JP2005005462A - めっき用電極形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】めっき用電極の形状や位置の自由度を向上させためっき用電極形成方法を提供する。
【解決手段】ネガ型レジスト層120の上面に保護フィルム130が貼付され、当該保護フィルム130の上面に、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った環状の遮光層140が形成される。更に、ステップ式投影露光装置により、1種類のレチクルパターンを介して、ネガ型レジスト層120の露光が所定領域毎に行われる。その後、保護フィルム130が剥離された後、現像処理が行われて、遮光層140及び142の下部の領域に形成されたネガ型レジスト層120が除去され、露出した導通メタル110によりめっき用電極150が形成される。
【選択図】 図15

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハにめっきにより導電性ポスト等を形成する際に必要となるめっき用電極の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スーパーチップサイズパッケージ(Super CSP)等、半導体ウェハから切り出される半導体チップの表面に銅ポスト等の導電性ポストが形成される製品や、半導体ウェハの表面に半田バンプ等のバンプが形成される製品の製造工程においては、当該導電性ポストやバンプは、めっき処理により形成される(例えば、特許文献1参照)。このめっき処理に先立って半導体ウェハにはめっき用電極が形成される。
【0003】
図1乃至図6は、従来のめっき用電極の形成工程を示す図である。図1及び図2は第1の工程を示す図であり、図1は上面図、図2は図1のA−A´線断面図である。この第1の工程では、半導体ウェハ600の上面にスパッタ処理により導通メタル層610が形成される。図3及び図4は第2の工程を示す図であり、図3は上面図、図4は図3のA−A´線断面図である。この第2の工程では、導通メタル層610の上面にネガ型のレジスト層620が形成される。なお、この第2の工程の後、後述する第3の工程に至るまでの間、ネガ型レジスト層620を保護するために、当該ネガ型レジスト層620の上面に、保護フィルムが貼付される。
【0004】
図5は第3の工程を示す上面図である。この第3の工程では、ネガ型レジスト層620の上方にレチクルパターンを配置し、ステップ式投影露光装置により、レチクルパターンを介してネガ型レジスト層620を露光させる。その後、ネガ型レジスト層620の上面に貼付された保護フィルムが剥離される。図5に示す各格子状の領域700は、ステップ式投影露光装置による1回の露光処理により露光される領域(単位露光領域)700である。ステップ式投影露光装置は、各単位露光領域700を順次露光させる。この際、めっき用電極が形成されるべき領域のネガ型レジスト層620が露光されないようにするために、複数種のレチクルパターンが用いられる。図5では、単位露光領域700−1を露光させる際には、導電性ポストが形成されるべき領域のネガ型レジスト層620を露光させないために、導電性ポスト形成領域用のレチクルパターンが用いられる。一方、単位露光領域700−2を露光させる際には、めっき用電極が形成されるべき領域のネガ型レジスト層620が露光されないようにするために、めっき用電極の形成領域用のレチクルパターンが用いられる。
【0005】
図6は第4の工程を示す上面図である。この第4の工程では、第3の工程において露光されなかった、めっき用電極が形成されるべき領域のネガ型レジスト層620が現像処理により除去され、露出した導通メタル層610がめっき用電極650として形成される。めっき処理においては、形成されためっき用電極650にコンタクトピンを接触させて通電させることにより、導通メタル層610の上面に導電性ポストが形成される。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−31768号公報(第5頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、めっき用電極は、半導体ウェハから切り出されて製造される製品の形状や大きさにより、当該半導体ウェハの様々な位置に様々な形状で形成する必要がある。しかしながら、上述しためっき用電極の形成方法では、めっき用電極の形状や位置に応じて複数種のレチクルパターンを用意する必要がある。換言すれば、めっき用電極の形状や位置は、レチクルパターンに依存することになる。このため、めっき用電極の形状や位置の自由度が少ないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、めっき用電極の形状や位置の自由度を向上させためっき用電極形成方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は請求項1に記載されるように、半導体ウェハの上面に導体層を形成する工程と、前記導体層の上面にネガ型レジスト層を形成する工程と、前記ネガ型レジスト層の上部に、該ネガ型レジスト層の露光を防止する遮光層を形成する工程と、ステップ式投影露光装置により、前記ネガ型レジスト層を所定領域毎に露光する工程と、前記遮光層を除去する工程と、前記遮光層の下部に形成されていたネガ型レジスト層を除去する工程とを備える。
【0010】
また、本発明は請求項2に記載されるように、請求項1に記載のめっき用電極形成方法において、前記遮光層は、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に環状に形成される。
【0011】
また、本発明は請求項3に記載されるように、請求項1に記載のめっき用電極形成方法において、前記遮光層は、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に複数形成される。
【0012】
また、本発明は請求項4に記載されるように、請求項3に記載のめっき用電極形成方法において、2つの前記遮光層が対向する位置に形成される。
【0013】
また、本発明は請求項5に記載されるように、請求項1乃至4の何れかに記載のめっき用電極形成方法において、前記遮光層は露光用の光を透過させる膜状体の上面に形成され、前記膜状体を前記ネガ型レジスト層の上面に貼付することにより、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に前記遮光層が形成される。
【0014】
本発明では、ネガ型レジスト層の上部に、該ネガ型レジスト層の露光を防止する遮光層を形成した上で、ステップ式投影露光装置により、ネガ型レジスト層の露光を所定領域毎に行う。このため、従来のように、めっき用電極の形状や位置に応じてレチクルパターンを用意しなくても、ネガ型レジスト層の上部にめっき用電極の形状や位置に応じた遮光層を形成するだけで、めっき用電極を形成することができる。従って、めっき用電極の形状や位置について、レチクルパターンに依存することなく、自由度を向上させることが可能となる。
【0015】
特に、ステップ式投影露光装置によるレジスト層の露光が所定領域毎に行われるため、環状のめっき用電極を形成する場合、従来のように、めっき用電極の形状や位置に応じたレチクルパターンを用いて露光する方法では、環の一部に対応するレチクルパターンを多数用意する必要があり、その実現は容易ではない。これに対し、本発明では、ネガ型レジスト層の外縁部の上部に遮光層を環状に形成するだけでよいため、環状のめっき用電極を容易に形成することができ、例えば、リング外周給電方式によるめっき処理にも対応可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、スーパーチップサイズパッケージ(Super CSP)等、半導体ウェハから切り出される半導体チップの表面に銅ポスト等の導電性ポストが形成される製品や、半導体ウェハの表面に半田バンプ等のバンプが形成される製品の製造工程において、半導体ウェハにめっき用電極を形成する方法について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図7及び図8は、本実施形態のめっき用電極形成方法における第1の工程を示す図であり、図7は上面図、図8は図7のA−A´線断面図である。この第1の工程では、例えば、直径8インチのシリコンウェハ等の半導体ウェハ100の上面に、再配線を形成する導通メタル層110が形成される。導通メタル層110の形成においては、例えば、アルゴン等の放電用ガスの雰囲気下でグロー放電を利用し、ターゲットである半導体ウェハ100の上面にイオンを打ち込むスパッタ処理が採用される。
【0018】
図9及び図10は、本実施形態のめっき用電極形成方法における第2の工程を示す図であり、図9は上面図、図10は図9のA−A´線断面図である。この第2の工程では、導通メタル層110の上面に、ネガ型のレジスト層120が形成される。ネガ型レジスト層120は、紫外線等の光が照射された部分のみが現像液に対して不溶性又は難溶性となり、現像後においても導通メタル110の上面に残る特性を有する。このネガ型レジスト層120は、例えば、ドライフィルムレジスト(DFR)を導通メタル層110の上面に貼付したり、感光性の樹脂であるレジストを導通メタル層110の上面に塗布することにより形成される。DFRが導通メタル層110の上面に貼付される場合には、ネガ型レジスト層120の形成が容易となり、更には、めっき処理後におけるネガ型レジスト層120の除去も容易となる。また、レジストが導通メタル層110の上面に塗布される場合には、例えばスピンコート法が採用される。スピンコート法の場合、ネガ型レジスト層120の膜厚は、材料であるレジストの粘度や、スピナの回転速度等によって決まる。
【0019】
図11及び図12は、本実施形態のめっき用電極形成方法における第3の工程を示す図であり、図11は上面図、図12は図11のA−A´線断面図である。この第3の工程では、後述する第5の工程に至るまでの間、ネガ型レジスト層120を保護するために、当該ネガ型レジスト層120の上面に、露光用の光を透過させる保護フィルム130が貼付される。保護フィルム130は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET:Poly Ethylene Terephthalate)を材料とする。更に、この保護フィルム130の上面に、インクを印刷することにより、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った環状の遮光層140が形成される。遮光層140は、下部のネガ型レジスト層120への光の照射を遮るものであれば良い。
【0020】
なお、第3の工程では、予め、保護フィルム130の上面に、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った環状の遮光層140が形成され、この遮光層140が形成された保護フィルム130がネガ型レジスト層120の上面に貼付されるようにしても良い。
【0021】
図13は、本実施形態のめっき用電極形成方法における第4の工程を示す上面図である。この第4の工程では、ネガ型レジスト層120の上面に形成された保護フィルム130の上方にレチクルパターン(図示せず)を配置し、更に、当該レチクルパターンの上方にステップ式投影露光装置(図示せず)を配置する。そして、ステップ式投影露光装置により、レチクルパターンを介して紫外線等の露光用の光が照射され、ネガ型レジスト層120が露光される。
【0022】
図13に示す各格子状の領域200は、ステップ式投影露光装置による1回の露光処理により露光される領域(単位露光領域)200である。ステップ式投影露光装置は、各単位露光領域200を順次露光させる。この露光処理において必要となるレチクルパターンは1種類であり、導電性ポストが形成されるべき領域のネガ型レジスト層120を露光させないために用いられる、導電性ポスト形成領域用のレチクルパターンである。
【0023】
ステップ式投影露光装置によるネガ型レジスト層120に対する露光処理が行われると、遮光層140の下部以外の領域に形成されたネガ型レジスト層120には光が照射されて露光される。このため、当該ネガ型レジスト層120は、現像液に対して不溶性又は難溶性となる。一方、遮光層140の下部の領域に形成されたネガ型レジスト層120には光が照射されずに露光されない。このため、当該ネガ型レジスト層120は、現像液に対して溶性となる。
【0024】
図14及び図15は、本実施形態のめっき用電極形成方法における第5の工程を示す図であり、図14は上面図、図15は図11のA−A´線断面図である。この第5の工程では、ネガ型レジスト層120の上面に貼付されていた、遮光層140が形成された保護フィルム130が剥離される。更に、半導体ウェハ100が現像液に浸されて、現像処理が行われる。
【0025】
上述したように、遮光層140の下部以外の領域に形成されたネガ型レジスト層120は、第4の工程において露光されたため、現像液に対して不溶性又は難溶性となり、現像後においても導通メタル110の上面に残ったままとなる。一方、遮光層140の下部の領域に形成されたネガ型レジスト層120は、第4の工程において露光されないため、現像液に対して溶性となり、現像後においては除去される。このため、除去されたネガ型レジスト層120の下部に形成されていた導通メタル110が環状に露出する。この環状に露出した導通メタル110は、めっき用電極150となる。その後のリング外周給電方式によるめっき処理においては、形成されためっき用電極150を通電させることにより、導通メタル層110の上面に導電性ポストやバンプが形成される。更に、めっき処理後においては、ネガ型レジスト層120が除去される。
【0026】
ところで、上述した実施形態では、導通メタル110の外縁部の全体を露出させることにより、環状のめっき用電極150を形成したが、導通メタル110の外縁部の一部を露出させることにより、複数のめっき用電極を形成するようにしても良い。
【0027】
この場合には、図11及び図12に示した第3の工程の代わりに、図16に示す第3の工程が採用される。この第3の工程では、ネガ型レジスト層120の上面に、光を透過させる保護フィルム130が貼付され、更に、この保護フィルム130の上面に、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿って複数の遮光層142が形成される。この際、2つのめっき用電極が半導体ウェハ100上において対向するように配置され、めっき処理において、導通メタル層110の上面に導電性ポストやバンプが均一に形成されるようにすべく、ネガ型レジスト層120の上面において、2つの遮光層142が対向する位置に形成されることが好ましい。
【0028】
なお、予め、保護フィルム130の上面に、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った複数の遮光層142が形成され、この遮光層142が形成された保護フィルム130がネガ型レジスト層120の上面に貼付されるようにしても良い。
【0029】
そして、第5の工程においては、図17に示すように、ネガ型レジスト層120の上面に貼付されていた、遮光層142が形成された保護フィルム130が剥離され、更に、半導体ウェハ100が現像液に浸されて、現像処理が行われる。この現像処理により、遮光層142の下部の領域に形成されたネガ型レジスト層120は除去され、導通メタル110が露出し、この露出した導通メタル110により、複数のめっき用電極152が形成される。その後のめっき処理においては、形成されためっき用電極152を通電させることにより、導通メタル層110の上面に導電性ポストやバンプが形成される。
【0030】
このように、本実施形態では、ネガ型レジスト層120の上面に保護フィルム130が貼付され、当該保護フィルム130の上面に、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った環状の遮光層140及び142が形成される。そして、ステップ式投影露光装置により、1種類のレチクルパターン(導電性ポスト形成領域用のレチクルパターン)を介して、ネガ型レジスト層120の露光が所定領域毎に行われる。
【0031】
その後は、保護フィルム130が剥離された後、現像処理が行われて、遮光層140及び142の下部の領域に形成されたネガ型レジスト層120が除去され、露出した導通メタル110によりめっき用電極150及び152が形成される。
【0032】
このため、従来のように、めっき用電極の形状や位置に応じてレチクルパターンを用意しなくても、ネガ型レジスト層120の上部にめっき用電極の形状や位置に応じた遮光層140及び142を形成するだけで、めっき用電極150及び152を形成することができる。従って、めっき用電極150及び152の形状や位置について、レチクルパターンに依存することなく、自由度を向上させることが可能となる。また、多種多様なレチクルパターンを用意する必要がなく、従来から用いられていた保護フィルム130上に遮光層140及び142を形成するだけでよいため、コストの低減を図ることも可能となる。
【0033】
また、ステップ式投影露光装置によるレジスト層の露光により、環状のめっき用電極150を形成する場合、従来は、環の一部に対応するレチクルパターンを多数用意する必要があり、その実現は容易ではなかったが、本実施形態では、ネガ型レジスト層120の外縁部に沿った遮光層140を環状に形成するだけでよいため、環状のめっき用電極150を容易に形成することができる。このため、リング外周給電方式によるめっき処理にも容易に対応可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、めっき用電極の形状や位置の自由度を向上させためっき用電極の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のめっき用電極形成方法の第1の工程を示す上面図である。
【図2】図1のA−A´線断面図である。
【図3】従来のめっき用電極形成方法の第2の工程を示す上面図である。
【図4】図3のA−A´線断面図である。
【図5】従来のめっき用電極形成方法の第3の工程を示す上面図である。
【図6】従来のめっき用電極形成方法の第4の工程を示す上面図である。
【図7】本実施形態のめっき用電極形成方法の第1の工程を示す上面図である。
【図8】図7のA−A´線断面図である。
【図9】本実施形態のめっき用電極形成方法の第2の工程を示す上面図である。
【図10】図9のA−A´線断面図である。
【図11】本実施形態のめっき用電極形成方法の第3の工程を示す上面図である。
【図12】図11のA−A´線断面図である。
【図13】本実施形態のめっき用電極形成方法の第4の工程を示す上面図である。
【図14】本実施形態のめっき用電極形成方法の第5の工程を示す上面図である。
【図15】図14のA−A´線断面図である。
【図16】本実施形態のめっき用電極形成方法の第3の工程の他の例を示す上面図である。
【図17】本実施形態のめっき用電極形成方法の第5の工程の他の例を示す上面図である。
【符号の説明】
100 半導体ウェハ
110 導通メタル層
120 ネガ型レジスト層
130 保護フィルム
140、142 遮光層
150、152 めっき用電極
200 単位露光領域

Claims (5)

  1. 半導体ウェハの上面に導体層を形成する工程と、
    前記導体層の上面にネガ型レジスト層を形成する工程と、
    前記ネガ型レジスト層の上部に、該ネガ型レジスト層の露光を防止する遮光層を形成する工程と、
    ステップ式投影露光装置により、前記ネガ型レジスト層を所定領域毎に露光する工程と、
    前記遮光層を除去する工程と、
    前記遮光層の下部に形成されていたネガ型レジスト層を除去する工程と、
    を備えるめっき用電極形成方法。
  2. 請求項1に記載のめっき用電極形成方法において、
    前記遮光層は、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に環状に形成されるめっき用電極形成方法。
  3. 請求項1に記載のめっき用電極形成方法において、
    前記遮光層は、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に複数形成されるめっき用電極形成方法。
  4. 請求項3に記載のめっき用電極形成方法において、
    2つの前記遮光層が対向する位置に形成されるめっき用電極形成方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のめっき用電極形成方法において、
    前記遮光層は露光用の光を透過させる膜状体の上面に形成され、前記膜状体を前記ネガ型レジスト層の上面に貼付することにより、前記ネガ型レジスト層の外縁部の上部に前記遮光層が形成されるめっき用電極形成方法。
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