JP2005006395A - ハイブリッド車両の発進駆動力制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の発進駆動力制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発進時、加速スリップの発生があってもスムーズな発進加速を確保することができるハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を提供すること。
【解決手段】駆動源としてエンジン1と電動モータ3を設け、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両において、車両発進時、ドライバーの加速意思に応じた出力トルクを電動モータ3のみで発生するモータ制御手段と、前記電動モータ3のみでの発進開始から所定時間後、エンジントルクを左右後輪8,9に伝達するエンジン制御手段と、前記電動モータ3の駆動力のみでの発進初期域で加速スリップが発生すると、電動モータトルクのみを制御して加速スリップを抑制する発進駆動力制御手段と、を備えた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両の発進駆動力制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置は、加速時の車輪スリップ抑制手段として、モータとエンジンの各出力トルクのダウン度合の割合を変更するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−274270号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置にあっては、モータとエンジンの2つの出力トルク制御により加速時の車輪スリップを抑制するものであり、発進時、「エンジントルク立ち上げ→スリップ検知→エンジントルクダウン→再度エンジントルク立ち上げ」といった手順にて駆動力が制御されるため、出力トルクの変動が発生し、スムーズな発進加速を損なってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、発進時、加速スリップの発生があってもスムーズな発進加速を確保することができるハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、駆動源としてエンジンと電動モータを設け、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両において、
車両発進時、ドライバーの加速意思に応じた出力トルクを電動モータのみで発生するモータ制御手段と、
前記電動モータのみでの発進開始から所定時間後、エンジントルクを駆動輪に伝達するエンジン制御手段と、
前記電動モータの駆動力のみでの発進初期域で加速スリップが発生すると、電動モータトルクのみを制御して加速スリップを抑制する発進駆動力制御手段と、
を備えた手段とした。
【0007】
【発明の効果】
よって、本発明のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置にあっては、車両発進時、電動モータは高トルクを発生できるのでスムーズな発進が可能であると共に、制御応答性が高いため加速スリップが発生しても迅速に抑制できる。すなわち、発進時、電動モータのみでの発進及び加速スリップ抑制によりスムーズな発進加速を確保することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を実現する実施の形態を、図面に示す第1実施例に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を示す全体システム図である。ハイブリッド駆動系は、図1に示すように、エンジン1、トルクコンバータ付き自動変速機2、電動モータ3、プロペラシャフト4、ディファレンシャル5、ドライブシャフト6,7、後輪8,9(駆動輪)を備えている。
【0010】
ハイブリッド車両は、エンジン1から左右後輪8,9に至る駆動経路の途中に電動モータ3が設けられ、該電動モータ3による電動モータトルクをエンジン1によるエンジントルクに付加して左右後輪8,9を駆動可能で、これに従動輪である左右前輪10,11を加えて構成される。
【0011】
前記トルクコンバータ付き自動変速機2は、エンジン1から左右後輪8,9に至る駆動経路の途中に配置され、前記電動モータ3を、トルクコンバータ付き自動変速機2よりも左右後輪8,9の駆動経路に設けている。
【0012】
ハイブリッド制御系は、図1に示すように、ハイブリッドコントローラ12、エンジンコントローラ13、モータコントローラ14、ATコントローラ15、電子制御スロットル16、インバータ17、バッテリ18を備えている。
【0013】
前記ハイブリッドコントローラ12には、左前輪速センサ19、右前輪速センサ20、左後輪速センサ21、右後輪速センサ22、車速センサ23(車速検出手段)、アクセル開度センサ24(アクセル開度検出手段)、ブレーキスイッチ25等からの情報が入力される。
【0014】
前記ハイブリッドコントローラ12は、例えば、発進駆動力制御時において、エンジンコントローラ13とモータコントローラ14に対し、それぞれ制御指令を出力する。なお、前記ハイブリッドコントローラ12に対し、エンジンコントローラ13、モータコントローラ14、ATコントローラ15は、それぞれCAN等の双方向通信線26,27,28により接続される。
【0015】
前記エンジンコントローラ13は、ハイブリッドコントローラ12からの制御指令に基づく電子制御スロットル16への指令により、エンジン1のスロットルバルブ開度を制御する。
【0016】
前記モータコントローラ14は、ハイブリッドコントローラ12からの制御指令に基づくインバータ17への指令により、電動モータ3にバッテリ18からの電力を供給してモータトルクを出したり、電動モータ3を発電機として用いて発電された電力をバッテリ18に回収する。
【0017】
前記ATコントローラ15は、ハイブリッドコントローラ12からの制御指令に基づき必要に応じてトルクコンバータ付き自動変速機2の変速制御等を行う。また、ATコントローラ15からトルクコンバータ付き自動変速機2のギヤ位置情報をハイブリッドコントローラ12が受け取る。
【0018】
次に、作用を説明する。
【0019】
[発進時駆動力制御処理]
図2は第1実施例装置のハイブリッドコントローラ12にて実行される発進時駆動力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御開始時には、エンジン1は停止、又は、アイドル状態にてエンジン1は積極的な駆動力を発生していない状態で停止している。
【0020】
ステップS1では、発進時、アクセル開度センサ14からのアクセル開度(ドライバーの加速意思)に応じた出力トルクを電動モータ3のみで発生し、ステップS2へ移行する(モータ制御手段)。
ここで、発進時判断は、例えば、車速センサ23からの車速がゼロで、ブレーキスイッチ25からのスイッチ信号によりブレーキ作動からブレーキ解放となり、かつ、アクセル開度センサ14からのアクセル開度がゼロから変化した場合に発進時であると判断する。
【0021】
ステップS2では、例えば、左右前輪速Vfl,Vfrと左右後輪速Vrl,Vrrとを用いて下記のようにスリップ率Sを検出し、ステップS3へ移行する。
ここで、スリップ率Sは、
S={(駆動輪速−従動輪速)/従動輪速}×100%
但し、駆動輪速=1/2(Vrl+Vrr)、従動輪速=1/2(Vfl+Vfr)
の式により算出される。
【0022】
ステップS3では、ステップS2にて検出されたスリップ率Sが、加速スリップしきい値を超えているか否かが判断され、YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合はステップS5へ移行する。
【0023】
ステップS4では、ステップS3での加速スリップ判断に基づいて、電動モータ3のモータトルク制御により加速スリップを抑制する制御が実行され、ステップS5へ移行する(発進駆動力制御手段)。
【0024】
ステップS5では、例えば、前記スリップ率Sにより路面μを推定し、推定した路面μに基づいて、駆動力が伝達されるタイヤが路面から受けるスリップ限界反力である路面限界反力を推定し、ステップS6へ移行する(路面限界反力推定手段)。なお、路面μの推定手法としては、スリップ率S以外の情報、例えば、雨滴情報や路面凹凸情報やインフラ情報等により推定しても良い。
【0025】
ステップS6では、ステップS5で求められた路面限界反力と、アクセル開度センサ24からのアクセル開度と、ATコントローラ15からのギヤ位置と、予め設定されている最大駆動力マップと、を用いて、立上げ許可車速を決定し、ステップS7へ移行する(エンジントルク立上げタイミング算出手段)。
ここで、最大駆動力マップとしては、例えば、図3に示すように、横軸に車速を取り、縦軸に車輪駆動力を取ったマップを、アクセル開度及びギヤ位置毎に複数枚用意する(最大駆動力マップ設定手段)。そして、例えば、アクセル開度が8/8(全開)で、ギヤ位置が1速で、路面限界反力値がTlimtである場合、図3に示す最大駆動力マップを参照して立上げ許可車速をVに決定する。
【0026】
ステップS7では、車速センサ23からの車速検出値vが、ステップS6にて決定された立上げ許可車速Vからエンジン始動時間遅れαを差し引いた値以上であるか否かが判断され、YESの場合はステップS8へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
【0027】
ステップS8では、ステップS7で車速検出値vが(V−α)以上であるという判断に基づいて、エンジン1を始動し、エンジントルクの立上げを開始する。ここで、加速スリップが生じないと推定したタイミングでエンジントルクを立上げたにもかかわらず、路面限界反力の推定誤差や路面状況の急変により加速スリップが発生した場合には、まず、電動モータ3によるモータトルクを低下させ、モータトルクをゼロにしても加速スリップが抑えられないと判断した場合には、エンジン1のみの単体による従来のトルクダウン制御に移行して加速スリップ抑制制御を行う。なお、ステップS7及びステップS8は、エンジン制御手段に相当する。
【0028】
[発進時駆動力制御作動]
発進時であって、加速スリップの発生が無い時は、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返され、発進開始から車速検出値vが(V−α)以上となるまでは、アクセル開度に応じた出力トルクを電動モータ3のみで発生するモータ発進モードで加速走行する。
【0029】
そして、この発進開始から車速検出値vが(V−α)以上となるまでの間に、加速スリップが発生すると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れとなり、ステップS4において、電動モータ3のモータトルク制御により加速スリップを抑制する制御が実行される。
【0030】
そして、車速検出値vが(V−α)以上になると、図2のフローチャートにおいて、ステップS7からステップS8へと進む流れとなり、ステップS8において、エンジン始動によりエンジントルクの立上げが開始され、これ以降は、エンジントルクにモータトルクを付加して左右後輪8,9を駆動する走行モードへ移行する。
【0031】
すなわち、第1実施例装置では、図4に示すように、発進開始時点t1でアクセルペダルをステップ的に踏み込むと、車速がエンジン立上げ許可車速−αとなる時点t2までは、アクセル開度に応じた車両駆動力(出力トルク)を電動モータ3のみで発生するモータ発進モードで加速走行する。
【0032】
そして、車速がエンジン立上げ許可車速−αになる時点t2以降においては、と、エンジン始動によりエンジントルクの立上げが開始され、エンジントルクにモータトルクを付加して車両駆動力を得る走行モードへ移行する。
【0033】
この発進時、高トルクを発生でき制御応答性も良い電動モータ3での発進となることで、トルク変動のないスムーズな加速発進となる。また、発進開始時点t1からエンジントルクの立上げが開始される時点t2までの間の発進初期域において、加速スリップが発生しても、電動モータ3のみによるトルク制御にて、応答良く迅速に加速スリップを抑制する制御が実行され、トルク変動を抑えた滑らかな発進性能が確保される。さらに、電動モータ3は、駆動系においてトルクコンバータよりも下流位置に配置されるため、電動モータ3による効率性や制御応答性をトルクコンバータで損なうこともない。
【0034】
[発進時の加速スリップ抑制作用]
ハイブリッド車両のようにエンジンの他にモータを搭載した車両では、高い発進トルクを得ることができるが、エンジン及びモータの体格が十分に大きい車両(特にトルクコンバータ付き)では、スリップ限界を超えてしまい加速スリップが発生してしまうことがある。
【0035】
この加速スリップに対し、ひとつには従来車両と同様に、TCS制御等でエンジン駆動力を絞る制御(燃料カットやスロットルバルブを閉じる)を行う方法があるが、応答性の面で優れているとはいえず、発進加速性能を低下させていた。つまり、発進時、「エンジントルク立ち上げ→スリップ検知→エンジントルクダウン→再度エンジントルク立ち上げ」といった手順にて駆動力が制御されるため、出力トルクの変動が発生し、スムーズな発進加速を損なってしまう。
【0036】
また、他にエンジンの余剰トルクをモータで回生してやる方法もあるが、この場合、下記に列挙するような問題がある。
・モータ効率の悪い低回転領域での回生となり、無駄になるエネルギーが多く、効率が悪くなる。
・バッテリが充電不可の場合は使用できない。
・低速低トルクでエンジンに負荷をかけることになり、エンジンストールが発生する可能性がある。
【0037】
さらに、ブレーキ制動力を高める方法は、エネルギーを捨てていることになり、効率が悪いという問題があった。
【0038】
これに対し、第1実施例装置では、発進開始時点t1からエンジントルクの立上げが開始される時点t2までの間の発進初期域において、加速スリップが発生しても、電動モータ3のみによるトルク制御にて加速スリップを抑制する制御が実行されるため、下記に列挙する利点を有する。
・応答性の高い電動モータ3により、加速スリップの発生から速やかに加速スリップを抑制することができ、スムーズな発進加速を損なわせることがない。
・余剰トルクの回生を行わないので、低回転領域での損失が発生せず、効率が高い。
・余剰トルクの回生を行わないので、バッテリの受け入れ可能電力に左右されない。
・余剰トルクの回生を行わないので、低速低トルクでエンジンに大きな負荷をかけることによるエンジンストールの発生を回避できる。
・ブレーキ制動力を使わないので、損失が無く効率が高い。
【0039】
次に、効果を説明する。
第1実施例のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0040】
(1) 駆動源としてエンジン1と電動モータ3を設け、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両において、車両発進時、ドライバーの加速意思に応じた出力トルクを電動モータ3のみで発生するモータ制御手段と、前記電動モータ3のみでの発進開始から所定時間後、エンジントルクを左右後輪8,9に伝達するエンジン制御手段と、前記電動モータ3の駆動力のみでの発進初期域で加速スリップが発生すると、電動モータトルクのみを制御して加速スリップを抑制する発進駆動力制御手段と、を備えたため、発進時、加速スリップの発生があってもスムーズな発進加速を確保することができる。
【0041】
(2) 前記エンジン1から左右後輪8,9に至る駆動経路の途中にトルクコンバータ付き自動変速機2を配置し、前記電動モータ3を、トルクコンバータ付き自動変速機2よりも左右後輪8,9の駆動経路に設けたため、電動モータ3のみを使う発進初期域で電動モータ3による効率性及び制御応答性をトルクコンバータにより損なうことがないし、エンジン1と電動モータ3とを併用するその後の発進域でトルクコンバータの伝達効率の高い領域を使うことができる。
【0042】
(3) アクセル開度を検出するアクセル開度センサ24と、アクセル開度の要求するエンジンスロットル開度にしてもスリップしないと判断されるエンジントルク立上げタイミングを算出するエンジントルク立上げタイミング算出手段と、を設け、前記エンジン制御手段は、電動モータ3のみでの発進開始後、算出されたエンジントルク立上げタイミングにてエンジントルクを立上げ、左右後輪8,9に伝達するため、電動モータ3のみによる発進初期域からエンジン1と電動モータ3との併用域への駆動モード切替時に加速スリップを抑えたスムーズな車両駆動力の受け渡しを行うことができる。
【0043】
(4) 車速を検出する車速センサ23と、加速スリップを生じない路面限界反力を推定する路面限界反力推定ステップS5と、車速をパラメータとする最大駆動力マップをアクセル開度毎に設定した最大駆動力マップ設定手段と、を設け、前記エンジントルク立上げタイミング算出手段は、路面限界反力推定値と最大駆動力マップに基づいて立上げ許可車速Vを決定し、前記エンジン制御手段は、電動モータ3のみでの発進開始後、車速検出値vが立上げ許可車速Vからエンジン1の応答遅れによる補正車速αを差し引いた値に達したら、エンジン1を始動するため、電動モータ3のみによる発進初期域からエンジン1と電動モータ3との併用域への駆動モード切替タイミングを車速の監視により容易に判断することができる。
【0044】
(5) 加速スリップが生じないと推定したタイミングでエンジン1を始動し、エンジントルクを立上げたにもかかわらず、加速スリップが発生した場合には、まず、電動モータ3によるモータトルクを低下させ、モータトルクをゼロにしても加速スリップが抑えられないと判断した場合には、エンジン1のみの単体によるトルクダウン制御に移行して加速スリップ抑制制御を行うエンジン始動後駆動力制御手段を設けたため、路面限界反力の推定誤差や路面状況(路面μ)の急変があっても適切に加速スリップを抑制することができる。
【0045】
以上、本発明のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を第1実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この第1実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0046】
例えば、第1実施例では、エンジンから駆動輪に至る駆動経路の途中に電動モータを設けたハイブリッド車両への適用例を示したが、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両であれば、エンジンと電動モータとが並列配置のハイブリッド車両にも適用することができる。さらに、トルクコンバータが搭載されていないハイブリッド車両にも適用することができる。
【0047】
また、加速スリップが生じないと推定したタイミングでエンジンを始動する例を示したが、タイマー管理等で発進開始から所定時間を電動モータのみによる駆動モードとし、所定時間を経過した後、エンジンと電動モータによる駆動モードに切り替えるような例としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1実施例のハイブリッド車両の発進駆動力制御装置を示す全体システム図である。
【図2】
第1実施例装置のハイブリッドコントローラにて実行される発進時駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】
第1実施例装置において立上げ許可車速の決定に用いられる最大駆動力マップを示す図である。
【図4】
第1実施例装置において発進時のアクセル開度・車速・路面限界反力・車両駆動力・モータトルク・エンジントルクの各特性を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トルクコンバータ付き自動変速機
3 電動モータ
4 プロペラシャフト
5 ディファレンシャル
6,7 ドライブシャフト
8,9 後輪(駆動輪)
10,11 左右前輪
12 ハイブリッドコントローラ
13 エンジンコントローラ
14 モータコントローラ
15 ATコントローラ
16 電子制御スロットル
17 インバータ
18 バッテリ
19 左前輪速センサ
20 右前輪速センサ
21 左後輪速センサ
22 右後輪速センサ
23 車速センサ(車速検出手段)
24 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)
25 ブレーキスイッチ

Claims (5)

  1. 駆動源としてエンジンと電動モータを設け、電動モータトルクをエンジントルクに付加して駆動輪を駆動可能なハイブリッド車両において、車両発進時、ドライバーの加速意思に応じた出力トルクを電動モータのみで発生するモータ制御手段と、
    前記電動モータのみでの発進開始から所定時間後、エンジントルクを駆動輪に伝達するエンジン制御手段と、
    前記電動モータの駆動力のみでの発進初期域で加速スリップが発生すると、電動モータトルクのみを制御して加速スリップを抑制する発進駆動力制御手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の発進駆動力制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の発進駆動力制御装置において、
    前記エンジンから駆動輪に至る駆動経路の途中にトルクコンバータを配置し、前記電動モータを、トルクコンバータよりも駆動輪側の駆動経路に設けたことを特徴とするハイブリッド車両の発進駆動力制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の発進駆動力制御装置において、
    アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    アクセル開度の要求するエンジンスロットル開度にしてもスリップしないと判断されるエンジントルク立上げタイミングを算出するエンジントルク立上げタイミング算出手段と、を設け、
    前記エンジン制御手段は、電動モータのみでの発進開始後、算出されたエンジントルク立上げタイミングにてエンジントルクを立上げ、駆動輪に伝達することを特徴とするハイブリッド車両の発進駆動力制御装置。
  4. 請求項3に記載されたハイブリッド車両の発進駆動力制御装置において、
    車速を検出する車速検出手段と、
    加速スリップを生じない路面限界反力を推定する路面限界反力推定手段と、
    車速をパラメータとする最大駆動力マップをアクセル開度毎に設定した最大駆動力マップ設定手段と、を設け、
    前記エンジントルク立上げタイミング算出手段は、路面限界反力推定値と最大駆動力マップに基づいて立上げ許可車速を決定し、
    前記エンジン制御手段は、電動モータのみでの発進開始後、車速検出値が立上げ許可車速からエンジンの応答遅れによる補正車速を差し引いた値に達したら、エンジンを始動することを特徴とするハイブリッド車両の発進駆動力制御装置。
  5. 請求項4に記載されたハイブリッド車両の発進駆動力制御装置において、
    加速スリップが生じないと推定したタイミングでエンジンを始動し、エンジントルクを立上げたにもかかわらず、加速スリップが発生した場合には、まず、電動モータによるモータトルクを低下させ、モータトルクをゼロにしても加速スリップが抑えられないと判断した場合には、エンジンのみの単体によるトルクダウン制御に移行して加速スリップ抑制制御を行うエンジン始動後駆動力制御手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の発進駆動力制御装置。
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