JP2005016141A - パイプルーフおよび掘削装置およびそれらを用いるパイプルーフ工法 - Google Patents

パイプルーフおよび掘削装置およびそれらを用いるパイプルーフ工法 Download PDF

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Abstract

【課題】パイプルーフを構成する鋼管はもちろんのこと、継手部も地中にスムーズに推進でき、施工性の向上を図れるパイプルーフおよび掘削装置およびパイプルーフ工法を得る。
【解決手段】鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において使用するパイプルーフであって、前記パイプルーフは、並列させた2本の鋼管2の相互を対向面側でH形鋼4をつなぎ部材として一体的に連結し、鋼管2の他方の周面にフランジ端縁が結合するH鋼による雄継手7や雌継手8を設け、前記雄継手7と雌継手8とを結合して鋼管2を並列させ、地中に連続して挿入される複数のパイプルーフのうち最先端に位置するパイプルーフの、前記つなぎ材としてのH型鋼4および雄継手7や雌継手8としてのH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中壁、補強体、止水体等の地下構造物を構築するパイプルーフおよび掘削装置およびパイプルーフ工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パイプルーフ工法は、周知のように土かぶりが浅く、上部に構造物がある場合や軟弱地質の箇所で支保工の外周をボーリングして、鋼管の85〜200mm程度を挿入し、パイプの列によるルーフを形成させ、掘削と同時にパイプを支保工で支持しながら掘削する工法であり、先に埋設した鋼管の継手と他の鋼管の継手とを接続して推進する作業を繰り返すことでパイプルーフを構築する。
【0003】
すなわち、外周の予め設定された位置に長手方向の全長にわたって雄雌嵌合の継手部を設けた鋼管をセミシールド工法を採用して地中に推進して埋設するものであり、鋼管の発進側に推力を発生する元押し装置を設置し、先頭に地山を掘削する掘進機を配置して推進し、さらに、掘進機に鋼管を後続させて推進することで、この鋼管を地中に埋設している。そして、既に埋設された鋼管に隣接させて他の鋼管を配置し、既に埋設された鋼管の継手と他の鋼管の継手を接続して推進する作業を繰り返す。
【0004】
この場合、構築すべきトンネルなどの地下構造物が大きいときは、1本の鋼管を推進する毎に該鋼管の後部に新たな鋼管を溶接して順次推進して発進側から到達側まで見かけ上1本の鋼管を埋設し、さらに、前記鋼管に隣接させて他の鋼管を配置して既に埋設された鋼管の継手と他の鋼管の継手とを接続して推進する作業を繰り返すことでパイプルーフを構築している。
【0005】
ところで、パイプルーフを構築するための工期を短縮するため、少なくとも2本の鋼管を平行に配置して連結し、かつ、外周所定位置に全長にわたって継手部を設けた連結管を使用し、一度の推進作業で少なくとも2本の管を推進するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
これは、パイプルーフの構築方法として、構築すべきパイプルーフの基準となる位置に外周所定位置に全長にわたって継手部を設けた1本の基準管をセミシールド推進工法によって埋設し、少なくとも2本の管を連結し、かつ、外周所定位置に全長にわたって継手部を設けた連結管を発進側に配置するとともに該連結管の前端に連結管を構成する管に対応したトンネルを掘削する掘進装置を配置し、前記連結管の継手部を前記基準管に設けた継手部に係合させ、その後、前記連結管を構成する管に推力を付与して基準管にそって推進して埋設し、さらに、前記埋設された連結管の継手部に新たな連結管の継手部を係合させて推進して埋設するものである。
【0007】
また、この構築方法で使用する連結管は、少なくとも2本の鋼管を所定の間隔を保持して平行に配置するとともに隣接する鋼管を接続部材を介して溶接し、さらに連結した鋼管の連結方向一方側の端部に位置する鋼管には全長にわたって雌継手を設け、他方側の端部に位置する鋼管には全長にわたって雄継手を設けたものである。
【0008】
鋼管を掘進させる掘進装置としては、互いに屈折可能に構成されたシールド本体とテールシールドを有し、かつ、シールド本体の先端に地山を掘削するカッターヘッドを設けるとともに、テールシールドの外周所定位置に隣接する他の掘進機と連結するための連結部を設けた掘進機を有し、前記掘進機を連結管を構成する鋼管の数と一致させて並列させるとともに互いに連結部を介して連結するものである。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−18757号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の掘進装置は、前記のようにシールド本体とテールシールドとを複数のジャッキによって接続するとともにシールド本体の先端にカッターヘッドを設けた公知の掘進機の複数を平行に配列し連結するものであり、パイプルーフを構成する連結管はこの掘進装置の後方に接続され、元押し装置のジャッキによって推進される。このように連結管は掘進機とは別体のものとして構成されているため、推進装置から得られる推力が連結管の箇所、特に鋼管の継手部の箇所で減衰する可能性がある。
【0011】
また、カッターヘッドの径も鋼管の径に等しいため、鋼管がスムーズに掘進されにくいことも考えられる。
【0012】
この発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、パイプルーフを構成する鋼管はもちろんのこと、継手部も地中にスムーズに推進でき、施工性の向上を図れるパイプルーフおよび掘削装置およびパイプルーフ工法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、パイプルーフとして、鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において使用するパイプルーフであって、前記パイプルーフは、並列させた2本の鋼管の相互を対向面側でH形鋼をつなぎ部材として一体的に連結し、鋼管の他方の周面にフランジ端縁が結合するH鋼による雄継手や雌継手を設け、前記雄継手と雌継手とを結合して鋼管を並列させ、地中に連続して挿入される複数のパイプルーフのうち最先端に位置するパイプルーフの、前記つなぎ材としてのH型鋼および雄継手や雌継手としてのH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口としたことを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の本発明によれば、鋼管相互のつなぎ部材や継手を構成するH型鋼やH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口とすることで、推進装置からの推力が先端の刃口の箇所に伝達されたとき、推力が地山に有効に伝達されてパイプルーフの特につなぎ部や継手部の箇所での地中への埋設がスムーズになされる。
【0015】
請求項2記載の発明は、前記パイプルーフの刃口に、つなぎ部材としてのH型鋼や雄継手や雌継手としてのH鋼の先端開口を塞ぐ塞ぎ板を取り付けたことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の本発明によれば、塞ぎ板を設けることでパイプルーフの推進時につなぎ部材や継手部の内部に土砂が浸入することを防止できる。
【0017】
請求項3記載の発明は、掘削装置として、鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において使用する掘削装置であって、並列させた2本の鋼管をつなぎ部材で連結したパイプルーフの、前記鋼管内に挿入される1本〜複数本の掘削軸と、この掘削軸の先端に取り付けられ鋼管径よりも大きい径の掘削ヘッドとを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の本発明によれば、1本〜複数本の掘削軸で同時に掘削するから並列させた2本の鋼管を同時に推進でき、施工性が向上し工期を短縮できる。さらに、掘削軸先端の掘削ヘッドは鋼管径よりも大きいから、鋼管の周囲も同時に掘削でき、鋼管の推進が容易になるだけでなく、鋼管の周囲に配置するつなぎ部材や継手部の推進も容易になる。
【0019】
請求項4記載の発明は、工法として、鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において、パイプルーフは、並列させた2本の鋼管の相互を対向面側でH形鋼をつなぎ部材として一体的に連結し、鋼管の他方の周面にフランジ端縁が結合するH鋼による雄継手や雌継手を設け、前記雄継手と雌継手とを結合して鋼管を並列させ、地中に連続して縦列に挿入される複数のパイプルーフのうち最先端に位置するパイプルーフは、前記つなぎ材としてのH型鋼および雄継手や雌継手としてのH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口としたものを使用し、掘削装置の2連の掘削軸を前記2本の鋼管内にそれぞれ挿入し、掘削ヘッドを最先端の鋼管の先端から突出させ掘削ヘッドで掘削し鋼管を掘進させると同時に前記刃口でつなぎ材および雄継手と雌継手との部分を地中に押し込むようにして前進させることを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の本発明によれば、鋼管内に挿入した掘削軸で掘削しながらつなぎ材や継手の先端を刃口として鋼管およびつなぎ材と継手とを前進させるから、鋼管やつなぎ材および継手を掘進装置の一部として機能させることができ、効率よく鋼管やつなぎ材および継手を推進させて埋設できる。
【0021】
請求項5記載の発明は、前記最先端に位置する連結管には、鋼管、つなぎ部材および雄継手と雌継手と、周囲の地山との間に注入する滑材の吐出口を設け、パイプルーフと地山との間に滑材を充填することを特徴とする。
【0022】
請求項5記載の本発明によれば、パイプルーフと周囲の地山との間には滑材が充填されるから、推進時の摩擦抵抗が軽減されて推力が上がる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明のパイプルーフの1実施形態を示す正面図、図2は本発明のパイプルーフで使用する鋼管を連結した連結管の示す正面図で、本発明で使用する連結管1は図2に示すように並列させた2本の鋼管2の相互を各鋼管2の周面にフランジ端縁が結合するつなぎ部材としてH形鋼4でこのH形鋼4の幅分だけ間隔を存して一体的に連結し、また、かかる相互連結と反対側にはH鋼雄継手7、H鋼雌継手8を設けるようにした。
【0024】
このH形鋼4は形鋼圧延によるものでも、また適宜溶接により工場等で独自に組み立てたものでもよい。形鋼圧延を利用する場合はフランジ4aの左右端縁を鋼管周面に溶接することになり、これら平行するフランジ4aと鋼管2、2とで四方を囲んだ密閉空間5を形成する。図中4bはウエブである。
【0025】
前記H鋼雄継手7、H鋼雌継手8は鋼管2の相互のつなぎ部材と同じく、横断面形がH形のものとしてフランジ7a、8aとウエブ7b、8bの組み合わせからなり、フランジ7a、8aの端縁が鋼管2の周面に結合するものである。H鋼雄継手7はH鋼雌継手8に対して多少小振りなものとする。そして、前記H鋼雄継手7、H鋼雌継手8と鋼管2とで囲まれた密閉空間5を形成する。
【0026】
H鋼雄継手7とH鋼雌継手8との嵌合は、図4、図5に示すようにH鋼雌継手8のフランジ8a間にH鋼雄継手7のフランジ7aが入り込み、さらにフランジ7aの先端はH鋼雌継手8のウエブ8bに近接する。
【0027】
かかる連結管1の製作は工場加工材で行なうことで、精度よく連結され、施工精度に優れ、少ない材料で曲げ剛性を発揮できる。
【0028】
図1は本発明の連結管1をもって全体がロ字形になるように組み合わせて構築したパイプルーフを示すものであるが、コーナー部を形成する連結管1は、図3に示すように一方のH鋼雄継手7またはH鋼雌継手8はH鋼のつなぎ部材であるH形鋼に対して約90°の角度をもって突出させた。
【0029】
また、最初の連結管1の挿入開始時からH鋼雌継手8の方向にのみ次ぎの連結管1を順次挿入して接続していく場合は図2に示した連結管1のように一方にH鋼雄継手7が、他方にH鋼雌継手8が設けられるタイプのもので問題はないが、H鋼雄継手7の方向へ接続する施工の場合、例えば、ロ字形の真中から両側に開始するなどの場合は、H鋼雌継手8の塞ぎ板10の挿入が可能なように、先行するH鋼雌継手8に切り込みを形成しておくか、最初に挿入する連結管1のみ両側の継手をともにH鋼雄継手7にして置く必要がある。
【0030】
なお、配列は図示のものに限定されず、横一文字や、矩形、さらには円弧(ドーム形)など種々の対応が可能である。
【0031】
かかる構成の連結管1の複数本を長手方向および幅方向に連結してパイプルーフを構成するが、最先端に位置する連結管1のつなぎ材であるH形鋼4およびH鋼雄継手7、H鋼雌継手8の先端を図5に示すように先細のテーパー面に形成して刃口9とする。
【0032】
そして、図5、図6に示すようにH鋼雄継手7、H鋼雌継手8と鋼管2とで囲まれて形成された密閉空間5の開口端を土砂浸入防止のための塞ぎ板10で閉塞する。
【0033】
また、前記H鋼雄継手7、H鋼雌継手8およびH型鋼4は、最先端に配置される連結管1の先端部位を除いて、図9に示すように前後の鋼管2との接合部位において、鋼管2相互の接合作業に支障をきたすことのないよう、鋼管2端部にまで達しないよう鋼管2の全長よりも短尺に形成する。
【0034】
図7、図8は連結管1を推進する掘削装置11を示し、図6にも示すように先端に掘削ヘッド13を備える1〜複数本(図示の例では2連)の掘削軸12を設けた掘削機を発進側に配置するとともに、鋼管2を推進するためのジャッキ14を配設する。この場合、前記掘削ヘッド13は鋼管2の内径よりも多少大きく形成し、鋼管2の周囲も掘削できるようにしておく。
【0035】
次にかかる連結管16および掘削装置を用いてパイプルーフを構築する方法を説明する。連結管1の掘進は、鋼管2の内部に掘削機の掘削軸12を挿入し、先端の掘削ヘッド13を鋼管2の先端から突出させ、この掘削ヘッド13で地中を掘削し、ジャッキ14で鋼管2を元押しして推進する。このとき、掘削ヘッド13は鋼管2の内径よりも大きく形成してあるから、鋼管2の周囲も掘削され、つなぎ材であるH形鋼4およびH鋼雄継手7、H鋼雌継手8の一部前方までもが掘削され、H形鋼4およびH鋼雄継手7、H鋼雌継手8の推進も容易になる。
【0036】
なお、掘削ヘッド13にはこの掘削ヘッド13の突出長を調整するための調整シリンダー(図示は省略した)を接続しておき、硬質地盤の場合は掘削ヘッド13を押出して掘削が容易になるようにし、軟弱地盤の場合は前記とは反対に掘削ヘッド13を引っ込めて施工する。
【0037】
さらに、最先端に位置する連結管1のH形鋼4およびH鋼雄継手7、H鋼雌継手8の先端は、刃口9に形成してあるから、H形鋼4およびH鋼雄継手7、H鋼雌継手8の箇所の推進時の抵抗が低減し、押し込みがスムーズに行なわれ、推進がより容易となる。このとき、開口端には塞ぎ板10が取り付けてあるから、密閉空間5内に掘削土砂が浸入することはない。
【0038】
また、図10、図11に示すように連結管1の例えばつなぎ部材であるH形鋼4の内部に滑材注入用の配管としてのホース16を配管し、H形鋼4の上部のフランジ4aに調整弁を備えた吐出口17を設け、ここから連結管1の外側に向けて滑材18を吐出する。これにより、連結管1の推進時に周囲の地山との間に滑材18が充填され、地山との摩擦抵抗が軽減されて推力の低下を防げる。
【0039】
このようにして構築したパイプルーフは、隣接の連結管1同士がH鋼雄継手7とH鋼雌継手8との挿し込みによる嵌合で結合されるから、両H鋼雄継手7とH鋼雌継手8のフランジ7a、8a同士が長さ方向で摺接することになり、推進時の水平および垂直方向のズレに十分対応でき、また、推進時の抵抗を少なくできる。さらに、フランジ7a、8aの端部が2箇所で鋼管2に接合されるから、剛性が増し、強度的にも信頼できるものである。また、施工前に2本の鋼管2とH型鋼4が溶接で繋がれているため、2本同時に打設することが可能になる。これにより、施工時間が大幅に短縮できるとともに、施工精度が向上する。
【0040】
そして、前記のように連結管1同士の継手部をH鋼連結型としたから、H鋼雄継手7とH鋼雌継手8の連結部分に止水処理としてモルタルや薬液を注入する必要がなく、パテ、溶接などによることができるから、止水工が簡単で、よって、単純に止水処理剤の注入量を大幅に減らすことができ、止水処理剤(モルタルや薬液)の流出による汚染を縮小できる。
【0041】
なお、H鋼雄継手7とH鋼雌継手8との接合部分に膨潤止水材を予め塗布しておくこともできる。この膨潤止水材には日本化学塗料株式会社の商品名パイプロックが好適であり、特許第1960223号にあるように、カルボキシメチルセルローズである電離性吸水ポリマー、硫酸アルミニウム、硫酸クロム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、クロムミヨウバン、水酸化カルシウムから選ばれる一種である多価金属化合物およびエチレン酢酸ビニル共重合体とクロロブレンゴムとの混合物であるエラストマーの有機溶剤溶液からなり、エラストマー100重量部に対して、電離性吸水ポリマー100〜400重量部、多価金属化合物5〜50重量部および有機溶剤300〜500重量部の割合からなる水膨張性塗料組成ものである。
【0042】
さらに、連結管1の単位長さのものを長手方向に溶接して必要長さとする。この長手方向の連結に際し、鋼管2の端部近傍ではH鋼雄継手7、H鋼雌継手8およびH型鋼4は、鋼管2よりも短尺に形成してあるから、前後の鋼管2同士の端部での溶接作業を行なうとき、H鋼雄継手7、H鋼雌継手8およびH型鋼4が作業の邪魔になることはない。
【0043】
なお、パイプルーフを順次挿入していった場合、到達側の先行する塞ぎ板10にぶつかる部分ずつ押し込めなくなるので、塞ぎ板10にぶつかる部分を溶断するか、またはボルトで取り外せるようにしておく。
【0044】
そして、図4、図9に示すようにH鋼雄継手7、H鋼雌継手8およびH型鋼4が欠如している部分には、隣接同士の鋼管2の間に跨らせるようにして閉じ板15の端部を溶接により接合し、鋼管2の間に生じている隙間をこの閉じ板15により塞ぐ。
【0045】
掘削ヘッド13は最先端の連結管1が到達側に達したならば、掘削軸12から外して撤去する。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のパイプルーフおよび掘削装置およびパイプルーフ工法は、パイプルーフを構成する鋼管はもちろんのこと、継手部も地中に推進させるときの抵抗を低減できてスムーズに推進でき、施工精度の向上を図れるとともに工期も短縮できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパイプルーフの1実施形態を示す正面図である。
【図2】この発明のパイプルーフで使用する連結管の正面図である。
【図3】この発明のパイプルーフの実施形態を示すコーナー部で使用する連結管の正面図である。
【図4】この発明のパイプルーフの実施形態を示す継手部分の正面図である。
【図5】この発明のパイプルーフの実施形態を示す最先端部の連結管の正面図である。
【図6】この発明のパイプルーフの実施形態を示す最先端部の連結管の横断平面図である。
【図7】この発明の掘削装置の平面図である。
【図8】この発明の掘削装置の正面図である。
【図9】この発明のパイプルーフの実施形態を示す連結管の長手方向の接合部を示す平面図である。
【図10】この発明のパイプルーフ工法の実施形態を示す滑材充填状態の正面図である。
【図11】この発明のパイプルーフ工法の実施形態を示す滑材充填状態の縦断側面図である。
【符号の説明】
1…連結管 2…鋼管
4…H形鋼 4a…フランジ
4b…ウエブ 5…密閉空間
7…H鋼雄継手 8…H鋼雌継手
7a、8a…フランジ 7b、8b…ウエブ
9…刃口 10…塞ぎ板
11…掘削装置 12…掘削軸
13…掘削ヘッド 14…ジャッキ
15…閉じ板 16…ホース
17…吐出口 18…滑材

Claims (5)

  1. 鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において使用するパイプルーフであって、前記パイプルーフは、並列させた2本の鋼管の相互を対向面側でH形鋼をつなぎ部材として一体的に連結し、鋼管の他方の周面にフランジ端縁が結合するH鋼による雄継手や雌継手を設け、前記雄継手と雌継手とを結合して鋼管を並列させ、地中に連続して挿入される複数のパイプルーフのうち最先端に位置するパイプルーフの、前記つなぎ材としてのH型鋼および雄継手や雌継手としてのH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口としたことを特徴とするパイプルーフ。
  2. 前記パイプルーフの刃口に、つなぎ部材としてのH型鋼や雄継手や雌継手としてのH鋼の先端開口を塞ぐ塞ぎ板を取り付けたことを特徴とする請求項1記載のパイプルーフ。
  3. 鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において使用する掘削装置であって、並列させた2本の鋼管をつなぎ部材で連結したパイプルーフの、前記鋼管内に挿入される2連の掘削軸と、この掘削軸の先端に取り付けられ鋼管径よりも大きい径の掘削ヘッドとを備えることを特徴とする掘削装置。
  4. 鋼管を並列させて地山に挿入するパイプルーフ工法において、パイプルーフは、並列させた2本の鋼管の相互を対向面側でH形鋼をつなぎ部材として一体的に連結し、鋼管の他方の周面にフランジ端縁が結合するH鋼による雄継手や雌継手を設け、前記雄継手と雌継手とを結合して鋼管を並列させ、地中に連続して縦列に挿入される複数のパイプルーフのうち最先端に位置するパイプルーフは、前記つなぎ材としてのH型鋼および雄継手や雌継手としてのH鋼の先端をテーパー部に形成して刃口としたものを使用し、掘削装置の1本〜複数本の掘削軸を前記2本の鋼管内にそれぞれ挿入し、掘削ヘッドを最先端の鋼管の先端から突出させ掘削ヘッドで掘削し鋼管を掘進させると同時に前記刃口でつなぎ材および雄継手と雌継手との部分を地中に押し込むようにして前進させることを特徴とするパイプルーフ工法。
  5. 前記最先端に位置する連結管には、鋼管、つなぎ部材および雄継手と雌継手と、周囲の地山との間に注入する滑材の吐出口を設け、パイプルーフと地山との間に滑材を充填することを特徴とした請求項4に記載のパイプルーフ工法。
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