JP2005007595A - 記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】肉眼では記録品質の低下を感じない程度に、縁無し印刷される被記録媒体の側端部の記録品質を保ったまま、縁無し印刷の際に生じるインクミストの量を抑えることが可能な記録装置及び液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】記録ヘッドが、記録用紙Pの主走査方向についての端部である側端部Paから主走査方向に所定のはみ出し量Saだけはみ出た、はみ出し領域Rに対応する記録データに基づいて、当該はみ出し領域Rにもインクを吐出することで、側端部Paに余白無く記録を実行可能に構成されている記録装置であって、各パスのはみ出し領域Rにおけるインクの吐出量を減ずるように調整するための調整量に基づいて、各パスの記録データの始端部分と終端部分に対して、インクがインク吐出口から吐出されないようにマスク処理を施すように構成された記録ヘッド制御手段を備える。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主走査方向に往復移動可能に構成されたキャリッジと、該キャリッジに設けられて被記録媒体に向けてインクを吐出可能なインクジェット式記録ヘッドと、を備えて、前記被記録媒体の縁に余白無く記録を実行する、所謂縁無し印刷が可能な記録装置及び液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
被記録媒体の縁に余白無く記録を実行する、所謂縁無し印刷が可能な記録装置の一例として特許文献1のインクジェット式記録装置がある。特許文献1のインクジェット式記録装置は、主走査方向に往復移動可能に構成されたキャリッジと、該キャリッジに設けられて、被記録媒体の一例である記録用紙の記録面に向けてインクを吐出可能に構成された記録ヘッドと、該記録ヘッドに対向して設けられ、記録用紙の記録面と反対の面を支持して記録ヘッドと記録用紙との距離を規定するプラテンと、を備えている。
【0005】
プラテンには、主走査方向に伸びる長溝状の穴が設けられており、該長溝状の穴と、記録ヘッドに設けられたインク吐出用のインク吐出口であるノズルと、が対向するように構成されている。そのため、インクは、記録用紙からはみ出したはみ出し領域に打ち捨てられても、長溝状の穴に受けられてプラテンの上面に残らないように構成されており、記録用紙の裏面等が打ち捨てられたインクによって汚れないように成っている。
【0006】
所謂縁無し印刷を行うには、特許文献1の図11、図12等に示されるように、プラテンに沿って副走査方向に送られる記録用紙の始端又は終端が、長溝状の穴とノズルとの間に位置した際にも記録を実行して、記録用紙の始端、終端だけでなく、両端(始端と終端)から外れたはみ出し領域にもインクを吐出することで、記録用紙の始端と終端に余白無く記録が行われる。
【0007】
また、プラテンに設けられた長溝状の穴は、記録用紙の幅よりも長く形成されており(特許文献1、図5参照)、縁無し印刷を実行する際には、記録用紙の幅方向(前記主走査方向)の端部である側端部についても記録用紙から外れたはみ出し領域を含めてインクを吐出して、インクを長溝状の穴に打ち捨てることで、側端部に余白無く記録が実行される。
【0008】
ところで、記録ヘッドから吐出される各インク滴は、微細化が進んでいるため(例えば、4[pl])、該インク滴の中には、プラテン及びインク吸収体まで届かずに、霧状のインクミストとなって記録装置内部で漂うものがある。
【0009】
インクミストは記録装置内部において部品等に付着して汚れの原因と成る虞があり、またキャリッジを主走査方向に案内するガイド部材(例えば、キャリッジガイド軸)に付着して当該キャリッジの往復移動の妨げとなる虞もある。
【0010】
特に縁無し印刷の際には、記録ヘッドから被記録媒体までの距離よりも、記録ヘッドからプラテンやインク吸収体までの距離の方が長いため、記録ヘッドからはみ出し領域に吐出されたインクがインクミストとなる可能性が高く、インクミストの発生量が増えることとなる。
【0011】
特許文献1のインクジェット式記録装置は、インクミストの発生量を減らすために、被記録媒体である記録用紙を副走査方向に高精度で搬送して、記録用紙とインク吐出口であるノズルとの相対的な位置を高精度で管理すると同時に、記録用紙から全く外れた位置にあるノズルからインクを吐出しない限定インターレース方式を用いることで、記録用紙の始端及び終端への記録において、はみ出し領域に吐出するインクの吐出量を低減するように構成されている。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−351205号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被記録媒体である記録用紙の側端部への記録については、記録用紙の形状誤差、記録装置自体の組み立て誤差及び記録用紙を送る際に生じる主走査方向の誤差等があり、またキャリッジが主走査方向に比較的高速で往復移動するため、記録用紙の側端部とインク吐出口との相対的な位置を高精度で管理するのは困難である。そのため縁無し印刷時には、側端部に余白が残らないように前記誤差等を考慮し、はみ出し領域の幅(例えば、側端部から0.5[mm])と該はみ出し領域に打ち捨てられるインクの量を十分に確保する必要があった。
【0014】
はみ出し領域の幅及び当該はみ出し領域に打ち捨てられるインクの量の十分な確保と、被記録媒体の側端部に発生するインクミストの量の低減と、を両立するのは困難であり、特に側端部のはみ出し領域の幅を維持したまま高解像度化を図ると、大量にインクミストが発生する虞があった。
【0015】
より詳細には、記録品質の向上のために高解像度化を図ると、インク滴がさらに微細化されて(例えば、2[pl])、当該インク滴自体がプラテンまで届き難くなり、且つ単位面積当たりに吐出されるインク滴の吐出数が増えるので、インクミストの発生量は一層多くなる。
【0016】
そして、インクミストが大量に発生すると、既述したように記録装置内の汚れやキャリッジの往復移動の妨げとなる虞があり、場合によってはインクミストが被記録媒体に付着することで、記録品質の低下を招く虞もある。
【0017】
一方で、高解像度化によるインクミストの増加を抑えるために、側端部のはみ出し領域の幅を単純に狭く(短く)すると、前記誤差等が考慮されなくなるため、被記録媒体の側端部に塗り残しが生じて、記録品質の低下を招く虞がある。 すなわち、インクミストの発生量が少なく、且つ側端部に塗り残しのない縁無し印刷を、高解像度で実行することは困難であった。
【0018】
そこで、本発明の課題は、肉眼では記録品質の低下を感じない程度に、縁無し印刷される被記録媒体の側端部の記録品質を保ったまま、はみ出し領域に吐出されるインクの吐出量を減らし、高解像度で縁無し印刷を実行しても、キャリッジの往復移動の妨げとならない程度までインクミストの発生量を抑えることが可能な記録装置及び液体噴射装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る記録装置は、主走査方向に往復移動可能なキャリッジと、該キャリッジに設けられ、インクを被記録媒体に向けて吐出可能なインク吐出口を有する記録ヘッドと、を備え、該記録ヘッドは、前記被記録媒体の前記主走査方向についての端部である側端部から前記主走査方向に所定のはみ出し量だけはみ出た、はみ出し領域に対応する記録データに基づいて、当該はみ出し領域にもインクを吐出することで、前記側端部に余白無く記録を実行可能に構成されている記録装置であって、前記往復移動の各パスのはみ出し領域におけるインクの吐出量を減ずるように調整するための調整量に基づいて、前記各パスの記録データの始端部分と終端部分に対して、インクが前記インク吐出口から吐出されないようにマスク処理を施すように構成された記録ヘッド制御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0020】
第1の態様によれば、被記録媒体の側端部から記録ヘッドがはみ出してのインクを打ち捨てるはみ出し領域において、インクの吐出量を調整することが可能であるため、記録品質の低下を招くことなく、インクミストの発生量を少なく抑えることができる。
【0021】
従来、縁無し印刷では、被記録媒体の形状誤差、記録装置の組み立て誤差、被記録媒体搬送時の搬送誤差等を考慮して、誤差が最大となる場合に合わせて、はみ出し領域の幅が設定されていた。
【0022】
第1の態様において記録ヘッド制御手段は、組み立て誤差等の各記録装置個々の有する誤差を考慮して、各パスの始端と終端、すなわち、はみ出し領域におけるインクの吐出量を減ずるように、記録データにマスク処理を施し記録ヘッドを制御可能に構成されているため、はみ出し領域に吐出されるインクの吐出量(インク滴の吐出数)が必要以上に多くなることを避けて、インクミストの発生を抑えることができる。
【0023】
したがって、高解像度化によって単位面積辺りに吐出されるインク滴の吐出数が増加しても、上述したようにはみ出し領域に吐出されるインク滴の吐出量を調整することで、インクミストの発生量を抑えることができ、インクミストによる記録装置内や被記録媒体の汚れを防止することができる。
【0024】
本発明の第2の態様に係る記録装置は、第1の態様において、前記記録ヘッド制御手段は、一連の複数のパスに対して、少なくとも2種類の調整量を用いて、記録データに対してマスク処理を施すように構成されていることを特徴とするものである。
第2の態様によれば、記録ヘッド制御手段は、少なくとも2種類の調整量を用いて記録データにマスク処理を施すため、側端部には塗り残しが副走査方向に連続せず、該塗り残しを目立たないようにすることができ、記録品質の低下を抑えることができる。
【0025】
すなわち、ある調整量を用いて記録データにマスク処理を施したパスにおいて側端部に塗り残しが生じても、次のパスでは塗り残しが生じないように、他の調整量を用いて記録データにマスク処理を施すことで、側端部の塗り残しが副走査方向に連続しないように記録を実行可能である。塗り残しを副走査方向に連続させないことで、当該塗り残しは比較的目立ち難く、記録品質の低下を抑えることができる。
【0026】
ここで塗り残しが目立ち難い場合とは、インクの付着すべき部分にインクが吐出されず、インクの付着していないドット状の塗り残しが存在しても、肉眼では、一見その塗り残しがあると認識することのできない場合を言う。そして理想的な場合としては、インクが吐出されて塗り残しの無い記録結果と見比べても、肉眼では見分けのつかないと言える場合が考えられる。
【0027】
本発明の第3の態様に係る記録装置は、第2の態様において、前記調整量は、前記記録ヘッド制御手段に、一連の複数のパスについての1組のパターンとして設定され、前記記録ヘッド制御手段は、該パターンを繰り返し用いて、各パスの記録データに対してマスク処理を施すように構成されていることを特徴とするものである。
【0028】
第3の態様によれば、マスク処理に用いるパターンとして、側端部の塗り残しが目立たないように、調整量を組み合わせることで、側端部の記録品質の低下を確実に抑えることができる。またマスク処理に用いるパターン自体を塗り残しの目立たないパターンとして、該パターンを繰り返し用いることで、マスク処理自体に塗り残しを目立たなくするための処理を設ける必要が無く、マスク処理の複雑化を回避することができる。
【0029】
本発明の第4の態様に係る記録装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか一態様において、前記記録ヘッド制御手段は、書き換え可能な不揮発性メモリを備えており、該不揮発性メモリは、前記調整量を記憶可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0030】
第4の態様によれば、記録ヘッド制御手段は、書き換え可能な不揮発性メモリを備え、はみ出し領域におけるインクの吐出量を減ずるように調整する調整量を当該不揮発性メモリに記憶可能であるように構成されているため、記録装置として組み上がった状態においても調整量を再設定可能である。
【0031】
したがって、工場出荷前に、組み上がった状態の記録装置それぞれに合わせて、不揮発性メモリに設定された調整量を再設定することで、組み立て誤差等を考慮した、すなわちはみ出し領域におけるインクの吐出量の少ない縁無し印刷を実行可能な記録装置が得られる。
尚、書き換え可能な不揮発性メモリには、EPROM(Electrically Programmable Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等がある。
【0032】
本発明の第5の態様に係る記録装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか一態様において、前記記録ヘッドは、インクを吐出可能なインク吐出口を複数有し、該インク吐出口は、副走査方向に所定の間隔をもって配列されており、各インク吐出口によって1回のパスで被記録媒体に形成されるラスタが、互いに1ラスタ分以上の間隔を空けて形成され、別のパスで既に形成されたラスタ間に新たなラスタを形成可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0033】
第5の態様によれば、1回のパスで被記録媒体に形成されるラスタは、それぞれが1ラスタ以上の間隔を空けて形成されて副走査方向に連続せず、さらに既に形成されたラスタ間の空いている箇所に別のパスで新たなラスタを形成可能であるため、あるパスにおいてラスタが短く形成されて被記録媒体の縁部分に塗り残しが生じても、別のパスにおいて前記短く形成されたラスタ間に新たなラスタを長く形成することで、塗り残しが副走査方向に連続してしまうことをラスタ単位で防止でき、記録品質の低下を避けることが可能である。
すなわち、塗り残しが副走査方向に連続することをラスタ単位で防止できるため、インクの吐出量を減らしても塗り残しがより一層目立ち難く、記録品質の低下を抑えることができる。
【0034】
本発明に係る第6の態様に係る液体噴射装置は、主走査方向に往復移動可能なキャリッジと、該キャリッジに設けられ、液体を被噴射媒体に向けて噴射可能な液体噴射口を有する液体噴射ヘッドと、を備え、該液体噴射ヘッドは、前記被噴射媒体の前記主走査方向についての端部である側端部から前記主走査方向に所定のはみ出し量だけはみ出た、はみ出し領域に対応する液体噴射データに基づいて、当該はみ出し領域にも液体を噴射することで、前記側端部に余白無く液体噴射を実行可能に構成されている液体噴射装置であって、前記往復移動の各パスのはみ出し領域における液体の噴射量を減ずるように調整するための調整量に基づいて、前記各パスの液体噴射データの始端部分と終端部分に対して、前記液体噴射口から液体が噴射されないようにマスク処理を施す液体噴射ヘッド制御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係る液体噴射装置又は記録装置の一例であるインクジェット式記録装置の構成について説明した後、記録実行時の動作について説明し、その後本発明に係る記録ヘッド制御手段について説明する。
【0036】
図1及び図2は、本実施例にかかるインクジェット式記録装置の主要部を示しており、図1は該インクジェット式記録装置の平面図であり、図2は、該インクジェット式記録装置の側面図である。また図3は、本実施例に係るインクジェット式記録装置に備えられた制御部の概略のブロック図である。
【0037】
図4は、0桁側調整量及び80桁側調整量として設定された設定値と間引き吐出数との対応を示す設定値間引き吐出数変換テーブルであり、図5は、0桁側調整量及び80桁側調整量として設定値を設定された調整量設定テーブルを示している。図6は、所謂縁無し印刷における、被噴射媒体又は被記録媒体の一例である記録用紙と記録すべき記録データとの位置関係を示す模式図である。
【0038】
本実施例に係るインクジェット式記録装置の構成として、図1及び図2を参照しつつ、該インクジェット式記録装置の概略構成について説明し、図3を参照しつつ、該インクジェット式記録装置に備えられた制御部の概略構成について説明する。
【0039】
図1又は図2に示すように、インクジェット式記録装置50には、主走査方向Xに伸びるキャリッジガイド軸51が設けられ、該キャリッジガイド軸51には、キャリッジ61が軸支されている。該キャリッジ61の下方には、主走査方向Xに伸びるプラテン52が備えられている。
【0040】
キャリッジ61は、キャリッジガイド軸51に沿って主走査方向Xに往復移動可能で、図示しない駆動源であるキャリッジ駆動モータによって駆動されるように構成されている。キャリッジ61におけるプラテン52との対向面には、液体の一例であるインクを記録用紙Pに向けて吐出可能な液体噴射口の一例であるインク吐出口(図示せず)を複数有する液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド62が備えられ、該記録ヘッド62に設けられた複数のインク吐出口は副走査方向Yに所定の間隔を持って配列されている。
【0041】
またキャリッジ61におけるプラテン52との対向面には、記録用紙Pの主走査方向Xの側端部Pa、Pbを検出可能であるように構成された側端部検出手段65も備えている。本実施例において、側端部検出手段65は、記録用紙Pの記録面側から側端部Pa、Pbを検出可能であるようにキャリッジ61に配置されているが、本配置に限らず、プラテン52側から側端部Pa、Pbを検出可能であるように配置しても良い。
【0042】
プラテン52の後方、すなわち図1における右側又は図2における右側には、記録ヘッド62とプラテン52の間に記録用紙Pを送る搬送手段81が備えられ、プラテン52は、搬送手段81から送られた記録用紙Pを下方から支持して、記録用紙Pの記録面と記録ヘッド62との間隔を規定する。
【0043】
プラテン52の上面には、主走査方向Xに伸びる長溝53a、53bが設けられており、該長溝53a、53b内には、インク吸収体54が備えられている。また、長溝53a、53bの主走査方向Xの長さは、記録用紙Pの幅よりも長く、長溝53a、53bの副走査方向Yの位置は、当該長溝53a、53bの一部分と記録ヘッド62の一部分とが対向する位置となっている。
【0044】
キャリッジ61及び搬送手段81の後方には、記録用紙Pを積畳可能な被記録媒体積畳部としての給紙トレイ72を有する自動給紙装置71が備えられ、該自動給紙装置71は、前方に向けて記録用紙Pを単位数ずつ自動給紙可能であるように構成されている。
【0045】
自動給紙装置71には、主走査方向Xに伸びる回転軸を中心に回転可能で、前記給紙トレイ72と対向するように設けられた給紙ローラ73と、前記給紙トレイ72を前記給紙ローラ73に向けて付勢して、給紙トレイ72に積畳された記録用紙Pを給紙ローラ73に押圧可能であるように構成された図示しない付勢手段と、が備えられている。
【0046】
給紙ローラ73は、図示しない駆動源によって回転駆動されて、図2における時計回りに回転することで、押圧された記録用紙Pを搬送手段81に向けて、単位数ずつ給紙可能であるように構成されている。
【0047】
キャリッジ61と自動給紙装置71との間に設けられた搬送手段81は、主走査方向Xに伸びる回転軸を中心に回転可能な搬送用駆動ローラ82と、該搬送用駆動ローラ82と対を成す搬送用従動ローラ83と、を備えている。搬送用駆動ローラ82は、図示しない駆動源によって回転駆動されて、搬送用従動ローラ83は、搬送用駆動ローラ82に従って従動回転するように、該搬送用駆動ローラ82に圧接されている。
【0048】
搬送用駆動ローラ82と搬送用従動ローラ83は、給紙ローラ73から送られた記録用紙Pを挟持して、該記録用紙Pを副走査方向Yに、すなわち記録ヘッド62に向けて、所定の送り量ずつ間欠的に搬送する。
【0049】
キャリッジ61の前方には、キャリッジ61とプラテン52の間を通って、前方に向かって送られる記録用紙Pを、インクジェット式記録装置50の外部へと排出するための排出手段91が備えられている。
【0050】
該排出手段91は、主走査方向Xに伸びる回転軸を中心に回転可能な排出用駆動ローラ92と、該排出用駆動ローラ92と対を成す排出用従動ローラ93と、を備えている。排出用駆動ローラ92は、図示しない駆動源によって記録用紙Pを排出する方向に回転駆動される。
【0051】
排出用従動ローラ93は、記録用紙Pの記録面と点接触するように鋭角的に尖った歯を周囲に複数有する歯付ローラであり、記録用紙Pの記録面と接した際に該記録面を傷付けない程度に、排出用駆動ローラ92に対して軽く圧接されて、排出用駆動ローラ92の回転に従って従動回転するように排出用従動ローラ92に圧接されている。
【0052】
排出用駆動ローラ92と排出用従動ローラ93は、キャリッジ61とプラテン52の間を通って送られてきた記録用紙Pを挟持した状態で、排出用駆動ローラ92が回転することで、当該記録用紙Pをインクジェット式記録装置50の外部へと排出するように構成されている。
【0053】
尚、本実施例において給紙ローラ73、搬送用駆動ローラ82、排出用駆動ローラ92は、図示しない同一のステッピングモータによって回転駆動されるように構成されているが、各ローラを異なるステッピングモータ等の駆動源で回転駆動しても良い。
【0054】
図2に示すように、インクジェット式記録装置50は制御部1(図1には図示せず)を備え、該制御部1は、インクジェット式記録装置50の各種制御を実行するように構成されており、前記記録ヘッド62、前記キャリッジ駆動モータ、前記ステッピングモータを制御可能であり、前記側端部検出手段から記録用紙Pの側端部Pa、Pbを検出した信号を受けることができる。
【0055】
続いて図3を参照しつつ、インクジェット式記録装置50の制御部1の概略構成について説明する。
制御部1は、中央処理演算装置(以下、CPUと言う)24と、ROM21と、RAM22と、書き換え可能な不揮発性メモリ23と、入出力部(以下、I/Oと言う)26と、を備え、図示しないパーソナル・コンピュータ等の情報処理装置、各種モータドライバ部31、各種センサ32及び記録ヘッドドライバ部33、と接続されている。
【0056】
制御部1のCPU24では各種制御に必要な演算処理が行われる。ROM21には、CPU24の演算処理に必要なプログラム及びデータが予め記憶されている。該データには、例えば、図4に示す設定値間引き吐出数変換テーブルがある。RAM22は、プログラムやデータの一時的な記憶領域であり、CPU24の演算処理の際に作業領域として使用される。
【0057】
書き換え可能な不揮発性メモリ23には、図5に示す調整量設定テーブルが格納され、インクジェット式記録装置50の電源断時においても、当該格納された調整量設定テーブルに設定された調整量、すなわち記録ヘッド62から吐出されるインクの吐出量を減ずるように調整するための0桁側調整量及び80桁側調整量を記憶可能であるように構成されている。
【0058】
本実施例において、書き換え可能な不揮発性メモリ23には、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)23aが用いられているが、EPROM(Electrically Programmable Read Only Memory)等を用いても良い。
【0059】
本実施例において、EEPROM23aには、後述する図7乃至図12のフローチャートの各カウント値(1から9の整数値)に対応する0桁側調整量及び80桁側調整量の設定用に、連続した8ビット分のメモリが割り当てられており、上位4ビット(4〜7ビット目)には0桁側調整量としての設定値が記憶可能で、下位4ビット(0〜3ビット目)には80桁側調整量としての設定値が記憶可能であり、0桁側調整量及び80桁側調整量の設定値としては、0から15の整数値のうちいずれか1つを設定可能である。
【0060】
該設定値は、後述する図7乃至図12のフローチャートにおいて、0桁側調整量又は80桁側調整量として読み込まれた後、前記設定値間引き吐出数変換テーブルを参照して、当該設定値に対応する間引き吐出数に変換される。
【0061】
制御部1は、外部装置とのインターフェイスとしてのI/O26を備えている。該I/O26には、図示しないパーソナル・コンピュータ等の情報処理装置、各種モータドライバ部31、各種センサ32及び記録ヘッドドライバ部33、が接続されている。
【0062】
前記情報処理装置は、インクジェット式記録装置50を制御するためのプログラムとしてプリンタドライバを有し、I/O26を通じて、制御部1の制御及びCPU24との間における各種データの入出力が可能である。
各種モータドライバ部31は、CPU24の演算結果に基づいてI/O26から出力された信号を受けて、前記キャリッジ駆動モータ及び前記ステッピングモータを駆動可能であるように構成された駆動回路である。
【0063】
各種センサ部32は、例えば前記側端部検出手段65のような、インクジェット式記録装置50の各種状態を検出するセンサを備え、該センサから出力された信号を、I/O26から制御部1に入力するように構成されている。
記録ヘッドドライバ部33は、前記情報処理装置から制御部1に送られたデータとCPU24の演算結果に基づいてI/O26から出力された信号を受けて、記録ヘッド62を駆動可能であるように構成されている。
【0064】
すなわち記録ヘッド62は、前記情報処理装置及び制御部1によって(又は前記情報処理装置、制御部1のどちらかによって)、制御されてインク吐出口からインクを吐出可能である。以下、記録ヘッド62のインク吐出口からのインクの吐出を制御する手段を記録ヘッド制御手段と言う。該記録ヘッド制御手段の詳細については後述する。
以上が、本発明に係るインクジェット式記録装置50の概略構成及び該インクジェット式記録装置50に備えられた制御部1の概略構成についての説明である。
【0065】
続いて本実施例に係るインクジェット式記録装置50の記録実行時の動作について説明する。
給紙トレイ72に積畳された記録用紙Pは、給紙ローラ73によって搬送手段81に向けて単位数ずつ給紙され、搬送手段81に挟持される。
【0066】
記録を実行する際には、搬送手段81が記録用紙Pを前方に向けて所定の送り量ずつ間欠的に送るように制御され、記録用紙Pが所定の送り量だけ送られるごとに、キャリッジ61は主走査方向Xに移動するように制御される。キャリッジ61の移動中に、記録ヘッド62は、前記記録ヘッド制御手段によってインク吐出口から記録データに対応した色及び大きさのインク滴を吐出するように制御されて、記録用紙Pに対して1パスずつ記録が実行される。
【0067】
記録用紙Pを所定の送り量だけ搬送する搬送動作と、1パス分の記録動作と、を交互に繰り返すことで、記録用紙Pの全体に記録が行われ、排出手段91によってインクジェット式記録装置50の外部へと排出される。
1パス分の記録動作が実行される際、1つのインク吐出口はインクを吐出して1ラスタずつ記録を実行する。
【0068】
既述したように、記録ヘッド62には、複数のインク吐出口が設けられ、該インク吐出口は副走査方向Yに所定の間隔を持って配列されているため、各インク吐出口によって1回のパスで被記録媒体に形成されるラスタが、互いに1ラスタ分以上の間隔を空けて形成され、別のパスで既に形成されたラスタ間に新たなラスタを形成可能に構成されている。そのため所謂インターレース方式による記録や所謂限定インターレース方式による記録も可能である。
【0069】
図6は、所謂縁無し印刷を実行する際の記録用紙Pと記録すべき記録データとの位置に関する対応を示す模式図である。実線で描かれた四角は記録用紙Pを示しており、破線で描かれた四角は記録データの領域Qを示しており、記録データは記録用紙Pより大きな範囲にまで拡がっている。
すなわち、所謂縁無し印刷においては、記録用紙Pからはみ出た斜線部分で示したはみ出し領域Rにも記録データが存在し、記録実行の際に、記録用紙P上だけでなくはみ出し領域Rに対応する記録データに基づいて、当該はみ出し領域Rにもインクを吐出することで、記録用紙Pの端部に余白無く記録を実行する。
【0070】
例えば、記録用紙Pの側端部Pa、Pbに余白無く記録を実行する際には、記録ヘッド62が、記録用紙Pの側端部Pa、Pbから、主走査方向Xに所定のはみ出し量Sa、Sbだけはみ出るまで移動し、はみ出し領域Rに対応する記録データに基づいて、当該はみ出し領域Rにもインクを吐出することで、記録用紙Pの側端部Pa、Pbに余白無く記録を実行可能である。
【0071】
既述したように、プラテン52に設けられた長溝53a、53bは、主走査方向Xの長さが記録用紙Pの幅よりも長く、副走査方向Yついては一部分が記録ヘッド62と対向している。
そのため、所謂縁無し印刷を実行した際に、記録ヘッド62がはみ出し領域Rにインクを吐出しても、該インクは、長溝53a、53bに備えられたインク吸収体54に向かって飛翔し、当該インク吸収体54に達すると吸収される。インク吸収体54は、はみ出し領域Rに吐出されたインクを吸収することで、記録用紙Pの裏面等がはみ出し領域Rに吐出されたインクによって汚れてしまうことを防止している。
【0072】
尚、図6の記録データの主走査方向Xについての幅、すなわち記録データの領域Qの幅Qwは、インクジェット式記録装置50の組み立て誤差、記録用紙Pの寸法誤差、搬送手段81による搬送時の搬送誤差などを考慮して、所謂縁無し印刷を実行した際に側端部Pa、Pbに余白が生じない大きさに予め決めておけば良い。
ただし、記録データの領域Qの幅Qw自体を予め決めておくと、適切なはみ出し量Sa、Sbで所謂縁無し印刷の可能な記録用紙P(被記録媒体)の寸法が限定されることになる。
【0073】
そこで、所謂縁無し印刷を実行した際に側端部Pa、Pbに余白が生じないはみ出し量Sa、Sbを予め求めておき、記録を実行する際に、記録用紙P(被記録媒体)の両側端部Pa、Pbを前記側端部検出手段65によって検出することで、記録用紙Pの幅Pwを測定し、該測定結果にはみ出し量Sa、Sbを加算して記録データの領域Qの幅Qwを決定しても良い。
【0074】
このように、記録用紙Pの幅Pwの測定結果と予め定めたはみ出し量Sa、Sbから記録データの領域Qの幅Qwを決定する場合には、該記録データの領域Qの幅Qwを1パスごとに更新することもでき、記録用紙Pの主走査方向Xの幅Pwが一定でなくても良い。
【0075】
1パスごとに記録データの領域Qの幅Qwを更新するには、例えば、各パスにおいて記録用紙Pの側端部Pa、Pbの位置を検出して記憶し、それぞれ次のパスでは、その前のパスにおいて記憶した側端部Pa、Pbの位置を用いて、記録用紙Pの幅Pw及び記録データの領域Qの幅Qwを定めればよい。
以上が、本実施例に係るインクジェット式記録装置50の記録実行時の動作についての説明であり、以下、記録ヘッド制御手段について説明する。
【0076】
前記記録ヘッド制御手段は、記録実行の際に往復移動するキャリッジの各パスのはみ出し領域Rにおけるインクの吐出量(インク滴の吐出数)を減ずるように調整するための0桁側調整量及び80桁側調整量として設定された設定値に基づいて、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから間引き吐出数を取得する。
【0077】
そして、前記記録ヘッド制御手段は、各パスの記録データにおける0桁側の端部と80桁側の端部に対して、取得した間引き吐出数分だけインク吐出口から吐出されるインク滴の数を減らすように、マスク処理を施すように構成されている。
【0078】
すなわち前記記録ヘッド制御手段は、前記各調整量に基づいて、前記各パスの記録データの始端部分と終端部分に対して、インクが前記インク吐出口から吐出されないように、マスク処理を施すことができるように構成されている。
記録データの始端部分又は終端部分にマスクを施すことで、はみ出し領域Rにおけるインクの吐出数が減るため、インクミストの発生量を減らすことができる。
【0079】
図7乃至図12は、本発明に係る記録ヘッド制御手段についてのフローチャートであり、図7は、各パスの記録を開始する際に実行されるメインルーチンを示しており、図8乃至図12は、条件に応じて実行されるサブルーチンを示している。
【0080】
図8(A)は、サブルーチン1を示し、図8(B)は、サブルーチン2を示し、図9(A)は、サブルーチン3を示し、図9(B)は、サブルーチン4を示し、図10(A)は、サブルーチン5を示し、図10(B)は、サブルーチン6を示し、図11(A)は、サブルーチン7を示し、図11(B)は、サブルーチン8を示し、図12は、サブルーチン9を示している。
【0081】
図7のメインルーチンは、1パス分の記録動作が開始されるごとに実行される。ステップS1で、カウント値が読み出される。該カウント値は、実行すべきサブルーチンの決定する値であり、本実施例において、当該カウント値の初期値は1で最大値は9である。また本実施例において、カウント値は、1枚の記録用紙Pに対して記録が終了した後、リセットされて1となり、次の記録用紙Pに記録を開始する際に当該カウント値は1から始まるように構成されている。
【0082】
ステップS2では、カウント値が1であるか否かを判断し、カウント値が1である場合(ステップS2でYes)には、サブルーチン1を開始し、カウント値が1以外である場合には、ステップS3に進む。
ステップS3では、カウント値が2であるか否かを判断し、カウント値が2である場合(ステップS3でYes)には、サブルーチン2を開始し、カウント値が2以外である場合には、ステップS4に進む。
【0083】
ステップS4では、カウント値が3であるか否かを判断し、カウント値が3である場合(ステップS4でYes)には、サブルーチン3を開始し、カウント値が3以外である場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、カウント値が4であるか否かを判断し、カウント値が4である場合(ステップS5でYes)には、サブルーチン4を開始し、カウント値が4以外である場合には、ステップS6に進む。
【0084】
ステップS6では、カウント値が5であるか否かを判断し、カウント値が5である場合(ステップS6でYes)には、サブルーチン5を開始し、カウント値が5以外である場合には、ステップS7に進む。
ステップS7では、カウント値が6であるか否かを判断し、カウント値が6である場合(ステップS7でYes)には、サブルーチン6を開始し、カウント値が6以外である場合には、ステップS8に進む。
【0085】
ステップS8では、カウント値が7であるか否かを判断し、カウント値が7である場合(ステップS8でYes)には、サブルーチン7を開始し、カウント値が7以外である場合には、ステップS9に進む。
ステップS9では、カウント値が8であるか否かを判断し、カウント値が8である場合(ステップS9でYes)には、サブルーチン8を開始し、カウント値が8以外である場合には、ステップS10に進む。
【0086】
ステップS10では、カウント値が9であるか否かを判断し、カウント値が9である場合(ステップS10でYes)には、サブルーチン9を開始し、カウント値が9以外である場合には、サブルーチン1を開始する。
以上のようにメインルーチンは、カウント値に対応するサブルーチンを実行するように構成されている。続いて、図8乃至図12を参照しつつ、各サブルーチンについて説明する。
【0087】
図8(A)のサブルーチン1は、メインルーチンのステップS2においてカウント値が1である場合又はステップS10においてカウント値が9以外の場合に実行される。サブルーチン1のステップS11では、EEPROM23aに格納された調整量設定テーブルから、カウント値が1である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS12では、ステップS11において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、ROM21に格納された設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0088】
ステップS13では、EEPROM23aに格納された調整量設定テーブルから、カウント値が1である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS14では、ステップS13において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、ROM21に格納された設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0089】
ステップS15では、ステップS12及びステップS14において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS16で、カウント値として2を設定して、サブルーチン1を終了する。
【0090】
図8(B)のサブルーチン2は、メインルーチンのステップS3においてカウント値が2である場合に実行される。サブルーチン2のステップS21では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が2である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS22では、ステップS21において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0091】
ステップS23では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が2である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS24では、ステップS23において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0092】
ステップS25では、ステップS22及びステップS24において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS26で、カウント値として3を設定して、サブルーチン2を終了する。
【0093】
図9(A)のサブルーチン3は、メインルーチンのステップS4においてカウント値が3である場合に実行される。サブルーチン3のステップS31では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が3である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS32では、ステップS31において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0094】
ステップS33では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が3である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS34では、ステップS33において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0095】
ステップS35では、ステップS32及びステップS34において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS36で、カウント値として4を設定して、サブルーチン3を終了する。
【0096】
図9(B)のサブルーチン4は、メインルーチンのステップS5においてカウント値が4である場合に実行される。サブルーチン4のステップS41では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が4である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS42では、ステップS41において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0097】
ステップS43では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が4である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS44では、ステップS43において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0098】
ステップS45では、ステップS42及びステップS44において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS46で、カウント値として5を設定して、サブルーチン4を終了する。
【0099】
図10(A)のサブルーチン5は、メインルーチンのステップS6においてカウント値が5である場合に実行される。サブルーチン5のステップS51では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が5である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS52では、ステップS51において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0100】
ステップS53では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が5である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS54では、ステップS53において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0101】
ステップS55では、ステップS52及びステップS54において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS56で、カウント値として6を設定して、サブルーチン5を終了する。
【0102】
図10(B)のサブルーチン6は、メインルーチンのステップS7においてカウント値が6である場合に実行される。サブルーチン6のステップS61では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が6である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS62では、ステップS61において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0103】
ステップS63では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が6である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS64では、ステップS63において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0104】
ステップS65では、ステップS62及びステップS64において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS66で、カウント値として7を設定して、サブルーチン6を終了する。
【0105】
図11(A)のサブルーチン7は、メインルーチンのステップS8においてカウント値が7である場合に実行される。サブルーチン7のステップS71では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が7である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS72では、ステップS71において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0106】
ステップS73では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が7である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS74では、ステップS73において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0107】
ステップS75では、ステップS72及びステップS74において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS76で、カウント値として8を設定して、サブルーチン7を終了する。
【0108】
図11(B)のサブルーチン8は、メインルーチンのステップS9においてカウント値が8である場合に実行される。サブルーチン8のステップS81では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が8である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS82では、ステップS81において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0109】
ステップS83では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が8である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS84では、ステップS83において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0110】
ステップS85では、ステップS82及びステップS84において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS86で、カウント値として9を設定して、サブルーチン8を終了する。
【0111】
図12のサブルーチン9は、メインルーチンのステップS10においてカウント値が9である場合に実行される。サブルーチン9のステップS91では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が9である場合の0桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS92では、ステップS91において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して0桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0112】
ステップS93では、前記調整量設定テーブルから、カウント値が9である場合の80桁側調整量として格納された設定値を取得する。ステップS94では、ステップS93において取得した設定値に対応する間引き吐出数を、前記設定値間引き吐出数変換テーブルから取得し、1パス分の記録データに対して80桁側の端から間引き吐出数分だけマスク処理を施す。
【0113】
ステップS95では、ステップS92及びステップS94において0桁側と80桁側の両端にマスク処理が施された記録データを用いて、1パス分の記録が実行される。そして、ステップS96で、カウント値として1を設定して、サブルーチン9を終了する。
以上が、図7乃至図12に示された記録ヘッド制御手段のフローチャートについての説明である。
【0114】
図13は、各設定値に基づいて、記録ヘッド制御手段が各パスの記録データにマスク処理を施して、所謂縁無し印刷を実行する際の、0桁側の側端部Paについての拡大図である。以下、図13を参照しつつ、EEPROM23aに0桁側調整量として格納された設定値と、記録データにおける0桁側の端部との関係について具体的に説明する。
【0115】
図13の1パス分の各記録データにおける0桁側の端部には、各パスの左側に示す各設定値に対応する間引き吐出数分だけ、マスク処理が施されている。設定値が0の場合には、設定値間引き吐出数変換テーブルより、間引き吐出数は0[shot]であるため、記録データに対してマスク処理を施さずに記録が実行される。すなわち、図13に示すように、記録データの領域Qにおける最も0桁側に位置する記録データまで、全てそのまま記録すべき有効な記録データとして扱い、はみ出し量Sa全域にインクが吐出される。
【0116】
設定値が1の場合には、設定値間引き吐出数変換テーブルより、間引き吐出数は8[shot]であるため、記録データにおける0桁側の端部に対して主走査方向Xに8[shot]分のマスク処理を施して記録が実行される。そのため、図13に示すように、設定値が0の場合よりも、記録すべき有効な記録データが8[shot]分だけ少なくなり、はみ出し領域Rに吐出されるインク滴の量は、主走査方向Xに8[shot]だけ少なくなる。
【0117】
設定値が2の場合には、設定値間引き吐出数変換テーブルより、間引き吐出数は16[shot]であり、記録データにおける0桁側の端部にマスク処理を施すことで、設定値が0の場合よりも、記録すべき有効な記録データが16[shot]分だけ少なくなり、はみ出し領域Rに吐出されるインク滴の量は、主走査方向Xに16[shot]だけ少なくなる。
【0118】
設定値間引き吐出数変換テーブルは、設定値が1増加するごとに、間引き吐出数が8増加するため、設定値が15の場合には、間引き吐出数は120[shot]であり、記録データにおける0桁側の端部にマスク処理を施すことで、設定値が0の場合よりも、記録すべき有効な記録データが120[shot]分だけ少なくなる。
【0119】
図13において、はみ出し量Saの長さは、インク滴120[shot]分の記録データよりも短いため、1パス分の有効な記録データについての0桁側の端部Daが、側端部Paよりも記録用紙Pの中央側に入り込んでいる。このような場合、1パス分の有効な記録データについての0桁側の端部Daと記録用紙Pの側端部Paとの間には、インクが吐出されず、当該端部Daから当該側端部Paの間の部分は、塗り残しとなる。
大きな塗り残しは、記録品質の低下を招くため、理想的には塗り残しができない範囲で、間引き吐出数が最大となる設定値(以下、最適値と言う)を用いるのが良い。
【0120】
しかしながら、既述したように、記録用紙P自体の寸法誤差や搬送手段81による搬送時の搬送誤差等が生じるため、1枚の記録用紙Pに対する記録において、記録開始当初に最適値を取得(計算)して、該最適値を全パスに用いたとしても、塗り残しができる可能性がある。
さらに、設定値を1つの値に固定している場合には、当該塗り残しは副走査方向Yに連続してしまう可能性が高く、塗り残しが肉眼で確認できる程度まで大きくなることもある。
【0121】
そこで、調整量設定テーブルに0桁側調整量又は80桁側調整量として設定される設定値には、少なくとも2種類の設定値を用いると良い。すなわち、記録ヘッド制御手段が、一連の複数のパスに対して、少なくとも2種類の調整量を用いて、記録データに対してマスク処理を施すように構成すると良い。
【0122】
例えば、設定値として1パスおきに0を用い、残りのパスに記録開始当初に得られた1つの最適値を用いる(最適値と0を交互に用いる)と、理想的には側端部Pa(又はPb)全体に塗り残し無く記録可能である。さらに最適値を用いたパスにおいては、はみ出し領域Rにインクが吐出されないため、従来に比べてはみ出し領域Rに吐出されるインク滴の数は半分になる。
【0123】
また記録用紙Pの寸法誤差や搬送手段81の搬送誤差等によって、記録開始当初に得られた最適値で記録されたパスに塗り残しが生じても、前後のパスは設定値が0で記録されるため、塗り残しが副走査方向Yに連続しない。塗り残しが副走査方向Yに連続しないため、当該塗り残しは比較的目立ち難く、記録品質の低下を抑えることができる。
インターレース方式によって記録を行えば、塗り残しの副走査方向Yの幅はラスタ1本分まで細くなり、塗り残しはより一層目立ちに難くなる。
【0124】
さらに主走査方向Xについても、記録用紙Pの寸法誤差や搬送手段81の搬送誤差等が小さければ塗り残しは目立たなくなり、塗り残しの主走査方向Xの長さが0.1[mm]以下になると、該塗り残しは微細な点となり、肉眼で当該塗り残しの存在をほとんど認識することができない状態となる。
前記最適値を用いるのは理想的であるが、最適値よりも間引き吐出数の少ない設定値を用いた場合には、塗り残しをより確実に回避して記録品質の低下を防ぐことができる。
【0125】
また、設定値が0の場合、記録データの領域Qの端部まで有効な記録データとして扱うが、実際には、記録データの領域Qの端部に対応するインク滴が記録用紙Pに記録されるのは希であり、設定値に0を使用する頻度を減らすことで、はみ出し領域Rに吐出されるインク滴の吐出数をさらに減らすことが可能である。
【0126】
本実施例において、0桁側調整量及び80桁側調整量は、一連の複数のパスについての1組のパターンとして、すなわち調整量設定テーブルとして、前記記録ヘッド制御手段に設定され、当該記録ヘッド制御手段は、該パターンを繰り返し用いて、各パスの記録データに対してマスク処理を施すように構成されている。
記録データのマスク処理に一定のパターンを繰り返し用いるため、パターン自体に機能を持たせることで、記録ヘッド制御手段の処理が複雑になることを避けることができる。
【0127】
図14は、調整量設定テーブルの具体例を示しており、0桁側調整量が、最適値よりも間引き吐出数の少ない設定値を組み合わせたパターンとなっており、80桁側調整量が、設定値に0を使用する頻度を減らすように設定値を組み合わせたパターンとなっている。
図15は、図14に示された調整量設定テーブルを用いて、記録を実行した際の各パスの記録データと記録用紙Pの関係の一例を示した模式図である。尚、図15の各パスの左側に示す○で囲まれた数値は、図14に示された調整量設定テーブルのカウント値に対応している。
【0128】
図14の調整量設定テーブルの0桁側調整量は、比較的間引き吐出数の少ない設定値を組み合わせたパターンとなっており、図15に示すように、各パスの有効な記録データはどれもはみ出し領域Rまで達している。
従来の縁無し印刷では、記録データの領域Q全てにインクを吐出していたので、カウント値が2〜7の間の全てのパスにおいて、従来よりもはみ出し領域Rに吐出されるインクの吐出数を減らすことができている。
すなわち塗り残しが生じるのをより確実に防止すると同時に、はみ出し領域Rに吐出されるインクの吐出数を減らすことで、インクミストの発生量の少ない縁無し印刷が可能である。
【0129】
また、図14の調整量設定テーブルの80桁側調整量は、設定値に0を使用する頻度を減らすように設定値を組み合わせたパターンとなっており、図15に示すように、記録データの領域Qの端部は全てマスク処理が施され、インクの吐出数が大幅に削減されていることが分かる。
さらに、カウント値が4又は8のとき、有効な記録データの端部がPbよりも記録用紙Pの中央側に入り込み、塗り残しが生じている。
【0130】
図15上では、この塗り残しが大きく誇張されているが、実際には、吐出されるインク滴の直径の8倍(8[shot])以内の幅であり、既述したようにインク滴は数[pl]と微細であるため、当該塗り残しの大きさは小さい。当該塗り残しの副走査方向Yの幅についてもインターレース方式で記録することで、インク滴1つ分の幅まで細くすることができる。
すなわち肉眼では記録品質の低下を感じない程度に、縁無し印刷される記録用紙Pの側端部Pa(又はPb)の記録品質を保ったまま、縁無し印刷の際に生じるインクミストの発生量を抑えることができる。
【0131】
既述したように、設定値は、調整量設定テーブルとしてEEPROM23aに記憶可能に構成されているため、必要に応じて書き換えて変更することができる。
インクジェット式記録装置50として組み上がった状態においてもEEPROM23a内の調整量設定テーブルの再設定が可能であり、使用する用途に合わせて、間引き吐出数を変更することができる。
【0132】
また、工場出荷前に組み上がった状態のインクジェット式記録装置50それぞれの調整量設定テーブルを個別に再設定することで、各インクジェット式記録装置50間の個体差を無くすことができ、例えば、はみ出し領域Rにおけるインクの吐出量(吐出数)の少ない縁無し印刷が可能なインクジェット式記録装置50を一定の品質で安定的に供給することができる。
【0133】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット式記録装置の主要部を示す平面図。
【図2】本発明に係るインクジェット式記録装置の主要部を示す側面図。
【図3】本発明に係るインクジェット式記録装置の制御部のブロック図。
【図4】設定値間引き吐出数変換テーブル。
【図5】調整量設定テーブル。
【図6】記録用紙と記録データとの位置関係を示す模式図。
【図7】本発明に係る記録ヘッド制御手段のメインルーチン。
【図8】本発明に係る記録ヘッド制御手段のサブルーチン。
【図9】本発明に係る記録ヘッド制御手段のサブルーチン。
【図10】本発明に係る記録ヘッド制御手段のサブルーチン。
【図11】本発明に係る記録ヘッド制御手段のサブルーチン。
【図12】本発明に係る記録ヘッド制御手段のサブルーチン。
【図13】所謂縁無し印刷実行時の0桁側の側端部についての拡大図。
【図14】調整量設定テーブルの具体例。
【図15】各パスの記録データと記録用紙の関係の一例を示した模式図。
【符号の説明】
Da 有効な記録データについての0桁側の端部、 P 記録用紙、
Pa 記録用紙の0桁側の側端部、 Q 記録データの領域、
R はみ出し領域、 Sa 0桁側のはみ出し量

Claims (6)

  1. 主走査方向に往復移動可能なキャリッジと、該キャリッジに設けられ、インクを被記録媒体に向けて吐出可能なインク吐出口を有する記録ヘッドと、を備え、該記録ヘッドは、前記被記録媒体の前記主走査方向についての端部である側端部から前記主走査方向に所定のはみ出し量だけはみ出た、はみ出し領域に対応する記録データに基づいて、当該はみ出し領域にもインクを吐出することで、前記側端部に余白無く記録を実行可能に構成されている記録装置であって、
    前記往復移動の各パスのはみ出し領域におけるインクの吐出量を減ずるように調整するための調整量に基づいて、前記各パスの記録データの始端部分と終端部分に対して、インクが前記インク吐出口から吐出されないようにマスク処理を施すように構成された記録ヘッド制御手段を備えていることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1において、前記記録ヘッド制御手段は、一連の複数のパスに対して、少なくとも2種類の調整量を用いて、記録データに対してマスク処理を施すように構成されていることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2において、前記調整量は、前記記録ヘッド制御手段に、一連の複数のパスについての1組のパターンとして設定され、前記記録ヘッド制御手段は、該パターンを繰り返し用いて、各パスの記録データに対してマスク処理を施すように構成されていることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、前記記録ヘッド制御手段は、書き換え可能な不揮発性メモリを備えており、該不揮発性メモリは、前記調整量を記憶可能に構成されていることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、前記記録ヘッドは、インクを吐出可能なインク吐出口を複数有し、該インク吐出口は、副走査方向に所定の間隔をもって配列されており、各インク吐出口によって1回のパスで被記録媒体に形成されるラスタが、互いに1ラスタ分以上の間隔を空けて形成され、別のパスで既に形成されたラスタ間に新たなラスタを形成可能に構成されていることを特徴とする記録装置。
  6. 主走査方向に往復移動可能なキャリッジと、該キャリッジに設けられ、液体を被噴射媒体に向けて噴射可能な液体噴射口を有する液体噴射ヘッドと、を備え、該液体噴射ヘッドは、前記被噴射媒体の前記主走査方向についての端部である側端部から前記主走査方向に所定のはみ出し量だけはみ出た、はみ出し領域に対応する液体噴射データに基づいて、当該はみ出し領域にも液体を噴射することで、前記側端部に余白無く液体噴射を実行可能に構成されている液体噴射装置であって、
    前記往復移動の各パスのはみ出し領域における液体の噴射量を減ずるように調整するための調整量に基づいて、前記各パスの液体噴射データの始端部分と終端部分に対して、前記液体噴射口から液体が噴射されないようにマスク処理を施す液体噴射ヘッド制御手段を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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