JP2014214303A - ゴム・カーボンブラック用カップリング剤及びゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】未加硫ゴムの混練時での加工性を悪化させずに、優れたウエットグリップ性能及び低燃費性能を発揮するタイヤの原料として好適なゴム・カーボンブラック用カップリング剤及びこれを配合したゴム組成物を提供する。
【解決手段】化学式(I)で示されるスルフィド化合物100重量部を、ゴム用プロセスオイル10〜100重量部で表面処理したスルフィド化合物を成分とするゴム・カーボンブラック用カップリング剤およびそれを含むタイヤ用ゴム組成物。
Figure 2014214303

ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部配合し、該カーボンブラック100重量部に対して、前記ゴム・カーボンブラック用カップリング剤を前記のスルフィド化合物換算で0.2〜3.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤの原料として好適なゴム・カーボンブラック用カップリング剤及びゴム組成物に関するものである。
近年、環境への関心が高まるにつれ、自動車に対する低燃費化の要請が高まっている。自動車の低燃費化には、タイヤの特性が大きな影響を及ぼすことから、このような目的に適ったタイヤ用ゴム組成物が強く望まれている。一方、走行安全性の観点から、湿潤路面でのグリップ力、即ち「ウエットグリップ力」も重視されている。燃費特性を改善するためには、タイヤの転がり抵抗を小さくすることが必要であるが、転がり抵抗を小さくすると、ウエットグリップ力が低下することになる。
ウエットグリップ力を保持しつつ、転がり抵抗の小さいタイヤを開発する手段の一つとして、ゴムの補強材として配合されているカーボンブラックの分散性を向上させ、且つ、カーボンブラックとゴム分子間の化学結合を強固にするゴム・カーボンブラック用カップリング剤の検討が進められている。
従来、ゴム・カーボンブラック用カップリング剤として開発されてきた芳香族縮合複素環化合物の結合力は、カーボンブラック表面に存在するカルボニル基およびカルボキシル基と該化合物の間の酸塩基相互作用を利用している。
本出願人は、特許文献1において、本願に係るスルフィド化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することを提案した。
しかしながら、このスルフィド化合物を未処理のままで使用すると、燃費特性は向上する反面、未加硫ゴムの混練り工程における加工性(耐スコーチ性やゴム粘度)が悪化すると云う問題があった。
特開2013−23610号公報
本発明は、未加硫ゴムの混練り工程における加工性を悪化させずに、優れたウエットグリップ性能及び低燃費性能を発揮するタイヤの原料として好適なゴム・カーボンブラック用カップリング剤及びこれを配合したゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、化学式(I)で示されるスルフィド化合物をゴム用プロセスオイルで表面処理したスルフィド化合物を、ゴム・カーボンブラック用カップリング剤として使用することにより、所期の目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、第1の発明は、化学式(I)で示されるスルフィド化合物100重量部を、ゴム用プロセスオイル10〜100重量部で表面処理したスルフィド化合物を成分とするゴム・カーボンブラック用カップリング剤である。
第2の発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部配合し、該カーボンブラック100重量部に対して、第1の発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を前記の化学式(I)で示されるスルフィド化合物換算で0.2〜3.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物である。
Figure 2014214303
(式中、xは2〜4の整数を表す。)
本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤は、ゴム用プロセスオイルで表面処理しない場合に比べて、ゴムへの分散性が向上し、ゴムとの反応性が増し、カーボンブラックとゴム分子間の化学結合を強固にできる。
また、本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を配合した未加硫ゴムの混練り工程における加工性(耐スコーチ性やゴム粘度)の悪化を防ぐことができる。
この結果、本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を配合したゴム組成物をタイヤの原料に用いた場合には、優れたウエットグリップ力を保持したまま、転がり抵抗が低減し燃費特性が向上したタイヤとすることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤は、化学式(I)で示されるスルフィド化合物(以下スルフィド化合物と略記することがある)100重量部の表面を、ゴム用プロセスオイル10〜100重量部で表面処理したスルフィド化合物である。
化学式(I)で示されるスルフィド化合物は、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルトリスルフィドまたは
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィドである。
なお、これらのスルフィド化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の実施において使用するスルフィド化合物は、前記の特許文献1に記載の方法に従って合成することができる。
本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤は、スルフィド化合物100重量部に対して、ゴム用プロセスオイルを10〜100重量部用いて表面処理されることが好ましく、25〜50重量部用いて表面処理されることがより好ましい。ゴム用プロセスオイルの配合量が10重量部未満で表面処理を行うと、未加硫ゴムの混練り工程での加工性が悪化し、100重量部を超ると、ゴム組成物中におけるスルフィド化合物の正味の含有量が低下し、同化合物に由来する機能が得られない。
本発明の実施において使用するゴム用プロセスオイルとしては、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系のプロセスオイルを使用することができるが、例えば、出光興産社製のダイアナプロセスオイルPW−32(パラフィン系)、同ダイアナプロセスオイルNR−26(ナフテン系)、同ダイアナプロセスオイルAC−12(アロマ系)、同ダイアナプロセスオイルNP−24(ナフテン系/パラフィン系混合)等を挙げることができる。これらのプロセスオイルは、単独または組み合わせて使用することができる。
スルフィド化合物をゴム用プロセスオイルで表面処理するに当っては、公知のミキサーを使用すればよく、例えば、愛工舎製作所社製の卓上型ミキサーにスルフィド化合物とゴム用プロセスオイルを計量して仕込み、5〜30分間攪拌すればよい。
本発明のゴム組成物においては、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部の割合で配合することが好ましく、30〜80重量部の割合で配合することがより好ましい。カーボンブラックの配合量が10重量部未満では、加硫・成形したゴムの耐摩耗性が低下し、100重量部を超えると、未加硫ゴムの混練時に増粘して加工性が悪化する。
本発明のゴム組成物においては、カーボンブラック100重量部に対して、本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を、前記の化学式(I)で示されるスルフィド化合物換算で0.2〜3.0重量部の割合で配合することが好ましく、0.5〜2.0重量部の割合で配合することがより好ましい。ゴム・カーボンブラック用カップリング剤の配合量が該スルフィド化合物換算で0.2重量部未満では、加硫・成形して得られるタイヤの転がり抵抗の低減効果が得られない。また、ゴム・カーボンブラック用カップリング剤の配合量が該スルフィド化合物換算で3.0重量部を超えても、同低減効果はほぼ頭打ちとなり、ゴム・カーボンブラック用カップリング剤の使用量が増えるばかりで経済的ではない。
本発明のゴム組成物に配合するジエン系ゴムとしては、従来からゴム工業の分野において使用されているものを特に制限なく使用することができるが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)等を好ましく使用できる。これらのジエン系ゴムは、単独または組み合わせて使用することができる。
本発明のゴム組成物に配合するカーボンブラックについては、その窒素吸着比表面積(BET法)が50〜250m/gであることが好ましく、70〜230m/gであることがより好ましい。窒素吸着比表面積が50m/g未満では、加硫・成形したゴムの耐摩耗性が低下し、250m/gを超えると、未加硫ゴムの混練時に増粘して加工性が悪化する場合がある。
また、ゴム組成物の補強性や加工性を良好に維持するためには、カーボンブラックのDBP給油量が、60〜150ml/100gであることが好ましく、80〜140ml/100gであることがより好ましい。DBP給油量が60ml/100g未満では、加硫したゴムの補強性が低下し、150ml/100gを超えると、未加硫ゴムの混練時に増粘して加工性が悪化する。
本発明のゴム組成物に配合するカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等が使用可能であるが、タイヤ用の原料の観点から、ファーネスブラックを好ましく使用することができる。
ファーネスブラックとしては、旭カーボン社製の旭#70や東海カーボン社のシーストG−3等の市販品が使用できる。
本発明のゴム組成物には、ジエン系ゴム100重量部に対して、加硫剤として、可溶性硫黄または不溶性硫黄を0.5〜10重量部配合することが好ましく、2〜5重量部配合することがより好ましい。
本発明のゴム組成物には、本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤、ジエン系ゴム、カーボンブラックの他に、従来からゴム用に一般的に使用されているシリカやクレー、タルク等の補強剤や充填剤を配合することができる。これらの配合量は、一般的な量とすることができるが、好ましくは、ジエン系ゴム100重量部に対して、40〜120重量部の割合である。
また本発明のゴム組成物には、スルフェンアミド系等の加硫促進剤、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化マグネシウム等の加硫促進助剤、ステアリン酸等の分散剤(ワックス)、老化防止剤、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、素練り促進剤、粘着樹脂、加硫遅延剤等を本発明の効果を損なわない範囲において配合することができる。
なお、スルフィド化合物の表面処理に使用した前記のゴム用プロセスオイルについても、ゴムの加工性を高めるために配合することができる。
本発明のゴム組成物は、前述の原料をバンバリーミキサーや、オープンロール等の混練機を用いて混合することによって調製される。そして、例えば、カーカスやベルト、ビード、トレッド等のタイヤ用ゴム部材として加硫成型される。
以下、本発明を対照試験、実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
これらに使用した主な原材料および装置は、以下のとおりである。
[原材料]
・2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド(「2EBZ」と略記する、特開2013−23610号公報に記載の方法に準じて合成した。)
・2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィド(「4EBZ」と略記する、特開2013−23610号公報に記載の方法に準じて合成した。)
・2EBZの10重量%NP−24表面処理品(「2EBZオイル処理品NP24−10」と略記する、参考例1に調製例を示す)
・2EBZの30重量%NP−24表面処理品(「2EBZオイル処理品NP24−30」と略記する、参考例2に調製例を示す)
・2EBZの10重量%NR−26表面処理品(「2EBZオイル処理品NR26−10」と略記する、参考例3に調製例を示す)
・2EBZの30重量%NR−26表面処理品(「2EBZオイル処理品NR26−30」と略記する、参考例4に調製例を示す)
・4EBZの10重量%NP−24表面処理品(「4EBZオイル処理品NP24−10」と略記する、参考例5に調製例を示す)
・4EBZの30重量%NP−24表面処理品(「4EBZオイル処理品NP24−30」と略記する、参考例6に調製例を示す)
・天然ゴム(チョンハットン社製、商品名「SMR−CV60」、「NR」と略記する)
・スチレン−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、商品名「ニポール1723」、「SBR」と略記する)
・カーボンブラック(旭カーボン社製、商品名「旭♯70」、BET比表面積77m/g、DBP給油量101ml/100g)
・プロセスオイル(三共油化社製、商品名「ナフテンオイルSNH−22」、「SNH−22」と略記する)
・プロセスオイル(出光興産社製、商品名「ダイアナプロセスオイルNP−24」、「NP−24」と略記する)
・プロセスオイル(出光興産社製、商品名「ダイアナプロセスオイルNR−26」、「NR−26」と略記する)
・ステアリン酸(ミヨシ油脂社製、商品名「MXST」)
・亜鉛華(正同化学工業社製、商品名「酸化亜鉛2種」)
・加硫剤(四国化成工業社製、不溶性硫黄、商品名「ミュークロンOT20」)
・加硫促進剤(大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラーNS」)
・老化防止剤(大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」)
[装置]
・卓上型ミキサー(愛工舎製作所社製、ケンミックスアイコー型式KM−230)
〔参考例1〕
<2EBZオイル処理品NP24−10の調製>
100重量部(380g)の2EBZと、11重量部(42g)のNP−24を、卓上型ミキサーで10分間攪拌・混合した。
〔参考例2〕
<2EBZオイル処理品NP24−30の調製>
100重量部(380g)の2EBZと、43重量部(163g)のNP−24を、卓上型ミキサーで10分間撹拌・混合した。
〔参考例3〕
<2EBZオイル処理品NR26−10の調製>
NP−24の代わりに、NR−26を使用した以外は、参考例1の場合と同様にして行った。
〔参考例4〕
<2EBZオイル処理品NR26−30の調製>
NP−24の代わりに、NR−26を使用した以外は、参考例2の場合と同様にして行った。
〔参考例5〕
<4EBZオイル処理品NP24−10の調製>
100重量部(426g)の4EBZと、11重量部(47g)のNP−24を、卓上型ミキサーで30分間攪拌・混合した。
〔参考例6〕
<4EBZオイル処理品NP24−30の調製>
100重量部(426g)の4EBZと、43重量部(183g)のNP−24を、卓上型ミキサーで30分間撹拌・混合した。
対照試験、実施例及び比較例で採用した評価試験は、以下のとおりである。
[加工性試験]
未加硫ゴムシートを用い、自動ムーニー粘度計(東洋精機製作所社製、型式AM−3)を用いて、JIS−K6300−1に準拠して、125℃のスコーチタイム(T5)および100℃のムーニー粘度(ML1+4)を測定した。なお、測定データは、表1においては対照試験1の値を100とした場合の相対値で示し、表2においては対照試験2の値を100とした場合の相対値で示した。
スコーチタイム(T5)およびムーニー粘度(ML1+4)については、これらの数値が100に近い程、加工性は良好であると判定される。
[内部損失測定試験]
未加硫ゴムシートを、200×200×2mmの金型中で160℃/15分間加熱して、加硫ゴムシートを作成し、この加硫ゴムシートから5×20×2mmの短冊状の試験片を切り出した。この試験片を、粘弾性スペクトロメーター(ユービーエム社製、型式Rheosol-G5000)に、掴み具間隔15mmでセットし、雰囲気温度0℃および60℃にて、周波数10Hz/動歪5°の捻り変形を与えて試験片の内部損失(Tanδ)を測定した。なお、測定データは、表1においては対照試験1の値を100とした場合の相対値で示し、表2においては対照試験2の値を100とした場合の相対値で示した。
0℃での内部損失[Tanδ(0℃)]は、ウエットグリップ力の指数であり、数値が大きい程、タイヤのウエットグリップ力が大きいと判定される。
60℃での内部損失[Tanδ(60℃)]は、転がり抵抗の指数であり、数値が小さい程、タイヤの転がり抵抗が小さく、低燃費特性が良好であると判定される。
〔対照試験1〕
所定量の各NR、カーボンブラック、SNH−22およびステアリン酸を、バンバリーミキサーを用いて混練してマスターバッチを調製し、続いて、所定量のこのマスターバッチと、同じく所定量の各亜鉛華、加硫剤、加硫促進剤および老化防止剤を、表面温度70℃の2本ロールミキサーを用いて混練し、シート状の未加硫ゴム組成物(以下、未加硫ゴムシートと云うことがある)を調製した。
なお、得られた未加硫ゴムシートの組成(配合割合)については、表1に示したとおりである。
この未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔実施例1〜8〕
ゴム・カーボンブラック用カップリング剤を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表1に記載の組成(配合割合)を有する未加硫ゴムシートを調製し、未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行った。
得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔比較例1〜4〕
前記の実施例の場合と同様にして、表1に記載の組成(配合割合)を有する未加硫ゴムシートを調製し、未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行った。
得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔対照試験2〕
NRの代わりにSBRを使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表2に記載の組成(配合割合)を有する未加硫ゴムシートを調製し、未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
〔実施例9〜16〕
ゴム・カーボンブラック用カップリング剤を使用した以外は、対照試験2の場合と同様にして、表2に記載の組成(配合割合)を有する未加硫ゴムシートを調製し、未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
〔比較例5〜8〕
前記の実施例の場合と同様にして、表2に記載の組成(配合割合)を有する未加硫ゴムシートを調製し、未加硫ゴムシートの加工性試験と、加硫ゴムシートの内部損失測定試験を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
Figure 2014214303
Figure 2014214303
表1および表2に示した試験結果によれば、本発明のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を配合したゴム組成物から得られる加硫ゴムは、ゴム用プロセスオイルで表面処理しないゴム・カーボンブラック用カップリング剤を配合する場合に比べ、ウエットグリップ性を維持しつつ、転がり抵抗性が飛躍的に改善されたものと認められる。
また、本発明のゴム組成物の加工性についても良好であるものと認められる。
以上の通りであり、本発明によれば、未加硫ゴム混練時での加工性が良好で、優れたウエットグリップ性能と転がり抵抗を有する低燃費型タイヤを提供する事ができる。

Claims (2)

  1. 化学式(I)で示されるスルフィド化合物100重量部を、ゴム用プロセスオイル10〜100重量部で表面処理したスルフィド化合物を成分とするゴム・カーボンブラック用カップリング剤。
    Figure 2014214303
    (式中、xは2〜4の整数を表す。)
  2. ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部配合し、該カーボンブラック100重量部に対して、請求項1記載のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を前記のスルフィド化合物換算で0.2〜3.0重量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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