JP2005007789A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出されるインク滴が吐出曲がりを発生せず、長時間安定して直進するインク滴を形成することにより高い印字品質を得られるインクジェットヘッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】インクを吐出するノズル4の表面にカバープレート2を設けてノズル周辺に凹部を形成し、凹部の側面3を除くカバープレート2表面及びノズルプレート1表面に撥インク処理を施して、インク滴の吐出直進性を向上させた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体に圧力を加えてノズルより液滴を飛翔させるインクジェットヘッドのノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドにおいて、高い印字品質を得るためには、ノズルより吐出するインク滴が、常にノズル基板(ノズルプレート)に対し垂直に直進することが必要となる。しかし、インク吐出時に溢れたインクでノズル周辺部が不均一に濡れた場合や、ノズル周辺部に異物や傷がある場合、インク滴の吐出曲がりが発生する。インク滴の曲がりを防ぐためには、ノズル周辺部のインク残留等をなくし、異物や傷をつけないことが必要である。
【0003】
このようなインク滴の吐出曲がりを解消するため、図8に示すように、ノズル基板81の上にカバープレート82を設け、ノズル基板82とカバープレート81とで構成される凹型の段差部に撥インク層85を施し、ノズル84からインクを吐出することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、インク滴の吐出曲がりを解消する他の対策として、図9に示すように、ノズル基板91に1凹状開口を形成し、その底部中央に凸状形状のインク吐出口92を形成するものもある(例えば、特許文献2参照)。この構成においては、ノズル94の外部周辺に撥インク層95が塗布され、ノズル94でインクメニスカスを形成する。凹状部周辺には第一の電極96、インク吐出口近傍に第二の電極97が配されている。インクは第一の電極96、第二の電極97に信号電圧を印加すると静電力により引き出され、凹状開口部の中心線上を外部に向かって飛翔する。
【0005】
【特許文献1】
特許3108771公報(第2頁、図2)
【特許文献2】
特開平5−509号公報(第3−4頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の構成では、ノズル基板表面の清掃が不十分であったり、連続して長時間駆動を続けると、しぶきが付着し、この付着インクがノズル周辺部の段差部や凹み部分に堆積してしまう。この堆積したインクが次第に増加し、付着インクが行き場を失ってノズルにかかってしまうと、ノズル周辺の付着インクにインク滴が引張られ、インク滴の曲がりが生じる。従って、連続で長時間駆動するとインク滴の曲がりが発生するという問題を有していた。
【0007】
本発明は、従来このような問題を解決するもので、その目的はインク滴が長時間安定して直進し、高い印字品質を得られるインクジェットヘッドを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上のような問題を解決する本発明の請求項1記載の発明は、インクを吐出するノズル表面にカバープレートを設けてノズル周辺に凹部を形成し、該凹部の側面を除くカバープレート表面及びノズルプレート表面に撥インク処理を施したことを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決する本発明の請求項2記載の発明は、インクを吐出するノズルの開口部分を凸形状とし、該凸部形状のノズル高さよりも高くなるような厚さのカバープレートを設けて前記凸部形状の周縁部分に凹部を形成し、該凹部の側面を除くカバープレート表面とノズルプレート表面に撥インク処理を施したことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決する本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記カバープレートの凹部の側面に親インク処理を施したことを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決する本発明の請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記カバープレート表面に撥インク処理を施す工程と、前記ノズルプレート表面のノズル近傍に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレートと前記ノズルプレートとを接合する工程により形成されることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決する本発明の請求項5記載の発明は、前記カバープレート表面に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレート表面の撥インク処理部以外に親インク処理を施す工程と、前記ノズルプレート表面のノズル近傍に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレートと前記ノズルプレートとを接合する工程により形成されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例について図面を参考にしながら説明する。
【0014】
図10は、本発明のインクジェットヘッドの主要部の構造を説明する分解斜視図である。102は複数のノズル101を形成したノズル基板である。ノズル101の開口形状の加工精度はインクジェットヘッドのインク吐出特性に大きな影響を及ぼす。複数のノズル101間において、これらのノズル精度ばらつきを低く押さえるため、ノズル基板102の製法は高い加工精度が要求される。このためノズル基板102はステンレスの精密プレス法、レーザ加工法、あるいはニッケルの電鋳加工等により形成される。
【0015】
このノズル基板102には、圧力室103が形成されたチャンバプレート104、及び共通インク通路112と圧力室103とを連結し圧力室103へのインク流入を制御するリストリクタ105を形成したリストリクタプレート106が、位置決めして接合されている。更に、圧電アクチュエータ113の圧力を効率よく圧力室103に伝えるための振動板107と、共通インク通路112からリストリクタ105に流入するインク中のゴミ等を取り除くフィルタ部108とが形成されているダイアフラムプレート109と、共通インク通路112を形成したハウジング111が同じように位置決めして接合されている。チャンバプレート104、リストリクタプレート106、ダイアフラムプレート109はステンレス材のエッチング加工法またはニッケル材の電鋳加工法で作られる。ハウジング111はステンレス材の切削加工等で形成され、図示されないインクカートリッジからインクを共通インク通路12まで導くインク導入パイプ117が接合されている。
【0016】
最後に、複数の圧電素子114と、それらを固定する支持基板115からなる圧電アクチュエータ113が位置決めされて接合される。圧電アクチュエータ113は複数の圧電素子114からなり、各々の圧電素子114は圧力室103の一つずつに対応するようになっている。更には支持基板115にはそれぞれの圧電素子114に図示されない外部駆動回路から独立した電気信号を送るための個別電極116が形成されている。外部駆動回路から選択的な電気信号が圧電素子114に印加されることにより、圧電素子114はひずみを生じる。圧電素子114は高剛性の支持基板115上に接合されているため、振動板107に優先的に変位を与え、圧力室103の圧力を高める。本例にて説明するインクジェットヘッドはこうした原理によってノズル101からインクを吐出する。
【0017】
図1に本発明の第1の例となるノズル基板を示す。図1(a)はノズル基板の平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。
【0018】
ノズル基板はノズルプレート1とカバープレート2よりなり、この2つの部材をそれぞれ、ステンレス等の金属あるいは樹脂の精密プレス加工法、レーザ加工、エッチング加工、あるいはニッケルの電鋳加工、あるいはシリコンのエッチング加工等により形成し、ノズルプレート1にカバープレート2を接着することで凹型の段差部が構成される。また、カバープレート2の表面と凹部の底面にあたるノズルプレート1表面のノズル4近傍には、撥インク層5及び撥インク層6が施されている。特筆すべきは、凹部側面3には撥インク処理は施されてはいないことである。また、凹型の段差部は各ノズル毎に形成されており、ノズル4とほぼ同心で、その直径d3はノズル4の穴径d1の4〜8倍程度である。
【0019】
次に、図2及び図3に図1に示したノズル基板の製造方法の工程を示す。
まず、カバープレート2の全面に撥インク処理を施す。本例では、オプツールDSX(ダイキン工業社製)の溶液にディップ後、120℃の電気炉で10分間加熱し、撥インク層5を形成した(図2(a)の工程)。なお、撥インク層はこの他にサイトップ(旭ガラス社製)やテフロンAF(デュポン社製)等を用いても良い。次に、マスク材10により、カバープレート1の片側表面を覆う(図2(b)の工程)。マスク材10の一例として、本発明ではドライフィルムレジストFX130(デュポン社製)を用い、これをMA2−700型(大成ラミネーター社製)を用いてラミネートし、露光装置により紫外線を照射し、マスクを施した。そして、マスクされていない部分の撥インク層を除去した(図2(c)の工程)。本発明において、撥インク層の除去に関しては、プラズマアッシング装置(ヤマト硝子社製)によりプラズマ照射を行うことで対応した。その後、マスク材10を除去すると、表面に撥インク層5が施されたカバープレート2が得られる。
【0020】
次に、ノズルプレート1の処理について説明する。ノズルプレート1とカバープレート2を接着する際、ノズルプレート1の接着面に撥インク層が存在すると接着性が著しく損なわれカバープレート2が剥がれるという不具合が生じる。そこで、ノズルプレート1はカバープレート2が接着される部分においては撥インク層がなくノズル4近傍のカバープレート2が接着されない部分のみ撥インク層を施す処理が必要となる。具体的には、オプツールDSX(ダイキン工業社製)の溶液で撥インク処理を施して撥インク層6を形成した後(図3(d)の工程)、ドライフィルムレジストFX130(デュポン社製)を用いてノズルプレート1の表面にマスク10を施した(図3(e)の工程)。続いて、ドライフィルムレジストのフォトマスクとしてカバープレート13を活用する(図3(f)の工程)。露光前のマスク10が被覆された状態のノズルプレート1に、フォトマスク用のカバープレート13を位置決め後、紫外線9照射により露光を行う。ここでカバープレート13を使用したが、穴径d3と同じ大きさで設計された専用フォトマスクを使用してもよい。フォトマスク用のカバープレート13を取り除き、現像液を用いて現像を行った後、プラズマ照射によりノズルプレート1のマスクされていない部分の撥インク層を除去する(図3(g)の工程)。その後、マスク材10を除去する。
【0021】
このようにして、ノズル4近傍にカバープレート2のd3と同サイズの撥インク層6を有するノズルプレート1が得られる。
【0022】
以上のように得られたノズルプレート1とカバープレート2を接合して、ノズル基板が完成する。接合の一例として、本発明ではカバープレート2の裏面に1液型エポキシ接着剤を塗布し、ノズルプレート1と位置合わせを行った後、圧力を加えながら熱硬化を行った。そして最終的に図1に示すようなノズル基板を作製した。
【0023】
図4に、本発明の第1の例の変形例を示す。図4(a)は本例のノズル基板の平面図、図4(b)は図4(a)のB−B線における断面図である。本例においては、ノズルプレート41の端部に凸部7を設けている点に特徴がある。ノズルプレート41の端部に凸部7を設けることで凸部7と凹部側面3との間にさらに凹部が形成され溢れ出たインクをよりいっそう溜める事ができ、ノズル4近傍のインク残留防止効果を高めることが出来る。
【0024】
図5に本発明の第2の例を示す。本例の特徴は、ノズルプート51の端部に凸部57が設けてあり且つ撥インク層56がノズル54の中に入り込んでいる点に特徴がある。この構成によ、インクメニスカスの形成位置がノズル端部から少し入り込んだ位置すなわちノズル54の中の撥インク層56端部の位置に形成される事になる。これによりインクがノズル54より溢れ難くなりノズル54近傍のインク残留を低減する効果がある。
【0025】
以下、図5に示したノズル基板の製造方法の工程を示す。
まず、凸部57を有するノズルプレート51を全面に撥インク層56を施す(図5(a)の工程)。その後、マスク材53によるマスキングの際、温度と圧力を調整し、ノズル54の内部へマスク材53が入り込むようにする。更に、ノズルプレート51の開口部分であるノズル54に対応するようにフォトマスク用のカバープレート13を位置決めし、紫外線59を照射する(図5(b)の工程)。ここでカバープレート13を使用したが、穴径d3と同じ大きさで設計された専用フォトマスクを使用してもよい。フォトマスク用のカバープレート13を取り除き、現像液を用いてマスク材53を現像した後、プラズマ照射により、ノズルプレート51のマスクされていない部分の撥インク層56を除去する。その後、マスク材53を除去すると、ノズル54近傍にカバープレート52のd3と同サイズで、かつノズル54の内の一部分に撥インク層56を有するノズルプレート1が得られる。以上のようにして得られたノズルプレート1と、第1の例の図2の各工程を経て得られたカバープレート2を接合することにより、ノズル基板が完成する。なお、本製造方法によれば、凸部7が存在しないノズルプレート1においても同様に撥インク処理6をノズル4の内部に形成することが可能である。
【0026】
図6に本発明の第3の例をを示す。本例では、第1の例として示した図2の(a)〜(c)の工程により作製されたカバープレート62に、積極的に親インク処理を施すことを特徴としている。第1の例において、カバープレート2の表面以外は、撥インク層を除去する工程で実施するプラズマ照射により、十分な親インク性を示すことがわかっている。しかし、その効果は長期的には減少することも確認されており、積極的に親インク処理を施すほうが望ましい。そこで、本例ではSiOを主成分とした親インク処理を施している。本例においては、シリカゾル溶液、コロイダルシリカ、エタノールを混合した親インク溶液に表面に、撥インク層65を施したカバープレート62をディップ等により塗布する。この時、親インク溶液は、撥インク層65により弾かれるため、撥インク層65に親インク材料が被覆されるとはない。その後、加熱硬化させ、図6(a)に示すように、カバープレート62に親インク層68が形成される。
【0027】
図6(b)は、図6(a)のカバープレート62と、図3の工程により作製したノズルプレート1とを接合した状態を示している。また、図6(c)は、図6(a)のカバープレート62と、図4のノズルプレート41とを接合した状態を示している。更に、図示していないが、図5に示した撥インク層6がノズル4内部に形成されたノズルプレート51にも図5(a)のカバープレートは適応可能である。
【0028】
以上のように、本発明の各例により作製されたノズル基板をインクジェットプリントヘッドに組込み、吐出を行った。
【0029】
図7は第1の例により作製したノズル基板の近傍の様子を示す説明図である。図7(a)のように、吐出不良が起きたノズルを復旧させる為に行われるインク吸引あるいはインク加圧、あるいは長時間の連続吐出によるしぶき等によって、ノズル4近傍の撥インク層6にインク11が溜まろうとする。しかし、凹部側面3は撥インク性がないため、インク11と接触すると、図7(b)のように凹部側面3に吸い寄せられて一様に濡れ広がる。このため、インク11はカバープレート2表面直近まで押し上げられる。この状態で、図6(c)に示すように、インク吸収部材12をカバープレート2の表面に当接させると、カバープレート2の周囲に付着したインク11はインク吸収部材12に吸収されるため、簡単に清掃することが可能である。これにより、図7(d)に示すように、インク滴の正常な吐出が得られた。本例において、実験結果よりカバープレートの凹部直径d3はノズル穴径d1の4〜8倍程度、カバープレートの厚さt3はノズル穴径d1の0.4〜1倍程度の範囲が良好であることがわかっている。
【0030】
図11は、第1の例の変形例により作製したノズル基板の近傍の様子を示す説明図である。図11(a)に示すように、ノズル4近傍にインク11が付着した場合、前述した第1の例のノズル基板と同様に、図11(b)に示すように、インク11は凹部側面3に吸い寄せられ、図11(c)に示すように、インク吸収部材12より容易に清掃することが可能であり、図11(d)の如く、正常なインク滴の吐出が得られる。また、この構成においては、凸部7と凹部側面3との間に凹部を有しているため、長時間の連続吐出におけるミストや飛散りによるインクの付着が起きても、凸部7がない場合と比較して凹部側面3と凸部7との間にインクをより多く蓄えることが出来るため、清掃周期を長くすることが可能である。
【0031】
また、図11(e)のように、ノズル4の一部まで撥インク層6を入り込ませる構成とすれば、メニスカスを安定させ、ミストやセカンドドロップ等の発生を抑制できるため、より一層望ましい。
【0032】
本例において、実験結果よりカバープレートの凹部直径d3はノズル穴径d1の4〜8倍程度、ノズル凸部の直径d2はノズル穴径d1の2〜4倍程度、カバープレートの厚さt3はノズル穴径d1の0.4〜1倍程度、ノズル凸部の高さh2はカバープレートの厚さt3以下の範囲が良好であることがわかっている。特に、カバープレートの厚さt3をノズル凸部の高さh2よりも厚くすると、インクジェットヘッドの清掃動作によりワイパー部材等が凸部7に引っ掛かることがなくなり、ノズル4近傍に傷をつけてしまうことも防げる。また、用紙こすれや用紙ジャムなどによりノズル4近傍に記録媒体の接触を防げ傷をつけにくくなる効果もある。
【0033】
また、第3の例で製作したノズル基板を用いたインクジェットヘッドにおいては、凹部側面63に親インク層68を設けたことにより、インクの中でも表面張力の高い水系インクにおいても、十分にインクを吸い寄せることが可能であり正常な吐出をえられることがわかった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、凹部側面に撥インク層を設けず親インク性にすることで余分なインクの退避部が形成され、長期にわたり直進性の高い吐出を得られる。また、ノズルを凸形状にすれば、さらにインクの退避効果が得られる。また、インクがカバープレート表面付近にまで濡れ広がるため、インクを吸収可能な部材を使用することで容易に清掃可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の例となるノズル基板の平面図及び断面図。
【図2】第1の例のノズル基板のカバープレートの製造方法を示す工程図。
【図3】第1の例のノズル基板のノズルプレートの製造方法を示す工程図。
【図4】本発明の第1の例の変形例となるノズル基板の平面図及び断面図。
【図5】本発明の第2の例となるノズル基板の製造方法を示す工程図。
【図6】本発明の第3の例となるノズル基板の製造方法を示す工程図。
【図7】第1の例により作製したノズル基板の近傍の様子及びインクの挙動を示す説明図。
【図8】従来のノズル基板の一例となる断面図。
【図9】従来のノズル基板の一例となる断面図。
【図10】本発明のノズル基板が搭載されるインクジェットヘッドの一例となる分解斜視図。
【図11】第1の例の変形例により作製したノズル基板の近傍の様子及びインクの挙動を示す説明図。
【符号の説明】
1 ノズルプレート
2 カバープレート
3 凹部側面
4 ノズル
5 撥インク層(カバープレート)
6 撥インク層(ノズルプレート)
7 凸部
8 親インク層
9 紫外線
10 マスク材
11 インク
12 インク吸収部材
13 フォトマスク用カバープレート

Claims (5)

  1. インクを吐出するノズル表面にカバープレートを設けてノズル周辺に凹部を形成し、該凹部の側面を除くカバープレート表面及びノズルプレート表面に撥インク処理を施したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. インクを吐出するノズルの開口部分を凸形状とし、該凸部形状のノズル高さよりも高くなるような厚さのカバープレートを設けて前記凸部形状の周縁部分に凹部を形成し、該凹部の側面を除くカバープレート表面とノズルプレート表面に撥インク処理を施したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記カバープレートの凹部の側面に親インク処理を施したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記カバープレート表面に撥インク処理を施す工程と、前記ノズルプレート表面のノズル近傍に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレートと前記ノズルプレートとを接合する工程により形成されることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェットヘッドにおいて、前記カバープレート表面に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレート表面の撥インク処理部以外に親インク処理を施す工程と、前記ノズルプレート表面のノズル近傍に撥インク処理を施す工程と、前記カバープレートと前記ノズルプレートとを接合する工程により形成されることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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