JP2005014270A - 複合シートの製造方法 - Google Patents

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JP2005014270A
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Hiroshige Nakagawa
裕茂 中川
Masaki Nakatani
正樹 中谷
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】安価で線膨張係数が小さく、表面平滑性が良好な、光学シート、表示素子用プラスチック基板又はアクティブマトリックス表示素子用基板として好適に利用できる複合シートを提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂とガラスクロスからなる複合シートの製造方法において、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を塗布して得られるプリプレグを架橋、成形する際、ロール表面がフッ素系高分子を均一に分散させた金属で構成されたカレンダーで1回もしくは複数回圧延することにより平滑性に優れた複合シートを得る。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は安価で線膨張係数が小さく、平滑性の良好な熱硬化性樹脂とガラスクロスとの複合シートの製造方法に関するものである。本発明は例えば、液晶表示素子用基板、有機EL表示素子用基板、カラーフィルター用基板、タッチパネル用基板、太陽電池基板などの光学シート、透明板、光学レンズ、光学素子、光導波路、LED封止材、回路用基板などに好ましい。
【0002】
【従来の技術】
近年、樹脂基板は軽量であることと可撓性や割れ難い性能であることから、回路用基板の分野だけでなく、液晶用表示素子や有機EL表示素子用の表示素子基板、カラーフィルター基板、太陽電池用基板などの分野にも検討されている。しかし、樹脂基板は線膨張係数が大きく、それが基板の反りなどの問題を引き起こすため線膨張係数の小さな樹脂基板が求められている。
【0003】
樹脂基板の線膨張係数を低減するため、従来から樹脂とガラス糸を織り込んだガラスクロスとの複合化が種々行われている。しかし、ガラスクロスを使用した樹脂との複合シートは表面の凹凸が大きく、表面平滑性が良好な複合シートが求められている。
【0004】
複合シートの表面の平滑性を向上させるためには複合シートをプレス成形することが行われてきたが、プレス成形では製造原価が高くなるという欠点があり、また製造原価低減のためカレンダー等の連続成形による方法が試みられてきたが、熱硬化性樹脂がカレンダーロール等の表面に付着し、複合シートの表面平滑性が損なわれるばかりか、カレンダーロール表面が汚れて連続成形ができなくなるという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特願2000−138836号公報
【特許文献2】
特願2000−120319号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安価で線膨張係数が小さく、表面平滑性が良好な熱硬化性樹脂とガラスクロスとの複合シートを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、加熱したカレンダーロールにて複合シートを圧延、架橋、成形を行う際、フッ素系高分子を均一に分散させた金属をロール表面に用いることにより、ロール表面に熱硬化性樹脂等の汚れを付着させることなく、連続的に複合シートが得られることを見出し、このようにして表面の平滑性が良好で、線膨張係数が小さい複合シートが安価に得られることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は
(1)ガラスクロスに熱硬化性樹脂を塗布して得られるプリプレグを架橋、成形する複合シートの製造方法であって、表面がフッ素系高分子を均一に分散させた金属で構成されたロールで圧延することにより平滑性に優れた複合シートを得る複合シートの製造方法。
(2)前記フッ素系高分子を均一に分散させた金属のフッ素系高分子含有率が3〜35%である(1)の複合シート製造方法。
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる熱硬化性樹脂については特に限定しないが透明度の高いエポキシ樹脂及び硬化剤を用いることにより、回路用基板だけでなく、液晶表示素子用基板、有機EL表示素子用基板、カラーフィルター用基板、タッチパネル用基板、太陽電池基板などの光学シート、透明板、光学レンズ、光学素子、光導波路、LED封止材に使用することができる。
【0010】
本発明で用いるガラスクロスについては特に限定しない。ガラスクロスの厚みについても特に限定されるものではないが、30〜300μmであることが好ましい。ガラスの種類としては、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラスなどがあげられ、中でもアルカリ金属が少ないEガラス、Sガラス、Tガラス、NEガラスが好ましい。ガラスクロスの屈折率は特に制限されないが、熱硬化性樹脂の架橋後の屈折率と近い値を示し、複合シートが優れた透明性を示す程度である必要がある。
【0011】
ガラスクロスと熱硬化性樹脂を複合させるための塗布方法についても特に限定しない。含浸して塗布しても良く、樹脂を溶融させた状態でスプレーにて吹き付けても良く、樹脂をラミネートしても構わない。また、樹脂は粉体の状態で取り扱っても良く、溶融させても、ワニス状にして取り扱っても構わない。
【0012】
ガラスクロスと熱硬化性樹脂を複合したシートに加熱のみ行い、熱硬化性樹脂を架橋して得られる複合シートはガラスクロスの凹凸の部分が解消されないためシートの表面平滑性は悪いままである。これを解消するため、プレスを行い、プレス中に加熱して熱硬化性樹脂を架橋することにより表面平滑性が良好な複合シートを得ることができる。しかしながら、プレス方式であれば連続的な処理を行うことはできないため、製造原価が高くなってしまい好ましくない。また、連続処理を行うため加熱したカレンダーロールにより圧延、架橋、成形を行った場合でも熱硬化性樹脂等の汚れがロール表面に付着するため、複合シートの表面平滑性は悪化するばかりか、ロール表面の汚れのため連続処理ができなくなってしまう。そこで複合シートと接触するロール表面を、フッ素系高分子を均一に分散させた金属にしたものを用いることにより、圧延、架橋、成形を行った後も熱硬化性樹脂等はロール表面に付着しなくなり、表面平滑性が良好な複合シートを連続処理にて得ることができるのである。フッ素系高分子は特に限定しないが、4フッ化タイプのPTFEが好ましい。またフッ素系高分子の粒子径についても特に限定しないが、平均粒子径0.3〜1.0μmのものが好ましい。フッ素系高分子の含有量は3〜35vol%が好ましく、更に好ましくは30〜35vol%である。フッ素系高分子を分散させるマトリックスの金属は特に限定しないが、ニッケルまたは硬質クロームが好ましい。フッ素系高分子を均一に分散させた金属はロール表面にメッキ等の方法により構成することも出来る。この時、メッキの厚みは30μm以上が好ましい。カレンダーのロールの位置については特に限定しないが、複合シートの両面が同時に圧延、架橋、成形できる図1のような位置が好ましい。カレンダーロールによる圧延の回数は1回でも複数回でも構わないが、圧延回数が増えるにつれて熱硬化性樹脂の硬化も進んでいくため、圧延による平滑性改善の効果は少なくなる。また、複合シートは複数枚を重ねて積層しても良い。
【0013】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(実施例)
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業製EHPE3150)80重量部、ビスフェノールS型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製エピクロンEXA1514)20重量部、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製リカシッドMH−700)75重量部、テトラフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業製TPP−PB)0.5重量部を配合し、これら全てを足したものを100重量部とし、それと1,3ジオキソラン65重量部を混合してワニスとした。これを、幅30cm、長さ30m、厚さ80μmのNEガラス系ガラスクロス(日東紡績製NEA2319E)を焼きだしして有機物を除去した後、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシシラン)で処理したものに含浸し、140℃の乾燥ライン通過後、図1の配置のカレンダーを通過させ、連続式ロールツウロールの方式で厚さ0.1mmの複合シートを得た。カレンダー径はφ20cmのものを使用。カレンダーの表面は日本カニゼン社製の“カニフロン”メッキを施した。メッキの方法は無電解ニッケルメッキ液の中にフッ素系高分子(PTFE)の微粒子を分散させた無電解ニッケルメッキ液を用いてメッキを行い、メッキとともにPTFEを吸着させるものである。メッキを行った面を顕微鏡にて観察し、全観察画面の面積に対するPTFEの面積の割合を測定したところ、カレンダー表面のメッキ中のPTFEは30vol%であった。電気ヒーターによりカレンダー表面の温度は200℃であり、カレンダーロールのギャップは100μm、ライン速度は0.3m/minであった。スタートから終了までカレンダーロール表面には熱硬化性樹脂は付着せず、30mの複合シートを得ることができた。
【0014】
(比較例)
カレンダー表面はフッ素系高分子を含まないニッケルをメッキしたものを使用。それ以外の条件は実施例と同じ条件にて処理を行ったが、カレンダーロール表面に熱硬化性樹脂が付着したため、やむを得ずラインを停止。長さ20cm、厚さ0.1mmの透明複合シートを得ることは出来た。
【0015】
以上のようにして作製した複合シートについて、下記に示す評価方法により、各種特性を測定した。
a)最大高さ(Ry)
zygo社製干渉計を用いて透明複合シートの最大高さ(JIS B 0601、以後、Ryと表記)を測定した。
b)平均線膨張係数
セイコー電子(株)製TMA/SS120C型熱応力歪測定装置を用いて、窒素雰囲気下、1分間に5℃の割合で温度を30℃から400℃まで上昇させて20分間保持し、30℃〜150℃の時の値を測定して求めた。荷重を5gにし、引張モードで測定を行った。測定は、独自に設計した石英引張チャック(材質:石英,線膨張係数0.5ppm)を用いた。一般に使われているインコネル製のチャックは、それ自体の線膨張が高いことやサンプルの支持形態に不具合があり、100μmを超える厚いシートに適用すると線膨張係数が圧縮モードで測定した結果よりも大きくなったり、測定ばらつきが大きくなる問題があった。したがって、石英引張チャックを独自に設計し、それを用いて線膨張係数を測定することにした。この引張チャックを用いることにより、圧縮モードで測定した場合とほぼ同様の値で測定できることを確認している。
c)光線透過率
分光光度計U3200(日立製作所製)で550nmの光線透過率を測定した。
【0016】
実施例は、Ryが0.5μm、平均線膨張係数が15ppm、光線透過率が86%で、表示素子用基板として使用できるものであった。
比較例は、平均線膨張係数が14ppm、光線透過率が50%であり、Ryが1.5μmと表示素子用基板として使用するには平滑性が不十分なものであった。
【0017】
【発明の効果】
本発明により得られる安価で線膨張係数が小さく、表面平滑性が良好な複合シートは、光学シート、表示素子用プラスチック基板又はアクティブマトリックス表示素子用基板として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カレンダーロールの配置図
【符号の説明】
1 カレンダーロール
2 複合シート

Claims (2)

  1. ガラスクロスに熱硬化性樹脂を塗布して得られるプリプレグを架橋、成形する複合シートの製造方法であって、表面がフッ素系高分子を均一に分散させた金属で構成されたロールで圧延することにより平滑性に優れた複合シートを得る複合シートの製造方法。
  2. 前記フッ素系高分子を均一に分散させた金属のフッ素系高分子含有率が3〜35%である
    請求項1記載の複合シート製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8941011B2 (en) 2011-08-16 2015-01-27 Samsung Display Co., Ltd. Flexible substrates and method of manufacturing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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