JP2005005040A - 燃料電池の冷却制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池を冷却する冷却手段を空冷する冷却ファンを最適に制御することを課題とする。
【解決手段】目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出し、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアせず、目標放熱量が回転開始閾値を越えている場合にはラジエータファン204を起動するように構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出し、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアせず、目標放熱量が回転開始閾値を越えている場合にはラジエータファン204を起動するように構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却水を冷却するラジエータを空冷するラジエータファンの回転開始タイミングを最適化した燃料電池の冷却制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを、電解質を介して電気化学的に反応させ、電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。この燃料電池を車両の駆動源として利用する燃料電池車両が近年注目されている。
【0003】
燃料電池車両では、圧縮水素ボンベ、液体水素タンク、水素吸蔵合金などの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と酸素を含む大気を燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出された電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
【0004】
燃料電池車両では、燃料電池の発電量を行うと同時に発熱を行う。発電量ならびに発熱量は、基本的にはドライバが要求する駆動力に応じて決定される。駆動力は、アクセルやシフトの操作や車速等によって時々刻々演算されるので、燃料電池の発電量と発熱量もそれに応じて変化する。
【0005】
しかし、燃料電池は走行状況によっては高温になる可能性がある。したがって、冷却を行わないと過熱によって燃料電池を傷めることになる。一方で、冷やし過ぎても燃料電池の性能が悪化したり、発電効率が低下してしまう。このため、燃料電池を常に適温に保っておく必要がある。
【0006】
そこで、ラジエータ、ラジエータファン、サーモスタット、ウォーターポンプなどを備え、燃料電池を適温に制御する従来の冷却システムとしては、例えば以下に示す文献に記載されものが知られている(特許文献1、特許文献2、もしくは特許文献3参照)。燃料電池の発熱に対する冷却システムの基本的な考え方は、従来のガソリンエンジンと同じである。
【0007】
図14は従来の車両に搭載される燃料電池における冷却システムの一構成例を示す図である。
【0008】
図14において、車両のエンジンとして機能する燃料電池140を冷却する冷却する冷却水は、燃料電池140で熱量が与えられた状態で燃料電池140から放出され、放出された冷却水はラジエータ141上部のアッパータンクに流入する。その後、冷却水は、ラジエータ141内部を通ってラジエータ141下部のローアタンクに向かって流れる。冷却水がラジエータ141内のチューブの中を通るとラジエータ141のフィンに熱が伝わり、フィンに風があたることでフィンに伝わった冷却水の熱量が空気中に放出される。これにより、冷却水がラジエータ141で冷却される。
【0009】
また、ラジエータ141にあたる風の通過風量を増量させるために、ラジエータ141には通常ラジエータファン142が備え付けられている。このラジエータファン142は、基本的に電気で駆動回転制御され、所望の回転数を得ることができる。したがって、冷却システムにおいては、ラジエータファン142を所望の回転数に制御することで、冷却水に対して所望の放熱量を得ることができる。
【0010】
このようにして、冷却水はさらにラジエータファン142により冷却され、冷えた冷却水は、ラジエータ141のローアタンクに溜まり、ローアタンクから燃料電池140に戻る。このようにして、冷却水は燃料電池140とラジエータ141との間を循環している。その循環経路には、ウォーターポンプ143が配置され、このウォーターポンプ143で冷却水を循環させている。従来の内燃機関の車両においては、ウォーターポンプの駆動力は、エンジンのカムシャフトの回転力から得るようになっている。しかし、燃料電池車両ではカムシャフトがないため、ウォーターポンプ143は電気により駆動されている。
【0011】
また、燃料電池140内の冷却水の温度に基づいて動作するサーモスタット144は、燃料電池140の起動後に、燃料電池140内の冷却流路を流れる冷却水がある一定の温度に達すると、ラジエータ141から冷却水を燃料電池140に導入する「弁」のように機能する。例えば、開弁温度が65℃のサーモスタット144を使用している場合を一例として、以下に説明する。
【0012】
燃料電池140の起動直後は、燃料電池140はまだ暖まっていないので、サーモスタット144は閉じている。しばらく発電が続けられ、燃料電池140が暖まり、燃料電池140内の冷却水が65℃に達すると同時にサーモスタット144の弁が開く。これにより、ラジエータ141から冷却水が燃料電池140に導入される。すなわち、サーモスタット144とは、燃料電池の始動直後の「オーバークール状態」を改善する役割を果たしている。一方、サーモスタット144が閉じている時は、ラジエータ141より手前の図示していないバイパスホースを介してラジエータ141を通さずに冷却水は循環される。なお、サーモスタッとバイパスホースに代えて、以下に示す特許文献2に記載されたように、三方弁とバイパス流路を用いてラジエータに流入する冷却水の流量を制御するようにしてもよい。
【0013】
【特許文献1】
特開平4−41921号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平7−101229号公報
【0015】
【特許文献3】
特開平8−40051号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池における従来の冷却システムにおいては、上述したようにラジエータ、三方弁、バイパス流路、循環ポンプおよび回転数の制御が可能なラジエータファンを用いているシステムが多用されている。これは、冷却水の温度の制御可能な範囲が広く緻密な制御を行えるなどの理由からである。
【0017】
しかし、ラジエータ、三方弁、バイパス流路、循環ポンプおよび回転数制御可能なラジエータファンを用いた冷却システムでは、三方弁によりバイパスされる冷却水のバイパス流量(三方弁開度)とラジエータファンの回転数、ならびに循環ポンプの回転数の3つの操作量を算出する必要があった。さらに、これらの操作量は燃料電池の発熱量と密接に関係しているため、操作量の緻密な演算(制御)が要求されていた。
【0018】
一方、ラジエータファンの回転数を制御指令する指令信号が、ラジエータファンの起動か否かの小さい指令値の場合には、操作量の緻密な演算(制御)結果にしたがってラジエータファンを制御しようとしても、ラジエータファンの最小回転数などの特性により所望の放熱を達成することができないといった問題があった。
【0019】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料電池を冷却する冷却手段を空冷する冷却ファンを最適に制御する燃料電池の冷却制御装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、燃料電池を冷却する冷却水を冷却する冷却手段と、必要に応じて前記冷却手段を空冷する冷却ファンとを備えた燃料電池の冷却システムを制御する燃料電池の冷却制御装置において、所定の放熱量に基づいて、目標放熱量を指数化した目標放熱量指数を算出する放熱量算出手段と、前記放熱量算出手段で算出された目標放熱量指数、ならびに前記燃料電池の発電出力に基づいて、前記冷却ファンの回転/停止を切り替える回転開始閾値を算出するファン回転開始閾値算出手段と、前記ファン回転開始閾値算出手段で算出された回転開始閾値と目標放熱量を得るための前記冷却ファンの第1の回転数との比較結果に基づいて、前記冷却ファンの起動、停止を判断するファン回転開始判断手段とを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料電池の発電出力に応じて、冷却ファンの起動開始タイミングを変えられる構成にしたので、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図であり、図2は図1に示す冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【0024】
まず、この第1の実施形態の冷却制御装置を説明する前に、図2を参照してこの第1の実施形態の冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムについて説明する。図2において、燃料電池(CSA)200から熱量が与えられて放出された冷却水(LLC)は、三方弁201を経由してラジエータ202とバイパス流路203に分配される。ラジエータ202へ流れた冷却水は、その後ラジエータ202の内部を通ってラジエータ202の下部のローアタンクに向かって流れて行く。冷却水がラジエータ202のチューブの中を通る際に、冷却水の熱はラジエータ202に設けられた放熱フィンに伝わり、ラジエータ202に風があたることで放熱フィンに伝わった熱が空気中に放出される。これにより、冷却水がラジエータ202により冷却される。
【0025】
また、ラジエータ202には、ラジエータ202にあたる風の通過風量を増量させるために、ラジエータファン204が備え付けられている。このラジエータファン204は、電気で回転駆動されており、最低回転数と最高回転数の範囲内で所望の回転数(通過風量)を得ることができる。したがって、冷却水の放熱制御を行うときには、ラジエータファン204の回転数を制御することで、所望の放熱量を得ることができる。
【0026】
このようにしてラジエータ202ならびにラジエータファン204で冷却された冷却水は、ラジエータ202のローアタンクに溜まり、そこから燃料電池200に戻り、再循環する。その循環経路には、冷却水ポンプ205が配置され、この冷却水ポンプ205により冷却水が循環される。
【0027】
一方、三方弁201を介してバイパス流路203に分流した冷却水は、ラジエータ202で冷却されることなく、燃料電池200から熱量を供給された状態で燃料電池200に戻る。
【0028】
三方弁201は、燃料電池200内の冷却流路を流れる冷却水がある一定の温度になるように、バイパス流路203とラジエータ202に流れる冷却水の流量比率を調整し、所望の冷却性能が達成されるように制御される。
【0029】
また、燃料電池200の入り口温度を目標温度にするために、冷却水が燃料電池に流入する燃料電池200の入り口付近に、冷却水入り口温度センサ206が設けられている。この冷却水入り口温度センサ206で燃料電池200の入り口付近の温度を計測し、計測した温度に基づいて冷却水ポンプ205と三方弁201とラジエータファン204を操作し、冷却水の冷却制御を行う。
【0030】
上記のように、燃料電池200の入り口温度を計測し、計測した温度に基づいて燃料電池200の入り口付近の冷却水の温度を目標温度に制御する場合には、燃料電池200の入り口温度が目標温度に到達しても、燃料電池200から放出される冷却水の温度は燃料電池200の出力に応じて変化する。
【0031】
次に、第1の実施形態の燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図1(a)、ならびに同図(a)に示すそれぞれのモジュールの簡単な機能を示す同図(b)において、この第1の実施形態の燃料電池の冷却制御装置は、放熱量算出手段として機能する放熱量算出モジュール11、冷却水分配比率算出手段として機能する冷却水分配比率算出モジュール12、第一のファン回転数算出手段として機能する第一のファン回転数算出モジュール13、ファン回転開始閾値算出手段として機能するファン回転開始閾値算出モジュール14、ファン回転開始判断手段として機能するファン回転開始判断モジュール15、目標回転数算出手段として機能する目標回転数算出モジュール16を備えて構成されている。
【0032】
放熱量算出モジュール11は、目標放熱量を入力し、ラジエータの定格放熱量、又は燃料電池定格出力時の燃料電池の発熱量に基づいて、目標放熱量/(ラジエータの定格放熱量)である目標放熱量指数、又は目標放熱量/(燃料電池定格出力時の燃料電池の発熱量)である目標放熱量指数を算出する。ラジエータの定格放熱量は、例えば(1)車両の使用最高気温及び100km/hの車速時におけるラジエータ放熱量、もしくは(2)車両停止時、使用最高温度、冷却ファン回転速度最大時のラジエータ放熱量である。算出した目標放熱量指数は、冷却水分配比率算出モジュール12ならびに第一のファン回転数算出モジュール13に与えられる。
【0033】
冷却水分配比率算出モジュール12は、放熱量算出モジュール11で求められた目標放熱量指数に基づいて、冷却水を冷却するラジエータ202と、ラジエータ202をバイパスして冷却水をラジエータ202に戻すバイパス流路203とに分配する三方弁201の開度を、予め用意された目標放熱量指数対開度のマップにより求め、三方弁201により分配される冷却水の分配比率を決定する。
【0034】
第一のファン回転数算出モジュール13は、放熱量算出モジュール11で求められた目標放熱量指数に基づいて、ラジエータ202を空冷するラジエータファン204が目標放熱量を得るための第一のファン回転数を、予め用意された目標放熱量指数対仮回転数のマップにより求める。第一のファン回転数は、ラジエータファン204の最低回転数を考慮していない理想的な回転数である。従って、第一の回転数は、目標放熱量指数に対して不感帯(最低回転数)よりも低い回転数であっても仮値として求められる。求められた第一の回転数は、ファン回転開始判断モジュール15ならびに目標回転数算出モジュール16に与えられる。
【0035】
ファン回転開始閾値算出モジュール14は、例えば図4に示す、燃料電池200の出力ならびに放熱量に基づいて、ラジエータファン204の起動/停止を切り替えるラジエータファン回転開始閾値を求める。
【0036】
ファン回転開始判断モジュール15は、第一のファン回転数算出モジュール13で求められた第一のファン回転数と、ファン回転開始閾値算出モジュール14で求められたラジエータ回転開始閾値を入力し、第一のファン回転数とラジエータファン回転開始閾値を比較して、その比較結果に基づいて、ラジエータファン204の起動もしくは停止を判断する。すなわち、第一の回転数>ラジエータファン回転開始閾値の場合にはラジエータファン204を起動し、それ以外の場合にはラジエータファン204を停止させる。ファン回転開始判断モジュール15は、ラジエータファン204の起動が判断された場合には、ラジエータファン204の最低回転数(例えば250rpm)を選択し、ラジエータファン204の停止が判断された場合には、ファン回転数として0が選択され、選択された回転数を目標回転数算出モジュール16に与える。
【0037】
目標回転数算出モジュール16は、ファン回転開始判断モジュール15によりラジエータファン204の起動が判断された場合には、第一のファン回転数算出モジュール13で算出された第一の回転数又はファン回転開始判断モジュール15で選択された最低回転数のいずれか大きな値を第二の回転数として選択する一方、ラジエータファン204の停止が判断された場合には、回転数0を第二の回転数として選択し、ラジエータファン204の回転数を指示する信号として出力する。
【0038】
このような構成において、この第1の実施形態では、冷却水の放熱量とシステムの消費電力を最適に制御するため、ラジエータ202による要求放熱量が小さいときには、ラジエータファン204を回転させず、三方弁201の開度(バイパス流路比率)のみを調整し、なるべく電力を消費させずに、冷却水の放熱を行うように制御する。
【0039】
一方、ラジエータ202による要求放熱量が三方弁201の切り替えだけでは補うことができなくなった場合には、冷却能力を向上させるため、ラジエータ202の通過風量を増量させ、ラジエータファン204を作動させる。
【0040】
また、冷却系の制御は一般的に応答の遅いシステムであり、制御を行うための操作量を与えてから制御結果が現れるまでに非常に時間がかかる。このため、応答の結果が想定できる場合には、予め応答結果に見合った操作量を与えることで、良好の応答性でもって制御を行うことができる。
【0041】
一方、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときは、三方弁201の開度とラジエータファン204の回転数の冷却制御操作量と実際の冷却性能を表した図3に示すように、目標放熱量にしたがって制御を行おうとしても、ラジエータ202の最低回転数などの特性により、所望の放熱を達成することができない。したがって、図3に示す熱応答性、ならびにラジエータ202の特性を考慮して、消費電力、ならびに放熱量を最適に制御するために、図3の(a)に示す部分の詳細を示す、燃料電池200の出力、放熱量ならびにラジエータファン204のラジエータファン回転開始閾値との関係を表した図4に示すように、ラジエータファンの起動/停止を制御する。
【0042】
すなわち、図4に示すように、目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の起動タイミングを要求放熱量が低い状態から設定する。また、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、なるべく冷却を行い続ける必要があるので、要求放熱量が低い状態になるまでラジエータファン204の停止を行わないように、ラジエータファン204の停止タイミングを設定している。
【0043】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、この第1の実施形態における制御手順を説明する。
【0044】
まず、ステップS51では、図示しない燃料電池電力演算部から燃料電池200の出力電力を読み込む。ステップS52では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。ステップS53では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS54へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS55へ移行する。
【0045】
ステップS54では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS55では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0046】
次に、ステップS56では、図4に示すように、目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。また、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。
【0047】
ステップS57では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS56で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS58へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS58では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0048】
上記第1の実施形態においては、燃料電池200の出力に応じて、ラジエータファン204の起動開始タイミングを変えられる構成にしたので、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を行うことができる。また、燃料電池200の出力が高ければ高いほど、ラジエータファン204を早く起動させる構成にしたので、ラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を不足なく行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0049】
図6は本発明の第2の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図7は燃料電池の出力、放熱量、所定時間(t)後の冷却水温度、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第2の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、燃料電池200の出力電力の変化から冷却水温度変化を推定し、所定時間(t)後の冷却水温度が高ければ高いほどラジエータファン204の回転開始閾値を下げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0050】
図6において、まずステップS61では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力を読み込み、かつt時間後の冷却水の温度を推定する。t時間後の冷却水温度の推定手段としては、例えばモデル予測制御などが考えられる。モデル予測制御としては、例えば文献「日本機会学会誌、2002−12−Vol−105、P30”未来を予測して制御するモデル予測制御”」等に記載されている技術を使用する。
【0051】
ステップS62では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。ステップS63では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS64へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS65へ移行する。
【0052】
ステップS64では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS65では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0053】
ステップS66では、図7に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS61で算出したt時間後の冷却水温度が高くなればなるほど、さらにラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。 ただし、ステップS61で算出したt時間後の冷却水温度が高くなればなるほど、さらにラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0054】
ステップS67では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS66で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS68へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS68では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0055】
上記第2の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、燃料電池200の出力電力の変化から冷却水温度変化を推定し、所定時間(t)後の冷却水温度が高くなると推定された場合には、ラジエータファン204を早く起動させる構成にしたため、ラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を時間的な遅れなく、かつ冷却性能として不足なく行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0056】
図8は本発明の第3の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図9は燃料電池の出力、放熱量、車速、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第3の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、燃料電池車両の車速が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を上げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0057】
図8において、まずステップS81では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない車輪速演算部から車速の読み込みを行う。ステップS82では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0058】
ステップS83では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS84へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS85へ移行する。
【0059】
ステップS84では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS85では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0060】
ステップS86では、図9に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS81で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS81で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0061】
ステップS87では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS86で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS88へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS88では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0062】
上記第3の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、車速が高ければ高いほど、ラジエータファン204を遅く起動させる構成にしたので、必要以上の放熱を行わなくても、冷却性能を達成することができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0063】
図10は本発明の第4の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図11は燃料電池の出力、放熱量、外気温度、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第4の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、ラジエータファン204の回転開始閾値は、外気温度が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を下げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0064】
図10において、まずステップS101では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない外気温度検出部から外気温度の読み込みを行う。ステップS102では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0065】
ステップS103では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS104へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS105へ移行する。
【0066】
ステップS104では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS105では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0067】
ステップS106では、図11に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS101で読み込んだ外気温度が高くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS101で読み込んだ外気温度が高くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0068】
ステップS107では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS106で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS108へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS108では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0069】
上記第4の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、外気温度が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始タイミングを早くする構成にしたので、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0070】
図12は本発明の第5の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図13は車速とラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第5の実施形態の特徴とするところは、第3の実施形態に比べて、車速が低い時は、冷却水が全量ラジエータ202の冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204を回転開始するようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0071】
図12において、まずステップS121では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない車輪速演算部から車速の読み込みを行う。ステップS122では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0072】
ステップS123では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS124へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS125へ移行する。
【0073】
ステップS124では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS125では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0074】
ステップS126では、図13に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS121で読み込んだ車速が低くなればなるほど、冷却水が全量冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204の回転開始閾値を算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS121で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0075】
ステップS127では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS126で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS128へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS128では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0076】
上記第5の実施形態においては、第3の実施形態に比べて、車速が低い時には、冷却水が全量冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204の回転を開始する構成にしたので、冷却性能として不足なく冷却を行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示す燃料電池の冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【図3】冷却制御操作量と実際の冷却性能を示す図である。
【図4】図3の(a)に示す部分の詳細を表す、燃料電池の出力、放熱量ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図5】第1の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、所定時間後の冷却水温度、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図8】第3の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、車速、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図10】第4の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図11】第4の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、外気温度、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図12】第5の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図13】第5の実施形態における、車速とラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図14】従来の燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
11…放熱量算出モジュール
12…冷却水分配比率算出モジュール
13…第一のファン回転数算出モジュール
14…ファン回転開始閾値算出モジュール
15…ファン回転開始判断モジュール
16…目標回転数算出モジュール
140,200…燃料電池
141,202…ラジエータ
142,204…ラジエータファン
143…ウォーターポンプ
144…サーモスタット
201…三方弁
203…バイパス流路
205…冷却水ポンプ
206…冷却水入り口温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却水を冷却するラジエータを空冷するラジエータファンの回転開始タイミングを最適化した燃料電池の冷却制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを、電解質を介して電気化学的に反応させ、電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。この燃料電池を車両の駆動源として利用する燃料電池車両が近年注目されている。
【0003】
燃料電池車両では、圧縮水素ボンベ、液体水素タンク、水素吸蔵合金などの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と酸素を含む大気を燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出された電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
【0004】
燃料電池車両では、燃料電池の発電量を行うと同時に発熱を行う。発電量ならびに発熱量は、基本的にはドライバが要求する駆動力に応じて決定される。駆動力は、アクセルやシフトの操作や車速等によって時々刻々演算されるので、燃料電池の発電量と発熱量もそれに応じて変化する。
【0005】
しかし、燃料電池は走行状況によっては高温になる可能性がある。したがって、冷却を行わないと過熱によって燃料電池を傷めることになる。一方で、冷やし過ぎても燃料電池の性能が悪化したり、発電効率が低下してしまう。このため、燃料電池を常に適温に保っておく必要がある。
【0006】
そこで、ラジエータ、ラジエータファン、サーモスタット、ウォーターポンプなどを備え、燃料電池を適温に制御する従来の冷却システムとしては、例えば以下に示す文献に記載されものが知られている(特許文献1、特許文献2、もしくは特許文献3参照)。燃料電池の発熱に対する冷却システムの基本的な考え方は、従来のガソリンエンジンと同じである。
【0007】
図14は従来の車両に搭載される燃料電池における冷却システムの一構成例を示す図である。
【0008】
図14において、車両のエンジンとして機能する燃料電池140を冷却する冷却する冷却水は、燃料電池140で熱量が与えられた状態で燃料電池140から放出され、放出された冷却水はラジエータ141上部のアッパータンクに流入する。その後、冷却水は、ラジエータ141内部を通ってラジエータ141下部のローアタンクに向かって流れる。冷却水がラジエータ141内のチューブの中を通るとラジエータ141のフィンに熱が伝わり、フィンに風があたることでフィンに伝わった冷却水の熱量が空気中に放出される。これにより、冷却水がラジエータ141で冷却される。
【0009】
また、ラジエータ141にあたる風の通過風量を増量させるために、ラジエータ141には通常ラジエータファン142が備え付けられている。このラジエータファン142は、基本的に電気で駆動回転制御され、所望の回転数を得ることができる。したがって、冷却システムにおいては、ラジエータファン142を所望の回転数に制御することで、冷却水に対して所望の放熱量を得ることができる。
【0010】
このようにして、冷却水はさらにラジエータファン142により冷却され、冷えた冷却水は、ラジエータ141のローアタンクに溜まり、ローアタンクから燃料電池140に戻る。このようにして、冷却水は燃料電池140とラジエータ141との間を循環している。その循環経路には、ウォーターポンプ143が配置され、このウォーターポンプ143で冷却水を循環させている。従来の内燃機関の車両においては、ウォーターポンプの駆動力は、エンジンのカムシャフトの回転力から得るようになっている。しかし、燃料電池車両ではカムシャフトがないため、ウォーターポンプ143は電気により駆動されている。
【0011】
また、燃料電池140内の冷却水の温度に基づいて動作するサーモスタット144は、燃料電池140の起動後に、燃料電池140内の冷却流路を流れる冷却水がある一定の温度に達すると、ラジエータ141から冷却水を燃料電池140に導入する「弁」のように機能する。例えば、開弁温度が65℃のサーモスタット144を使用している場合を一例として、以下に説明する。
【0012】
燃料電池140の起動直後は、燃料電池140はまだ暖まっていないので、サーモスタット144は閉じている。しばらく発電が続けられ、燃料電池140が暖まり、燃料電池140内の冷却水が65℃に達すると同時にサーモスタット144の弁が開く。これにより、ラジエータ141から冷却水が燃料電池140に導入される。すなわち、サーモスタット144とは、燃料電池の始動直後の「オーバークール状態」を改善する役割を果たしている。一方、サーモスタット144が閉じている時は、ラジエータ141より手前の図示していないバイパスホースを介してラジエータ141を通さずに冷却水は循環される。なお、サーモスタッとバイパスホースに代えて、以下に示す特許文献2に記載されたように、三方弁とバイパス流路を用いてラジエータに流入する冷却水の流量を制御するようにしてもよい。
【0013】
【特許文献1】
特開平4−41921号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平7−101229号公報
【0015】
【特許文献3】
特開平8−40051号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池における従来の冷却システムにおいては、上述したようにラジエータ、三方弁、バイパス流路、循環ポンプおよび回転数の制御が可能なラジエータファンを用いているシステムが多用されている。これは、冷却水の温度の制御可能な範囲が広く緻密な制御を行えるなどの理由からである。
【0017】
しかし、ラジエータ、三方弁、バイパス流路、循環ポンプおよび回転数制御可能なラジエータファンを用いた冷却システムでは、三方弁によりバイパスされる冷却水のバイパス流量(三方弁開度)とラジエータファンの回転数、ならびに循環ポンプの回転数の3つの操作量を算出する必要があった。さらに、これらの操作量は燃料電池の発熱量と密接に関係しているため、操作量の緻密な演算(制御)が要求されていた。
【0018】
一方、ラジエータファンの回転数を制御指令する指令信号が、ラジエータファンの起動か否かの小さい指令値の場合には、操作量の緻密な演算(制御)結果にしたがってラジエータファンを制御しようとしても、ラジエータファンの最小回転数などの特性により所望の放熱を達成することができないといった問題があった。
【0019】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料電池を冷却する冷却手段を空冷する冷却ファンを最適に制御する燃料電池の冷却制御装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、燃料電池を冷却する冷却水を冷却する冷却手段と、必要に応じて前記冷却手段を空冷する冷却ファンとを備えた燃料電池の冷却システムを制御する燃料電池の冷却制御装置において、所定の放熱量に基づいて、目標放熱量を指数化した目標放熱量指数を算出する放熱量算出手段と、前記放熱量算出手段で算出された目標放熱量指数、ならびに前記燃料電池の発電出力に基づいて、前記冷却ファンの回転/停止を切り替える回転開始閾値を算出するファン回転開始閾値算出手段と、前記ファン回転開始閾値算出手段で算出された回転開始閾値と目標放熱量を得るための前記冷却ファンの第1の回転数との比較結果に基づいて、前記冷却ファンの起動、停止を判断するファン回転開始判断手段とを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料電池の発電出力に応じて、冷却ファンの起動開始タイミングを変えられる構成にしたので、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図であり、図2は図1に示す冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【0024】
まず、この第1の実施形態の冷却制御装置を説明する前に、図2を参照してこの第1の実施形態の冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムについて説明する。図2において、燃料電池(CSA)200から熱量が与えられて放出された冷却水(LLC)は、三方弁201を経由してラジエータ202とバイパス流路203に分配される。ラジエータ202へ流れた冷却水は、その後ラジエータ202の内部を通ってラジエータ202の下部のローアタンクに向かって流れて行く。冷却水がラジエータ202のチューブの中を通る際に、冷却水の熱はラジエータ202に設けられた放熱フィンに伝わり、ラジエータ202に風があたることで放熱フィンに伝わった熱が空気中に放出される。これにより、冷却水がラジエータ202により冷却される。
【0025】
また、ラジエータ202には、ラジエータ202にあたる風の通過風量を増量させるために、ラジエータファン204が備え付けられている。このラジエータファン204は、電気で回転駆動されており、最低回転数と最高回転数の範囲内で所望の回転数(通過風量)を得ることができる。したがって、冷却水の放熱制御を行うときには、ラジエータファン204の回転数を制御することで、所望の放熱量を得ることができる。
【0026】
このようにしてラジエータ202ならびにラジエータファン204で冷却された冷却水は、ラジエータ202のローアタンクに溜まり、そこから燃料電池200に戻り、再循環する。その循環経路には、冷却水ポンプ205が配置され、この冷却水ポンプ205により冷却水が循環される。
【0027】
一方、三方弁201を介してバイパス流路203に分流した冷却水は、ラジエータ202で冷却されることなく、燃料電池200から熱量を供給された状態で燃料電池200に戻る。
【0028】
三方弁201は、燃料電池200内の冷却流路を流れる冷却水がある一定の温度になるように、バイパス流路203とラジエータ202に流れる冷却水の流量比率を調整し、所望の冷却性能が達成されるように制御される。
【0029】
また、燃料電池200の入り口温度を目標温度にするために、冷却水が燃料電池に流入する燃料電池200の入り口付近に、冷却水入り口温度センサ206が設けられている。この冷却水入り口温度センサ206で燃料電池200の入り口付近の温度を計測し、計測した温度に基づいて冷却水ポンプ205と三方弁201とラジエータファン204を操作し、冷却水の冷却制御を行う。
【0030】
上記のように、燃料電池200の入り口温度を計測し、計測した温度に基づいて燃料電池200の入り口付近の冷却水の温度を目標温度に制御する場合には、燃料電池200の入り口温度が目標温度に到達しても、燃料電池200から放出される冷却水の温度は燃料電池200の出力に応じて変化する。
【0031】
次に、第1の実施形態の燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図1(a)、ならびに同図(a)に示すそれぞれのモジュールの簡単な機能を示す同図(b)において、この第1の実施形態の燃料電池の冷却制御装置は、放熱量算出手段として機能する放熱量算出モジュール11、冷却水分配比率算出手段として機能する冷却水分配比率算出モジュール12、第一のファン回転数算出手段として機能する第一のファン回転数算出モジュール13、ファン回転開始閾値算出手段として機能するファン回転開始閾値算出モジュール14、ファン回転開始判断手段として機能するファン回転開始判断モジュール15、目標回転数算出手段として機能する目標回転数算出モジュール16を備えて構成されている。
【0032】
放熱量算出モジュール11は、目標放熱量を入力し、ラジエータの定格放熱量、又は燃料電池定格出力時の燃料電池の発熱量に基づいて、目標放熱量/(ラジエータの定格放熱量)である目標放熱量指数、又は目標放熱量/(燃料電池定格出力時の燃料電池の発熱量)である目標放熱量指数を算出する。ラジエータの定格放熱量は、例えば(1)車両の使用最高気温及び100km/hの車速時におけるラジエータ放熱量、もしくは(2)車両停止時、使用最高温度、冷却ファン回転速度最大時のラジエータ放熱量である。算出した目標放熱量指数は、冷却水分配比率算出モジュール12ならびに第一のファン回転数算出モジュール13に与えられる。
【0033】
冷却水分配比率算出モジュール12は、放熱量算出モジュール11で求められた目標放熱量指数に基づいて、冷却水を冷却するラジエータ202と、ラジエータ202をバイパスして冷却水をラジエータ202に戻すバイパス流路203とに分配する三方弁201の開度を、予め用意された目標放熱量指数対開度のマップにより求め、三方弁201により分配される冷却水の分配比率を決定する。
【0034】
第一のファン回転数算出モジュール13は、放熱量算出モジュール11で求められた目標放熱量指数に基づいて、ラジエータ202を空冷するラジエータファン204が目標放熱量を得るための第一のファン回転数を、予め用意された目標放熱量指数対仮回転数のマップにより求める。第一のファン回転数は、ラジエータファン204の最低回転数を考慮していない理想的な回転数である。従って、第一の回転数は、目標放熱量指数に対して不感帯(最低回転数)よりも低い回転数であっても仮値として求められる。求められた第一の回転数は、ファン回転開始判断モジュール15ならびに目標回転数算出モジュール16に与えられる。
【0035】
ファン回転開始閾値算出モジュール14は、例えば図4に示す、燃料電池200の出力ならびに放熱量に基づいて、ラジエータファン204の起動/停止を切り替えるラジエータファン回転開始閾値を求める。
【0036】
ファン回転開始判断モジュール15は、第一のファン回転数算出モジュール13で求められた第一のファン回転数と、ファン回転開始閾値算出モジュール14で求められたラジエータ回転開始閾値を入力し、第一のファン回転数とラジエータファン回転開始閾値を比較して、その比較結果に基づいて、ラジエータファン204の起動もしくは停止を判断する。すなわち、第一の回転数>ラジエータファン回転開始閾値の場合にはラジエータファン204を起動し、それ以外の場合にはラジエータファン204を停止させる。ファン回転開始判断モジュール15は、ラジエータファン204の起動が判断された場合には、ラジエータファン204の最低回転数(例えば250rpm)を選択し、ラジエータファン204の停止が判断された場合には、ファン回転数として0が選択され、選択された回転数を目標回転数算出モジュール16に与える。
【0037】
目標回転数算出モジュール16は、ファン回転開始判断モジュール15によりラジエータファン204の起動が判断された場合には、第一のファン回転数算出モジュール13で算出された第一の回転数又はファン回転開始判断モジュール15で選択された最低回転数のいずれか大きな値を第二の回転数として選択する一方、ラジエータファン204の停止が判断された場合には、回転数0を第二の回転数として選択し、ラジエータファン204の回転数を指示する信号として出力する。
【0038】
このような構成において、この第1の実施形態では、冷却水の放熱量とシステムの消費電力を最適に制御するため、ラジエータ202による要求放熱量が小さいときには、ラジエータファン204を回転させず、三方弁201の開度(バイパス流路比率)のみを調整し、なるべく電力を消費させずに、冷却水の放熱を行うように制御する。
【0039】
一方、ラジエータ202による要求放熱量が三方弁201の切り替えだけでは補うことができなくなった場合には、冷却能力を向上させるため、ラジエータ202の通過風量を増量させ、ラジエータファン204を作動させる。
【0040】
また、冷却系の制御は一般的に応答の遅いシステムであり、制御を行うための操作量を与えてから制御結果が現れるまでに非常に時間がかかる。このため、応答の結果が想定できる場合には、予め応答結果に見合った操作量を与えることで、良好の応答性でもって制御を行うことができる。
【0041】
一方、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときは、三方弁201の開度とラジエータファン204の回転数の冷却制御操作量と実際の冷却性能を表した図3に示すように、目標放熱量にしたがって制御を行おうとしても、ラジエータ202の最低回転数などの特性により、所望の放熱を達成することができない。したがって、図3に示す熱応答性、ならびにラジエータ202の特性を考慮して、消費電力、ならびに放熱量を最適に制御するために、図3の(a)に示す部分の詳細を示す、燃料電池200の出力、放熱量ならびにラジエータファン204のラジエータファン回転開始閾値との関係を表した図4に示すように、ラジエータファンの起動/停止を制御する。
【0042】
すなわち、図4に示すように、目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の起動タイミングを要求放熱量が低い状態から設定する。また、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、なるべく冷却を行い続ける必要があるので、要求放熱量が低い状態になるまでラジエータファン204の停止を行わないように、ラジエータファン204の停止タイミングを設定している。
【0043】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、この第1の実施形態における制御手順を説明する。
【0044】
まず、ステップS51では、図示しない燃料電池電力演算部から燃料電池200の出力電力を読み込む。ステップS52では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。ステップS53では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS54へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS55へ移行する。
【0045】
ステップS54では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS55では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0046】
次に、ステップS56では、図4に示すように、目標放熱量が上昇しているときには、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。また、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。
【0047】
ステップS57では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS56で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS58へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS58では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0048】
上記第1の実施形態においては、燃料電池200の出力に応じて、ラジエータファン204の起動開始タイミングを変えられる構成にしたので、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を行うことができる。また、燃料電池200の出力が高ければ高いほど、ラジエータファン204を早く起動させる構成にしたので、ラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を不足なく行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0049】
図6は本発明の第2の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図7は燃料電池の出力、放熱量、所定時間(t)後の冷却水温度、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第2の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、燃料電池200の出力電力の変化から冷却水温度変化を推定し、所定時間(t)後の冷却水温度が高ければ高いほどラジエータファン204の回転開始閾値を下げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0050】
図6において、まずステップS61では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力を読み込み、かつt時間後の冷却水の温度を推定する。t時間後の冷却水温度の推定手段としては、例えばモデル予測制御などが考えられる。モデル予測制御としては、例えば文献「日本機会学会誌、2002−12−Vol−105、P30”未来を予測して制御するモデル予測制御”」等に記載されている技術を使用する。
【0051】
ステップS62では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。ステップS63では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS64へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS65へ移行する。
【0052】
ステップS64では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS65では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0053】
ステップS66では、図7に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS61で算出したt時間後の冷却水温度が高くなればなるほど、さらにラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。 ただし、ステップS61で算出したt時間後の冷却水温度が高くなればなるほど、さらにラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0054】
ステップS67では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS66で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS68へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS68では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0055】
上記第2の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、燃料電池200の出力電力の変化から冷却水温度変化を推定し、所定時間(t)後の冷却水温度が高くなると推定された場合には、ラジエータファン204を早く起動させる構成にしたため、ラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を時間的な遅れなく、かつ冷却性能として不足なく行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0056】
図8は本発明の第3の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図9は燃料電池の出力、放熱量、車速、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第3の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、燃料電池車両の車速が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を上げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0057】
図8において、まずステップS81では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない車輪速演算部から車速の読み込みを行う。ステップS82では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0058】
ステップS83では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS84へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS85へ移行する。
【0059】
ステップS84では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS85では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0060】
ステップS86では、図9に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS81で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS81で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0061】
ステップS87では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS86で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS88へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS88では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0062】
上記第3の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、車速が高ければ高いほど、ラジエータファン204を遅く起動させる構成にしたので、必要以上の放熱を行わなくても、冷却性能を達成することができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0063】
図10は本発明の第4の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図11は燃料電池の出力、放熱量、外気温度、ならびにラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第4の実施形態の特徴とするところは、第1の実施形態に比べて、ラジエータファン204の回転開始閾値は、外気温度が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を下げるようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0064】
図10において、まずステップS101では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない外気温度検出部から外気温度の読み込みを行う。ステップS102では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0065】
ステップS103では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS104へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS105へ移行する。
【0066】
ステップS104では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS105では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0067】
ステップS106では、図11に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS101で読み込んだ外気温度が高くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態で算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS101で読み込んだ外気温度が高くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0068】
ステップS107では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS106で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS108へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS108では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0069】
上記第4の実施形態においては、第1の実施形態に比べて、外気温度が高ければ高いほど、ラジエータファン204の回転開始タイミングを早くする構成にしたので、ラジエータファン204の指令信号がラジエータファン204の起動か否かの小さい指令値のときでも、所望の放熱を行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【0070】
図12は本発明の第5の実施形態に係る制御手順を示すフローチャートであり、図13は車速とラジエータファン204の回転開始閾値との関係を示す図である。この第5の実施形態の特徴とするところは、第3の実施形態に比べて、車速が低い時は、冷却水が全量ラジエータ202の冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204を回転開始するようにしたことにあり、システムの構成は図1ならびに図2に示すものと同様である。
【0071】
図12において、まずステップS121では、図示しない燃料電池200の電力演算部から燃料電池200の出力電力の読み込みと、図示しない車輪速演算部から車速の読み込みを行う。ステップS122では、図示しない冷却制御演算部から目標放熱量を読み込む。
【0072】
ステップS123では、今回読み込んだ目標放熱量と前回読み込んだ目標放熱量とを比較して、目標放熱量が上昇している最中なのか、もしくは低下している最中なのかを判断する。判断結果において、目標放熱量が上昇中であれば、ステップS124へ進み、目標放熱量が下降中であればステップS125へ移行する。
【0073】
ステップS124では、目標放熱量が下降中であると判断されたため、目標放熱量が下降中であることを示す目標放熱量下降フラグをセットし、目標放熱量上昇フラグをクリアする。ステップS125では、目標放熱量が上昇中であると判断されたため、目標放熱量下降フラグをクリアし、目標放熱量上昇フラグをセットする。
【0074】
ステップS126では、図13に示すように、目標放熱量が上昇しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量が低い状態で算出する。ただし、ステップS121で読み込んだ車速が低くなればなるほど、冷却水が全量冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204の回転開始閾値を算出する。一方、目標放熱要求が低下しているときは、燃料電池200の出力が大きければ大きいほど、ラジエータファン204の回転停止閾値を要求放熱量が低い状態になるまでクリアしない。ただし、ステップS121で読み込んだ車速が低くなればなるほど、ラジエータファン204の回転開始閾値を要求放熱量の低い状態になるまでクリアしない。
【0075】
ステップS127では、目標放熱量から求められた目標放熱量指数に対応した第一の回転数がステップS126で算出したラジエータファン回転開始閾値を越えているか否かを判断する。判断結果において、第一の回転数が回転開始閾値を越えている場合にはステップS128へ移行し、第一の回転数がラジエータファン回転開始閾値を越えていない場合にはリターンへ移行する。ステップS128では、ラジエータファン204を起動し、起動後リターンへ移行する。
【0076】
上記第5の実施形態においては、第3の実施形態に比べて、車速が低い時には、冷却水が全量冷却水流路に切り替わるよりも低い要求冷却量からラジエータファン204の回転を開始する構成にしたので、冷却性能として不足なく冷却を行うことができる。従って、このような制御を行うことにより、消費電力を最小限に抑え、かつ冷却性能に不十分なく、冷却水の冷却制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の冷却制御装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示す燃料電池の冷却制御装置が適用される燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【図3】冷却制御操作量と実際の冷却性能を示す図である。
【図4】図3の(a)に示す部分の詳細を表す、燃料電池の出力、放熱量ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図5】第1の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、所定時間後の冷却水温度、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図8】第3の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、車速、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図10】第4の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図11】第4の実施形態における、燃料電池の出力、放熱量、外気温度、ならびにラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図12】第5の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【図13】第5の実施形態における、車速とラジエータファンの回転開始閾値との関係を示す図である。
【図14】従来の燃料電池の冷却システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
11…放熱量算出モジュール
12…冷却水分配比率算出モジュール
13…第一のファン回転数算出モジュール
14…ファン回転開始閾値算出モジュール
15…ファン回転開始判断モジュール
16…目標回転数算出モジュール
140,200…燃料電池
141,202…ラジエータ
142,204…ラジエータファン
143…ウォーターポンプ
144…サーモスタット
201…三方弁
203…バイパス流路
205…冷却水ポンプ
206…冷却水入り口温度センサ
Claims (6)
- 燃料電池を冷却する冷却水を冷却する冷却手段と、
必要に応じて前記冷却手段を空冷する冷却ファンとを備えた燃料電池の冷却システムを制御する燃料電池の冷却制御装置において、
所定の放熱量に基づいて、目標放熱量を指数化した目標放熱量指数を算出する放熱量算出手段と、
前記放熱量算出手段で算出された目標放熱量指数、ならびに前記燃料電池の発電出力に基づいて、前記冷却ファンの回転/停止を切り替える回転開始閾値を算出するファン回転開始閾値算出手段と、
前記ファン回転開始閾値算出手段で算出された回転開始閾値と目標放熱量を得るための前記冷却ファンの第1の回転数との比較結果に基づいて、前記冷却ファンの起動、停止を判断するファン回転開始判断手段と
を有することを特徴とする燃料電池の冷却制御装置。 - 前記ファン回転開始閾値算出手段は、前記燃料電池の発電出力が高ければ高いほど、前記冷却ファンの回転開始閾値を下げる
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却制御装置。 - 前記燃料電池の発電出力の変化に基づいて冷却水の温度変化を推定する推定手段を有し、
前記ファン回転開始閾値算出手段は、前記推定手段で推定した所定時間後の冷却水の温度が高ければ高いほど、前記冷却ファンの回転開始閾値を下げる
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却制御装置。 - 前記燃料電池を搭載した燃料電池車両の車速を検出する車速検出手段を有し、
前記ファン回転開始閾値算出手段は、前記車速検出手段で検出された車速が高ければ高いほど、前記冷却ファンの回転開始閾値を上げる
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却制御装置。 - 前記燃料電池の外気温度を検出する外気温検出手段を有し、
前記ファン回転開始閾値算出手段は、前記外気温検出手段で検出された外気温度が高ければ高いほど、前記冷却ファンの回転開始閾値を下げる
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却制御装置。 - 冷却水を前記冷却手段をバイパスさせるバイパス流路と、
前記冷却手段と前記バイパス流路とに冷却水を分配する冷却水分配手段とを備え、
前記車速検出手段で検出された車速が低い時は、冷却水の一部が前記バイパス流路を流れている状態から、前記冷却水分配手段により冷却水が全量前記冷却手段に流れる流路に切り替えられるよりも低い要求冷却量から前記冷却ファンの回転を開始する
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池の冷却制御装置。
Priority Applications (1)
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-
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- 2003-06-10 JP JP2003165172A patent/JP2005005040A/ja active Pending
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