JP2005015412A - ペルフロオロ複素環化合物の製造方法 - Google Patents

ペルフロオロ複素環化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各種フッ素化合物の合成中間体として有用な下記一般式2で示されるペルフルオロ環式複素化合物を、容易に入手しうる原料を用いて、簡便な電解処理工程により、好収率で製造できる法を提供する。
【解決手段】原料として下記一般式1で示される化合物を用い、これを好ましくは液体フッ化水素中で電解フッ素化させる。
【化1】一般式1
Figure 2005015412

(mは0又は1〜3,nは1〜4の整数を示し、更にmとnの和は3又は4の整数である。Yはヒドロキシルメチル基、そのエステル化物などを示す。)
【化2】一般式2
Figure 2005015412

(式中、mとnは前記に同じ)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、界面活性剤、農薬、医薬品などの含フッ素製品や含フッ素高分子単量体などの合成中間体として有用なペルフロオロ複素環化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘテロ原子として、酸素や窒素を持つペルフルオロ複素環を有するペルフルオロカルボン酸は、その分子構造を巧みに利用することにより種々の機能性の発現が期待できるために機能性フッ素化合物の合成中間体として注目されている。
例えば、射出成形の可能な溶融性フッ素樹脂(PFA樹脂)の製造のためには、ポリテトラフルオロエチレンポリマーのアモルファス性を増加(すなわち結晶性を低下)させる目的で、ペルフルオロビニルエーテルがテトラフルオロエチレンとの共単量体として用いられる。そのペルフルオロビニルエーテルは、ペルフルオロカルボン酸フルオリドとヘキサフルオロプロペンを原料として、数段階の反応により合成される。
この場合、共単量体となるペルフルオロビニルエーテルとしては、側鎖基のペルフルオロアルコキシ基が嵩高いほど少量で大きな効果が期待できるが、嵩高い5員環あるいは6員環から成るペルフルオロ環式エーテル基置換カルボニルフルオリドは、表記共単量体であるペルフルオロビニルエーテルの製造のための基本的な要件を満す優れた化合物であるといえる。
【0003】
従来より、これらのペルフルオロ複素環化合物、例えば(1)6員環のペルフルオロオキサン−2−カルボニルフルオリドは、アジピン酸を電解フッ素化反応することにより、5員環の異性体であるペルフルオロオキソラン−2−アセチルフルオリドとともに副反応生成物(環化反応生成物)として得られ(特許文献1)また、(2)5員環のペルフルオロオキソラン−2−カルボニルフルオリドは、上記ペルフルオロオキソラン−2−アセチルフルオリドを原料として、数段階の反応を経た後に、2−ジフルオロメチル−ヘプタフルオロオキソランを中間体として合成し、その最終反応では、2−ジフルオロメチル−ヘプタフルオロオキソランの2−位の側鎖基(−CFH)を高温(500℃)で塩素と酸化窒素の混合ガスで酸化してカルボキシル基に変換することにより合成されている(非特許文献2)。
【0004】
しかしながら、(1)の二塩基性カルボン酸(アジピン酸)の電解フッ素化反応による合成法では、当該ペルフルオロオキサン−2−カルボニルフルオリドは、ペルフルオロオキソラン−2−アセチルフルオリドとともに副反応生成物(環化反応生成物)として生成するに過ぎず、その収率が極めて低いという問題があり、また、(2)の合成法は、その製造原料として、副反応生成物(環化反応生成物)であるペルフルオロオキソラン−2−アセチルフルオリドを必要とし、更に目的物を得るために多段階の反応と過酷な条件下での反応を必要とする、などの数多くの欠点があった。
【0005】
【非特許文献1】
T. Abe and S. Nagase, in ”Preparation, Properties, and Industrial Applications of Organofluorine Compounds”, ed. R.E. Banks, Ellis Horwood Limited, Chichester, 1982, P.31
【非特許文献2】
B. Zapevalova, V.S. Plashkin, B.N. Selishchev, K.N. Bil’dinov, M.S. Shcherbakova, J. Org. Chem. USSR (Engl, Transl.), Vol.13, 2389−2391 (1977)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を克服し、容易に入手しうる原料を用い、簡便な工程で、各種フッ素化合物の合成中間体として有用なペルフルオロ環式エーテル基置換−2−カルボニルフルオリドを好収率で得ることができる、工業的に有利な製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、特定な環式エーテル化合物を液体フッ化水素中等において電解フッ素化すると、対応するペルフルオロ環式エーテル基置換カルボニルフルオリドが簡便かつ好収率で得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) 下記一般式1で示される化合物を電解フッ素化することを特徴とする下記一般式2で示されるペルフルオロ複素環化合物の製造方法。
【化4】一般式1
Figure 2005015412
(式中、mは0又は1〜3,nは1〜4の整数を示し、更にmとnの和は3又は4の整数である。Yは以下の基から選ばれる置換基を表す。Rはアルキル基、Rfはペルフルオロアルキル基を表す。
【化5】
Figure 2005015412
【化6】一般式2
Figure 2005015412
(式中、mは0又は1〜3、nは又は1〜4の整数を示し、更にmとnの和は3又は4の整数を表す)
(2) 電解フッ素化反応を液体フッ化水素中で行うことを特徴とする上記(1)に記載のペルフロオロ複素環化合物の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電解フッ素化反応においては、原料として、前記一般式1で示される特定なオキソラン又はオキサン誘導体を用いることが重要である。
すなわち、ペルフルオロカルボン酸フルオリドの出発原料として対応するカルボン酸クロリドを用いた場合には、環式エーテル基置換−2−カルボニルクロリドを持つ場合には, 不安定な化合物であるために、電解フッ素化の原料としては適当でない。例えば、オキソラン−2−カルボニルクロリドはそれ自体室温で不安定な化合物{A. Mooradian, C.J. Cavallito, A.J. Bergman, E.J. Lawson and G.M. Suter, J. Amer. Chem. Soc., 71, 3372 (1949)}であり、無水フッ化水素酸中では脱カルボニル化反応が優先しておきるために、この化合物の電解フッ素化からは、目的とするペルフルオロオキソラン−2−カルボニルフロリドはほとんど得ることができない。本発明者らは、これを解決するために試行錯誤の結果、上記一般式(1)における、置換基Yとして、ヒドロキシルメチル基(−CHOH)や、これをカルボメトキシ基などのエステルに変換したもの更にはアルコキカルボニル等を選定し、このものを電解フッ素化すれば所望のペルフルオロオキソラン−2−カルボニルフルオリドが好収率で得られることを見いだした。
【0009】
Yの具体例としては、たとえば以下のような基を挙げることができる。
【化7】
Figure 2005015412
【0010】
本発明で好ましく使用される一般式1で示される化合物を示せば以下のとおりである。
【化8】
Figure 2005015412
【0011】
特に、置換基として、ヒドロキシルメチル基(−CHOH)をカルボメトキシ基などのエステルに変換したものは、−CHOH基の脱水酸基反応を抑制する機能を有し、目的物を好収率で得ることができるので好ましく使用される。
【0012】
本発明の原料である上記一般式1で示される化合物としては、例えば以下のものを例示することができる。
【化9】
Figure 2005015412
【0013】
本発明に係る電解フッ素化反応は、液体フッ化水素中で行なわれる。
また、前記原料であるオキソラン及びオキサン誘導体の濃度は、特に制限はないが、1〜80重量%の範囲で選定するのがよいが、濃度があまり高くなるとタール状化合物が生成し易くなるので、好ましくは3〜20重量%の濃度で選ばれる。
【0014】
電解フッ素化の反応条件に特別な制約はないが、電流密度が高すぎると電解電圧が高くなりすぎて副反応が生じやすくなるで、電流密度は、0.01〜10A/dm、好ましくは0.1〜5A/dmの範囲で行うのが好ましい。電解温度は、−20〜50℃、好ましくは−10〜20℃の範囲とするのが好ましい。この電解温度が低すぎると電解電圧が高くなりやすく、一方高すぎるとフッ化水素の逃散が起こりやすくなるので望ましくない。
【0015】
また、電解反応は通常常圧で行われるが、所望に応じ加圧下で行うこともできる。加圧下で行う場合は、フッ化水素の沸点が上昇するために、反応系の冷却を緩和しうる長所がある。また、該反応は連続法又はバッチ式のいずれの方法も用いることができるが、バッチ式で行う場合、反応を完結させるための電解時間は電流密度や原料の量に左右されるが、一般に電気量が理論電気量の80〜200%になるような時間を要して反応を行うのが好ましい。
【0016】
また、上記電解フッ素化反応の条件は、使用する原料の種類によって異なるので、目的生成物の収率及び電流効率などを考慮して適宜選択することが望ましい。また、効率よく電解フッ素化を行い、目的生成物の収率を向上させるために、反応中電解液をかき混ぜることが望ましく、その為には機械的な強制攪拌や不活性ガスの導入によるかき混ぜなどの方法を用いることができる。
また、本発明方法における電解フッ素化反応においては、従来電解フッ素化反応で常用されている電解槽をそのまま適用することができる。
【0017】
このようにして得られたペルフルオロ環式エーテル基置換カルボニルフルオリドは、ほとんどが揮発性の化合物として、冷却トラップに捕集されるが、一部は電解槽内に残留し、液体フッ化水素と分離して二層となるために、その下層を形成している該化合物を電解終了後にドレインして取り出すことができる。
このような電解フッ素化反応により、前記一般式2で表されるペルフルオロ環式エーテル基置換カルボニルフルオリドが得られる。
本発明の目的化合物である、前記一般式2で示される化合物としては、たとえば、以下のような化合物が例示される。
【0018】
【化10】
Figure 2005015412
【0019】
【実施例】
以下、本発明のペルフルオロ環式エーテル基置換カルボニルフルオリドの製造方法を実施例を挙げて更に詳細に説明する。
なお、電解槽は、モネルメタル製のものを、電極にはニッケル板製の陽極7枚と陰極8枚とを極間距離2mmで交互に配列した、有効面積が7.5dmのものを使用した。
【0020】
実施例1
容量450mlの無水フッ化水素酸にテトラヒドロフルフリルアルコールの酢酸エステル(一般式1において、m=0, n=3, Y=−CHOC(O)CH)(20.2g)を溶解し、この溶液を、5.2〜5.8Vで100Ahr電解した。
生成ガスはフッ化ナトリウム管を通じて随伴するフッ化水素を除いた後、ドライアイスエタノール浴で−78℃に冷却したトラップで補集した。冷却トラップ中にはフルオロカーボン混合物11.5gが捕集された。また、電解終了後、電解槽下部のドレインコックを開き、フルオロカーボン混合物(セルドレイン化合物)6.4gを抜き出した。
これらのフルオロカーボン混合物を、ガスクロマトグラフィー[キャリアー:He、液相:Fomblin YR 25%、坦体:60〜80メッシュ クロモソーブPAW]、IR、19F−NMR、Mass、元素分析などにより分析したところ、目的物のペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオロリド)が3.2g(収率9.4モル%)が得られた。
このペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)の赤外吸収スペクトルデータは以下のとおりであった。
【0021】
IR(gas): 1888 ν(C=O) (ms), 1381 (w), 1346 (ms), 1270 (ms, sh), 1227 (s), 1181 (ms), 1161 (ms), 1109 (vs), 1080 (s, sh), 1007 (ms), 910 (ms), 698 (w), 571 (w).
【0022】
ペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)は、更に対応するメチルエステルに誘導して、その物性を測定した。
メチルエステルとしての物性値は、沸点 103.5〜104.5℃(文献値:106℃), 密度がd 201.5654, 屈折率がn 20 1.3158でありその分光学的データ(IR, Mass)は次のようであった。
【0023】
IR (capillary film): 2968 ν(CH) (w), 1792 ν(C=O) (s), 1445 (ms), 1375 (ms), 1352 (ms), 1301 (ms), 1217 (vs), 1176 (s), 1157 (s), 1126 (s), 1082 (s), 1007 (s), 962 (ms), 905 (ms), 816 (w), 777 (ms), 569 (w).
【0024】
Mass (796−3): 197 [M−C(O)OCH (1.8), 181 C (2.2), 169 C (8.2), 131 C (5.1), 119 C (7.8), 109 CFC(O)OCH (5.7), 100 C (13.8), 81 C (5.9), 69 CF (46.0), 59 C(O)OCH (100), 47 C(O)F (4.6).
【0025】
19F NMR:
【化11】
Figure 2005015412
【0026】
実施例 2
原料としてテトラヒドロフルフリルアルコールとテトラヒドロフラン−2−カルボン酸とのエステル(一般式1において、m=0, n=3, Y=−CHOC(O)−c−COのもの)(22.1g, 0.11mol)を用い、電解電圧は、5.5〜6.8Vで98Ahr電解した以外は実施例1と同様にして実験を行った。電解終了後、冷却トラップ中にはフルオロカーボン混合物18.1gが得られたが、この場合には、電解槽下部よりのセルドレイン化合物は得られなかった。目的物のペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)が5.3g得られた。仕込んだ原料を基にするとペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)の収率は19.5モル%であった。
【0027】
実施例 3
原料としてテトラヒドロピラン−2−メタノールとトリフルオロ酢酸のエステル(一般式1にいて、m=0, n=4, Y=−CHOC(O)CF)のもの)(27.9g, 0.131mol)を用い、電解電圧は、5.1〜5.6Vで88Ahr電解した以外は実施例1と同様にして実験を行った。電解終了後、冷却トラップ中にはフルオロカーボン混合物7.0gと電解槽下部よりセルドレイン化合物が9.6g捕集された。これらの生成物を分析したところ、目的物のペルフルオロ(オキサン−2−カルボニルフルオリド)が3.0g得られた。仕込んだ原料を基にするとペルフルオロ(オキサン−2−カルボニルフルオリド)の収率は6.9モル%であった。
ペルフルオロ(オキサン−2−カルボニルフルオリド)の赤外吸収スペクトルデータは以下のとおりであった。
【0028】
IR (gas): 1886 ν(C=O) (s), 1355 (w), 1340 (w), 1286 (ms), 1253 (ms, sh), 1207 (s), 1140 (vs), 1055 (ms), 986 (ms), 1011 (w), 899 (ms), 802 (w), 721 (w), 644 (w), 611 (w).
【0029】
ペルフルオロ(オキサン−2−カルボニルフルオリド)の物性値は対応するメチルエステルに誘導化して測定した。
そのメチルエステルとしての物性値は、沸点116.5〜117.5℃、密度 d 201.6579、屈折率 n 20 1.3211でありその分光学的データは次のようである。
【0030】
IR (capillary film): 2968 ν(CH) (w), 1788 ν(C=O) (s), 1443 (w), 1352 (ms), 1312 (ms), 1285 (ms), 1263 (s), 1227 (s), 1198 (vs), 1151 (s), 1134 (s), 1057 (ms), 988 (s), 957 (ms), 895 (w), 779 (ms), 642 (w), 613 (w), 552 (w).
【0031】
Mass: 247 [M−C(O)OCH (1.4), 231 C (1.8), 219 C (2.9), 181 C (2.1), 169 C (3.7), 140 CC(O)OCH (2.6), 131 C (17.7), 119 C (6.5), 109 CFC(O)OCH (4.3), 100 C (18.5), 81 C (5.9), 69 CF (41.3), 59 C(O)OCH (100) 47 C(O)F (4.0).
【0032】
19F NMR:
【化12】
Figure 2005015412
【0033】
実施例 4
原料としてテトラヒドロフルフリルアルコールとメタンスルホン酸とのエステル(一般式1において、m=0, n=4, Y=−CHOS(O)OCH)(21.0g, 0.116mol)を用いて、電解電圧は5.6〜7.0Vで71Ahr電解を行い、また冷却トラップに、それぞれドライアイス(−78℃)と液体窒素で冷却したトラップを用いた以外は実施例1と同様にして実験を行った。電解終了後、液体窒素で冷却したトラップ中にはフルオロカーボン混合物12.6gが得られたが、主成分はテトラフルオロメタン、スルフリルフルオリド、及びトリフルオロメタンスルホニルフルオリドであった。またドライアイスで冷却したトラップには4.7gのフルオロカーボン混合物が得られた。これを、GC, IRなどにより分析したところ、目的物のペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)が0.7g得られた。仕込んだ原料を基にするとペルフルオロ(オキソラン−2−カルボニルフルオリド)の収率は2.5モル%であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、各種フッ素化合物の合成中間体として有用なペルフルオロ環式エーテル基置換−2−カルボニルフルオリドを、容易に入手しうる原料を用い、かつ簡便な電解処理工程により好収率で製造することができる。

Claims (2)

  1. 下記一般式1で示される化合物を電解フッ素化することを特徴とする下記一般式2で示されるペルフルオロ複素環化合物の製造方法。
    【化1】一般式1
    Figure 2005015412
    (式中、mは0又は1〜3,nは1〜4の整数を示し、更にmとnの和は3又は4の整数である。Yは以下の基から選ばれる置換基を表す。Rはアルキル基、Rfはペルフルオロアルキル基を表す。
    Figure 2005015412
    【化3】一般式2
    Figure 2005015412
    (式中、mとnは前記に同じ。)
  2. 電解フッ素化反応を液体フッ化水素中で行うことを特徴とする請求項1に記載のペルフロオロ複素環化合物の製造方法。
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