JP2005008861A - エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)アクリル系ブロック共重合体5〜95重量部と、(B)アクリル酸エステル、ブタジエン、又はスチレン−ブタジエンを主成分とする架橋ゴムである(B1)コア、及び該コアにメタアクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニルからなる群より選ばれる少なくとも一つのモノマーがグラフトした重合体を主成分とする(B2)シェルを有するコア・シェル型グラフト共重合体95〜5重量部からなる組成物を提供すること。
【選択図】 なし
Description
(1)アクリル系ブロック共重合体(A)がメタアクリル系重合体ブロック(A1)およびアクリル系重合体ブロック(A2)からなり、少なくとも一方の重合体ブロックの主鎖中に、(A3)一般式(1)で表わされる酸無水物基、(A4)カルボキシル基、(A5)該酸無水物基(A3)から誘導されたイミド基、(A6)該カルボキシル基(A4)を金属イオンで一部もしくは全部中和したアイオノマー基、からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を含有する単位を有することを特徴とする上記記載の組成物、
(2)アクリル系ブロック共重合体(A)全体中、酸無水物基(A3)、カルボキシル基(A4)、イミド基(A5)、アイオノマー基(A6)からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を含有する単位を0.1〜50重量%含有することを特徴とする上記記載の組成物、
(3)アクリル系ブロック共重合体(A)が、アクリル系ブロック共重合体(A)全体中、メタアクリル系重合体ブロック(A1)10〜60重量%とアクリル系重合体ブロック(A2)90〜40重量%からなることを特徴とする上記記載の組成物、
(4)アクリル系重合体ブロック(A2)が、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルおよびアクリル酸2−メトキシエチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマー50〜100重量%並びにこれらと共重合可能な他のアクリル酸エステルおよび/又は他のビニル系モノマー50〜0重量%からなることを特徴とする上記記載の組成物、
(5)アクリル系重合体ブロック(A2)全体中、アクリル酸2−メトキシエチル10〜90重量%、及びアクリル酸ブチル10〜90重量%、更に任意成分としてアクリル酸エチル0〜80重量%を含有し、それらの合計が100重量%となることを特徴とする上記記載の組成物、
(6)アクリル系ブロック共重合体(A)が、原子移動ラジカル重合により製造されたブロック共重合体であることを特徴とする上記記載の組成物、
(7)コア・シェル型グラフト共重合体(B)がアクリル酸エステルを主成分とする架橋ゴムであるコア70〜97重量%と、該コアにメタアクリル酸エステル、アクリル酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一つのモノマーがグラフトした重合体を主成分とするシェル30〜3重量%を含有することを特徴とする上記記載の組成物、
(8)アクリル系ブロック共重合体(A)とコア・シェル型グラフト共重合体(B)を合わせた100重量部に対して(C)滑剤0.1〜10重量部、(D)無機充填剤0.1〜100重量部および/又は(E)顔料0.05〜2重量部からなる組成物、
に関する。
本発明に用いるアクリル系ブロック共重合体(A)は、メタアクリル系モノマーを主成分とするメタアクリル系重合体ブロック(A1)とアクリル系モノマーを主成分とするアクリル系重合体ブロック(A2)とをそれぞれ少なくとも1つ含有するブロック共重合体である。前記ブロック共重合体(A)は、線状ブロック共重合体および分岐状(星状)ブロック共重合体からなる群より選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体である。
一般式(1):
アクリル系ブロック共重合体(A)の製造方法としては、とくに限定されないが、制御重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビングアニオン重合、連鎖移動剤を用いるラジカル重合および近年開発されたリビングラジカル重合をあげることができる。リビングラジカル重合がブロック共重合体の分子量および構造制御の点ならびに架橋性官能基を有するモノマーを共重合できる点から好ましい。
C6H5−CH2X
C6H5−CHX−CH3
C6H5−C(CH3)2X
R1−CHX−COOR2
R1−C(CH3)X−COOR2
R1−CHX−CO−R2
R1−C(CH3)X−CO−R2
R1−C6H4−SO2X
式中、C6H4はフェニレン基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。R2は炭素数1〜20の一価の有機基を表わす。
X−CH2−C6H4−CH2−X
X−CH(CH3)−C6H4−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−C6H4−C(CH3)2−X
X−CH(COOR3)−(CH2)n−CH(COOR3)−X
X−C(CH3)(COOR3)−(CH2)n−C(CH3)(COOR3)−X
X−CH(COR3)−(CH2)n−CH(COR3)−X
X−C(CH3)(COR3)−(CH2)n−C(CH3)(COR3)−X
X−CH2−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−CO−C(CH3)2X
X−CH(C6H5)−CO−CH(C6H5)−X
X−CH2−COO−(CH2)n−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−(CH2)n−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−COO−(CH2)n−OCO−C(CH3)2−X
X−CH2−CO−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−CO−CO−C(CH3)2−X
X−CH2−COO−C6H4−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−C6H4−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−COO−C6H4−OCO−C(CH3)2−X
X−SO2−C6H4−SO2−X
式中、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20アリール基または炭素数7〜20アラルキル基を表わす。C6H4はフェニレン基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。C6H5はフェニル基を表わす。nは0〜20の整数を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
C6H3(CH2X)3
C6H3(CH(CH3)−X)3
C6H3(C(CH3)2−X)3
C6H3(OCO−CH2X)3
C6H3(OCO−CH(CH3)−X)3
C6H3(OCO−C(CH3)2−X)3
C6H3(SO2X)3
式中、C6H3は三置換フェニル基を表わす。三置換フェニル基は、置換基の位置は1位〜6位のいずれでもよい。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
コア・シェル型グラフト共重合体(B)は、アクリル酸エステル、ブタジエン、又はスチレン/ブタジエンを主成分とする架橋ゴムであるコア(B1)、及び該コアにメタアクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニルからなる群より選ばれる少なくとも一つのモノマーがグラフトした重合体を主成分とするシェル(B2)を有するコア・シェル型グラフト共重合体である。
(ここに説明文を書いて下さい)前記共重合体(B)の製法は、とくに限定されないが、製造コストが安価で、反応熱を除きやすいという点から、水性分散媒と乳化剤を使用した乳化系での重合が好ましい。
本発明の組成物は、アクリル系ブロック共重合体(A)とコア・シェル型グラフト共重合体(B)を、(A):(B)=95:5〜5:95の重量比で含有していることが必要であり、ゴム弾性および成形性の観点からは、70:30〜10:90の重量比で含有していることが好ましく、60:40〜20:80の重量比で含有していることがより好ましい。また、製品のハンドリングまで考慮すると、(A):(B)=60:40〜30:70が特に好ましい。アクリル系ブロック共重合体(A)の含有量が95重量%より多いと、組成物の圧縮永久歪みが大きくなる場合があるので、ゴム弾性の観点から不利である。コア・シェル型グラフト共重合体(B)の含有量が95重量%より多いと、相容性が低くなるために成形性が不良になる場合がある。
また、必要に応じて次のような添加剤を配合してもよい。
組成物の製造方法には特に制限はなく、公知の混練装置を使用することができるが、例えばバッチ式混練装置としてはミキシングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、高剪断型ミキサーが使用でき、連続混練装置としては単軸押出機、二軸押出機、KCK押出混練機などを用いても良い。さらに、機械的に混合しペレット状に賦形する方法などの既存の方法を用いることができる。混練時の温度は、使用するアクリル系ブロック共重合体(A)およびコア・シェル型グラフト共重合体(B)、さらに、それら以外の配合剤を使用する場合にあってはそれらの溶融温度、またそれらの溶融粘度などに応じて調整するのがよく、例えば、室温〜300℃で溶融混練することにより製造できる。
得られた組成物およびその成型体は、表皮材料、触感材料、外観材料、耐磨耗性材料、耐油性材料、制振材料、粘着材料のような目的を有する材料として、形状としてはシート、平板、フィルム、小型成型品、大型成型品その他任意の形状として、またパネル類、ハンドル類、グリップ類、スイッチ類のような部品として、さらにそれ以外にもシーリング部材として用いることができる。用途としては、特に制限されないが、自動車用、家庭用電気製品用、または事務用電気製品用が例示される。たとえば、自動車用表皮材料、自動車用触感材料、自動車用外観材料、自動車用パネル類、自動車用ハンドル類、自動車用グリップ類、自動車用スイッチ類として、また、家庭用または事務用電気製品用パネル類、家庭用または事務用電気製品用スイッチ類などを例示することができる。
本実施例に示す分子量は以下に示すGPC分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリスチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いた。
本実施例に示す硬度は、JIS K6253に従い、23℃における硬度(JIS A)を測定した。
本実施例に示す引張破断強度および引張破断伸びは、JIS K6251に従い、25℃における引張伸びを測定した。
本実施例に示す圧縮永久歪みは、JIS K6301に従い、円柱型成形体を圧縮率25%の条件で70℃もしくは100℃で22時間保持し、室温で30分放置したのち、成形体の厚みを測定し、歪みの残留度を計算した。すなわち、圧縮永久歪み0%で歪みが全部回復し、圧縮永久歪み100%で歪みが全く回復しないことに相当する。
本実施例に示す射出成型は、以下のようにして行った。IS80EPN(東芝製)を使用した。機械特性評価・フローマーク評価のプレートは以下のようにして得た。金型はサイドゲートのプレート(長さ88mm*幅49mm*厚み2mm)とした。計量位置は23mm、射出圧力は90%、射出速度は90%もしくは30%に設定した。成型サイクルは射出10秒、冷却30秒を基本とし、半自動モードで成型した。圧縮永久歪評価の円柱型成形体は、金型をサイドゲートの円柱型成形体に代えて、同様にして行った。
本実施例に示すフローマークの評価は、上項目で得られた射出成型プレート表面の、渦状または線状の模様の数を数えた。フローマークが認められないものを○、模様の数が1〜2のものを△、模様の数が3以上認められるものを×、とした。
本実施例に示す成型性の評価は、上項目に示した射出成型の条件でプレートの成型を試み、射出速度に関わらず成型できるものを○、射出速度が90%の場合のみ成型できるが射出速度が30%の場合は成型できないものを△、いずれの条件でも成型できないものを×、とした。
本実施例に示す表面のつっかかりは、上項目で得られた射出成型プレート表面を軽く指でなぞり、つっかかりがないものを○、つっかかりがあってびびりが生じるものを×、その中間を△とした。
組成物所定量を密封できる瓶に入れ、一定時間放置後、瓶の中のにおいを、官能試験により評価した。臭いがしないものを○、異臭がする物を×とした。
本実施例に示す表面の摩擦性は、革シボ模様の転写された射出成型プレート表面を、ヘイドン式磨耗試験機(新東科学(株)製)14DRを用いた。さらに1cm角のプラスチック製のプレートと、ガーゼを使用して、試験片とガーゼの接触面積を1cm角とした。ガーゼは4重巻きとして、プラスチック製のプレートが直接試験片に接触しないようにした。また、プラスチック製のプレートと試験片が常に平行になるように機器を調製した。重りは500gとした。試験速度は6000mm/minとした。ストロークは5cmとした。1000回往復後、全く傷がないものを◎とした。ほとんど傷がないものを○、明らかに磨耗が進行していたものを×、その中間を△とした。
革シボ模様の転写された射出成型プレート表面に、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を1滴滴下し、室温で24時間放置したあと、丁寧にふき取った。その跡を観察し、ほとんど跡がないものを○、明らかに変色などが進行していたものを×、その中間を△とした。
500L反応機に臭化第一銅634.9gを仕込み、反応機内を窒素置換した。アセトニトリル3920.0gおよびアクリル酸ブチル11622.0gを予め混合しておいた溶液を、反応機内を減圧にした状態で仕込み、68℃に昇温して30分間攪拌した。その後、アクリル酸ブチル3467.8g、アクリル酸エチル14817.9g、アクリル酸2−メトキシエチル9193.2gおよび酢酸ブチル740.8gの混合溶液、ならびに2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル318.7gをアセトニトリル2668.1gに溶解させた溶液を仕込み、85℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン102.9gを加えて、第一ブロックとなるアクリル酸ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸2−メトキシエチルの共重合を開始した。転化率が97%に到達したところで、トルエン93114.5g、塩化第一銅438.1g、メタクリル酸メチル16137.5g、メタクリル酸t−ブチル22919.3gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン76.7gを加えて、第二ブロックとなるメタクリル酸メチルの重合を開始した。転化率が60%に到達したところで、トルエン51960gを加えて反応溶液を希釈すると共に反応機を冷却して重合を停止させた。得られたブロック共重合体のGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnが103100、分子量分布Mw/Mnが1.36であった。得られたブロック共重合体溶液に対しトルエンを加えて重合体濃度を15wt%になるよう調整し、及びp−トルエンスルホン酸を2020g加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が無色透明になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って固形分を除去した。このブロック共重合体溶液50Lに対し、キョーワード500SH(協和化学工業(株)製)696gを加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が中性になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って吸着剤を除去した。上記重合体溶液をベント口付き横形蒸発機に供給し溶媒及び未反応モノマーの蒸発を行うことで重合体を単離した。蒸発機の胴部ジャケット及びスクリューは熱媒で180℃に温度調節し、蒸発機内部は真空ポンプにより約0.01MPa以下の減圧状態を保持した。このようにして(MMA−TBMA)−(BA−EA−MEA)−(MMA−TBMA)型ブロック共重合体のペレットを得た。得られたペレットを、TEX44押出機(日本製鋼所(株)製)にて、すべてのブロックを240℃、スクリュー回転数を150rpm、吐出量を20kg/hrに設定し、押出し処理を行うことで目的とするブロック共重合体(3A50AN6)を得た。t−ブチルエステル部位の無水カルボン酸およびカルボン酸への変換は、IR(赤外線吸収スペクトル)および13C―NMR(核磁気共鳴スペクトル)により確認できた。すなわち、IRでは、変換後には1800cm-1あたりに酸無水物に由来する吸収スペクトルが見られるようになることから確認できた。13C{1H}−NMRでは変換後にはt−ブチル基の4級炭素由来の82ppmのシグナルと、メチル炭素由来の28ppmシグナルが消失し、新たにカルボン酸のカルボキシル炭素由来の176〜179ppm(m)のシグナルと、カルボン酸無水物のカルボキシル炭素由来の172〜173ppm(m)のシグナルが出現することから確認できた。
500L反応機に臭化第一銅851.5gを仕込み、反応機内を窒素置換した。アセトニトリル7056gおよびアクリル酸ブチル8046gを予め混合しておいた溶液を、反応機内を減圧にした状態で仕込み、68℃に昇温して30分間攪拌した。その後、アクリル酸ブチル14589g、アクリル酸エチル22226.9g、アクリル酸2−メトキシエチル13789.9gおよび酢酸ブチル1111.3gの混合溶液、ならびに2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル427.4gをアセトニトリル2826gに溶解させた溶液を仕込み、85℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン102.9gを加えて、第一ブロックとなるアクリル酸ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸2−メトキシエチルの共重合を開始した。転化率が95%に到達したところで、トルエン96202.9g、塩化第一銅587.7g、メタクリル酸メチル30513.5g、メタクリル酸t−ブチル10834.2gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン102.9gを加えて、第二ブロックとなるメタクリル酸メチルの重合を開始した。転化率が60%に到達したところで、トルエン69280gを加えて反応溶液を希釈すると共に反応機を冷却して重合を停止させた。得られたブロック共重合体のGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnが107400、分子量分布Mw/Mnが1.28であった。得られたブロック共重合体溶液に対しトルエンを加えて重合体濃度を24wt%になるよう調整し、及びp−トルエンスルホン酸を847g加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が無色透明になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って固形分を除去した。このブロック共重合体溶液50Lに対し、キョーワード500SH(協和化学工業(株)製)827gを加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が中性になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って吸着剤を除去した。
500L反応機に臭化第一銅718.1gを仕込み、反応機内を窒素置換した。アセトニトリル4704gおよびアクリル酸ブチル10728gを予め混合しておいた溶液を、反応機内を減圧にした状態で仕込み、65℃に昇温して30分間攪拌した。その後、アクリル酸ブチル16167.7g、アクリル酸エチル15876.4g、アクリル酸2−メトキシエチル9849.9gおよび酢酸ブチル793.8gの混合溶液、ならびに2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル360.4gをアセトニトリル7058.7gに溶解させた溶液を仕込み、85℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン86.7gを加えて、第一ブロックとなるアクリル酸ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸2−メトキシエチルの共重合を開始した。転化率が96%に到達したところで、トルエン96106.8g、塩化第一銅495.6g、メタクリル酸メチル41887.0gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン86.7gを加えて、第二ブロックとなるメタクリル酸メチルの重合を開始した。転化率が61%に到達したところで、トルエン60620gを加えて反応溶液を希釈すると共に反応機を冷却して重合を停止させた。得られたブロック共重合体のGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnが104200、分子量分布Mw/Mnが1.36であった。得られたブロック共重合体溶液に対しトルエンを加えて重合体濃度を23wt%になるよう調整し、及びp−トルエンスルホン酸を856.9g加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が無色透明になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って固形分を除去した。このブロック共重合体溶液50Lに対し、キョーワード500SH(協和化学工業(株)製)652.9gを加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が中性になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って吸着剤を除去した。上記重合体溶液をベント口付き横形蒸発機に供給し溶媒及び未反応モノマーの蒸発を行うことで重合体を単離した。蒸発機の胴部ジャケット及びスクリューは熱媒で180℃に温度調節し、蒸発機内部は真空ポンプにより約0.01MPa以下の減圧状態を保持した。このようにして標記ブロック共重合体(3A0T6)のペレットを作製した。
水200部(重量部、以下同様)、オレイン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.001部、エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAという)・2Na塩0.005部、ホルムアルデヒドスルフォキシル酸ナトリウム0.1部、リン酸三カリウム0.2部、ブタジエン19.8部、ブチルアクリレート79.2部およびジビニルベンゼン1部を、攪拌機付き耐圧重合容器に仕込み、内容混合液を50℃にした後、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.1部を添加して重合を開始させた。重合開始から1時間30分、3時間、4時間30分経過後に、それぞれオレイン酸ナトリウム0.15部を添加し、重合開始から6時間の後、重合転化率99%、平均粒子径0.16μm、ガラス転移温度−56℃のゴム状重合体を含むゴムラテックス(R−A1)を得た。
M3AMブロック共重合体を得るために以下の操作を行なった。500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換したのち、臭化銅1.37g(9.5ミリモル)を量り取り、アセトニトリル(モレキュラーシーブスで乾燥後窒素バブリングしたもの)20mLを加えた。5分間70℃で加熱攪拌したのち、再び室温に冷却し、開始剤2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.69g(1.9ミリモル)、BA40.2ml(280ミリモル)、EA38.2ml(352ミリモル)およびMEA21.6ml(168ミリモル)を加えた。80℃で加熱攪拌し、配位子ジエチレントリアミン0.20ml(1.0ミリモル)を加えて重合を開始した。
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.60g(1.7ミリモル)、BA50.0ml(349ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が96%の時点でMMA71.1ml(664ミリモル)を逐次添加し、BAの転化率が97%、MMAの転化率が53%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−3)を得た。
イオン交換水200重量部、トリデシルスルホン酸ナトリウム0.6部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.004重量部、硫酸第一鉄7水塩0.001重量部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム5%水溶液0.35部をガラス製セパラブルフラスコに仕込み、窒素気流中で撹拌しながら40℃に昇温したのち、アクリル酸n−ブチル100重量部、メタアクリル酸アリル1.5重量部からなる内層モノマー成分とクメンハイドロパーオキサイド0.03重量部との混合液を5時間に渡って連続追加した。重合開始後1時間の時点でトリデシルスルホン酸ナトリウム0.3部を、3時間の時点でトリデシルスルホン酸ナトリウム0.3部を追加した。追加終了後、同温度で1時間保持し重合を完結させた。得られた内層架橋アクリル系重合体ラテックス中の重合体粒子の平均粒子径は、100nm(546μmの波長の光散乱を利用して求めた)であり、重合転化率(重合生成量/モノマー仕込量×100)は98%であった。
500L反応機に臭化第一銅609.1gを仕込み、反応機内を窒素置換した。アセトニトリル3411.7gおよびアクリル酸ブチル26860.2gを予め混合しておいた溶液を、反応機内を減圧にした状態で仕込み、65℃に昇温して30分間攪拌した。その後、アクリル酸ブチル26860.2g、アクリル酸2−メトキシエチル27232.8gの混合溶液、ならびに2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル611.4gをアセトニトリル3411.7gに溶解させた溶液を仕込み、85℃に昇温しつつさらに30分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン73.6gを加えて、第一ブロックとなるアクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチルの共重合を開始した。転化率が96%に到達したところで、トルエン80546g、塩化第一銅420.3g、メタクリル酸メチル43528.4gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン73.6gを加えて、第二ブロックとなるメタクリル酸メチルの重合を開始した。転化率が95%に到達したところで、トルエン220kgを加えて反応溶液を希釈すると共に反応機を冷却して重合を停止させた。得られたブロック共重合体のGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnが108300、分子量分布Mw/Mnが1.33であった。得られたブロック共重合体溶液に対しトルエンを加えて重合体濃度を25wt%になるよう調整し、及びp−トルエンスルホン酸を1696g加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が無色透明になっていることを確認して反応を停止させた。その後溶液を払い出し、固液分離を行って固形分を除去した。このブロック共重合体溶液50Lに対し、キョーワード500SH(協和化学工業(株)製)1191gを加え、反応機内を窒素置換し、室温で3時間撹拌した。反応液をサンプリングし、溶液が中性になっていることを確認して反応を停止させた。それ以外は製造例1と同様にして、標記ブロック共重合体(2A0T6)のペレットを作製した。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)50重量部と、カネエースFM−40(鐘淵化学工業(株)製)50重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂(株)製)4重量部を表1に従って配合し、先端ダイス温度を170℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型して、プレートおよび円柱型成形体を得た。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークがなく、臭気もない、良好な成型体が得られた。射出速度を90%に設定して得た成型体の物性を評価した。プレートの樹脂流動方向と平行方向、すなわちプレートの長軸方向にダンベルを打ち抜き、機械特性を評価した。100℃圧縮永久歪の値から、良好な耐熱性を有していることが分かる。
カネエースFM−40の代わりに、製造例4で得られたコア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)を使用したほかは、実施例1と同様にして、プレートおよび円柱型成形体を評価した。射出速度が90%、30%のいずれでも、フローマークがなく、臭気もない、良好な成型体が得られた。100℃圧縮永久歪の値から、良好な耐熱性を有していることが分かる。
ステアリン酸カルシウムを用いなかったほかは、実施例2と同様にして、プレートおよび円柱型成形体を評価した。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークがあるが、臭気がない成型体が得られた。100℃圧縮永久歪の値から、比較例1と同等の、また、比較例8よりも良好な耐熱性を有していることが分かる。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)50重量部と、ソフトン3200(炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製)50重量部を表1に従って配合し、先端ダイス温度を190℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型を試みたが、射出速度が90%、30%の何れでも、粉状となるため成形体を得ることが出来なかった。実施例1〜3と比較して、成形性が著しく損なわれるであることが分かった。
製造例2で得られた樹脂(3A50AN6.8)50重量部と、製造例4で得られたコア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)50重量部、ステアリン酸マグネシウム(日本油脂(株)製)1重量部を表1に従って配合し、先端ダイス温度を170℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型して、プレートおよび円柱型成形体を得た。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークがなく、臭気もない、良好な成型体が得られた。実施例1と同様に評価した。
コア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)の代わりに、カネエースFM−40(鐘淵化学工業(株)製)を使用したほかは、実施例4と同様にして、プレートおよび円柱型成形体を評価した。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークが少なく、臭気もない、良好な成型体が得られた。
コア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)の代わりに、カネエースFM−50(鐘淵化学工業(株)製)を使用したほかは、実施例4と同様にして、プレートおよび円柱型成形体を評価した。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークが少なく、臭気もない、良好な成型体が得られた。
製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)50重量部と、ソフトン3200(炭酸カルシウム、備北粉化工業(株)製)50重量部を表1に従って配合し、先端ダイス温度を170℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型を試みたところ、射出速度が90%でプレートおよび円柱型成形体を得ることができたが、射出速度が30%では充填が不良でショートショットになることが分かった。実施例4〜6と比較して、成形性が劣ることが分かった。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)64重量部と、製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)16重量部と、カネエースFM−50(鐘淵化学工業(株)製)20重量部を表2に従って配合し、先端ダイス温度を170℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に、射出速度を90%に設定して射出成型で成型して、プレートを得た。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、いずれも良好であった。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)40重量部、製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)10重量部、カネエースFM−50(鐘淵化学工業(株)製)50重量部を表2に従って配合し、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、いずれも良好であった。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)80重量部、製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)20重量部を表2に従って配合し、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、つっかかりはないものの、表面の摩擦性は実施例7〜8に比べて劣るものであった。
製造例3で得られた樹脂(3A0T6)80重量部、カネエースFM−50(鐘淵化学工業(株)製)20重量部を表2に従って配合し、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、表面のつっかかりは若干あるものの、表面の摩擦性は良好であった。
製造例3で得られた樹脂(3A0T6)50重量部、カネエースFM−50(鐘淵化学工業(株)製)50重量部を表2に従って配合し、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、表面のつっかかりがあるものの、表面の摩擦性は良好であった。
製造例3で得られた樹脂(3A0T6)のペレットを、70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型して、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、表面のつっかかりがあり、表面の摩擦性は不良であった。
表面性の比較サンプルとして、ポリエステル系TPEEのうち硬度が70A程度であるハイトレルSB704(東レ・デュポン(株)製)を選定した。ハイトレルSB704のペレットを、射出成型で成型して、実施例7と同様に成型、評価を行った。プレート表面のつっかかりと摩擦性を評価したところ、いずれも良好であった。
製造例1で得られた樹脂(3A50AN6)50重量部と、カネエースFM−40を50重量部、ステアリン酸カルシウムを4重量部、を表3に従って配合し、220℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたサンプルを設定温度220℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mmおよび厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。これらの成形体について、硬度、引張破断強度、引張破断伸びおよび圧縮永久歪みを測定した。
カネエースFM−40の代わりに、製造例4で得られたコア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)を使用し、さらにステアリン酸カルシウムを用いなかったほかは、実施例10と同様にして、硬度、引張破断強度、引張破断伸びおよび圧縮永久歪みを測定した。
アクリルゴム(AR42W:日本ゼオン(株)製)、製造例5で製造したブロック共重合体を表3に示した割合で190℃に設定したラボプラストミル(東洋精機(株)製)を用いて溶融混練した。さらに、安息香酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製)を架橋剤として加え、190℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたサンプルを設定温度190℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mmおよび厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。これを150℃で2時間養生して加硫させた。これらの成形体について、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮永久歪み、耐油性およびゲル分率を測定した。
製造例6で製造したブロック共重合体と、製造例7で製造したコア・シェル型グラフト共重合体とを表3に示した割合で200℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。比較例6と同様にして、得られたサンプルを物性評価用の成形体と圧縮永久歪み用の成形体に成形し、硬度、引張破断強度、引張破断伸びおよび圧縮永久歪みを測定した。
製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)80重量部と、製造例8で得られた樹脂(2A0T6)20重量部、コア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)10重量部、カーボンブラック#15(旭カーボン製)0.5重量部を(表2に従って)配合し、先端ダイス温度を170℃、回転数100rpmに設定した同方向二軸押出し機(LABOTEX30HSS、日本製鋼所(株)製)で混練してストランドとし、これをペレタイズして得られたペレットを70℃12時間熱風乾燥の後に射出成型で成型して、革シボ模様が転写された平板成形体を得た。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークがなく、臭気もない、良好な成型体が得られた。射出速度を90%に設定して得た成型体の物性を評価した。磨耗性は○、耐アルカリ性は○であった。硬度は66であった。
製造例2で得られた樹脂(3A20AN6.8)100重量部と、コア・シェル型グラフト共重合体(CS−1)10重量部、ステアリン酸マグネシウム1重量部、カーボンブラック#15(旭カーボン製)0.5重量部を(表2に従って)配合し、実施例13と同様にして、革シボ模様が転写された平板成形体を得た。射出速度が90%、30%の何れでも、フローマークがなく、臭気もない、良好な成型体が得られた。射出速度を90%に設定して得た成型体の物性を評価した。磨耗性は◎、耐アルカリ性は○であった。硬度は62であった。
Claims (10)
- (A)アクリル系ブロック共重合体5〜95重量部と、(B)アクリル酸エステル、ブタジエン、又はスチレン−ブタジエンを主成分とする架橋ゴムである(B1)コア、及び該コアにメタアクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニルからなる群より選ばれる少なくとも一つのモノマーがグラフトした重合体を主成分とする(B2)シェルを有するコア・シェル型グラフト共重合体95〜5重量部からなる組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(A)がメタアクリル系重合体ブロック(A1)およびアクリル系重合体ブロック(A2)からなり、少なくとも一方の重合体ブロックの主鎖中に、(A3)
一般式(1):
- アクリル系ブロック共重合体(A)全体中、酸無水物基(A3)、カルボキシル基(A4)、イミド基(A5)、アイオノマー基(A6)からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を含有する単位を0.1〜50重量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(A)が、アクリル系ブロック共重合体(A)全体中、メタアクリル系重合体ブロック(A1)10〜60重量%とアクリル系重合体ブロック(A2)90〜40重量%からなることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の組成物。
- アクリル系重合体ブロック(A2)が、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルおよびアクリル酸2−メトキシエチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマー50〜100重量%並びにこれらと共重合可能な他のアクリル酸エステルおよび/又は他のビニル系モノマー50〜0重量%からなることを特徴とする請求項2〜4何れかに記載の組成物。
- アクリル系重合体ブロック(A2)全体中、アクリル酸2−メトキシエチル10〜90重量%、及びアクリル酸ブチル10〜90重量%、更に任意成分としてアクリル酸エチル0〜80重量%を含有し、それらの合計が100重量%となることを特徴とする請求項2〜4何れかに記載の組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(A)が、原子移動ラジカル重合により製造されたブロック共重合体であることを特徴とする請求項1〜6何れかに記載の組成物。
- コア・シェル型グラフト共重合体(B)がアクリル酸エステルを主成分とする架橋ゴムであるコア70〜97重量%と、該コアにメタアクリル酸エステル、アクリル酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一つのモノマーがグラフトした重合体を主成分とするシェル30〜3重量%を含有することを特徴とする請求項1〜7何れかに記載の組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(A)とコア・シェル型グラフト共重合体(B)を合わせた100重量部に対して(C)滑剤0.1〜10重量部、(D)無機充填剤0.1〜100重量部および/又は(E)顔料0.05〜2重量部からなる組成物。
- 請求項1〜9何れかに記載の組成物を用いた、自動車用、家庭用電気製品用または事務用電気製品用成型品。
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