JP2005010218A - 定着装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させること。
【解決手段】記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラ118、この加熱ローラ118に圧接して記録紙を押圧する加圧ローラ119及び加熱ローラ118の外周表面に離接可能に設けられ加熱ローラ118の外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離爪203、204を備えた定着装置(定着ユニット117)において、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合は分離爪203、204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、かつ、加熱ローラ118の外周表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を適応変化させる。
【選択図】 図2
【解決手段】記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラ118、この加熱ローラ118に圧接して記録紙を押圧する加圧ローラ119及び加熱ローラ118の外周表面に離接可能に設けられ加熱ローラ118の外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離爪203、204を備えた定着装置(定着ユニット117)において、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合は分離爪203、204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、かつ、加熱ローラ118の外周表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を適応変化させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着装置並びにこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置(例えば、プリンタ、FAX、複写機等)においては、記録紙の上に転写されたトナー像を記録紙に定着させるために定着装置が備えられている。この定着装置は、一般に、加熱・圧接してトナーを溶融し記録紙に定着させる加熱定着方式が用いられており、中でも熱ローラ方式が広く使用されている。
【0003】
熱ローラ方式は、圧接された2つのローラの一方のローラを加熱し(加熱する方のローラを加熱ローラ、他方のローラを加圧ローラと称する)、2つのローラの圧接部に未定着トナーの付着された転写紙を加熱・圧接して、トナーを記録紙に定着させる方式である。
【0004】
加熱ローラには熱源(例えば、ハロゲンランプ等)が内蔵され、記録紙上のトナーを溶融・定着させる定着温度に加熱されている。加熱ローラの外周面に離間対向して温度センサーが取り付けられており、ニップ部の温度が定着に適した温度に維持されるように、熱源への電力供給量が制御されている。また、加熱ローラの外周面に接触して分離爪が取り付けられており、加熱ローラへの記録紙の巻き付きを防止している。
【0005】
このような加熱ローラ方式の定着装置において、電源が投入された後から加熱ローラが定着温度に昇温されるまでの加熱ローラ及び加圧ローラの回転制御に関しては、例えば、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法(例えば、特許文献1参照)や、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法(例えば、特許文献2参照)が採用されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−122461号公報(図6、図9)
【特許文献2】
特開平4−190277号公報(図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の技術においては、以下の問題が生じる。
【0008】
すなわち、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法では、電源投入直後は加熱ローラが冷えていて、加熱ローラ外周面と分離爪先端との間の空隙に前回のトナーが固形状で付着している。加熱ローラの回転と共に、これら固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間の空隙に詰まり堆積して、ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまう等の問題が発生する。
【0009】
また、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度(例えばトナー溶融温度)に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法では、確かに加熱ローラがトナー溶融温度に到達した時点から加熱ローラを回転させるので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間の空隙に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことは回避できる。しかし、加熱ローラの回転を開始した直後には加熱ローラの熱が加圧ローラへ急激に奪われるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生する。このため、ある部分は早く定着温度に昇温するものの、加熱ローラ表面全体が定着温度に上昇するのには、比較的長時間を要するだけでなく、加熱ローラ表面温度に大きなオーバーシュートが発生する等の問題が発生する。
【0010】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる定着装置並びにこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラ、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラ及び加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段を備えた定着装置において、加熱ローラをウォームアップさせる場合は分離手段を加熱ローラ外周表面から離間させたまま加熱ローラを回転始動させ、かつ、加熱ローラ外周表面温度に応じて加熱ローラの回転速度を適応変化させるようにしたものである。
【0012】
本発明によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段は加熱ローラ表面から離間させるので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付ける事態を確実に防止することができる。また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させる構成を採る。
【0014】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0015】
また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0016】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0017】
本発明の第2の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0018】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0019】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中に加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0020】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0021】
本発明の第3の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0022】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0023】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまでの間は、トナー像の定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0024】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0025】
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれかの態様に係る定着装置において、前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0027】
本発明の第5の態様は、第1から第3のいずれかの態様に係る定着装置において、前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離手段を加熱ローラ外周表面に接触させるので、特別な分離手段制御タイミング回路を必要とせず、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0029】
本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させる構成を採る。
【0030】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0031】
また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0032】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0033】
本発明の第7の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0034】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0035】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中に加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0036】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0037】
本発明の第8の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0038】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0039】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまでの間は、トナー像の定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0040】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0041】
本発明の第9の態様は、第6から第8のいずれかの態様に係る画像形成装置において、前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0042】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0043】
本発明の第10の態様は、第6から第8のいずれかの態様に係る画像形成装置において、前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0044】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離手段を加熱ローラ外周表面に接触させるので、特別な分離手段制御タイミング回路を必要とせず、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る定着装置が搭載される画像形成装置としての複写機100の概略構成図である。図1に示すように、本複写機100は、上部に、原稿の読み取りを行うスキャナ101と、自動的に原稿をスキャナ101の読取位置に送出するADF102とを備えた読取ユニット103を備え、その下方に給紙、転写、記録、定着の処理を実行する本体ユニット104を備える。
【0047】
本体ユニット104の下方領域に給紙カセット105〜108が設置されている。給紙カセット105〜108にセットされた用紙束から最上面の記録紙がピックアップローラ(不図示)によって取り出され、本体ユニット104の底部から上方に向けて形成された紙パス109に送り出される。
【0048】
紙パス109における記録紙の搬送経路に図中矢印方向に回転する感光体ドラム110が配置されている。感光体ドラム110の上方には、感光体ドラム110の表面に潜像画像を形成するLSU(Laser Scan Unit)111が配置されている。また、感光体ドラム110の表面を帯電させる帯電器112及び感光体ドラム110にLSU111で形成された潜像画像に現像材(トナー)を付着させる現像装置113が感光体ドラム110に隣接して配置されている。
【0049】
感光体ドラム110の下方には、感光体ドラム110に現像材が付着することで形成された画像を、搬送される記録紙に転写する転写器114が設置されている。また、画像を転写し終わった感光体ドラム110の表面をクリーニングするクリーニングユニット115が感光体ドラム110に隣接して配置されている。画像が転写された記録紙は搬送ベルト116によりさらに搬送される。搬送ベルト116の搬送先には定着ユニット117が配置されている。
【0050】
定着ユニット117は、加熱ローラ118及び加熱ローラ118に対向配置された加圧ローラ119を備えている。加熱ローラ118が記録紙の記録面に熱を加え、加圧ローラ119が記録紙を加熱ローラ118との間で押圧することにより、記録紙に画像が定着する。
【0051】
定着ユニット117から排出された記録紙は、排出ローラ120により本体ユニット104の外部に排出される。本体ユニット104から排出された用紙は、排紙トレイ121上に受け止められる。
【0052】
転写器114、搬送ベルト116及び定着ユニット117の下方領域に記録紙に対して両面印刷を行う場合に記録紙を反転し、紙パス109の上流側に搬送するADU122が設けられている。
【0053】
図2は、本実施の形態に係る定着装置である定着ユニット117の概略構成図である。
【0054】
上述のように、定着ユニット117は、加熱ローラ118と加圧ローラ119を備えている。紙パス109は、この加熱ローラ118と加圧ローラ119のニップ部分を通過するように形成されており、このニップ部分を通過する際、記録紙に付着されたトナーが記録紙に定着される。
【0055】
加熱ローラ118は、熱源を内蔵している。本実施の形態では、熱源としてハロゲンランプ201を内蔵する場合について示している。このハロゲンランプ201に電源を供給することで輻射熱により加熱ローラ118が加熱される。なお、熱源としては、IHコイル(電磁誘導加熱コイル)を、加熱ローラ内部あるいは加熱ローラ外円周上に設けてもよい。加熱ローラ118の外周表面に対向離間して温度検知手段としてのサーミスタ202が設けられている。サーミスタ202は、加熱ローラ118の外周表面温度を検知する。
【0056】
加熱ローラ118と加圧ローラ119とのニップ部分の近傍であって、双方のローラの外周表面に接触する位置に分離手段としての分離爪203及び204が設けられている。分離爪203及び204は、先端(図2に示す右端)を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触した状態で、それぞれ加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に巻き付く記録紙を剥離する。
【0057】
分離爪203及び204の後端(図2に示す左端)は、離接機構205に連結されている。離接機構205は、分離爪203及び204の先端を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間/接触させる。
【0058】
図3及び図4に分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間させた状態及び外周表面に接触させた状態を示す。図3に離間させた状態を示し、図4に接触させた状態を示す。
【0059】
図3に示すように、分離爪203及び204が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間した状態では、分離爪203及び204は、加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から完全に退避する。したがって、この状態においては、加熱ローラ118及び加圧ローラ119が回転したとしても、ローラの外周表面に残存した固形状トナーが加熱ローラ118及び加圧ローラ119との空隙に詰まり、ローラの回転を阻害するとともにローラの外周表面を傷つける事態は生じ得ない。
【0060】
一方、図4に示すように、分離爪203及び204が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触した状態では、分離爪203及び204の先端は、加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に密着する。したがって、この状態においては、記録紙が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に巻き付いたとしても、完全に記録紙を外周表面から剥離することができる。
【0061】
図5に本実施の形態の定着ユニット117における制御を説明するためのブロック図を示す。
【0062】
本実施の形態の定着ユニット117における制御は、制御部501により制御される。制御部501は、CPU502、ROM503、RAM504及び入出力制御部(I/O制御部)505とから構成される。ROM503にはCPU502が読み込んで実行するプログラムが格納され、RAM504はCPU502のプログラムの実行の際のワークメモリとして機能する。
【0063】
I/O制御部505は、定着ユニット117の各要素と制御部501とのインターフェイスを取る。すなわち、サーミスタ202からの信号を受けCPU502に伝達する一方、CPU502の制御の下、ハロゲンランプ201への電源供給制御(ヒータ制御)、加熱ローラ118を回転させる加熱モータの駆動制御及び分離爪203及び204の離接制御を行う。
【0064】
以下、上記構成を有する定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作について説明する。図6は、実施の形態1に係る定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図である。
【0065】
本複写機100に電源が投入されると、本定着ユニット117は動作を開始する(ST601)。まず、定着ユニット117は、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間し(ST602)、この状態でハロゲンランプ(ヒートランプ)201を点灯させる(ST603)。
【0066】
ハロゲンランプ201を点灯させた後、加熱ローラ118を170mm/sの速度で回転させる(ST604)。そして、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度である120℃に到達するまでこの速度を維持して回転させる(ST605)。なお、加熱ローラ118の表面温度が120℃に到達したか否かはサーミスタ202により検出される。
【0067】
加熱ローラ118の表面温度が120℃に到達したならば、今度は350mm/sの速度で加熱ローラ118を回転させる(ST606)。そして、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度である190℃に到達するまでこの速度を維持して回転させる(ST607)。そして、加熱ローラ118の表面温度が190℃に到達したならば、加熱ローラ118のウォームアップを完了する(ST608)。
【0068】
ウォームアップが完了し、原稿の複写(コピー)が指示されたならば(ST609)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる(ST610)。本定着ユニット117においては、遅くとも記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる。そして、コピー終了後は分離爪203及び204を離間させる。
【0069】
図7に実施の形態1に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の回転速度と時間経過の関係を示し、図8に加熱ローラ118の温度上昇と時間経過の関係を示す。
【0070】
実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、図7に示すように、電源投入から約90秒経過するまでハロゲンランプ201を点灯させながら加熱ローラ118を170mm/sで回転させている。そして、約90秒経過後、回転速度を350mm/sに切り替えて加熱ローラ118を回転させている。このように電源投入から約90秒経過するまで170mm/sで加熱ローラ118を回転させることで、図8に示すように、約90秒で加熱ローラ118の表面温度を、ガラス転移点温度を経てトナー溶融温度に到達させることができる。そして、約90秒経過後、350mm/sで加熱ローラ118を回転させることで、電源投入から170秒後に加熱ローラ118の表面温度をトナー定着温度に到達させることができる。
【0071】
ここで、従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す。
【0072】
図9は、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法による定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示し、図10は、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法による定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す。
【0073】
図9及び図10に示すように、従来の技術のいずれの方法による定着装置の場合であっても、電源投入から加熱ローラの表面温度がトナー定着温度に到達するまでに約210秒を必要とし、本実施の形態に係る定着ユニット117よりも約40秒間多く時間を必要とすることが分かる。特に、図10においては、加熱ローラの表面温度がトナー溶融温度に到達した後、加熱ローラの熱が加圧ローラに奪われている様子が見て取れる。
【0074】
このように実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合、分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、かつ、加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を適応変化させる。
【0075】
これによれば、ウォームアップ直後に加熱ローラ118を回転させた場合あっても、分離爪203及び204が加熱ローラ118の表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪203及び204と加熱ローラ118との間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラ118の回転を阻害し加熱ローラ118を傷付ける事態を確実に防止することができる。
【0076】
また、実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、ウォームアップ中は加熱ローラ118を回転させているので、加熱ローラ118の表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。特に、実施の形態1に係る定着ユニット117では、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度(170mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度(350mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させるように、ウォームアップ中の加熱ローラ118の回転速度を加熱ローラ118の外周表面温度に応じて適応変化させている。このため、加熱ローラ118と加圧ローラ119の圧接時間、しいては加熱ローラ118から加圧ローラ119に奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラ118のトナー定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0077】
そして、これらの結果、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなくトナー定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ118表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0078】
さらに、本実施の形態に係る定着ユニット117においては、遅くとも記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる。これにより、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ118の表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラ118に巻き付いても分離爪203及び204が動作して当該記録紙を加熱ローラ118から剥離することができる。
【0079】
なお、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させるタイミングとしては、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度(190℃)に到達した時に行うことも考えられる。この場合には、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面に接触させる。このため、記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに接触させる方式と比べ、特別な分離爪203及び204の制御タイミング回路を必要としないで、分離爪203及び204で加熱ローラ118に巻き付いた記録紙を剥離することができる。
【0080】
(実施の形態2)
実施の形態1に係る定着ユニット117が加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度(170mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度(350mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させるのに対し、実施の形態2に係る定着ユニット117は、加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118を回転駆動する点で相違する。
【0081】
なお、実施の形態2に係る定着ユニット117は、実施の形態1に係る定着ユニット117と同様の構成を備え、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作のみにおいて実施の形態1に係る定着ユニット117と相違する。
【0082】
図11は、実施の形態2に係る定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図である。なお、図11において、図6と同様の符号を付した処理は同様の処理を行うものとしてその説明を省略する。
【0083】
本複写機100に対する電源投入に応じて動作を開始し(ST601)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間し(ST602)、この状態でハロゲンランプ(ヒートランプ)201を点灯させる(ST603)のは、実施の形態2に係る定着ユニット117においても同様である。
【0084】
実施の形態2に係る定着ユニット117においては、ハロゲンランプ201を点灯させた後、加熱ローラ118の表面温度を測定し(ST1101)、測定した温度に合った速度で加熱ローラ118を回転させる(ST1102)。
【0085】
ここで、実施の形態2に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の表面温度と加熱ローラ118の回転速度との関係について説明する。図12は、本実施の形態に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の表面温度と加熱ローラ118の回転速度との関係を説明するための図である。
【0086】
図12(a)に示すように、加熱ローラ118の表面温度が50℃、70℃、90℃、110℃、130℃、150℃、170℃及び190℃の場合にその回転速度はそれぞれ35mm/s、80mm/s、125mm/s、170mm/s、215mm/s、260mm/s、305mm/s及び350mm/sに設定されている。つまり、図12(b)に示すように、加熱ローラ118の表面温度の上昇に伴い、その回転速度を速めている。かかるテーブルは、図5に示す制御部501内のRAM504に格納される。
【0087】
ST1102においては、このようなテーブルを参照して、加熱ローラ118の回転速度を決定する。そして、テーブルに従って加熱ローラ118の回転速度を更新していくうち、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度である190℃に到達したならば(ST1103)、加熱ローラ118のウォームアップを完了する(ST608)。
【0088】
ウォームアップ完了後に原稿の複写(コピー)が指示されたならば(ST609)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる(ST610)のは実施の形態1に係る定着ユニット117と同様である。
【0089】
図13に実施の形態2に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の回転速度と時間経過の関係を示し、図14に加熱ローラ118の温度上昇と時間経過の関係を示す。
【0090】
実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、図13に示すように、電源投入直後から加熱ローラ118の表面温度に応じた回転速度で加熱ローラ118を回転させている。このように加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を上昇させることで、図14に示すように、電源投入から150秒で加熱ローラ118の表面温度をトナー定着温度に到達させることができる。
【0091】
このように実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合、分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い加熱ローラ118の表面温度の上昇に応じて変化する回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させる。
【0092】
これによれば、ウォームアップ直後に加熱ローラ118を回転させた場合あっても、分離爪203及び204が加熱ローラ118の表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪203及び204と加熱ローラ118との間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラ118の回転を阻害し加熱ローラ118を傷付けてしまうことを防止することができる。
【0093】
また、実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、ウォームアップ中は加熱ローラ118を回転させているので、加熱ローラ118の表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。特に、実施の形態2に係る定着ユニット117では、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い加熱ローラ118の表面温度の上昇に応じて変化する回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させるようにウォームアップ中の加熱ローラ118の回転速度を加熱ローラ118の外周表面温度に応じて適応変化させている。このため、加熱ローラ118と加圧ローラ119の圧接時間、しいては加熱ローラ118から加圧ローラ119に奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラ118のトナー定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0094】
そして、これらの結果、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなくトナー定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ118表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る定着装置が搭載される複写機の概略構成図
【図2】実施の形態1に係る定着装置の概略構成図
【図3】実施の形態1に係る定着装置における分離爪を加熱ローラ及び加圧ローラの外周表面から離間した状態を示す図
【図4】実施の形態1に係る定着装置における分離爪を加熱ローラ及び加圧ローラの外周表面に接触させた状態を示す図
【図5】実施の形態1に係る定着装置における制御を説明するためのブロック図
【図6】実施の形態1に係る定着装置において加熱ローラをウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図
【図7】実施の形態1に係る定着装置における加熱ローラの回転速度と時間経過の関係を示す図
【図8】実施の形態1に係る定着装置における加熱ローラの温度上昇と時間経過の関係を示す図
【図9】従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す図
【図10】従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す図
【図11】本発明の実施の形態2に係る定着装置において加熱ローラをウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図
【図12】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの表面温度と加熱ローラの回転速度との関係を説明するための図
【図13】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの回転速度と時間経過の関係を示す図
【図14】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの温度上昇と時間経過の関係を示す図
【符号の説明】
100 複写機(画像形成装置)
117 定着ユニット
118 加熱ローラ
119 加圧ローラ
201 ハロゲンランプ
202 サーミスタ
203、204 分離爪
205 離接機構
501 制御部
502 CPU
503 ROM
504 RAM
505 入出力制御部(I/O制御部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着装置並びにこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置(例えば、プリンタ、FAX、複写機等)においては、記録紙の上に転写されたトナー像を記録紙に定着させるために定着装置が備えられている。この定着装置は、一般に、加熱・圧接してトナーを溶融し記録紙に定着させる加熱定着方式が用いられており、中でも熱ローラ方式が広く使用されている。
【0003】
熱ローラ方式は、圧接された2つのローラの一方のローラを加熱し(加熱する方のローラを加熱ローラ、他方のローラを加圧ローラと称する)、2つのローラの圧接部に未定着トナーの付着された転写紙を加熱・圧接して、トナーを記録紙に定着させる方式である。
【0004】
加熱ローラには熱源(例えば、ハロゲンランプ等)が内蔵され、記録紙上のトナーを溶融・定着させる定着温度に加熱されている。加熱ローラの外周面に離間対向して温度センサーが取り付けられており、ニップ部の温度が定着に適した温度に維持されるように、熱源への電力供給量が制御されている。また、加熱ローラの外周面に接触して分離爪が取り付けられており、加熱ローラへの記録紙の巻き付きを防止している。
【0005】
このような加熱ローラ方式の定着装置において、電源が投入された後から加熱ローラが定着温度に昇温されるまでの加熱ローラ及び加圧ローラの回転制御に関しては、例えば、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法(例えば、特許文献1参照)や、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法(例えば、特許文献2参照)が採用されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−122461号公報(図6、図9)
【特許文献2】
特開平4−190277号公報(図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の技術においては、以下の問題が生じる。
【0008】
すなわち、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法では、電源投入直後は加熱ローラが冷えていて、加熱ローラ外周面と分離爪先端との間の空隙に前回のトナーが固形状で付着している。加熱ローラの回転と共に、これら固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間の空隙に詰まり堆積して、ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまう等の問題が発生する。
【0009】
また、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度(例えばトナー溶融温度)に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法では、確かに加熱ローラがトナー溶融温度に到達した時点から加熱ローラを回転させるので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間の空隙に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことは回避できる。しかし、加熱ローラの回転を開始した直後には加熱ローラの熱が加圧ローラへ急激に奪われるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生する。このため、ある部分は早く定着温度に昇温するものの、加熱ローラ表面全体が定着温度に上昇するのには、比較的長時間を要するだけでなく、加熱ローラ表面温度に大きなオーバーシュートが発生する等の問題が発生する。
【0010】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる定着装置並びにこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラ、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラ及び加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段を備えた定着装置において、加熱ローラをウォームアップさせる場合は分離手段を加熱ローラ外周表面から離間させたまま加熱ローラを回転始動させ、かつ、加熱ローラ外周表面温度に応じて加熱ローラの回転速度を適応変化させるようにしたものである。
【0012】
本発明によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段は加熱ローラ表面から離間させるので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付ける事態を確実に防止することができる。また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させる構成を採る。
【0014】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0015】
また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0016】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0017】
本発明の第2の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0018】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0019】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中に加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0020】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0021】
本発明の第3の態様に係る定着装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0022】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0023】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまでの間は、トナー像の定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0024】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0025】
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれかの態様に係る定着装置において、前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0027】
本発明の第5の態様は、第1から第3のいずれかの態様に係る定着装置において、前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離手段を加熱ローラ外周表面に接触させるので、特別な分離手段制御タイミング回路を必要とせず、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0029】
本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させる構成を採る。
【0030】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0031】
また、ウォームアップ中は加熱ローラ回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中の加熱ローラ回転速度を加熱ローラ外周表面温度に応じて適応変化させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0032】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0033】
本発明の第7の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0034】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0035】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、ウォームアップ中に加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0036】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0037】
本発明の第8の態様に係る画像形成装置は、記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させる構成を採る。
【0038】
この構成によれば、ウォームアップ直後に加熱ローラを回転させても、分離手段が加熱ローラ表面から離間しているので、固形状トナーが分離爪と加熱ローラとの間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラの回転を阻害し加熱ローラを傷付けてしまうことを防止することができる。
【0039】
また、ウォームアップ中は加熱ローラを回転させるので、加熱ローラ表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。さらに、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまでの間は、トナー像の定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で加熱ローラを回転駆動させ、加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラを回転駆動させるので、加熱ローラと加圧ローラの圧接時間しいては加熱ローラから加圧ローラに奪われる熱量を制御して加熱ローラの定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0040】
そして、これらの結果、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0041】
本発明の第9の態様は、第6から第8のいずれかの態様に係る画像形成装置において、前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0042】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0043】
本発明の第10の態様は、第6から第8のいずれかの態様に係る画像形成装置において、前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触する構成を採る。
【0044】
この構成によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離手段を加熱ローラ外周表面に接触させるので、特別な分離手段制御タイミング回路を必要とせず、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラに巻きついても分離手段が動作して当該記録紙を加熱ローラから剥離することができる。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る定着装置が搭載される画像形成装置としての複写機100の概略構成図である。図1に示すように、本複写機100は、上部に、原稿の読み取りを行うスキャナ101と、自動的に原稿をスキャナ101の読取位置に送出するADF102とを備えた読取ユニット103を備え、その下方に給紙、転写、記録、定着の処理を実行する本体ユニット104を備える。
【0047】
本体ユニット104の下方領域に給紙カセット105〜108が設置されている。給紙カセット105〜108にセットされた用紙束から最上面の記録紙がピックアップローラ(不図示)によって取り出され、本体ユニット104の底部から上方に向けて形成された紙パス109に送り出される。
【0048】
紙パス109における記録紙の搬送経路に図中矢印方向に回転する感光体ドラム110が配置されている。感光体ドラム110の上方には、感光体ドラム110の表面に潜像画像を形成するLSU(Laser Scan Unit)111が配置されている。また、感光体ドラム110の表面を帯電させる帯電器112及び感光体ドラム110にLSU111で形成された潜像画像に現像材(トナー)を付着させる現像装置113が感光体ドラム110に隣接して配置されている。
【0049】
感光体ドラム110の下方には、感光体ドラム110に現像材が付着することで形成された画像を、搬送される記録紙に転写する転写器114が設置されている。また、画像を転写し終わった感光体ドラム110の表面をクリーニングするクリーニングユニット115が感光体ドラム110に隣接して配置されている。画像が転写された記録紙は搬送ベルト116によりさらに搬送される。搬送ベルト116の搬送先には定着ユニット117が配置されている。
【0050】
定着ユニット117は、加熱ローラ118及び加熱ローラ118に対向配置された加圧ローラ119を備えている。加熱ローラ118が記録紙の記録面に熱を加え、加圧ローラ119が記録紙を加熱ローラ118との間で押圧することにより、記録紙に画像が定着する。
【0051】
定着ユニット117から排出された記録紙は、排出ローラ120により本体ユニット104の外部に排出される。本体ユニット104から排出された用紙は、排紙トレイ121上に受け止められる。
【0052】
転写器114、搬送ベルト116及び定着ユニット117の下方領域に記録紙に対して両面印刷を行う場合に記録紙を反転し、紙パス109の上流側に搬送するADU122が設けられている。
【0053】
図2は、本実施の形態に係る定着装置である定着ユニット117の概略構成図である。
【0054】
上述のように、定着ユニット117は、加熱ローラ118と加圧ローラ119を備えている。紙パス109は、この加熱ローラ118と加圧ローラ119のニップ部分を通過するように形成されており、このニップ部分を通過する際、記録紙に付着されたトナーが記録紙に定着される。
【0055】
加熱ローラ118は、熱源を内蔵している。本実施の形態では、熱源としてハロゲンランプ201を内蔵する場合について示している。このハロゲンランプ201に電源を供給することで輻射熱により加熱ローラ118が加熱される。なお、熱源としては、IHコイル(電磁誘導加熱コイル)を、加熱ローラ内部あるいは加熱ローラ外円周上に設けてもよい。加熱ローラ118の外周表面に対向離間して温度検知手段としてのサーミスタ202が設けられている。サーミスタ202は、加熱ローラ118の外周表面温度を検知する。
【0056】
加熱ローラ118と加圧ローラ119とのニップ部分の近傍であって、双方のローラの外周表面に接触する位置に分離手段としての分離爪203及び204が設けられている。分離爪203及び204は、先端(図2に示す右端)を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触した状態で、それぞれ加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に巻き付く記録紙を剥離する。
【0057】
分離爪203及び204の後端(図2に示す左端)は、離接機構205に連結されている。離接機構205は、分離爪203及び204の先端を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間/接触させる。
【0058】
図3及び図4に分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間させた状態及び外周表面に接触させた状態を示す。図3に離間させた状態を示し、図4に接触させた状態を示す。
【0059】
図3に示すように、分離爪203及び204が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間した状態では、分離爪203及び204は、加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から完全に退避する。したがって、この状態においては、加熱ローラ118及び加圧ローラ119が回転したとしても、ローラの外周表面に残存した固形状トナーが加熱ローラ118及び加圧ローラ119との空隙に詰まり、ローラの回転を阻害するとともにローラの外周表面を傷つける事態は生じ得ない。
【0060】
一方、図4に示すように、分離爪203及び204が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触した状態では、分離爪203及び204の先端は、加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に密着する。したがって、この状態においては、記録紙が加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に巻き付いたとしても、完全に記録紙を外周表面から剥離することができる。
【0061】
図5に本実施の形態の定着ユニット117における制御を説明するためのブロック図を示す。
【0062】
本実施の形態の定着ユニット117における制御は、制御部501により制御される。制御部501は、CPU502、ROM503、RAM504及び入出力制御部(I/O制御部)505とから構成される。ROM503にはCPU502が読み込んで実行するプログラムが格納され、RAM504はCPU502のプログラムの実行の際のワークメモリとして機能する。
【0063】
I/O制御部505は、定着ユニット117の各要素と制御部501とのインターフェイスを取る。すなわち、サーミスタ202からの信号を受けCPU502に伝達する一方、CPU502の制御の下、ハロゲンランプ201への電源供給制御(ヒータ制御)、加熱ローラ118を回転させる加熱モータの駆動制御及び分離爪203及び204の離接制御を行う。
【0064】
以下、上記構成を有する定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作について説明する。図6は、実施の形態1に係る定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図である。
【0065】
本複写機100に電源が投入されると、本定着ユニット117は動作を開始する(ST601)。まず、定着ユニット117は、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間し(ST602)、この状態でハロゲンランプ(ヒートランプ)201を点灯させる(ST603)。
【0066】
ハロゲンランプ201を点灯させた後、加熱ローラ118を170mm/sの速度で回転させる(ST604)。そして、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度である120℃に到達するまでこの速度を維持して回転させる(ST605)。なお、加熱ローラ118の表面温度が120℃に到達したか否かはサーミスタ202により検出される。
【0067】
加熱ローラ118の表面温度が120℃に到達したならば、今度は350mm/sの速度で加熱ローラ118を回転させる(ST606)。そして、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度である190℃に到達するまでこの速度を維持して回転させる(ST607)。そして、加熱ローラ118の表面温度が190℃に到達したならば、加熱ローラ118のウォームアップを完了する(ST608)。
【0068】
ウォームアップが完了し、原稿の複写(コピー)が指示されたならば(ST609)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる(ST610)。本定着ユニット117においては、遅くとも記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる。そして、コピー終了後は分離爪203及び204を離間させる。
【0069】
図7に実施の形態1に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の回転速度と時間経過の関係を示し、図8に加熱ローラ118の温度上昇と時間経過の関係を示す。
【0070】
実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、図7に示すように、電源投入から約90秒経過するまでハロゲンランプ201を点灯させながら加熱ローラ118を170mm/sで回転させている。そして、約90秒経過後、回転速度を350mm/sに切り替えて加熱ローラ118を回転させている。このように電源投入から約90秒経過するまで170mm/sで加熱ローラ118を回転させることで、図8に示すように、約90秒で加熱ローラ118の表面温度を、ガラス転移点温度を経てトナー溶融温度に到達させることができる。そして、約90秒経過後、350mm/sで加熱ローラ118を回転させることで、電源投入から170秒後に加熱ローラ118の表面温度をトナー定着温度に到達させることができる。
【0071】
ここで、従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す。
【0072】
図9は、▲1▼電源投入直後から加熱ローラ及び加圧ローラを所定の回転速度で回転させる方法による定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示し、図10は、▲2▼電源投入直後は加熱ローラ及び加圧ローラを停止させ、加熱ローラの表面温度が一定温度に到達した時点から、加熱ローラの回転を開始させる方法による定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す。
【0073】
図9及び図10に示すように、従来の技術のいずれの方法による定着装置の場合であっても、電源投入から加熱ローラの表面温度がトナー定着温度に到達するまでに約210秒を必要とし、本実施の形態に係る定着ユニット117よりも約40秒間多く時間を必要とすることが分かる。特に、図10においては、加熱ローラの表面温度がトナー溶融温度に到達した後、加熱ローラの熱が加圧ローラに奪われている様子が見て取れる。
【0074】
このように実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合、分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、かつ、加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を適応変化させる。
【0075】
これによれば、ウォームアップ直後に加熱ローラ118を回転させた場合あっても、分離爪203及び204が加熱ローラ118の表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪203及び204と加熱ローラ118との間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラ118の回転を阻害し加熱ローラ118を傷付ける事態を確実に防止することができる。
【0076】
また、実施の形態1に係る定着ユニット117によれば、ウォームアップ中は加熱ローラ118を回転させているので、加熱ローラ118の表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。特に、実施の形態1に係る定着ユニット117では、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度(170mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度(350mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させるように、ウォームアップ中の加熱ローラ118の回転速度を加熱ローラ118の外周表面温度に応じて適応変化させている。このため、加熱ローラ118と加圧ローラ119の圧接時間、しいては加熱ローラ118から加圧ローラ119に奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラ118のトナー定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0077】
そして、これらの結果、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなくトナー定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ118表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0078】
さらに、本実施の形態に係る定着ユニット117においては、遅くとも記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる。これにより、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに加熱ローラ118の表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して記録紙上のトナーを定着させた後に、当該記録紙が加熱ローラ118に巻き付いても分離爪203及び204が動作して当該記録紙を加熱ローラ118から剥離することができる。
【0079】
なお、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させるタイミングとしては、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度(190℃)に到達した時に行うことも考えられる。この場合には、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面に接触させる。このため、記録紙が加熱ローラ118に到達するまでに接触させる方式と比べ、特別な分離爪203及び204の制御タイミング回路を必要としないで、分離爪203及び204で加熱ローラ118に巻き付いた記録紙を剥離することができる。
【0080】
(実施の形態2)
実施の形態1に係る定着ユニット117が加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度(170mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー溶融温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度(350mm/s)で加熱ローラ118を回転駆動させるのに対し、実施の形態2に係る定着ユニット117は、加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118を回転駆動する点で相違する。
【0081】
なお、実施の形態2に係る定着ユニット117は、実施の形態1に係る定着ユニット117と同様の構成を備え、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作のみにおいて実施の形態1に係る定着ユニット117と相違する。
【0082】
図11は、実施の形態2に係る定着ユニット117において加熱ローラ118をウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図である。なお、図11において、図6と同様の符号を付した処理は同様の処理を行うものとしてその説明を省略する。
【0083】
本複写機100に対する電源投入に応じて動作を開始し(ST601)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面から離間し(ST602)、この状態でハロゲンランプ(ヒートランプ)201を点灯させる(ST603)のは、実施の形態2に係る定着ユニット117においても同様である。
【0084】
実施の形態2に係る定着ユニット117においては、ハロゲンランプ201を点灯させた後、加熱ローラ118の表面温度を測定し(ST1101)、測定した温度に合った速度で加熱ローラ118を回転させる(ST1102)。
【0085】
ここで、実施の形態2に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の表面温度と加熱ローラ118の回転速度との関係について説明する。図12は、本実施の形態に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の表面温度と加熱ローラ118の回転速度との関係を説明するための図である。
【0086】
図12(a)に示すように、加熱ローラ118の表面温度が50℃、70℃、90℃、110℃、130℃、150℃、170℃及び190℃の場合にその回転速度はそれぞれ35mm/s、80mm/s、125mm/s、170mm/s、215mm/s、260mm/s、305mm/s及び350mm/sに設定されている。つまり、図12(b)に示すように、加熱ローラ118の表面温度の上昇に伴い、その回転速度を速めている。かかるテーブルは、図5に示す制御部501内のRAM504に格納される。
【0087】
ST1102においては、このようなテーブルを参照して、加熱ローラ118の回転速度を決定する。そして、テーブルに従って加熱ローラ118の回転速度を更新していくうち、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度である190℃に到達したならば(ST1103)、加熱ローラ118のウォームアップを完了する(ST608)。
【0088】
ウォームアップ完了後に原稿の複写(コピー)が指示されたならば(ST609)、分離爪203及び204を加熱ローラ118及び加圧ローラ119の外周表面に接触させる(ST610)のは実施の形態1に係る定着ユニット117と同様である。
【0089】
図13に実施の形態2に係る定着ユニット117における加熱ローラ118の回転速度と時間経過の関係を示し、図14に加熱ローラ118の温度上昇と時間経過の関係を示す。
【0090】
実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、図13に示すように、電源投入直後から加熱ローラ118の表面温度に応じた回転速度で加熱ローラ118を回転させている。このように加熱ローラ118の表面温度に応じて加熱ローラ118の回転速度を上昇させることで、図14に示すように、電源投入から150秒で加熱ローラ118の表面温度をトナー定着温度に到達させることができる。
【0091】
このように実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、加熱ローラ118をウォームアップさせる場合、分離爪203及び204を加熱ローラ118の外周表面から離間させたまま加熱ローラ118を回転始動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い加熱ローラ118の表面温度の上昇に応じて変化する回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させる。
【0092】
これによれば、ウォームアップ直後に加熱ローラ118を回転させた場合あっても、分離爪203及び204が加熱ローラ118の表面から離間させているので、固形状トナーが分離爪203及び204と加熱ローラ118との間に詰まり堆積することもなくなり、加熱ローラ118の回転を阻害し加熱ローラ118を傷付けてしまうことを防止することができる。
【0093】
また、実施の形態2に係る定着ユニット117によれば、ウォームアップ中は加熱ローラ118を回転させているので、加熱ローラ118の表面の温度分布にムラが発生するのを防止することができる。特に、実施の形態2に係る定着ユニット117では、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達するまでの間は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い加熱ローラ118の表面温度の上昇に応じて変化する回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させ、加熱ローラ118の表面温度がトナー定着温度に到達した時は、トナー定着温度到達時の定着時回転速度で加熱ローラ118を回転駆動させるようにウォームアップ中の加熱ローラ118の回転速度を加熱ローラ118の外周表面温度に応じて適応変化させている。このため、加熱ローラ118と加圧ローラ119の圧接時間、しいては加熱ローラ118から加圧ローラ119に奪われる熱量を制御することができ、加熱ローラ118のトナー定着温度到達までの時間を短くすることができる。
【0094】
そして、これらの結果、加熱ローラ118の表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラ118の回転を阻害することなくトナー定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ118表面の温度分布のムラ及び加熱ローラ118の傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加熱ローラの表面温度を速やかにかつ当該加熱ローラの回転を阻害することなく定着温度に上昇させるとともに、加熱ローラ表面の温度分布のムラ及び加熱ローラの傷を抑制して定着ムラを防止し画像品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る定着装置が搭載される複写機の概略構成図
【図2】実施の形態1に係る定着装置の概略構成図
【図3】実施の形態1に係る定着装置における分離爪を加熱ローラ及び加圧ローラの外周表面から離間した状態を示す図
【図4】実施の形態1に係る定着装置における分離爪を加熱ローラ及び加圧ローラの外周表面に接触させた状態を示す図
【図5】実施の形態1に係る定着装置における制御を説明するためのブロック図
【図6】実施の形態1に係る定着装置において加熱ローラをウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図
【図7】実施の形態1に係る定着装置における加熱ローラの回転速度と時間経過の関係を示す図
【図8】実施の形態1に係る定着装置における加熱ローラの温度上昇と時間経過の関係を示す図
【図9】従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す図
【図10】従来の技術において説明した定着装置における加熱ローラの表面温度と時間経過の関係を示す図
【図11】本発明の実施の形態2に係る定着装置において加熱ローラをウォームアップさせる場合の動作を説明するためのフロー図
【図12】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの表面温度と加熱ローラの回転速度との関係を説明するための図
【図13】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの回転速度と時間経過の関係を示す図
【図14】実施の形態2に係る定着装置における加熱ローラの温度上昇と時間経過の関係を示す図
【符号の説明】
100 複写機(画像形成装置)
117 定着ユニット
118 加熱ローラ
119 加圧ローラ
201 ハロゲンランプ
202 サーミスタ
203、204 分離爪
205 離接機構
501 制御部
502 CPU
503 ROM
504 RAM
505 入出力制御部(I/O制御部)
Claims (10)
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させることを特徴とする定着装置。
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させることを特徴とする定着装置。
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させることを特徴とする定着装置。
- 前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- 前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させかつ前記加熱ローラ外周表面温度に応じて前記加熱ローラの回転速度を適応変化させることを特徴とする画像形成装置。
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの溶融温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させることを特徴とする画像形成装置。
- 記録紙上のトナーを熱溶融させる加熱ローラと、この加熱ローラに圧接して記録紙を押圧する加圧ローラと、前記加熱ローラ外周表面に対向離間して設けられ前記加熱ローラ外周表面温度を検知する温度検知手段と、前記加熱ローラ外周表面に離接可能に設けられ前記加熱ローラ外周表面に巻きつく記録紙を剥離する分離手段とを具備し、前記加熱ローラをウォームアップさせる場合は、前記分離手段を前記加熱ローラ外周表面から離間させたまま前記加熱ローラを回転始動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達するまではトナーの定着温度到達時の定着時回転速度よりも所定速度遅い前記加熱ローラ外周表面温度に応じて変化する回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させ、前記加熱ローラ外周表面温度がトナー像の定着温度に到達した以降はトナーの定着温度到達時の定着時回転速度で前記加熱ローラを回転駆動させることを特徴とする画像形成装置。
- 前記分離手段は、遅くとも前記記録紙が加熱ローラに到達するまでに前記加熱ローラ外周表面に接触することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記分離手段は、前記加熱ローラ外周表面温度がトナーの定着温度に到達した時点で前記加熱ローラ外周表面に接触することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
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- 2003-06-16 JP JP2003171067A patent/JP2005010218A/ja active Pending
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