JP2005015872A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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Toshiaki Kakemura
敏明 掛村
Hiroto Kashima
浩人 鹿島
Manabu Tsujino
学 辻野
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Abstract

【課題】本発明は、繰り返し長時間成膜を行った場合でも常に安定した薄膜を容器表面に形成できるようにした、成膜装置と成膜方法の提供を目的とする。
【解決手段】内部に薄膜を成膜しようとする容器が収容可能な筒状のスペースを持つ導電性の外部電極本体と、その外部電極本体の片方の端を密封するように設置されている導電性の天蓋とから構成される外部電極が、外部電極本体のもう一方の端の部分で、一部に排気口を持つ底蓋上に設置されていると共に、外部電極内の筒状のスペースには、プロセスガス導入管が接続されている内部電極が挿入、配置されている、中空容器の表面にプラズマ助成式化学蒸着法により薄膜を成膜するための成膜装置において、外部電極には熱交換を目的とする液体が流れる管が配置されていて、その管に付設の温度調整手段により熱交換を目的とする流体の温度が調整できるようにする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は3次元中空容器、例えばプラスチックボトル、プラスチックカップ、プラスチックトレー、紙容器、紙カップ、紙トレー、その他中空のプラスチック成形品等の容器表面にプラズマ助成式化学蒸着法(PECVD)により薄膜を形成するための成膜装置及び成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラスチック容器等の3次元中空容器等の表面に薄膜を成膜し、容器のガスバリア性、水蒸気バリア性、表面の濡れ性等を向上させる試みがなされている。これらの機能性薄膜を成膜する方法の1つとしては、プラズマ助成式CVD法により、プロセスガスの化学反応で容器表面に薄膜を形成させる方法がある。例えば特許文献1に示されているように、容器の外形とほぼ相似形の中空状の外部電極と、容器とほぼ相似形の内部電極の間に容器を設置して成膜を行う方法であり、また特許文献2に示されているように、外部電極と内部電極をともに容器の表面からほぼ一定の距離に配置して成膜を行う方法である。これらの方法は、いずれも容器の外側に設置された導電性の外部電極に高周波を印可することにより容器内部にプラズマを発生させ、容器表面にセラミック薄膜を成膜する方法である。
【0003】
しかし、これらの方法で長時間繰り返し成膜を行うと外部電極の抵抗による発熱や発生させたプラズマの熱により外部電極の温度が次第に上昇し、外部電極の中に収容されている容器も温度が上昇してしまい、その結果容器表面に形成される薄膜の性質も変化してしまうといった問題点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−53117号公報
【特許文献2】
特開平8−175528号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、繰り返し長時間成膜を行った場合でも得られる薄膜の性質を変化させることなく、常に安定した薄膜を容器表面に形成できるようにした、成膜装置と成膜方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するものであり、請求項1に記載の発明は、内部に薄膜を成膜しようとする容器が収容可能な筒状のスペースを持つ導電性の外部電極本体と、その外部電極本体の片方の端を密封するように設置されている導電性の天蓋とから構成される外部電極が、外部電極のもう一方の端の部分で、一部に排気口を持つ底蓋上に設置されていると共に、外部電極内の筒状のスペースには、プロセスガス導入管が接続されている内部電極が挿入、配置されている、中空容器の表面にプラズマ助成式化学蒸着法により薄膜を成膜するための成膜装置において、外部電極には熱交換を目的とする液体が流れる管が配置されていて、その管に付設の温度調整手段により熱交換を目的とする流体の温度が調整できるようになっていることを特徴とする成膜装置である。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の成膜装置を使用して外部電極内に収容した中空容器に対して薄膜を成膜する際、熱交換を目的とする流体が流れる管内に流体を流し、その流体の温度を調整することにより外部電極の温度を一定に保ちながらプラズマ助成式化学蒸着法により中空容器の表面に薄膜を成膜することを特徴とする成膜方法である。
【0008】
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の成膜方法において、外部電極に設置されている管内を流れる流体の電気伝導率が10μs/cm以下であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の成膜装置を、実施の形態の一例を示す図を用いて説明する。図1は、成膜装置の概略の構成を断面で表した概略構成説明図である。
この成膜装置は、内部に薄膜を成膜しようとする容器1が収容できるだけの筒状のスペースを持つ導電性の外部電極本体2と、その外部電極本体2の片方の端を密閉するように設置されている天蓋3とから構成される外部電極11が、そのもう一方の端の部分で、一部に排気口4を持つ底蓋5上に配置されていると共に、外部電極11内の筒状のスペースには、プロセスガス導入管6が接続されている内部電極15が挿入、配置され、さらに外部電極11には熱交換を目的とする液体が流れる管10が配置されていて、その管10に付設の温度調節手段16により熱交換を目的とする液体の温度が調節できるようになっている。
【0010】
前述したように、外部電極11の天蓋3が配置されている側とは反対側の部分には排気口4を有する底蓋5が設置されているが、この外部電極11と底蓋5とにより構成される成膜チャンバー内を真空にするため、排気口4を介して真空ポンプ(図示せず)がさらに設置されている。
【0011】
外部電極11の構成材料は導電性材料であれば良く、その中ではアルミニウム、ステンレス、銅等が好適である。また、底蓋5の材質には特に制限は無いが、機械的強度等の面より金属が好ましい。しかし、金属のような導電性材料を用いる場合には、図1に一例を示すように、底蓋5と外部電極11の間に絶縁板7を介在させることが好ましい。また、容器1を成膜チャンバーの適正な位置に配置するため、図1に示すような絶縁体よりなる容器保持部品8を成膜チャンバー内に設置することが望ましい。
【0012】
容器1の内面に薄膜を成膜する場合には、図に示すように、プロセスガス導入管6が接続されている内部電極15を底蓋5を通して容器1の内部に挿入、配置させ、その先端のプロセスガス吐出口9よりプロセスガスを容器1の内部に供給する。
【0013】
この装置の特徴は、外部電極11内に熱交換を目的とする液体が流れる管10が設置されており、この管10を流れる流体の温度調整を行うことにより常に外部電極11が一定温度に保たれるようになっていることである。このような構成になっているため、繰り返しの成膜作業によって外部電極11の抵抗による発熱があったり、成膜時に発生するプラズマの熱により外部電極11が加熱されたとしても、外部電極の温度が常に適度に保たれるようになり、延いては外部電極11内に収容してある容器1の温度も適温に保たれるようになり、所期の薄膜が安定して形成できるようになる。
【0014】
続いて、本発明の成膜方法について説明する。
成膜に当たっては、まず図1に示す成膜装置の外部電極11内に確保されている筒状のスペースの部分に容器1を挿入、設置する。次に、底蓋5に設置された排気口4より容器1の内部を含む成膜チャンバー内を真空にし、しかる後プロセスガス導入管6を経由してガス吐出口9より容器1内にプロセスガスを導入する。そして高周波またはマイクロ波電力を外部電極11に印加し、プロセスガスをプラズマ化することにより容器1の内表面に薄膜を成膜する。容器1への成膜が終了したら、容器1の内部及び成膜チャンバー内に空気を導入し、大気圧にし、天蓋3を開き、外部電極11内に設置の成膜済み容器を取出す。
【0015】
このような工程で繰り返し連続的に成膜を行うと、外部電極の抵抗やプラズマの熱により外部電極が徐々に加熱され、それにより成膜される容器も加熱され、その結果その容器表面に成膜される膜の性質も変化してしまう。従って、本発明においては、外部電極11に設置された管10内に温度調整手段16により温度調整された液体を流すことにより外部電極11の温度を常に一定の温度に保ち、容器1の表面に成膜される薄膜の安定化を図る。
【0016】
熱交換を目的とする液体に特に制限はないが、その電気伝導率は、外部電極11に印可された電力が流体を通して外部へ漏洩しないようにするために10μs/cm以下であることが好ましく、例えば純水等を用いることができる。
【0017】
【実施例】
本発明の実施例を以下に説明する。
<実施例>
図1に示すような成膜装置を用いて、容量が500mlのポリエチレンテレフタレート製容器の内表面に酸化珪素薄膜の成膜を100回連続して行った。用いたプロセスガスはヘキサメチルジシロキサンと酸素の混合ガスであり、それぞれの流量は10sccmと500sccmであった。この混合ガスをプロセスガス導入管を介して容器内に導入し、成膜時圧力67Pa、印可電力200wattの条件で13.56MHzの高周波を15秒間印可した。成膜中外部電極に設置された温度調整用の管には電気伝導率約2μs/cmの純水を循環させ、外部電極を常に約70℃に保った。
成膜された薄膜の性質を調べるため、上述のようにして薄膜が成膜された容器の酸素バリア性をモコン法を用いて測定した。結果を図2に示す。容器のバリア性能は1回目から100回目に成膜された物まで比較的安定しており、良好な結果であった。
【0018】
<比較例>
外部電極に設置された管内に流体を流さなかった以外は実施例と同様の条件により、容量が500mlのポリエチレンテレフタレート製容器の内表面に酸化珪素薄膜の成膜を100回連続して行った。外部電極の温度は成膜開始時は19℃であり100回の成膜終了時には87℃となっていた。
成膜された薄膜の性質を調べるために上述と同様の方法により薄膜を成膜した容器の酸素バリア性をモコン法を用いて測定した。結果を図2に示す。得られた成膜容器のバリア性能は連続成膜開始時においては悪く、成膜回数が順次増えて外部電極の温度が上昇していくに従って良好となる結果であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、中空容器の表面にプラズマ助成式化学蒸着法により薄膜を連続的に成膜する場合に、安定した薄膜の成膜がなされるようになり、品質の良い成膜容器を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜装置の概略断面構成図である。
【図2】本発明の実施例及び比較例に示した実験により得られた結果を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・容器
2・・・外部電極本体
3・・・天蓋
4・・・排気口
5・・・底蓋
6・・・プロセスガス導入管
7・・・絶縁板
8・・・容器保持部品
9・・・ガス吐出口
10・・管
11・・外部電極
15・・内部電極
16・・温度調整手段

Claims (3)

  1. 内部に薄膜を成膜しようとする容器が収容可能な筒状のスペースを持つ導電性の外部電極本体と、その外部電極本体の片方の端を密封するように設置されている導電性の天蓋とから構成される外部電極が、外部電極本体のもう一方の端の部分で、一部に排気口を持つ底蓋上に設置されていると共に、外部電極内の筒状のスペースには、プロセスガス導入管が接続されている内部電極が挿入、配置されている、中空容器の表面にプラズマ助成式化学蒸着法により薄膜を成膜するための成膜装置において、外部電極には熱交換を目的とする液体が流れる管が配置されていて、その管に付設の温度調整手段により熱交換を目的とする流体の温度が調整できるようになっていることを特徴とする成膜装置。
  2. 請求項1記載の成膜装置を使用して外部電極内に収容した中空容器に対して薄膜を成膜する際、熱交換を目的とする流体が流れる管内に流体を流し、その流体の温度を調整することにより外部電極の温度を一定に保ちながらプラズマ助成式化学蒸着法により中空容器の表面に薄膜を成膜することを特徴とする成膜方法。
  3. 外部電極に設置されている管内を流れる流体の電気伝導率が10μs/cm以下であることを特徴とする請求項2記載の成膜方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103866290A (zh) * 2012-12-18 2014-06-18 上海品吉技术有限公司 Pecvd 装置、使用其制备不规则表面膜的方法及其应用

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