JP2005009405A - Egr装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターボチャージャを備えたエンジンにおいても高いEGR率を実現し、排気ガスの再循環によるNOx低減と、過給によるエンジン性能の向上とを両立し得るようにする。
【解決手段】ターボチャージャ2を備えたエンジンの排気マニホールドから排気ガス8の一部を抜き出して吸気管へ再循環するようにしたEGR装置に関し、排気マニホールド内を各気筒の排気干渉が生じないように隔壁で区画すると共に、該排気マニホールドの出口流路と連続するようにターボチャージャ2のタービンスクロール15内も隔壁16により全周に亘り分割し、該隔壁16により分割された各流路A,Bの夫々のスロート部17a,17bに角度調整可能な多数のノズルベーン18a,18bを配設し、該各ノズルベーン18a,18bの角度調整を流路A,B毎に独立して制御し得るよう構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ターボチャージャ2を備えたエンジンの排気マニホールドから排気ガス8の一部を抜き出して吸気管へ再循環するようにしたEGR装置に関し、排気マニホールド内を各気筒の排気干渉が生じないように隔壁で区画すると共に、該排気マニホールドの出口流路と連続するようにターボチャージャ2のタービンスクロール15内も隔壁16により全周に亘り分割し、該隔壁16により分割された各流路A,Bの夫々のスロート部17a,17bに角度調整可能な多数のノズルベーン18a,18bを配設し、該各ノズルベーン18a,18bの角度調整を流路A,B毎に独立して制御し得るよう構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EGR装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のエンジン等では、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOxの発生を低減するようにした、いわゆる排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が行われている。
【0003】
一般的に、この種の排気ガス再循環を行う場合には、排気マニホールドから排気管に亘る排気通路の適宜位置と、吸気管から吸気マニホールドに亘る吸気通路の適宜位置との間をEGRパイプにより接続し、該EGRパイプを通して排気ガスを再循環するようにしている。
【0004】
尚、エンジンに再循環する排気ガスをEGRパイプの途中で冷却すると、排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることにより、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的に窒素酸化物の発生を低減させることができる為、エンジンに排気ガスを再循環するEGRパイプの途中に水冷式のEGRクーラを装備したものもある。
【0005】
図7は前述した排気ガス再循環を行う為のEGR装置の一例を示すもので、図中1はディーゼル機関であるエンジンを示し、該エンジン1は、ターボチャージャ2を備えており、図示しないエアクリーナから導いた吸気3を吸気管4を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ送り、該コンプレッサ2aで加圧された吸気3をインタクーラ5へと送って冷却し、該インタクーラ5から更に吸気マニホールド6へと吸気3を導いてエンジン1の各気筒7(図7では直列6気筒の場合を例示している)に分配するようにしてある。
【0006】
また、このエンジン1の各気筒7から排出された排気ガス8を排気マニホールド9を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへ送り、該タービン2bを駆動した排気ガス8を排気管10を介し車外へ排出するようにしてある。
【0007】
そして、排気マニホールド9における各気筒7の並び方向の一端部と、吸気マニホールド6に接続されている吸気管4の一端部との間がEGRパイプ11により接続されており、排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4に導き得るようにしてある。
【0008】
ここで、前記EGRパイプ11には、該EGRパイプ11を適宜に開閉するEGRバルブ12と、再循環される排気ガス8を冷却する為のEGRクーラ13とが装備されており、該EGRクーラ13では、図示しない冷却水と排気ガス8とを熱交換させることにより排気ガス8の温度を低下し得るようになっている。
【0009】
尚、図7中の14は排気マニホールド9内における前側三気筒分の排気流路と後側三気筒分の排気流路とを分割する隔壁を示し、該隔壁14により排気行程の一部が重複した気筒7同士の排気干渉を抑制してタービン2bに対し排気脈動を効率良く送り込めるようにしてある。
【0010】
一方、前述の如き、ターボチャージャ2を備えたエンジン1の排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4へ再循環するようにしたEGR装置を開示するものとしては、例えば、特許文献1がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−123889号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した如きターボチャージャ2付きのエンジン1においては、吸気側が過給されている為に排気側との圧力差が少なくなってしまい、高いEGR率を実現することが難しいという問題があり、特に高負荷領域では、ターボチャージャ2による過給圧が排気圧力より高くなってしまう領域が生じるので、排気マニホールド9から吸気管4へ向けて排気ガス8を再循環することができなくなる虞れがあった。
【0013】
このように過給圧が排気圧力より高くなってしまった場合の対策としては、吸気絞りを実行して過給圧を下げることが考えられるが、高負荷領域等で過度な吸気絞りを行うと、新気量が大幅に不足して気筒内の燃焼不良や燃費の悪化を招き、しかも、ターボチャージャ2によるエンジン性能の向上も損なわれてしまう結果となる。
【0014】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、ターボチャージャを備えたエンジンにおいても高いEGR率を実現し、排気ガスの再循環によるNOx低減と、過給によるエンジン性能の向上とを両立し得るようにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ターボチャージャを備えたエンジンの排気マニホールドから排気ガスの一部を抜き出して吸気管へ再循環するようにしたEGR装置であって、排気マニホールド内を各気筒の排気干渉が生じないように隔壁で区画すると共に、該排気マニホールドの出口流路と連続するようにターボチャージャのタービンスクロール内も隔壁により全周に亘り分割し、該隔壁により分割された各流路の夫々のスロート部に角度調整可能な多数のノズルベーンを配設し、該各ノズルベーンの角度調整を流路毎に独立して制御し得るように構成したことを特徴とするものである。
【0016】
而して、ターボチャージャのタービンスクロール内における再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の流路において、各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んでその流路断面積を縮小すると、この流路断面積を縮小された流路における背圧が高められて排気マニホールドの再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の圧力が上昇し、吸気側が過給されていても排気側との十分な圧力差が確保されて従来より高いEGR率が実現されることになる。
【0017】
他方、ターボチャージャのタービンスクロール内における再循環用排気ガスの抜き出しを行わない側の流路において、前述した反対側の流路での絞り込みにより不足するタービン駆動力を補うべく各ノズルベーンを角度調整して適切な開度を設定すれば、排気マニホールドの再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の圧力を過給圧が超えない範囲内でターボチャージャとしての効率が極力高められることになる。
【0018】
そして、このようにターボチャージャとしての効率を高めることができれば、今までEGRのために絞らざるを得なかった吸気量を増やすことが可能となって、高負荷領域等における過度な吸気絞りが不要となる結果、気筒内の燃焼不良や燃費の悪化が回避されると共に、ターボチャージャによるエンジン性能の向上が図られることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0020】
図1〜図6は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0021】
本形態例の特徴とするところは、先に図7で説明したエンジン1、即ち、排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4へ再循環するEGRパイプ11を装備し且つ排気マニホールド9内を各気筒7の排気干渉が生じないように隔壁16で分割したエンジン1(エンジン1側の構造については図7を参照)に採用するターボチャージャ2を以下の如き構造とした点にある。
【0022】
つまり、図1〜図3に示す如く、このターボチャージャ2においては、タービンスクロール15内が排気マニホールド9の出口流路と連続するように隔壁16により全周に亘り分割されており、該隔壁16により分割された各流路A,Bの夫々のスロート部17a,17bに角度調整可能な多数のノズルベーン18a,18bが配設され、該各ノズルベーン18a,18bの角度調整が流路A,B毎に独立して制御されるようになっている。
【0023】
即ち、各ノズルベーン18a,18bは、異なる角度調整機構により角度調整されるようになっているが、その機構自体は同じ形式のものであって良いので、以下ではノズルベーン18aの角度調整機構について図4を参照しつつ説明し、ノズルベーン18bの角度調整機構についてはその説明を割愛する。
【0024】
図4に示す通り、各ノズルベーン18aは、タービンホイール19を取り囲むように配置され、ノズルリングプレート20にピン21を介し傾動自在に取り付けられており、これら各ノズルベーン18aの角度が前記ノズルリングプレート20に対するリンクプレート22の円周方向への相対変位により連動して変更されるようになっていて、このリンクプレート22がアクチュエータ23によるレバー24の傾動操作でリンク25を介し回動操作されるようになっている。
【0025】
而して、このように構成したターボチャージャ2を図7の如きエンジン1に採用すれば、ターボチャージャ2のタービンスクロール15内における再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の流路Aにおいて、図5に模式的に示す如く、各ノズルベーン18aの開度を小さく絞り込んでその流路断面積を縮小すると、この流路断面積を縮小された流路Aにおける背圧が高められて排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力が上昇し、吸気側が過給されていても排気側との十分な圧力差が確保されて従来より高いEGR率が実現されることになる。
【0026】
他方、ターボチャージャ2のタービンスクロール15内における再循環用排気ガス8の抜き出しを行わない側の流路Bにおいて、前述した反対側の流路Aでの絞り込みにより不足するタービン駆動力を補うべく各ノズルベーン18bを角度調整して適切な開度を設定すれば、排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力を過給圧が超えない範囲内でターボチャージャ2としての効率が極力高められることになる。
【0027】
ここで、ターボチャージャ2としての効率を上げるにあたっては、基本的に各ノズルベーン18bの開度を小さく絞ることでタービン2bにおける排気ガス8の旋速を上げてタービン2bの回転数を高めるようにすれば良いが、あまり極端に各ノズルベーン18bの開度を小さく絞り込んでしまうと、排気ガス8のタービン2bへの流入抵抗が増して排気ガス8の旋速が逆に下がってきてしまうので、各ノズルベーン18bは適当な開度までの絞り込みにとどめる必要がある。
【0028】
ただし、ターボチャージャ2の効率を上げるといっても、高負荷領域等でコンプレッサ2a側での過給圧が上がりすぎて、排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力との十分な圧力差が失われたり、過給圧の方が高くなってしまったりすることは避けなければならないため、過給圧が必要以上に上昇してしまう虞れがある場合には、図6に模式的に示す如く、寧ろ各ノズルベーン18bの開度を多少開き気味にしてターボチャージャ2の効率を適当に抑制する必要もあり得ることを付言しておく。
【0029】
そして、このようにターボチャージャ2としての効率を高めることができれば、今までEGRのために絞らざるを得なかった吸気量を増やすことが可能となって、高負荷領域等における過度な吸気絞りが不要となる結果、気筒7内の燃焼不良や燃費の悪化が回避されると共に、ターボチャージャ2によるエンジン性能の向上が図られることになる。
【0030】
従って、上記形態例によれば、吸気側が過給されていても過度な吸気絞りを行わずに排気側との十分な圧力差を確保することができるので、ターボチャージャ2を備えたエンジン1においても高いEGR率を実現することができて、気筒7内の燃焼不良や燃費の悪化を回避しながら良好なNOx低減効果を得ることができ、しかも、ターボチャージャ2の効率を極力高く維持することでエンジン性能の向上を図ることもできる。
【0031】
尚、本発明のEGR装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、対象となるエンジンは直列6気筒に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
上記した本発明のEGR装置によれば、吸気側が過給されていても過度な吸気絞りを行わずに排気側との十分な圧力差を確保することができるので、ターボチャージャを備えたエンジンにおいても高いEGR率を実現することができて、気筒内の燃焼不良や燃費の悪化を回避しながら良好なNOx低減効果を得ることができ、しかも、ターボチャージャの効率を極力高く維持することでエンジン性能の向上を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II矢視の断面図である。
【図3】図1のIII−III矢視の断面図である。
【図4】図1のノズルベーンの角度調整機構の一例を示す概略図である。
【図5】図1のノズルベーンの開度を小さくした状態を説明する概念図である。
【図6】図1のノズルベーンの開度を大きくした状態を説明する概念図である。
【図7】従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 ターボチャージャ
2a コンプレッサ
2b タービン
3 吸気
4 吸気管
8 排気ガス
9 排気マニホールド
10 排気管
11 EGRパイプ
14 隔壁
15 タービンスクロール
16 隔壁
17a スロート部
17b スロート部
18a ノズルベーン
18b ノズルベーン
A 流路
B 流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、EGR装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のエンジン等では、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOxの発生を低減するようにした、いわゆる排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が行われている。
【0003】
一般的に、この種の排気ガス再循環を行う場合には、排気マニホールドから排気管に亘る排気通路の適宜位置と、吸気管から吸気マニホールドに亘る吸気通路の適宜位置との間をEGRパイプにより接続し、該EGRパイプを通して排気ガスを再循環するようにしている。
【0004】
尚、エンジンに再循環する排気ガスをEGRパイプの途中で冷却すると、排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることにより、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的に窒素酸化物の発生を低減させることができる為、エンジンに排気ガスを再循環するEGRパイプの途中に水冷式のEGRクーラを装備したものもある。
【0005】
図7は前述した排気ガス再循環を行う為のEGR装置の一例を示すもので、図中1はディーゼル機関であるエンジンを示し、該エンジン1は、ターボチャージャ2を備えており、図示しないエアクリーナから導いた吸気3を吸気管4を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ送り、該コンプレッサ2aで加圧された吸気3をインタクーラ5へと送って冷却し、該インタクーラ5から更に吸気マニホールド6へと吸気3を導いてエンジン1の各気筒7(図7では直列6気筒の場合を例示している)に分配するようにしてある。
【0006】
また、このエンジン1の各気筒7から排出された排気ガス8を排気マニホールド9を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへ送り、該タービン2bを駆動した排気ガス8を排気管10を介し車外へ排出するようにしてある。
【0007】
そして、排気マニホールド9における各気筒7の並び方向の一端部と、吸気マニホールド6に接続されている吸気管4の一端部との間がEGRパイプ11により接続されており、排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4に導き得るようにしてある。
【0008】
ここで、前記EGRパイプ11には、該EGRパイプ11を適宜に開閉するEGRバルブ12と、再循環される排気ガス8を冷却する為のEGRクーラ13とが装備されており、該EGRクーラ13では、図示しない冷却水と排気ガス8とを熱交換させることにより排気ガス8の温度を低下し得るようになっている。
【0009】
尚、図7中の14は排気マニホールド9内における前側三気筒分の排気流路と後側三気筒分の排気流路とを分割する隔壁を示し、該隔壁14により排気行程の一部が重複した気筒7同士の排気干渉を抑制してタービン2bに対し排気脈動を効率良く送り込めるようにしてある。
【0010】
一方、前述の如き、ターボチャージャ2を備えたエンジン1の排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4へ再循環するようにしたEGR装置を開示するものとしては、例えば、特許文献1がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−123889号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した如きターボチャージャ2付きのエンジン1においては、吸気側が過給されている為に排気側との圧力差が少なくなってしまい、高いEGR率を実現することが難しいという問題があり、特に高負荷領域では、ターボチャージャ2による過給圧が排気圧力より高くなってしまう領域が生じるので、排気マニホールド9から吸気管4へ向けて排気ガス8を再循環することができなくなる虞れがあった。
【0013】
このように過給圧が排気圧力より高くなってしまった場合の対策としては、吸気絞りを実行して過給圧を下げることが考えられるが、高負荷領域等で過度な吸気絞りを行うと、新気量が大幅に不足して気筒内の燃焼不良や燃費の悪化を招き、しかも、ターボチャージャ2によるエンジン性能の向上も損なわれてしまう結果となる。
【0014】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、ターボチャージャを備えたエンジンにおいても高いEGR率を実現し、排気ガスの再循環によるNOx低減と、過給によるエンジン性能の向上とを両立し得るようにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ターボチャージャを備えたエンジンの排気マニホールドから排気ガスの一部を抜き出して吸気管へ再循環するようにしたEGR装置であって、排気マニホールド内を各気筒の排気干渉が生じないように隔壁で区画すると共に、該排気マニホールドの出口流路と連続するようにターボチャージャのタービンスクロール内も隔壁により全周に亘り分割し、該隔壁により分割された各流路の夫々のスロート部に角度調整可能な多数のノズルベーンを配設し、該各ノズルベーンの角度調整を流路毎に独立して制御し得るように構成したことを特徴とするものである。
【0016】
而して、ターボチャージャのタービンスクロール内における再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の流路において、各ノズルベーンの開度を小さく絞り込んでその流路断面積を縮小すると、この流路断面積を縮小された流路における背圧が高められて排気マニホールドの再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の圧力が上昇し、吸気側が過給されていても排気側との十分な圧力差が確保されて従来より高いEGR率が実現されることになる。
【0017】
他方、ターボチャージャのタービンスクロール内における再循環用排気ガスの抜き出しを行わない側の流路において、前述した反対側の流路での絞り込みにより不足するタービン駆動力を補うべく各ノズルベーンを角度調整して適切な開度を設定すれば、排気マニホールドの再循環用排気ガスの抜き出しを行う側の圧力を過給圧が超えない範囲内でターボチャージャとしての効率が極力高められることになる。
【0018】
そして、このようにターボチャージャとしての効率を高めることができれば、今までEGRのために絞らざるを得なかった吸気量を増やすことが可能となって、高負荷領域等における過度な吸気絞りが不要となる結果、気筒内の燃焼不良や燃費の悪化が回避されると共に、ターボチャージャによるエンジン性能の向上が図られることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0020】
図1〜図6は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0021】
本形態例の特徴とするところは、先に図7で説明したエンジン1、即ち、排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気管4へ再循環するEGRパイプ11を装備し且つ排気マニホールド9内を各気筒7の排気干渉が生じないように隔壁16で分割したエンジン1(エンジン1側の構造については図7を参照)に採用するターボチャージャ2を以下の如き構造とした点にある。
【0022】
つまり、図1〜図3に示す如く、このターボチャージャ2においては、タービンスクロール15内が排気マニホールド9の出口流路と連続するように隔壁16により全周に亘り分割されており、該隔壁16により分割された各流路A,Bの夫々のスロート部17a,17bに角度調整可能な多数のノズルベーン18a,18bが配設され、該各ノズルベーン18a,18bの角度調整が流路A,B毎に独立して制御されるようになっている。
【0023】
即ち、各ノズルベーン18a,18bは、異なる角度調整機構により角度調整されるようになっているが、その機構自体は同じ形式のものであって良いので、以下ではノズルベーン18aの角度調整機構について図4を参照しつつ説明し、ノズルベーン18bの角度調整機構についてはその説明を割愛する。
【0024】
図4に示す通り、各ノズルベーン18aは、タービンホイール19を取り囲むように配置され、ノズルリングプレート20にピン21を介し傾動自在に取り付けられており、これら各ノズルベーン18aの角度が前記ノズルリングプレート20に対するリンクプレート22の円周方向への相対変位により連動して変更されるようになっていて、このリンクプレート22がアクチュエータ23によるレバー24の傾動操作でリンク25を介し回動操作されるようになっている。
【0025】
而して、このように構成したターボチャージャ2を図7の如きエンジン1に採用すれば、ターボチャージャ2のタービンスクロール15内における再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の流路Aにおいて、図5に模式的に示す如く、各ノズルベーン18aの開度を小さく絞り込んでその流路断面積を縮小すると、この流路断面積を縮小された流路Aにおける背圧が高められて排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力が上昇し、吸気側が過給されていても排気側との十分な圧力差が確保されて従来より高いEGR率が実現されることになる。
【0026】
他方、ターボチャージャ2のタービンスクロール15内における再循環用排気ガス8の抜き出しを行わない側の流路Bにおいて、前述した反対側の流路Aでの絞り込みにより不足するタービン駆動力を補うべく各ノズルベーン18bを角度調整して適切な開度を設定すれば、排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力を過給圧が超えない範囲内でターボチャージャ2としての効率が極力高められることになる。
【0027】
ここで、ターボチャージャ2としての効率を上げるにあたっては、基本的に各ノズルベーン18bの開度を小さく絞ることでタービン2bにおける排気ガス8の旋速を上げてタービン2bの回転数を高めるようにすれば良いが、あまり極端に各ノズルベーン18bの開度を小さく絞り込んでしまうと、排気ガス8のタービン2bへの流入抵抗が増して排気ガス8の旋速が逆に下がってきてしまうので、各ノズルベーン18bは適当な開度までの絞り込みにとどめる必要がある。
【0028】
ただし、ターボチャージャ2の効率を上げるといっても、高負荷領域等でコンプレッサ2a側での過給圧が上がりすぎて、排気マニホールド9の再循環用排気ガス8の抜き出しを行う側の圧力との十分な圧力差が失われたり、過給圧の方が高くなってしまったりすることは避けなければならないため、過給圧が必要以上に上昇してしまう虞れがある場合には、図6に模式的に示す如く、寧ろ各ノズルベーン18bの開度を多少開き気味にしてターボチャージャ2の効率を適当に抑制する必要もあり得ることを付言しておく。
【0029】
そして、このようにターボチャージャ2としての効率を高めることができれば、今までEGRのために絞らざるを得なかった吸気量を増やすことが可能となって、高負荷領域等における過度な吸気絞りが不要となる結果、気筒7内の燃焼不良や燃費の悪化が回避されると共に、ターボチャージャ2によるエンジン性能の向上が図られることになる。
【0030】
従って、上記形態例によれば、吸気側が過給されていても過度な吸気絞りを行わずに排気側との十分な圧力差を確保することができるので、ターボチャージャ2を備えたエンジン1においても高いEGR率を実現することができて、気筒7内の燃焼不良や燃費の悪化を回避しながら良好なNOx低減効果を得ることができ、しかも、ターボチャージャ2の効率を極力高く維持することでエンジン性能の向上を図ることもできる。
【0031】
尚、本発明のEGR装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、対象となるエンジンは直列6気筒に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
上記した本発明のEGR装置によれば、吸気側が過給されていても過度な吸気絞りを行わずに排気側との十分な圧力差を確保することができるので、ターボチャージャを備えたエンジンにおいても高いEGR率を実現することができて、気筒内の燃焼不良や燃費の悪化を回避しながら良好なNOx低減効果を得ることができ、しかも、ターボチャージャの効率を極力高く維持することでエンジン性能の向上を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II矢視の断面図である。
【図3】図1のIII−III矢視の断面図である。
【図4】図1のノズルベーンの角度調整機構の一例を示す概略図である。
【図5】図1のノズルベーンの開度を小さくした状態を説明する概念図である。
【図6】図1のノズルベーンの開度を大きくした状態を説明する概念図である。
【図7】従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 ターボチャージャ
2a コンプレッサ
2b タービン
3 吸気
4 吸気管
8 排気ガス
9 排気マニホールド
10 排気管
11 EGRパイプ
14 隔壁
15 タービンスクロール
16 隔壁
17a スロート部
17b スロート部
18a ノズルベーン
18b ノズルベーン
A 流路
B 流路
Claims (1)
- ターボチャージャを備えたエンジンの排気マニホールドから排気ガスの一部を抜き出して吸気管へ再循環するようにしたEGR装置であって、排気マニホールド内を各気筒の排気干渉が生じないように隔壁で区画すると共に、該排気マニホールドの出口流路と連続するようにターボチャージャのタービンスクロール内も隔壁により全周に亘り分割し、該隔壁により分割された各流路の夫々のスロート部に角度調整可能な多数のノズルベーンを配設し、該各ノズルベーンの角度調整を流路毎に独立して制御し得るように構成したことを特徴とするEGR装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003174642A JP2005009405A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | Egr装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003174642A JP2005009405A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | Egr装置 |
Publications (1)
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---|---|
JP2005009405A true JP2005009405A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34098075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003174642A Pending JP2005009405A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | Egr装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005009405A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007092557A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Hino Motors Ltd | ターボチャージャ |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003174642A patent/JP2005009405A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007092557A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Hino Motors Ltd | ターボチャージャ |
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