないで、排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させた場合、排気ファン32によって吸引された室内空気RAと、給気ファン33によって吸い込まれた外気OAが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で顕熱と潜熱を交換する全熱交換を行わせることができる。
【0042】
すなわち、夏期等の冷房時に除湿は行わず換気だけを行う場合は、ヒータ30,31には通電せず、モータ34によって排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させる。そうすると、排気ファン32によって室内空気吸込開口26を介して吸引された冷たい室内空気RAと、給気ファン33によってダクト8を介して吸い込まれた暖かい外気OAとが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換が行われる。その結果、建物の外へ排出される排出空気EAの温度と湿度が高くなり、反対に建物内の各部屋に供給される給気SAの温度と湿度が低くなるので、換気時の冷房効率の低下を極力抑えることが可能となる。
【0043】
冬期等の暖房時に加湿は行わず換気だけを行う場合は、ヒータ30,31には通電せず、モータ34によって排気ファン32と給気ファン33だけを回転駆動させる。そうすると、排気ファン32によって室内空気吸込開口26を介して吸引された暖かい室内空気RAと、給気ファン33によってダクト8を介して吸い込まれた冷たい外気OAとが除加湿ロータ27を通過する際に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換が行われる。その結果、建物の外へ排出される排出空気EAの温度と湿度が低くなり、反対に建物内の各部屋に供給される給気SAの温度と湿度が高くなるので、換気時の暖房効率の低下を極力抑えることが可能となる。
【0044】
なお、除加湿ロータ27の回転速度は、全熱交換換気時には数十回転/分であるのに対して、除湿時または加湿時には数回転/分に設定されており、全熱交換換気時と除加湿時とでは回転数を変更するようになっている。
【0045】
全熱交換換気時では除加湿ロータ27を高速回転とすることにより、ロータ表面に流入する空気の温度および湿度は、流出する空気と同じ温度に且つ同じ湿度に近づくことになり、全熱交換を行うことができる。また、除湿時または加湿時では除加湿ロータ27が低速回転であるため、ロータ断面の空気通過部分で湿分の授受が容易となって、除湿および加湿を行うことができる。
【0046】
また、本実施の形態では、排気ファン32で吸引された室内空気RAと、給気ファン33で吸い込まれた外気OAが、除加湿ロータ27の回転軸に沿って同じ方向(図1において下から上へ)に流れているので、除加湿ロータ27端面上で圧力差が起こらない。その結果、除加湿ロータ27端面上でのガス移行、すなわち室内空気RAと外気OAとが混ざってしまう現象が発生することはなく、換気や除加湿の効率低下を抑制することができる。
【0047】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。図7および図8は実施の形態2による換気装置1を示しており、図7は換気装置1の縦断面図、図8は図7のA1−A2−A3−A4−A5−A6線に沿った断面図である。
【0048】
本実施の形態では、本体ケース5の他側(図7の右側)に給気口11に加えて室内空気吸込口11Aが設けられ、この室内空気吸込口11Aにはダクト12Aの一端が取り付けられている。ダクト12Aの他端は特定の部屋(例えばダイニングルーム等)の天井に接続されている。他の構成は実施の形態1の場合と同様である。
【0049】
実施の形態1の構成では、部屋25以外の各部屋の室内空気RAは、各部屋のドア下部に設けられたアンダーカット部を通して部屋25に集められ、さらに部屋25の天井3に設けられた換気装置1を介して建物の外へ排出される。
【0050】
これに対し、本実施の形態では、排気ファン32を回転駆動させると、排気ファン32に吸引されて、部屋25内の室内空気RAは室内空気吸込開口26を介して室21内に流入し、また同時に、特定の部屋の室内空気RAもダクト12Aを介して室21内に流入する。つまり、本実施の形態では、リビング等の特定の部屋の室内空気RAは、室内空気吸込口11Aに繋がる開口すなわち第2の室内空気吸込開口55(図10および図11参照)より吸い込まれ、さらに隣接した部屋の室内空気RAもガラリを通してリビング等の特定の部屋に集められて、第2の室内空気吸込開口55よりダクト12Aを介して室内空気吸込口11Aに導かれる。
【0051】
第2の室内空気吸込開口55は、換気が特に必要と思われる箇所や本体ケース5の室内空気吸込開口26から離れた箇所に設けられている。このような構成により、室内空気吸込開口26や室内空気吸込口11Aから効率よく室内空気RAを吸い込むことが可能となり、住宅全体の換気を効率よく行うことができる。
【0052】
なお、本実施の形態において、室内空気吸込開口26は廃止するとともに、室内空気吸込口11Aは残して、この室内空気吸込口11Aにダクト12Aの一端を取り付けた構成にすることもできる。この場合、実施の形態1のダクト12と同様、ダクト12Aの他端は途中に設けられた分岐チャンバによって分岐され、分岐された各ダクトの先端が複数の部屋に接続されるか、分岐チャンバを用いず、複数の部屋の空気がアンダーカット部を通して天井面等に設けられたダクト他端に接続される吸込口から吸い込むようにしてもよい。
【0053】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3を図9を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態1の換気装置1を備える一戸建て住宅の一例である。一戸建て住宅40は1階と2階に分けられ、各階に換気装置1が設置されている。各階の換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には、各部屋に開口した給気口42が設けられている。また、各階の換気装置1には、外気OAが通るダクト8と排出空気EAが通るダクト9が取り付けられ、ダクト8の先端には吸込フード43が、ダクト9の先端には排気フード44がそれぞれ設けられている。
【0054】
上記構成において、室内空気RAは室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に吸引された後、ダクト9を通って排気フード44から排出空気EAとして外気中に排出され、一方、外気OAは吸込フード43およびダクト8を通って換気装置1内に吸い込まれた後、ダクト12、分岐チャンバ41および各ダクト12Bを通って給気口42から各部屋に給気SAとして供給される。そして、換気装置1によって、換気が行われると同時に、室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0055】
なお、実施の形態1の換気装置1をマンション内の各住宅すなわち住戸に設置することもできる。
【0056】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4を図10を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態2の換気装置1を備える一戸建て住宅(住戸)の一例である。住宅50内の通路51の天井には換気装置1が設置されている。換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で3つに分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には給気口42が取り付けられ、これらの給気口42のうちは、2つの給気口はダイニング・リビングルーム52に、残りの1つの給気口は和室53にそれぞれ設けられている。
【0057】
また、本実施の形態では、換気装置1に室内空気RAが通るダクト12Aが取り付けられており、このダクト12Aの先端には洗面所54に開口した第2の室内空気吸込開口55が取り付けられている。なお、ダクト8,9、吸込フード43および排気フード44については、実施の形態3の場合と同様である。
【0058】
上記構成において、室内空気RAは換気装置1内に吸引された後に排出空気EAとして外気中に排出され、外気OAは換気装置1内に吸い込まれた後にダイニング・リビングルーム52および和室53に給気Sとして供給されて、実施の形態3と同様、換気装置1によって換気が行われ、また、この換気時に室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0059】
ダイニング・リビングルーム52に供給された給気SAは、室内空気RAとなって引き戸56下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Aのように流れ、また和室53に供給された給気SAも、室内空気RAとなってドア57下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Bのように流れて、通路51に集められ、室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に流入する。
【0060】
また、上記構成においては、洗面所54の室内空気RAが第2の室内空気吸込開口55から吸い込まれ、ダクト12Aを通って換気装置1内に流入し、この室内空気RAは、室内空気吸込開口26を介して流入した室内空気RAと共に排出空気EAとして外気中に排出される。このように第2の室内空気吸込開口55を設けたことにより、洗面所54専用の局所換気扇を設けなくてもよくなるとともに、本換気装置1の除湿機能を用いた運転を行うことにより、浴室等に隣接する場合が多く湿度も高い洗面所の除湿を効果的に行うことができる。
【0061】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5を図11を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態2の換気装置1を備えるマンション内の住宅の一例である。住宅60内の通路61の天井には換気装置1が設置されている。換気装置1には給気SAが通るダクト12が取り付けられており、このダクト12は分岐チャンバ41で4つに分岐されている。分岐された各ダクト12Bの先端には給気口42が取り付けられ、これらの給気口42は、ダイニング・リビングルーム62、和室63、および洋室64,65にそれぞれ設けられている。
【0062】
また、換気装置1に室内空気RAが通るダクト12Aが取り付けられており、このダクト12Aの先端にはダイニング・リビングルーム62に開口した第2の室内空気吸込開口55が取り付けられている。なお、ダクト8,9、吸込フード43および排気フード44については、実施の形態3の場合と同様である。
【0063】
上記構成において、室内空気RAは換気装置1内に吸引された後に排出空気EAとして外気中に排出され、外気OAは換気装置1内に吸い込まれた後にダイニング・リビングルーム62、和室63および洋室64,65に給気Sとして供給されて、実施の形態3と同様、換気装置1によって換気が行われ、また、この換気時に室内空気RAと外気OAとの間で全熱交換や除湿または加湿が行われる。
【0064】
ダイニング・リビングルーム62および和室63に供給された給気SAは、室内空気RAとなってドア66下部のアンダーカット部(図示省略)を矢印Cのように流れ、また洋室64,65に供給された給気SAも、室内空気RAとなってドア67,68下部のアンダーカット部(図示省略)をそれぞれ矢印D,Eのように流れて、通路61に集められ、室内空気吸込開口26(図1参照)を介して換気装置1内に流入する。
【0065】
また、上記構成においては、ダイニング・リビングルーム62の室内空気RAが第2の室内空気吸込開口55から吸い込まれ、ダクト12Aを通って換気装置1内に流入し、この室内空気RAは、室内空気吸込開口26を介して流入した室内空気RAと共に排出空気EAとして外気中に排出される。
【0066】
なお、上記各実施の形態において、住宅とは一戸建て住宅のみでなくマンション等の集合住宅の住戸も含むものである。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、全熱交換と除加湿を単一の除加湿ロータで行うことができ、しかも除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行うことができるので、24時間換気用換気装置として最適な換気装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による換気装置の縦断面図である。
【図2】図1のA1−A2−A3−A4線に沿った断面図である。
【図3】図1のB1−B2−B3−B4−B5−B6−B7−B8線に沿った断面図である。
【図4】図1のC1−C2−C3−C4−C5−C6線に沿った断面図である。
【図5】図1の換気装置の動作を説明した図である。
【図6】図1の換気装置の動作を説明した図である。
【図7】実施の形態2による換気装置の縦断面図である。
【図8】図8のA1−A2−A3−A4−A5−A6線に沿った断面図である。
【図9】実施の形態3による一戸建て住宅の説明図である。
【図10】実施の形態4による一戸建て住宅の平面図である。
【図11】実施の形態5によるマンション内の住宅の平面図である。
【符号の説明】
1 換気装置
13 仕切り壁
14,20 横壁
15 縦壁
16〜19,21,22 室
23,24 開口
27 除加湿ロータ
30,31 ヒータ
32 排気ファン
33 給気ファン
34 モータ
40,50,60 住宅
RA 室内空気
EA 排出空気
OA 外気
SA 給気
Claims (5)
- 室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行い、全熱交換および少なくとも除湿または加湿を行う全熱除加湿手段を用いた換気装置であって、
前記部屋に給気する外気に対して除湿または加湿を換気と同時にかつ連続的に行う機能を備えたことを特徴とする換気装置。 - 室内空気を吸引し建物の外へ排出するとともに、建物の外の外気を吸い込んで室内に給気して、前記建物内の部屋の換気を行う換気装置であって、
前記室内空気および前記外気の流路内に設置され、回転しながら室内空気と外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、
前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、
前記流れ方向制御手段によって流れ方向が制御された前記室内空気および前記外気を、前記除加湿ロータの上流側でそれぞれ別個に加熱可能なヒータと、を備えたことを特徴とする換気装置。 - 回転駆動されて室内空気を建物の外へ排出する排気ファンと、
回転駆動されて建物の外の外気を吸い込み室内へ給気する給気ファンと、
前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンの下流側でかつ前記外気の流れに沿って前記給気ファンの上流側に設置され、回転しながら前記室内空気と前記外気との間で湿分の授受を行い、少なくとも除湿または加湿を行う除加湿および全熱交換を行う除加湿ロータと、
前記室内空気と前記外気を、前記除加湿ロータにその回転軸に沿って同じ方向に流す流れ方向制御手段と、
前記室内空気の流れに沿って前記排気ファンと前記除加湿ロータとの間に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記室内空気を加熱可能な室内空気用ヒータと、
前記外気の流れに沿って前記除加湿ロータの上流側に設置され、前記除加湿ロータに流入する前記外気を加熱可能な外気用ヒータと、を備えたことを特徴とする換気装置。 - 前記排気ファンおよび前記給気ファンは、1つのモータで回転駆動されることを特徴とする請求項3に記載の換気装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の換気装置を備えたことを特徴とする住宅構造。
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JP2003180797A JP2005016810A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 換気装置 |
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JP2005016810A true JP2005016810A (ja) | 2005-01-20 |
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JP2003180797A Pending JP2005016810A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 換気装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006033189A1 (ja) * | 2004-09-21 | 2006-03-30 | Dyna-Air Incorporated | Voc含浸物からのvoc除去方法 |
JP2010151438A (ja) * | 2008-12-23 | 2010-07-08 | Tai-Her Yang | 回転式熱交換装置 |
CN108036461A (zh) * | 2018-01-24 | 2018-05-15 | 曹新权 | 一种新风加湿机以及新风加湿系统 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003180797A patent/JP2005016810A/ja active Pending
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JP2010151438A (ja) * | 2008-12-23 | 2010-07-08 | Tai-Her Yang | 回転式熱交換装置 |
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