JP2005009764A - 電熱装置付高周波加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターンテーブルを用いずに優れた均一加熱性能を有し、加熱室底面がすっきりして掃除が容易なオーブンレンジを実現すること。
【解決手段】被加熱物を収納する加熱室1と、前記加熱室内1に設けた金属アミ16と、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持した天面用ヒーター11と、底面用ヒーター14と、前記加熱室1天面2に設けた高周波照射口5と、前記高周波照射口5近傍に設けた拡散手段9とを備え、高周波照射口5と天面用ヒーター11を加熱室1天面2ほぼ中央からほぼ均等に、加熱室1底面13ほぼ中央に底面用ヒーター14を配置することによりターンテーブルを用いずに優れた均一加熱性能と底面のすっきりした加熱室1とが結合された電熱装置付高周波加熱装置が実現できる。
【選択図】 図1
【解決手段】被加熱物を収納する加熱室1と、前記加熱室内1に設けた金属アミ16と、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持した天面用ヒーター11と、底面用ヒーター14と、前記加熱室1天面2に設けた高周波照射口5と、前記高周波照射口5近傍に設けた拡散手段9とを備え、高周波照射口5と天面用ヒーター11を加熱室1天面2ほぼ中央からほぼ均等に、加熱室1底面13ほぼ中央に底面用ヒーター14を配置することによりターンテーブルを用いずに優れた均一加熱性能と底面のすっきりした加熱室1とが結合された電熱装置付高周波加熱装置が実現できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジとトースターを一体化した電熱加熱装置付高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電熱装置付高周波加熱装置は一つの加熱室に電子レンジとオーブン・グリルといった焼きもの両方の機能を盛り込んだものであり、ターンテーブルと呼ばれる回転式食品載置台付きの電子レンジに、オーブン・グリルに必須である上下からの熱源として、加熱室底面外部に電熱ヒーターを、加熱室天面にも電熱ヒーターを配置したものが家庭用の主流となっている。特にトーストを焼く機能を有する商品は立ち上りスピードを優先するため、加熱室上面は加熱室内にむき出しの棒状ヒータを、加熱室底面にも棒状ヒータを使用している。
【0003】
高周波加熱時や電熱加熱時も回転式食品載置台上で回転させながら調理する。
【0004】
この回転式食品載置台方式が視覚的にも性能面でも比較的優れている事と、ヒーターを底面外部に配置すれば底面はすっきりし、掃除が容易になる事とが広く受け入れられた結果と考えられる。
【0005】
しかし、近年赤外線センサーで食品温度をモニターしながら加熱する方式が広まってきたが、固定された食品を対象として面状の木目細かい温度情報を得る事は比較的容易であるが、ターンテーブル上に載せられた移動する食品を対象となると非常に困難である。従って制御の高度化の点からも均一加熱性能の優れ、加熱室内を有効に使え、清掃も簡単な固定式食品載置台方式が望まれてきている。
【0006】
均一加熱性能の優れた固定式としては底面から高周波を照射する方式がある。例えば、底面中央から一種の導波管アンテナを回転させ、その上部にテーブルと称する誘電体性固定式食品載置台を底面全体にわたり設けたものである(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特公平1−48629号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、高周波加熱の均一加熱のため回転式食品載置台方式にしており、底面中央に回転機構があるためヒーターは中央から離れた位置に構成していた。したがって焼けムラを解消するためトーストを焼く時も回転させる必要があり、ヒーター上部を通過時に加熱、それ以外の位置で温度維持を繰り返すこととなり、焼き上げ時間が長くなる。現在市販されているトースト機能付のオーブンレンジで6枚切りトースト2枚を焼くと4分30秒から7分かかる。これは市販されているオーブントースターの2倍から3倍の調理時間で、加熱時間が長いため、食パンの表面のクラスト層も厚く、内部の水分も減少し、パサパサとして美味しくない結果となっていた。
【0009】
また、オーブントースターと比較すると、加熱室内の容積も大きく壁面材も反射率の悪い黒色フッ素塗装を施しており、トースト性能を悪化させる要因となっていた。
【0010】
特許文献1の底面中央から一種の導波管アンテナを回転させ、その上部にテーブルと称する誘電体性食品載置台を底面全体にわたり設けた構成では、食品載置台は回転しないが熱伝導の悪い誘電体を介し加熱室内を加熱する構成、導波管アンテナの前後に各1本のミラクロンヒーターを配置する構成となる。したがって、ヒーターの電力密度がおちるうえ、一般にセラッミックが用いられる固定式食品載置台自体の熱容量が大きく熱が食品に効率よく到達し得ないという課題を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱室内が広々つかえ、掃除が容易な底面フラット加熱室で高周波の均一加熱性能に優れ,かつトーストをオーブントースター並の早さ・おいしさを実現する電熱装置付き高周波加熱装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電熱装置付き高周波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0014】
これによって、電子レンジの性能としては、加熱室天面に拡散手段を設けたのでアンテナにより攪拌され均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては下ヒーターを中央に配置でき常時被加熱物を加熱でき、早く焼き上げることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、棒状ヒータを加熱室天面中央に、高周波照射口を棒状ヒータの前後に対称に複数個、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0016】
これによって、電子レンジの性能としては加熱室天面に中央より対称に高周波照射口と拡散手段を複数個設けたので攪拌さらに攪拌効果が高まり均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては上下ヒーターが加熱室の中央に配置でき常時被加熱物を加熱し、早く均一に焼き上げることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、特に請求項1に記載の電熱装置付高周波加熱装置の棒状ヒータと拡散手段はそれぞれ加熱室天面の凸部内に配置したものである。
これによって、棒状ヒータから凹部への輻射を形状を変えることにより被加熱物への輻射量をコントロールし均一加熱が可能になる。また拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)の凸部の立ち上がり角度、凸部の面積を変えることにより高周波の照射方向をコントロールでき均一加熱が可能となる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、特に請求項1または請求項2に記載の電熱装置付高周波加熱装置の天面用ヒーターを加熱室内に底面用ヒーターを加熱室外に配置したことにより、加熱室底面と床面の距離を小さくしても加熱室底面の二次輻射で被加熱物を加熱するため上下のバランスをとることができる。また底面を凹凸もなくすっきりでき、掃除も簡単にできる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、特に請求項1または請求項2に記載の電熱装置付高周波加熱装置の底面用棒状ヒータと近接している加熱室底面間に遮蔽板を配置したことにより、棒状ヒータに近い底面の輻射を抑えることで温度分布ムラを少なくする事ができるため、被加熱物の底面を早くきれいに焼き上げられる。また底面を凹凸もなくすっきりでき、掃除も簡単にできる。
【0020】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施例1)
図1、図2は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第1実施例であり、図1は側面の断面図、図2は正面断面図である。
【0022】
図1、図2において、加熱室1は薄い板金製直方体であり、その天面2の中央後方には円錐台状の凸所3を絞り加工で構成し、凸所3の下端にはマイカ製の蓋4を天面2と面一の高さに置き、周囲をネジで固定する(図示せず)。凸所3の天面中央には穴5を開け、導波管6に一端はこの穴5を介して結合する。導波管6の穴5上側にはモーター7をその出力軸を導波管6に挿入した状態で取り付ける。導波管6の出力軸、凸所3、蓋4、穴5は全て同一軸上に中心を持つ。導波管6の他端にはマグネトロン8が取り付けられている。
【0023】
板金製拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9は略半円形で円形中央部にアンテナ軸10との勘合用の異形穴と突起を有しており、アンテナ軸10を回転固定させる。アンテナ軸10は前記穴5を貫通させ、モーター7の出力軸に挿入勘合させる。本構成は、回転式アンテナについて記載しているが、高周波が導波管から加熱室内に照射される際に、高周波を拡散することが可能な構成で有れば、固定アンテナでもかまわない。
【0024】
棒状ヒータ11はガラス管ヒータであり、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成である。加熱室1の天面2の中央前面よりには、左右方向に向け凸所12を絞り加工で構成し、その凸所12内にヒーター11を配置している。従ってヒーター11は加熱室1内に配置した構成となっている。なお、棒状ヒータ11はガラス管ヒータに限ったものではなく、加熱室内に配設できる棒状のもので有ればよい。
【0025】
加熱室1の底面13の庫外ほぼ中央部には、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成のヒーター14が配置され、反射板15により保持、固定されている。加熱室1底面13には金属性カクアミ16が配置され、底面13との設置面には超耐熱樹脂(PPS)アシ17が固定されている。
【0026】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0027】
まず、高周波加熱時はモーター7が回転すればその出力軸に結合されたアンテナ軸10が回転し、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が回転する。マグネトロン8から照射された高周波は導波管6内部からアンテナ軸10を介し、加熱室1内に照射される。凸所3の天面中央の穴5は拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が半円形であるため、回転により連続的に塞がれる位置が変化することになる。高周波のほとんどは拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9にふさがれていない穴5から加熱室1内に照射されるが、一部は拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9と凸所3の隙間から照射される。この高周波は凸所3の立ち上がり角度を変える事でコントロールすることが可能である。従って拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9の回転による照射位置の連続的な変化と凸所3の立ち上がり角度の適正化により、均一加熱性能が確保できるため、被加熱物を回転させないで調理が可能となる。
【0028】
トーストといったヒーター加熱時は、ヒーター11、14が同時に通電され熱せられる。ヒーター11は加熱室1の内側にありヒーター11からの直接の輻射と、天面2の凸部12、加熱室1壁面の反射とで焦げ目をつける。ヒーター11は中央より前面にあるため、当然後側の焦げ目は薄くなるので凹部12の形状を変える事により、ヒーター11からの輻射を凹部12で反射角度を調整し、後側に反射する形状としているので均一加熱が可能となる。
【0029】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしており、底面13を早く、均一に加熱できる。
【0030】
以上のように、本実施例においては被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したことにより、電子レンジの性能としては、導波管に結合された拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)により高周波照射位置を連続的に可変させるため均一加熱性能が得られ、トースト等のヒーター性能としては被加熱物を回転させないため、連続的に加熱でき加熱効率を向上させることができる。
【0031】
またヒーター14を底面13の外側に配置しているので底面はすっきりしており掃除も簡単にできる。従って電子レンジとしての均一加熱性能が良く、底面がすっきりとして掃除が簡単にでき、トーストの焼き性能はオーブントースター並の2枚で2分台の焼きあげ時間にできる。
【0032】
(実施例2)
図3、図4は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第2実施例であり、図3は側面の断面図、図4は正面断面図である。
【0033】
図3、図4において、天面2の中央にはヒーター11が取り付けられる。ヒーター11はガラスカンヒーターであり、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成である。加熱室1の天面2の中央には、左右方向に向け凸所12を絞り加工で構成してあり、その凸所12内にヒーター11を配置している。従ってヒーター11は加熱室1内に配置した構成となっている。
【0034】
天面2の中央に取り付けられたヒーター11の前後には対称な位置に2個の円錐台状の凸所3を絞り加工で構成し、凸所3の下端にはマイカ製の蓋4を天面2と面一の高さに置き、周囲をネジで固定する(図示せず)。2個の凸所3の天面中央には穴5を開け、導波管6により結合する。導波管6の穴5上側にはそれぞれモーター7をその出力軸を導波管6に挿入した状態で取り付ける。導波管6の出力軸、穴5、凸所3、蓋4は全て同一軸上に中心を持つ。導波管6の他端にはマグネトロン8が取り付けられている。
【0035】
板金製拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9は略半円形で円形中央部にアンテナ軸10との勘合用の異形穴と突起を有しており、アンテナ軸10を回転固定させる。アンテナ軸10は前記穴5を貫通させ、モーター7の出力軸に挿入勘合させる。
【0036】
加熱室1の底面13の庫外ほぼ中央部には、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成のヒーター14が配置され、反射板15により保持、固定されている。加熱室1底面13には金属性カクアミ16が配置され、底面13との設置面には超耐熱樹脂(PPS)17が固定されている。
【0037】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0038】
まず、高周波加熱時は2個のモーター7が回転すればその出力軸に結合されたアンテナ軸10が回転し、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が回転する。マグネトロン8から照射された高周波は導波管6内部から第一の穴5からアンテナ軸10を介し、加熱室1内に照射される。第一の穴5を通過した高周波は第2の穴18よりアンテナ軸10を介し加熱室1内に照射される。均一加熱のためには、第1の穴5と第2の穴18からの高周波の照射量を均一にする必要があるが、第1の穴5と第2の穴18の開口面積を変えることで実現できる。高周波照射量をあわせた凸所3の穴5、穴18は中央では拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9により攪拌され、均一加熱性能が確保できるため、被加熱物を回転させないで調理が可能となる。
【0039】
トーストといったヒーター加熱時は、ヒーター11、14が同時に通電され熱せられる。ヒーター11は加熱室1の内側にありヒーター11からの直接の輻射と、天面2の凸部12、加熱室1壁面の反射とで焦げ目をつける。ヒーター11は中央に配置しているので、被加熱物に対して均等に加熱できる。
【0040】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしており、底面13を早く、均一に加熱できる。
【0041】
以上のように、本実施例においては被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室内に設けた金属アミと、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持した天面用ヒーターと、底面用ヒーターと、前記加熱室天面に設けた高周波照射口と、前記高周波照射口近傍に設けた拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)とを備え、天面用ヒーターを加熱室天面ほぼ中央に、高周波照射口を天面ヒーターの前後に対称に複数個、加熱室底面ほぼ中央に底面用ヒーターを配置したことにより、電子レンジの性能としては、導波管に結合された拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)が中央より前後に均等に配置され、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)で攪拌させるため均一加熱性能が得られ、トースト等のヒーター性能としては被加熱物を回転させないため、連続的に加熱でき加熱効率を向上させることができる。
【0042】
またヒーター14を底面13の外側に配置しているので底面はすっきりしており掃除も簡単にできる。従って電子レンジとしての均一加熱性能が良く、底面がすっきりとして掃除が簡単にでき、トーストの焼き性能はオーブントースター並の2枚で2分台の焼きあげ時間にできる。
【0043】
(実施例3)
図5は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第3実施例を示した側面断面図である。
【0044】
図5において、第1実施例との違いは、底面と反射板とでヒーターを略密封状態とし、底面用ヒーターと近接している加熱室底面間に遮蔽板を設ける構成としている点である。
【0045】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0046】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしている。遮蔽板19は反射板15同様反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑を使用している。ヒーター14が通電されると底面13はヒーター14からの直接の輻射と反射板15からの反射による輻射とで加熱される。底面13には吸収率の良い黒色セラミック塗装をしているとはいえ、ヒーター14の真上の底面13は距離が少なく輻射により面温度は高い。この遮蔽板19を底面13とヒーター14間に設けることでヒーター14の輻射熱を遮ることができる。従って底面13の温度分布はほぼ均一にでき被加熱物を均一に加熱できる。
【0047】
以上のように、本実施例においては、両面高耐熱黒塗装された加熱室底面と、ヒーターを保持する保持板と、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持したヒーターとを備え、底面と保持板とでヒーターを略密封状態とし、底面用ヒーターと近接している加熱室底面間に遮蔽板を設けたことにより、底面13中央のヒーター14の輻射による温度上昇を抑え、反射板15と底面13で構成されたほぼ密閉空間の雰囲気で温度上昇することにより底面13の温度分布の均一化が図れ、焼けムラの少ないきれいな焦げ色をつけることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置することによって、ターンテーブルやヒーター等の突起物、可動体が皆無のすっきりした底面を有した上で、電子レンジの性能としては、加熱室天面に拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)を設けたのでアンテナにより攪拌され均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては下ヒーターを中央に配置でき常時被加熱物を加熱でき、早く焼き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【図2】本発明の実施例1における電熱装置付高周波加熱装置の正面断面図
【図3】本発明の実施例2における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【図4】本発明の実施例2における電熱装置付高周波加熱装置の正面断面図
【図5】本発明の実施例3における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【符号の説明】
1 加熱室
2 天面
4 蓋
6 導波管
9 回転アンテナ
11 天面用ヒーター
13 底面
14 底面用ヒーター
15 反射板
16 金属アミ
19 遮蔽板
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジとトースターを一体化した電熱加熱装置付高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電熱装置付高周波加熱装置は一つの加熱室に電子レンジとオーブン・グリルといった焼きもの両方の機能を盛り込んだものであり、ターンテーブルと呼ばれる回転式食品載置台付きの電子レンジに、オーブン・グリルに必須である上下からの熱源として、加熱室底面外部に電熱ヒーターを、加熱室天面にも電熱ヒーターを配置したものが家庭用の主流となっている。特にトーストを焼く機能を有する商品は立ち上りスピードを優先するため、加熱室上面は加熱室内にむき出しの棒状ヒータを、加熱室底面にも棒状ヒータを使用している。
【0003】
高周波加熱時や電熱加熱時も回転式食品載置台上で回転させながら調理する。
【0004】
この回転式食品載置台方式が視覚的にも性能面でも比較的優れている事と、ヒーターを底面外部に配置すれば底面はすっきりし、掃除が容易になる事とが広く受け入れられた結果と考えられる。
【0005】
しかし、近年赤外線センサーで食品温度をモニターしながら加熱する方式が広まってきたが、固定された食品を対象として面状の木目細かい温度情報を得る事は比較的容易であるが、ターンテーブル上に載せられた移動する食品を対象となると非常に困難である。従って制御の高度化の点からも均一加熱性能の優れ、加熱室内を有効に使え、清掃も簡単な固定式食品載置台方式が望まれてきている。
【0006】
均一加熱性能の優れた固定式としては底面から高周波を照射する方式がある。例えば、底面中央から一種の導波管アンテナを回転させ、その上部にテーブルと称する誘電体性固定式食品載置台を底面全体にわたり設けたものである(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特公平1−48629号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、高周波加熱の均一加熱のため回転式食品載置台方式にしており、底面中央に回転機構があるためヒーターは中央から離れた位置に構成していた。したがって焼けムラを解消するためトーストを焼く時も回転させる必要があり、ヒーター上部を通過時に加熱、それ以外の位置で温度維持を繰り返すこととなり、焼き上げ時間が長くなる。現在市販されているトースト機能付のオーブンレンジで6枚切りトースト2枚を焼くと4分30秒から7分かかる。これは市販されているオーブントースターの2倍から3倍の調理時間で、加熱時間が長いため、食パンの表面のクラスト層も厚く、内部の水分も減少し、パサパサとして美味しくない結果となっていた。
【0009】
また、オーブントースターと比較すると、加熱室内の容積も大きく壁面材も反射率の悪い黒色フッ素塗装を施しており、トースト性能を悪化させる要因となっていた。
【0010】
特許文献1の底面中央から一種の導波管アンテナを回転させ、その上部にテーブルと称する誘電体性食品載置台を底面全体にわたり設けた構成では、食品載置台は回転しないが熱伝導の悪い誘電体を介し加熱室内を加熱する構成、導波管アンテナの前後に各1本のミラクロンヒーターを配置する構成となる。したがって、ヒーターの電力密度がおちるうえ、一般にセラッミックが用いられる固定式食品載置台自体の熱容量が大きく熱が食品に効率よく到達し得ないという課題を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱室内が広々つかえ、掃除が容易な底面フラット加熱室で高周波の均一加熱性能に優れ,かつトーストをオーブントースター並の早さ・おいしさを実現する電熱装置付き高周波加熱装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電熱装置付き高周波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0014】
これによって、電子レンジの性能としては、加熱室天面に拡散手段を設けたのでアンテナにより攪拌され均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては下ヒーターを中央に配置でき常時被加熱物を加熱でき、早く焼き上げることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、棒状ヒータを加熱室天面中央に、高周波照射口を棒状ヒータの前後に対称に複数個、加熱室底面中央にヒーターを配置したものである。
【0016】
これによって、電子レンジの性能としては加熱室天面に中央より対称に高周波照射口と拡散手段を複数個設けたので攪拌さらに攪拌効果が高まり均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては上下ヒーターが加熱室の中央に配置でき常時被加熱物を加熱し、早く均一に焼き上げることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、特に請求項1に記載の電熱装置付高周波加熱装置の棒状ヒータと拡散手段はそれぞれ加熱室天面の凸部内に配置したものである。
これによって、棒状ヒータから凹部への輻射を形状を変えることにより被加熱物への輻射量をコントロールし均一加熱が可能になる。また拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)の凸部の立ち上がり角度、凸部の面積を変えることにより高周波の照射方向をコントロールでき均一加熱が可能となる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、特に請求項1または請求項2に記載の電熱装置付高周波加熱装置の天面用ヒーターを加熱室内に底面用ヒーターを加熱室外に配置したことにより、加熱室底面と床面の距離を小さくしても加熱室底面の二次輻射で被加熱物を加熱するため上下のバランスをとることができる。また底面を凹凸もなくすっきりでき、掃除も簡単にできる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、特に請求項1または請求項2に記載の電熱装置付高周波加熱装置の底面用棒状ヒータと近接している加熱室底面間に遮蔽板を配置したことにより、棒状ヒータに近い底面の輻射を抑えることで温度分布ムラを少なくする事ができるため、被加熱物の底面を早くきれいに焼き上げられる。また底面を凹凸もなくすっきりでき、掃除も簡単にできる。
【0020】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施例1)
図1、図2は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第1実施例であり、図1は側面の断面図、図2は正面断面図である。
【0022】
図1、図2において、加熱室1は薄い板金製直方体であり、その天面2の中央後方には円錐台状の凸所3を絞り加工で構成し、凸所3の下端にはマイカ製の蓋4を天面2と面一の高さに置き、周囲をネジで固定する(図示せず)。凸所3の天面中央には穴5を開け、導波管6に一端はこの穴5を介して結合する。導波管6の穴5上側にはモーター7をその出力軸を導波管6に挿入した状態で取り付ける。導波管6の出力軸、凸所3、蓋4、穴5は全て同一軸上に中心を持つ。導波管6の他端にはマグネトロン8が取り付けられている。
【0023】
板金製拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9は略半円形で円形中央部にアンテナ軸10との勘合用の異形穴と突起を有しており、アンテナ軸10を回転固定させる。アンテナ軸10は前記穴5を貫通させ、モーター7の出力軸に挿入勘合させる。本構成は、回転式アンテナについて記載しているが、高周波が導波管から加熱室内に照射される際に、高周波を拡散することが可能な構成で有れば、固定アンテナでもかまわない。
【0024】
棒状ヒータ11はガラス管ヒータであり、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成である。加熱室1の天面2の中央前面よりには、左右方向に向け凸所12を絞り加工で構成し、その凸所12内にヒーター11を配置している。従ってヒーター11は加熱室1内に配置した構成となっている。なお、棒状ヒータ11はガラス管ヒータに限ったものではなく、加熱室内に配設できる棒状のもので有ればよい。
【0025】
加熱室1の底面13の庫外ほぼ中央部には、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成のヒーター14が配置され、反射板15により保持、固定されている。加熱室1底面13には金属性カクアミ16が配置され、底面13との設置面には超耐熱樹脂(PPS)アシ17が固定されている。
【0026】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0027】
まず、高周波加熱時はモーター7が回転すればその出力軸に結合されたアンテナ軸10が回転し、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が回転する。マグネトロン8から照射された高周波は導波管6内部からアンテナ軸10を介し、加熱室1内に照射される。凸所3の天面中央の穴5は拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が半円形であるため、回転により連続的に塞がれる位置が変化することになる。高周波のほとんどは拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9にふさがれていない穴5から加熱室1内に照射されるが、一部は拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9と凸所3の隙間から照射される。この高周波は凸所3の立ち上がり角度を変える事でコントロールすることが可能である。従って拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9の回転による照射位置の連続的な変化と凸所3の立ち上がり角度の適正化により、均一加熱性能が確保できるため、被加熱物を回転させないで調理が可能となる。
【0028】
トーストといったヒーター加熱時は、ヒーター11、14が同時に通電され熱せられる。ヒーター11は加熱室1の内側にありヒーター11からの直接の輻射と、天面2の凸部12、加熱室1壁面の反射とで焦げ目をつける。ヒーター11は中央より前面にあるため、当然後側の焦げ目は薄くなるので凹部12の形状を変える事により、ヒーター11からの輻射を凹部12で反射角度を調整し、後側に反射する形状としているので均一加熱が可能となる。
【0029】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしており、底面13を早く、均一に加熱できる。
【0030】
以上のように、本実施例においては被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置したことにより、電子レンジの性能としては、導波管に結合された拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)により高周波照射位置を連続的に可変させるため均一加熱性能が得られ、トースト等のヒーター性能としては被加熱物を回転させないため、連続的に加熱でき加熱効率を向上させることができる。
【0031】
またヒーター14を底面13の外側に配置しているので底面はすっきりしており掃除も簡単にできる。従って電子レンジとしての均一加熱性能が良く、底面がすっきりとして掃除が簡単にでき、トーストの焼き性能はオーブントースター並の2枚で2分台の焼きあげ時間にできる。
【0032】
(実施例2)
図3、図4は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第2実施例であり、図3は側面の断面図、図4は正面断面図である。
【0033】
図3、図4において、天面2の中央にはヒーター11が取り付けられる。ヒーター11はガラスカンヒーターであり、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成である。加熱室1の天面2の中央には、左右方向に向け凸所12を絞り加工で構成してあり、その凸所12内にヒーター11を配置している。従ってヒーター11は加熱室1内に配置した構成となっている。
【0034】
天面2の中央に取り付けられたヒーター11の前後には対称な位置に2個の円錐台状の凸所3を絞り加工で構成し、凸所3の下端にはマイカ製の蓋4を天面2と面一の高さに置き、周囲をネジで固定する(図示せず)。2個の凸所3の天面中央には穴5を開け、導波管6により結合する。導波管6の穴5上側にはそれぞれモーター7をその出力軸を導波管6に挿入した状態で取り付ける。導波管6の出力軸、穴5、凸所3、蓋4は全て同一軸上に中心を持つ。導波管6の他端にはマグネトロン8が取り付けられている。
【0035】
板金製拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9は略半円形で円形中央部にアンテナ軸10との勘合用の異形穴と突起を有しており、アンテナ軸10を回転固定させる。アンテナ軸10は前記穴5を貫通させ、モーター7の出力軸に挿入勘合させる。
【0036】
加熱室1の底面13の庫外ほぼ中央部には、ネオセラムパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を貫通させ両端の発熱線の端子を磁器で保持した構成のヒーター14が配置され、反射板15により保持、固定されている。加熱室1底面13には金属性カクアミ16が配置され、底面13との設置面には超耐熱樹脂(PPS)17が固定されている。
【0037】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0038】
まず、高周波加熱時は2個のモーター7が回転すればその出力軸に結合されたアンテナ軸10が回転し、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9が回転する。マグネトロン8から照射された高周波は導波管6内部から第一の穴5からアンテナ軸10を介し、加熱室1内に照射される。第一の穴5を通過した高周波は第2の穴18よりアンテナ軸10を介し加熱室1内に照射される。均一加熱のためには、第1の穴5と第2の穴18からの高周波の照射量を均一にする必要があるが、第1の穴5と第2の穴18の開口面積を変えることで実現できる。高周波照射量をあわせた凸所3の穴5、穴18は中央では拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)9により攪拌され、均一加熱性能が確保できるため、被加熱物を回転させないで調理が可能となる。
【0039】
トーストといったヒーター加熱時は、ヒーター11、14が同時に通電され熱せられる。ヒーター11は加熱室1の内側にありヒーター11からの直接の輻射と、天面2の凸部12、加熱室1壁面の反射とで焦げ目をつける。ヒーター11は中央に配置しているので、被加熱物に対して均等に加熱できる。
【0040】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしており、底面13を早く、均一に加熱できる。
【0041】
以上のように、本実施例においては被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室内に設けた金属アミと、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持した天面用ヒーターと、底面用ヒーターと、前記加熱室天面に設けた高周波照射口と、前記高周波照射口近傍に設けた拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)とを備え、天面用ヒーターを加熱室天面ほぼ中央に、高周波照射口を天面ヒーターの前後に対称に複数個、加熱室底面ほぼ中央に底面用ヒーターを配置したことにより、電子レンジの性能としては、導波管に結合された拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)が中央より前後に均等に配置され、拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)で攪拌させるため均一加熱性能が得られ、トースト等のヒーター性能としては被加熱物を回転させないため、連続的に加熱でき加熱効率を向上させることができる。
【0042】
またヒーター14を底面13の外側に配置しているので底面はすっきりしており掃除も簡単にできる。従って電子レンジとしての均一加熱性能が良く、底面がすっきりとして掃除が簡単にでき、トーストの焼き性能はオーブントースター並の2枚で2分台の焼きあげ時間にできる。
【0043】
(実施例3)
図5は、本発明の電熱装置付高周波加熱装置の第3実施例を示した側面断面図である。
【0044】
図5において、第1実施例との違いは、底面と反射板とでヒーターを略密封状態とし、底面用ヒーターと近接している加熱室底面間に遮蔽板を設ける構成としている点である。
【0045】
以上のように構成された電熱装置付き高周波加熱装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0046】
ヒーター14は底面13外側の前後方向ほぼ中央に配置してあり、反射板15は反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑、底面13は両面吸収率の良い黒色セラッミック塗装をしている。遮蔽板19は反射板15同様反射率の高いアルミアエン合金メッキ鋼鈑を使用している。ヒーター14が通電されると底面13はヒーター14からの直接の輻射と反射板15からの反射による輻射とで加熱される。底面13には吸収率の良い黒色セラミック塗装をしているとはいえ、ヒーター14の真上の底面13は距離が少なく輻射により面温度は高い。この遮蔽板19を底面13とヒーター14間に設けることでヒーター14の輻射熱を遮ることができる。従って底面13の温度分布はほぼ均一にでき被加熱物を均一に加熱できる。
【0047】
以上のように、本実施例においては、両面高耐熱黒塗装された加熱室底面と、ヒーターを保持する保持板と、耐熱ガラスパイプの中にスパイラル状に加工した発熱線を通し磁器で保持したヒーターとを備え、底面と保持板とでヒーターを略密封状態とし、底面用ヒーターと近接している加熱室底面間に遮蔽板を設けたことにより、底面13中央のヒーター14の輻射による温度上昇を抑え、反射板15と底面13で構成されたほぼ密閉空間の雰囲気で温度上昇することにより底面13の温度分布の均一化が図れ、焼けムラの少ないきれいな焦げ色をつけることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置することによって、ターンテーブルやヒーター等の突起物、可動体が皆無のすっきりした底面を有した上で、電子レンジの性能としては、加熱室天面に拡散手段(例えば、回転アンテナ、放射アンテナ、スタラ等)を設けたのでアンテナにより攪拌され均一加熱性能が得られ、トースターの性能としては下ヒーターを中央に配置でき常時被加熱物を加熱でき、早く焼き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【図2】本発明の実施例1における電熱装置付高周波加熱装置の正面断面図
【図3】本発明の実施例2における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【図4】本発明の実施例2における電熱装置付高周波加熱装置の正面断面図
【図5】本発明の実施例3における電熱装置付高周波加熱装置の側面断面図
【符号の説明】
1 加熱室
2 天面
4 蓋
6 導波管
9 回転アンテナ
11 天面用ヒーター
13 底面
14 底面用ヒーター
15 反射板
16 金属アミ
19 遮蔽板
Claims (5)
- 被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、高周波照射口と棒状ヒータを加熱室天面中央より前後にずらして配置、加熱室底面中央にヒーターを配置した電熱装置付高周波加熱装置。
- 被加熱物を収納する加熱室と、棒状ヒータと、前記加熱室内に高周波を供給する高周波照射口と、前記高周波照射口と重なる位置に設けた拡散手段とを備え、棒状ヒータを加熱室天面中央に、高周波照射口を棒状ヒータの前後に対称に複数個、加熱室底面中央にヒーターを配置した電熱装置付高周波加熱装置。
- 棒状ヒータと拡散手段はそれぞれ加熱室天面の凸部内に配置した前記請求項3記載の電熱装置付高周波加熱装置。
- 天面用棒状ヒータは加熱室内に底面用棒状ヒータは加熱室外に配置した前記請求項1または2記載の電熱装置付高周波加熱装置。
- 底面用棒状ヒータと加熱室底面間に遮蔽板を配置した前記請求項1または2記載の電熱装置付高周波加熱装置。
Priority Applications (1)
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JP2003174339A JP2005009764A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 電熱装置付高周波加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2005009764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007278530A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003174339A patent/JP2005009764A/ja active Pending
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JP2007278530A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
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