JP2005008206A - 流動体包装容器、充填体及び充填体の製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、内装袋に充填された流動体を備えた充填体の製造方法において、内装袋に流動体を充填し、内装袋の充填圧により外装箱を箱起しして、しかる後に内装袋を閉栓し、フラップを折り線で折り外装箱を組み立てる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば接着剤、シーリング剤、塗料、インキ、パーマ用薬品、液体石鹸、シャンプー等の化学品、医薬品、飲料水等の流動体の充填体製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体やゲル状体の流動体包装容器としては、バックインボックス、バックインカートンが知られている。これらの容器は、ダンボールやカートン等の紙製の外装箱にプラスチック製フィルムのパウチ袋やブロー容器などを内容物を収容する内装袋として収容した複合容器である。内装袋の材料構成によりガスバリア性、水蒸気バリア性、遮光性等の機能を付与することができ、また、外装箱の剛性により、輸送時の取扱いや保管時における外部からの振動、衝撃等の応力に耐えうるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の充填体の製造工程は、内装袋がフィルムタイプのものの多くは、内容物を充填した内装袋を組み立てた外装箱に詰めている。内装袋がブロータイプのものの多くは、組み上げた外装箱にブロー容器の内装袋をセットして充填している。また、内装袋を外装箱に貼り付けたものに充填するものもあるが(特許文献1参照。)、外装箱を起こすのに大掛かりな装置が必要であるため、まず内装袋内にエアを注入して外装箱を少し開くことにより、箱起こしをしてから内容物を充填する工程が提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、いずれの製造工程も充填と外装箱の組み立てが別工程であり、製造コストが高くなり、しかも充填中に内装袋に空気が流入するため、衛生面、内容物に影響を与える問題が生じてしまう。
【0004】
【特許文献1】
実開昭57−35287号公報
【特許文献2】
特開平7−47621号公報
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、内装袋への流動体の充填工程と外装箱の箱起し工程を同時に行なうことができる充填体の製造方法、充填体及び流動体包装容器、さらに充填中の内装袋への空気の流入を容易に防止して、衛生面での内容物への影響を小さくできる充填体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の課題解決手段に係る発明は、環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、内装袋に充填された流動体を備えた充填体の製造方法において、内装袋に流動体を充填し、内装袋の充填圧により外装箱を箱起しして、しかる後に内装袋を閉栓し、フラップを折り線で折り外装箱を組み立てることを特徴とする充填体の製造方法を提供する。
【0007】
第2の課題解決手段に係る発明は、第1の課題解決手段において、充填体は、前記内装袋の開口に固定される再封止機構を有する閉栓部材をさらに備え、内装袋に閉栓部材を介して流動体を充填し、内装袋の充填圧により外装箱を箱起しして、しかる後に内装袋を閉栓部材で閉栓し、フラップを折り線で折り外装箱を組み立てることを特徴とする充填体の製造方法を提供する。
【0008】
第3の課題解決手段に係る発明は、環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、内装袋に充填された流動体と、内装袋への流動体の充填圧により、外装箱が箱起しされた状態で充填圧を保持しつつ、内装袋を閉栓する閉栓手段とを備えることを特徴とする充填体を提供する。
【0009】
第4の課題解決手段に係る発明は、第3の課題解決手段において、閉栓手段は、内装袋の開口に固定される再封止機構を有する閉栓部材であることを特徴とする充填体を提供する。
【0010】
第5の課題解決手段に係る発明は、環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、内装袋の開口に固定され、内装袋への流動体の充填圧により、外装箱が箱起しされた状態で充填圧を保持する再封止機構を有する閉栓部材とを備えることを特徴とする流動体包装容器を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、この発明に係る一実施の形態について説明する。図1は本願発明の一実施の形態で用いられる流動体包装容器の図である。この発明の一実施の形態で用いられる流動体包装容器は、外装箱1と外装箱1の側面に貼付される内装袋2、内装袋2の開口部に再封止機構を有した閉栓部材3からなる。
【0012】
外装箱1はダンボール、カートン等の紙製であり、側面11a〜11dの上下に天面を構成するフラップ12a〜12d、底面を構成するフラップ13a〜13dがそれぞれ4枚連接されている。大きさは内容量が3〜30リットルくらいのものが好ましい。ダンボールの構造、天面、底面を構成するフラップ12a〜12d、13a〜13dの形状は特に限定されるものではなく、内容物、内容量、使用、用途によって通常用いられているもので良い。フラップは、側面11の上下少なくとも一方に存在すればよく、フラップの数もそれぞれ4枚とは限らない。外装箱1の側面は4つに限定されるものではなく、用途や内装袋2の形状に合わせ、例えば、6つの側面を有していても良い。
【0013】
図2は内装袋2を示した図である。図2(A)は内装袋2の流動体充填前の図であり、図2(B)は内装袋2の流動体充填後の図である。内装袋2は少なくとも一層以上の層を成したプラスチック製であり、フィルムを積層してガセットタイプの袋にしたものが好ましい。再封止機構を有した閉栓部材3が内装袋2の開口部のシール部21でヒートシールされて固定されている。内装袋2の材質はポリエチレン、ポリプロピレンなどのシーラント層、バリア層としてアルミ箔層、エチレンビニルアルコール共重合体、保護層としてポリエチレンテレフタレート層などから選ばれた単層または多層に積層させたものであり、内容物の特性に準じて適切に設計される。内装袋2の外装箱1への貼付は、特に限定されるものではなく、接着剤、両面テープなどの粘着剤等、通常用いられているもので良い。
【0014】
再封止機構を有した閉栓部材3は、例えば、図3に示すようなものが挙げられる。閉栓部材3は雌部材30と雌部材30を閉鎖するプラグ40よりなり、閉栓部材3である雌部材30、プラグ40と連結しうる雄部材50とともに用いることにより連結システムとして機能する。閉栓部材3の雌部材30とプラグ40はプラスチック部材として一体に成形される。プラスチックとしては、熱可塑性プラスチック、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど可撓性を有するものが適している。雄部材50は金属、プラスチックを部材として製造され、減圧脱気用バキュームノズル、充填用ノズル、および充填後に雌部材30に接続するスパウトなど、雄部材50の構成を備えたものであれば良い。
【0015】
図4は再封止機構を有した閉栓部材3と雄部材50の縦断面図である。雌部材30は軸方向に貫通した導通路31を有し、中央部に舟形の基部32が形成されており、基部32が内装袋2にヒートシールされることにより、雌部材30は内装袋2に固定されている。基部32の下端部には下方に向かって漸次縮径されるテーパ部33を介して、小径部34が設けられている。小径部34の内周面36には、環状内方突出部37が形成されている。
【0016】
プラグ40は、雌部材30の下端寄り部分に連結部材41を介して一体に形成されている。プラグ40は、有底筒状のものであって、その内周面は下方に向かって漸次内径が縮径されている。連結部材41はプラグ40のほぼ中央部に形成され、その上方は雌部材30の小径部34に、閉栓部材として働く。プラグ40の外周面には雌部材30の小径部34の内周面36に形成された環状内方突出部37に係合するような環状凹溝42と小径部34の内周面36と液密状に当接する膨出部43が形成されている。
【0017】
雄部材50は先端にプラグ40に係合する頭部51を備えており、それに連なる棒状部52を備え、雌部材30の導通路31に上方から挿入される。棒状部52の内部には流体通路53が設けられており、棒状部52の頭部51側に流体通路53から外部に繋がる貫通孔54が形成されている。頭部51はプラグ40に嵌合できるよう、先端に向けて漸次縮径されている。頭部51と棒状部52の間にはプラグ40の内面の環状内方突出部37と係合するための環状凹溝55が形成されている。棒状部52には棒状部52と雌部材30の導通路31をシールするためのOリング56をはめ込めるように環状凹溝57が設けられている。必要に応じてOリング56が嵌め込まれる。貫通孔54は雄部材50を奥まで差し込んだ時、雌部材30の小径部34により一部分が閉鎖されていないような位置に形成される。
【0018】
図5は雌部材30に雄部材50を挿入して、開栓した状態の図である。内容物を充填する場合、雄部材50の構造を成した充填ノズルを、雌部材30の導通路31に挿入する。プラグ40の内面に頭部51が嵌合するために要する力が、プラグ40と雌部材30の係合力よりも小さくなるように設計されているため、まず頭部51がプラグ40に嵌合する。更にノズルを押し込むことにより、頭部51がプラグ40に係合した状態で、プラグ40が雌部材30の小径部34から外れる。更に押し込むと雄部材50の貫通孔54が内装袋2から臨む位置に現われ、充填ノズルから内装袋2に内容物を充填できる。
【0019】
充填が完了すると、充填ノズルを引き抜く。すると、プラグ40が雌部材30の小径部34に嵌合するのに要する力が、雄部材50の頭部51とプラグ40の内部の係合力よりも小さくなるように設計されているため、まずプラグ40が雌部材30の小径部34に液密状に嵌り、再び閉栓される。更に引き抜くと、頭部51がプラグ40から外れる。
【0020】
次に本願発明に係る充填体の製造方法について図6、図7を用いて説明する。図6は流動体充填前の流動体包装容器を閉栓部材3側から見た図である。まず、外装箱1を組み立てる前に、外装箱1の側面の少なくとも一側面11bに内装袋2を貼付する。図7に示すように、外装箱1の対角の両コーナー14を屈折させ他の対角の両コーナー部15を展伸させるようにして偏平に折り畳む。流動体包装容器を横に倒して、内装袋2を貼付した側面11bを底にした状態で充填、組み立て工程に送る。内装袋2は流動体を充填した際、図7に示すように充分に膨らむような位置に配置し、外装箱1への貼付も、内装袋2に流動体を充填した際、充分に膨らむような位置に適量貼付すればよく、内装袋2の少なくとも一部分を貼付すれば良い。
【0021】
充填工程の前工程として、内装袋2を脱気、減容するのが好ましい。まず、雄部材50の構成を成したバキュームノズルを閉栓部材3の雌部材30の導通路31に挿入し、再封止機構を有する連結システムを機能させ、内装袋2を真空にし、閉栓する。脱気、減容工程は、必ずしも流動体包装容器を横倒しして行なう必要はなく、閉栓部材3を上にした状態で行なっても良い。また、外装箱に貼付する前に行っても構わない。
【0022】
次に図6の状態から図5に示すように、雄部材50の構成を成した充填ノズルを雌部材30の導通路31に挿入する。このとき、流動体包装容器は雌部材30の被把持部35で把持されて固定されているため、充填ノズルをスムーズに挿入できる。雌部材30とプラグ40の閉栓部材3と、雄部材50の再封止機構を有する連結システムを機能させ、流動体を内装袋2に充填する。内装袋2の充填圧により内装袋2が膨らむ。それに伴ない図7に示すように偏平に折り畳まれた外装箱1の側面11a〜11dが起こされる。充填が終了すると充填ノズルを引き抜くことにより、図3に示すように閉栓部材3が閉栓される。充填体は再封止が可能であるので、横向きに充填しても、流動体の漏れが生じず衛生面で優れている。
【0023】
次にフラップ12a〜12d、13a〜13dを折り線で折り曲げて、天面、底面を作製し、クラフトテープなどで貼付し完成である。この際、内装袋2は再封止機能を有する閉栓部材3によって閉栓されているため、内装袋2の充填圧が充分に保持されており、側面11が偏平に倒れることなく、容易にフラップ12a〜12d、13a〜13dを折り曲げることが可能である。
【0024】
再封止機構を有する連結システムを機能させることにより、内装袋2の空気を減容し、真空状態から内容物を充填でき、また、充填工程での空気の進入も防止できる。このため、内装袋2中の残存空気による、内容物の劣化、酸化、硬化等の品質に悪影響を与えることがない。
【0025】
図8、図9は本願発明の他の実施の形態に係る流動体包装容器の閉栓部材3を説明するための図である。図8(A)は雄部材80の正面図であり、(B)は雌部材60の正面図であり、(C)は逆止弁70の縦断面である。図9(A)は雌部材60に逆止弁70を装着した状態の縦断面図であり、図9(B)は底面図である。閉栓部材3は、内装袋2の開口部のシール部21に固定された開口部材に液密状に嵌合する雌部材60からなり、雌部材60の開口部62には再封止機能を持たせるために、逆止弁70が装着されている。
【0026】
逆止弁70は膜状弾性体71と膜状弾性体71に形成された通過孔72、膜状弾性体71の裏面中心部に形成された半球状の球面状部73と、球面状部73の先に形成された平面の受け部74と、膜状弾性体71の周囲に形成されて裏面側に延びる側面円筒状部75と、側面円筒状部75の端部内周囲側に形成されたリング状のリブ76とを備えている。
【0027】
膜状弾性体71は、ゴムなどのエラストマーからなることが好ましい。膜状弾性体71は必ずしも円板状である必要はなく、例えば薄く細い膜が中心から放射状に延びる構成であっても良く、図示した形状に限定されるものではない。膜状弾性体71の厚みは、流動体の性状並びに閉止する粉体や流体の圧力等に応じて適宜設計されるものである。通過孔72は、ここでは、膜状弾性体71の一部に穴を開けることによって形成されている。通過孔72の形状や大きさも設計事項であるが、通過孔72を大きくすると膜状弾性体71が変形した際に生じる応力も小さくなる。
【0028】
球面状部73は、膜状弾性体71と同時に成形することが好ましく、さらに膜状弾性体71と同じ材料によって形成することが好ましい。球面状部73は、後述する雌部材60の開口部62に嵌り込むのであるが、嵌り込んだ際に確実に開口部62を閉鎖できるように適度な弾性があることが好ましい。球面状部73は、少なくとも開口部62に当接する部分の近傍が球状であればよく、全体が半球の形をしている必要はない。球面状部73の開口部62に当接する領域が球状であることによって、多少球面状部73が傾いた状況で開口部62に嵌り込んでも、開口部62と球面状部73との間に隙間ができず、流動体が漏れ難くなる。
【0029】
球面状部73の先端には、平面形状をした受け部74が形成されている。雄部材80が受け部74もしくは球面状部73に当接し、雄部材80と球面状部73との間に、粉体又は流体が通過できる隙間が形成される。
【0030】
側面円筒状部75は、円板状の膜状弾性体71の外径に連絡しており、円板状の膜状弾性体71の端部から裏面側に向かって延びている。側面円筒状部75は、弾性体で成形されることが好ましく、膜状弾性体71と同じ材質で膜状弾性体71と同時に成形されることが更に好ましい。側面円筒状部75は、後述する雌部材60の頭部63の外径よりも狭い内径を有することが好ましい。それにより、逆止弁70を雌部材60に取り付けたときに、側面円筒状部75が雌部材60の頭部63の周囲に密接するので、頭部63と側面円筒状部75との隙間から粉体又は流体が漏れることを防止することができる。
【0031】
側面円筒状部75の端部にはリング状のリブ76が形成されている。リブ76は、弾性体で成形されることが好ましく、側面円筒状部75と同じ材質で側面円筒状部75と同時に成形されることが更に好ましい。リング状のリブ76は、後述する雌部材60の頭部63に形成されている環状凹溝64に嵌め込まれる。環状凹溝64にリブ76が嵌ることによって、逆止弁70が雌部材60に繋止される。
【0032】
雌部材60は、略円筒形状であり、中心部に導通路61が形成されており、先端部に開口部62を有する頭部63、その隣りには逆止弁70のリブ76が嵌る環状凹溝64が形成されている。逆止弁70を頭部63に被せて、側面円筒状部75を拡張しつつリブ76が環状凹溝64に嵌り込むまで押し下げる。それにより、膜状弾性体71が変形し延伸して側面円筒状部75と膜状弾性体71とが雌部材60の頭部63を抱きかかえるように球面状部73を開口部62に密接させることができる。開口部62には、逆止弁70の球面状部73が嵌り、この球面状部73が弾性体で形成されていると、球面状部73が開口部62に密接でき、流動体の漏れを防止することができる。開口部62の隣りには後述する開口部材内面と液密状に嵌合する当接面65、後述する雄部材80の把持部83により把持されることにより雄部材80を固定するフランジ66が形成されている。雌部材60はプラスチック部材により成形されるのが好ましいが、金属部材等であっても良い。
【0033】
雄部材80は先端部が凹凸の爪形状部81を形成し、その上部は管状部82が形成され、さらに上方には把持部83と摘み部84からなる角状部85が外方向に形成されている。中心部には流体通路86が形成されている。管状部82には雌部材60の内面と密着させるためのOリング87が環状凹溝88に備えられ構成されている。雄部材80はプラスチック部材により成形されるのが好ましいが、金属部材等であっても良い。
【0034】
図10は雌部材60の導通路61に雄部材80を挿入した状態の図である。閉栓部材3の雌部材60は、内装袋2の開口部のシール部21に固定された開口部材90に液密状に嵌合するしており、雌部材60の開口部62には再封止機能を持たせるために、逆止弁70が装着されている。
【0035】
雄部材80を押込むと、雄部材80の先端の爪形状部81が逆止弁70の受け部74もしくは球面状部73に当たる。逆止弁70は弾性体であるため、膜状弾性体71および側面円筒状部75とが弾性変形を起こして逆止弁70が内装袋2側に押され、雌部材60の開口部62と球面状部73の間に隙間が生じる。膜状弾性体71の通過孔72、雌部材60の開口部62と球面状部73間の隙間、つまり雄部材80の隣接する爪形状部81の間を介して、流動体の注出入が可能となる。その際、雄部材80の把持部83が雌部材60のフランジ66を把持し、雄部材80が雌部材60に固定されている。
【0036】
閉栓する場合は、雄部材80の角状部85の摘み部84を内側に摘むことにより、把持部83が外側に広がり、フランジ66から外れる。逆止弁70の弾性素材の復元力により元の状態に戻ろうとして、雌部の開口部62に球面状部73が接し、閉栓される。
【0037】
図11は本願発明のさらに他の実施の形態に係る流動体包装容器の閉栓手段を説明するための図である。内装袋2の閉栓手段は必ずしも、閉栓部材3である必要ない。内装袋2の開口部101に形成された細長い注出口102に、充填ノズルを挿入し流動体を充填した後、注出口102を液中ヒートシールすることにより閉栓しても良い。また、充填した後、注出口102を折り曲げて、クリップ等で挟んで、閉栓しても良い。
【0038】
【発明の効果】
本願の第1の課題解決手段に係る発明は、内容物である流動体を内装袋に充填することにより、その充填圧によって、側面が偏平に折り畳まれた外装箱の箱起しが容易になされ、内装袋を閉栓することにより、内装袋の充填圧により側面が再び偏平に折り畳まれることなく、容易にフラップを折り返し、流動体包装容器の組み立てができる。充填と箱起し、組み立てを同一工程で行うことが可能であり、製造設備の簡素化、製造コストの削減ができ、また、充填前は流動体包装容器を偏平に折り畳んで、輸送することにより輸送効率も向上することを特徴とする充填体の製造方法を提供する効果がある。
【0039】
本願の第2の課題解決手段に係る発明は、第1の課題解決手段に係る発明の効果に加えて、内装袋の閉栓手段として再封止機構を有する閉栓部材を用いることにより、充填時の流動体の液だれを防止でき、衛生面に優れ、充填前に流動体包装容器の内装袋を減容し、内装袋を真空状態から充填できるため、空気の混入を防止し、内容物への影響を抑制できることを特徴とする充填体の製造方法を提供する効果がある。
【0040】
本願の第3の課題解決手段に係る発明は、内容物である流動体を内装袋に充填することにより、その充填圧によって、側面が偏平に折り畳まれた外装箱の箱起しが容易になされ、内装袋を閉栓することにより、内装袋の充填圧により側面が再び偏平に折り畳まれることなく、容易にフラップを折り返し、流動体包装容器の組み立てができる。充填と箱起し、組み立てを同一工程で行うことが可能であり、製造設備の簡素化、製造コストの削減ができ、また、充填前は流動体包装容器を偏平に折り畳んで、輸送することにより輸送効率も向上することを特徴とする充填体を提供する効果がある。
【0041】
本願の第4の課題解決手段に係る発明は、第3の課題解決手段に係る発明の効果に加えて、内装袋の閉栓手段として再封止機構を有する閉栓部材を用いることにより、充填時の流動体の液だれを防止でき、衛生面に優れ、充填前に流動体包装容器の内装袋を減容し、内装袋を真空状態から充填できるため、空気の混入を防止し、内容物への影響を抑制できることを特徴とする充填体を提供する効果がある。
【0042】
本願の第5の課題解決手段に係る発明は、内容物である流動体を内装袋に充填することにより、その充填圧によって、側面が偏平に折り畳まれた外装箱の箱起しが容易になされ、内装袋の閉栓手段として再封止機構を有する閉栓部材を用いることにより、内装袋の充填圧により側面が再び偏平に折り畳まれることなく、容易にフラップを折り返し、流動体包装容器の組み立てができる。充填工程と箱起し、組み立てを同一工程で行うことが可能であり、製造設備の簡素化、製造コストの削減ができ、また、充填前は流動体包装容器を偏平に折り畳んで、輸送することにより輸送効率も向上することができる。さらに、充填時の流動体の液だれを防止でき、衛生面に優れ、充填前に流動体包装容器の内装袋を減容し、内装袋を真空状態から充填できるため、空気の混入を防止し、内容物への影響を抑制できることを特徴とする流動体包装容器を提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施の形態で用いられる流動体包装容器の図である。
【図2】(A)は内装袋の流動体充填前の図であり、(B)は内装袋の流動体充填後の図である。
【図3】再封止機構を有した閉栓部材と雄部材の正面図である。
【図4】再封止機構を有した閉栓部材と雄部材の縦断面図である。
【図5】雌部材に雄部材を挿入して、内装袋を開栓した状態の図である。
【図6】本願発明の一実施の形態で用いられる流動体包装容器を閉栓部材側から見た図である。
【図7】図6の流動体包装容器に流動体が充填された後の図である。
【図8】(A)は本願発明の他の実施の形態に係る流体包装容器の雄部材の正面図であり、(B)は雌部材の正面図であり、(C)は逆止弁の縦断面である。
【図9】(A)は雌部材に逆止弁を装着した状態の縦断面図であり、(B)は底面図である。
【図10】雌部材に雄部材を挿入して、内装袋の開栓した状態の図である。
【図11】本願発明のさらに他の実施の形態に係る流動体包装容器の閉栓手段を説明するための図である。
【符号の説明】
1 外装箱
2 内装袋
3 閉栓部材
30 雌部材
40 プラグ
50 雄部材
60 雌部材
70 逆止弁
80 雄部材
90 開口部材
Claims (5)
- 環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、前記外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、前記内装袋に充填された流動体を備えた充填体の製造方法において、内装袋に流動体を充填し、内装袋の充填圧により外装箱を箱起しして、しかる後に内装袋を閉栓し、前記フラップを折り線で折り外装箱を組み立てることを特徴とする充填体の製造方法。
- 充填体は、前記内装袋の開口に固定される再封止機構を有する閉栓部材をさらに備え、内装袋に閉栓部材を介して流動体を充填し、内装袋の充填圧により外装箱を箱起しして、しかる後に内装袋を閉栓部材で閉栓し、前記フラップを折り線で折り外装箱を組み立てることを特徴とする請求項1記載の充填体の製造方法。
- 環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、前記外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、前記内装袋に充填された流動体と、内装袋への流動体の充填圧により、外装箱が箱起しされた状態で充填圧を保持しつつ、内装袋を閉栓する閉栓手段とを備えることを特徴とする充填体。
- 閉栓手段は、前記内装袋の開口に固定される再封止機構を有する閉栓部材であることを特徴とする請求項3記載の充填体。
- 環状に繋いだ少なくとも4つの側面の上下に折り線を介して天面及び底面のうち少なくとも一方を構成するためのフラップを連接してなる紙製の外装箱と、外装箱の少なくとも一側面に貼付してなるプラスチック製の内装袋と、前記内装袋の開口に固定され、内装袋への流動体の充填圧により、外装箱が箱起しされた状態で充填圧を保持する再封止機構を有する閉栓部材とを備えることを特徴とする流動体包装容器。
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