JP2005015423A - ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスの製造方法 - Google Patents

ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを製造する方法において、従来技術の欠点を克服する、すなわち、メタンの転化率を高し、ベンゼンの選択率および収率を高くする。
【解決手段】メタンおよび二酸化炭素を含む出発ガス流を反応器中に導入する。必要に応じて第1の触媒材料および/または追加の酸化剤を用いて、ある反応器の条件で反応器中のメタンを酸化させる。反応器から、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを含む生成物ガス流を取り出す。第1の触媒材料は、Mn(NO、Si(WO、KNO、NaOH、およびHBOからなる群より選択される。反応器の内壁は第1の触媒材料で処理されている。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタンからのベンゼン、エチレンおよび合成用ガスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタンの部分酸化は、合成用ガスの製造のため、またはより高級な炭化水素およびベンゼンのような芳香族の製造のためのいずれかにとって、工業的に非常に重要である。
【0003】
今日、ベンゼンは、接触改質ガソリンからの製造、ガソリン熱分解による製造、トルエン転化による製造、およびLPG(液化石油ガス)の芳香族化による製造を含む方法により製造されることが多い。
【0004】
特許文献1には、メタンを多成分触媒上に通過させた場合、生成物中にベンゼンを検出できたことが開示されている。メタンは金属上でMe−CHxに解離し、次いで、エタンおよびエチレンを形成し、金属酸化物と反応して、金属炭化物を形成することが提言された。最後に、その炭化物は、ベンゼンに転換される。ベンゼンは通常、約900℃(約1650°F)より高い温度で測定可能な量で、約1200℃(約2200°F)から約1300℃(約2375°F)まで、もしくはそれより高温で、6〜10重量%ほどと多い量で生成される。特許文献1の純粋なメタンの高温での熱分解により、非反応性材料の形態にあるコークスの高分子成分が多量に形成されることとなる。
【0005】
より低く、より適した温度でこれらの反応に触媒作用を与える様々な試みが行われてきたが、そのような試行は成功していない。
【0006】
特許文献2には、低分子量炭化水素の高分子量炭化水素への転化が開示されている。そのプロセスでは、ホウ素化合物を含有する触媒、1000℃より高い反応温度、および3200/時間よりも大きいガス空間速度を用いている。ホウ素化合物を含有する触媒は、約19%の低分子量炭化水素の転化率を与え、この転化率は、前記温度および空間速度の条件下で約3時間だけ維持される。高温およびメタンの低い転化率は、高分子量炭化水素の収率が低い原因である。
【0007】
メタンは、熱カップリングにより、酸化剤を用いずに高級炭化水素に転化することもできる。高級炭化水素へのメタン転化の熱プロセスがよく知られている。これらのプロセスの内の1つは、ヒールス(Huels)プロセス(非特許文献1を参照のこと)であり、このプロセスは50年以上に亘り実施されてきた。これらのプロセスにおいて製造された主生成物はアセチレンであった。
【0008】
BASFのメタン熱転化プロセス(非特許文献2を参照のこと)において、メタンのエチレンへの転化のための吸熱反応の熱は、メタン供給物の一部を酸素で燃焼酸化させることにより提供された。
【0009】
共同供給モードにおける高級炭化水素へのメタン熱転化が、触媒Pt/Cr/Ba/Mg/Alの存在下における反応混合物CH/O=10:1について、特許文献3において研究された。970K未満の温度では芳香族化合物は検出されなかった。
【0010】
近年、モリブデンまたは他の遷移金属をその上に持つゼオライトを用いた、酸素の不在下におけるメタンの非酸化的デヒドロオリゴメリゼーションに関する研究が行われた。そのような触媒の一般化学式は、Me−HZSM−5(Me=金属)である。純粋なメタン流中700℃でそのような触媒を用いたメタンの転化率および選択率は、それぞれ、7.9〜8.0%および72〜73.4%であった。非特許文献3を参照のこと。ベンゼンの収率は約6%である。その触媒は、触媒表面上にコークスが蓄積するために、3時間後に、反応中に失活してしまう。
【0011】
より反応性の高い触媒が、非特許文献4により記載された。この触媒は、3%のW−1.5%のLi/HZSM−5の組成を持つ。メタン流の105分後のメタンの転化率は21.0%であり、選択率は61.5%であった。運転の300分後、触媒の活性は低かった。転化率は17.0%であり、ベンゼンの選択率は50%であり、ベンゼンの収率は8.5%であった。
【0012】
さらに、触媒Zn−W−HSO/HZSM−5が、非特許文献5により記載され、この触媒は、より活性が高く、選択性が高かった。ベンゼンの収率は22%であった。しかしながら、この触媒は、ゼオライトチャンネルの内側と表面にコークスが蓄積するために、反応中に失活してしまう。触媒の硫黄成分は、700℃では安定ではなく、反応中に蒸発する。全てのMe/HZSM−5含有触媒について、約1.5から6時間の誘導時間が特徴的であり、その後、触媒は機能し始め、活性がコークス成分の形成により妨げられるまで、その機能は継続する。空気燃焼による再生後、触媒の性能を繰り返し発揮することができるが、活性材料の形成に関する再生後の触媒の還元には約1.5から3時間かかり、何周期かの運転後、再生された触媒の性能は低くなってしまう。
【0013】
【特許文献1】
米国特許第4239658号明細書
【0014】
【特許文献2】
独国特許第2148933号明細書
【0015】
【特許文献3】
米国特許第4507517号明細書
【0016】
【非特許文献1】
Gladish H. How Huels Makes Acetylene by DC art. Pet.Refiner, 1962, 41 (6), 159−165
【0017】
【非特許文献2】
Forbath T.P. および Gaffney B.J. Acetylene by the BASF process. Pet.Refiner, 1954, 33 (12), 160−165
【0018】
【非特許文献3】
Bert M. Weskhuysen, Dingjun Wang, Micheal P.Rsynek, T.H.Lunsford, T. Catal. 175, 338 (1998)
【0019】
【非特許文献4】
Zhi−Thao Xiong, Hong−Bin Zhang, Guo−Dong Lin および Tin−Long Zeng. Catal. Lett. V.74, N3−4, 2001
【0020】
【非特許文献5】
Jin−Long Zeng, Zhi−Tao Xiong, Hong−Big Zhang, Guo−Dong Lin, K.R.Tsai, Catl. Lett. 53 (1998) 119−124
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
手短に言うと、ゼオライトを用いたメタン芳香族化の方法には多くの欠点がある:ゼオライト上に存在する金属を還元する必要があるための反応の非常に長い誘導期間;触媒チャンネル中にコークス成分が蓄積するために非常に短い反応;触媒から除去すべきコークス成分の形態でメタンが高い割合で損失されること;生成される触媒上の多量のナフタレンの形成;ゼオライト触媒上でのメタン芳香族化を用いたこれらの方法によるベンゼンの安定な収率は8%以下である;ゼオライト上の金属を還元するための誘導期間における二酸化炭素の形態にあるメタンの高い損失;ゼオライトのチャンネルの内側にコークス成分が形成されることにより、触媒の安定性が減少し、触媒のサイズが損なわれる;不十分なメタンの転化率。
【0022】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服した、ベンゼンの製造方法を提供すること、具体的には、メタンの転化率が高く、ベンゼンの選択率および収率が高い、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを同時に製造する方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この目的は、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを製造する方法であって、i)メタンおよび二酸化炭素を含む出発ガス流を反応器中に導入し、ii)必要に応じて第1の触媒材料および/または追加の酸化剤を用いて、ある反応条件で反応器中のメタンを酸化させ、iii)反応器から、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを含む生成物ガス流を取り出す各工程を有してなる方法により達成される。
【0024】
好ましくは、第1の触媒材料は、Mn(NO、Si(WO、KNO、NaOH、およびHBOからなる群より選択される。
【0025】
特に、反応器の内壁は第1の触媒材料により処理されており、この材料は、好ましくは、SiOゾル−ゲルと混合される。
【0026】
本発明の方法のために反応器中にある種の固定床を使用することもできる。この固定床は、Alおよび/またはSiOから構成されるものであってよい。
【0027】
ある実施の形態において、酸化剤は、出発ガス流と一緒に、または出発ガス流の供給が停止された後に導入される。
【0028】
追加の酸化剤は、酸素、空気、またはメタンと酸素および/または空気との混合物であることが好ましい。
【0029】
酸化剤の出発ガス流に対する濃度が2%(容積%)以下である方法がさらに好ましい。
【0030】
酸化剤の濃度が高すぎると、メタンのCOおよびCOへの極端な酸化のために、ベンゼンの収率が低下してしまう。
【0031】
より好ましくは、前記方法は、反応器が、反応器の出口での約600℃から、反応器の入口での約1500℃まで、好ましくは、約700℃から約1000℃までの温度分布を持つ非定温または定温の条件下で行われる。
【0032】
本発明のさらなる実施の形態によれば、出発ガス流は約965℃の温度で導入され、生成物ガス流は約715℃の温度で反応器から排出される。
【0033】
最も好ましくは、前記方法は、石英、セラミック、アルミナ合金、ステンレス鋼等から製造された反応器内で行われる。石英の反応器が好ましい。何故ならば、例えば、金属製反応器中では、金属表面上でのメタンの極端な分解のために、ベンゼンの収率が低いからである。
【0034】
さらに都合よくは、反応器中に、好ましくは、反応器の入口予熱区域、より好ましくは、反応器の頂部に第2の触媒が存在する。第2の触媒材料は、好ましくは、石英ウールにより両側から反応器の内側に固定される。
【0035】
好ましくは、第2の触媒は、MnO、WO、SrO、La、MnOのWOとの混合物またはSrOのLaとの混合物、もしくはそれらの任意の混合物のような塩基性酸化物であり、(2〜20%)W−Mn/(2〜20%)Sr−Laが最も好ましい。後者の触媒組成の開示は、2〜20重量%のタングステンがMn塊中に挿入される、または2〜20重量%のストロンチウムがLa塊中に挿入されるということで理解されるであろう。
【0036】
より好ましくは、反応器中の圧力は、約0.1から約200バールまでである。
【0037】
本発明によれば、第1の触媒材料の出発ガス流との接触時間は約0.1から約90秒までである。
【0038】
本発明のある実施の形態において、出発ガス流中のメタン対二酸化炭素の比は、約1〜99モル%:99〜1モル%まで、好ましくは、約30〜70モル%:70〜30モル%まで、さらに好ましくは、約50モル%:50モル%である。
【0039】
反応器が約2から1000mmまでの内径を持つことが好ましい。
【0040】
さらに好ましくは、反応器の長さ対直径の比が約1から200まで、好ましくは、約5から100までである。
【0041】
さらに、前記方法は、連続的にまたはバッチプロセスで行われることが好ましい。
【0042】
さらなる実施の形態において、前記生成物ガス流の少なくとも一部は、出発ガス流と一緒に反応器に戻されて再利用される。
【0043】
さらなる実施の形態において、前記生成物ガス流の少なくとも一部は、生成物のさらなる分解を減少させるために、反応器の出口で急冷される。急冷は、蒸気、窒素、油のような冷却流により、または水素、トルエン、重芳香族ベンゼン等のような反応生成物の内のいずれと共に行っても差し支えない。
【0044】
最後に、反応器から生成物ガス流を取り出した後、コークスの酸化および燃焼のための再生工程を行ってもよい。再生は、空気および/またはメタンおよび/または空気とエタンと二酸化炭素の混合物を用いて行っても差し支えない。再生工程の出口のガスは、実質的に、二酸化炭素および/または一酸化炭素、水素および/またはベンゼンである。
【0045】
【発明の効果】
意外なことに、本発明の方法により、メタンの転化率が高く、ベンゼンの選択率と収率が高い、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを製造する方法が提供されることが分かった。前記方法により、トルエン、ナフタレン、メチルフェニルアセチレン、アントラセン、スチレン、アセトナフタレン、フェナントレン等のような高分子量重芳香族化合物がさらに少量生成される。この方法は、2日以上に亘り安定したベンゼンの収率を持ち、コークス成分の選択率は、ベンゼンの選択率の三から四分の一である。反応中に蓄積したコークス成分は、好ましくは、再生工程における、反応器のメタンと空気との混合物による処理によって、合成用ガスに転化してもよい。この工程により、35%のメタンの転化率で、約1:3の一酸化炭素対水素の比を持つ合成用ガスを生成できる。本発明の方法において二酸化炭素を使用することにより、反応中に蓄積したコークス成分を酸化させることができる。二酸化炭素は、穏やかな酸化剤であり、平衡を変化させ、メタンの転化率を上昇させる。希釈剤としての二酸化炭素は、メタンの分圧を減少させ、コークスの形成を減少させる。
【0046】
メタンの分圧が低いと、炭素が形成されない。二酸化炭素の希釈により、高いメタンの転化率を実現できる。さらに、メタンを含む混合物中に二酸化炭素が存在すると、活性コークス成分が形成され、コークスの黒鉛形態の形成が減少する。以下にさらに説明されるように、二酸化炭素による希釈によって、トルエン、アセトナフタレン、フェナントレンのような重い芳香族化合物の濃度およびコークス形成反応が減少する。二酸化炭素はコークスおよび水素と反応して、同時に合成用ガスを生成する。このことは、メタノール合成にとって重要である。
【0047】
酸化剤としての二酸化炭素は、最初に、コークス成分の酸化に参加し、次いで、コークス成分を除去した後に、酸化された表面の形成に寄与する。二酸化炭素によるメタン転化の本発明の方法は、不均質−均質機構に基づく。ここでは、CH、CH、CH、Hのような異なる中間体の形成により、メタンの不均質活性化が生じ、次いで、これらの中間体がラジカル反応に参加する。この方法の最中の反応器の非定温条件により、ベンゼンの選択率を増加させることができる。
【0048】
非定温条件、すなわち、反応器の出口で低くなる温度により、可能性のあるベンゼンの酸化、分解、重合および縮合が減少する。前記出発ガス流は、反応器に進入する前に、反応器の温度まで前もって熱してもよい。
【0049】
本発明の方法により、二酸化炭素によってコークス成分の一部をその後で再生でき、活性コークス成分(Hを含有する)を生成できる。
【0050】
本発明の方法に用いられる好ましい第1の触媒材料は、Mn(NOである。これは、ベンゼンの収率を上昇させる。反応器の壁上でMn(NOから形成された酸化マンガンは、この方法の最中のコークス成分の蓄積を著しく減少させる。
【0051】
【実施例】
本発明の方法のさらなる利点および特徴を、以下の詳細な具体例により明白に説明する。
【0052】
具体例1
本発明による方法を、10mmの直径を持つ反応器内で行った。反応器の内壁は、2mlのMn(NO触媒により処理した。50モル%のメタンおよび50モル%の二酸化炭素の混合物を、965℃の温度で反応器中に導入した。反応器は、非定温であり、ガス流の入口側では965℃であり、出口側では715℃の温度分布を持つものであった。反応器中の圧力は2バールであった。
【0053】
以下の表1は、反応器から得られた生成物ガス流中の生成物およびその含有量を示している。以下の表に示された全てのデータは、モル%で表されている。
【0054】
【表1】
Figure 2005015423
メタンの転化率は38モル%であり、ベンゼンの選択率は32.1モル%であり、ベンゼンの収率は12.2モル%であり、コークスの選択率は15.2モル%であった。
【0055】
具体例2
この具体例は、具体例1と同様に実施したが、出発ガス流は40モル%のメタンおよび60モル%の二酸化炭素を有し、反応器の頂部には、追加に2mlの触媒(2〜20%)W−Mn/(2〜20%)Sr−Laが存在した。
【0056】
具体例2の結果が表2に示されている。
【0057】
【表2】
Figure 2005015423
メタンの転化率は39.6モル%であり、ベンゼンの選択率は19.2モル%であり、ベンゼンの収率は7.7モル%であり、コークスの選択率は10.7モル%であった。
【0058】
具体例3
具体例3は、具体例1と同様に実施したが、出発ガス流としての反応混合物は70モル%のメタンおよび30モル%の二酸化炭素を有した。
【0059】
具体例3の結果が表3に示されている。
【0060】
【表3】
Figure 2005015423
メタンの転化率は35.8モル%であり、ベンゼンの選択率は32.2モル%であり、ベンゼンの収率は11.53モル%であり、コークスの選択率は43.5モル%であった。
【0061】
具体例4
この具体例は、具体例3におけるような条件を用いて行ったが、反応の最高温度は、反応器の入口での940℃であった。
【0062】
具体例4の結果が表4に示されている。
【0063】
【表4】
Figure 2005015423
メタンの転化率は22.0モル%であり、ベンゼンの選択率は36.0モル%であり、ベンゼンの収率は8.0モル%であり、コークスの選択率は40.2モル%であった。
【0064】
具体例5
具体例5の反応は、具体例1に概説したような条件を用いて行ったが、25mmの内径を持つ反応器を用いた。反応器内の圧力は2バールであった。
【0065】
その結果が表5に示されている。
【0066】
【表5】
Figure 2005015423
メタンの転化率は32.0モル%であり、ベンゼンの選択率は41.5モル%であり、ベンゼンの収率は13.3モル%であり、コークスの選択率は13.7モル%であった。
【0067】
具体例6
具体例6の方法は、具体例1におけるのと同じ条件を用いて行ったが、触媒を使用しなかった。
【0068】
その結果が表6に示されている。
【0069】
【表6】
Figure 2005015423
メタンの転化率は28.0モル%であり、ベンゼンの選択率は40.6モル%であり、ベンゼンの収率は12.96モル%であり、コークスの選択率は18.7モル%であった。
【0070】
具体例7
具体例7の方法は、具体例6におけるものと同じ条件を用いて行ったが、70モル%のメタンおよび30モル%の二酸化炭素の反応混合物を用いた。
【0071】
その結果が表7に示されている。
【0072】
【表7】
Figure 2005015423
メタンの転化率は35.8モル%であり、ベンゼンの選択率は32.2モル%であり、ベンゼンの収率は11.53モル%であり、コークスの選択率は43.5モル%であった。
【0073】
具体例8
具体例8の方法は、具体例6におけるものと同じ条件を用いて行ったが、触媒は用いずに、50モル%のCH、40モル%のCOおよび10モル%の空気の反応混合物を用いた。
【0074】
その結果が表8に示されている。
【0075】
【表8】
Figure 2005015423
メタンの転化率は25.8モル%であり、ベンゼンの選択率は39.8モル%であり、ベンゼンの収率は10.3モル%であり、コークスの選択率は44.75モル%であった。
【0076】
具体例9
具体例9の反応は、具体例3におけるものと同じ条件を用いて行ったが、4mmの内径を持つ反応器を用いた。
【0077】
その結果が表9に示されている。
【0078】
【表9】
Figure 2005015423
メタンの転化率は10モル%であり、ベンゼンの選択率は20モル%であり、ベンゼンの収率は2モル%であり、コークスの選択率は19.8モル%であった。
【0079】
上述した説明および特許請求の範囲に開示された特徴は、別々と任意の組合せの両方で、本発明を様々な形態で実施するための素材であろう。

Claims (20)

  1. ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを製造する方法であって、
    i) メタンおよび二酸化炭素を含む出発ガス流を反応器中に導入し、
    ii) 必要に応じて第1の触媒材料および/または追加の酸化剤を用いて、ある反応器の条件で前記反応器中のメタンを酸化させ、
    iii) 前記反応器から、ベンゼン、エチレンおよび合成用ガスを含む生成物ガス流を取り出す、各工程を有してなる方法。
  2. 前記第1の触媒材料が、Mn(NO、Si(WO、KNO、NaOH、およびHBOからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記反応器の内壁が前記第1の触媒材料で処理されており、該第1の触媒材料が好ましくは、SiOゾル−ゲルと混合されていることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記酸化剤が、前記出発ガス流と一緒に、または該出発ガス流の供給が停止された後に、導入されることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
  5. 前記追加の酸化剤が酸素、空気またはメタンと酸素および/または空気との混合物であることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記出発ガス流に対する酸化剤の濃度が2%(容積%)以下であることを特徴とする請求項4または5記載の方法。
  7. 前記方法が、前記反応器が、該反応器の出口での約600℃から該反応器の入口での約1500℃まで、好ましくは、約700℃から約1000℃までの温度分布を持つ非定温条件下または定温条件下で行われることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の方法。
  8. 前記出発ガス流が前記反応器の入口での約965℃の温度で導入され、前記生成物ガス流が前記反応器の出口での約715℃の温度で排出されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記反応器が、石英、セラミック、アルミナ合金、ステンレス鋼等から製造されていることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の方法。
  10. 前記反応器中に、好ましくは、該反応器の頂部に、第2の触媒材料が存在することを特徴とする請求項1から9いずれか1項記載の方法。
  11. 第2の触媒が、MnO、WO、SrO、La、MnOのWOとの混合物またはSrOのLaとの混合物、もしくはそれらの任意の混合物のような塩基性酸化物、最も好ましくは、(2〜20%)W−Mn/(2〜20%)Sr−Laであることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 前記反応器中の圧力が約0.1から約200バールまでであることを特徴とする請求項1から11いずれか1項記載の方法。
  13. 前記第1の触媒材料の前記出発ガス流との接触時間が約0.1から約90秒までであることを特徴とする請求項1から12いずれか1項記載の方法。
  14. 前記出発ガス流中のメタン対二酸化炭素の比が、約1〜99モル%:99〜1モル%まで、好ましくは、約30〜70モル%:70〜30モル%まで、さらに好ましくは、約50モル%:50モル%であることを特徴とする請求項1から13いずれか1項記載の方法。
  15. 前記反応器が約2から1000mmまでの内径を有することを特徴とする請求項1から14いずれか1項記載の方法。
  16. 前記反応器の長さ対直径の比が、約1から200まで、好ましくは、約5から100までであることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 前記方法が連続的に、またはバッチプロセスとして行われることを特徴とする請求項1から16いずれか1項記載の方法。
  18. 前記生成物ガス流の少なくとも一部が、前記出発ガス流と一緒に前記反応器に戻されて再利用されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 前記生成物ガス流の少なくとも一部が、生成物がさらに分解するのを低減させるように、前記反応器の出口で急冷されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  20. 前記生成物ガス流を前記反応器から取り出した後、コークスの酸化および燃焼のための再生工程が行われることを特徴とする請求項17記載の方法。
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