JP2005009123A - コンクリート成形用鋼製型枠と、その再利用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防錆作用、離型作用及び後処理がほとんど不要な鋼製のコンクリート成形用鋼製型枠を提供する。また、発錆したコンクリート成形用鋼製型枠が再生を可能とする。
【解決手段】鋼製型枠1の成形面1Aに合成樹脂系防錆プライマー層2と三次元構造を有する合成樹脂層3を積層して成ることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートブロック等のコンクリート成形品を製造するためのコンクリート成形用鋼製型枠に関するものであり、詳しくは、鋼製型枠の成形面の防錆作用、製品の離型作用があり、成形後処理が不要なコンクリート成形用鋼製型枠に関するものである。
さらには、すでに発錆した既存コンクリート成形用鋼製型枠の再生処理など、再利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートブロックや建築用構造物等、各種のコンクリート成形品は、コンクリート型枠で同形の製品を多量に製造するのが一般的であり、このコンクリート型枠には耐久性を考えて鉄鋼を素材とする金属板が用いられている。本発明においては、以後これをコンクリート成形用鋼製型枠と表記する。
【0003】
そして、コンクリート成形用鋼製型枠の成形面(内面)は、成形後のコンクリート成形品との離型性を確保するため、金属面が露出した状態としてあり、コンクリート成形後、放置すると成形面に錆が生じ、そのままではコンクリート成形品の表面に錆が付着し、商品価値を低下させると共に、離型性も不良となるのである。
【0004】
そのため、この錆を頻繁にスクレバー等で除去する面倒な作業が避けられないのである。
一方、成形面に防錆塗料を塗布しても、成形時には成形面が高温で湿潤状態となるため、塗料が剥離し或いは離型性が悪く、却って後処理が一層面倒となり、成形品の質の低下を招くのである。
【0005】
他方、例えば特開2000ー246717では、成形面に透明性の防錆塗料によるコーティング層を形成し、錆の発生を防止し、防錆塗料が剥離することを前提としてラッカーなどの単なる合成樹脂系塗料を選択するものである。しかし、防錆塗料の密着性に特段の工夫がなく、さらに、その上部に形成される合成樹脂層が単なるリニア構造(二次元)を有する一般的な合成樹脂系塗料では、コンクリート成形用鋼製型枠を反復使用する際に、塗料部分がはく離してしまう。これは、コンクリートの強アルカリ、コンクリートの発熱の影響による。さらに、無視できないのは、コンクリート成形用に当っては、コンクリート成形用鋼製型枠(内面)の表面に油脂類、シリコーンオイルなどの離型剤を塗布することの影響である。油脂類、シリコーンオイルはそれ自体が有機溶剤としての機能を有することも一因であるが、油脂類の希釈剤に有機溶剤を用いるため、コンクリート成形時の成形用鋼製型枠(内面)は、強アルカリ水、油分、発熱など劣悪な条件に耐える工夫なしに反復的に使用できるコンクリート成形用鋼製型枠は得られないのである。
【0006】
このように、従来技術において、発錆の恐れがなく、反復利用できるコンクリート成形用鋼製型枠がないために、発錆のひどいコンクリート成形用鋼製型枠は、そのまま産業廃棄物として廃棄されている。これは資源の無駄遣いであり、省資源、資源循環型社会に対する大きな解決課題であることも付記しておく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はコンクリート成形用鋼製型枠の発錆を根本的に防止し、油脂類、シリコーンオイルなどの離型剤による影響を防止し、反復使用できるだけの耐久性を備えたコンクリート成形用鋼製型枠を開発するものである。
さらに、従来金属面が露出しているコンクリート成形用鋼製型枠が発錆により、廃棄される現状を救済すべく、再利用可能な補修方法を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、発錆を防止し、離型性に優れ、かつ、反復使用可能なコンクリート成形用鋼製型枠の開発に成功した。さらに、そのコンクリート成形用鋼製型枠の製造工程が、従来のコンクリート成形用鋼製型枠(金属面露出)が発錆により廃棄されるのが止む無きところを補修再生する方法まで開発し、本発明の完成に至った。その技術的解決手段を、以下に詳説する。
【0009】
請求項1の発明は、鋼製型枠の成形面に合成樹脂系防錆プライマー層を形成せしめ、その上部に三次元構造を有する合成樹脂層を積層して成ることを特徴とするコンクリート成形用鋼製型枠に関する。
鋼製型枠の成形面に合成樹脂系防錆プライマー層を形成せしめる理由は、合成樹脂系防錆プライマーでなければ、錆の発生、さらには錆の進行を十分に防止できないためである。しかし、合成樹脂系防錆プライマー層だけでは、コンクリート成形時の離型性に劣っているだけでなく、十分な強度を有していないために傷ついたり、あるいは剥がれてしまったりして十分な防錆効果を維持できないため、その上部に三次元構造を有する合成樹脂層を積層させる。従って、三次元構造を有する合成樹脂層を設ける理由は、強靭な合成樹脂層で完全に被覆することによって、合成樹脂系防錆プライマー層を保護することにある。三次元構造を有する合成樹脂層は、不溶不融の性質を備えるため、強アルカリ水、油分、発熱など劣悪な条件に耐えることができ、これにより反復使用できるコンクリート成形用鋼製型枠は得られる。
更に、発錆により鋼鈑表面部に生じた微小な凹凸(ザラつき)をも上部の三次元構造を有する合成樹脂層により平滑面を得る事も可能となる。
【0010】
請求項2の発明は、上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層が、アルキルシリケート系、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂から選択した群の内、1種以上を使用することを特徴とする請求項1記載のコンクリート成形用鋼製型枠に関する。
合成樹脂系防錆プライマー層は、成形用鋼製型枠の金属面に優れた密着性と防錆性を与えなければならないが、そのためには、ポリマー成分を配合した合成樹脂系防錆プライマーが好適である。これら合成樹脂系防錆プライマーは、重合性燐酸化合物などの燐酸系防錆剤、ラスミンなどのアミン系防錆剤や亜鉛系防錆剤をアルキルシリケート系、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂に配合した有機溶剤溶液、水分散液、液状樹脂のような液状物質を塗布後、乾燥して得られる。
エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂においては、硬化剤が必要な2液タイプであってもよい。また、アルキルシリケート系やアクリル共重合系ポリマーなどのビニル系樹脂プライマーは、1液型で使用することができる。特にプライマーを選定する場合、金属面に密着が良い分子内にカルボキシル基、または、グリシジル基を有するポリマーが好ましい。このビニル系樹脂プライマーについては、カルボキシル基、グリシジル基、水酸基、メチロール基、イソシアネート基、アセトアセチル基などの導入により架橋性を備えたビニル系樹脂プライマーが、形成フィルムの強靭性、金属への密着、耐水、耐熱などの耐久性が優れるため好ましい。さらに、このビニル系樹脂プライマーに対しては、ジイソシアネート類、カルボジイミド類、アミノシラン、エポキシシランのようなシランカップリング剤、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルのようなエポキシ化合物を架橋剤または接着性、物性改質剤として配合しても良い。さらに、エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤からなる市販のエポキシ系接着剤(2液)に防錆剤を配合し、有機溶剤により希釈して、合成樹脂系防錆プライマーとして使用してもよい。これら合成樹脂系防錆プライマーは、塗布後自然乾燥により合成樹脂系防錆プライマー層を形成してもよいが、架橋性を備えたプライマーなどは加熱条件を加えてもよい。
【0011】
請求項3の発明は、上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層が、三次元化アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂から選択した群の内、1種以上を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート成形用鋼製型枠に関する。
合成樹脂系防錆プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層(トップコート層)の機能は、強アルカリ水、油分、発熱など劣悪な条件に耐えるため、本発明の重要な被覆層である。
三次元化アクリル系樹脂は、多官能型アクリルオリゴマーを主成分として、硬化触媒、エネルギーの付与により三次元架橋するものである。また硬化手段は、湿気硬化、加熱硬化、紫外線、電子線により、三次元化アクリル系樹脂の特性により適宜選択すればよい。
エポキシ系樹脂は、通常エポキシ樹脂とポリアミン類などのエポキシ硬化剤を化学当量を考慮した2液混合型が標準である。しかし、エポキシ硬化剤として、潜伏性硬化剤であるケチミンを配合した1液常温硬化型エポキシ組成物(塗料、接着剤)、ヒドラジン化合物、酸無水物など加熱硬化型1液エポキシ組成物(塗料、接着剤)を用いてもよい。
ウレタン系樹脂は、分子内にイソシアネート基を有する湿気硬化型組成物(塗料、接着剤)、ポリオール成分とイソシアネート成分を混合する2液混合型組成物(塗料、接着剤)である。
ポリエステル系樹脂とは、スチレンなど重合成分を有する不飽和ポリエステル樹脂に対し、ナフテン酸系触媒を配合する2液混合型(塗料、接着剤)である。フッ素系樹脂とは、フッ素系モノマーとグリシジルメタクリレートのような架橋性モノマーを共重合し、架橋性を備えたポリマーを加熱架橋等で三次元架橋できる樹脂組成物(塗料)である。
【0012】
請求項4の発明は、上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層が、燐酸系防錆剤を含有するビニル系樹脂、および/またはエポキシ系樹脂であって、合成樹脂系防錆プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層が、エポキシ系樹脂、であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート成形用鋼製型枠に関する。
合成樹脂系防錆プライマー層が、燐酸系防錆剤を含有するビニル系樹脂、および/またはエポキシ系樹脂は、常温において作業が可能で、コンクリート成形用鋼製型枠の金属面に密着が優れる。なお、ビニル系樹脂プライマーにおいては、エポキシ成分を有するものが、金属面に密着、トップコートされるエポキシ系樹脂との密着に優れるため好ましい。
合成樹脂系防錆プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層が、エポキシ系樹脂であることは、常温作業が可能なこと、合成樹脂系防錆プライマー層との密着に優れること、形成被膜が強アルカリ水、油分、発熱など劣悪な条件に耐えることができるために好ましい。したがって、この組み合わせにおいて、本発明は最良のコンクリート成形用鋼製型枠を得ることができる。
これら、合成樹脂系防錆プライマー層や三次元構造を有する合成樹脂層は、連続で均一な層であることが望ましく、適宜消泡剤、レベリング剤、表面調整剤や分散剤などの添加剤を配合してもよいことは言うまでもない。
【0013】
請求項5の発明は、すでに発錆したコンクリート成形用鋼製型枠において、その錆を除去した後、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の合成樹脂系防錆プライマー層と、その上部の三次元構造を有する合成樹脂層を積層させてなるコンクリート成形用鋼製型枠の再生方法に関する。
この発明により、従来廃棄されていた発錆したコンクリート成形用鋼製型枠が再生され、反復利用できるコンクリート成形用鋼製型枠に生まれ変わる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
コンクリート成形用鋼製型枠の構成板1の成形面1Aに合成樹脂系防錆プライマー層2、及びその上に三次元構造を有する合成樹脂層3を積層して施したものである。
【0015】
対象の鋼製のコンクリート成形用型枠には、型枠の構成材のすべてが鋼材で構成されていないものも含むものであって、少なくともコンクリートが充填されて成形固化する空間を構成する板材が鋼製であることを条件とするものである。
【0016】
合成樹脂系防錆プライマー層2を施す場合、新たに製造する型枠においては成形面1Aの油分除去処理を行った後に、又既使用の型枠へ施す場合には表面の錆等を除去して整える前処理が必要である。
【0017】
合成樹脂系防錆プライマーを塗布して合成樹脂系防錆プライマー層2を成形し、乾燥後、更に合成樹脂系防錆プライマー層2の上部に三次元構造を有する合成樹脂を塗布して硬化後、三次元構造を有する合成樹脂層3を形成するものであり、各層を形成するための方法は、ロール刷毛などによるペインティングやエアスプレー等による適宜方法を選択できる。合成樹脂系防錆プライマー層2、三次元構造を有する合成樹脂層3の形成に当っては、屋外作業、加熱装置のない工場においては、常温乾燥または常温硬化が可能な合成樹脂系防錆プライマー、三次元構造を有する合成樹脂を選定すればよく、加熱装置、電子線等の発生装置を備えた工場においては、加熱硬化型または電子線硬化型の合成樹脂系防錆プライマー、三次元構造を有する合成樹脂を選定すればよい。
かくして、得られたコンクリート成形用鋼製型枠は、その表面にグリース類、油脂、シリコーンオイルなどの離型剤を塗布処理後、コンクリートを流し込み、コンクリートの硬化後に型枠を外し、コンクリートブロック、ボックスカルバートなど様々なコンクリート成形製品をつくり、これを反復使用すればよい。
【0018】
古くて発錆したコンクリート成形用鋼製型枠の再生処理に当っては、鉄錆をスクレバーで除去し、サンドペーパーで磨いて金属面を露出すればよい。発錆のひどい部分は、エポキシ系パテ類などで埋め、その部分をサンドペーパーで磨き平滑すればよい。このように、発錆部分を除き、金属面を露出した後、上記の方法で合成樹脂系防錆プライマー処理後、三次元構造を有する合成樹脂コーティング処理すればよい。
【0019】
【実施例1】
新しいコンクリート成形用鋼製型枠(大きさ:L型擁壁 側板 H=2250L=2000 鋼製型枠)に対し、合成樹脂系防錆プライマーにAPプライマー(イサム塗料社製)を、型枠の成形面にエアスプレーにて塗布量300g/m(湿潤状態)に塗布する。塗布し、1時間常温にて乾燥させる。
合成樹脂系防錆プライマー層が乾燥後、エポキシ樹脂系接着剤ボンドE206S(コニシ株式会社製)を配合比(主剤:100/硬化剤50)にて混合し、メタノールを接着剤100質量部あたり30質量部を配合し、エアスプレーにて塗布して三次元構造を有する合成樹脂層を形成した。
【0020】
【実施例2】
新しいコンクリート成形用鋼製型枠(大きさ:L型擁壁 側板 H=1750L=2000)に対し、合成樹脂系防錆プライマーにAPプライマー(イサム塗料社製)を、型枠の成形面にエアスプレーにて塗布量300g/m(湿潤状態)に塗布する。塗布し、1時間常温にて乾燥させる。
合成樹脂系防錆プライマー層が乾燥後、エポキシ樹脂系接着剤ボンドE70(コニシ株式会社製)を配合比(主剤:100/硬化剤50)にて混合し、メタノールを接着剤100質量部あたり30質量部を配合し、エアスプレーにて塗布して三次元構造を有する合成樹脂層を形成した。
【0021】
【実施例3】
古くて発錆したコンクリート成形用鋼製型枠(大きさ:歩車道境界ブロック 500×2000)の鉄錆をスクレバーで除去し、サンドペーパーで磨いた。発錆のひどい部分は、エポキシパテ(品名:接着パテ、コニシ社製)で埋め、その部分をサンドペーパーで磨き平滑にした。このように再生化したコンクリート成形用鋼製型枠を実施例1と同じ条件で処理した。
【0022】
実施例1、実施例2、および、実施例3で得られたそれぞれのコンクリート成形用鋼製型枠は、70℃の耐温水試験に耐えることを確認した。
実施例1、実施例2、および、実施例3で得られたコンクリート成形用鋼製型枠の表面に油脂を塗り、コンクリート成形を5度反復使用したが。合成樹脂系防錆プライマー層、三次元構造を有する合成樹脂層にはく離は認めなかった。
【0023】
その後、さらに、屋外2ヶ月の紫外線暴露試験をおこなったが、若干の変色は認められたが、発錆、はく離、目膨れは認めなかった。その紫外線暴露後のそれぞれのコンクリート成形用鋼製型枠を用いて、コンクリート成形に使用したが。三次元構造を有する合成樹脂系防錆プライマー層、三次元構造を有する合成樹脂層にはく離は認めなかった。
尚、実施例2においては、屋外に8ヶ月(期間 平成14年10月 〜 平成15年6月現在)の暴露試験を行なったが、合成樹脂系防錆プライマー層、三次元構造を有する合成樹脂層にはく離は認められず、発生も殆ど確認されていない。
【0024】
このように、本発明のコンクリート成形用鋼製型枠は、新品、発錆した再生利用品とも、反復使用に耐え、屋外暴露後ですらコンクリート成形できることが分かったが、三次元構造を有する合成樹脂層がどの程度の物性、密着性を示すかを、別に試験した。その結果を下記に示す。
【表1】
三次元構造を有する合成樹脂層の物性例
Figure 2005009123
三次元構造を有する合成樹脂層の各物性試験は、下記JIS規格の試験方法に準拠して測定し、密着性に関してはJIS K 6850を参考に試験を行った。被着体は、鋼板(SS400、MEK脱脂かつサンドブラスト)とし、一方の鋼板面にAPプライマーを塗布し、30分間の養生後に各三次元構造を有する合成樹脂にてもう一方の鋼板と接着し、試験体とした。
圧縮降伏強さ、圧縮弾性率;JIS K 7208−1995
曲げ強さ;JIS K 7203−1995
引張強さ;JIS K 7113−1995
衝撃強さ;JIS K 7111−1996
硬度(HDD);JIS K 7215−1986
密着性;JIS K 6850−1994
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明はコンクリート成形用鋼製型枠の成形面に合成樹脂系防錆プライマー層の上部に三次元構造を有する合成樹脂層を積層することによって、成形面の防錆効果を得られる。
又、表面の三次元構造を有する合成樹脂層が、合成樹脂系防錆プライマー層と強固な接着を保持し、耐熱性、耐久性を発揮すると共に離型性も有する。よって、製造後の後処理がほとんど必要が無くなるものである。
さらに、従来廃棄されていた発錆が著しいコンクリート成形用型枠ですら、再利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す型枠の構成板の断面図である。
【符号の説明】
1 型枠の構成板
1A 成形面
2 合成樹脂系プライマー層
3 三次元構造を有する合成樹脂層

Claims (5)

  1. 鋼製型枠の成形面に合成樹脂系防錆プライマー層を形成せしめ、その上部に三次元構造を有する合成樹脂層を積層して成ることを特徴とするコンクリート成形用鋼製型枠。
  2. 上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層が、アルキルシリケート系、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、から選択した群の内、1種以上を使用することを特徴とする請求項1記載のコンクリート成形用鋼製型枠。
  3. 上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層が、三次元化アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂から選択した群の内、1種以上を使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート成形用鋼製型枠。
  4. 上記コンクリート成形用鋼製型枠において、合成樹脂系防錆プライマー層が、燐酸系防錆剤を含有するビニル系樹脂、および/またはエポキシ系樹脂であって、合成樹脂系プライマー層の上部に形成させる三次元構造を有する合成樹脂層が、エポキシ系樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート成形用鋼製型枠。
  5. すでに発錆したコンクリート成形用鋼製型枠において、その錆を除去した後、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の合成樹脂系防錆プライマー層と、その上部の三次元構造を有する合成樹脂層を積層させてなるコンクリート成形用鋼製型枠の再利用方法。
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