JP2005016642A - 車両用の油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用の油圧緩衝器において、泥等の排出性の高いばね荷重調整装置を提供すること。
【解決手段】車両用の油圧緩衝器10において、ピストンロッド12の基端部に環状の支持部32を形成した支持部材31を固定し、支持部材31の環状の支持部32に、上方に突出する突起部41Aを備えた環状のストッパ40を回転不能な状態で設け、ストッパ40の突起部41Aに選択的に係合する、高さの異なるカム面51A〜51Cを形成した環状のカム部51を備えるとともに、該カム面51A〜51Cの外周側を覆い、ストッパ40又は支持部材31の環状の支持部32の外周を囲む筒状スカート部52を備えたアジャスタ50を、ピストンロッド12の周囲に回転可能に設け、アジャスタ50にて懸架スプリング13を支持し、ストッパ40又は支持部材31の環状の支持部32により、アジャスタ50の径方向の移動又は揺動を規制するもの。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用の油圧緩衝器に係り、特にそのばね荷重調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧緩衝器のばね荷重調整装置として、特許文献1に記載の如く、ピストンロッドの外周にカップ状の筒部材8を設け、この筒部材8の外周にストッパ9を固定し、筒部材8の外周に回転可能に設けたばね受け12に形成した高さの異なるカム面を上記ストッパ9に選択的に係合可能にしたものがある。ばね受け12の複数のカム面を筒部材8のストッパ9に順に係合させることにより、ばね受け12の軸方向位置を筒部材8に沿ってばね荷重調整分だけ上下し、結果として懸架スプリング13のばね荷重を調整する。このとき、筒部材8はばね受け12のガイド部材になっている。
【0003】
【特許文献1】
実開平4−8844(1頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のばね荷重調整装置では、筒部材8がばね受け12のばね荷重調整分に相当する長さ範囲でばね受け12のガイド部材として機能するものであるため、筒部材8をばね受け12の上方にまで延長させておく必要がある。これにより、筒部材8の高さが高くなり、車両が未舗装の道路を走行するとき、筒部材8の中に多量の泥、塵埃、水等が堆積する。
【0005】
泥等の多量の堆積を回避するには、懸架スプリングの外周にアウタカバーを設ければ良いが、アウタカバーを設けた分だけ高コストになるし、ばね受け12がアウタカバーの内周に隠れて該ばね受け12の回転操作が困難になる。
【0006】
本発明の課題は、車両用の油圧緩衝器において、泥等の排出性の高いばね荷重調整装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ダンパシリンダを車体側に、ダンパシリンダ内を摺動するピストンロッドを車輪側に配置し、ダンパシリンダとピストンロッドとの間に懸架スプリングを配設した車両用の油圧緩衝器において、前記ピストンロッドの基端部に環状の支持部を形成した支持部材を固定し、該支持部材の環状の支持部に、上方に突出する突起部を備えた環状のストッパを回転不能な状態で設け、前記ストッパの突起部に選択的に係合する、高さの異なるカム面を形成した環状のカム部を備えるとともに、該カム面の外周側を覆い、前記ストッパ又は前記支持部材の環状の支持部の外周を囲む筒状スカート部を備えたアジャスタを、前記ピストンロッドの周囲に回転可能に設け、該アジャスタにて前記懸架スプリングを支持し、前記ストッパ又は前記支持部材の環状の支持部により、前記アジャスタの径方向の移動又は揺動を規制するようにしたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記支持部材が、前記ピストンロッドを車輪側に取付ける取付ブラケットであるようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において更に、前記アジャスタの筒状スカート部の内周面又は前記支持部材の環状の支持部の外周面に、該アジャスタの内側空間を外部に連通する溝を形成したものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記アジャスタの上面に前記懸架スプリングを支持するばね受け面を設け、該ばね受け面の内周側に、該懸架スプリングの内周を規制するガイド部を設けたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記アジャスタのばね受け面の下部に、該アジャスタの内外周を貫通する複数の工具係合孔を形成したものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において更に、前記複数の工具係合孔が、前記ばね受け面に開口するとともに、該ばね受け面に環状のばね受けを被着したものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、前記複数の工具係合孔を、円弧状の底面を有する矩形状に形成したものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの発明において更に、前記環状のストッパが、環状の板材からなり、該板材の直径上の2位置で、該板材を周方向にて三角形状をなすように折曲げて突起部を形成した第1の環状プレートと、環状の板材からなり、該第1の環状プレートの突起部の背後に形成される空間部を埋める三角形状の第1の起立片を、該板材の内周の2位置に形成した第2の環状プレートからなり、該第1の環状プレートと、該第2の環状プレートを固定したものである。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの発明において更に、前記第2の環状プレートの外周の下面側に、前記支持部材の環状の支持部の外周に係合する第2の起立片を形成することにより、前記ストッパを該支持部材の環状の支持部に対して回転不能な状態で設けたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は油圧緩衝器を示す断面図、図2はばね荷重調整装置を示し、(A)は第1セット状態を示す断面図、(B)は第2セット状態を示す断面図、(C)は第3セット状態を示す断面図、図3はアジャスタの工具係合孔を示し、(A)は丸棒工具を用いる断面図、(B)は引掛スパナを用いる断面図、図4はストッパを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う断面図、図5は第1の環状プレートを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う断面図、図6は第2の環状プレートを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う矢視図、図7はアジャスタを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は底面図、図8はアジャスタを示し、(A)は断面図、(B)はカム面の展開図、図9はばね荷重調整装置の変形例を示す正面図である。
【0017】
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパシリンダ11にピストンロッド12を摺動自在に挿入し、ダンパシリンダ11とピストンロッド12の間に懸架スプリング13を配設している。
【0018】
ダンパシリンダ11は車体側取付ブラケット14を備え、ピストンロッド12は車輪側取付ブラケット15を備える。ダンパシリンダ11の外周部にはスプリングガイド16のばね受け17が装備され、ピストンロッド12には後述するばね荷重調整装置30のばね受け57が装備され、ばね受け17とばね受け57の間の懸架スプリング13を介装し、ばね荷重調整装置30によりばね受け57を軸方向に上下動して懸架スプリング13の設定長さ(ばね荷重)を調整可能にしている。懸架スプリング13のばね力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0019】
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の開口部に固定したロッドガイド21、オイルシール22にピストンロッド12を貫通支持し、ピストンロッド12のダンパシリンダ11への挿入端にピストンストッパ23とピストン24をかしめ固定している。油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の内部にピストン24により区画される下油室25Aと上油室25Bを備え、ダンパシリンダ11の内部における上油室25Bの上方スペースをエア室25Cとしている。
【0020】
油圧緩衝器10は、ピストン24に下油室25Aと上油室25Bを連絡可能にする油路26を備え、油路26の下油室25Aに臨む開口端に板バルブ27を設け、ピストンストッパ23と板バルブ27の間にバルブスプリング27Aを介装している。圧縮時には、ダンパシリンダ11に進入するピストンロッド12の進入容積分に相当する上油室25Bの油が板バルブ27を撓み変形させて押し開き、板バルブ27がピストン24の端面との間に形成する隙間を通って下油室25Aに流れ、この隙間の流れ抵抗による圧側減衰力を発生する。伸張時には、ダンパシリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分に相当する下油室25Aの油が板バルブ27に設けてあるオリフィス孔を通って上油室25Bに流れ、オリフィス孔の絞り抵抗による伸側減衰力を発生する。
【0021】
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の内部におけるピストンロッド12の周囲に伸側端緩衝スプリング28を備える。伸側端緩衝スプリング28はロッドガイド21とピストン24に挟圧され、最大伸張時の衝撃力を緩衝するとともに、最大伸張ストロークを規制する。また、ピストンロッド12のロックナット12Aが螺着される取付ブラケット15の側の基端部に圧側端緩衝ゴム29を備える。圧側端緩衝ゴム29は取付ブラケット15の基端部とダンパシリンダ11の下端面に挟圧され、最大圧縮時の衝撃力を緩衝するとともに、最大圧縮ストロークを規制する。
【0022】
以下、ばね荷重調整装置30について説明する。
ばね荷重調整装置30にあっては、図1、図2に示す如く、ピストンロッド12の基端部に固定した前述の取付ブラケット15を支持部材31とする。支持部材31はピストンロッド12がロックナット12Aとともに固定される基端部に環状の支持部32を形成する。環状の支持部32は円環状の外周を備え、その外周の一部を二面巾状に平坦化し、後述するストッパ40の回り止め用面取り部32Aとしている。
【0023】
ばね荷重調整装置30は、支持部材31の環状の支持部32の上面に、環状のストッパ40を回転不能な状態で設ける。ストッパ40は、図4に示す如く、第1の環状プレート41と第2の環状プレート42をスポット溶接等により互いに固定した組立体からなる。
【0024】
第1の環状プレート41は、図4、図5に示す如く、円環状の板材からなり、該板材をプレス加工することにより、該板材の直径上の2位置で、該板材を周方向にて三角形状をなすように折曲げて上方に突出する突起部41A、41Aを形成されたものである。第1の環状プレート41は、円環の巾を周方向の全域(突起部41Aも含む)で同一にしている。第1の環状プレート41は、円板の周方向における各突起部41Aの両側部を第2の環状プレート42の円板にスポット溶接等することにより、各突起部41Aの耐つぶれ強度を向上できる。
【0025】
第2の環状プレート42は、図4、図6に示す如く、円環状の板材からなり、第1の環状プレート41の突起部41Aの背後に形成される空間部(図5の41B)を埋める三角形状の第1の起立片42Aを、該板材の内周の2位置(直径上の2位置)に形成したものである。
【0026】
ストッパ40は、第2の環状プレート42の外周の下面側に、支持部材31の環状の支持部32の外周に係合する第2の起立片42Bを形成する。ストッパ40は、支持部材31の基端部に形成した環状の支持部32の上端面に固定配置されているロックナット12Aの外周まわりに環状プレート41、42の中心孔を挿着し、第2の環状プレート42の円板面を環状の支持部32の上端面に着座させる状態で、第2の環状プレート42の第2の起立片42Bを環状の支持部32の外周の回り止め用面取り部32Aに係合し、環状の支持部32に対して回転不能な状態で設けられる。尚、本実施形態では、ストッパ40を、第1の環状プレート41と第2の環状プレート42から形成したが、ストッパ40は、鍛造にて一体に形成することもできる。
【0027】
ばね荷重調整装置30は、懸架スプリング13を支持するアジャスタ50をピストンロッド12の周囲に回転可能に設ける。アジャスタ50は、図7、図8に示す如くの環状体からなり、環状のカム部51と、カム部51の下部に連なる筒状スカート部52を備える。
【0028】
カム部51は、ストッパ40の突起部41Aに選択的に係合する、複数の高さの異なるカム面51A、51B、51C(51Aの高さ<51Bの高さ<51Cの高さ)を内周段差面に有する(図8)。尚、突起部41Aをストッパ40の直径上の2位置に設けたことに対応し、カム部51に2組のカム面51A〜51Cを設け、それらの1組ずつをカム部51の半周に渡るものとする。
【0029】
筒状スカート部52は、カム部51のカム面51A〜51Cの外周側を覆うように、カム部51の内周段差面から下方に筒状に延在される。そして、筒状スカート部52は、支持部材31の環状の支持部32の外周及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板の外周を囲み、それらの外周に周方向及び軸方向に摺接してガイドされるように嵌着される(図2)。アジャスタ50の径方向の移動又は揺動が、支持部材31の環状の支持部32の外周及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板の外周により規制される。
【0030】
アジャスタ50は、カム部51の内周と筒状スカート52の内周がピストンロッド12の基端部の周囲に形成する環状の内側空間53に、前述の圧側端緩衝ゴム29を収容可能にする(図2)。カム部材51の内周は、最圧縮時における緩衝ゴム29の拡径を規制する。
【0031】
ばね荷重調整装置30は、アジャスタ50の筒状スカート部52の内周面(又は支持部材31の環状の支持部32の外周面)に、アジャスタ50の内側空間53を外部に連通する溝54を備える(図2、図7、図8)。
【0032】
ばね荷重調整装置30は、アジャスタ50のカム部51の上面に懸架スプリング13を支持するばね受け面55を設け、このばね受け面55の内周側に、懸架スプリング13の内周を規制する環状ガイド部56を備える(図2、図8)。ばね受け面55の上面にばね受け57を載せ、このばね受け57の内周に曲げ成形してある環状折り曲げ片57Aを、ばね受け面55のガイド部56寄りの内周に設けてある環状溝55Aに嵌め、ばね受け面55に対するばね受け57の位置決めとする。
【0033】
ばね荷重調整装置30は、アジャスタ50のばね受け面55の下部に、カム部51の内外周を貫通する複数の工具係合孔58を形成する(図2、図7)。複数の工具係合孔58は、前述のばね受け57を被着したばね受け面55に開口する。複数の工具係合孔58は、円弧状の底面を有する矩形状に形成され、図3(A)に示す如く、丸棒工具61を係入可能にされる。尚、アジャスタ50の工具係合孔58には、図3(B)に示す如く、引掛スパナ62を係入することもできる。
【0034】
従って、油圧緩衝器10のばね荷重調整装置30にあっては、工具61をアジャスタ50の工具係合孔58に係入し、該工具61に加える回転力により、アジャスタ50を支持部材31の環状の支持部32の外周及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板の外周に摺接させて回転させると、アジャスタ50の複数のカム面51A〜51Cのうちの1つのカム面(例えば51A)が選択されてストッパ40の突起部41Aに係合し、ばね受け57の軸方向位置が調整され、結果として、懸架スプリング13のばね荷重を調整する。図2(A)はカム面51Aが突起部41Aに係合して小ばね荷重を生成する第1セット状態、図2(B)はカム面51Bが突起部41Aに係合して中ばね荷重を生成する第2セット状態、図2(C)はカム面51Cが突起部41Aに係合して大ばね荷重を生成する第3セット状態を示す。
【0035】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)アジャスタ50に、カム部51に形成したカム面51A〜51Cの外周側を覆い、支持部材31の環状の支持部32の外周及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板の外周を囲む筒状スカート部52を形成したから、
【0036】
(a)支持部材31の環状の支持部32の外周及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板の外周が、アジャスタ50の回転及び軸方向移動のガイド部として機能する。支持部材31の環状の支持部32及び/又はストッパ40の環状プレート41、42の円板をガイド部として使用したから、アジャスタ50の内周から立上るカップ状の筒部材をガイド部として用いる必要がないし、アジャスタ50の高さも低くすることができ、アジャスタ50の内側空間53への泥等の堆積量を減少させることができる。また、
(b)筒状スカート部52が、カム面51A〜51Cの外周側を覆い、アジャスタ50の外周側からの泥等の侵入を防止し、カム面51A〜51Cを保護することができる。
【0037】
(2)車輪側取付ブラケット15を支持部材31とし、その上端面を環状の支持部32として利用でき、その分、部品点数を削減し、コスト低減できる。
【0038】
(3)アジャスタ50の筒状スカート部52の内周面(又は支持部材31の環状の支持部32の外周面)に外部連通溝54を形成したから、アジャスタ50の内側空間53に侵入した泥、塵埃、水等を、溝54から下外方に排出できる。
【0039】
(4)アジャスタ50のばね受け面55の内周側に設けたガイド部56により、懸架スプリング13の径方向の移動を規制できる。
【0040】
(5)アジャスタ50のばね受け面55の下部に、アジャスタ50の内外周を貫通する複数の工具係合孔58を形成したから、
(a)アジャスタ50を回転操作できるし
(b)アジャスタ50の内側空間53に侵入した比較的大径の小石、泥等をその孔58から外部に排出できる。
【0041】
(6)複数の工具係合孔58が、アジャスタ50のばね受け面55に開口するとともに、ばね受け面55に環状のばね受け57を被着したから、
(a)ばね受け57が、アジャスタ50に設けた工具係合孔58の上側開口を閉じ、アジャスタ50の回転操作中に、工具61がその孔58の上側開口の側へ滑って抜けることを防止できる。また、
(b)アジャスタ50を鋳造にて製作するときには、アジャスタ50の軸方向に、鋳型を抜くことができ、鋳型の製作が容易となる。
【0042】
(7)複数の工具係合孔58を、円弧状の底面を有する矩形状に形成することにより、工具として、引掛スパナ62の替わりに、丸棒工具61を使用することができる。
【0043】
(8)(a)環状のストッパ40が板材からなる第1の環状プレート41と第2の環状プレート42からなるものとすることにより、環状のストッパ40を板材のプレス加工にて形成でき、鍛造等から形成するものに比し、コスト低減できる。また、
(b)アジャスタ50がアルミダイカスト等からなる場合には、環状のストッパ40のアルミダイカスト等としてアルミ同士の相対回動を行なわせるものに比し、相対回動に伴なう摩耗を低減できる。また、
(c)第1の環状プレート41を板材から形成したから、突起部41Aが軸方向荷重に対してつぶれ易くなる。これに対し、第2の環状プレート42の内周に形成した三角形状の第1の起立片42Aが、第1の環状プレート41の突起部41Aの背後の空間を埋め、軸方向の耐つぶれ強度を補強する。
(d)第2の環状プレート42の内周に形成した三角形状の第1の起立片42Aが、第1の環状プレート41の内周側に開口する突起部41Aの三角形状の開口を閉じるから、アジャスタ50及び環状のストッパ40の内周側に配置してある圧側端緩衝ゴム29が圧縮されて拡径するときに、それらの環状プレート41、42に接触して切れることがない。
【0044】
(9)第2の環状プレート42は、板材からなるので、支持部材31の環状の支持部32の外周に係合する回り止め用の第2の起立片42Bをプレス加工により容易に形成することができ、第2の環状プレート42の製作コストを低減できる。
【0045】
図9のばね荷重調整装置30は、アジャスタ50のばね受け面55に被着されるばね受け57において、工具係合孔58の上側開口に対応する部分を、該開口に係入する円弧面状凸部(又は球面状凸部)57Bとしたことにある。アジャスタ50の回転操作により、ばね受け57を該アジャスタ50に滑りなく一体回転させることができる。
【0046】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、車両用の油圧緩衝器において、泥等の排出性の高いばね荷重調整装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す断面図である。
【図2】図2はばね荷重調整装置を示し、(A)は第1セット状態を示す断面図、(B)は第2セット状態を示す断面図、(C)は第3セット状態を示す断面図である。
【図3】図3はアジャスタの工具係合孔を示し、(A)は丸棒工具を用いる断面図、(B)は引掛スパナを用いる断面図である。
【図4】図4はストッパを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う断面図である。
【図5】図5は第1の環状プレートを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図6は第2の環状プレートを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う矢視図である。
【図7】図7はアジャスタを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は底面図である。
【図8】図8はアジャスタを示し、(A)は断面図、(B)はカム面の展開図である。
【図9】図9はばね荷重調整装置の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器
11 ダンパシリンダ
12 ピストンロッド
13 懸架スプリング
15 車輪側取付ブラケット
29 圧側端緩衝ゴム
30 ばね荷重調整装置
31 支持部材
32 環状の支持部
32A 回り止め用面取り部
40 ストッパ
41 第1の環状プレート
41A 突起部
42 第2の環状プレート
42A 第1の起立片
42B 第2の起立片
50 アジャスタ
51 カム部
51A〜51C カム面
52 筒状スカート部
53 内側空間
54 外部連通溝
55 ばね受け面
56 ガイド部
57 ばね受け
58 工具係合孔
61、62 工具

Claims (9)

  1. ダンパシリンダを車体側に、ダンパシリンダ内を摺動するピストンロッドを車輪側に配置し、ダンパシリンダとピストンロッドとの間に懸架スプリングを配設した車両用の油圧緩衝器において、
    前記ピストンロッドの基端部に環状の支持部を形成した支持部材を固定し、
    該支持部材の環状の支持部に、上方に突出する突起部を備えた環状のストッパを回転不能な状態で設け、
    前記ストッパの突起部に選択的に係合する、高さの異なるカム面を形成した環状のカム部を備えるとともに、該カム面の外周側を覆い、前記ストッパ又は前記支持部材の環状の支持部の外周を囲む筒状スカート部を備えたアジャスタを、前記ピストンロッドの周囲に回転可能に設け、
    該アジャスタにて前記懸架スプリングを支持し、
    前記ストッパ又は前記支持部材の環状の支持部により、前記アジャスタの径方向の移動又は揺動を規制することを特徴とする車両用の油圧緩衝器。
  2. 前記支持部材が、前記ピストンロッドを車輪側に取付ける取付ブラケットである請求項1に記載の車両用の油圧緩衝器。
  3. 前記アジャスタの筒状スカート部の内周面又は前記支持部材の環状の支持部の外周面に、該アジャスタの内側空間を外部に連通する溝を形成した請求項1に記載の車両用の油圧緩衝器。
  4. 前記アジャスタの上面に前記懸架スプリングを支持するばね受け面を設け、該ばね受け面の内周側に、該懸架スプリングの内周を規制するガイド部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
  5. 前記アジャスタのばね受け面の下部に、該アジャスタの内外周を貫通する複数の工具係合孔を形成した請求項1〜4のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
  6. 前記複数の工具係合孔が、前記ばね受け面に開口するとともに、該ばね受け面に環状のばね受けを被着した請求項1〜5のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
  7. 前記複数の工具係合孔を、円弧状の底面を有する矩形状に形成した請求項6に記載の車両用の油圧緩衝器。
  8. 前記環状のストッパが、
    環状の板材からなり、該板材の直径上の2位置で、該板材を周方向にて三角形状をなすように折曲げて突起部を形成した第1の環状プレートと、
    環状の板材からなり、該第1の環状プレートの突起部の背後に形成される空間部を埋める三角形状の第1の起立片を、該板材の内周の2位置に形成した第2の環状プレートからなり、
    該第1の環状プレートと、該第2の環状プレートを固定したものである請求項1〜7のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
  9. 前記第2の環状プレートの外周の下面側に、前記支持部材の環状の支持部の外周に係合する第2の起立片を形成することにより、前記ストッパを該支持部材の環状の支持部に対して回転不能な状態で設けた請求項1〜8のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
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