JP2005014791A - 車両運動制御装置 - Google Patents

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JP2005014791A JP2003183372A JP2003183372A JP2005014791A JP 2005014791 A JP2005014791 A JP 2005014791A JP 2003183372 A JP2003183372 A JP 2003183372A JP 2003183372 A JP2003183372 A JP 2003183372A JP 2005014791 A JP2005014791 A JP 2005014791A
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亮 新田
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Abstract

【課題】アンチロックブレーキ制御やトラクション制御における基準車速を精度良く演算し、最適な制御性を安定して維持する。
【解決手段】基準車速演算部40は、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報に基づき第1の自車速Vr1を演算し、車輪速度ωrl,ωrrを基に自車両の運動状態による基準車速としての第2の自車速Vr2が演算する。そして、第1の自車速Vr1と第2の自車速Vr2とから最終的な基準車速Vrefを決定し、この基準車速Vrefを基に、トラクション制御装置41でトラクション制御を、アンチロックブレーキ制御装置42でアンチロックブレーキ制御を実行する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両の基準車速をステレオカメラ等の情報を基に正確に求め、最適なアンチロックブレーキ制御やトラクション制御を行う車両運動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、制動時における制動力を制御して車輪のロック状態発生を防止するアンチロックブレーキ制御装置や、車輪のスリップを防止するトラクション制御装置等の車両挙動制御装置が、多くの車両に搭載されるようになってきている。このような車両挙動制御装置では、基本的に各車輪のスリップ率を制御するため、スリップ率を演算するための基準となる車速を正確に演算することが制御精度を高める上で非常に大事である。
【0003】
例えば、特開平8−142845号公報では、アンチロックブレーキ制御装置において、基準車速を、車体右側の前、後輪部推定車体速度を比較し、低い方の輪の車輪部推定車体速度を高い方のそれに置換し、車体左側の前、後輪部推定車体速度を比較し、低い方の輪の車輪部推定車体速度を高い方のそれに置換して求めることにより、エンジンブレーキの影響を排除して基準車速を求める技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−142845号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特に低μ路等において、4輪に制動力が伝わる場合や、4輪駆動制御により4輪に駆動力が伝わる場合には、4輪全てがスリップを生じる場合があり、この状態においては、何れの車輪の速度も自車両の車速を正確に示すことができず、たとえ、上述の特許文献1の技術を適用しても正確な基準車速を求めることができないという問題がある。そして、基準車速が精度良く演算できないと、スリップ率の演算等が精度良く行えなくなり、アンチロックブレーキ制御やトラクション制御の制御性が悪化してしまう。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、アンチロックブレーキ制御やトラクション制御における基準車速を精度良く演算し、最適な制御性を安定して維持することが可能な車両運動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の本発明の車両運動制御装置は、車外の静止した立体物情報を検出する立体物情報検出手段と、上記立体物情報により自車両の基準となる車速を演算する基準車速演算手段と、上記立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御する車両挙動制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の本発明の車両運動制御装置は、請求項1記載の車両運動制御装置において、自車両の運動状態により自車両の基準となる車速を演算する第2の基準車速演算手段を有し、上記車両挙動制御手段は、上記立体物情報による基準車速と上記自車両の運動状態による基準車速のどちらかに基づいて自車両の挙動を制御することを特徴としている。
【0009】
更に、請求項3記載の本発明の車両運動制御装置は、請求項1又は請求項2記載の車両運動制御装置において、上記車両挙動制御手段は、制動時における制動力を制御して車輪のロック状態発生を防止するアンチロックブレーキ制御装置と、車輪のスリップを防止するトラクション制御装置のどちらかであることを特徴としている。
【0010】
更に、請求項4記載の本発明の車両運動制御装置は、請求項2又は請求項3記載の車両運動制御装置において、上記基準車速演算手段によって算出された上記立体物情報による基準車速と上記第2の基準車速演算手段によって算出された上記自車両の運動状態による基準車速とが異なる場合に、上記車両挙動制御手段は上記立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御することを特徴としている。
【0011】
すなわち、請求項1記載の車両運動制御装置は、立体物情報検出手段で車外の静止した立体物情報を検出し、基準車速演算手段で立体物情報により自車両の基準となる車速を演算する。そして、車両挙動制御手段は、立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御する。
【0012】
この際、請求項2記載のように、自車両の運動状態により自車両の基準となる車速を演算する第2の基準車速演算手段を有している場合、車両挙動制御手段は、立体物情報による基準車速と自車両の運動状態による基準車速のどちらかに基づいて自車両の挙動を制御する。
【0013】
そして、車両挙動制御手段は、具体的には請求項3記載のように、制動時における制動力を制御して車輪のロック状態発生を防止するアンチロックブレーキ制御装置と、車輪のスリップを防止するトラクション制御装置のどちらかである。
【0014】
また、請求項4記載のように、上記基準車速演算手段によって算出された上記立体物情報による基準車速と上記第2の基準車速演算手段によって算出された上記自車両の運動状態による基準車速とが異なる場合に、上記車両挙動制御手段は上記立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図3は本発明の実施の一形態に係わり、図1は車両運動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図、図2は基準車速演算プログラムのフローチャート、図3は自車両を原点とするローカル座標系上の静止立体物についての説明図である。
【0016】
図1において、符号1は車両前部に配置されたエンジンを示し、このエンジン1による駆動力は、エンジン1後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)2からトランスミッション出力軸2aを経てトランスファ3に伝達される。
【0017】
更に、このトランスファ3に伝達された駆動力は、リヤドライブ軸4、プロペラシャフト5、ドライブピニオン軸部6を介して後輪終減速装置7に入力される一方、リダクションドライブギヤ8、リダクションドリブンギヤ9、ドライブピニオン軸部となっているフロントドライブ軸10を介して前輪終減速装置11に入力される。ここで、自動変速装置2、トランスファ3および前輪終減速装置11等は、一体に図示しないケース内に設けられている。
【0018】
また、後輪終減速装置7に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸13rlを経て左後輪14rlに、後輪右ドライブ軸13rrを経て右後輪14rrに伝達される。前輪終減速装置11に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸13flを経て左前輪14flに、前輪右ドライブ軸13frを経て右前輪14frに伝達される。
【0019】
トランスファ3は、リダクションドライブギヤ8側に設けたドライブプレート15aとリヤドライブ軸4側に設けたドリブンプレート15bとを交互に重ねて構成した湿式多板クラッチ(トランスファクラッチ)15と、このトランスファクラッチ15の締結力(トランスファクラッチトルク)を可変自在に付与するトランスファピストン16とにより構成されている。従って、本車両は、トランスファピストン16による押圧力を制御し、トランスファクラッチ15のトランスファクラッチトルクを制御することで、トルク配分比が前輪と後輪で、例えば100:0から50:50の間で可変できるフロントエンジン・フロントドライブ車ベース(FFベース)の4輪駆動車となっている。
【0020】
また、図1中、符号20は加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えた4輪ブレーキ圧制御装置を示し、この4輪ブレーキ圧制御装置20には、ブレーキペダル21に連動するマスタシリンダ22が連通されている。
【0021】
4輪ブレーキ圧制御装置20には、ブレーキ管路23rl、23rr、23fl、23frを介して4輪14rl、14rr、14fl、14frのホイールシリンダ24rl、24rr、24fl、24frが各別に配管されている。
【0022】
そして、ドライバがブレーキペダル21を踏むと、マスタシリンダ22に生じたブレーキ圧をホイールシリンダ24rl、24rr、24fl、24frに導入してブレーキがかけられる。また、後述するトラクション制御装置41、アンチロックブレーキ制御装置42等からブレーキ信号が入力されると、減圧弁や増圧弁を開閉して加圧源の油圧をホイールシリンダ24rl、24rr、24fl、24frに導入し、4輪14rl、14rr、14fl、14frのブレーキ圧を自動的に増圧、保持または減圧制御することが可能になっている。
【0023】
一方、車両には、ステレオ光学系として例えば電荷結合素子(CCD)等の固体撮像素子を用いた1組の(左右)のCCDカメラ31L、31Rが設けられている。これら左右のCCDカメラ31L、31Rは、それぞれ車室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像し、画像を後述する基準車速演算部40に入力する。
【0024】
更に、車両には、4輪14fl,14fr,14rl,14rrの各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrを検出する車輪速度センサ32fl,32fr,32rl,32rr、車両の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ33、ブレーキのON−OFFを検出するブレーキスイッチ34等の各センサ・スイッチが設けられている。そして、前輪側の車輪速度センサ32fl,32frで検出した前輪の車輪速度ωfl,ωfrは、トラクション制御装置41、アンチロックブレーキ制御装置42に入力され、後輪側の車輪速度センサ32rl,32rrで検出した後輪の車輪速度ωrl,ωrrは、基準車速演算部40、トラクション制御装置41、アンチロックブレーキ制御装置42に入力される。また、前後加速度センサ33で検出された車両の前後加速度Gxは基準車速演算部40に入力され、ブレーキスイッチ34からのブレーキのON−OFF信号はアンチロックブレーキ制御装置42に入力される。
【0025】
次に、基準車速演算部40、トラクション制御装置41、アンチロックブレーキ制御装置42について説明する。
基準車速演算部40は、CCDカメラ31L、31Rから画像情報が入力され、このCCDカメラ31L、31Rからの画像情報に基づき自車両前方の立体物データと側壁データと白線データの前方情報を検出する。そして、これら前方情報から車外の静止した2つの立体物を抽出し、それぞれの立体物情報(移動速度(自車両の移動により相対的に生じている速度)、位置)を検出して、この2つの立体物情報に基づいて実ヨーレートγを演算し、立体物情報による基準車速としての第1の自車速Vr1を演算する。また、後輪側の車輪速度センサ32rl,32rrで検出した後輪の車輪速度ωrl,ωrr、及び、前後加速度センサ33で検出した車両の前後加速度Gxが基準車速演算部40に入力され、車輪速度ωrl,ωrrを基に自車両の運動状態による基準車速としての第2の自車速Vr2が演算され、この第2の自車速Vr2は、前後加速度Gxにより大きく変動しないように制限される。そして、第1の自車速Vr1と第2の自車速Vr2の好ましい方を基準車速Vrefとして決定し、トラクション制御装置41、アンチロックブレーキ制御装置42に出力する。尚、この基準車速Vref設定の手順については、後述の図2に示すフローチャートに従って実行される。このように、基準車速演算部40は、立体物情報検出手段、基準車速演算手段、第2の基準車速演算手段としての機能を有して構成されている。
【0026】
すなわち、基準車速演算部40は、CCDカメラ31L、31Rから画像情報が入力され、例えば、以下のような立体物の認識処理が実行される。
【0027】
まず、CCDカメラ31L、31Rで撮像した自車両の進入方向の環境の1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から三角測量の原理によって画像全体に渡る距離情報を求める処理を行なって、三次元の距離分布を表す距離画像を生成する。そして、このデータを基に、周知のグルーピング処理や、予め記憶しておいた3次元的な道路形状データ、側壁データ、立体物データ等と比較し、白線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両、電柱、信号、標識、建築物の壁等の立体物データを抽出する。
【0028】
ここで、立体物データの内、特に、電柱、信号、標識、建築物の壁等の立体物データは、静止した立体物として判断されるものであり、例えば、高さ3m以上に亘り存在するポール状の立体物を電柱と判定し、高所に赤、青、黄の色が存在するポール状の立体物を信号と判定し、高い場所にまで大きなエッジの境界が存在する大型の立体物を建築物の壁と判定する。
【0029】
こうして抽出された白線データ、側壁データ、立体物データは、それぞれのデータ毎に異なったナンバーが割り当てられる。そして、特に、複数(例えば、3フレーム)のフレームに亘り連続して検出される、自車両から所定距離範囲に存在する静止した立体物の中から2つの立体物が対象となる静止した2つの立体物として抽出される。ここで、上述の条件を満足する静止した立体物が3つ以上ある場合は、例えば最も右端と左端に存在する立体物を対象となる静止した2つの立体物として抽出する。そして、基準車速演算部40は、この静止した2つの立体物についての位置座標と速度情報に基づいて実ヨーレートγを演算し、この実ヨーレートγを用いて第1の自車速Vr1を演算する。
【0030】
以下、この演算について、図3を基に説明する。
すなわち、自車両を原点とするローカル座標系において、静止した2つの立体物(立体物A、立体物B)の位置ベクトルを、rav=(xa,ya,0)、rbv=(xb,yb,0)、速度ベクトルを、vav=(vxa,vya,0)、vbv=(vxb,vyb,0)とする(尚、添え字「v」はベクトル値であることを示す)。
【0031】
グローバル座標系において、立体物A、立体物Bが静止し、自車両が第1の自車速Vr1(=(Vx+Vy1/2)、実ヨーレートγで運動しているとすれば、ローカル座標系における立体物A、立体物Bの速度ベクトルvav、vbvは、各々次の(1)、(2)式で表される。但し、自車両の速度ベクトルVr1v=(−Vx,−Vy,0)、角速度ベクトルωv=(0,0,−γ)である。
【0032】
Figure 2005014791
【0033】
次いで、(1)式と(2)式の差をとると次の(3)式が得られる。
vav−vbv=(rav−rbv)×ωv …(3)
すなわち、
Figure 2005014791
【0034】
こうして、上述の(4)式を、実ヨーレートγに関して解くと、次の(5)式、或いは、(6)式を得ることができる。
γ=−(vxa−vxb)/(ya−yb) …(5)
γ=(vya−vyb)/(xa−xb) …(6)
尚、本実施の形態においては、横方向の速度精度の方が悪いと考えられるため、(5)式に実ヨーレートを演算することが望ましい。
【0035】
一方、上述の(1)、(2)式を要素で表すと、次の(7)、(8)式が導かれる。
Figure 2005014791
【0036】
これらを、Vx及びVyに関して解くと次の(9)、(10)式、又は、(11)、(12)式を得ることができる。
【0037】
Figure 2005014791
【0038】
そして、上述の(9)、(10)式、又は、(11)、(12)式に、(5)式、或いは、(6)式で演算した実ヨーレートγを代入することにより、Vx及びVyが求められ、第1の自車速Vr1が演算される。尚、車両がヨーレートセンサを有しており、このセンサ値を用いることができれば、(5)式、或いは、(6)式の演算が必要なく、(9)、(10)式、或いは、(11)、(12)式のどちらかで第1の自車速Vr1の演算ができるので、検出する立体物も1つの静止立体物の情報のみで第1の自車速Vr1が演算できる。
【0039】
次に、基準車速演算部40における最終的な基準車速Vrefの設定は、図2のフローチャートに従って実行される。
まず、ステップ(以下「S」と略称)101で、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報、後輪側の車輪速度センサ32rl,32rrからの各車輪速度ωrl,ωrr等の必要なパラメータを読み込む。
【0040】
次いで、S102に進み、画像データが有効か否か判定し、例えば、画像データの入力がない場合や、画像データのエッジ数が予め設定しておいた閾値以上の場合や、閾値以下の場合には画像データが無効と判定し、S103に進んで、後輪車速ωrl,ωrrを基に第2の自車速Vr2(=(ωrl+ωrr)/2)を演算し、S110へとジャンプする。
【0041】
S102の判定の結果、画像データが有効と判定した場合は、S104に進み、立体物情報の検出を行い、静止した2つの立体物について、それぞれの位置座標と速度(方向も含めた位置の変化量)情報を検出する。
【0042】
次いで、S105に進み、S104に検出した立体物情報に基づいて実ヨーレートγを、前述の(5)式、或いは、(6)式で演算する。
【0043】
次に、S106に進み、S104で検出した立体物情報とS105で演算した実ヨーレートγを基に、前述の(9)、(10)式、又は、(11)、(12)式から、Vx及びVyを演算し、第1の自車速Vr1(=(Vx+Vy1/2)を演算する。
【0044】
次いで、S107に進み、後輪車速ωrl,ωrrを基に第2の自車速Vr2(=(ωrl+ωrr)/2)を演算し、S108へと進む。
【0045】
S108では、S106で演算した第1の自車速Vr1とS107で演算した第2の自車速Vr2とを比較して、全く異なる場合にはS109に進み、最終的な基準車速Vrefを第1の自車速Vr1に決定し(Vref=Vr1)、S113に進む。
【0046】
また、S108の判定の結果、第1の自車速Vr1と第2の自車速Vr2とが略等しい場合は、S110に進む。
【0047】
S103、或いは、S108からS110に進むと、前後加速度センサ33からの車両の前後加速度Gxと第2の自車速Vr2とを比較し、第2の自車速Vr2に大きな変動(閾値を超える急加速や、急減速)があるか否か判定する。
【0048】
S110の判定の結果、大きな変動がある場合は、S111に進み、この変動を予め設定しておいた加減速の制限値で制限してS112に進み、また、大きな変動がなければそのままS112に進む。
【0049】
そして、S112では、最終的な基準車速Vrefを第2の自車速Vr2に決定し(Vref=Vr2)、S113に進む。
【0050】
こうして、S109、或いは、S112で最終的な基準車速Vrefを決定した後は、S113に進み、この基準車速Vrefを出力してプログラムを抜ける。
【0051】
トラクション制御装置41は、車両挙動制御手段としてのもので、車輪速度センサ32fl,32fr,32rl,32rrから4輪14fl,14fr,14rl,14rrの各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、基準車速演算部40から基準車速Vrefが入力される。
【0052】
そして、トラクション制御装置41は、例えば本出願人が、特開平8−207607号公報で提案したトラクション制御を実行する。具体的には、4輪の車輪速の信号により4輪の実際のスリップ率を演算し、マップ検索等で走行状態に応じて前後輪の目標スリップ率を定め、4輪のスリップ率のうちの1つでも目標スリップ率を超えた場合にトラクション制御作動を判断する。そして、トラクション制御作動時には、4輪のスリップ率と前後輪の目標スリップ率の偏差により4輪の目標ブレーキ圧を各別に演算して、これら目標ブレーキ圧の指示信号を4輪ブレーキ圧制御装置20に出力する。また、トラクション制御作動時には、最も回転の速い車輪について目標スリップ量と実際のスリップ量を比較し、両者の偏差の分だけエンジン出力低下したエンジン目標トルクを定め、このエンジン目標トルクをトラクション制御の実施の信号と共にエンジン制御装置43に出力する。
【0053】
また、アンチロックブレーキ制御装置42も、車両挙動制御手段としてのもので、車輪速度センサ32fl,32fr,32rl,32rrから4輪14fl,14fr,14rl,14rrの各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、ブレーキスイッチ34からブレーキのON−OFF信号、基準車速演算部40から基準車速Vrefが入力される。
【0054】
そして、アンチロックブレーキ制御装置42は、例えば、ブレーキON時における、基準車速Vrefと各車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrとの比較、車輪の加減速度の大きさなどから判断してアンチロックブレーキシステム(ABS)作動の際に増圧、保持、減圧の3つの油圧モードを選択する。
【0055】
具体的には、基準車速Vrefとそれぞれの車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrとの差が、予め設定するABSスリップ判定値より大きくなってスリップ状態を示すとき、この制動圧力をABS作動推定圧として、この制動圧力から減圧し、この減圧した制動圧力を所定に保持、増圧して、再び、ABS作動推定圧となってスリップ状態となったとき減圧し、これを繰り返すもので、選択された所定のブレーキ制御信号を4輪ブレーキ圧制御装置20に出力する。
【0056】
このように、本実施の形態によれば、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報を基に基準車速Vrefを演算し、この基準車速Vrefを用いてトラクション制御及びアンチロックブレーキ制御を実行するので、たとえ、4輪全てがスリップを生じる場合であっても精度の良い基準車速Vrefが得られ適切なトラクション制御及びアンチロックブレーキ制御が可能となっている。
【0057】
また、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報を基に第1の自車速Vr1を演算し、車輪速度センサ32rl,32rrからの車輪速を基に第2の自車速Vr2を演算して第1の自車速Vr1と第2の自車速Vr2から最終的な基準車速Vrefを決定するようになっているので、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報が無効の場合や、第1の自車速Vr1と第2の自車速Vr2とが異なる場合であっても安定した基準車速Vrefを得ることができる。
【0058】
更に、車輪速度センサ32rl,32rrからの車輪速を基に基準車速Vrefを得る場合には、大きな変動が制限されるので、基準車速Vrefが大きく不自然な値となることが防止される。
【0059】
尚、本実施の形態では、CCDカメラ31L、31Rからの画像情報を基に立体物情報を得るようにしているが、これに限ることなく、単眼カメラ、レーザレーダ、赤外線レーザ等の装置により立体物情報を得るようにしても良い。
【0060】
また、本実施の形態に示すトラクション制御及びアンチロックブレーキ制御は、上述の例に限定されるものではなく、他の周知のトラクション制御及びアンチロックブレーキ制御に適用できることは云うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、アンチロックブレーキ制御やトラクション制御における基準車速を精度良く演算し、最適な制御性を安定して維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両運動制御装置を搭載した車両の概略構成を示す説明図
【図2】基準車速演算プログラムのフローチャート
【図3】自車両を原点とするローカル座標系上の静止立体物についての説明図
【符号の説明】
14fl,14fr,14rl,14rr 車輪
20 4輪ブレーキ圧制御装置
24fl,24fr,24rl,24rr ホイールシリンダ
31L,31R CCDカメラ
32fl,32fr,32rl,32rr 車輪速度センサ
33 前後加速度センサ
34 ブレーキスイッチ
40 基準車速演算部(立体物情報検出手段、基準車速演算手段、第2の基準車速演算手段)
41 トラクション制御装置(車両挙動制御手段)
42 アンチロックブレーキ制御装置(車両挙動制御手段)
43 エンジン制御装置

Claims (4)

  1. 車外の静止した立体物情報を検出する立体物情報検出手段と、上記立体物情報により自車両の基準となる車速を演算する基準車速演算手段と、
    上記立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両運動制御装置。
  2. 自車両の運動状態により自車両の基準となる車速を演算する第2の基準車速演算手段を有し、
    上記車両挙動制御手段は、上記立体物情報による基準車速と上記自車両の運動状態による基準車速のどちらかに基づいて自車両の挙動を制御することを特徴とする請求項1記載の車両運動制御装置。
  3. 上記車両挙動制御手段は、制動時における制動力を制御して車輪のロック状態発生を防止するアンチロックブレーキ制御装置と、車輪のスリップを防止するトラクション制御装置のどちらかであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両運動制御装置。
  4. 上記基準車速演算手段によって算出された上記立体物情報による基準車速と上記第2の基準車速演算手段によって算出された上記自車両の運動状態による基準車速とが異なる場合に、上記車両挙動制御手段は上記立体物情報による基準車速に基づいて自車両の挙動を制御することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車両運動制御装置。
JP2003183372A 2003-06-26 2003-06-26 車両運動制御装置 Pending JP2005014791A (ja)

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