JP2005007606A - 感電しないヒートシーラー - Google Patents

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Atsunobu Sakamoto
本 篤 信 坂
Kazuko Sakamoto
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

【課題】インパルスヒートシーラーにおいて、軽量化と回路を簡単にするためにトランスを省略し、ヒーター線の形状をジグザグ状の細いものとしたが、それによるフッ素樹脂テープの交換時に裸になったヒーター線で感電する危険性を防止したり、伸びやすいヒーター線を保護する。
【解決手段】ヒーター線をヒーター台にセットしたまま、ポリイミド樹脂の薄いフィルムを用いて完全に覆い、さらにそのフィルムをヒーター台がプレス機構に収納されている正常な場合は、簡単には剥ぐことが出来ない構造とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
インパルスヒートシーラーに関するもので、特に電源装置にトランスを省略したものの感電を防止する構造を提供する。
【0002】
【従来の技術】
従来生産用の機械であったインパルスヒートシーラーは、ヒーター線として幅が2mm程度の、長さが20〜30cmと短い、細長くした抵抗板又は抵抗線を用いていた。それにより20V〜30Vと低電圧で、10Aといった大電流を流さなければならなかった。その為100V〜120Vといった外部電源からは重いトランスで変圧しなければならなかったので、ヒートシーラー全体が1.5〜2Kg程度とかなり重かった。
【0003】
それに対して家庭用とか医療用に軽いインパルスヒートシーラーを提供しようと考えた本発明者は、特許出願PCT/JP00/00035のように、ヒーター線をジグザグ状にして、細く長くしたので、必要とする電力は50〜70V、2Aと高電圧、低電流となって、電源装置を、半導体で半波整流したり、サイリスターで位相制御するだけで良くしたので、重いトランスを省略して、総重量を200gにすることが出来た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしそれによりヒーター線に、外部電源の電圧がそのまま流れるようになったので、ヒーター線を指で触って感電する危険が生じた。ヒーター線の上に貼ってポリエチレン袋等が溶けてくっ付くのを防ぐフッ素樹脂フィルムが貼ってある間は問題が無かったが、その交換時にヒーター線が裸になるので、不注意でコンセントを抜かずに作業して、指で触って感電する危険が生じた。外部電源が100Vではともかく、200〜240Vとなると大変危険であった。
【0005】
さらにジグザグ線は細いので、フッ素樹脂フィルムの交換時に伸ばしてしまうこともあったし、フッ素樹脂フィルムの孔を通して染み込んだ食品の汁が付着して錆が発生すると、寿命が短くなることもあった。フッ素樹脂フィルムはガラスクロスで補強したり、シール強度にもよって寿命が変化するが、シール回数1000回前後とみて、ヒーター線は5000回以上なので、交換回数は5回前後は有った。
【0006】
その対策としてはマイクロスイッチを用いてプレス機構の閉まった場合のみ通電出来るという方法も取ったが、水滴の付いた袋をシールする場合等では効果が危ぶまれた。従って少なくともヒーター線のプレス面に接する部分が外部と完全に遮断されていて、使い慣れない者が使用しても感電しない、安全なインパルスヒートシーラーを開発する必要があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ヒーター線をポリイミド樹脂の薄いフィルムで覆い、さらにそのフィルムを簡単には剥ぐことが出来ないような構造とした。
【0008】
【実施例】
図1は本発明の一例を示すヒーター1の断面図であるが、これは図2に斜視図で示すプレス機構がクリップ型をしたインパルスシーラー2の開口部3と、その内部に収容された図3に側面図で示すアルミの角パイプによるヒーター台4との断面図でもある。その図1でヒーター1は、ヒーター台4に電気的に絶縁するために貼られたガラスクロステープ5の上にヒーター線6を載せてある。
【0009】
このヒーター線6は、PCT/JP00/00035として特許出願した、ニクロムや鉄クロムの電気的抵抗体の薄板のリボン線を両側の側面から交互にスリットを入れて加工した、図4及びその拡大した平面図である図5に見られるジグザグ状をしており、図3のヒーター1の側面図のように両端で電極7をネジ8で固定し、電源装置に結線してある。通常はこのヒーター線6の上から粘着剤付きフッ素樹脂テープを貼る。
【0010】
本発明ではこのヒーター線6の上に、粘着剤付きポリイミド樹脂の薄いフィルム9、例えば肉厚が0.012mmのフィルムを貼り付ける。そしてそのフィルム9の裾と言うか端部10は、図3に見られるようにヒーター台4の側面にもしっかりと貼り付ける。そしてその上からポリエチレン等が溶けてこびり着くのを防ぐためにヒーター線6を覆うようにフッ素樹脂テープ11を貼ってヒーター1を完成させる。
【0011】
この完成したヒーター1を図2の開口部3に収容し、反対側の開口部12に同じくアルミの角パイプの台13に載ったシリコンゴム14を用意して、プレス機構であるそれらの開口部でポリエチレン袋等を挟み、取手15に内蔵した電源装置からスイッチボタン16を押して100Vを半波整流しただけで1秒間流すと、ヒーター線6には実効値で2Aの電流が流れて加熱され、バネ17で押圧され、冷却すると、ポリエチレン袋等はしっかりシールされる。つまりヒートシールは完了する。
【0012】
このヒートシールを5000回行っても、ポリイミドフィルム9は熱で変質したり、破れることが無い。フッ素樹脂フィルムは耐熱性は有るが、機械的強度が無いし、それら以外にヒートシーラーの使用温度で丈夫なフィルムは他に無い。上記の薄い膜厚でもヒーター線の寿命回数程度は破れることは無かったが、より安全を期してこの2倍の膜厚の0.025mmのフィルムを貼っても良い。元々膜厚が非常に薄いので2倍の厚さでも、発熱がそれによって弱まることは殆ど無いが、膜厚に合わせて発熱を調節すればよい。
【0013】
プレス機構の表から素手で簡単にはフィルム9を剥がせないようにする方法は種々考えられる。接着剤を用いてポリイミド樹脂フィルムを、その開口部の縁に固着する方法でも、両側から押さえ板で押さえる方法でもよい。しかし粘着剤付きテープは市販されているので、それを貼ったヒーター1を開口部3の溝の中に入れ、開口部が邪魔をして外側からフィルム9を剥がせなくする図1の方法は非常に簡単である。
【0014】
この粘着剤付きテープを使える理由の一つは、ヒーター線6が殆ど伸縮しないことによる。通常のヒーター線では加熱のたびに、20cmの長さで0.5mm程度伸縮するので、鋼鉄線がフィルム9を摩擦することになる。又粘着剤がヒーター線に付いて伸縮するので、フィルム9もフッ素樹脂テープ11も皺が寄ってくる。しかし図4のジグザグ線ではその伸縮を線自体で吸収するので、皺が寄らない。これによりポリイミドフィルム9も長寿命になる。
【0015】
他の理由の一つは、流れる電流の違いと方向とによる。通常のヒーター線で、流す電流をサイリスター等で制御すると、直流で10A程度流れるので、はっきりとは言えないが、ゲル状の粘着剤の電気泳動が一方向に起きて不陸になる。しかしジグザグ線は2A程度で、さらに電流の流れる方向も交互になって打ち消し合う傾向があるので、そのような不都合な現象は起きない。
【0016】
何れにしろポリイミド樹脂フィルムでヒーター線を覆うことにより、感電する恐れが無くなった。又そのフッ素樹脂テープ替えの際によく起きたテープの粘着剤にくっ付いてジグザグ線が伸びる事故も起きなくなるし、さらに袋から水や食品の汁が漏れても、ヒーター線まで達しないので、ヒーター線自体の保護にもなる。
【0017】
本発明は種々のヒートシーラーに応用出来る。ジグザグ線ばかりでなく、一般のリボン線ヒーター線にポリイミドフィルムを貼っても効果が期待できる。切削して出来たフッ素樹脂テープに起きやすい破れの孔や、ベースにガラスクロスを用いたフッ素樹脂テープの孔が無いので、シールする袋に付着した液体や粉体がヒーター内に入らないのでヒーター線の保護に役立ち、さらに本体全体の汚れ防止になる。
【0018】
プレス機構はクリップ型に限ることなく、どの様な形状でもよい。又ヒーター台は鉄、銅、真鍮等でもよいが、熱の拡散が早い、軽いアルミが最高である。逆に熱伝導率の悪いプラスチックでは急激な加熱により、表面のみが膨張して、まるでバイメタルのように曲がってしまうし、熱が蓄積し易いので連続的な使用にも耐えられない。しかし使用回数の少ない用途で、構造を考えることにより、プラスチックを使ってもよい。
【0019】
ポリイミド樹脂のフィルムは薄いので熱は素早く通すので、火傷しないようにすることは必要で、本体を閉じた時のみ通電するようにするマイクロスイッチ等による安全回路を併用するのがよい。又万一フィルムが破れた場合を考えて、ヒーター線をシリコン系の接着剤等で絶縁テープに接着したり、耐熱性の塗料でコーティングする等を行って安全度を高めることもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明の構造によれば、ヒーター線は寿命が来るまで外部にむき出しになることはないので、使用者が不注意に扱っても感電する危険性は殆ど無くなった。
【0021】
従って100V地域だけでなく、200V〜240Vの地域にも安価で軽量なトランスレスのインパルスヒートシーラーを普及することが出来、袋の再密封を通じて、食品や物の保存が簡単に行われ、資源の保護に役立つ。
【0022】
しかもフッ素樹脂テープの交換時にジグザグ状態を伸ばしたり、食品の汁が掛かったりすることもないので、ヒーター線の寿命も長くなった。この汚れ防止による効果は、ヒーター線が通常のリボン線でも発揮できる。
【0023】
さらにフッ素樹脂テープ自身の寿命も長くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す断面図
【図2】クリップ型シーラーを示す斜視図
【図3】ヒーター台とヒーターの側面図
【図4】ジグザグ型ヒーター線を示す平面図
【図5】図4のジグザグ部分を拡大した平面図
【符号の説明】
1ヒーター 2クリップ型ヒートシーラー 3開口部 4ヒーター台
5ガラスクロステープ 6ヒーター線 7電極 8ネジ
9ポリイミドフィルム 10裾 11フッ素樹脂テープ
12開口部 13アルミ角パイプ 14シリコンゴム 15取手
16スイッチボタン 17バネ

Claims (3)

  1. 少なくともプレス機構とそれに内蔵されたヒーター、そのヒーターに結線された電源装置とからなり、その電源装置から大電流を流してヒーターを瞬間的に加熱して、プレス機構に挟んだポリエチレン等をヒートシールするインパルスヒートシーラーにおいて、ヒーターが、その主要な要素であるヒーター線がポリイミド樹脂の薄いフィルムで覆われ、そのフィルムを容易には剥ぐことが出来ない構造であることを特徴とするインパルスヒートシーラー。
  2. 上記ヒーターが、その主要な要素であるヒーター線が薄い抵抗板でジグザグ状の形状をしている構造であることを特徴とする請求項1のインパルスヒートシーラー。
  3. 上記電源装置が外部電源をヒーター線に直結していて、外部電源の電圧がヒーター線に現れる構造であることを特徴とする請求項1のインパルスヒートシーラー。
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