JP2005005526A - 熱電変換モジュールの製造方法 - Google Patents

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Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
Jun Niekawa
潤 贄川
Tatsuhiko Ueki
達彦 植木
Yoshinori Nakamura
良則 中村
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Abstract

【課題】効率が高く性能ばらつきが小さい熱電変換モジュールを容易に歩留まりよく製造可能とする。
【解決手段】P型およびN型の熱電変換素子形成用板材1をそれぞれ別個の対応する仮固定部材12上に固定し、熱電変換素子形成用板材1の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝10を熱電変換素子形成用板材1に格子縞状に形成する工程と、各列の切り込み溝10に挟まれた領域の熱電変換素子形成用板材1を1つおきに、かつ、その1つおきの位置が隣り合う列で1つずれるようにしてマイクロブラスト3によって削って除く工程を有し、各列の複数の熱電変換素子5を仮固定部材12上に互いに間隔を介して隣り合う各列間で互い違いに配列する。仮固定部材12と基板を対向配置して熱電変換素子5を対応する基板に移して一括固定した後、基板を対向してP型とN型の熱電変換素子5を互い違いに嵌め込み配置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば光通信用部品、理化学機器、携帯用クーラ、半導体プロセス中でのプロセス温度管理等に用いられて冷却や加熱を行う熱電変換モジュールや、ゼーベック効果を利用して発電を行う熱電変換モジュールの製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
ペルチェモジュール等の熱電変換モジュールが、光通信分野等の様々な分野に用いられている。熱電変換モジュールは、例えば図6(a)に示すように、互いに間隔を介して上下に配置された基板6,7の間に、複数の熱電変換素子5(5a,5b)を立設配置して形成されている。
【0003】
基板6,7は、電気絶縁性を有する電気絶縁性基板であり、例えばアルミナ(Al)等のセラミックにより形成されている。基板6,7には、それぞれ、その片面側(対向面側)に複数の導通用の電極2が互いに間隔を介して配列形成されている。基板6と基板7は、電極2の位置を互いにずらした状態で電極形成面16,17を対向させて配置されており、前記熱電変換素子5が対応する電極2を介して直列に接続されている。なお、電極2上には図示されていない半田が形成されて該半田を介して熱電変換素子5が電極2上に固定されている。
【0004】
ペルチェモジュールにおいて、熱電変換素子5(5a,5b)は、ペルチェ素子として一般的に知られており、P型半導体により形成されたP型(p型)の熱電変換素子5aと、N型(n型)半導体により形成されたN型の熱電変換素子5bとを有する。P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bは交互に配置され、電極2を介して直列に接続されてPN素子対が形成されている。
【0005】
P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bは、それぞれ、例えばビスマス・テルル等の金属間化合物にアンチモン、セレン等の元素を添加することにより形成されている。
【0006】
熱電変換モジュールを製造するときは、例えば図6(b)に示すように、基板6,7の片面側にそれぞれ電極2を形成し、この電極2の表面側に半田(図示せず)を形成し、基板7上に形成された電極2上に前記半田を介してP型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを例えばピンセット等により交互に配置する。そして、これらのP型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5b上に基板6を設け、この状態で行われる加熱により半田を融解させて、P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを、半田を介して対応する電極2上に固定する。
【0007】
熱電変換モジュールの製造方法は、上記以外にも様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
ペルチェモジュールは、リード線28から電極2に電流を流すと、P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bに電流が流れて、熱電変換素子5(5a,5b)と電極2との接合部(界面)で冷却・加熱効果が生じる。つまり、前記接合部を流れる電流の方向によって熱電変換素子5(5a,5b)の一方の端部が発熱せしめられると共に他方の端部が冷却せしめられるいわゆるペルチェ効果が生じる。
【0009】
このペルチェ効果によって熱電変換素子5(5a,5b)の一方の端部、例えば上端部が発熱せしめられると、この熱が基板6を介して、基板6の上側に設けられた部材に伝えられ、この部材の加熱が行われる。また、その逆に、ペルチェ効果によって熱電変換素子5(5a,5b)の例えば上端部が冷却せしめられると、基板6を介し、基板6の上側に設けられた部材の冷却(吸熱)が行われる。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−222770号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、熱電変換モジュールの小型化の要求が高まっており、このような小型の熱電変換モジュールの製造に際し、図6(b)に示したように、ピンセット等を用いてP型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを交互に配置する作業は非常に大変であった。そのため、小型の熱電変換モジュールを歩留まりよく製造することが難しかった。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、たとえ小型の熱電変換モジュールであっても、熱電変換モジュールを容易に歩留まりよく製造することができる熱電変換モジュールの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する仮固定部材上に固定する工程を有し、然る後に、熱電変換素子形成用板材の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝を熱電変換素子形成用板材に格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0014】
また、第2の発明は、上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する基板の電極上に固定する工程を有し、然る後に、熱電変換素子形成用板材の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝を熱電変換素子形成用板材に格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0015】
第3の発明は、上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する仮固定部材上に固定する工程と、然る後に、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0016】
さらに、第4の発明は、上記第1乃至第3のいずれか一つの発明の構成に加え、前記マイクロブラストにより熱電変換素子形成用板材を削る工程は、設定位置の熱電変換素子形成材料板材を覆うマスク材料を設けて行う構成をもって課題を解決する手段としている。
【0017】
さらに、本発明は、次のような展開が可能である。つまり、第1、第3の発明のように、仮固定部材上に熱電変換素子形成用板材を設け、その後、熱電変換素子形成用板材の適宜の領域を除いて、仮固定部材上にそれぞれ熱電変換素子が配列形成する場合、P型の熱電変換素子の先端側(仮固定部材に固定されていない側の端部)を第1の基板の電極形成面に対向配置し、仮固定部材上に固定されたN型の熱電変換素子の先端側を第2の基板の電極形成面上に対向配置する。
【0018】
そして、それぞれの基板と共に対応するP型とN型の熱電変換素子を加熱することにより、P型の熱電変換素子の先端側を第1の基板の対応する電極上に例えば半田付け等により一括固定し、N型の熱電変換素子の先端側を第2の基板の対応する電極上に例えば半田付け等により一括固定する。
【0019】
さらに、上記熱電変換素子の電極上への固定後に、仮固定部材をP型とN型の熱電変換素子から外し、P型の熱電変換素子が固定された第1の基板の電極形成面とN型の熱電変換素子が固定された第2の基板の電極形成面とを互いに対向させてP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子を基板面に沿って互い違いに嵌め込み配置した後、P型の熱電変換素子の端部を第2の基板の対応する電極上に例えば半田付け等により一括固定し、N型の熱電変換素子の端部を第1の基板の対応する電極上に例えば半田付け等により一括固定する。このような方法を適用すると、熱電変換素子を基板上に効率的に固定でき、熱電変換モジュールの製造効率を向上できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略又は簡略化する。本実施形態例の熱電変換モジュールの製造方法は、図6に示したような、上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板6,7の対向表面に複数の電極2が互いに間隔を介して配設され、第1と第2の基板6,7の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子5(5a,5b)が対応する電極2を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法である。
【0021】
以下、図1、図2に基づき、本発明に係る熱電変換モジュールの製造方法の一実施形態例について説明する。本実施形態例では、まず、図2(a)に示すように、P型とN型の熱電変換素子形成用板材1をそれぞれ用意し、これらの熱電変換素子形成用板材1の表面と裏面にそれぞれ半田9を形成した状態で、仮固定部材12上に接着剤13により固定する。なお、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材1は、周知の如く、例えばインゴットをスライス加工して板状に形成される。
【0022】
次に、図1(a)、(b)および図2(b)に示すように、熱電変換素子形成用板材1の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝10を、ダイシングソー20等によって、熱電変換素子形成用板材1に格子縞状に形成する。この工程は、溝形成工程という。切り込み溝10の幅は特に限定されるものではないが、例えば20μmとし、切り込み溝10の形状は矩形状とする。なお、図1においては、接着剤13は省略して示している。
【0023】
そして、この溝形成工程後に、図1(c)、(d)、図2(c)に示すように、熱電変換素子形成用板材1上にマスク材料8を設け、予め設定された設定パターンで、つまり、本実施形態例の場合は、各列の切り込み溝10に挟まれた領域の前記熱電変換素子形成用板材1を1つおきに、かつ、その1つおきの位置が隣り合う列で1つずれるようにしてマイクロブラスト3によって削って除くことにより、図1(e)、(f)に示すように、各列の複数の熱電変換素子5を前記仮固定部材12上に互いに間隔を介して隣り合う各列間で互い違いに配列する。この工程は、素子仮固定整列工程という。
【0024】
なお、マイクロブラストは、プラズマディスプレイの製造で、アルミナ等の微粉末をノズルから噴出して、ガラス基板に微細な溝を掘る工程や、センサー等の製造で、シリコン基板に微細なパターンを形成する工程などで知られているものである。
【0025】
また、上記マイクロブラスト3により熱電変換素子形成用板材1を削る工程に用いるマスク材料8は、設定位置(つまり、マイクロブラストにより削らない領域)の熱電変換素子形成材料板材を覆うものであり、本実施形態例では、図1(c)、図3(a)に示すように、マスク材料8を熱電変換素子形成用板材1の削り位置に対応する複数の窓部4を有するシートとし、このマスク材料8を熱電変換素子形成用板材1上に設けて、前記窓部4にマイクロブラスト3を当てて熱電変換素子形成用板材1を削る。
【0026】
なお、図3(b)にマスク材料8の形態例を示し、図3(c)には、上記素子仮固定整列工程により削られた熱電変換素子5を破線で、残された熱電変換素子5を実線で示す。
【0027】
また、マスク材料は、耐ブラスト性のマスク部材であればよく、本実施形態例のように、シート状のものを適用することもできるが、ドライフィルム、フォトレジスト等でもよい。また、マスク材料は、本実施形態例のように、複数の窓部4を有するものとしてもよいが、図4に示すように、一つ一つの熱電変換素子5に対応する位置にそれぞれ設けてもよい。
【0028】
本実施形態例では、次に、図2(d)に示すように、仮固定部材12上に固定されたP型の熱電変換素子5(5a)の先端側(仮固定部材12に固定されていない側)を第1の基板6の電極形成面16に対向配置し、同様に、仮固定部材12上に固定されたN型の熱電変換素子5(5b)の先端側を第2の基板7の電極形成面17上に対向配置する。そして、それぞれの基板6,7と共に対応するP型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)を加熱することにより、P型の熱電変換素子5(5a)の先端側を第1の基板6の対応する電極2上に半田9により一括固定し、N型の熱電変換素子5(5b)の先端側を第2の基板7の対応する電極2上に半田9により一括固定する。この工程は、素子配列工程という。
【0029】
そして、この素子配列工程後に、図2(e)に示すように、仮固定部材12をP型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)から外す。なお、本実施形態例では、上記素子配列工程で熱電変換素子5(5a,5b)を加熱することによって接着剤13による接着が解除されるので、仮固定部材12を熱電変換素子5(5a,5b)から容易に外すことができる。
【0030】
次に、図2(f)に示すように、P型の熱電変換素子5aが固定された第1の基板6の電極形成面16とN型の熱電変換素子5bが固定された第2の基板7の電極形成面17とを互いに対向させてP型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを基板面に沿って互い違いに嵌め込み配置した後、例えばセラミックヒーター21を用いて、基板6,7を挟み込んで加熱し、P型の熱電変換素子の5a端部を第2の基板7の対応する電極2上に半田9により一括固定し、N型の熱電変換素子5bの端部を第1の基板6の対応する電極2上に半田9により一括固定する工程を有する。
【0031】
本実施形態例は以上のように行われるものであり、熱電変換素子5を仮固定部材12上に一括して配列形成した後、対応する基板6,7の電極上に一括固定できるので、たとえ小型の熱電変換モジュールであっても、熱電変換モジュールを容易に歩留まりよく製造することができる。
【0032】
また、本実施形態例によれば、熱電変換素子形成用板材1に格子縞状に切り込み溝10を形成する溝形成工程後に、マイクロブラスト3を用いての素子仮固定整列工程を行うので、仮固定部材12上に配列形成される熱電変換素子5(5a,5b)は形状や大きさのばらつきが抑制され、その側面は切り込み溝10と同様の平面状の面に形成することができる。
【0033】
したがって、配列形成した熱電変換素子5(5a,5b)を対応する基板6,7上に一括固定した後、熱電変換素子5(5a,5b)を基板面に沿って互い違いに嵌め込み配置すると、熱電変換素子5(5a,5b)を高密度に配列することができ、冷却、発熱、発電等の効率が高く、性能ばらつきが小さい熱電変換モジュールを実現することができる。
【0034】
また、本実施形態例は、上記マイクロブラスト3を用いての素子仮固定整列工程時に、図3(a)、(b)に示したような複数の窓部4を有する1枚のマスク材料8を用いて熱電変換素子形成用板材1を効率的に削ることができる。例えば図4に示すように、マイクロブラスト3により削らずに残す1つ1つの熱電変換素子5に対応させて個別のマスク材料8を設けてもよいが、この作業は、本実施形態例のように1枚のシート状のマスク材料8を設ける場合に比べて手間がかかる。本実施形態例ではこのようなマスク材料8の配列が不要な分だけ、熱電変換素子形成用板材1を削る工程を非常に効率的に行うことができる。
【0035】
さらに、本実施形態例は、それぞれの対応する仮固定部材12上に熱電変換素子5(5a,5b)を一括配列し、仮固定部材12上に固定されたP型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)をそれぞれ、第1の基板6の対応する電極2上や第2の基板7の対応する電極2上に一括固定するので、容易に効率良く熱電変換モジュールを製造することができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、マイクロブラスト3によって熱電変換素子形成用板材1を削る際に、図3(b)に示すような形態のマスク材料8を熱電変換素子形成用板材1上に設けたが、マスク材料8の形態は特に限定されるものでなく適宜設定されるものである。
【0037】
また、上記実施形態例では、熱電素子形成用板材1の両面に予め半田9を形成したが、半田9は基板6,7の電極2側に設けておいてもよい。
【0038】
さらに、上記実施形態例では、熱電変換素子形成用板材1の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝10を熱電変換素子形成用板材1に格子縞状に形成する工程後に、予め設定された設定パターンでマイクロブラスト3によって熱電変換素子形成用板材1を削って除いたが、マイクロブラスト3により熱電変換素子形成材料1を削った後に、切り込み溝10を形成して熱電変換素子形成材料1の不要部分を除き、複数の熱電変換素子5を設定位置に配列形成してもよい。
【0039】
さらに、上記実施形態例では、仮固定部材上で、熱電変換素子形成用材料1の表面から裏面にかけて切り込む溝10を格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラスト3により熱電変換素子形成材料1を削る工程の両方を有する製造方法について説明したが、熱電変換素子に要求される寸法精度がそれほど厳しくない場合には、熱電変換素子形成用材料1の表面から裏面にかけて切り込む溝10を格子縞状に形成する工程を省略して、予め設定された設定パターンでマイクロブラスト3により熱電変換素子形成材料1を削る工程のみを有する製造方法でもよい。
【0040】
この場合、例えば図5(a)に示すように、マイクロブラスト3を用いて、マスク材料8が形成されていない部位の熱電変換素子形成用板材1を削り、図5(b)に示すように、仮固定部材12と対応する基板6(または7)とを対向配置して加熱することにより図5(c)に示すように、基板6(または7)上に熱電変換素子5を配置し、図5(d)に示すように、基板6,7の電極形成面16,17同士を対向させて、図5(e)に示すように、P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを互い違いに嵌め込み配置する。
【0041】
さらに、上記実施形態例ではP型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bを基板6,7の面に沿って互い違いに嵌め込み配置した後、セラミックヒーター21を用いて、基板6,7を挟み込んで加熱したが、P型とN型の熱電変換素子5a,5bを基板6,7の面に沿って互い違いに嵌め込み配置した後、例えばその状態で仮組み固定し、その状態で、リフロー炉中を通してリフロー炉で半田9を溶解させ、その後、凝固させてもよい。
【0042】
さらに、上記実施形態例では、熱電変換素子形成材料1を仮固定部材12上に設け、複数の熱電変換素子5を配列形成し、その後、これらの熱電変換素子5を対応する基板6,7と対向配置して基板6,7の対応する電極2上に一括したが、熱電変換素子形成材料1をそれぞれ個別の対応する基板6,7の電極2上に固定した後、熱電変換素子形成用板材1の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝を熱電変換素子形成用板材1に格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材1を削って除く工程により、電極2上に、直接、対応する熱電変換素子5を配列形成してもよい。
【0043】
さらに、上記説明は熱電変換モジュールとしてのペルチェモジュールの製造方法について例を挙げて説明したが、本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、ゼーベック効果を利用して発電を行う熱電変換モジュールの製造方法にも適用できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明において、熱電変換素子形成用板材に格子縞状に切り込み溝を形成する工程と、マイクロブラストを用いて熱電変換素子形成用板材を削る工程を行って熱電変換素子を配列形成するものによれば、配列形成される熱電変換素子の形状や大きさのばらつきが抑制され、その側面は切り込み溝と同様の平面状の面に形成することができるため、熱電変換素子を高密度に配列することができ、冷却、発熱、発電等の効率が高く、性能ばらつきが小さい熱電変換モジュールを容易に製造することができる。
【0045】
また、本発明において、上記切り込み溝の形成工程を有さず、マイクロブラストを用いて熱電変換素子形成用板材を削る工程を行って熱電変換素子を配列形成するものによれば、熱電変換素子に対する寸法精度がそれほど厳しくない場合には、より簡単な方法で、熱電変換素子を配列し、熱電変換モジュールを製造することができる。
【0046】
また、本発明において、マイクロブラストにより熱電変換素子形成用板材を削る工程は、熱電変換素子形成用板材の設定位置を覆うマスク材料を設けて行う構成によれば、マイクロブラストにより熱電変換素子形成用板材を削る工程を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱電変換モジュールの製造方法の実施形態例で適用される溝形成工程と素子仮固定整列工程を斜視図と側面図により模式的に示す説明図である。
【図2】上記熱電変換モジュールの製造方法の一実施形態例を模式的に示す説明図である。
【図3】上記実施形態例で適用される素子仮固定整列工程の平面説明図とマスク材料の説明図である。
【図4】個々の熱電変換素子上にマスク材料を設ける場合のマスク配置説明図である。
【図5】本発明に係る熱電変換モジュールの製造方法の他の実施形態例の説明図である。
【図6】従来の熱電変換モジュールとその製造方法例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 熱電変換素子形成用板材
2 電極
3 マイクロブラスト
4 窓部
5,5a,5b 熱電変換素子
6,7 基板
8 マスク材料
10 切り込み溝
12 仮固定部材

Claims (4)

  1. 上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する仮固定部材上に固定する工程を有し、然る後に、熱電変換素子形成用板材の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝を熱電変換素子形成用板材に格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  2. 上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する基板の電極上に固定する工程を有し、然る後に、熱電変換素子形成用板材の表面側から裏面側にかけて切り込む切り込み溝を熱電変換素子形成用板材に格子縞状に形成する工程と、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  3. 上下に互いに間隔を介して対向配置された第1と第2の基板の対向表面に複数の電極が互いに間隔を介して配設され、前記第1と第2の基板の間に互いに間隔を介して配置されたP型とN型の複数の熱電変換素子が対応する電極を介して接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、P型およびN型の熱電変換素子形成用板材をそれぞれ別個の対応する仮固定部材上に固定する工程と、然る後に、予め設定された設定パターンでマイクロブラストによって熱電変換素子形成用板材を削って除く工程とを有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  4. マイクロブラストにより熱電変換素子形成用板材を削る工程は、設定位置の熱電変換素子形成材料板材を覆うマスク材料を設けて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の熱電変換モジュールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101496147B1 (ko) 2008-12-17 2015-02-27 삼성전자주식회사 열전소자 배열판 및 이를 이용한 열전모듈의 제조방법
US9543494B2 (en) 2010-10-28 2017-01-10 Fujitsu Limited Thermoelectric conversion module and method of manufacturing the same

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