JP2005010239A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ふち無しプリント実施時に、記録用紙が斜行して搬送されてきた場合に、プリント出力すると用紙のふちに余白部分が発生するという問題がある。よって、用紙が斜行しても余白の生じない画像の提供を可能とする。
【解決手段】搬送シートの位置ずれを検知する検知手段、走査線の照射位置を補正する補正手段を有する装置において、前記位置ずれ検知手段の検知結果に基づいて、走査線の照射位置を補正し、さらに画像の書き出し位置を制御する制御手段を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】搬送シートの位置ずれを検知する検知手段、走査線の照射位置を補正する補正手段を有する装置において、前記位置ずれ検知手段の検知結果に基づいて、走査線の照射位置を補正し、さらに画像の書き出し位置を制御する制御手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子写真技術を用いたLBP(レーザビームプリンタ)や複写機等の画像形成装置に関する。特に、画像を用紙に転写する際に、用紙のふちに余白を設けないふち無しプリント技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は従来の画像形成装置における印字位置調整機構の構成を示す図である。図において、1201は画像形成を行うための感光ベルトである。1202は感光ベルト1201に潜像を形成するレーザーである。1203は用紙送りタイミングを決めるレジストクラッチ(レジストローラ)である。
【0003】
1204は搬送される用紙を検知する紙センサであり、レジストクラッチ1203に対して反感光ベルト1201側に設けられている。1205は用紙の送り方向に対して垂直方向の横端のズレ量を検知するズレ量検知センサである。また、1206は用紙の送り方向を示す。1207は出力用紙である。
【0004】
上記構成を有する従来の画像形成装置の印字位置調整機構において、制御回路(図示せず)は、ズレ量検知センサ1205によって紙送り方向に対して垂直方向の用紙のズレ量を検知し、また、紙センサ1204によって紙送り方向の用紙位置を検知する。さらに、取得したこれらの情報を基に、レーザー1202を駆動するレーザー制御回路(図示せず)への画像データの転送タイミング、およびレジストクラッチ1203の用紙送りタイミングを調整していた(特許文献1参照)。
【0005】
そして、所定値以上のずれ量を検出した場合は、用紙への画像記録の位置精度が非常に悪いので、ジャムとして画像形成装置を停止させていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平2000−335010号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、紙送り(搬送)方向の画像位置精度は、レジストクラッチの連結時間によって支配的に決定されていた。特に、高速印刷を行う場合、レジストクラッチの連結時間のため、画像位置精度は印字速度に比例して劣化するという問題があった。
【0008】
また、高速印刷を行う場合、センサによる用紙送りタイミングの検知ずれ、部品の機械的な取り付け誤差、耐久性などによっても、画像位置精度が劣化するという問題があった。
【0009】
また一方では、所定値以下のずれ量であっても、画像の記録位置品位を優先するユーザによっては、画像の記録精度が満足できない場合が多々あった。このため、従来の方式では、ユーザが、画像の品位が満足できるものか否かを一枚一枚出力紙をチェックして確かめなければならなかった。
【0010】
また、ジャムとして画像形成装置が停止した場合、その用紙を含め、両面パス内に存在する用紙の全てが無駄になってしまうばかりでなく、画像形成装置のダウンタイムが長くなり、装置の稼働率が下がっていた。
【0011】
さらに、画像を用紙に転写する際に、用紙のふちに余白を設けないふち無しプリントを実施する際に、用紙が斜行している場合などには図19に示すように用紙のふちに余白ができてしまい画像の品位が低下するという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、用紙送りタイミングを高精度に検知できるとともに、部品の取り付け誤差や耐久性による画像位置精度の劣化を排除でき、画像位置を常に高精度に調整することができるばかりでなく、出力紙を一枚一枚チェックすることなく、ユーザが満足するような記録位置精度を得ることができ、しかも、印刷済みの用紙を無駄にすることなく、画像形成装置のダウンタイムを極力無くし、さらに、ふち無しプリントを実施した際に、用紙が斜行等の位置ずれがある場合においても画像の品位を低下させない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、画像データに応じて変調されたレーザービームを偏向する偏向手段と、前記レーザービームを感光体上に結像させる結像系を有する走査光学装置とそれに対応する像担持体を設け、前記走査光学装置から出射された光束を対応する像担持体面上に導光し、前記像担持体面上を走査して、前記像担持体面に画像を形成し、さらに前記走査光学装置が前記像担持体上への光束の照射位置を補正する補正手段を備えた画像形成装置において、搬送シートの位置ずれ量を検知するずれ量検知手段と、前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、前記補正手段により照射位置を補正し、前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、画像の書き出し位置を制御することを特徴とする。
【0014】
また、前記ずれ量検知手段は、画像を読み取る複数の読取画素を有し、該複数の読取画素が前記シートの搬送方向に対して垂直方向に並ぶように、前記搬送されるシートの通過領域であって、前記給送パスに配置されたシート読取手段を備え、さらに前記シート読取手段の前記複数の読取画素を繰り返し読み出すことにより読み出すことにより前記搬送されるシートの位置ずれ量を検知することを特徴とする。
【0015】
また、前記走査光学装置は、少なくとも1つの屈折光学素子を有する屈折部と少なくとも1つの回折光学素子を有する回折部を含むことを特徴とする。
【0016】
また、前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記回折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする。
【0017】
また、前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記屈折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする。
【0018】
また、前記回折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする。
【0019】
また、前記屈折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする。
【0020】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする。
【0021】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して水平方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする。
【0022】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向の横ズレ量および/または斜行量であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置および画像形成制御方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
[全体構成]
図1は実施の形態における画像形成装置の構成を示す図である。この画像形成装置は、画像形成装置本体10、折り装置40およびフィニッシャ50から構成される。また、画像形成装置本体10は、原稿画像を読み取るイメージリーダ11およびプリンタ13から構成される。
【0025】
イメージリーダ11には、原稿給送装置12が搭載されている。原稿給送装置12は、原稿トレイ12a上に上向きにセットされた原稿を、先頭頁から順に1枚づつ図中左方向に給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット21を左側から右側へ走査させることにより原稿を読み取る。読み取り後、外部の排紙トレイ12bに向けて原稿を排出する。
【0026】
原稿の読み取り面がスキャナユニット21のランプからの光で照射され、その原稿からの反射光がミラー22、23、24を介してレンズ25に導かれる。このレンズ25を通過した光は、イメージセンサ26の撮像面に結像する。
【0027】
そして、原稿の画像を主走査方向に1ライン毎にイメージセンサ26で読み取りながら、スキャナユニット21を副走査方向に搬送することによって原稿の画像全体の読み取りを行う。光学的に読み取られた画像は、イメージセンサ26によって画像データに変換されて出力される。イメージセンサ26から出力された画像データは、図示しない画像信号制御部(画像処理回路)において所定の処理が施された後、プリンタ13の図示しない露光制御部(レーザー制御回路)にビデオ信号として入力する。
【0028】
プリンタ13の露光制御部30の概略構成を示したものが図14である。入力された画像情報に基づいて各々変調された各光束(レーザー光)が後述する走査部3Cを出射し、後述する回折光学素子10Cを通過した後に感光ベルト31面上を照射する。感光ベルト31には、走査されたレーザー光に応じた静電潜像が形成される。この感光ベルト31上の静電潜像は、現像器33から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。また、レーザー光の照射開始と同期したタイミングで、各カセット34、35、36、37、手差給紙部38または両面搬送パスから用紙が給紙され、レジストローラ43を介して画像形成部に搬送される。
【0029】
この用紙は感光ベルト31と転写ローラ39との間に搬送され、感光ベルト31に形成された現像剤像は、転写ローラ39で給紙された用紙上に転写される。現像剤像が転写された用紙は、定着部32に搬送され、定着部32は用紙を熱圧することによって現像剤像を用紙上に定着させる。定着部32を通過した用紙は、フラッパおよび排出ローラを経てプリンタ13から外部(折り装置40)に向けて排出される。
【0030】
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン状態)で排出するときには、定着部32を通過した用紙をフラッパの切換動作により一旦、反転パス42内に導き、その用紙の後端がフラッパを通過した後、用紙をスイッチバックさせて排出ローラによりプリンタ13から排出する。
【0031】
また、手差給紙部38からOHP用紙等の硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成する場合、用紙を反転パスに導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ状態)で排出ローラにより排出する。
【0032】
さらに、用紙の両面に画像形成を行う両面記録が設定されている場合、フラッパの切換動作により、未記録用紙を用紙を反転パス42に導いた後、両面搬送パスに搬送する。両面搬送パスに導かれた用紙は、両面搬送ローラ40を経由して両面搬送ローラ41にニップした位置まで搬送され、次の給紙タイミングまで一時停止する。両面搬送パスに、両面搬送ローラ41にニップした位置に停止する用紙が既に有る場合は、両面搬送ローラ41の上流に位置する両面搬送ローラ40にニップした位置に用紙を停止することになる。
【0033】
ここで、両面搬送パスに、両面搬送ローラ41にニップした位置に停止する用紙が無くてもカセット35を使用している場合は、用紙は搬送ローラ40にニップした位置まで搬送され、用紙を停止する。
【0034】
そして、カセットから給紙されて、画像形成部に搬送された後に、両面搬送ローラ41にニップされている片面プリント済の用紙を再給紙する。その後、片面給紙プリント済みの用紙が画像形成部に搬送されると、カセットから用紙を給送する。この上記動作を繰り返す交互給紙により両面記録を行う。この時、両面搬送パスには、最大2枚の用紙が滞留していることになる。
【0035】
プリンタ13から排出された用紙は折り装置40に送られる。この折り装置40は、用紙をZ形に折りたたむ処理を行う。例えば、A3サイズやB4サイズの用紙で、かつ折り処理が指定されている場合、折り装置40で折り処理を行い、それ以外の場合、プリンタ13から排出された用紙は折り装置40を通過してフィニッシャ50に送られる。このフィニッシャ50には、画像が形成された用紙に挿入するための表紙、合紙などの特殊用紙を給送するインサータ90が設けられている。フィニッシャ50では、製本処理、綴じ処理、穴あけ等の各処理が行われる。
【0036】
また、第1の排出トレイ51は、主にステープルや製本処理が設定されていない用紙や後述するエラーシートが排出されるトレイである。第2の排出トレイ52は、ステープル処理トレイ53でステープル処理されたシートが排出されるトレイである。尚、本実施形態では、画像形成装置の像担持体として感光ベルトを用いたが、感光ドラムであっても構わない。
【0037】
また、画像形成装置には、操作パネル60が設けられている。図13は画像形成装置に設けられた操作パネル60の構成を示す図である。図において、400は複写開始を指示するコピースタートキーである。401は標準モードに戻すためのリセットキーである。402はガイダンス機能を使用するときに押下するガイダンスキーである。403は設定枚数等の数値を入力するテンキーである。404は数値をクリアするクリアキーである。405は連続コピー中にコピーを停止させるストップキーである。406はステープルモード、製本モードあるいは両面プリント設定等の各種モードの設定やプリンタの状態を表示する液晶表示部およびタッチパネルである。407は連続コピー中あるいはファックスやプリンタとして使用中に割り込んで緊急コピーをとるための割り込みキーである。408は個人別や部門別にコピー枚数を管理するための暗証キーである。409は画像形成装置本体の電源をON/OFFするためのソフトスイッチである。410は画像形成装置の機能を変更するときに使用する機能キーである。411は、オートカセットチェンジのON/OFFや省エネモードに入るまでの設定時間の変更など、予めユーザが項目を設定するユーザモードに入るためのユーザモードキーである。
【0038】
[紙送りタイミングと画像書き出しタイミング]
図2は感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。図において、205は紙搬送パスである。206は両面記録用の循環パスである。31は前述した感光ベルトである。202は感光ベルト31に潜像を形成するレーザー素子である。尚、このレーザー素子202の配置は便宜的に描かれており、実際の配置とは異なる。203は紙搬送ローラ(レジストローラ)であり、紙搬送パス205に沿って送られてくる用紙を一旦突き当てた状態で滞留させた後、所定の紙送りタイミングに合わせて感光ベルト31側に送り出す。
【0039】
204は用紙位置を検出するために画像を読み取る画像読取センサ(イメージセンサ)であり、CCDやCIS等の光電変換素子アレイから構成される。本実施形態ではCIS(コンタクトイメージセンサ)が用いられる。このCIS204は感光ベルト31から距離L1だけ離れたレジストローラ203側に配置されている。また、CIS204は後述する画像形成ポイント(a点)から距離L2だけ離れたレジストローラ203側に配置されている。さらに、CIS204は後述するBD検出器108から紙送り方向に対して垂直方向に距離L3だけ離れて配置されている。
【0040】
108はレーザー素子(単にレーザーという)202の照射時期を検出するビームディテクト(BD)検出器である。レーザー光は、ポリゴンミラーによってBD検出器108に照射された後、振られて感光ベルト31上に照射されると、感光ベルト31上には、潜像が形成される。
【0041】
図中、a点は画像形成ポイントを示す。例えば、用紙がa点を5mm過ぎたタイミングでレーザー202による画像形成を行った場合、感光ベルト31の回転と用紙107の搬送が同期して行われ、結果として、出力画像は用紙先端から5mmの位置に形成される。
【0042】
よって、ふち無しプリント実施時には、用紙がa点に到達したタイミングでレーザー202による画像形成を行った場合、感光ベルト31の回転と用紙107の搬送が同期して行われ、結果として、出力画像は用紙先端から0mmの位置に形成されるるため、先端の余白が無いふち無しの画像となる。
【0043】
また、図中、b点は転写ポイントを示し、c点はレーザー書き出しポイントを示す。レーザー書き出しポイントc点で、レーザー102によって感光ベルト31上に潜像が形成されると、現像ユニットを経由し、転写ポイントb点でトナーが用紙上に転写され、画像形成が行われる。
【0044】
この画像形成の際、レジストローラ203から送り出された用紙107は、紙搬送パス205に沿って感光ベルト31側に搬送され、CIS204によって先端検知されてから距離L2だけ進んだときに、感光ベルト31にレーザー光を照射するように制御が行われる。具体的に、用紙107が距離L2進む時間をタイマでカウントし、その時間が経過すると、レーザー光を感光ベルト31に照射する。
【0045】
更に高精度にレーザー書き出し位置を調整するためには、用紙の紙送り方向(便宜上、副走査方向という)のタイミング、およびこの紙送り方向に対して垂直方向(便宜上、主走査方向という)のタイミングを検知し、この検知情報にしたがってレーザー光による書き出しを制御する必要がある。
【0046】
すなわち、CIS204で用紙の先端位置が検知されてから画像形成の開始時期を決定し、用紙が距離L2だけ進んだときにレーザーによる書き出しを開始することで、副走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。したがって、距離L2は、CIS204が、用紙107の先端を検出してから、この用紙の送り方向に対して垂直方向のズレを検出し、それぞれの方向におけるレーザー光の書き出しのタイミングを設定するまでの時間に相当する距離を少なくとも有していることが必要になる。
【0047】
また、通常の画像形成装置では、用紙の搬送スピードと感光ベルト31の回転速度は等しく設定されている。これは、CIS204から距離L2だけ進んだ位置(画像形成ポイントa点)から、転写ローラ39と感光ベルト31のニップ位置である用紙への転写位置(転写ポイントb点)までの距離L1−L2と、レーザーの書き出し位置(書き出しポイントc点)から用紙への転写位置(転写ポイントb点)までの感光ベルト31上の円周(周回)距離とが等しいことを意味する。
【0048】
そして、CIS204で用紙の横端位置(横レジ)が検知されると、ビームディテクタ(BD)108からCIS204の下端までの距離L3に、CIS204の下端から用紙の横端位置までの距離xを加えた距離(x+L3)を算出し、ビームディテクタ108によってレーザー光が検知されてから上記算出された距離だけレーザー光が主走査方向に振られた後、レーザーによる書き出しを開始することで、主走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。
【0049】
ところで、図23に示すように用紙が斜行して搬送されてきた場合を考えると、ビームディテクタ(BD)108からCIS204の下端までの距離L3に、CIS204の下端から用紙の横端位置までの距離xとさらに用紙の斜行量に応じた補正値Δαを加えた距離(x+L3+Δα)を算出して、レーザーの書き出しを開始することで、主走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。ただし、Δαは斜行量に応じた値であるので、各ラインごとに異なる値をとる。
【0050】
このようなレーザー光による副走査方向および主走査方向の画像の書き出し位置の調整は、後述するタイミングコントロールユニット(TCU)105によって行われる。すなわち、TCU105は、レジストローラ203をオンにして用紙の搬送を開始させた後、CIS204からの検知信号に基づき、書き出しタイミングをレーザー制御回路27に出力する。レーザー制御回路27は、TCU105から出力された書き出しタイミングに同期し、画像処理回路(図示せず)から送られてきた画像データを基にレーザー素子202を駆動する。
【0051】
[CISの構成]
図3はCIS204の構成を示す図である。このCIS204は、画像読取部205およびLED発光部206から構成される。画像読取部205は、受光素子部およびシフトレジスタが1チップ内に収納された複数のチップ(1〜n)211〜217、セレクタ215および出力部216から構成される。本実施形態では、チップ数は7個である(n=7)。各チップ内の受光素子部には、それぞれ1000個の読み取り画素が設けられている。
【0052】
CIS全体で有効画素数7000個の読み取り画素のうち、副走査方向の読み取り(後述する先端および斜行検知)には、先頭に位置するチップ(1)211内の1000個の読み取り画素が使用される。一方、主走査方向の読み取り(後述する横端検知)には、残りの6チップ(2〜6)212〜216内の6000個の読み取り画素が使用される。尚、上記複数のチップの合計である有効画素数は一例であり、特に限定されるものではなく、任意の数でよい。また、チップ分割も、本実施形態の1:(n−1)に限らず、任意の分割数でよい。
【0053】
画像読取部205では、TCU105からのセレクタ信号によってセレクタ215が特定のチップ、例えば先端および斜行検知に使用されるチップ211だけを有効に選択すると、受光素子部211aで検知された画像信号は、TCU105からのロード信号(CIS−SH)によって一旦、シフトレジスタ211bに読み出された後、TCU105からのクロック(CLK)に従って順次、シフトレジスタ211bからセレクタ215を介して出力部216に転送される。出力部216は転送されたシリアルの画像信号をパラレルデータに変換し、CISデータとして出力する。
【0054】
また、TCU105からのセレクタ信号によってセレクタ215が横端検知に使用されるチップ212〜217を有効に選択すると、各受光素子部212a〜217aで検知された画像信号は、TCU105からのロード信号によって一旦、シフトレジスタ212b〜217bに読み出された後、TCU105からのクロック(CLK)に従って順次、シフトレジスタ212b〜217bからセレクタ215を介して出力部216に転送される。出力部216は、転送されたシリアルの画像信号をパラレルデータに変換し、CISデータとして出力する。
【0055】
一方、LED発光部206は、直列に接続されたLED群が複数並列に接続されたLED部221、および各LED群のカソード側に接続され、各LED群に流れる電流を調節するLED電流調節回路222から構成される。LED電流調節回路222は、TCU105からの光量制御データにしたがって、LED部221の全体のLED発光量を調節する。
【0056】
図4は先端検知、斜行検知および横端検知を行う際のCIS204のクロック(CLK)、ロード信号(CIS−SH)および画像信号の変化を示すタイミングチャートである。先端検知および斜行検知の場合(図中、A、C)、使用される受光素子部211aは1チップ分であり、ロード信号によって繰り返し読み出される電荷蓄積時間は短くなる。この場合、TCU105からの光量制御データによって、LED電流調節回路222によるLED電流値を高く設定し、LED発光量を多くすることにより、読み取り画像のS/N比の低下を防ぐ。一方、横端検知の場合(図中、B)、使用される受光素子部212a〜217aは6つであり、ロード信号によって繰り返し読み出される電荷蓄積時間は比較的長くなる。
【0057】
この場合、TCU105からの光量制御データによって、LED電流調節回路222によるLED電流値を低く設定し、LED発光量を少なくしても、読み取り画像のS/N比を維持できる。
【0058】
図5は用紙の通過領域に対するCIS204の配置を示す図である。CIS204は、用紙107の搬送方向に対して垂直方向に読み取り画素が並ぶように配置される。しかも、CIS204の一端が通過する用紙107の略中央の位置となり、他端が通過する用紙107の横端を越えた位置となるように、CIS204は配置される。CIS204の用紙107の略中央側には、チップ(1)211が位置し、横端を越えた側には、チップ(7)217が位置する。
【0059】
図6はCIS204における先端検知領域および横端検知領域を示す図である。先端(斜行)検知領域は、前述したように、用紙107の略中央側に位置するCIS204内の受光素子部211aに含まれる1000画素分に相当し、先端(斜行)検知を行っている間、残りのCIS内の読み取り画素は使用されない(図中、×で表示)。一方、横端検知領域は、CIS204内の残りの受光素子部212a〜217aに含まれる6000画素分に相当し、横端検知を行っている間、先端検知で使用される受光素子部211aの1000画素分は使用されない(図中、×で表示)。
【0060】
このように、先端検知や横端検知にそれぞれの検出に適したCIS204の読み取り画素の必要な画素データのみを取り込むような処理を実施して、それぞれの検知に不必要なデータをなるべく取り込まないようにしている。
【0061】
図7はCIS204の最大検知幅を示す図である。画像形成装置で使用される最大用紙幅をLmaxとし、最小用紙幅をLminとすると、最大検知幅Xは、ほぼ1/2(Lmax−Lmin)となり、このような最大検知幅Xを有するCIS204を用いればよいことがわかる。
【0062】
ここで、CISを先端(斜行)検知に用いた場合の有用性について示す。例えば、紙送り速度(PS)を800mm/S、最大検知幅(X)を100mm、主走査/副走査分解能Ph,Pvをそれぞれ0.05mmとした場合、センサ1ラインの読み取り周期=PS/Pv=16KHz、センサ画素数=X/Ph=2000ドットとなり、通常のセンサの使用方法では、VCLK=16KHz*2000dot=32MHzとなる。つまり、32MHzで動作可能なセンサが求められる。
【0063】
しかし、本実施形態で示す方式では、仮に副走査方向の読み取りに使用される画素数を1/10の200ドットとすることにより、VCLK=16KHz*200dot=3.2MHzとなる。つまり、3.2MHzで動作可能なセンサを使用でき、安価なCISを採用できる。また、主走査方向の読み取りでは、クロックVCLKを3.2MHzに設定したので、10ライン距離が進む間に1回しか検知できないことになるが、横端検知であるので、遅くてもよい。
【0064】
また、先端検知と斜行検知に利用される画素データとして、主走査方向に複数画素を利用しているので、従来の単一の光学式センサやメカニカルな紙検知センサに比べて、先端検知用のセンサを必要しないため、部品点数の軽減により画像形成装置をよりコンパクトにすることができる。
【0065】
そして、先端検知と斜行検知の検知後に横端検知を行うことにより、それぞれの検知方法として別の手法を採用でき、それぞれの検知に適した検知方法の採用により、検知精度を向上することが可能になる。
【0066】
特に、先端検知において、主走査方向の一部の複数画素のデータを利用することは、検出精度向上に寄与する。何故なら、同一の読み取りクロックで複数全画素を読み取る場合と比べて、読み取り周期が短くなり、用紙搬送方向の画素データ密度が高くなるので、結果として検出精度が向上する。
【0067】
そして、シーケンス上、用紙の先端が最初にCISに検知されるのに、用紙の先端検知を先に処理せずに、先端検知と横端検知を同時に行うと、横端検出をするためにはCISの複数の全画素を読み取らねばならず、先端検知の周期が長くなってしまうので精度の高い先端検出が出来ない。従って、先端検知(斜行検知)後に横端検知するといった順番で処理することは、より正確な先端検知を可能にする。
【0068】
更に、先端検知と横端検知を別々に実行することによって、それぞれ最適な検知周期で検知処理を最短時間に設定できるので、レジストローラと画像形成部の間隔に相当する搬送距離を短くでき、装置をコンパクトにすることが可能になる。
【0069】
[照射位置補正]
次に本発明の特徴とする走査光学装置の走査線の傾きずれを調整(補正)する方法及びその光学素子について説明する。
【0070】
図15は走査光学装置30とそれに対応する像担持体31とを示した要部概略図、図16は図15に示した光学系の主走査方向の要部断面図である。
【0071】
図15、図16において1は光源手段であり、例えば半導体レーザーより成っている。2は第1の光学素子としてのコリメーターレンズであり、光源手段1から出射された発散光束(光ビーム)を略平行光束に変換している。3は開口絞りであり、通過光束(光量)を制限している。4は第2の光学素子としてのシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)であり、副走査方向にのみ所定の屈折力を有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像として結像させている。
【0072】
5は偏向素子としての、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)より成る光偏向器であり、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印E方向に一定速度で回転している。
【0073】
6はfθ特性を有する第3の光学素子(結像系)としての走査光学素子であり、少なくとも1つの屈折光学素子を有する屈折部と少なくとも1つの回折光学素子を有する回折部とを有している。屈折部は主走査方向と副走査方向とで互いに異なるパワーを有する単一のプラスチック製のトーリックレンズ61より成り、該トーリックレンズ61の主走査方向の両レンズ面は非球面形状より成っている。回折部は主走査方向と副走査方向とで互いに異なるパワーを有する長尺の回折光学素子10cを有している。本実施形態では前述した走査線の傾きずれの調整を回折光学素子10cの位置を、用紙位置を検出するために画像を読み取る画像読取センサ(イメージセンサ)からの信号に基づいて変位させることにより、感光ベルト面(被走査面)上への光束の照射位置(入射位置)を調整し、これにより各色間の副走査方向のレジストレーションずれを小さく抑えている。
【0074】
本実施形態では光偏向器5の回転軸と感光ベルト31面(被走査面)の中点より該光偏向器5側にトーリックレンズ61、該感光ベルト31面側に回折光学素子10cを配している。走査光学素子6は光偏向器5によって偏向された画像情報に基づく光束を感光ベルト31面上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aの面倒れを補正している。また本実施形態における回折光学素子10cは射出成形により製作されたプラスチック製より構成しているが、これに限らず、例えばガラス基盤の上にレプリカで回折格子を製作しても同等の効果が得られる。尚、符番1,2,3,4,5,61の各要素は走査部3cの一要素を構成している。本実施形態ではこの走査部3cと回折光学素子10cとを分けて本体シャーシに固定している。
【0075】
本実施形態における走査光学装置30において半導体レーザー1から出射した発散光束はコリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)を制限してシリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで偏向された光束はトーリックレンズ61と回折光学素子10cとを介して感光ベルト31面上に導光され、該光偏向器5を矢印E方向に回転させることによって、該感光ベルト31面上を矢印F方向に光走査している。そして上述の様に潜像を対応する感光ベルト31面上に形成し、その後、転写材Pに転写して1枚の画像を形成している。
【0076】
次に走査光学装置の走査線の傾きずれの調整(補正)について図17(A),(B)を用いて説明する。同図(A)において前記図15に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0077】
同図においては前述の如く感光ベルト31面上を走査する光束Lが光源手段、コリメーターレンズ、開口絞りを含んで構成されるレーザユニット31Aより出射して副走査方向に所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4を通過し、光偏向器5により偏向反射されてトーリックレンズ61と回折光学素子10cを通過した後、感光ベルト31面上を照射する。
【0078】
本実施形態の走査光学装置においては回折光学素子を光軸を中心にして矢印A方向に回動(回転移動)することにより、感光ベルト面上に走査される光束Lは同図(A)の点線Cで示すように傾いて走査される。
【0079】
本実施形態における走査光学装置においては回折光学素子を図中矢印A方向に10分回動することで、同図(B)に示すように感光ベルト面上における走査線の右端がおおよそ0.3mm高くなり、また左端がおおよそ0.3mm低くなる。
【0080】
この回折光学素子の回動量(回転移動量)と走査線の傾き量とは、ほぼ比例した関係にあるため、傾きずれを補正する必要量分だけ回折光学素子を回動させることにより、走査線の傾きを調整することができる。即ち、本実施形態では前述した検出手段で得られる信号(検出結果)に基づいて回折光学素子を光軸を中心にして所定量回動させることにより、走査線の傾きを調整することができる。
【0081】
次に回折光学素子を回動(回転移動)させる構成について図24を用いて説明する。
【0082】
図24は走査線の傾きずれを調整するために回折光学素子10cを矢印A方向に回動させる構成を示した要部構成図である。同図において前記保持部材14は走査部3cなども固定している本体シャーシ8に対して回動可能であるように回転支持部80にて保持されている。そして保持部材14の両端に配置されている角度調整部材150とバネ16によって図中矢印A方向の回動位置も決めることができる。したがって、走査線の傾きずれを補正するために回折光学素子10cを図中矢印A方向に回動させるためには、角度調整部材150をステッピングモータ151などを使用して左右に移動し、回折光学素子10cを保持している保持部材14を回動する構成であればよい。
【0083】
このような調整機能を有することによって、用紙の搬送状態によって、走査線の傾きを容易に制御することが可能となる。
【0084】
尚、本実施形態では前述の如く走査線の傾き及び走査線の曲がりを調整する為に回折光学素子を光軸を中心に回動、もしくは該回折光学素子の長手方向に沿った軸を中心にして回動させたが、該回折光学素子の形状によっては、感光ドラム面に対して水平、もしくは垂直方向に変位させても本発明は前述の実施形態と同様に適用することができる。
【0085】
[制御回路の構成]
図8は制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路51は画像処理回路52、レーザー制御回路(V−CNT)27およびタイミングコントロールユニット(TCU)105を有する。画像処理回路52には、イメージセンサ26によって読み取られた画像データが記憶される画像メモリ(P−MEM)56、およびこの画像メモリ56に記憶された画像データを処理するCPU57が設けられている。
【0086】
レーザー制御回路27は、画像処理回路52から画像データに応じて出力される信号を基に、レーザー素子202に駆動信号を出力する。レーザー素子202への駆動信号の出力は、TCU105からのタイミング信号に同期して行われる。TCU105は、CIS204にCIS制御信号を出力するとともに、CIS204で読み取られたCISデータを入力し、このCISデータを基にレーザー制御回路27に対してタイミング信号を出力する。このタイミング信号には、垂直同期信号VSYNC、クロックVCLK、水平同期信号HSYNCのレーザー書き出し信号の他、レジストローラ203を駆動する信号(レジON信号)等が含まれる。
【0087】
図9はTCU105の構成を示すブロック図である。TCU105は、カウンタ(counter)61、レジON部62、先端斜行検知部63、横端検知部64、CISコントローラ65、CIS先端斜行検知用短周期設定部66、先端斜行エラー検知部67、CIS横端検知用長周期設定部68、横端エラー検知部69、シーケンス終了設定部(SEQ END)70および補正パラメータ記憶部71を有する。
【0088】
カウンタ(counter)61は、シーケンススタート信号(SEQ START)により起動し、一定周期のクロックを計数する。レジON部62は、レジストローラ203の駆動をオン/オフにする。先端斜行検知部63は、CIS204から入力されたCISデータを基に、用紙の先端位置を検知するとともに斜行量の算出を行う。そして、算出された斜行量に応じて、傾き補正制御信号を出力してステッピングモータを制御し、前述の回折光学素子を回動させて、走査線の傾きを補正する。そして横端検知部64は、同様にCIS204から入力されたCISデータを基に、用紙の横端位置を検知する。
【0089】
CISコントローラ65は、CIS204に対し、ロード信号(CIS−SH)、クロック(CIS−CLK)、セレクタ信号、光量制御データ等のCIS制御信号を出力する。CIS先端斜行検知用短周期設定部66には、用紙の先端斜行検知を行う際、CIS204に入力されるロード信号(CIS−SH)の短周期TSが設定される。一方、CIS横端検知用長周期設定部68には、用紙の横端検知を行う際、CIS204に入力されるロード信号(CIS−SH)の長周期TLが設定される。本実施形態では、この長周期TLは短周期TSの6倍の時間である。
【0090】
先端斜行エラー検知部67は、先端斜行検知部63によって検知された用紙の先端位置が予め決められた所定範囲(5mm)から外れた場合、エラー信号(ERR)を生成する。同様に、横端エラー検知部69は、横端検知部64によって検知された用紙の横端位置が所定範囲(5mm)から外れた場合、エラー信号(ERR)を生成する。シーケンス終了設定部70には、用紙1枚の印刷を終了させるシーケンスのカウント値が設定される。補正パラメータ記憶部71には、後述する処理によって得られる主走査および副走査方向におけるレーザー書き出し位置の補正値が記憶される。
【0091】
図10は先端斜行検知部63の構成を示すブロック図である。先端斜行検知部63は、複数のエッジ回路(EDDGE)81、タイミング発生回路82、カウンタ83および斜行量設定部84を有する。各エッジ回路(EDDGE)81には、CIS204の受光素子部211a内の画素位置を指定するレジスタ信号(REG1〜REGn)がCISデータとともに入力される。そして、カウンタ83からのカウント信号に同期して指定された画素位置で「紙無し→紙有り」が検知されると、そのエッジ回路(EDDGE)81はエッジ(EDDGE1〜n)信号を発生させる。
【0092】
タイミング発生回路(TIMING)82は、上記発生した複数のエッジ(EDDGE1〜n)信号の平均化処理を行って先端検知信号(VREQ)を出力するとともに、上記発生した複数のエッジ(EDDGE1〜n)信号を用いて、演算して斜行量を検知する。そして、算出された斜行量に応じて、傾き補正制御信号を出力してステッピングモータを制御し、前述の回折光学素子を回動させて、走査線の傾きを補正する。また、検知された斜行量が斜行量設定部84に予め設定された斜行量(REG:5mm)に比べて大きい場合、斜行エラー信号(斜行ERR)を出力する。また、先端検知を行う場合、特定の画素単体だけを用いてもよいが、本実施形態では、複数の画素を用いることでノイズ等の影響を除去している。また、先端検知では、複数の画素を用いているので、従来の単一の光学センサやメカニカルなセンサによるものと比べて、より先端検知精度が向上している。
【0093】
カウンタ83は、ロード信号(CIS−SH)およびクロック(CIS−CLK)を基に、複数のエッジ回路(EDDGE)81にカウント信号を出力する。
【0094】
先端検知手段において複数の読取画素から読み出された用紙の先端を表すデータを基に、用紙の斜行量を検知するので、用紙の斜行量の計算と用紙の先端位置検知を同時に実行でき、処理時間を短縮することが可能になる。
【0095】
従って、用紙に画像が形成される前に正確に斜行を検知することができ、斜行によって印字品位の低い画像が形成された用紙を出力しないで済む。
【0096】
[紙送り/画像形成シーケンス]
図11はTCU105の動作を示すタイミングチャートである。紙搬送パス205に沿って用紙107がレジストローラ203まで搬送され、レジストローラ203で用紙107が滞留している状態で、本実施形態の紙送り/画像形成シーケンスが開始する。シーケンススタート信号(SEQ START)がカウンタ61に入力すると、カウンタ61は一定周期のクロックの計測を開始する。カウンタ61のカウント値がタイミングaになると、レジON部62はレジ信号をHレベルにしてレジストローラ203をオンに駆動する。
【0097】
そして、カウント値がタイミングbになると、CIS204における先端検知モードの動作を開始する。先端検知モードでは、TCU105はCIS先端検知用短周期設定部66に設定された短周期TSでロード信号(CIS−SH)をCIS204に出力する。これにより、先端検知部63は、CIS204内の受光素子部211aからのCISデータだけを読み取る。
【0098】
カウント値がタイミングcになったときに用紙の先端が検知されると、先端検知部63はCISコントローラ65に先端検知信号VREQを出力するとともに、CIS204における横端検知モードの動作を開始させる。CISコントローラ65が先端検知信号VREQに応じた垂直同期信号VSYNCをレーザー制御回路27に出力すると、レーザー制御回路27は、CISコントローラ65からの垂直同期信号VSYNCを基に、垂直余白を考慮してレーザーによる副走査方向の書き出し位置を調整する。ただし、ふち無しプリント実施時には、垂直余白が0になるように副走査方向の書き出し位置を制御するので、余白は発生しない。図12はレーザーによる書き出し位置調整を示す図である。尚、カウント値がタイミングc’(c’>c)に達しても、用紙の先端位置が検知されない場合、CISコントローラ65は、先端エラー信号(先端ERR)を出力する。
【0099】
横端検知モードでは、TCU105はCIS横端検知用短周期設定部68に設定された長周期TLでロード信号(CIS−SH)を出力する。これにより、横端検知部64は、CIS204内の特定領域の受光素子部212a〜217aからのCISデータだけを読み取る。
【0100】
カウント値がタイミングdになったときに用紙の横端位置が検知されると、CISコントローラ65は、CIS204の動作を停止させ、水平同期信号HSYNCおよびクロックVCLKをレーザー制御回路27に出力する。レーザー制御回路27は、水平同期信号HSYNCおよびクロックVCLKを基に、レーザーによる主走査方向の書き出し位置を設定する(図12参照)。ただし、ふち無しプリント実施時には、水平余白は0になるように主走査方向の書き出し位置を制御するので、余白は発生しない。尚、カウント値がタイミングd’(5mm)に達しても、横端位置が検知されない場合、横端エラー信号(横端ERR)を出力する。
【0101】
[斜行補正制御]
次に、斜行補正時の制御について図20、図21を用いて説明する。
【0102】
図20は、ふち無しプリントを実施し、斜行量に応じてレーザーの走査線の傾きのみを補正して、レーザー書き出し位置の補正は行っていない図である。この図から分かるように水平余白及び垂直余白を0になるように制御した場合であっても、用紙が斜行した場合には、走査線の傾きだけを補正しただけでは、有効画像領域は図の斜線部分の領域となり斜行した用紙の端部に余白が発生してしまうことがわかる。よって、斜行量に応じたレーザーの書き出し位置の補正が必要であることがわかる。
【0103】
よって、図21に示すように、前述した方法により斜行量を算出し、斜行量に応じてレーザーの走査線の傾きを補正して、さらに斜行量に相当するレーザー書き出し位置補正量Δα1〜Δαnを各ラインごとに制御することにより、レーザーの書き出し位置を制御する。このような制御を行うことにより、図の様に斜行した用紙であってもふち無しプリント時に余白の生じない高品位な画像を提供することが可能となる。
【0104】
尚、本図はふち無しプリント時のことについて記載しているが、ふち無しプリントではない通常の余白の付けた画像についても、斜行した用紙に対して同様の制御を実施することにより、用紙に対して傾きの無い高品位な画像を提供することが可能となる、
斜行補正時における走査線の傾き補正とレーザー書き出し位置補正に関する制御を図22のフローチャートを用いて説明する。
【0105】
ステップS2201にてジョブ入力があると、ステップS2202にてプリント動作を開始する。そして、ステップS2203にて先端及び斜行検知を実施する。次に、ステップS2204にて斜行検知が終了したかを判断する。斜行検知が終了した場合には、ステップS205で斜行量を算出し、ステップS2206にて斜行量に応じて、走査線の傾き補正制御を実施する。そして、ステップS2207で横レジ検知の終了を判断する。終了した場合には、ステップS2208にてレーザー書き出し位置を算出し、さらにステップS2209にて斜行量に応じたレーザー書き出し位置補正を実施する。そして、ステップ2210にて、プリント画像出力を実施して一連のプリント動作を終了する。
【0106】
[斜行エラー、横端エラーシーケンス]
本実施形態における斜行エラーとして、2つを想定し、それぞれに応じたエラーレベルが設定されている。同様に、横端エラーとしても2つを想定し、それぞれに応じたエラーレベルが設定されている。
【0107】
その1つのエラーは、画像形成装置の構成上の理由によるエラーであり、そのエラーレベルは、画像形成装置が搬送される用紙の位置ずれ量をエラーとして認識するために、予め決定された閾値である。
【0108】
例えば、本実施形態では、記録用紙が正規の搬送に対して5ミリ以上の横ズレや斜行していると、用紙端部が搬送パスの端部にぶつかってしまうので、用紙が撓んだり、角折れしてしまうおそれがある。このため、用紙が好ましくない所でジャムしたり、用紙が画像形成部を通常通り通紙しないので、感光体等のプロセスユニットに悪影響を与えてしまう。したがって、5ミリ以上の横ズレあるいは斜行がある場合、検出した時点でエラーとすることが望ましく、本実施形態では、感光体に達する前に用紙を停止させることにする。
【0109】
ただし、本実施例のエラーについての制御は省略する。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、用紙送りタイミングを高精度に検知できるとともに、画像位置を常に高精度に調整することができるため、常に高品位な画像を提供することが可能となる。さらに、用紙が斜行していても斜行量を検知して、斜行量に応じた走査線傾き制御及びレーザー書き出し位置補正を行うことで、高品位な画像を提供することができる。とくに、ふち無しプリント時には、極めて有効な手段となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。
【図3】CIS204の構成を示す図である。
【図4】先端検知、斜行検知および横端検知を行う際のCIS204のクロック(CLK)、ロード信号(CIS−SH)および画像信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図5】用紙の通過領域に対するCIS204の配置を示す図である。
【図6】CIS204における先端検知領域および横端検知領域を示す図である。
【図7】CIS204の最大検知幅を示す図である。
【図8】制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】TCU105の構成を示すブロック図である。
【図10】先端検知部63の構成を示すブロック図である。
【図11】TCU105の動作を示すタイミングチャートである。
【図12】レーザーによる書き出し位置調整を示す図である。
【図13】画像形成装置に設けられた操作パネル60の構成を示す図である。
【図14】走査光学装置の概略を示す図である。
【図15】走査光学装置とそれに対応する像担持体を示した概略図である。
【図16】光学系の主走査方向の断面図である。
【図17】本発明の実施例における走査光学装置の概略図及び走査線の傾きずれを示した説明図。
【図18】従来の画像形成装置における印字位置調整機構の構成を示す図である。
【図19】従来の画像装置におけるふち無しプリント時において、用紙が斜行した場合の画像出力を示す図である。
【図20】本実施例における斜行した用紙に対して走査線傾き補正のみを実施した場合の画像出力を示した図である。
【図21】本実施例における斜行した用紙に対して走査線傾き補正及びレーザー書き出し位置補正を実施した場合の画像出力を示した図である。
【図22】本実施例における斜行補正制御に関するフローチャートである。
【図23】用紙の斜行に対して、感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。
【図24】本発明における回折光学素子を回動させる機構を示した構成図である。
【符号の説明】
27 レーザー制御回路
62 レジON部
64 横端検知部
65 CISコントローラ
82 タイミング発生回路
105 タイミングコントロールユニット(TCU)
107 用紙
202 レーザー
203 レジストローラ(レジストクラッチ)
204 CIS(コンタクトイメージセンサ)
211a〜217a 受光素子部
411 ユーザモードキー
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子写真技術を用いたLBP(レーザビームプリンタ)や複写機等の画像形成装置に関する。特に、画像を用紙に転写する際に、用紙のふちに余白を設けないふち無しプリント技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は従来の画像形成装置における印字位置調整機構の構成を示す図である。図において、1201は画像形成を行うための感光ベルトである。1202は感光ベルト1201に潜像を形成するレーザーである。1203は用紙送りタイミングを決めるレジストクラッチ(レジストローラ)である。
【0003】
1204は搬送される用紙を検知する紙センサであり、レジストクラッチ1203に対して反感光ベルト1201側に設けられている。1205は用紙の送り方向に対して垂直方向の横端のズレ量を検知するズレ量検知センサである。また、1206は用紙の送り方向を示す。1207は出力用紙である。
【0004】
上記構成を有する従来の画像形成装置の印字位置調整機構において、制御回路(図示せず)は、ズレ量検知センサ1205によって紙送り方向に対して垂直方向の用紙のズレ量を検知し、また、紙センサ1204によって紙送り方向の用紙位置を検知する。さらに、取得したこれらの情報を基に、レーザー1202を駆動するレーザー制御回路(図示せず)への画像データの転送タイミング、およびレジストクラッチ1203の用紙送りタイミングを調整していた(特許文献1参照)。
【0005】
そして、所定値以上のずれ量を検出した場合は、用紙への画像記録の位置精度が非常に悪いので、ジャムとして画像形成装置を停止させていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平2000−335010号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、紙送り(搬送)方向の画像位置精度は、レジストクラッチの連結時間によって支配的に決定されていた。特に、高速印刷を行う場合、レジストクラッチの連結時間のため、画像位置精度は印字速度に比例して劣化するという問題があった。
【0008】
また、高速印刷を行う場合、センサによる用紙送りタイミングの検知ずれ、部品の機械的な取り付け誤差、耐久性などによっても、画像位置精度が劣化するという問題があった。
【0009】
また一方では、所定値以下のずれ量であっても、画像の記録位置品位を優先するユーザによっては、画像の記録精度が満足できない場合が多々あった。このため、従来の方式では、ユーザが、画像の品位が満足できるものか否かを一枚一枚出力紙をチェックして確かめなければならなかった。
【0010】
また、ジャムとして画像形成装置が停止した場合、その用紙を含め、両面パス内に存在する用紙の全てが無駄になってしまうばかりでなく、画像形成装置のダウンタイムが長くなり、装置の稼働率が下がっていた。
【0011】
さらに、画像を用紙に転写する際に、用紙のふちに余白を設けないふち無しプリントを実施する際に、用紙が斜行している場合などには図19に示すように用紙のふちに余白ができてしまい画像の品位が低下するという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、用紙送りタイミングを高精度に検知できるとともに、部品の取り付け誤差や耐久性による画像位置精度の劣化を排除でき、画像位置を常に高精度に調整することができるばかりでなく、出力紙を一枚一枚チェックすることなく、ユーザが満足するような記録位置精度を得ることができ、しかも、印刷済みの用紙を無駄にすることなく、画像形成装置のダウンタイムを極力無くし、さらに、ふち無しプリントを実施した際に、用紙が斜行等の位置ずれがある場合においても画像の品位を低下させない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、画像データに応じて変調されたレーザービームを偏向する偏向手段と、前記レーザービームを感光体上に結像させる結像系を有する走査光学装置とそれに対応する像担持体を設け、前記走査光学装置から出射された光束を対応する像担持体面上に導光し、前記像担持体面上を走査して、前記像担持体面に画像を形成し、さらに前記走査光学装置が前記像担持体上への光束の照射位置を補正する補正手段を備えた画像形成装置において、搬送シートの位置ずれ量を検知するずれ量検知手段と、前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、前記補正手段により照射位置を補正し、前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、画像の書き出し位置を制御することを特徴とする。
【0014】
また、前記ずれ量検知手段は、画像を読み取る複数の読取画素を有し、該複数の読取画素が前記シートの搬送方向に対して垂直方向に並ぶように、前記搬送されるシートの通過領域であって、前記給送パスに配置されたシート読取手段を備え、さらに前記シート読取手段の前記複数の読取画素を繰り返し読み出すことにより読み出すことにより前記搬送されるシートの位置ずれ量を検知することを特徴とする。
【0015】
また、前記走査光学装置は、少なくとも1つの屈折光学素子を有する屈折部と少なくとも1つの回折光学素子を有する回折部を含むことを特徴とする。
【0016】
また、前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記回折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする。
【0017】
また、前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記屈折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする。
【0018】
また、前記回折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする。
【0019】
また、前記屈折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする。
【0020】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする。
【0021】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して水平方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする。
【0022】
また、前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向の横ズレ量および/または斜行量であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置および画像形成制御方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
[全体構成]
図1は実施の形態における画像形成装置の構成を示す図である。この画像形成装置は、画像形成装置本体10、折り装置40およびフィニッシャ50から構成される。また、画像形成装置本体10は、原稿画像を読み取るイメージリーダ11およびプリンタ13から構成される。
【0025】
イメージリーダ11には、原稿給送装置12が搭載されている。原稿給送装置12は、原稿トレイ12a上に上向きにセットされた原稿を、先頭頁から順に1枚づつ図中左方向に給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット21を左側から右側へ走査させることにより原稿を読み取る。読み取り後、外部の排紙トレイ12bに向けて原稿を排出する。
【0026】
原稿の読み取り面がスキャナユニット21のランプからの光で照射され、その原稿からの反射光がミラー22、23、24を介してレンズ25に導かれる。このレンズ25を通過した光は、イメージセンサ26の撮像面に結像する。
【0027】
そして、原稿の画像を主走査方向に1ライン毎にイメージセンサ26で読み取りながら、スキャナユニット21を副走査方向に搬送することによって原稿の画像全体の読み取りを行う。光学的に読み取られた画像は、イメージセンサ26によって画像データに変換されて出力される。イメージセンサ26から出力された画像データは、図示しない画像信号制御部(画像処理回路)において所定の処理が施された後、プリンタ13の図示しない露光制御部(レーザー制御回路)にビデオ信号として入力する。
【0028】
プリンタ13の露光制御部30の概略構成を示したものが図14である。入力された画像情報に基づいて各々変調された各光束(レーザー光)が後述する走査部3Cを出射し、後述する回折光学素子10Cを通過した後に感光ベルト31面上を照射する。感光ベルト31には、走査されたレーザー光に応じた静電潜像が形成される。この感光ベルト31上の静電潜像は、現像器33から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。また、レーザー光の照射開始と同期したタイミングで、各カセット34、35、36、37、手差給紙部38または両面搬送パスから用紙が給紙され、レジストローラ43を介して画像形成部に搬送される。
【0029】
この用紙は感光ベルト31と転写ローラ39との間に搬送され、感光ベルト31に形成された現像剤像は、転写ローラ39で給紙された用紙上に転写される。現像剤像が転写された用紙は、定着部32に搬送され、定着部32は用紙を熱圧することによって現像剤像を用紙上に定着させる。定着部32を通過した用紙は、フラッパおよび排出ローラを経てプリンタ13から外部(折り装置40)に向けて排出される。
【0030】
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン状態)で排出するときには、定着部32を通過した用紙をフラッパの切換動作により一旦、反転パス42内に導き、その用紙の後端がフラッパを通過した後、用紙をスイッチバックさせて排出ローラによりプリンタ13から排出する。
【0031】
また、手差給紙部38からOHP用紙等の硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成する場合、用紙を反転パスに導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ状態)で排出ローラにより排出する。
【0032】
さらに、用紙の両面に画像形成を行う両面記録が設定されている場合、フラッパの切換動作により、未記録用紙を用紙を反転パス42に導いた後、両面搬送パスに搬送する。両面搬送パスに導かれた用紙は、両面搬送ローラ40を経由して両面搬送ローラ41にニップした位置まで搬送され、次の給紙タイミングまで一時停止する。両面搬送パスに、両面搬送ローラ41にニップした位置に停止する用紙が既に有る場合は、両面搬送ローラ41の上流に位置する両面搬送ローラ40にニップした位置に用紙を停止することになる。
【0033】
ここで、両面搬送パスに、両面搬送ローラ41にニップした位置に停止する用紙が無くてもカセット35を使用している場合は、用紙は搬送ローラ40にニップした位置まで搬送され、用紙を停止する。
【0034】
そして、カセットから給紙されて、画像形成部に搬送された後に、両面搬送ローラ41にニップされている片面プリント済の用紙を再給紙する。その後、片面給紙プリント済みの用紙が画像形成部に搬送されると、カセットから用紙を給送する。この上記動作を繰り返す交互給紙により両面記録を行う。この時、両面搬送パスには、最大2枚の用紙が滞留していることになる。
【0035】
プリンタ13から排出された用紙は折り装置40に送られる。この折り装置40は、用紙をZ形に折りたたむ処理を行う。例えば、A3サイズやB4サイズの用紙で、かつ折り処理が指定されている場合、折り装置40で折り処理を行い、それ以外の場合、プリンタ13から排出された用紙は折り装置40を通過してフィニッシャ50に送られる。このフィニッシャ50には、画像が形成された用紙に挿入するための表紙、合紙などの特殊用紙を給送するインサータ90が設けられている。フィニッシャ50では、製本処理、綴じ処理、穴あけ等の各処理が行われる。
【0036】
また、第1の排出トレイ51は、主にステープルや製本処理が設定されていない用紙や後述するエラーシートが排出されるトレイである。第2の排出トレイ52は、ステープル処理トレイ53でステープル処理されたシートが排出されるトレイである。尚、本実施形態では、画像形成装置の像担持体として感光ベルトを用いたが、感光ドラムであっても構わない。
【0037】
また、画像形成装置には、操作パネル60が設けられている。図13は画像形成装置に設けられた操作パネル60の構成を示す図である。図において、400は複写開始を指示するコピースタートキーである。401は標準モードに戻すためのリセットキーである。402はガイダンス機能を使用するときに押下するガイダンスキーである。403は設定枚数等の数値を入力するテンキーである。404は数値をクリアするクリアキーである。405は連続コピー中にコピーを停止させるストップキーである。406はステープルモード、製本モードあるいは両面プリント設定等の各種モードの設定やプリンタの状態を表示する液晶表示部およびタッチパネルである。407は連続コピー中あるいはファックスやプリンタとして使用中に割り込んで緊急コピーをとるための割り込みキーである。408は個人別や部門別にコピー枚数を管理するための暗証キーである。409は画像形成装置本体の電源をON/OFFするためのソフトスイッチである。410は画像形成装置の機能を変更するときに使用する機能キーである。411は、オートカセットチェンジのON/OFFや省エネモードに入るまでの設定時間の変更など、予めユーザが項目を設定するユーザモードに入るためのユーザモードキーである。
【0038】
[紙送りタイミングと画像書き出しタイミング]
図2は感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。図において、205は紙搬送パスである。206は両面記録用の循環パスである。31は前述した感光ベルトである。202は感光ベルト31に潜像を形成するレーザー素子である。尚、このレーザー素子202の配置は便宜的に描かれており、実際の配置とは異なる。203は紙搬送ローラ(レジストローラ)であり、紙搬送パス205に沿って送られてくる用紙を一旦突き当てた状態で滞留させた後、所定の紙送りタイミングに合わせて感光ベルト31側に送り出す。
【0039】
204は用紙位置を検出するために画像を読み取る画像読取センサ(イメージセンサ)であり、CCDやCIS等の光電変換素子アレイから構成される。本実施形態ではCIS(コンタクトイメージセンサ)が用いられる。このCIS204は感光ベルト31から距離L1だけ離れたレジストローラ203側に配置されている。また、CIS204は後述する画像形成ポイント(a点)から距離L2だけ離れたレジストローラ203側に配置されている。さらに、CIS204は後述するBD検出器108から紙送り方向に対して垂直方向に距離L3だけ離れて配置されている。
【0040】
108はレーザー素子(単にレーザーという)202の照射時期を検出するビームディテクト(BD)検出器である。レーザー光は、ポリゴンミラーによってBD検出器108に照射された後、振られて感光ベルト31上に照射されると、感光ベルト31上には、潜像が形成される。
【0041】
図中、a点は画像形成ポイントを示す。例えば、用紙がa点を5mm過ぎたタイミングでレーザー202による画像形成を行った場合、感光ベルト31の回転と用紙107の搬送が同期して行われ、結果として、出力画像は用紙先端から5mmの位置に形成される。
【0042】
よって、ふち無しプリント実施時には、用紙がa点に到達したタイミングでレーザー202による画像形成を行った場合、感光ベルト31の回転と用紙107の搬送が同期して行われ、結果として、出力画像は用紙先端から0mmの位置に形成されるるため、先端の余白が無いふち無しの画像となる。
【0043】
また、図中、b点は転写ポイントを示し、c点はレーザー書き出しポイントを示す。レーザー書き出しポイントc点で、レーザー102によって感光ベルト31上に潜像が形成されると、現像ユニットを経由し、転写ポイントb点でトナーが用紙上に転写され、画像形成が行われる。
【0044】
この画像形成の際、レジストローラ203から送り出された用紙107は、紙搬送パス205に沿って感光ベルト31側に搬送され、CIS204によって先端検知されてから距離L2だけ進んだときに、感光ベルト31にレーザー光を照射するように制御が行われる。具体的に、用紙107が距離L2進む時間をタイマでカウントし、その時間が経過すると、レーザー光を感光ベルト31に照射する。
【0045】
更に高精度にレーザー書き出し位置を調整するためには、用紙の紙送り方向(便宜上、副走査方向という)のタイミング、およびこの紙送り方向に対して垂直方向(便宜上、主走査方向という)のタイミングを検知し、この検知情報にしたがってレーザー光による書き出しを制御する必要がある。
【0046】
すなわち、CIS204で用紙の先端位置が検知されてから画像形成の開始時期を決定し、用紙が距離L2だけ進んだときにレーザーによる書き出しを開始することで、副走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。したがって、距離L2は、CIS204が、用紙107の先端を検出してから、この用紙の送り方向に対して垂直方向のズレを検出し、それぞれの方向におけるレーザー光の書き出しのタイミングを設定するまでの時間に相当する距離を少なくとも有していることが必要になる。
【0047】
また、通常の画像形成装置では、用紙の搬送スピードと感光ベルト31の回転速度は等しく設定されている。これは、CIS204から距離L2だけ進んだ位置(画像形成ポイントa点)から、転写ローラ39と感光ベルト31のニップ位置である用紙への転写位置(転写ポイントb点)までの距離L1−L2と、レーザーの書き出し位置(書き出しポイントc点)から用紙への転写位置(転写ポイントb点)までの感光ベルト31上の円周(周回)距離とが等しいことを意味する。
【0048】
そして、CIS204で用紙の横端位置(横レジ)が検知されると、ビームディテクタ(BD)108からCIS204の下端までの距離L3に、CIS204の下端から用紙の横端位置までの距離xを加えた距離(x+L3)を算出し、ビームディテクタ108によってレーザー光が検知されてから上記算出された距離だけレーザー光が主走査方向に振られた後、レーザーによる書き出しを開始することで、主走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。
【0049】
ところで、図23に示すように用紙が斜行して搬送されてきた場合を考えると、ビームディテクタ(BD)108からCIS204の下端までの距離L3に、CIS204の下端から用紙の横端位置までの距離xとさらに用紙の斜行量に応じた補正値Δαを加えた距離(x+L3+Δα)を算出して、レーザーの書き出しを開始することで、主走査方向の画像の書き出し位置を調整することができる。ただし、Δαは斜行量に応じた値であるので、各ラインごとに異なる値をとる。
【0050】
このようなレーザー光による副走査方向および主走査方向の画像の書き出し位置の調整は、後述するタイミングコントロールユニット(TCU)105によって行われる。すなわち、TCU105は、レジストローラ203をオンにして用紙の搬送を開始させた後、CIS204からの検知信号に基づき、書き出しタイミングをレーザー制御回路27に出力する。レーザー制御回路27は、TCU105から出力された書き出しタイミングに同期し、画像処理回路(図示せず)から送られてきた画像データを基にレーザー素子202を駆動する。
【0051】
[CISの構成]
図3はCIS204の構成を示す図である。このCIS204は、画像読取部205およびLED発光部206から構成される。画像読取部205は、受光素子部およびシフトレジスタが1チップ内に収納された複数のチップ(1〜n)211〜217、セレクタ215および出力部216から構成される。本実施形態では、チップ数は7個である(n=7)。各チップ内の受光素子部には、それぞれ1000個の読み取り画素が設けられている。
【0052】
CIS全体で有効画素数7000個の読み取り画素のうち、副走査方向の読み取り(後述する先端および斜行検知)には、先頭に位置するチップ(1)211内の1000個の読み取り画素が使用される。一方、主走査方向の読み取り(後述する横端検知)には、残りの6チップ(2〜6)212〜216内の6000個の読み取り画素が使用される。尚、上記複数のチップの合計である有効画素数は一例であり、特に限定されるものではなく、任意の数でよい。また、チップ分割も、本実施形態の1:(n−1)に限らず、任意の分割数でよい。
【0053】
画像読取部205では、TCU105からのセレクタ信号によってセレクタ215が特定のチップ、例えば先端および斜行検知に使用されるチップ211だけを有効に選択すると、受光素子部211aで検知された画像信号は、TCU105からのロード信号(CIS−SH)によって一旦、シフトレジスタ211bに読み出された後、TCU105からのクロック(CLK)に従って順次、シフトレジスタ211bからセレクタ215を介して出力部216に転送される。出力部216は転送されたシリアルの画像信号をパラレルデータに変換し、CISデータとして出力する。
【0054】
また、TCU105からのセレクタ信号によってセレクタ215が横端検知に使用されるチップ212〜217を有効に選択すると、各受光素子部212a〜217aで検知された画像信号は、TCU105からのロード信号によって一旦、シフトレジスタ212b〜217bに読み出された後、TCU105からのクロック(CLK)に従って順次、シフトレジスタ212b〜217bからセレクタ215を介して出力部216に転送される。出力部216は、転送されたシリアルの画像信号をパラレルデータに変換し、CISデータとして出力する。
【0055】
一方、LED発光部206は、直列に接続されたLED群が複数並列に接続されたLED部221、および各LED群のカソード側に接続され、各LED群に流れる電流を調節するLED電流調節回路222から構成される。LED電流調節回路222は、TCU105からの光量制御データにしたがって、LED部221の全体のLED発光量を調節する。
【0056】
図4は先端検知、斜行検知および横端検知を行う際のCIS204のクロック(CLK)、ロード信号(CIS−SH)および画像信号の変化を示すタイミングチャートである。先端検知および斜行検知の場合(図中、A、C)、使用される受光素子部211aは1チップ分であり、ロード信号によって繰り返し読み出される電荷蓄積時間は短くなる。この場合、TCU105からの光量制御データによって、LED電流調節回路222によるLED電流値を高く設定し、LED発光量を多くすることにより、読み取り画像のS/N比の低下を防ぐ。一方、横端検知の場合(図中、B)、使用される受光素子部212a〜217aは6つであり、ロード信号によって繰り返し読み出される電荷蓄積時間は比較的長くなる。
【0057】
この場合、TCU105からの光量制御データによって、LED電流調節回路222によるLED電流値を低く設定し、LED発光量を少なくしても、読み取り画像のS/N比を維持できる。
【0058】
図5は用紙の通過領域に対するCIS204の配置を示す図である。CIS204は、用紙107の搬送方向に対して垂直方向に読み取り画素が並ぶように配置される。しかも、CIS204の一端が通過する用紙107の略中央の位置となり、他端が通過する用紙107の横端を越えた位置となるように、CIS204は配置される。CIS204の用紙107の略中央側には、チップ(1)211が位置し、横端を越えた側には、チップ(7)217が位置する。
【0059】
図6はCIS204における先端検知領域および横端検知領域を示す図である。先端(斜行)検知領域は、前述したように、用紙107の略中央側に位置するCIS204内の受光素子部211aに含まれる1000画素分に相当し、先端(斜行)検知を行っている間、残りのCIS内の読み取り画素は使用されない(図中、×で表示)。一方、横端検知領域は、CIS204内の残りの受光素子部212a〜217aに含まれる6000画素分に相当し、横端検知を行っている間、先端検知で使用される受光素子部211aの1000画素分は使用されない(図中、×で表示)。
【0060】
このように、先端検知や横端検知にそれぞれの検出に適したCIS204の読み取り画素の必要な画素データのみを取り込むような処理を実施して、それぞれの検知に不必要なデータをなるべく取り込まないようにしている。
【0061】
図7はCIS204の最大検知幅を示す図である。画像形成装置で使用される最大用紙幅をLmaxとし、最小用紙幅をLminとすると、最大検知幅Xは、ほぼ1/2(Lmax−Lmin)となり、このような最大検知幅Xを有するCIS204を用いればよいことがわかる。
【0062】
ここで、CISを先端(斜行)検知に用いた場合の有用性について示す。例えば、紙送り速度(PS)を800mm/S、最大検知幅(X)を100mm、主走査/副走査分解能Ph,Pvをそれぞれ0.05mmとした場合、センサ1ラインの読み取り周期=PS/Pv=16KHz、センサ画素数=X/Ph=2000ドットとなり、通常のセンサの使用方法では、VCLK=16KHz*2000dot=32MHzとなる。つまり、32MHzで動作可能なセンサが求められる。
【0063】
しかし、本実施形態で示す方式では、仮に副走査方向の読み取りに使用される画素数を1/10の200ドットとすることにより、VCLK=16KHz*200dot=3.2MHzとなる。つまり、3.2MHzで動作可能なセンサを使用でき、安価なCISを採用できる。また、主走査方向の読み取りでは、クロックVCLKを3.2MHzに設定したので、10ライン距離が進む間に1回しか検知できないことになるが、横端検知であるので、遅くてもよい。
【0064】
また、先端検知と斜行検知に利用される画素データとして、主走査方向に複数画素を利用しているので、従来の単一の光学式センサやメカニカルな紙検知センサに比べて、先端検知用のセンサを必要しないため、部品点数の軽減により画像形成装置をよりコンパクトにすることができる。
【0065】
そして、先端検知と斜行検知の検知後に横端検知を行うことにより、それぞれの検知方法として別の手法を採用でき、それぞれの検知に適した検知方法の採用により、検知精度を向上することが可能になる。
【0066】
特に、先端検知において、主走査方向の一部の複数画素のデータを利用することは、検出精度向上に寄与する。何故なら、同一の読み取りクロックで複数全画素を読み取る場合と比べて、読み取り周期が短くなり、用紙搬送方向の画素データ密度が高くなるので、結果として検出精度が向上する。
【0067】
そして、シーケンス上、用紙の先端が最初にCISに検知されるのに、用紙の先端検知を先に処理せずに、先端検知と横端検知を同時に行うと、横端検出をするためにはCISの複数の全画素を読み取らねばならず、先端検知の周期が長くなってしまうので精度の高い先端検出が出来ない。従って、先端検知(斜行検知)後に横端検知するといった順番で処理することは、より正確な先端検知を可能にする。
【0068】
更に、先端検知と横端検知を別々に実行することによって、それぞれ最適な検知周期で検知処理を最短時間に設定できるので、レジストローラと画像形成部の間隔に相当する搬送距離を短くでき、装置をコンパクトにすることが可能になる。
【0069】
[照射位置補正]
次に本発明の特徴とする走査光学装置の走査線の傾きずれを調整(補正)する方法及びその光学素子について説明する。
【0070】
図15は走査光学装置30とそれに対応する像担持体31とを示した要部概略図、図16は図15に示した光学系の主走査方向の要部断面図である。
【0071】
図15、図16において1は光源手段であり、例えば半導体レーザーより成っている。2は第1の光学素子としてのコリメーターレンズであり、光源手段1から出射された発散光束(光ビーム)を略平行光束に変換している。3は開口絞りであり、通過光束(光量)を制限している。4は第2の光学素子としてのシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)であり、副走査方向にのみ所定の屈折力を有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像として結像させている。
【0072】
5は偏向素子としての、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)より成る光偏向器であり、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印E方向に一定速度で回転している。
【0073】
6はfθ特性を有する第3の光学素子(結像系)としての走査光学素子であり、少なくとも1つの屈折光学素子を有する屈折部と少なくとも1つの回折光学素子を有する回折部とを有している。屈折部は主走査方向と副走査方向とで互いに異なるパワーを有する単一のプラスチック製のトーリックレンズ61より成り、該トーリックレンズ61の主走査方向の両レンズ面は非球面形状より成っている。回折部は主走査方向と副走査方向とで互いに異なるパワーを有する長尺の回折光学素子10cを有している。本実施形態では前述した走査線の傾きずれの調整を回折光学素子10cの位置を、用紙位置を検出するために画像を読み取る画像読取センサ(イメージセンサ)からの信号に基づいて変位させることにより、感光ベルト面(被走査面)上への光束の照射位置(入射位置)を調整し、これにより各色間の副走査方向のレジストレーションずれを小さく抑えている。
【0074】
本実施形態では光偏向器5の回転軸と感光ベルト31面(被走査面)の中点より該光偏向器5側にトーリックレンズ61、該感光ベルト31面側に回折光学素子10cを配している。走査光学素子6は光偏向器5によって偏向された画像情報に基づく光束を感光ベルト31面上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aの面倒れを補正している。また本実施形態における回折光学素子10cは射出成形により製作されたプラスチック製より構成しているが、これに限らず、例えばガラス基盤の上にレプリカで回折格子を製作しても同等の効果が得られる。尚、符番1,2,3,4,5,61の各要素は走査部3cの一要素を構成している。本実施形態ではこの走査部3cと回折光学素子10cとを分けて本体シャーシに固定している。
【0075】
本実施形態における走査光学装置30において半導体レーザー1から出射した発散光束はコリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)を制限してシリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで偏向された光束はトーリックレンズ61と回折光学素子10cとを介して感光ベルト31面上に導光され、該光偏向器5を矢印E方向に回転させることによって、該感光ベルト31面上を矢印F方向に光走査している。そして上述の様に潜像を対応する感光ベルト31面上に形成し、その後、転写材Pに転写して1枚の画像を形成している。
【0076】
次に走査光学装置の走査線の傾きずれの調整(補正)について図17(A),(B)を用いて説明する。同図(A)において前記図15に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0077】
同図においては前述の如く感光ベルト31面上を走査する光束Lが光源手段、コリメーターレンズ、開口絞りを含んで構成されるレーザユニット31Aより出射して副走査方向に所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4を通過し、光偏向器5により偏向反射されてトーリックレンズ61と回折光学素子10cを通過した後、感光ベルト31面上を照射する。
【0078】
本実施形態の走査光学装置においては回折光学素子を光軸を中心にして矢印A方向に回動(回転移動)することにより、感光ベルト面上に走査される光束Lは同図(A)の点線Cで示すように傾いて走査される。
【0079】
本実施形態における走査光学装置においては回折光学素子を図中矢印A方向に10分回動することで、同図(B)に示すように感光ベルト面上における走査線の右端がおおよそ0.3mm高くなり、また左端がおおよそ0.3mm低くなる。
【0080】
この回折光学素子の回動量(回転移動量)と走査線の傾き量とは、ほぼ比例した関係にあるため、傾きずれを補正する必要量分だけ回折光学素子を回動させることにより、走査線の傾きを調整することができる。即ち、本実施形態では前述した検出手段で得られる信号(検出結果)に基づいて回折光学素子を光軸を中心にして所定量回動させることにより、走査線の傾きを調整することができる。
【0081】
次に回折光学素子を回動(回転移動)させる構成について図24を用いて説明する。
【0082】
図24は走査線の傾きずれを調整するために回折光学素子10cを矢印A方向に回動させる構成を示した要部構成図である。同図において前記保持部材14は走査部3cなども固定している本体シャーシ8に対して回動可能であるように回転支持部80にて保持されている。そして保持部材14の両端に配置されている角度調整部材150とバネ16によって図中矢印A方向の回動位置も決めることができる。したがって、走査線の傾きずれを補正するために回折光学素子10cを図中矢印A方向に回動させるためには、角度調整部材150をステッピングモータ151などを使用して左右に移動し、回折光学素子10cを保持している保持部材14を回動する構成であればよい。
【0083】
このような調整機能を有することによって、用紙の搬送状態によって、走査線の傾きを容易に制御することが可能となる。
【0084】
尚、本実施形態では前述の如く走査線の傾き及び走査線の曲がりを調整する為に回折光学素子を光軸を中心に回動、もしくは該回折光学素子の長手方向に沿った軸を中心にして回動させたが、該回折光学素子の形状によっては、感光ドラム面に対して水平、もしくは垂直方向に変位させても本発明は前述の実施形態と同様に適用することができる。
【0085】
[制御回路の構成]
図8は制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路51は画像処理回路52、レーザー制御回路(V−CNT)27およびタイミングコントロールユニット(TCU)105を有する。画像処理回路52には、イメージセンサ26によって読み取られた画像データが記憶される画像メモリ(P−MEM)56、およびこの画像メモリ56に記憶された画像データを処理するCPU57が設けられている。
【0086】
レーザー制御回路27は、画像処理回路52から画像データに応じて出力される信号を基に、レーザー素子202に駆動信号を出力する。レーザー素子202への駆動信号の出力は、TCU105からのタイミング信号に同期して行われる。TCU105は、CIS204にCIS制御信号を出力するとともに、CIS204で読み取られたCISデータを入力し、このCISデータを基にレーザー制御回路27に対してタイミング信号を出力する。このタイミング信号には、垂直同期信号VSYNC、クロックVCLK、水平同期信号HSYNCのレーザー書き出し信号の他、レジストローラ203を駆動する信号(レジON信号)等が含まれる。
【0087】
図9はTCU105の構成を示すブロック図である。TCU105は、カウンタ(counter)61、レジON部62、先端斜行検知部63、横端検知部64、CISコントローラ65、CIS先端斜行検知用短周期設定部66、先端斜行エラー検知部67、CIS横端検知用長周期設定部68、横端エラー検知部69、シーケンス終了設定部(SEQ END)70および補正パラメータ記憶部71を有する。
【0088】
カウンタ(counter)61は、シーケンススタート信号(SEQ START)により起動し、一定周期のクロックを計数する。レジON部62は、レジストローラ203の駆動をオン/オフにする。先端斜行検知部63は、CIS204から入力されたCISデータを基に、用紙の先端位置を検知するとともに斜行量の算出を行う。そして、算出された斜行量に応じて、傾き補正制御信号を出力してステッピングモータを制御し、前述の回折光学素子を回動させて、走査線の傾きを補正する。そして横端検知部64は、同様にCIS204から入力されたCISデータを基に、用紙の横端位置を検知する。
【0089】
CISコントローラ65は、CIS204に対し、ロード信号(CIS−SH)、クロック(CIS−CLK)、セレクタ信号、光量制御データ等のCIS制御信号を出力する。CIS先端斜行検知用短周期設定部66には、用紙の先端斜行検知を行う際、CIS204に入力されるロード信号(CIS−SH)の短周期TSが設定される。一方、CIS横端検知用長周期設定部68には、用紙の横端検知を行う際、CIS204に入力されるロード信号(CIS−SH)の長周期TLが設定される。本実施形態では、この長周期TLは短周期TSの6倍の時間である。
【0090】
先端斜行エラー検知部67は、先端斜行検知部63によって検知された用紙の先端位置が予め決められた所定範囲(5mm)から外れた場合、エラー信号(ERR)を生成する。同様に、横端エラー検知部69は、横端検知部64によって検知された用紙の横端位置が所定範囲(5mm)から外れた場合、エラー信号(ERR)を生成する。シーケンス終了設定部70には、用紙1枚の印刷を終了させるシーケンスのカウント値が設定される。補正パラメータ記憶部71には、後述する処理によって得られる主走査および副走査方向におけるレーザー書き出し位置の補正値が記憶される。
【0091】
図10は先端斜行検知部63の構成を示すブロック図である。先端斜行検知部63は、複数のエッジ回路(EDDGE)81、タイミング発生回路82、カウンタ83および斜行量設定部84を有する。各エッジ回路(EDDGE)81には、CIS204の受光素子部211a内の画素位置を指定するレジスタ信号(REG1〜REGn)がCISデータとともに入力される。そして、カウンタ83からのカウント信号に同期して指定された画素位置で「紙無し→紙有り」が検知されると、そのエッジ回路(EDDGE)81はエッジ(EDDGE1〜n)信号を発生させる。
【0092】
タイミング発生回路(TIMING)82は、上記発生した複数のエッジ(EDDGE1〜n)信号の平均化処理を行って先端検知信号(VREQ)を出力するとともに、上記発生した複数のエッジ(EDDGE1〜n)信号を用いて、演算して斜行量を検知する。そして、算出された斜行量に応じて、傾き補正制御信号を出力してステッピングモータを制御し、前述の回折光学素子を回動させて、走査線の傾きを補正する。また、検知された斜行量が斜行量設定部84に予め設定された斜行量(REG:5mm)に比べて大きい場合、斜行エラー信号(斜行ERR)を出力する。また、先端検知を行う場合、特定の画素単体だけを用いてもよいが、本実施形態では、複数の画素を用いることでノイズ等の影響を除去している。また、先端検知では、複数の画素を用いているので、従来の単一の光学センサやメカニカルなセンサによるものと比べて、より先端検知精度が向上している。
【0093】
カウンタ83は、ロード信号(CIS−SH)およびクロック(CIS−CLK)を基に、複数のエッジ回路(EDDGE)81にカウント信号を出力する。
【0094】
先端検知手段において複数の読取画素から読み出された用紙の先端を表すデータを基に、用紙の斜行量を検知するので、用紙の斜行量の計算と用紙の先端位置検知を同時に実行でき、処理時間を短縮することが可能になる。
【0095】
従って、用紙に画像が形成される前に正確に斜行を検知することができ、斜行によって印字品位の低い画像が形成された用紙を出力しないで済む。
【0096】
[紙送り/画像形成シーケンス]
図11はTCU105の動作を示すタイミングチャートである。紙搬送パス205に沿って用紙107がレジストローラ203まで搬送され、レジストローラ203で用紙107が滞留している状態で、本実施形態の紙送り/画像形成シーケンスが開始する。シーケンススタート信号(SEQ START)がカウンタ61に入力すると、カウンタ61は一定周期のクロックの計測を開始する。カウンタ61のカウント値がタイミングaになると、レジON部62はレジ信号をHレベルにしてレジストローラ203をオンに駆動する。
【0097】
そして、カウント値がタイミングbになると、CIS204における先端検知モードの動作を開始する。先端検知モードでは、TCU105はCIS先端検知用短周期設定部66に設定された短周期TSでロード信号(CIS−SH)をCIS204に出力する。これにより、先端検知部63は、CIS204内の受光素子部211aからのCISデータだけを読み取る。
【0098】
カウント値がタイミングcになったときに用紙の先端が検知されると、先端検知部63はCISコントローラ65に先端検知信号VREQを出力するとともに、CIS204における横端検知モードの動作を開始させる。CISコントローラ65が先端検知信号VREQに応じた垂直同期信号VSYNCをレーザー制御回路27に出力すると、レーザー制御回路27は、CISコントローラ65からの垂直同期信号VSYNCを基に、垂直余白を考慮してレーザーによる副走査方向の書き出し位置を調整する。ただし、ふち無しプリント実施時には、垂直余白が0になるように副走査方向の書き出し位置を制御するので、余白は発生しない。図12はレーザーによる書き出し位置調整を示す図である。尚、カウント値がタイミングc’(c’>c)に達しても、用紙の先端位置が検知されない場合、CISコントローラ65は、先端エラー信号(先端ERR)を出力する。
【0099】
横端検知モードでは、TCU105はCIS横端検知用短周期設定部68に設定された長周期TLでロード信号(CIS−SH)を出力する。これにより、横端検知部64は、CIS204内の特定領域の受光素子部212a〜217aからのCISデータだけを読み取る。
【0100】
カウント値がタイミングdになったときに用紙の横端位置が検知されると、CISコントローラ65は、CIS204の動作を停止させ、水平同期信号HSYNCおよびクロックVCLKをレーザー制御回路27に出力する。レーザー制御回路27は、水平同期信号HSYNCおよびクロックVCLKを基に、レーザーによる主走査方向の書き出し位置を設定する(図12参照)。ただし、ふち無しプリント実施時には、水平余白は0になるように主走査方向の書き出し位置を制御するので、余白は発生しない。尚、カウント値がタイミングd’(5mm)に達しても、横端位置が検知されない場合、横端エラー信号(横端ERR)を出力する。
【0101】
[斜行補正制御]
次に、斜行補正時の制御について図20、図21を用いて説明する。
【0102】
図20は、ふち無しプリントを実施し、斜行量に応じてレーザーの走査線の傾きのみを補正して、レーザー書き出し位置の補正は行っていない図である。この図から分かるように水平余白及び垂直余白を0になるように制御した場合であっても、用紙が斜行した場合には、走査線の傾きだけを補正しただけでは、有効画像領域は図の斜線部分の領域となり斜行した用紙の端部に余白が発生してしまうことがわかる。よって、斜行量に応じたレーザーの書き出し位置の補正が必要であることがわかる。
【0103】
よって、図21に示すように、前述した方法により斜行量を算出し、斜行量に応じてレーザーの走査線の傾きを補正して、さらに斜行量に相当するレーザー書き出し位置補正量Δα1〜Δαnを各ラインごとに制御することにより、レーザーの書き出し位置を制御する。このような制御を行うことにより、図の様に斜行した用紙であってもふち無しプリント時に余白の生じない高品位な画像を提供することが可能となる。
【0104】
尚、本図はふち無しプリント時のことについて記載しているが、ふち無しプリントではない通常の余白の付けた画像についても、斜行した用紙に対して同様の制御を実施することにより、用紙に対して傾きの無い高品位な画像を提供することが可能となる、
斜行補正時における走査線の傾き補正とレーザー書き出し位置補正に関する制御を図22のフローチャートを用いて説明する。
【0105】
ステップS2201にてジョブ入力があると、ステップS2202にてプリント動作を開始する。そして、ステップS2203にて先端及び斜行検知を実施する。次に、ステップS2204にて斜行検知が終了したかを判断する。斜行検知が終了した場合には、ステップS205で斜行量を算出し、ステップS2206にて斜行量に応じて、走査線の傾き補正制御を実施する。そして、ステップS2207で横レジ検知の終了を判断する。終了した場合には、ステップS2208にてレーザー書き出し位置を算出し、さらにステップS2209にて斜行量に応じたレーザー書き出し位置補正を実施する。そして、ステップ2210にて、プリント画像出力を実施して一連のプリント動作を終了する。
【0106】
[斜行エラー、横端エラーシーケンス]
本実施形態における斜行エラーとして、2つを想定し、それぞれに応じたエラーレベルが設定されている。同様に、横端エラーとしても2つを想定し、それぞれに応じたエラーレベルが設定されている。
【0107】
その1つのエラーは、画像形成装置の構成上の理由によるエラーであり、そのエラーレベルは、画像形成装置が搬送される用紙の位置ずれ量をエラーとして認識するために、予め決定された閾値である。
【0108】
例えば、本実施形態では、記録用紙が正規の搬送に対して5ミリ以上の横ズレや斜行していると、用紙端部が搬送パスの端部にぶつかってしまうので、用紙が撓んだり、角折れしてしまうおそれがある。このため、用紙が好ましくない所でジャムしたり、用紙が画像形成部を通常通り通紙しないので、感光体等のプロセスユニットに悪影響を与えてしまう。したがって、5ミリ以上の横ズレあるいは斜行がある場合、検出した時点でエラーとすることが望ましく、本実施形態では、感光体に達する前に用紙を停止させることにする。
【0109】
ただし、本実施例のエラーについての制御は省略する。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、用紙送りタイミングを高精度に検知できるとともに、画像位置を常に高精度に調整することができるため、常に高品位な画像を提供することが可能となる。さらに、用紙が斜行していても斜行量を検知して、斜行量に応じた走査線傾き制御及びレーザー書き出し位置補正を行うことで、高品位な画像を提供することができる。とくに、ふち無しプリント時には、極めて有効な手段となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。
【図3】CIS204の構成を示す図である。
【図4】先端検知、斜行検知および横端検知を行う際のCIS204のクロック(CLK)、ロード信号(CIS−SH)および画像信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図5】用紙の通過領域に対するCIS204の配置を示す図である。
【図6】CIS204における先端検知領域および横端検知領域を示す図である。
【図7】CIS204の最大検知幅を示す図である。
【図8】制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】TCU105の構成を示すブロック図である。
【図10】先端検知部63の構成を示すブロック図である。
【図11】TCU105の動作を示すタイミングチャートである。
【図12】レーザーによる書き出し位置調整を示す図である。
【図13】画像形成装置に設けられた操作パネル60の構成を示す図である。
【図14】走査光学装置の概略を示す図である。
【図15】走査光学装置とそれに対応する像担持体を示した概略図である。
【図16】光学系の主走査方向の断面図である。
【図17】本発明の実施例における走査光学装置の概略図及び走査線の傾きずれを示した説明図。
【図18】従来の画像形成装置における印字位置調整機構の構成を示す図である。
【図19】従来の画像装置におけるふち無しプリント時において、用紙が斜行した場合の画像出力を示す図である。
【図20】本実施例における斜行した用紙に対して走査線傾き補正のみを実施した場合の画像出力を示した図である。
【図21】本実施例における斜行した用紙に対して走査線傾き補正及びレーザー書き出し位置補正を実施した場合の画像出力を示した図である。
【図22】本実施例における斜行補正制御に関するフローチャートである。
【図23】用紙の斜行に対して、感光ベルトに至る紙搬送パスに配置された印字位置調整機構を示す図である。
【図24】本発明における回折光学素子を回動させる機構を示した構成図である。
【符号の説明】
27 レーザー制御回路
62 レジON部
64 横端検知部
65 CISコントローラ
82 タイミング発生回路
105 タイミングコントロールユニット(TCU)
107 用紙
202 レーザー
203 レジストローラ(レジストクラッチ)
204 CIS(コンタクトイメージセンサ)
211a〜217a 受光素子部
411 ユーザモードキー
Claims (10)
- 画像データに応じて変調されたレーザービームを偏向する偏向手段と、前記レーザービームを感光体上に結像させる結像系を有する走査光学装置とそれに対応する像担持体を設け、前記走査光学装置から出射された光束を対応する像担持体面上に導光し、前記像担持体面上を走査して、前記像担持体面に画像を形成し、さらに前記走査光学装置が前記像担持体上への光束の照射位置を補正する補正手段を備えた画像形成装置において、
搬送シートの位置ずれ量を検知するずれ量検知手段と、
前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、前記補正手段により照射位置を補正し、
前記ずれ量検知手段の検知結果に応じて、画像の書き出し位置を制御する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記ずれ量検知手段は、画像を読み取る複数の読取画素を有し、該複数の読取画素が前記シートの搬送方向に対して垂直方向に並ぶように、前記搬送されるシートの通過領域であって、前記給送パスに配置されたシート読取手段を備え、さらに前記シート読取手段の前記複数の読取画素を繰り返し読み出すことにより読み出すことにより前記搬送されるシートの位置ずれ量を検知することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記走査光学装置は、少なくとも1つの屈折光学素子を有する屈折部と少なくとも1つの回折光学素子を有する回折部を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記回折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記照射位置補正手段は、前記走査光学装置が前記屈折光学素子の位置を変位させることにより、前記像担持体上への光束の照射位置を補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記回折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記屈折光学素子の位置の変位にステッピングモータを用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して水平方向におけるレーザーの書き出し開始位置を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像の書き出し位置の制御は、前記搬送方向に対して垂直方向の横ズレ量および/または斜行量であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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JPH0526064A (ja) * | 1991-07-16 | 1993-02-02 | Toyota Motor Corp | マニユアルモードを選択可能な自動変速機を備えた車両の制御装置 |
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-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003171588A patent/JP2005010239A/ja not_active Withdrawn
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