JP2005015399A - 機能性素材、並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料 - Google Patents

機能性素材、並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料 Download PDF

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俊男 奥田
Tomoo Tamaki
智生 玉木
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Abstract

【課題】センナ茎抽出物を有効成分として含み、美白効果に優れた機能性素材、化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料を提供する。
【解決手段】本発明の機能性素材は、センナ茎を50%エタノールに浸漬し、室温で適宜攪拌しながら1日間抽出して得られた抽出液をろ過・乾燥することにより得られた粉末状のセンナ茎抽出物を含有する。また、本発明の化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料は、本発明の機能性素材を含有する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性素材、並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料に関し、更に詳しくは、本発明は、センナ茎からの抽出物を有効成分として含み、抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン色素生成抑制作用に優れた並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オゾンホールの拡大に伴い、地上へ到達する紫外線量の増加が懸念されている。紫外線により惹起される皮膚への悪影響、即ち、「くすみ」や「しみ」は、紫外線がメラノサイト(メラニンを合成する細胞)を活性化することにより、メラニン色素の生成が増加し、それが表皮に蓄積することにより起こる。また、水産業において、ヒラメやカレイのような養殖魚の腹側黒斑(メラニン沈着)は、商品価値を低下させることが知られている。このため、上記の商品価値の低下の原因となる腹側黒斑を抑制できる物質の開発が期待されている。上記観点から従来より、美白を目的とした素材の開発、検討がなされてきている。従来、かかる美白等を目的とした化粧品等では、主に化学物質を配合することが多いが、使用者によっては肌に合わないこともあり、かぶれや痒みの原因となることがある。そこで、人工の化学物質と比べて安全な機能性素材として、植物等の天然物由来の抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン色素生成抑制作用を有する物質が注目を集めている。
【0003】
一方、従来より、マメ科植物であるセンナは、葉部分を緩下剤として、あるいは葉部分とセキリュウ皮との併用により、条虫駆除剤として用いられてきた。その有効成分としては、センノサイドA、センノサイドBが知られている。そして、センナ葉から抽出したセンノサイドについては、その利用方法に関して以下のような開発がなされている。例えば、下記特許文献1には、センノサイドを有効成分とした化粧料が開示されている。また、下記特許文献2には、センナ等の抽出物を配合してなる化粧料が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−61917号公報
【特許文献2】
特開2000−212059号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各特許文献は、いずれも従来より公知のセンナ葉抽出物及びその主成分センノシドの利用に関して開示するに留まり、その他の部位についての知見は存在しない。また、上記各特許文献に記載された化粧品素材は、上記のように、いずれもセンナ葉を利用することのみを念頭にしたものであり、その他の部位についての知見は存在しない。そのため、センナを原料とした化粧品素材を製造する場合、葉以外の部位は特に利用されることなく廃棄することになるが、わが国の産業廃棄物の総排出量は年間約4億トンであり、このうち、医薬品、食品等の製造過程から出る動植物性残渣由来の廃棄物は年間約300トンといわれている。よって、その減容化、適切な廃棄処理は環境保全面から重要課題である。更に、資源有効利用面からも、廃棄物処理のトータルコスト低減化に役立つ廃棄物利用技術の開発が待たれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、センナ葉に比べて、従来活用されていなかったセンナ茎に着目してその作用効果を検討した結果、センナ茎抽出物に皮膚の美白作用に有効な抗チロシナーゼ活性作用及びメラノーマ細胞におけるメラニン合成抑制作用があることを見出すことにより、本発明を完成させたものである。即ち、本発明は上記課題を解決するものであり、センナ茎からの抽出物を有効成分として含み、美白効果、メラニン色素生成抑制効果に優れた機能性素材、並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、以下に示す通りである。
(1)センナ茎抽出物を含有することを特徴とする機能性素材。
(2)上記センナ茎抽出物は、抽出溶媒としてエタノール又は水/エタノール混合溶媒を用いて得られた抽出物である上記(1)記載の機能性素材。
(3)抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン色素生成抑制作用を有する上記(1)又は(2)記載の機能性素材。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする化粧料原料。
(5)上記(4)記載の化粧料原料を含有することを特徴とする化粧料。
(6)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする機能性食品。
(7)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする魚用飼料。
【0008】
【発明の効果】
本発明の機能性素材は、人工の化学物質と比較して安全な天然物を原料として得ることができ、また、抗チロシナーゼ活性作用及びメラノーマ細胞におけるメラニン合成抑制作用を奏することから、皮膚の美白の用途に好適に使用することができる。しかも、本発明の機能性素材は、センナ茎を利用したものであることから、センナを利用する場合、廃棄する部位を減らすことができ、その結果、製造過程から出る廃棄物量を減少させることができる。また、抽出溶媒としてエタノール又は水/エタノール混合溶媒を使用することにより、人体にとって刺激性のないより安全な機能性素材とすることができる。
【0009】
本発明の化粧料原料及び化粧料は、本発明の機能性素材を含有することにより、人工の化学物質と比べて安全であると共に、美白効果に優れた化粧料とすることができる。
また、本発明の機能性食品は、日常的に摂取することにより、日常的に美白効果を得ることができる。
更に、本発明の魚用飼料は、養殖魚の腹側黒斑(メラニン沈着)を抑制し、商品価値を高めると共に、天然物を素材としていることから、魚及び当該魚を摂取する人に対して安全である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下に詳細に説明する。
本発明の機能性素材に含まれるセンナ茎抽出物は、センナ茎を原料として、抽出することにより得ることができる。原料となる上記センナは、マメ科のカツシア(Cassia)属に属する植物であり、例えば、チンネベリーセンナ(Cassia angustifolia Vahl)、アレキダンドリアセンナ(C.acutifolia Delile)、及びハネセンナ(Cassia alata.L)等が挙げられる。尚、上記センナは、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記センナ茎は、上記センナのうち、一般に生薬(緩下剤)として利用されているセンナ葉及び実部分等を除した茎部分である。上記センナ茎はそのまま使用してもよく、あるいは、必要に応じて適度に乾燥させてから用いてもよい。また、抽出の際は、抽出効率を向上させるために、上記センナ茎の全体若しくは一部又はその乾燥物を適度に切断若しくは粉砕することが好ましい。
【0011】
上記センナ茎抽出物は、上記センナ茎から抽出することにより得ることができる。上記抽出の方法、条件については特に限定はなく、必要に応じて種々の抽出方法、抽出条件とすることができる。例えば、溶媒抽出の場合、抽出溶媒としては、水、並びに1価アルコール(エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール等)、多価アルコール(グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等)、酢酸エチル、アセトン等の親水性有機溶媒が挙げられる。尚、本明細書中の「水」には、特段の記載がない限り、加熱した水(通常30〜100℃、好ましくは40〜100℃、更に好ましくは50〜90℃、特に好ましくは温度40〜70℃の温水又は70℃を超えて100℃以下の熱水)も含む。また、抽出溶媒としては、上記親水性有機溶媒と水との混合溶媒でもよい。かかる混合溶媒として例えば、水/1価アルコール(エタノール及びメタノール等)、又は水/多価アルコール(グリセリン、1,3−ブチレングリコール及びプロピレングリコール等)の混合溶媒等が挙げられる。もっとも、本発明の機能性素材は、化粧料原料等のように、生体に対して用いる素材であることから、生体に刺激を及ぼさないような溶媒を用いることが好ましい。かかる溶媒としては、水、エタノール、及び水/エタノールの混合溶媒が挙げられる。更に、上記抽出溶媒の量についても特に限定はないが、通常は、上記センナ茎の1〜1000倍量(重量比)、好ましくは1〜100倍量(重量比、更に好ましくは5〜50倍量(重量比)、より好ましくは5〜20倍量(重量比)である。例えば、上記センナ茎の約10倍量(重量比)の50%エタノールで抽出することができる。
【0012】
抽出方法及び抽出条件については、センナ茎抽出物を十分に抽出でき、抽出物の品質を維持できる範囲で種々の条件とすることができる。例えば、抽出は、非振盪下で行ってもよく、振盪下で行ってもよい。また、抽出温度としては、常温抽出の場合、通常、0℃以上、好ましくは10℃〜30℃、更に好ましくは20〜30℃とすることができる。また、加熱抽出の場合は30℃を超え150℃以下、好ましくは60〜130℃、更に好ましくは80〜100℃とすることができる。更に、抽出時間は通常10分以上、好ましくは、非振盪下又は常温抽出の場合、1時間〜10日間、振盪下又は加熱抽出の場合、30分〜24時間、更に好ましくは、振盪下又は常温抽出の場合、5時間〜7日間、振盪下又は加熱抽出の場合、1〜12時間、より好ましくは、振盪下又は常温抽出の場合、10時間〜3日間、振盪下又は加熱抽出の場合、3〜10時間である。尚、抽出は、同一原料について1回のみ行ってもよいが、2回以上繰り返して行ってもよい。
【0013】
また、抽出方法としては、例えば、常温又は加熱抽出等が挙げられる。より具体的には、常温ホモジナイズ抽出、還流抽出、超臨界流体抽出等により抽出することができる。更に、一度抽出を行って得られた抽出物について、必要に応じて、再度水、エタノール、又は水/エタノール等の溶媒で抽出を行ってもよい。この場合の再度の抽出もまた、前の抽出と同様に行ってもよく、あるいは、異なる抽出方法、抽出条件で行ってもよい。また、上記抽出により得られた抽出物について、必要に応じてろ過を行って莢雑物を除いたり、濃縮することにより、有効成分濃度を高めることができる。この濃縮の方法については特に限定はなく、加温によって濃縮する他、低温又は加温下、減圧により濃縮することができる。尚、この濃縮は、抽出物が乾固するまで行ってもよい。また、濃縮する場合、抽出物自体ではなく、抽出物をろ過して得られたろ液を濃縮してもよい。
【0014】
上記センナ茎抽出物の形態については特に限定はない。上記センナ茎抽出物の形態としては、例えば、抽出液又は該抽出液をろ過した液の他、これを脱色等の後処理をした液でもよいし、これらを濃縮した濃縮液でもよい。また、その他にも、噴霧式乾燥や凍結乾燥等の公知の方法により溶媒を除去した固形物や粉末化した粉末物でもよい。
【0015】
本発明の機能性素材は、上記センナ茎抽出物を含有する限り、その製造方法及び形態について特に限定はない。本発明の機能性素材は、例えば、液状、固形状又は粉末状の上記センナ茎抽出物を水、エタノール、プロピレングリコール等の水系溶媒に溶解する等により得られる液状の他、上記センナ茎抽出物を乾燥させたり、あるいは吸液性粉末に含浸させる等により得られる粉末品、造粒等により得られる造粒品、打錠成形等により得られる錠剤、及びマイクロカプセル等が挙げられる。勿論、本発明の機能性素材は、本発明の作用効果を阻害しない限り、その他の物質を含んでいてもよい。例えば、本発明の機能性素材が粉末品、造粒品の場合、製造における計量を容易にするために、水溶性に富んだコーンスターチ等の増量剤等を添加することができる。また、その他の美白成分を含んでいてもよい。
【0016】
本発明の機能性素材の用途については特に限定はなく、美白作用が要求される様々な用途に用いることができる。例えば、本発明の機能性素材は、人体になじみやすい天然物を原料としていることから、食品や化粧水、クリーム、乳液、パック等の化粧品に添加することができる。更に、抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン生成抑制作用は、人間以外に、他の動物においても奏することが期待されることから、動物用飼料に添加したり、あるいは、動物に直接塗布又は噴霧等することにより、抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン生成抑制作用が求められる人間以外の動物に対しても使用することができる。
【0017】
本発明の化粧料原料は、本発明の機能性素材を含有する。また、本発明の化粧料は、本発明の化粧料原料を含有する。本発明の化粧料原料及び化粧料の形態は特に限定はなく、必要に応じて種々の形態を適宜選択することができる。例えば、本発明の化粧料原料の形態は、本発明の機能性素材と同様に、液状、固形状又は粉末状である本発明の機能性素材を水、エタノール、プロピレングリコール等の水系溶媒に溶解する等により得られる液状の他、本発明の機能性素材を乾燥させたり、あるいは吸液性粉末に含浸させる等により得られる粉末品、造粒等により得られる造粒品、打錠成形等により得られる錠剤、及びマイクロカプセル等が挙げられる。勿論、本発明の化粧料原料もまた、本発明の機能性素材と同様に、本発明の作用効果を阻害しない限り、その他の物質を含んでいてもよい。例えば、本発明の機能性素材が粉末品、造粒品の場合、製造における計量を容易にするために、水溶性に富んだコーンスターチ等の増量剤等を添加することができる。また、その他の美白成分を含んでいてもよい。
【0018】
また、本発明の化粧料の形態としては、例えば、液状(化粧水、乳液、分散液等)、パウダー状、スプレー状、ゲル状、クリーム状等が挙げられる。液状の化粧料の場合、本発明の機能性素材に加え、流動パラフィン等の炭化水素系油、オリーブ油、小麦胚芽油、ナッツ油、トウモロコシ油、米糠油、米胚芽油、ハトムギ油、ホホバ油、及びブドウ種子油等の植物油、スクワラン及び馬油等の動物油、その他のオイル、並びにゲルマール変性エタノール等の低級エタノールの1種又は2種以上を適宜、配合することにより得ることができる。また、ゲル状の化粧料の場合、これらのオイルやエタノールに加え、CMC等のセルロース誘導体、PVP、カルボキシビニルポリマー、及びカラギーナン等の増粘剤の1種又は2種以上を配合することにより製造することができる。更に、クリーム状の場合、流動パラフィン、ワセリン、蜜ロウ等の油分だけであっても良く、これらの油分と水とを界面活性剤で乳化したものであってもよい。また、乳化タイプとしては、W/O乳化型、O/W乳化型のいずれでもよい。
【0019】
本発明の化粧料として具体的には、例えば、カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水等のうちの1種又は2種以上を含む化粧クリーム成分に、本発明の機能性素材を加えてなる化粧クリームや、濃グリセリン、トリメチルグリシン、メチルパラベン、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、マルチトール、銅クロロフィリンナトリウム、エタノール、精製水等の1種又は2種以上を含む化粧水成分に、本発明の機能性素材を加えてなる化粧水等が挙げられる。
【0020】
本発明の化粧料原料及び化粧料は、本発明の機能性素材を含有し、且つ、本発明の作用効果を阻害しない限り、その他の物質を含んでいてもよい。例えば、従来、化粧料に添加されている公知の物質を添加することができる。具体的には、例えば、界面活性剤、油剤、アルコール、PH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料等の1種又は2種以上を必要に応じて適宜配合してもよい。
【0021】
本発明の機能性食品は、本発明の機能性素材を含有する。尚、本発明の「機能性食品」は、飲料も含む概念である。勿論、本発明の「機能性食品」は、飲料以外の食品に限定してもよい。本発明の機能性食品としては、固形食品、クリーム状及びジャム状の半流動食品、ゲル状食品、飲料等の他、これらに添加する食品添加物、食品素材等が挙げられる。本発明の機能性食品としては、機能性食品としては、美白用の食品等が挙げられ、本発明の機能性素材を界面活性剤、甘味料(人工甘味料)や公知の食品原料に添加、混合することにより得ることができる。
【0022】
本発明の魚用飼料は、本発明の機能性素材を含有する。本発明の魚用飼料は、本発明の機能性素材を含有することにより、魚のメラニン沈着等を抑制することができる。例えば、上記のように、水産業において、ヒラメやカレイのような養殖魚の腹側黒斑(メラニン沈着)は、商品価値を低下させることが知られていることから、本発明の魚用飼料を養殖魚用飼料として使用することにより、養殖魚における腹側黒斑を抑制し、商品価値を向上させることができる。尚、本発明の魚用飼料は、本発明の機能性素材を含有する限り、その形態に特に限定はなく、必要に応じて種々の形態とすることができる。例えば、液状(例えば、乳液、分散液等)、パウダー状、スプレー状、ゲル状、クリーム状等が挙げられる。
【0023】
本発明の機能性素材、化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料に含まれる上記センナ茎抽出物の含有量(固形分換算、W/W)は、通常0.001%以上、好ましくは0.001〜10%、更に好ましくは、0.01〜7%、最も好ましくは0.01〜5%である。かかる範囲とすることにより、経済的であると共に、且つ、優れた抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン生成抑制作用を奏することから好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
(1)機能性素材の調製
原料のセンナ茎として、チンネベリーセンナのうち、センナ葉及び実部分等を除した茎部分について、乾燥及び裁断したものを使用した。裁断したセンナ茎1000gを、10倍量(重量比)の水/エタノール混合溶媒(エタノール濃度50%)に浸漬し、室温で適宜攪拌しながら1日間抽出し、抽出液を得た。尚、通常、センナ茎の仕込み量を100質量部とした場合、製品出来高は約15質量部である。そして、得られた抽出液について、ろ過により莢雑物を除いた後、減圧により濃縮し、次いで噴霧式乾燥により乾燥することにより、粉末状のセンナ茎抽出物を得た。その後、該センナ茎抽出物を精製水に溶解することにより、上記センナ茎抽出物を含有する機能性素材(センナ茎抽出物濃度0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%及び5%〔固形分〕)を調製した。
【0025】
(2)チロシナーゼ活性に対する作用
メラニン色素は、チロシナーゼの作用によってチロシンから生成される。このため、本発明の機能性素材のチロシナーゼ活性に対する作用を検討した。
上記方法により調製した機能性素材(センナ茎抽出物濃度1%、2%、3%及び5%〔固形分〕)20μl、PBS(pH6.8)100μl、及びチロシナーゼ(約520単位/ml)30μlを96穴プレートに添加した。この時点での472nmにおける吸光値をプレートリーダーにより測定し、その値をTとした。次いで、上記混合液に、基質であるL−チロシン溶液50μlを添加し、37℃で60分間インキュベーションした後、472nmにおける吸光値を再び測定した。この値をTとした。尚、上記方法により調製した機能性素材20μlの代わりに、PBSを20μl添加した区をチロシナーゼ活性阻害に対する陰性対照区、コウジ酸(約1.5%)20μlを添加した区をチロシナーゼ活性阻害に対する陽性対照区として、上記と同様の手順で472nmにおける吸光値を測定した。そして、以下の式により、抗チロシナーゼ活性を算出し、その結果を以下の表1に示す(機能性素材の項の「濃度」は、センナ茎抽出物の濃度〔固形分〕である。)。但し、下記式中、Cは基質添加前の陰性対照区の472nmにおける吸光値、Cは反応60分後の陰性対照区の472nmにおける吸光値である。
抗チロシナーゼ活性(%)={1−(T−T)/(C−C)}×100
【0026】
【表1】
Figure 2005015399
【0027】
(3)メラノサイトにおけるメラニン合成に対する作用
供試細胞として、B16メラノーマ細胞(大日本製薬社製)を使用した。培養用培地を分注した24穴プレートに、上記細胞を5×10個接種し、5%CO、37℃で24時間培養した。そして、上記方法により調製した機能性素材(センナ茎抽出物濃度0.01%、0.05%、0.1%、及び0.5%〔固形分〕)を10〜50μl添加し、5%CO、37℃で3日間培養を行った。培養後、トリプシン/EDTAを用いて、上記細胞をシャーレから剥離させた後、上記細胞をトリプシン添加PBSで洗浄した。そして、細胞数を3×10個に調整し、1000rpmで10分間遠心分離を行い、引き続き風乾させ、これに1N水酸化ナトリウム溶液0.4mlを添加後、上記細胞を80℃で30分間加温溶解した。その後、細胞溶解液の475nmにおける吸光値を測定することにより、メラニン合成に対する作用を評価した。その結果を以下の表2に示す(機能性素材の項の「濃度」は、センナ茎抽出物の濃度〔固形分〕である。)。尚、メラニン生成抑制作用に関する陽性対照区として、コウジ酸(約1.5%)を用いた。
【0028】
【表2】
Figure 2005015399
【0029】
(4)実施例の効果
上記のように、従来より、センナ葉の有効成分として、センノサイドA、センノサイドBが知られている。そして、上記特許文献1には、センノサイドを有効成分とした化粧料が、美白作用及びヒアルロン酸の安定に寄与する旨が開示されている。しかし、一般に植物中にある薬効成分が含まれているとしても、それが植物体の全ての部位に含まれていることは稀であり、実際には、植物体の一部にのみ局在し、同じ植物といえども、その部位によっては成分の含有量に相違があるのが通常である。そして、センナの場合、下記に示すように化粧料としての用途が公知なセンノサイドは、センナの全部位に存在するのではなく、実、葉軸及び小葉に局在し、茎等にはセンノサイドが含まれていないことが知られている(出典;「センナ茎等を利用したダイエット茶類の商品テスト結果」 平成11年2月 国民生活センター 第9頁より抜粋。)。
【0030】
【表3】
Figure 2005015399
【0031】
一方、上記表1に示すように、本発明の機能性素材は、濃度依存的にチロシナーゼ活性を抑制することが分かる。特にセンナ茎抽出物の濃度(固形分)が3〜5%では、抗チロシナーゼ活性作用を持つことで知られるコウジ酸(チロシナーゼ活性50%抑制濃度;約1.5%)と比較しても大差ない抗チロシナーゼ活性作用が認められることが分かる。また、表2より、本発明の機能性素材は、抗チロシナーゼ活性作用を持つことで知られるコウジ酸よりも低濃度(0.01〜0.5%)で、コウジ酸と同程度のメラニン生成抑制作用を奏することから、抗チロシナーゼ活性作用を持つことで知られるコウジ酸よりも、メラニン生成に関して高い抑制作用が期待されることが分かる。しかも、上記のように、本発明の機能性素材であるセンナ茎には、従来より化粧料としての作用効果が知られているセンノサイドが含まれていないことに鑑みれば、本発明の機能性素材の作用効果は、従来より化粧料としての作用効果が知られているセンノサイドによるものではなく、当業者には到底予測し得ないものであると解される。これらの結果より、センナ茎を有効に活用でき、また、人工の化学物質と比べて安全な機能性素材として、化粧料原料等の用途への可能性が十分に考えられる。
【0032】
尚、本発明においては、前記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。

Claims (7)

  1. センナ茎抽出物を含有することを特徴とする機能性素材。
  2. 上記センナ茎抽出物は、抽出溶媒としてエタノール又は水/エタノール混合溶媒を用いて得られた抽出物である請求項1記載の機能性素材。
  3. 抗チロシナーゼ活性作用及びメラニン色素生成抑制作用を有する請求項1又は2記載の機能性素材。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする化粧料原料。
  5. 請求項4記載の化粧料原料を含有することを特徴とする化粧料。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする機能性食品。
  7. 請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性素材を含有することを特徴とする魚用飼料。
JP2003183336A 2003-06-26 2003-06-26 機能性素材、並びに該機能性素材を含有する化粧料原料、化粧料、機能性食品、及び魚用飼料 Pending JP2005015399A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101788585B1 (ko) 2015-12-16 2017-10-27 대한민국 항균 및 항진균 활성을 갖는 신균주 푸사리움 솔라니 js-169 및 이의 용도
KR20210006151A (ko) * 2019-07-08 2021-01-18 주식회사 팜스킨 센나 추출물을 함유하는 블루라이트 차단용 조성물

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KR101788585B1 (ko) 2015-12-16 2017-10-27 대한민국 항균 및 항진균 활성을 갖는 신균주 푸사리움 솔라니 js-169 및 이의 용도
KR20210006151A (ko) * 2019-07-08 2021-01-18 주식회사 팜스킨 센나 추출물을 함유하는 블루라이트 차단용 조성물
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