JP2005015566A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属との接着性を低下させることなく、ゴム組成物の耐屈曲疲労性を著るしく改良する。
【解決手段】硫黄加硫可能なゴム100重量部、硫黄及びジルコニウム(Zr)アセチルアセトナート0.01〜0.30重量部(但し、ジルコニウム元素換算)を含むゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】硫黄加硫可能なゴム100重量部、硫黄及びジルコニウム(Zr)アセチルアセトナート0.01〜0.30重量部(但し、ジルコニウム元素換算)を含むゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物に関し、更に詳しくは、金属との接着性能を低下させることなく、耐屈曲疲労性を著るしく改良したゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
硫黄加硫可能なゴムを主成分とするゴム組成物にコバルト(Co)アセチルアセトナートを配合することによって、ゴムと金属との接着性能を良好にすることは知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、Coアセチルアセトナートを配合したゴム組成物は金属との接着性能は改良されるが、金属との接着端部には応力が集中するため、耐屈曲疲労性を更に改良することが求められている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭54−47778号公報
【特許文献2】
特開昭57−165431号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は前記従来技術の問題を克服して、接着性能に悪影響を及ぼすことなく、耐屈曲疲労性を改良することのできるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、硫黄加硫可能なゴム100重量部、硫黄及びジルコニウム(Zr)アセチルアセトナート0.01〜0.30重量部(但し、ジルコニウム元素換算)を含むゴム組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明者らは硫黄加硫可能なゴム組成物にCoアセチルアセトナートを配合した場合の前記問題点を解決すべく研究をすすめた結果、Zrアセチルアセトナートを用いることによって、接着性能に悪影響を及ぼすことなく、前記問題を解決してゴム組成物の耐屈曲疲労性を大幅に改良することに成功し、前記課題を解決するに至った。
【0007】
本発明の組成物に配合されるゴム成分としては、硫黄で加硫可能な任意のゴムとすることができ、具体的には天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)などをあげることができる。
【0008】
本発明に従えば、金属との接着性能を低下させることなく、耐屈曲疲労性を著しく改良するために、ゴム組成物中は添加剤としてジルコニウム(Zr)アセチルアセトナートを配合する。このZrアセチルアセトナートの配合量はゴム100重量部に対しジルコニウム元素換算で0.01〜0.30重量部、好ましくは0.05〜0.25重量部である。この配合量が少な過ぎると所望の改良効果が得られず、逆に多過ぎると熱老化後のスチールコードとの接着力に悪影響を及ぼすので好ましくない。
【0009】
本発明で用いるZrアセチルアセトナートは市販の物質(例えば日本化学産業(株)製ナーセムジルコニウム)であり、かかる市販のものを使用することができる。
【0010】
本発明の組成物に配合する硫黄は、従来からゴム加硫剤として一般に使用されているものを含めて任意の硫黄を使用することができ、その配合量には特に限定はないが、ゴム100重量部に対し3〜10重量部配合するのが好ましい。
【0011】
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラック、シリカなどの充填剤、加硫促進剤、シランカップリング剤、各種オイル、老化防止剤、補強剤、充填剤、可塑性剤、軟化剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0012】
本発明のゴム組成物は、例えばタイヤ、ケーブル被覆剤、ホース、トランスミッションベルト、コンベアベルト、および防振ゴムなどの構成部品として使用でき、特にタイヤ用(例えばベルトコートゴム、カーカスコートゴム、ビードコートゴム用)として好適に使用できる。
【0013】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
【0014】
実施例1〜2及び比較例1〜5
1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて表Iに示す配合のうち、硫黄及び加硫促進剤を除く成分を5分間混合し、次にオープンロールにて、これに硫黄及び加硫促進剤を80℃×5分間混合混練して調製した。これらのゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫(金型:15×15×0.2cm)して目的とする試験片を調製した。
【0015】
【表1】
【0016】
物性評価
上で得たゴム組成物の物性は以下の方法で評価し、結果を表Iに示した。
ASTM接着試験:加硫前のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコードと接触させて加硫した時の接着性について、ASTMD2229に記載の引抜き試験法に準拠し、150℃で30分間プレス加硫した後、引抜き後のスチールコードに付着したゴム被覆率を評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きい程、接着性が良いことを示す。
【0017】
定歪疲労試験:2mm厚のJIS3号ダンベル試験片を用い、室温にて40%の歪を400rpm で与え続けた時の試験片が切れるまでの回数を測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きい程、耐定歪疲労性に優れていることを示す。
【0018】
【発明の効果】
以上の通り、本発明に従ってゴム組成物中に所定量のZrアセチルアセトナートを配合することによって、金属との接着性を低下させることなく、ゴム組成物の耐屈曲疲労性を著るしく向上させることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物に関し、更に詳しくは、金属との接着性能を低下させることなく、耐屈曲疲労性を著るしく改良したゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
硫黄加硫可能なゴムを主成分とするゴム組成物にコバルト(Co)アセチルアセトナートを配合することによって、ゴムと金属との接着性能を良好にすることは知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、Coアセチルアセトナートを配合したゴム組成物は金属との接着性能は改良されるが、金属との接着端部には応力が集中するため、耐屈曲疲労性を更に改良することが求められている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭54−47778号公報
【特許文献2】
特開昭57−165431号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は前記従来技術の問題を克服して、接着性能に悪影響を及ぼすことなく、耐屈曲疲労性を改良することのできるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、硫黄加硫可能なゴム100重量部、硫黄及びジルコニウム(Zr)アセチルアセトナート0.01〜0.30重量部(但し、ジルコニウム元素換算)を含むゴム組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明者らは硫黄加硫可能なゴム組成物にCoアセチルアセトナートを配合した場合の前記問題点を解決すべく研究をすすめた結果、Zrアセチルアセトナートを用いることによって、接着性能に悪影響を及ぼすことなく、前記問題を解決してゴム組成物の耐屈曲疲労性を大幅に改良することに成功し、前記課題を解決するに至った。
【0007】
本発明の組成物に配合されるゴム成分としては、硫黄で加硫可能な任意のゴムとすることができ、具体的には天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)などをあげることができる。
【0008】
本発明に従えば、金属との接着性能を低下させることなく、耐屈曲疲労性を著しく改良するために、ゴム組成物中は添加剤としてジルコニウム(Zr)アセチルアセトナートを配合する。このZrアセチルアセトナートの配合量はゴム100重量部に対しジルコニウム元素換算で0.01〜0.30重量部、好ましくは0.05〜0.25重量部である。この配合量が少な過ぎると所望の改良効果が得られず、逆に多過ぎると熱老化後のスチールコードとの接着力に悪影響を及ぼすので好ましくない。
【0009】
本発明で用いるZrアセチルアセトナートは市販の物質(例えば日本化学産業(株)製ナーセムジルコニウム)であり、かかる市販のものを使用することができる。
【0010】
本発明の組成物に配合する硫黄は、従来からゴム加硫剤として一般に使用されているものを含めて任意の硫黄を使用することができ、その配合量には特に限定はないが、ゴム100重量部に対し3〜10重量部配合するのが好ましい。
【0011】
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラック、シリカなどの充填剤、加硫促進剤、シランカップリング剤、各種オイル、老化防止剤、補強剤、充填剤、可塑性剤、軟化剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0012】
本発明のゴム組成物は、例えばタイヤ、ケーブル被覆剤、ホース、トランスミッションベルト、コンベアベルト、および防振ゴムなどの構成部品として使用でき、特にタイヤ用(例えばベルトコートゴム、カーカスコートゴム、ビードコートゴム用)として好適に使用できる。
【0013】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
【0014】
実施例1〜2及び比較例1〜5
1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて表Iに示す配合のうち、硫黄及び加硫促進剤を除く成分を5分間混合し、次にオープンロールにて、これに硫黄及び加硫促進剤を80℃×5分間混合混練して調製した。これらのゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫(金型:15×15×0.2cm)して目的とする試験片を調製した。
【0015】
【表1】
【0016】
物性評価
上で得たゴム組成物の物性は以下の方法で評価し、結果を表Iに示した。
ASTM接着試験:加硫前のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコードと接触させて加硫した時の接着性について、ASTMD2229に記載の引抜き試験法に準拠し、150℃で30分間プレス加硫した後、引抜き後のスチールコードに付着したゴム被覆率を評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きい程、接着性が良いことを示す。
【0017】
定歪疲労試験:2mm厚のJIS3号ダンベル試験片を用い、室温にて40%の歪を400rpm で与え続けた時の試験片が切れるまでの回数を測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きい程、耐定歪疲労性に優れていることを示す。
【0018】
【発明の効果】
以上の通り、本発明に従ってゴム組成物中に所定量のZrアセチルアセトナートを配合することによって、金属との接着性を低下させることなく、ゴム組成物の耐屈曲疲労性を著るしく向上させることができる。
Claims (3)
- 硫黄加硫可能なゴム100重量部、硫黄及びジルコニウム(Zr)アセチルアセトナート0.01〜0.30重量部(但し、ジルコニウム元素換算)を含むゴム組成物。
- 前記ゴムが天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)又はこれらの任意の混合物である請求項1に記載のゴム組成物。
- 硫黄の配合量がゴム100重量部当り3〜10重量部である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003179844A JP2005015566A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003179844A JP2005015566A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005015566A true JP2005015566A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34181062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003179844A Pending JP2005015566A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005015566A (ja) |
-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003179844A patent/JP2005015566A/ja active Pending
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