JP2005012509A - リモートコントロールシステム並びにこれに用いるリモコン送信機および電子機器 - Google Patents

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隆 三宅
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Abstract

【課題】コストアップを招くことなく、複数の電子機器でのリモコン信号の受信強度を測定して制御対象となるべき電子機器を選択できるようにする。
【解決手段】リモコン出力回路にトランジスタTr2とコンデンサCとを追加することによって、発光ダイオード12からの出力強度が徐々に低下していく可変信号をリモコン送信機から送信する。そして、この可変信号を受信した電子機器において、可変信号の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を測定することにより、電子機器でのリモコン信号の受信強度を時間情報に置き換えて測定するようにすることにより、リモコン信号の受信側である電子機器に高価なA/D変換器や追加の構成を設けることなく、リモコン信号の送信側であるリモコン送信機に簡単な追加の構成を設けるだけで、電子機器での受信強度を簡単に測定できるようにする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はリモートコントロールシステム並びにこれに用いるリモコン送信機および電子機器に関し、特に、同一空間内に設置された複数の異なる電子機器を単一のリモコンで操作できるように成されたシステムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LCDなどの表示装置やヘッドホンなどの音声出力装置(以下、これらをAV再生装置と呼ぶ)を車両の後部座席に設置し、テレビやDVD(Digital Versatile Disk)等のAVソースを再生して後部座席の搭乗者が楽しめるようにしたリアエンタテイメントシステムが提供されている。このシステムにおいて、表示装置にはリモコン信号受信用の赤外線受光部が搭載されており、ユーザが表示装置に向けてリモコンを操作することによって、所望のAVソースを選択して再生することができるようになっている。
【0003】
リアエンタテイメントシステムの中には、AV再生装置を複数組備えたものも存在する。例えば、後部座席の左右に2組のAV再生装置を備えたシステムである。この種のリアエンタテイメントシステムでは、それぞれの表示装置が赤外線受光部を1つずつ備え、左右の後部座席に座っているユーザがそれぞれの表示装置に向けてリモコンを操作することによって、それぞれにおいて異なるAVソースを選択して再生することができるようになっている。
【0004】
一般に、このようにAV再生装置を2組備えたシステムでは、図21(a)のように右用リモコンと左用リモコンとの2種類が準備される。あるいは、図21(b)のように左右の操作を1つのリモコンで兼用し、右用と左用との切替スイッチが当該1つのリモコンに準備される。これらの場合、リモコンから出力されるリモコン信号の中には、右のAV再生装置用と左のAV再生装置用との2種類の異なった識別コードが埋め込まれる。したがって、このリモコン信号を受信するAV再生装置は、自分当てのリモコン信号か否かを識別することができる。
【0005】
ところが、これらの方式は、以下のような問題を有している。
<右用および左用の2種類のリモコンがある場合>
外観がほぼ同じリモコンが車室内に2つあると、どちらが右用でどちらが左用かが非常に分かりにくく、紛らわしい。特に、車室内が暗くなる夜間では識別が困難になる。そのため、右用リモコンを左のAV再生装置に向けて操作してしまうなどの間違いが行われることがある。この場合には、いくらリモコンを操作しても、希望する左のAV再生装置は反応してくれない。また、リモコンの操作位置や向きによっては、他人が視聴している右のAV再生装置が間違って反応してしまうといった不都合も発生する。
【0006】
<左右切替スイッチ付きのリモコンの場合>
制御対象のAV再生装置を切り替えるために、切替スイッチの操作が必要になり、面倒である。ときには、切替操作を忘れてしまうことがあり、その場合には上述と同様の間違いが発生する。すなわち、希望するAV再生装置が反応してくれないばかりでなく、リモコンの操作位置や向きによっては、他人が視聴しているAV再生装置が間違って反応してしまうといった不都合が発生する。
【0007】
これらの問題を解決するため、右用と左用とを全く区別しない1つのリモコンを準備し、各AV再生装置で受信されるリモコン信号の光強度が強い方を制御対象として選択する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、例えば右のAV再生装置を制御するときには右座席のユーザがリモコンを操作するため、左のAV再生装置より右のAV再生装置の方がリモコンとの距離が短くなり、リモコン信号の受信強度も大きくなるということを前提としている。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−32760号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、各AV再生装置におけるリモコン信号の受信強度を比較しなければならない。そのためには、各AV再生装置でアナログ的に測定したリモコン信号の光強度をデジタル値に置き換える必要があり、そのためのA/D変換器を各AV再生装置に設ける必要があった。そのため、システムのコストが増大してしまうという問題があった。
【0010】
また、上記従来の技術では、例えば右のAV再生装置を制御するときには右座席のユーザがリモコンを操作することを前提としているが、この前提を外れた条件でリモコンを操作すると、希望するAV再生装置での受信強度が必ずしも強くなるとは限らない。この場合には、ユーザの意図に反する誤動作(希望するAV再生装置が動作せずに、他のAV再生装置が間違って動作してしまうこと)を引き起こす可能性があるという問題もあった。
【0011】
例えば、図22のように、右座席から左のAV再生装置を操作する場合には、右のAV再生装置の方がリモコンから近い距離にあるため、ユーザがリモコンを左に向けていても、左のAV再生装置は反応せず、右のAV再生装置が間違って動作してしまう可能性がある。また、リモコン信号が車室内の壁で反射して各AV再生装置に届くと、その反射して届いたリモコン信号によって受信強度が変化することがある。よって、各AV再生装置での受信強度を単純に比較するだけでは、誤動作を完全に排除し切れないという問題があった。
【0012】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、コストアップを招くことなく、各AV再生装置(電子機器)でのリモコン信号の受信強度を測定して制御対象を選択できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、ユーザの意図に合わないAV再生装置(電子機器)が間違って制御対象として選択されてしまう誤動作を防止できるようにすることも目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の一態様では、電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号を、通常のリモコン信号に追加してリモコン送信機から送信する。そして、この追加の可変信号を含んだリモコン信号を受信した電子機器において、可変信号の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を測定することにより、電子機器でのリモコン信号の受信強度を時間情報に置き換えて測定する。ここで、電子機器での受信強度が高い場合には測定時間が長くなり、受信強度が弱い場合には測定時間が短くなるので、この時間情報の長短によって、各電子機器での受信強度を比較することが可能である。
【0014】
このように構成した本発明において、時間測定は、電子機器が通常備えているコンピュータのカウンタを使って行うことができる。したがって、リモコン信号の受信側である電子機器に対して、受信信号のアナログ振幅値をデジタル値に変換するA/D変換器を設けたり、追加の構成を設けたりすることなく、リモコン信号の送信側であるリモコン送信機に簡単な追加の構成を設けるだけで、電子機器におけるリモコン信号の受信強度を測定することが可能となる。
【0015】
本発明の他の態様では、指向パターンが互いに異なったものとなるように複数の発光素子をリモコン送信機に配設し、当該複数の発光素子から、通常のリモコン信号に追加した方向検出信号を個別に送信する。そして、この方向検出信号を受信した電子機器において、各発光素子からの方向検出信号の受信強度パターンを検出し、当該受信強度パターンに基づいてリモコン信号の有効/無効を判定する。
【0016】
ここで、リモコン送信機が向けられている方向に応じて、複数の電子機器で受信される方向検出信号の受信強度パターンは異なったものとなる。すなわち、リモコン送信機が向けられている電子機器の受信強度パターンと、リモコン送信機が向けられていない電子機器の受信強度パターンとは互いに異なったものとなる。したがって、例えば各電子機器において、実際に検出された受信強度パターンが、リモコン送信機が向けられているときに得られるパターンと同じか否かを判断することによって、自機器に向けてリモコン操作が行われたか否かを判定することが可能となる。
【0017】
本発明の他の態様では、比較的指向性の高い第1の発光素子と比較的指向性の低い第2の発光素子とをリモコン送信機に配設する。第1の発光素子からは、キャリア周波数が電子機器の同調周波数とほぼ同一のリモコン信号を送信する。また、第2の発光素子からは、キャリア周波数が電子機器の同調周波数と異なるリモコン信号を送信する。このとき、第1の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルが、第2の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルよりも大きくなるようにするのが好ましい。
【0018】
このように構成した場合、第1の発光素子から送信される、キャリア周波数が電子機器の同調周波数にほぼ一致したリモコン信号は、これを受信する電子機器にとって正常な信号として働く。一方、第2の発光素子から送信される、キャリア周波数が電子機器の同調周波数から外れたリモコン信号は、これを受信する電子機器にとって、正常な信号を妨害する信号として働く。
【0019】
このような状況下において、リモコン送信機が向けられた電子機器では、正常な信号の受信強度が大きくなり、妨害信号の受信強度が小さくなる。よって、全体として受信感度(目的とする周波数帯域の信号を受信している際に他の周波数帯域の妨害信号が与えられたときに、それを不要なものとして排除する能力)は高くなり、正常なリモコン信号に基づいて制御動作を実行することができる。
【0020】
一方、リモコン送信機が向けられていない電子機器では、正常な信号の受信強度が妨害信号の受信強度より小さくなるか、これらの受信強度がほぼ同じレベルとなる。よって、全体として受信感度は低くなり、正常なリモコン信号に基づいて制御動作を実行することが不可能となる。したがって、リモコン送信機が向けられている電子機器においてのみ、受信されるリモコン信号を有効なものとすることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のリモートコントロールシステムを実施した第1の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すリアエンタテイメントシステムは、車両の後部座席左側(左側前部座席の裏側)に設けられるLリア・ディスプレイ1と、車両の後部座席右側(右側前部座席の裏側)に設けられるRリア・ディスプレイ2と、リモコン3と、CD、DVD、MD、カセットテープ、ラジオなどのAVソースを再生可能なヘッドユニット4とを備えて構成されている。
【0023】
Lリア・ディスプレイ1は、赤外線によるリモコン信号をリモコン3から受信するリモコン受光部1a、音声を出力するスピーカ1b、映像を表示するモニタ部1cを備えている。Rリア・ディスプレイ2も同様に、赤外線によるリモコン信号をリモコン3から受信するリモコン受光部2a、音声を出力するスピーカ2b、映像を表示するモニタ部2cを備えている。これらの各リア・ディスプレイ1,2は、本発明の電子機器に相当する。
【0024】
これら2つのリア・ディスプレイ1,2には、兼用のリモコン3が付属している。このリモコン3は、右用と左用とを全く区別しないものであり、左右の切替スイッチは設けられていない。すなわち、このリモコン3は、2つのリモコン受光部1a,2aのどちらに向けて操作しても良い。Lリア・ディスプレイ1に対するAVソースの再生を制御したいときは左のリモコン受光部1aに向けて、Rリア・ディスプレイ2に対するAVソースの再生を制御したいときは右のリモコン受光部2aに向けてリモコン3を操作する。
【0025】
ヘッドユニット4は、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MDプレーヤ、ラジオチューナなどの各種AV機器(図示せず)と接続されており、あるいは、これら各種AV機器の機能を内蔵している。このヘッドユニット4は、Lリア・ディスプレイ1およびRリア・ディスプレイ2と接続されており、ヘッドユニット1の内部で処理された音声信号や映像信号を各ディスプレイ1,2に出力する。また、各ディスプレイ1,2のリモコン受光部1a,2aを通じて受信されたリモコン信号に基づいて、AVソースの再生に関する制御動作を行う。
【0026】
図2は、本実施形態によるリモコン3が備える出力回路の構成例を示す図である。図2に示すように、本実施形態のリモコン出力回路は、リモコン全体の制御を行うリモコンIC11、リモコン信号を赤外線により送信する発光ダイオード12(本発明の発光部に相当)、2つのトランジスタTr1,Tr2、3つの抵抗R1〜R3およびコンデンサCを備えて構成されている。このうち、トランジスタTr2、コンデンサC、抵抗R2は、従来のリモコン出力回路に対して本実施形態において新たに追加した構成である。
【0027】
トランジスタTr2は、電源Vddと発光ダイオード12との間に直列に接続され、リモコンIC11から供給されるコントロール信号に基づいてON/OFFを切り替える電源スイッチとして機能する。また、コンデンサCは、トランジスタTr2と発光ダイオード12との間に並列に接続され、トランジスタTr2の導通時に電荷を蓄積するとともに、トランジスタTr2の非導通時に蓄積電荷を放出する。
【0028】
図3は、図2のように構成したリモコン出力回路から送信する本実施形態のリモコン信号の構成例を示す図である。図3に示すように、本実施形態のリモコン信号は、ヘッダ21、使用会社を特定するカスタムコード22、操作されたキーの種類を特定するキーコード23、本実施形態で新たに追加した可変信号24を含んで構成されている。
【0029】
可変信号24とは、発光ダイオード12からの出力強度が徐々に低減していく波形の信号のことである。この可変信号24は、ヘッダ21、カスタムコード22およびキーコード23を発光ダイオード12から出力している間にトランジスタTr2をONとしてコンデンサCを充電し、その後トランジスタTr2をOFFにして電源Vddからの電力供給をカットすることによって生成することができる。すなわち、トランジスタTr2をOFFにすると、発光ダイオード12に対する電力供給源はコンデンサCのみとなり、発光ダイオード12の出力レベルは時間経過と共に徐々に低下していく。
【0030】
このように発光ダイオード12からの出力レベルが徐々に低下していく可変信号24は、これを受光する電子機器にとっては、受信強度が徐々に低下していく信号と言える。このように、リモコンIC11、トランジスタTr2およびコンデンサCにより本発明の可変信号生成手段が構成される。また、リモコンIC11、発光ダイオード12、トランジスタTr1により本発明の可変信号送信手段が構成される。
【0031】
図4は、第1の実施形態による電子機器の要部構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、本実施形態の電子機器は、受光部31、リモコン信号受信部32、時間測定部33および機器選択部34を備えて構成されている。リモコン信号受信部32(本発明の可変信号受信手段に相当)は、リモコン3の発光ダイオード12から送信されたリモコン信号を、受光部31を通じて受信する。
【0032】
時間測定部33は、リモコン信号中に含まれる可変信号24の受信を受光部31が感知してから感知できなくなるまでの時間を測定する。すなわち、受光部31で受光され波形整形された可変信号24の受信強度が一定以上のレベルにあるときは、受光部31ではこの可変信号24を感知可能で、その出力はONとなる。一方、可変信号24の受信強度が一定レベルより小さいときは、受光部31ではこの可変信号24を感知不可能で、その出力はOFFとなる。
【0033】
上述したように、発光ダイオード12から送信される可変信号24は、その出力レベルが徐々に低下する信号である。したがって、受光部31における可変信号24の受信強度も、徐々に小さくなっていく。これにより、可変信号24を受信し始めたときは受光部31の出力はONとなるが、何れその出力はOFFとなる。時間測定部33は、受光部31の出力がONとなってからOFFとなるまでの時間を測定する。
【0034】
以上説明した受光部31、リモコン信号受信部32および時間測定部33は、図1の構成上では各リア・ディスプレイ1,2にそれぞれ備えられる。また、以下に説明する機器選択部34は、ヘッドユニット4に備えられる。すなわち、各リア・ディスプレイ1,2において個別に時間測定を行い、その結果得られた時間情報を全てヘッドユニット4の機器選択部34に送るように構成されている。
【0035】
機器選択部34は、各リア・ディスプレイ1,2から送られてきた時間情報を比較して、制御対象となるべき電子機器を選択する。2つのリア・ディスプレイ1,2のうち、リモコン3との距離が近い方では、可変信号24の受信強度は比較的大きくなる。そのため、その受信強度が徐々に小さくなって一定レベルを下回るまでには比較的長い時間がかかり、時間測定部33により測定される時間は長くなる。
【0036】
一方、リモコン3との距離が遠い方では、可変信号24の受信強度が比較的小さくなるため、時間測定部33により測定される時間は比較的短くなる。そこで、機器選択部34は、時間測定部33により測定された時間が長い方の電子機器を受信強度が大きい(リモコン3が近くで操作された)と判断し、その電子機器を制御対象として選択する。
【0037】
ところで、各リア・ディスプレイ1,2は、ヘッドユニット4と共動して各種AVソースの再生処理を行うものであり、その制御を行うためのマイクロコンピュータ(マイコン)を元々搭載している。上述の時間測定部33は、このマイコンが備えるカウンタ等を利用して構成することが可能である。また、機器選択部34は、ヘッドユニット4が元々備えるマイコンを利用して構成することが可能である。
【0038】
図5は、上記のように構成した第1の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作を示すタイミングチャートである。図5に示すように、リモコン信号のヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23を発光ダイオード12から出力している間は(図5(a))、リモコンIC11からトランジスタTr2に供給するコントロール信号をロウにして(図5(b))、当該トランジスタTr2を導通させる。
【0039】
これにより、電源Vddを利用してほぼ一定の電力でヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23を発光ダイオード12から出力するとともに(図5(c))、当該電源Vddを利用してコンデンサCを充電する。このヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23が出力されている間、これを受信した電子機器では、受光部31の出力がONとなる(図5(d))。
【0040】
その後、発光ダイオード12から可変信号24を送信し始めるタイミングで、リモコンIC11からトランジスタTr2に供給するコントロール信号をハイに切り替えて(図5(b))、当該トランジスタTr2を非導通にする。トランジスタTr2をOFFにすると、電源Vddから発光ダイオード12への電力供給がカットされ、発光ダイオード12に対する電力供給源がコンデンサCのみとなる。これにより、発光ダイオード12から出力される可変信号24のレベルは時間経過と共に徐々に低下していく(図5(c))。
【0041】
したがって、この可変信号24を受信した電子機器では、受光部31の出力が最初はONとなるが、可変信号24の受信強度が一定レベルを下回った時点でOFFとなる(図5(d))。時間測定部33は、このように受光部31の出力がONとなっている時間を測定し、得られた時間情報を機器選択部34に出力する。機器選択部34は、各リア・ディスプレイ1,2から供給された時間情報を比較して、最も長い時間が測定されたリア・ディスプレイを制御対象の電子機器として選択する。
【0042】
以上詳しく説明したように、第1の実施形態では、出力強度が徐々に低下していく可変信号24をリモコン3から送信し、この可変信号24を受信した各リア・ディスプレイ1,2において、可変信号24の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を測定することにより、リア・ディスプレイ1,2におけるリモコン信号の受信強度を時間情報に置き換えて測定するようにした。
【0043】
この場合において、上述の時間測定は、リア・ディスプレイ1,2が通常備えているマイコンを利用して行うことができる。したがって、リア・ディスプレイ1,2に高価なA/D変換器を設けたり追加の構成を設けたりすることなく、リモコン3の出力回路にトランジスタTr2とコンデンサCとを新たに設けるだけで、リア・ディスプレイ1,2での受信強度を簡単に測定することができる。
【0044】
なお、以上では、電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号24として、発光ダイオード12からの出力強度が徐々に低減していく信号を生成する例について説明したが、この例に限定されない。例えば、受光部31が備える同調回路(図示せず)の同調周波数からキャリア周波数が徐々にずれていく信号(出力レベルは一定)を可変信号24として生成するようにしても良い。
【0045】
図6は、このようにキャリア周波数が変化する可変信号24を実現するためのリモコン3の構成例を示す図であり、リモコン用マイコンの構成を示している。図6に示す例において、リモコン3は、リモコン信号発生部41、キャリア発生部(発振部)42およびミキサ43を備えて構成されている。
【0046】
リモコン信号発生部41は、図3に示したようなフォーマットのリモコン信号を発生する。キャリア発生部42は、リモコン信号発生部41からのコントロール信号に応じて制御された局部発振周波数のキャリア信号(発振信号)を発生する。ミキサ43は、リモコン信号発生部41により発生されたリモコン信号を、キャリア発生部42により発生されたキャリア信号と混合することにより、キャリア信号の発振周波数で変調されたリモコン信号を生成して出力する。
【0047】
ここで、キャリア発生部42は、リモコン信号発生部41がヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23を出力する際には、受光部31の同調周波数(図7に示すように、受光部31の同調周波数は約38kHzである)にほぼ一致した周波数のキャリア信号を固定的に発生する。一方、リモコン信号発生部41が可変信号24を出力する際には、受光部31の同調周波数から周波数が徐々にずれていくキャリア信号を発生する。
【0048】
図8は、図6のようにリモコン3を構成した場合の動作を示すタイミングチャートである。図8に示すように、リモコン信号のヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23を発光ダイオード12から出力している間、キャリア発生部42はリモコン信号発生部41からの制御に従って、受光部31の同調周波数にほぼ一致した周波数のキャリア信号を固定的に発生する。
【0049】
これにより、同調周波数のキャリア信号により変調されたリモコン信号のヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23が、発光ダイオード12から出力される(図8(a))。このヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23が出力されている間、これを受信した各リア・ディスプレイ1,2では、受光部31の出力がONとなる(図8(b))。
【0050】
その後、リモコン信号発生部41が可変信号24を発生し始めると、キャリア発生部42は、当該リモコン信号発生部41からの制御に従って、受光部31の同調周波数から周波数が徐々にずれていくキャリア信号を発生する。これにより、同調周波数からキャリア周波数が徐々にずれていく可変信号24が発光ダイオード12から出力される(図8(a))。
【0051】
このような可変信号24が発光ダイオード12から出力された場合、これを受信するリア・ディスプレイ1,2側では、受信した可変信号24のキャリア周波数が同調周波数から徐々にずれていくことにより、受信の利得(受信強度)が徐々に低下する。したがって、図8(a)のように同調周波数からキャリア周波数が徐々にずれていく信号を出力することは、図5(c)のように出力強度が徐々に低減していく信号を出力したのと等価と言える。
【0052】
これにより、この可変信号24を受信したリア・ディスプレイ1,2では、受光部31の出力が最初はONとなるが、可変信号24のキャリア周波数が同調周波数から一定値以上ずれた時点でOFFとなる(図8(b))。時間測定部33は、このように受光部31の出力がONとなっている時間を測定し、得られた時間情報を機器選択部34に出力する。機器選択部34は、各リア・ディスプレイ1,2から供給された時間情報を比較して、最も長い時間が測定されたリア・ディスプレイを制御対象の電子機器として選択する。
【0053】
このように、キャリア周波数が徐々に変化していく可変信号24をリモコン3から送信するようにした場合も、上述の時間測定は、リア・ディスプレイ1,2が通常備えているマイコンを利用して行うことができる。また、このような可変信号24は、図6のリモコン信号発生部41からキャリア発生部42へのコントロールを追加するだけで簡単に生成することができる。したがって、高価なA/D変換器を設けたり追加の構成を設けたりすることなく、リモコン用マイコンのソフトウェアにキャリア周波数の制御アルゴリズムを追加するだけで、リア・ディスプレイ1,2での受信強度を簡単に測定することができる。
【0054】
ところで、左右のリア・ディスプレイ1,2のほぼ中間の位置でリモコン3を操作したような場合には、各リア・ディスプレイ1,2で測定される時間情報(受信強度)はほぼ同じとなる。このような場合には、機器選択部34は、何れのリア・ディスプレイ1,2も制御対象として選択しないようにする。これにより、両方のリア・ディスプレイ1,2が動作してしまう誤動作を防止することができる。なお、2つの受信強度が完全に一致することは稀であるので、測定時間情報の差が一定値以内のときには受信強度が同じであると判断するのが好ましい。
【0055】
また、受光部31を構成する素子の特性にはばらつきがあり、2つのリア・ディスプレイ1,2で完全に同一の受信特性を実現するのは難しい。そこで、リア・ディスプレイ1,2のほぼ中央位置でキャリブレーションを行うことにより、各リア・ディスプレイ1,2における受信特性を事前に補正しておくのが好ましい。すなわち、中央位置でリモコン3を操作し、そのとき2つのリア・ディスプレイ1,2にて測定される時間情報(受信強度)が互いに同じであるとみなし、これをシステムに記憶する。以降は、このキャリブレーションで記憶した時間情報を基準として、各リア・ディスプレイ1,2で測定された時間情報のうちどちらが大きいかを判定するようにする。
【0056】
なお、上記第1の実施形態では、図4のように機器選択部34をヘッドユニット4に設ける例について説明したが、この例に限定されない。例えば、各リア・ディスプレイ1,2を共通の制御バス等によって接続し、各リア・ディスプレイ1,2で測定した時間情報を互いに通信するようにする。そして、各リア・ディスプレイ1,2の内部において、自身で測定した時間情報と、他の電子機器から送られてきた時間情報とを比較し、自身の時間情報の方が大きい場合にリモコン信号を有効とし、そうでない場合にはリモコン信号を無効とするようにしても良い。
【0057】
また、上記実施形態では、時間測定部33をリア・ディスプレイ1,2に設ける例について説明したが、ヘッドユニット4に設けるようにしても良い。すなわち、図5(d)あるいは図8(b)のような波形のデータを各リア・ディスプレイ1,2からヘッドユニット4に送り、これを受けたヘッドユニット4において時間測定を行うようにする。この場合は、機器選択部34もヘッドユニット4に設けるのが好ましい。
【0058】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図9は、本発明のリモートコントロールシステムを実施した第2の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。なお、この図9において、図1に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
【0059】
図9に示すリアエンタテイメントシステムは、車両の後部座席左側に設けられるLリア・ディスプレイ1と、車両の後部座席右側に設けられるRリア・ディスプレイ2と、ヘッドユニット4と、リモコン50とを備えて構成されている。リモコン50は、2つのリア・ディスプレイ1,2に兼用のものである。このリモコン50も、右用と左用とを全く区別しないものであり、左右の切替スイッチは設けられていない。
【0060】
図9に示すように、本実施形態のリモコン50は、赤外線によるリモコン信号を送信するための発光素子として、比較的指向性の高い複数の発光素子51L,51C,51Rを備えている。これらの発光素子51L,51C,51Rは、それぞれが異なる角度(やや左、中央、やや右)に向けて配設されている。具体的には、それぞれの指向パターンがあまり重ならない程度に角度(例えば、約30度)をつけて各発光素子51L,51C,51Rを配設している。
【0061】
図10は、図9のように構成したリモコン50から送信するリモコン信号の構成例を示す図である。図10に示すように、本実施形態のリモコン信号は、ヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23、本実施形態で新たに追加した方向検出信号25を含んで構成されている。方向検出信号25は、左、中央、右の各パルス信号25L,25C,25Rを含んで構成されている。
【0062】
上述のヘッダ21、カスタムコード22およびキーコード23は、例えば中央の発光素子51Cから送信する。なお、全ての発光素子51L,51C,51Rから同時に送信するようにしても良い。一方、方向検出信号25は、左、中央、右の各パルス信号25L,25C,25Rを、それぞれ左、中央、右の各発光素子51L,51C,51Rから1つずつ順番に送信する。このとき各パルス信号25L,25C,25Rの発光レベルは、ほぼ同じとする。
【0063】
図11は、第2の実施形態による電子機器の要部構成を示す機能ブロック図である。図11に示すように、本実施形態の電子機器は、受光部61、リモコン信号受信部62、受信強度検出部63および有効/無効判定部64を備えて構成されている。これらの機能構成61〜64は全て、各リア・ディスプレイ1,2にそれぞれ備えられる。
【0064】
リモコン信号受信部62(本発明の方向検出信号受信手段に相当)は、リモコン50の各発光素子51L,51C,51Rから送信されたリモコン信号を、受光部61を通じて受信する。
【0065】
受信強度検出部63は、リモコン信号中に含まれる方向検出信号25を構成する左、中央、右の各パルス信号25L,25C,25Rの受信強度をそれぞれ検出する。この受信強度の検出は、従来のようにアナログ的に行っても良いし、第1の実施形態の手法を適用して行っても良い。従来方式の場合は、検出したアナログ振幅値をデジタル値に変換するA/D変換器が必要になる。一方、第1の実施形態の手法を適用する場合は、リモコン50の出力回路を図2のように構成するとともに、受信強度検出部63が図4の時間測定部33を備えるようにする。
【0066】
有効/無効判定部64(本発明の判定手段に相当)は、各パルス信号25L,25C,25Rの受信強度パターンに基づいて、受光部61にて受信されたリモコン信号の有効/無効を判定する。
【0067】
各パルス信号25L,25C,25Rの受信強度パターンは、リモコン50が向けられている電子機器とそうでない電子機器とで異なったものとなる。具体的には、リモコン50が向けられている電子機器では、中央のパルス信号25Cの受信強度が左右のパルス信号25L,25Rの受信強度よりも大きくなる。これに対して、リモコン50が向けられていない電子機器では、中央のパルス信号25Cの受信強度よりも、左あるいは右のパルス信号25L,25Rの受信強度の方が大きくなる。
【0068】
そこで、有効/無効判定部64は、受信強度検出部63により検出された受信強度のパターンが、リモコン50が向けられているときに得られるパターンと同じか否かを判断することによって、リモコン50が自機器に向けられているか否かを判定する。リモコン50が自機器に向けられているときはリモコン信号を有効とし、そうでないときはリモコン信号を無効とする。
【0069】
図12は、第2の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作例を示す図である。図12(a)は、左座席(Lリア・ディスプレイ1の近く)でリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示し、図12(b)は、右座席(Lリア・ディスプレイ1の遠く)からリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示している。
【0070】
図12(a)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の近くでリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作すると、中央の発光素子51CはLリア・ディスプレイ1の方向に向くが、左右の発光素子51L,51RはLリア・ディスプレイ1と異なる方向を向く。よって、左右の発光素子51L,51RからLリア・ディスプレイ1に届く光量に比べて、中央の発光素子51CからLリア・ディスプレイ1に届く光量の方が多くなる。したがって、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、中央の受信強度が左右の受信強度よりも大きくなる。
【0071】
また、Lリア・ディスプレイ1の近くでリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作すると、右の発光素子51RはRリア・ディスプレイ2の方向に向くが、左と中央の発光素子51L,51CはRリア・ディスプレイ2と異なる方向を向く。よって、左と中央の発光素子51L,51CからRリア・ディスプレイ2に届く光量に比べて、右の発光素子51RからRリア・ディスプレイ2に届く光量の方が多くなる。したがって、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、中央の受信強度よりも右の受信強度の方が大きくなる。
【0072】
有効/無効判定部64は、Lリア・ディスプレイ1で検出された中央の受信強度が他より大きいパターンを有効とし、Rリア・ディスプレイ2で検出された右の受信強度が他より大きいパターンを無効とする。
【0073】
また、図12(b)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の遠くからリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合も、中央の発光素子51CはLリア・ディスプレイ1の方向に向くが、左右の発光素子51L,51RはLリア・ディスプレイ1と異なる方向を向く。したがって、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、受信強度そのものは図12(a)の場合に比べて全体として小さくなっているものの、中央の受信強度が左右の受信強度よりも大きくなる有効なパターンが得られる。
【0074】
一方、右の発光素子51RはRリア・ディスプレイ2の方向に向くが、左と中央の発光素子51L,51CはRリア・ディスプレイ2と異なる方向を向く。したがって、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、右の受信強度が左と中央の受信強度よりも大きくなる無効なパターンが得られる。
【0075】
このように、第2の実施形態では、受信強度の大きさ自体に基づいて制御対象となるべき電子機器を選択するのではなく、左、中央、右の受信強度パターンを検出することにより、リモコン50がリア・ディスプレイ1,2のどちらに向けられているのかを判定できるようにしている。これにより、リモコン50の操作位置(操作対象となる電子機器からの距離)にかかわらず、ユーザの意図に合った電子機器を制御対象として的確に選択することができ、ユーザの意図に合わない誤動作を防止することができる。
【0076】
なお、ここでは指向性がほぼ同じの複数の発光素子51L,51C,51Rを互いに異なる角度で配設する例について説明したが、この例に限定されない。図13は、リモコン50の他の構成例を示す図である。図13に示す例において、リモコン50には、比較的指向性の高い第1の発光素子52Hと、比較的指向性の低い第2の発光素子52Lとを配設する。
【0077】
図14は、図13のように構成したリモコン50から送信するリモコン信号の構成例を示す図である。図13に示すリモコン信号は、ヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23、本実施形態で新たに追加した方向検出信号26を含んで構成されている。方向検出信号26は、指向性の高い第1の発光素子52Hから出力するパルス信号26Hと、指向性の低い第2の発光素子52Lから出力するパルス信号26Lとを含んで構成されている。
【0078】
上述のヘッダ21、カスタムコード22およびキーコード23は、例えば第1の発光素子52Hから送信する。なお、両方の発光素子55H,52Lから同時に送信するようにしても良い。一方、方向検出信号26は、各パルス信号26H,26Lを、それぞれ第1および第2の発光素子52H,52Lから1つずつ順番に送信する。
【0079】
このとき、第1の発光素子52Hから出力されるパルス信号26Hの発光レベルが、第2の発光素子52Lから出力されるパルス信号26Lの発光レベルよりも大きくなるようにする。これにより、リモコン50の正面では、指向性の高い第1の発光素子52Hの発光レベルが高く、リモコン50の正面を外れた向きでは、指向性の低い第2の発光素子52Lの発光レベルが高くなるようにする。
【0080】
リモコン50を以上のように構成した場合も、電子機器の構成は図11と同様で良い。
【0081】
図15は、図13のようにリモコン50を構成した場合の動作例を示す図である。図15(a)は、左座席(Lリア・ディスプレイ1の近く)でリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示し、図15(b)は、右座席(Lリア・ディスプレイ1の遠く)からリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示している。
【0082】
図15(a)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の近くでリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作すると、第2の発光素子52LからLリア・ディスプレイ1に届く光量に比べて、第1の発光素子52HからLリア・ディスプレイ1に届く光量の方が多くなる。したがって、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、第1の発光素子52Hからの受信強度が第2の発光素子52Lからの受信強度よりも大きくなる。
【0083】
一方、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、第1の発光素子52Hから届く光量に比べて、第2の発光素子52Lから届く光量の方が多くなる。したがって、第2の発光素子52Lからの受信強度が第1の発光素子52Hからの受信強度よりも大きくなる。
【0084】
図11の有効/無効判定部64では、Lリア・ディスプレイ1で検出された受信強度パターンを有効とし、Rリア・ディスプレイ2で検出された受信強度パターンを無効とする。
【0085】
また、図15(b)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の遠くからリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合も、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、受信強度そのものは図15(a)の場合に比べて全体として小さくなっているものの、第1の発光素子52Hからの受信強度が第2の発光素子52Lからの受信強度よりも大きくなる有効なパターンが得られる。一方、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、第2の発光素子52Lからの受信強度が第1の発光素子52Hからの受信強度よりも大きくなる無効なパターンが得られる。
【0086】
このように、リモコン50の発光素子を2つで構成した場合も、各発光素子52H,52Lから出力される方向検出信号26の受信強度パターンを検出することにより、リモコン50の向きを判定することができる。これにより、リモコン50の操作位置(操作対象となる電子機器からの距離)にかかわらず、リモコン50の向きに応じて、ユーザの意図に合った電子機器を制御対象として的確に選択することができる。
【0087】
なお、上記第2の実施形態によれば、リア・ディスプレイ1,2の双方から非常に遠い位置や、リア・ディスプレイ1,2のほぼ中央の位置からリモコン50を操作したような場合には、各リア・ディスプレイ1,2で検出される受信強度パターンが共に有効なパターンとなることもある。
【0088】
そこで、各リア・ディスプレイ1,2で有効な受信強度パターンが得られたときは、より受信強度が大きい方を有効としたり、ほぼ同じ受信強度の場合には両方を無効としたりするようにしても良い。このようにすることにより、複数の電子機器が同時に動作してしまう誤動作を防止することができる。
【0089】
この場合には、例えば、各リア・ディスプレイ1,2で検出した受信強度パターンをヘッドユニット4に送り、有効な受信強度パターンが複数得られているか否かをヘッドユニット4にて判定する。有効な受信強度パターンが複数得られている場合には、それらの受信強度を比較する。そして、受信強度が大きい方を制御対象の電子機器として選択する。また、受信強度のパターンも大きさもほぼ同じ場合には、何れのリア・ディスプレイ1,2も制御対象として選択しないようにする。この場合のヘッドユニット4は、本発明の機器選択手段を構成する。
【0090】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図16は、本発明のリモートコントロールシステムを実施した第3の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。なお、この図16において、図9および図13に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
【0091】
図17は、図16のように構成したリモコン50から送信するリモコン信号の構成例を示す図である。図17に示すように、本実施形態のリモコン信号は、ヘッダ21、カスタムコード22、キーコード23を含んで構成されている。第1の実施形態で説明した可変信号24や、第2の実施形態で説明した方向検出信号26は含んでおらず、フォーマット自体は従来のリモコン信号と同じである。
【0092】
ただし、上述のリモコン信号は、第1の発光素子52Hおよび第2の発光素子52Lの両方から同時に送信する。このとき、リモコン50の正面では、指向性の高い第1の発光素子52Hの発光レベルが高く、リモコン50の正面を外れた向きでは、指向性の低い第2の発光素子52Lの発光レベルが高くなるようにする。
【0093】
また、図18に示すように、第1の発光素子52Hから出力されるリモコン信号のキャリア周波数fHが、リア・ディスプレイ1,2の受光部の同調周波数とほぼ同一となるようにする。また、第2の発光素子52Lから出力されるリモコン信号のキャリア周波数fLが、リア・ディスプレイ1,2の受光部の同調周波数と大きく異なるようにする。例えば、fL>fHで、fL=80kHz、fH=38kHzとする。
【0094】
以上のように構成した場合、第1の発光素子52Hから送信される第1のリモコン信号(キャリア周波数がリア・ディスプレイ1,2の同調周波数にほぼ一致したリモコン信号)は、これを受信するリア・ディスプレイ1,2にとっては正常な信号として働く。一方、第2の発光素子52Lから第1のリモコン信号と同時に送信される第2のリモコン信号(キャリア周波数がリア・ディスプレイ1,2の同調周波数から大きく外れたリモコン信号)は、これを受信するリア・ディスプレイ1,2にとって、正常な信号を妨害する信号として働く。
【0095】
図19は、第3の実施形態による電子機器の要部構成を示す機能ブロック図である。図19に示すように、本実施形態の電子機器は、受光部71、リモコン信号受信部72、復調部73およびデバイス制御部74を備えて構成されている。これらのうち、例えば、受光部71、リモコン信号受信部72および復調部73はリア・ディスプレイ1,2にそれぞれ設けられ、デバイス制御部74はヘッドユニット4に備えられる。
【0096】
リモコン信号受信部72(本発明のリモコン信号受信手段に相当)は、リモコン50の各発光素子52H,52Lから送信されたリモコン信号を、受光部71を通じて受信する。
【0097】
復調部73は、送信側のリモコン50で変調されたリモコン信号を復調する。デバイス制御部74は、復調されたリモコン信号に基づいて、AVソース再生に関するデバイスの制御を実行する。この復調部73およびデバイス制御部74によって本発明の動作実行手段が構成される。なお、図19に示す各機能ブロック71〜74は、何れも電子機器が一般的に備える構成そのものである。
【0098】
図20は、第3の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作例を示す図である。図20(a)は、左座席(Lリア・ディスプレイ1の近く)でリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示し、図20(b)は、右座席(Lリア・ディスプレイ1の遠く)からリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合を示し、図20(c)は、車室内の壁面に向かってリモコン50を操作した場合を示している。
【0099】
図20(a)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の近くでリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作すると、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、第1の発光素子52Hからの受信強度が第2の発光素子52Lからの受信強度よりも大きくなる。よって、Lリア・ディスプレイ1では、正常な信号の受信強度が大きくなり、妨害信号の受信強度は小さくなる。
【0100】
これにより、全体としてLリア・ディスプレイ1の受信感度(目的とする周波数帯域(38kHzのリモコン信号を受信している際に他の周波数帯域の妨害信号が与えられたときに、それを不要なものとして排除する能力)が高い状態となる。そのため、復調部73およびデバイス制御部74は、38kHzの正常なリモコン信号を復調して制御動作を実行することが可能となる。
【0101】
一方、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、正常な信号の受信強度が妨害信号の受信強度より小さくなる。よって、全体としてRリア・ディスプレイ2の受信感度は低い状態となり、正常なリモコン信号を復調して制御動作を実行することが不可能となる。したがって、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1においてのみ、受信されるリモコン信号を有効なものとすることができる。
【0102】
また、図20(b)に示すように、Lリア・ディスプレイ1の遠くからリモコン50をLリア・ディスプレイ1に向けて操作した場合も、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1では、受信強度そのものは図20(a)の場合に比べて全体として小さくなっているものの、第1の発光素子52Hからの受信強度が第2の発光素子52Lからの受信強度よりも大きくなる。そのため、全体としてLリア・ディスプレイ1の受信感度が高い状態となる。これにより、復調部73およびデバイス制御部74は、38kHzの正常なリモコン信号を復調して制御動作を実行することが可能となる。
【0103】
一方、リモコン50が向けられていないRリア・ディスプレイ2では、第2の発光素子52Lからの受信強度が第1の発光素子52Hからの受信強度よりも大きくなる。そのため、全体としてRリア・ディスプレイ2の受信感度は低い状態となり、正常なリモコン信号を復調して制御動作を実行することが不可能となる。したがって、このように遠くからリモコン50を操作した場合にも、リモコン50が向けられているLリア・ディスプレイ1においてのみ、受信されるリモコン信号を有効なものとすることができる。
【0104】
また、図20(c)に示すように、車室内全体が非常に反射率の高い状態で、反射光だけが各リア・ディスプレイ1,2の受光部71に入るような場合には、第1の発光素子52Hからの受信強度と第2の発光素子52Lからの受信強度とがほぼ同じ大きさとなる。よって、正常な信号の受信強度と妨害信号の受信強度とがほぼ同じ状態となる。
【0105】
このとき、fL>fHに設定されているため、キャリア周波数がfLの妨害信号が支配的となり、各リア・ディスプレイ1,2の受信感度は共に低い状態となる。そのため、リア・ディスプレイ1,2の双方とも、復調部73およびデバイス制御部74において38kHzの正常なリモコン信号を復調して制御動作することが不可能となる。よって、この場合は各リア・ディスプレイ1,2に届くリモコン信号が双方とも無効となる。
【0106】
なお、この第3の実施形態によれば、リア・ディスプレイ1,2の双方から非常に遠い位置や、リア・ディスプレイ1,2のほぼ中央の位置からリモコン50を操作したような場合には、各リア・ディスプレイ1,2で検出される受信パターンが共に有効なパターンとなることもある。
【0107】
そこで、各リア・ディスプレイ1,2で有効な受信パターンが得られたときには、各リア・ディスプレイ1,2で受信したリモコン信号を両方とも無効とするようにしても良い。このようにすることにより、複数の電子機器が同時に動作してしまう誤動作を防止することができる。
【0108】
この場合には、例えば、各リア・ディスプレイ1,2で検出した受信パターンをヘッドユニット4に送り、有効な受信パターンが複数得られているか否かをヘッドユニット4にて判定する。そして、有効な受信パターンが複数得られている場合には、リア・ディスプレイ1,2で受信した何れのリモコン信号も無効にする。この場合のヘッドユニット4は、本発明の無効化手段を構成する。
【0109】
以上詳しく説明したように、第3の実施形態では、指向性の高い第1の発光素子52Hから正常な信号を発生し、指向性の低い第2の発光素子52Lからは妨害信号を発生するようにしている。これにより、リモコン50の正面から外れた位置では、受光部71の受信感度が著しく低くなるので、リモコン50が正面を向いている場合だけリモコン信号を有効とすることができる。
【0110】
したがって、リモコン50がどの受光部に向けられているのかに応じて、ユーザの意図に合った電子機器を制御対象として的確に選択することができる。また、第3の実施形態では、リモコン50だけの工夫で上述の動作を実現することができる。したがって、リア・ディスプレイ1,2やヘッドユニット4に対して、図11の受信強度検出部63や有効/無効判定部64などの追加の構成を設ける必要がないというメリットも有する。
【0111】
以上第1〜第3の実施形態においては、本発明のリモートコントロールシステムの適用例として車室内のリアエンタテイメントシステムを挙げたが、これ以外にも適用することが可能である。例えば、同一空間内(リモコン信号が同時に届く範囲内)に照明、エアコン、家庭用AV装置などの電子機器が複数配置され、1つのリモコン信号で複数の電子機器が同時に反応し得るようなケースにも、本発明のリモートコントロールシステムを適用することが可能である。
【0112】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0113】
【発明の効果】
本発明は上述したように、電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号をリモコン送信機から送信し、この可変信号を受信した電子機器において、可変信号の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を測定することにより、電子機器でのリモコン信号の受信強度を時間情報に置き換えて測定するようにしたので、リモコン信号の受信側である電子機器に高価なA/D変換器や追加の構成を設けることなく、リモコン信号の送信側であるリモコン送信機に簡単な追加の構成を設けるだけで、電子機器での受信強度を簡単に測定して制御対象を選択することができる。
【0114】
本発明の他の態様では、指向パターンが互いに異なったものとなるように複数の発光素子をリモコン送信機に配設し、当該複数の発光素子から方向検出信号を個別に送信する。そして、この方向検出信号を受信した電子機器において、各方向検出信号の受信強度パターンを検出し、当該パターンに基づいてリモコン信号の有効/無効を判定するようにしたので、リモコン送信機がどの電子機器に向けられているのかを判断することができ、ユーザの意図に合わない電子機器が間違って制御対象として選択されてしまう誤動作を防止することができる。
【0115】
本発明の他の態様では、比較的指向性の高い発光素子と比較的指向性の低い発光素子とをリモコン送信機に配設し、キャリア周波数が電子機器の同調周波数とほぼ同一のリモコン信号と、キャリア周波数が電子機器の同調周波数から外れたリモコン信号とを各発光素子から送信するようにしたので、リモコン送信機の正面から外れた電子機器では受信感度が著しく低くなり、リモコン送信機の正面が向けられている電子機器においてのみリモコン信号を有効とすることができる。これにより、ユーザの意図に合わない電子機器が間違って制御対象として選択されてしまう誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリモートコントロールシステムを実施した第1の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態によるリモコン出力回路の構成例を示す図である。
【図3】第1の実施形態によるリモコン信号の構成例を示す図である。
【図4】第1の実施形態による電子機器の要部構成例を示す機能ブロック図である。
【図5】第1の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作例を示すタイミングチャートである。
【図6】第1の実施形態によるリモコン信号生成部の構成例を示すブロック図である。
【図7】リモコン受光部の同調回路特性を示す図である。
【図8】第1の実施形態によるリモートコントロールシステムの他の動作例を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明のリモートコントロールシステムを実施した第2の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【図10】第2の実施形態によるリモコン信号の構成例を示す図である。
【図11】第2の実施形態による電子機器の要部構成例を示す機能ブロック図である。
【図12】第2の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作例を図である。
【図13】第2の実施形態によるリモコンの他の構成例を示す図である。
【図14】第2の実施形態によるリモコン信号の他の構成例を示す図である。
【図15】第2の実施形態によるリモートコントロールシステムの他の動作例を図である。
【図16】本発明のリモートコントロールシステムを実施した第3の実施形態に係るリアエンタテイメントシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【図17】第3の実施形態によるリモコン信号の構成例を示す図である。
【図18】第3の実施形態によるリモコン信号のキャリア周波数について説明するための図である。
【図19】第3の実施形態による電子機器の要部構成例を示す機能ブロック図である。
【図20】第3の実施形態によるリモートコントロールシステムの動作例を図である。
【図21】従来のリモートコントロールシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【図22】従来の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1 Lリア・ディスプレイ
1a リモコン受光部
2 Rリア・ディスプレイ
2a リモコン受光部
3 リモコン
4 ヘッドユニット
24 可変信号
25 方向検出信号
26 方向検出信号
31 受光部
32 リモコン信号受信部
33 時間測定部
34 機器選択部
41 リモコン信号発生部
42 キャリア発生部
43 ミキサ
50 リモコン
51L 左の発光素子
51C 中央の発光素子
51R 右の発光素子
61 受光部
62 リモコン信号受信部
63 受信強度検出部
64 有効/無効判定部
52H 指向性の高い発光素子
52L 指向性の低い発光素子
71 受光部
72 リモコン信号受信部
73 復調部
74 デバイス制御部
Tr2 トランジスタ(電源スイッチ)
C コンデンサ

Claims (24)

  1. 遠隔にある電子機器を制御するためのリモコン信号を生成して送信するリモコン送信機と、上記リモコン信号を受信して制御動作を行う複数の電子機器とを備え、上記複数の電子機器を単一の上記リモコン送信機で操作できるように成されたリモートコントロールシステムであって、
    上記電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号を生成する可変信号生成手段と、
    上記可変信号生成手段により生成された可変信号を上記リモコン送信機の発光部から送信する可変信号送信手段と、
    上記可変信号送信手段により送信された可変信号を上記電子機器の受光部にて受信する可変信号受信手段と、
    上記可変信号受信手段により上記可変信号の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を上記複数の電子機器毎に測定する時間測定手段と、
    上記時間測定手段により上記複数の電子機器毎に測定された時間を比較して制御対象となるべき電子機器を選択する機器選択手段とを備えたことを特徴とするリモートコントロールシステム。
  2. 上記可変信号生成手段は、上記発光部からの出力強度が徐々に低減していく信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のリモートコントロールシステム。
  3. 上記可変信号生成手段は、上記可変信号受信手段の同調周波数からキャリア周波数が徐々にずれていく信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のリモートコントロールシステム。
  4. 遠隔にある電子機器を制御するためのリモコン信号を生成して送信するリモコン送信機と、上記リモコン信号を受信して制御動作を行う複数の電子機器とを備え、上記複数の電子機器を単一の上記リモコン送信機で操作できるように成されたリモートコントロールシステムであって、
    指向パターンが互いに異なるように上記リモコン送信機上に配設された複数の発光素子と、
    方向検出信号を生成して上記複数の発光素子から個別に送信する方向検出信号送信手段と、
    上記方向検出信号送信手段により送信された方向検出信号を上記電子機器の受光部にて受信する方向検出信号受信手段と、
    上記方向検出信号受信手段により受信された各発光素子からの方向検出信号の受信強度パターンに基づいて、上記リモコン送信機から送信されて上記受光部にて受信されたリモコン信号の有効/無効を判定する判定手段とを備えたことを特徴とするリモートコントロールシステム。
  5. 上記複数の発光素子は、それぞれが異なる角度で上記リモコン送信機上に配設されて成ることを特徴とする請求項4に記載のリモートコントロールシステム。
  6. 上記複数の発光素子は、比較的指向性の高い第1の発光素子と、比較的指向性の低い第2の発光素子とから成ることを特徴とする請求項4に記載のリモートコントロールシステム。
  7. 上記方向検出信号送信手段は、上記第1の発光素子から出力される方向検出信号の出力レベルが、上記第2の発光素子から出力される方向検出信号の出力レベルよりも大きくなるように、上記方向検出信号を生成して送信することを特徴とする請求項6に記載のリモートコントロールシステム。
  8. 上記複数の電子機器毎に検出される上記方向検出信号の受信強度パターンを参照して、2以上の電子機器で有効な受信強度パターンが得られているか否かを判定し、上記2以上の電子機器で有効な受信強度パターンが得られている場合には、その中から受信強度が高い方を制御対象となるべき電子機器として選択する機器選択手段を備えたことを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載のリモートコントロールシステム。
  9. 上記機器選択手段は、有効な受信強度パターンが得られている2以上の電子機器における受信強度がほぼ同一である場合には、上記2以上の電子機器を何れも制御対象となるべき電子機器として選択しないようにすることを特徴とする請求項8に記載のリモートコントロールシステム。
  10. 遠隔にある電子機器を制御するためのリモコン信号を生成して送信するリモコン送信機と、上記リモコン信号を受信して制御動作を行う複数の電子機器とを備え、上記複数の電子機器を単一の上記リモコン送信機で操作できるように成されたリモートコントロールシステムであって、
    上記リモコン送信機上に配設された比較的指向性の高い第1の発光素子および比較的指向性の低い第2の発光素子とから成る複数の発光素子と、
    上記第1の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数とほぼ同一となり、上記第2の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数と異なるように、キャリア周波数の異なるリモコン信号を生成して上記複数の発光素子から送信するリモコン信号送信手段と、
    上記リモコン信号送信手段により送信されたリモコン信号を上記電子機器の受光部にて受信するリモコン信号受信手段と、
    上記リモコン信号受信手段により受信されたリモコン信号に基づいて上記電子機器の制御動作を行う動作実行手段とを備えたことを特徴とするリモートコントロールシステム。
  11. 上記リモコン信号送信手段は、上記第1の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルが、上記第2の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルよりも大きくなるように、上記リモコン信号を生成して送信することを特徴とする請求項10に記載のリモートコントロールシステム。
  12. 上記複数の電子機器毎に上記第1の発光素子および上記第2の発光素子から受信されるリモコン信号の受信パターンを参照して、2以上の電子機器でほぼ同一の受信パターンが得られている場合には、上記2以上の電子機器で受信されたリモコン信号を無効とする処理を行う無効化手段を備えたことを特徴とする請求項10または11に記載のリモートコントロールシステム。
  13. 請求項1に記載のリモートコントロールシステムに用いられるリモコン送信機であって、
    上記電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号を生成する可変信号生成手段と、
    上記可変信号生成手段により生成された可変信号を発光部から送信する可変信号送信手段とを備えたことを特徴とするリモコン送信機。
  14. 上記可変信号生成手段は、上記発光部からの出力強度が徐々に低減していく信号を生成することを特徴とする請求項13に記載のリモコン送信機。
  15. 上記可変信号生成手段は、上記電子機器の同調周波数からキャリア周波数が徐々にずれていく信号を生成することを特徴とする請求項13に記載のリモコン送信機。
  16. 請求項4に記載のリモートコントロールシステムに用いられるリモコン送信機であって、
    指向パターンが互いに異なるように配設された複数の発光素子と、
    方向検出信号を生成して上記複数の発光素子から個別に送信する方向検出信号送信手段とを備えたことを特徴とするリモコン送信機。
  17. 上記複数の発光素子は、それぞれが異なる角度で配設されて成ることを特徴とする請求項16に記載のリモコン送信機。
  18. 上記複数の発光素子は、比較的指向性の高い第1の発光素子と、比較的指向性の低い第2の発光素子とから成ることを特徴とする請求項16に記載のリモコン送信機。
  19. 上記方向検出信号送信手段は、上記第1の発光素子から出力される方向検出信号の出力レベルが、上記第2の発光素子から出力される方向検出信号の出力レベルよりも大きくなるように、上記方向検出信号を生成して送信することを特徴とする請求項18に記載のリモコン送信機。
  20. 請求項10に記載のリモートコントロールシステムに用いられるリモコン送信機であって、
    比較的指向性の高い第1の発光素子および比較的指向性の低い第2の発光素子とから成る複数の発光素子と、
    上記第1の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数とほぼ同一となり、上記第2の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数と異なるように、キャリア周波数の異なるリモコン信号を生成して上記複数の発光素子から送信するリモコン信号送信手段とを備えたことを特徴とするリモコン送信機。
  21. 上記リモコン信号送信手段は、上記第1の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルが、上記第2の発光素子から出力されるリモコン信号の出力レベルよりも大きくなるように、上記リモコン信号を生成して送信することを特徴とする請求項20に記載のリモコン送信機。
  22. 請求項1に記載のリモートコントロールシステムに用いられる電子機器であって、
    上記電子機器にとっての受信強度が徐々に低下していく可変信号を受光部にて受信する可変信号受信手段と、
    上記可変信号受信手段により上記可変信号の受信を感知してから感知できなくなるまでの時間を測定する時間測定手段とを備え、
    上記時間測定手段により測定した時間情報を、制御対象となるべき電子機器を選択する機器選択手段に供給するようにしたことを特徴とする電子機器。
  23. 請求項4に記載のリモートコントロールシステムに用いられる電子機器であって、
    上記リモコン送信機上に指向パターンが互いに異なるように配設された複数の発光素子から送信された方向検出信号を受光部にて受信する方向検出信号受信手段と、
    上記方向検出信号受信手段により受信された各発光素子からの方向検出信号の受信強度パターンに基づいて、上記リモコン送信機から送信されて上記受光部にて受信されるリモコン信号の有効/無効を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする電子機器。
  24. 請求項10に記載のリモートコントロールシステムに用いられる電子機器であって、
    上記リモコン送信機上に配設された比較的指向性の高い第1の発光素子および比較的指向性の低い第2の発光素子から送信されたリモコン信号であって、上記第1の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数とほぼ同一となり、上記第2の発光素子から出力されるリモコン信号のキャリア周波数が上記電子機器の同調周波数と異なるように成されたリモコン信号を受光部にて受信するリモコン信号受信手段と、
    上記リモコン信号受信手段により受信されたリモコン信号に基づいて制御動作を行う動作実行手段とを備えたことを特徴とする電子機器。
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