JP2005004057A - 現像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像装置のコストダウンを図り、更に、現像剤担持体及びそれに内包された磁界発生手段と像担持体との間の距離を精度良く保証し、現像装置の画像安定性を図り、更に、消耗後に、現像剤担持体から、内部の磁界発生手段を分離でき、現像剤担持体をリユース可能とする現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体11上に形成された静電像を現像する現像装置1において、現像剤を収容する現像容器101と、像担持体11に対向配置され現像容器101内の現像剤を担持する現像剤担持体3bと、現像剤担持体3b内に設けられた磁界発生手段3aと、磁界発生手段3aを支持する支持部材と4、を有し、この支持部材4には、像担持体11もしくは像担持体11を支持する像担持体支持部材12に突き当たることで現像剤担持体3aと像担持体11間の距離を保証する距離保証部が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】像担持体11上に形成された静電像を現像する現像装置1において、現像剤を収容する現像容器101と、像担持体11に対向配置され現像容器101内の現像剤を担持する現像剤担持体3bと、現像剤担持体3b内に設けられた磁界発生手段3aと、磁界発生手段3aを支持する支持部材と4、を有し、この支持部材4には、像担持体11もしくは像担持体11を支持する像担持体支持部材12に突き当たることで現像剤担持体3aと像担持体11間の距離を保証する距離保証部が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等において用いられる、像担持体に形成された静電像に現像剤を転移し、現像動作を行う現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の現像装置100及び像担持体である感光体ドラム11の横断面図を図10に示し、現像装置100と感光体ドラム11の対向部である現像部を表す図10における直線A−Aの上視図を図11に示す。この現像装置100は、構成部材である現像容器101に収容された現像剤2を、像担持体である、ドラム状の感光体(感光体ドラム)11表面に供給して、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像するものである。
【0003】
この現像装置100は、現像容器101の内部に補給された現像剤2(トナー及びキャリア)を、現像容器101の現像部近傍の攪拌槽101aに移動させる搬送部材103と、攪拌槽101a内部に設けられた攪拌ローラ104、105と、現像容器101の感光体ドラム11に対向した開口に設けられた、感光体ドラム11に現像剤2を転移するための現像ローラ106と、現像ローラ106上の現像剤2の濃度を検知する濃度センサ107等により構成されている。
【0004】
そして、現像ローラ106は、内部に固定配置された、周面に沿った3〜8極の磁極で構成される磁界発生手段であるローラ状のフェライトマグネット等のマグネット106aと、その周面を覆って、それを内包している回転する中空の円筒体である現像剤担持体である現像スリーブ106bと、で構成されている。
【0005】
この現像装置100においては、スリーブ106bを回転させ、マグネット106aの吸着磁力によって、スリーブ106bに現像剤2を吸着させて現像を行ない、現像容器101内部側に設置されたマグネット106aの反発磁力N1極とN2極によって現像剤2を攪拌槽101aに戻している。
【0006】
次に従来例において、現像ローラ106上のスリーブ106bと感光体ドラム11間のギャップ(以後、「S−Dギャップ」と称する。)を保証する構成について説明する。
【0007】
図11において、現像ローラ106はAL管とされるスリーブ106bの両端からフランジ108、109が圧入されている。スリーブ106bの内部はフェライトマグネット106aが配置され、その両端をベアリング110に支持されている。
【0008】
現像ローラ106のフランジ108、109には内部がベアリング110、外部が摺動性、耐摩耗性良好な円筒状の樹脂である突き当てコロ111が配され、この突き当てコロ111の外周が所定圧で感光体ドラム11表面に当接しており、この構成によってS−Dギャップが保証されている。フランジ108、109の突き当てコロ111の現像ローラ106端部側にはベアリング112が配され、現像装置100の両側壁113a(フランジ108側)、113b(フランジ109側)に支持され、これによってフランジ108、109及びスリーブ106bを回動可能に支持している。
【0009】
マグネット106aはフランジ108内部を貫通し側壁113aより現像ローラ106端部側に突出している。更に、そのマグネット106aの突出部はD型の軸形状をしている。フランジ108側では、このフェライトマグネット106aのD型軸(不図示)を板金である極決め板114で側壁113aにビス固定している。フランジ109側には、スリーブ106bを回転させるための現像入力ギア115が取り付けられ、それによって固定している。
【0010】
スリーブ106bの回転はフランジ109の端部に固定された現像入力ギア115によって駆動が取られる構成になっている。
【0011】
以上の構成によって、スリーブ106bと感光体ドラム11の間のS−Dギャップが、突き当てコロ111が現像ローラ106のフランジ108、109に設置されていることにより保証され、マグネット106aが所定極にて固定されながら、スリーブ106bが回転する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の現像装置100においてはスリーブ106bが高価であるため現像装置100のコストおよび現像装置100を搭載した画像形成装置のコストも高くなってしまう問題点があった。
【0013】
又、従来例で説明したS−Dギャップを保証する方法では、S−Dギャップの保証精度、つまりS−Dギャップが等距離に維持されているかどうかは、スリーブ106bと感光体ドラム11の間に介在している、フランジ108、109と、突き当てコロ111と、の2つの部材の精度に依存する。又、マグネット106aと感光体ドラム11間の距離は、ベアリング110と、フランジ108、109と、突き当てコロ111と、の3部品の精度に依存することになる。これら3つの部品の部品精度の積み上げで、S−Dギャップ、マグネット106a−感光体ドラム11間ギャップ(以下、「M−Dギャップ」と称す。)の距離が決まってしまうため、これらの精度を向上させるには単品の精度を更に高精度にする必要があった。よって、これらの精度を高精度にした装置を作成することは、コストアップにつながる。又、単品精度を上げても所望の精度を得られないこともあった。
【0014】
そして、S−Dギャップはもちろんであるが、M−Dギャップの距離が不均一であると、スリーブ106bと感光体ドラム11間の吸着磁力・反発磁力にむらが生じ、現像不良などの問題になりがちである。
【0015】
又、従来、スリーブ106の製法はスリーブ106bの内部にマグネット106aを挿入し、両端をベアリング110で受けて、両端からフランジ108、109を圧入する方法が多い。その結果、スリーブ106b表面が耐久後に汚染したら、マグネット106aを含む現像ローラ106全部を廃却することとなり、まだ使えるマグネット106aをも捨ててしまうという無駄があった。
【0016】
従って、本発明の目的は、現像装置のコストダウンを図りながら、更に、現像剤担持体及びそれに内包された磁界発生手段と像担持体との間の距離を精度良く保証し、現像装置の画像安定性を図り、更に、消耗後に、現像剤担持体から、内部に設置されていた磁界発生手段を分離でき、現像剤担持体をリユース可能とする現像装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、
現像剤を収容する現像容器と、
前記像担持体に対向配置され前記現像容器内の現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体内に設けられた磁界発生手段と、
前記磁界発生手段を支持する支持部材と、を有し、
この支持部材には、前記像担持体もしくは前記像担持体を支持する像担持体支持部材に突き当たることで前記現像剤担持体と前記像担持体間の距離を保証する距離保証部が設けられていることを特徴とする現像装置を提供する。
【0018】
本発明の一実施態様によると、前記現像剤担持体を回転不可に設ける一方、前記磁界発生手段を回転自在に設けた。
【0019】
本発明の他の実施態様によると、前記現像剤担持体の片端に、先端側に突起した複数の突起部が形成されるように凸凹部が設けられ、該凸凹部が前記現像容器の側壁に設けられた凸凹状に形成された嵌合穴に嵌合して、前記現像剤担持体が固定支持される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。尚、従来例と同様の役割を持つ部品については同記号を記し説明を省略する。
【0021】
実施例1
まず、図8を用いて、本発明の一例である、特徴部分の現像装置1を搭載した画像形成装置17の動作について説明する。
【0022】
圧板18の下に載置された原稿(不図示)は原稿読み取り部19によって読み取られる。又、像担持体であるドラム状の感光体(感光体ドラム)11は、一次帯電器26によって所定の表面電位に帯電される。そして、読みとり部19によって、原稿から得られる画像情報に対応した画像信号が出力される。そして、感光体ドラム11の一次帯電器26によって帯電された表面上に、読みとり部19からの画像信号に対応して、露光装置27が露光Lを照射し、感光体ドラム11上に静電潜像が形成される。
【0023】
感光体ドラム11上に形成された静電潜像は本発明に係る現像装置1によって現像され、現像剤像(トナー像)に画像形成される。又、現像装置1内へのトナーの補給は現像装置1内に設けられたトナー残量センサー107(図3)に応じて所定量ホッパー20から補給される。
【0024】
給紙装置21に載置された転写紙Pは搬送パス22を経由して転写・分離部23へと搬送される。転写・分離部23で、画像形成されたトナー像は転写紙Pへ転写される。そして搬送部24、定着装置25を経由して画像形成装置17の外部へ排出される。
【0025】
尚、画像形成装置の構成については、これに限るものではなく、像担持体を複数有するものや、画像情報が他の方法で送信されるものでも、表面に静電潜像が形成される像担持体と、静電潜像を現像する現像装置を1個ずつ以上有するものなら適用できる。
【0026】
次に、図3において、本発明の一実施例である本実施例の現像装置1の構成を説明する。現像装置1の現像容器101内には、従来例である図10と同様に、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤2が収容され、現像剤2を現像容器101の現像部に近い部分である攪拌槽101aに搬送する搬送部材103と、攪拌槽101a内の現像剤2を攪拌する攪拌ローラ104、105と、が配置されている。
【0027】
そして、ここでも現像容器101の感光体ドラム11との対向部において開口しており、その開口には現像剤2を感光体ドラム11表面に搬送する現像ローラ3が設けられている。
【0028】
ここで、現像ローラ3の構成は従来例とは異なる。現像ローラ3に内包された磁界発生手段である、フェライトマグネット等のマグネット3aは、回転し、磁極もN極とS極とが交互に等間隔で配置されている。本実施例では、現像ローラ3の内部には、例えば外径16mmのフェライトマグネット3aが配置されており、N極とS極が約45°の間隔に配置されている。
【0029】
そして、本実施例の現像装置1の現像部付近の上視図である図1に示すように、現像剤担持体として、フェライトマグネット3aの外周には厚み約1mmの非磁性部材である例えばAL円管である現像スリーブ3bを配置している。現像スリーブ3bの両端には、支持部材であるベアリング4が所定の公差をもって嵌合し、ベアリング4がマグネット3aを回動支持している。そして、ベアリング4の外側をキンテイ5によって固定し、マグネット3aのスラスト方向の動作を規制している。
【0030】
つまり、現像剤担持体である現像ローラの構成において、従来例では、固定したマグネット106aの周囲をスリーブ106bが回転していたのに対し、本実施例では、固定したスリーブ3b内にて交番磁極を配置したマグネット3aが回転している。
【0031】
このように、現像スリーブ3b内部のマグネット3aを回転させ、固定された現像スリーブ3b上にトナーを搬送させる現像方式を用いた現像装置1にすることによって、現像スリーブ3bの振れ精度などの等級を落とすことができる。それによって、現像スリーブ3bの製造コストを大幅に下げることができる。
【0032】
例えば、この現像スリーブは、精度の粗い平板から円筒形状に曲げて形成することができ、円筒状のアルミ軸から削り出す必要がなくなる。そのため、従来のスリーブに比べて単体コストが安く、大幅なコストダウンが見込める。従って、現像スリーブの単体コストが大幅に下げられるため、現像装置自体のイニシャルコストダウン及び現像装置を搭載した画像形成装置のランニングコストを下げることができる。これは一般ユーザーやコンビニエンスストアーへ画像形成装置を売り込む際、強力なセールスポイントになり、他の製品との差別化を図ることができる。
【0033】
このように、比較的コストの安い平板から筒状に曲げて円筒形状形状にした現像スリーブでは、必ず平板の端と端との継ぎ部に細い隙間が形成されてしまう。ここで、本実施例の現像スリーブ3bの表面には、図3に示すように、現像スリーブ3bの軸心水平面から斜め下方45°方向に、PET等の樹脂シートであるトナー掻き落とし部材10が貼り付けられ、内部のマグネット3a側へトナーが入り込まない構成にされている。
【0034】
本発明で、は現像ローラ3の脱着にも工夫を加えている。現像スリーブ3bの片端は、図5に示すように所定の間隔で突起した複数の断面円弧状の突起部が形成されるように本実施例では切り欠いた凸凹部301が設けられている。そして、この凸凹部301が図1に示す現像容器101の側壁113aに設けられた、図6に示すような、嵌合穴である、凸凹状に本実施例では切り欠いて形成された穴7aに所定の公差をもって、嵌合するようにしている。
【0035】
現像スリーブ3bのもう一方の端部は現像容器101の側壁113bに設けられた現像スリーブ3bの外径と同じ寸法の嵌合穴である、凸凹部が設けられていない丸穴8に所定の公差をもって嵌合している。
【0036】
更に、図1に示すように、現像容器101にビス固定されている板金であるストッパー9によって現像スリーブ3bはスラスト規制されている。
【0037】
現像ローラ3を現像容器101内部に装着する際、まず片端を丸穴8より挿入し、もう片端を現像スリーブ3bの凸凹部301が凸凹状に切り欠いた嵌合穴7aに嵌合させる。この時、現像ローラ3を挿入し易いようにガイド部材(不図示)等でガイドする構成にしても良い。最後まで現像ローラ3を挿入したら、ストッパー9を現像容器101に固定する。
【0038】
このような構成にすることによって、現像ローラ3は現像容器101に回動しないように精度良く支持され、更に脱着が容易になる。
【0039】
次に、この現像装置1の現像動作について説明する。
【0040】
フェライトマグネット3a、搬送部材103、攪拌ローラ104、105は現像開始と同時に画像形成装置(不図示)に設けられた駆動源であるモータ(不図示)から駆動が伝達され、図3の矢印方向へそれぞれ回転する。攪拌槽101a内の現像剤2は回転しているマグネット3aの磁力によって現像スリーブ3b上に付着する。
【0041】
図4は現像スリーブ3b上に付着した現像剤2を構成するキャリア2aとトナー2bの動作原理を説明した説明図である。
【0042】
現像スリーブ3b上に付着した現像剤2は、図4(a)に示すようにキャリア2aとその周辺に付着したトナー2bと共にマグネット3aから発生する磁力線の方向に穂立ちする。
【0043】
次にマグネット3aが矢印の方向に移動すると、図4(b)に示すように磁力線の移動により現像剤2はマグネット3aの表面が移動する方向Xと反対方向Yへ傾く。
【0044】
そして、図4(c)に示すように現像剤2は完全に現像スリーブ3b表面に横に倒れてしまう。この時、現像剤2aの穂の両端部のキャリア201aと202aに注目すると、マグネット3a進行方向X下流側端部のキャリア201aの現像スリーブ3bへの吸着力よりも上流側端部のキャリア202aの現像スリーブ3bへの吸着力が磁力線の移動により次第に大きくなる。
【0045】
そして、図4(d)に示すように、現像剤2はキャリア202aを支点として立ち上がる。つまりマグネット3aの極1周期で現像剤2の穂の高さ分、移動するのである。又、マグネット3aの移動方向Xと現像剤2の搬送方向Yは逆方向であることがわかる。
【0046】
このように現像スリーブ3b上を移動した現像剤2中のトナー2bは潜像が形成された感光体ドラム11表面に移動し、現像が行われる。現像時の残留トナー2b及びキャリア2aは掻き落とし部材10によって現像スリーブ3bから掻き取られ、攪拌槽101aに戻される。戻された現像剤2は攪拌ローラ104、105によって充分に攪拌され再び現像スリーブ3b上に吸着される。
【0047】
ここで、本発明の特徴部分である、現像スリーブ3bの表面と感光体ドラム11の間の距離であるS−Dギャップを保証する構成について説明する。
【0048】
本発明では、マグネット3bを回動可能に支持している支持部材4を、感光体ドラム11を支持する像担持体支持部材であるフランジ12に突き当てることにより、つまり実質的には感光体ドラム11に突き当てることにより、S−Dギャップ即ち現像スリーブ3aと感光体ドラム11との間の距離を保証することを特徴としている。
【0049】
具体的にいえば、図1に示すように、マグネット3aを回動支持する支持部材であるベアリング4は距離保証部として現像スリーブ3bの両端部に対して約10mm程度、突出するようにしている。そして、このベアリング4の外径を、感光体ドラム11を支持している像担持体支持部材である、樹脂で構成されたフランジ12に突き当てる事でS−Dギャップを保証している。尚、ベアリング4を感光体ドラム11に突き当てても良い。
【0050】
又、フランジ12は、感光体ドラム11を回動可能な公差をもってその両端を支持し、感光体ドラム11を含めたドラムキット13の側板14a、14bに固定支持されている。感光体ドラム11の駆動は、画像形成装置(不図示)から駆動を受ける構成になっている。
【0051】
そして、現像装置1はドラムキット13に対して接離可能に構成され、更にドラムキット13の方向に付勢手段(不図示)をもって、付勢している。図1は、付勢前の上視図で図2は付勢後の上視図である。
【0052】
現像装置1をドラムキット13に付勢してからマグネット3aを回転駆動することにより、現像装置1をドラムキット13に押し当てるように構成している。
【0053】
フェライトマグネット3aの一端には現像入力ギア15が固定され、画像形成装置本体(不図示)からの駆動を受けている。
【0054】
図7は、この駆動系の断面概略を示したものであるが、現像装置1を搭載している画像形成装置17側に取り付けられた現像駆動ギア16より駆動を受けて現像入力ギア15が矢印方向へ約1000rpmで回転する。この時、現像入力ギア15は感光体ドラム11に向かう方向である矢印A方向へ駆動伝達力を受ける。そのため、現像装置1もドラムキット13の方向へ付勢される。このような構成により、駆動時も常に現像スリーブ3bを感光体ドラム11方向へ付勢させることができ、S−Dギャップを精度良く保証している。
【0055】
以上のように、本実施例では、マグネット3aを支持しているベアリング4の外周面を感光体ドラム11か又は感光体ドラム11を支持しているドラムフランジ4に当接させることでS−Dギャップを保証する。
【0056】
この手段によりベアリング4を軸心として回転しているマグネット3aの外周とドラム11の間の距離を精度良く保証することができる。これによって、マグネット3aとドラム11間に形成させる磁力を均一にし、現像装置1の画像安定性が向上する。
【0057】
又、円筒状の現像スリーブ3bの端部に設けられた凸凹部7を現像容器101に凸凹状に設けられた円弧状の嵌合穴7aに嵌合させる構成にし、現像スリーブ3bを現像装置1から脱着可能にしている。
【0058】
更に、現像スリーブ3bとマグネット3aとマグネット3aを支持するベアリング4が単体で構成されているため、マグネット3aの取り出しが容易になり、マグネット3aのリユースが可能になる。
【0059】
ここで、本実施例では現像スリーブ3bを静止させ、その内部のフェライトマグネット3aを回転させて現像を行う構成であるが、本発明の特徴構成である、マグネット3を支持する部材によってS−Dギャップを保証する構成は、現像スリーブを回転させ、フェライトマグネットを静止させる構成や、現像スリーブを回転させ、フェライトマグネットも回転させる構成においても、本発明は、容易に適用可能である。
【0060】
実施例2
図9は実施例2の現像装置1’と感光体ドラム11の上視図である。実施例1、従来例と同様の役割を持つ部品については同符号を記し、説明を省略する。
【0061】
実施例1と異なる所は実施例1が図1に示すようにベアリング4を感光体ドラム11が回動支持しているフランジ12に突き当てることでS−Dギャップを保証していたのに対して、実施例2では図9に示すように、ベアリング4に回動可能な突き当てコロ4’を取り付け、つまり、ベアリング4に設けられた距離保証部として突き当てコロ4’を感光体ドラム11に当接させている。構成によっては、感光体ドラム11を支持する像担持体支持部材であるフランジ12に突き当てることもある。
【0062】
マグネット3aはベアリング4によって、回動可能に支持されている。ベアリング4の外周には摺動性が良好で耐摩耗性が優れている樹脂材、例えばPIにフッ素コーテイングを施した樹脂材である突き当てコロ4’がベアリング4の外周面に対して回動可能に取り付けられている。マグネット3aはベアリング4、突き当てコロ4’の外側に取り付けられたキンテイ5によってスラスト規制されている。
【0063】
現像装置1’は実施例1の現像装置1と同様に付勢手段(不図示)及び実施例1で説明した駆動伝達手段である現像入力ギア15の駆動伝達力によってドラムキット13内の感光体ドラム11表面に突き当てコロ4’が突き当てられ、S−Dギャップが保証される。
【0064】
感光体ドラム11は、フランジ12に回動可能に支持され、ドラムキット13の容器側板14a、14bに固定支持されている。
【0065】
本実施例においても、実施例1と同様の効果があり、S−Dギャップの保証構成は、現像スリーブが固定するマグネットの周囲を回転する構成の現像装置においても適用可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、現像剤を収容する現像容器と、像担持体に対向配置され前記現像容器内の現像剤を担持する現像剤担持体と、現像剤担持体内に設けられた磁界発生手段と、磁界発生手段を支持する支持部材と、を有し、この支持部材には、像担持体もしくは像担持体を支持する像担持体支持部材に突き当たることで現像剤担持体と像担持体間の距離を保証する距離保証部が設けられている現像装置であるので、従来の現像装置のように現像剤担持体である円筒状の現像スリーブ表面と像担持体の感光体ドラム表面を保証するのではなく、スリーブの内部にある磁界発生手段のマグネットと感光体ドラム間の距離を精度良く保証することができる。これによって、マグネットと感光体ドラム間の磁力にむらがなくなり、安定した現像が得られる。
【0067】
そして、現像剤担持体を回転不可に設ける一方、磁界発生手段を回転自在に設けたことで、マグネットが回転して、その周囲に固定された現像スリーブ上にトナーを搬送させる現像方式を用いた現像装置にすることによって、現像スリーブの振れ精度などの等級を落とすことができる。それによって、現像スリーブの製造コストを大幅に下げることができる。
【0068】
又、円筒状の現像スリーブの端部に設けられた凸凹部を現像容器に明けられた円弧形の凸凹状に形成した穴に嵌合させる構成にすることで、現像スリーブ内のマグネットを簡単に脱着できるため、現像スリーブの組み立て、分解が容易になる。その結果、異種材料の分別廃棄が可能になり環境保護に貢献できる。
【0069】
又、従来のようにマグネット、スリーブ、支持部材として使用されるベアリングを一体で製作せずに、現像スリーブとマグネットとマグネットを支持するベアリングが単体で構成されているため、マグネットの取り出しが容易になり、マグネットのリユースが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【図2】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【図3】本発明に係る像担持体と現像装置の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る現像剤担持体の一例による現像剤搬送の様子を示す説明図である。
【図5】本発明に係る円筒体凸凹部の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る現像容器側壁嵌合穴の一例を示す正面図である。
【図7】本発明に係る現像剤担持体の一例の駆動構成を示す概略構成図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図9】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の他の例を示す上視図である。
【図10】従来の像担持体と現像装置の一例を示す断面図である。
【図11】従来の像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【符号の説明】
1、1’ 現像装置
2 現像剤
3 現像ローラ
3a マグネット(磁界発生手段)
3b 現像スリーブ(現像剤担持体)
4 ベアリング(支持部材)
7a 嵌合穴
11 感光体ドラム(像担持体)
12 フランジ(像担持体支持部材)
13 感光体ドラムユニット
14a、14b ドラムキット側板
15 現像入力ギア
101 現像容器
113a、113b 現像容器側壁
301 凸凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等において用いられる、像担持体に形成された静電像に現像剤を転移し、現像動作を行う現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の現像装置100及び像担持体である感光体ドラム11の横断面図を図10に示し、現像装置100と感光体ドラム11の対向部である現像部を表す図10における直線A−Aの上視図を図11に示す。この現像装置100は、構成部材である現像容器101に収容された現像剤2を、像担持体である、ドラム状の感光体(感光体ドラム)11表面に供給して、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像するものである。
【0003】
この現像装置100は、現像容器101の内部に補給された現像剤2(トナー及びキャリア)を、現像容器101の現像部近傍の攪拌槽101aに移動させる搬送部材103と、攪拌槽101a内部に設けられた攪拌ローラ104、105と、現像容器101の感光体ドラム11に対向した開口に設けられた、感光体ドラム11に現像剤2を転移するための現像ローラ106と、現像ローラ106上の現像剤2の濃度を検知する濃度センサ107等により構成されている。
【0004】
そして、現像ローラ106は、内部に固定配置された、周面に沿った3〜8極の磁極で構成される磁界発生手段であるローラ状のフェライトマグネット等のマグネット106aと、その周面を覆って、それを内包している回転する中空の円筒体である現像剤担持体である現像スリーブ106bと、で構成されている。
【0005】
この現像装置100においては、スリーブ106bを回転させ、マグネット106aの吸着磁力によって、スリーブ106bに現像剤2を吸着させて現像を行ない、現像容器101内部側に設置されたマグネット106aの反発磁力N1極とN2極によって現像剤2を攪拌槽101aに戻している。
【0006】
次に従来例において、現像ローラ106上のスリーブ106bと感光体ドラム11間のギャップ(以後、「S−Dギャップ」と称する。)を保証する構成について説明する。
【0007】
図11において、現像ローラ106はAL管とされるスリーブ106bの両端からフランジ108、109が圧入されている。スリーブ106bの内部はフェライトマグネット106aが配置され、その両端をベアリング110に支持されている。
【0008】
現像ローラ106のフランジ108、109には内部がベアリング110、外部が摺動性、耐摩耗性良好な円筒状の樹脂である突き当てコロ111が配され、この突き当てコロ111の外周が所定圧で感光体ドラム11表面に当接しており、この構成によってS−Dギャップが保証されている。フランジ108、109の突き当てコロ111の現像ローラ106端部側にはベアリング112が配され、現像装置100の両側壁113a(フランジ108側)、113b(フランジ109側)に支持され、これによってフランジ108、109及びスリーブ106bを回動可能に支持している。
【0009】
マグネット106aはフランジ108内部を貫通し側壁113aより現像ローラ106端部側に突出している。更に、そのマグネット106aの突出部はD型の軸形状をしている。フランジ108側では、このフェライトマグネット106aのD型軸(不図示)を板金である極決め板114で側壁113aにビス固定している。フランジ109側には、スリーブ106bを回転させるための現像入力ギア115が取り付けられ、それによって固定している。
【0010】
スリーブ106bの回転はフランジ109の端部に固定された現像入力ギア115によって駆動が取られる構成になっている。
【0011】
以上の構成によって、スリーブ106bと感光体ドラム11の間のS−Dギャップが、突き当てコロ111が現像ローラ106のフランジ108、109に設置されていることにより保証され、マグネット106aが所定極にて固定されながら、スリーブ106bが回転する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の現像装置100においてはスリーブ106bが高価であるため現像装置100のコストおよび現像装置100を搭載した画像形成装置のコストも高くなってしまう問題点があった。
【0013】
又、従来例で説明したS−Dギャップを保証する方法では、S−Dギャップの保証精度、つまりS−Dギャップが等距離に維持されているかどうかは、スリーブ106bと感光体ドラム11の間に介在している、フランジ108、109と、突き当てコロ111と、の2つの部材の精度に依存する。又、マグネット106aと感光体ドラム11間の距離は、ベアリング110と、フランジ108、109と、突き当てコロ111と、の3部品の精度に依存することになる。これら3つの部品の部品精度の積み上げで、S−Dギャップ、マグネット106a−感光体ドラム11間ギャップ(以下、「M−Dギャップ」と称す。)の距離が決まってしまうため、これらの精度を向上させるには単品の精度を更に高精度にする必要があった。よって、これらの精度を高精度にした装置を作成することは、コストアップにつながる。又、単品精度を上げても所望の精度を得られないこともあった。
【0014】
そして、S−Dギャップはもちろんであるが、M−Dギャップの距離が不均一であると、スリーブ106bと感光体ドラム11間の吸着磁力・反発磁力にむらが生じ、現像不良などの問題になりがちである。
【0015】
又、従来、スリーブ106の製法はスリーブ106bの内部にマグネット106aを挿入し、両端をベアリング110で受けて、両端からフランジ108、109を圧入する方法が多い。その結果、スリーブ106b表面が耐久後に汚染したら、マグネット106aを含む現像ローラ106全部を廃却することとなり、まだ使えるマグネット106aをも捨ててしまうという無駄があった。
【0016】
従って、本発明の目的は、現像装置のコストダウンを図りながら、更に、現像剤担持体及びそれに内包された磁界発生手段と像担持体との間の距離を精度良く保証し、現像装置の画像安定性を図り、更に、消耗後に、現像剤担持体から、内部に設置されていた磁界発生手段を分離でき、現像剤担持体をリユース可能とする現像装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、
現像剤を収容する現像容器と、
前記像担持体に対向配置され前記現像容器内の現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体内に設けられた磁界発生手段と、
前記磁界発生手段を支持する支持部材と、を有し、
この支持部材には、前記像担持体もしくは前記像担持体を支持する像担持体支持部材に突き当たることで前記現像剤担持体と前記像担持体間の距離を保証する距離保証部が設けられていることを特徴とする現像装置を提供する。
【0018】
本発明の一実施態様によると、前記現像剤担持体を回転不可に設ける一方、前記磁界発生手段を回転自在に設けた。
【0019】
本発明の他の実施態様によると、前記現像剤担持体の片端に、先端側に突起した複数の突起部が形成されるように凸凹部が設けられ、該凸凹部が前記現像容器の側壁に設けられた凸凹状に形成された嵌合穴に嵌合して、前記現像剤担持体が固定支持される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。尚、従来例と同様の役割を持つ部品については同記号を記し説明を省略する。
【0021】
実施例1
まず、図8を用いて、本発明の一例である、特徴部分の現像装置1を搭載した画像形成装置17の動作について説明する。
【0022】
圧板18の下に載置された原稿(不図示)は原稿読み取り部19によって読み取られる。又、像担持体であるドラム状の感光体(感光体ドラム)11は、一次帯電器26によって所定の表面電位に帯電される。そして、読みとり部19によって、原稿から得られる画像情報に対応した画像信号が出力される。そして、感光体ドラム11の一次帯電器26によって帯電された表面上に、読みとり部19からの画像信号に対応して、露光装置27が露光Lを照射し、感光体ドラム11上に静電潜像が形成される。
【0023】
感光体ドラム11上に形成された静電潜像は本発明に係る現像装置1によって現像され、現像剤像(トナー像)に画像形成される。又、現像装置1内へのトナーの補給は現像装置1内に設けられたトナー残量センサー107(図3)に応じて所定量ホッパー20から補給される。
【0024】
給紙装置21に載置された転写紙Pは搬送パス22を経由して転写・分離部23へと搬送される。転写・分離部23で、画像形成されたトナー像は転写紙Pへ転写される。そして搬送部24、定着装置25を経由して画像形成装置17の外部へ排出される。
【0025】
尚、画像形成装置の構成については、これに限るものではなく、像担持体を複数有するものや、画像情報が他の方法で送信されるものでも、表面に静電潜像が形成される像担持体と、静電潜像を現像する現像装置を1個ずつ以上有するものなら適用できる。
【0026】
次に、図3において、本発明の一実施例である本実施例の現像装置1の構成を説明する。現像装置1の現像容器101内には、従来例である図10と同様に、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤2が収容され、現像剤2を現像容器101の現像部に近い部分である攪拌槽101aに搬送する搬送部材103と、攪拌槽101a内の現像剤2を攪拌する攪拌ローラ104、105と、が配置されている。
【0027】
そして、ここでも現像容器101の感光体ドラム11との対向部において開口しており、その開口には現像剤2を感光体ドラム11表面に搬送する現像ローラ3が設けられている。
【0028】
ここで、現像ローラ3の構成は従来例とは異なる。現像ローラ3に内包された磁界発生手段である、フェライトマグネット等のマグネット3aは、回転し、磁極もN極とS極とが交互に等間隔で配置されている。本実施例では、現像ローラ3の内部には、例えば外径16mmのフェライトマグネット3aが配置されており、N極とS極が約45°の間隔に配置されている。
【0029】
そして、本実施例の現像装置1の現像部付近の上視図である図1に示すように、現像剤担持体として、フェライトマグネット3aの外周には厚み約1mmの非磁性部材である例えばAL円管である現像スリーブ3bを配置している。現像スリーブ3bの両端には、支持部材であるベアリング4が所定の公差をもって嵌合し、ベアリング4がマグネット3aを回動支持している。そして、ベアリング4の外側をキンテイ5によって固定し、マグネット3aのスラスト方向の動作を規制している。
【0030】
つまり、現像剤担持体である現像ローラの構成において、従来例では、固定したマグネット106aの周囲をスリーブ106bが回転していたのに対し、本実施例では、固定したスリーブ3b内にて交番磁極を配置したマグネット3aが回転している。
【0031】
このように、現像スリーブ3b内部のマグネット3aを回転させ、固定された現像スリーブ3b上にトナーを搬送させる現像方式を用いた現像装置1にすることによって、現像スリーブ3bの振れ精度などの等級を落とすことができる。それによって、現像スリーブ3bの製造コストを大幅に下げることができる。
【0032】
例えば、この現像スリーブは、精度の粗い平板から円筒形状に曲げて形成することができ、円筒状のアルミ軸から削り出す必要がなくなる。そのため、従来のスリーブに比べて単体コストが安く、大幅なコストダウンが見込める。従って、現像スリーブの単体コストが大幅に下げられるため、現像装置自体のイニシャルコストダウン及び現像装置を搭載した画像形成装置のランニングコストを下げることができる。これは一般ユーザーやコンビニエンスストアーへ画像形成装置を売り込む際、強力なセールスポイントになり、他の製品との差別化を図ることができる。
【0033】
このように、比較的コストの安い平板から筒状に曲げて円筒形状形状にした現像スリーブでは、必ず平板の端と端との継ぎ部に細い隙間が形成されてしまう。ここで、本実施例の現像スリーブ3bの表面には、図3に示すように、現像スリーブ3bの軸心水平面から斜め下方45°方向に、PET等の樹脂シートであるトナー掻き落とし部材10が貼り付けられ、内部のマグネット3a側へトナーが入り込まない構成にされている。
【0034】
本発明で、は現像ローラ3の脱着にも工夫を加えている。現像スリーブ3bの片端は、図5に示すように所定の間隔で突起した複数の断面円弧状の突起部が形成されるように本実施例では切り欠いた凸凹部301が設けられている。そして、この凸凹部301が図1に示す現像容器101の側壁113aに設けられた、図6に示すような、嵌合穴である、凸凹状に本実施例では切り欠いて形成された穴7aに所定の公差をもって、嵌合するようにしている。
【0035】
現像スリーブ3bのもう一方の端部は現像容器101の側壁113bに設けられた現像スリーブ3bの外径と同じ寸法の嵌合穴である、凸凹部が設けられていない丸穴8に所定の公差をもって嵌合している。
【0036】
更に、図1に示すように、現像容器101にビス固定されている板金であるストッパー9によって現像スリーブ3bはスラスト規制されている。
【0037】
現像ローラ3を現像容器101内部に装着する際、まず片端を丸穴8より挿入し、もう片端を現像スリーブ3bの凸凹部301が凸凹状に切り欠いた嵌合穴7aに嵌合させる。この時、現像ローラ3を挿入し易いようにガイド部材(不図示)等でガイドする構成にしても良い。最後まで現像ローラ3を挿入したら、ストッパー9を現像容器101に固定する。
【0038】
このような構成にすることによって、現像ローラ3は現像容器101に回動しないように精度良く支持され、更に脱着が容易になる。
【0039】
次に、この現像装置1の現像動作について説明する。
【0040】
フェライトマグネット3a、搬送部材103、攪拌ローラ104、105は現像開始と同時に画像形成装置(不図示)に設けられた駆動源であるモータ(不図示)から駆動が伝達され、図3の矢印方向へそれぞれ回転する。攪拌槽101a内の現像剤2は回転しているマグネット3aの磁力によって現像スリーブ3b上に付着する。
【0041】
図4は現像スリーブ3b上に付着した現像剤2を構成するキャリア2aとトナー2bの動作原理を説明した説明図である。
【0042】
現像スリーブ3b上に付着した現像剤2は、図4(a)に示すようにキャリア2aとその周辺に付着したトナー2bと共にマグネット3aから発生する磁力線の方向に穂立ちする。
【0043】
次にマグネット3aが矢印の方向に移動すると、図4(b)に示すように磁力線の移動により現像剤2はマグネット3aの表面が移動する方向Xと反対方向Yへ傾く。
【0044】
そして、図4(c)に示すように現像剤2は完全に現像スリーブ3b表面に横に倒れてしまう。この時、現像剤2aの穂の両端部のキャリア201aと202aに注目すると、マグネット3a進行方向X下流側端部のキャリア201aの現像スリーブ3bへの吸着力よりも上流側端部のキャリア202aの現像スリーブ3bへの吸着力が磁力線の移動により次第に大きくなる。
【0045】
そして、図4(d)に示すように、現像剤2はキャリア202aを支点として立ち上がる。つまりマグネット3aの極1周期で現像剤2の穂の高さ分、移動するのである。又、マグネット3aの移動方向Xと現像剤2の搬送方向Yは逆方向であることがわかる。
【0046】
このように現像スリーブ3b上を移動した現像剤2中のトナー2bは潜像が形成された感光体ドラム11表面に移動し、現像が行われる。現像時の残留トナー2b及びキャリア2aは掻き落とし部材10によって現像スリーブ3bから掻き取られ、攪拌槽101aに戻される。戻された現像剤2は攪拌ローラ104、105によって充分に攪拌され再び現像スリーブ3b上に吸着される。
【0047】
ここで、本発明の特徴部分である、現像スリーブ3bの表面と感光体ドラム11の間の距離であるS−Dギャップを保証する構成について説明する。
【0048】
本発明では、マグネット3bを回動可能に支持している支持部材4を、感光体ドラム11を支持する像担持体支持部材であるフランジ12に突き当てることにより、つまり実質的には感光体ドラム11に突き当てることにより、S−Dギャップ即ち現像スリーブ3aと感光体ドラム11との間の距離を保証することを特徴としている。
【0049】
具体的にいえば、図1に示すように、マグネット3aを回動支持する支持部材であるベアリング4は距離保証部として現像スリーブ3bの両端部に対して約10mm程度、突出するようにしている。そして、このベアリング4の外径を、感光体ドラム11を支持している像担持体支持部材である、樹脂で構成されたフランジ12に突き当てる事でS−Dギャップを保証している。尚、ベアリング4を感光体ドラム11に突き当てても良い。
【0050】
又、フランジ12は、感光体ドラム11を回動可能な公差をもってその両端を支持し、感光体ドラム11を含めたドラムキット13の側板14a、14bに固定支持されている。感光体ドラム11の駆動は、画像形成装置(不図示)から駆動を受ける構成になっている。
【0051】
そして、現像装置1はドラムキット13に対して接離可能に構成され、更にドラムキット13の方向に付勢手段(不図示)をもって、付勢している。図1は、付勢前の上視図で図2は付勢後の上視図である。
【0052】
現像装置1をドラムキット13に付勢してからマグネット3aを回転駆動することにより、現像装置1をドラムキット13に押し当てるように構成している。
【0053】
フェライトマグネット3aの一端には現像入力ギア15が固定され、画像形成装置本体(不図示)からの駆動を受けている。
【0054】
図7は、この駆動系の断面概略を示したものであるが、現像装置1を搭載している画像形成装置17側に取り付けられた現像駆動ギア16より駆動を受けて現像入力ギア15が矢印方向へ約1000rpmで回転する。この時、現像入力ギア15は感光体ドラム11に向かう方向である矢印A方向へ駆動伝達力を受ける。そのため、現像装置1もドラムキット13の方向へ付勢される。このような構成により、駆動時も常に現像スリーブ3bを感光体ドラム11方向へ付勢させることができ、S−Dギャップを精度良く保証している。
【0055】
以上のように、本実施例では、マグネット3aを支持しているベアリング4の外周面を感光体ドラム11か又は感光体ドラム11を支持しているドラムフランジ4に当接させることでS−Dギャップを保証する。
【0056】
この手段によりベアリング4を軸心として回転しているマグネット3aの外周とドラム11の間の距離を精度良く保証することができる。これによって、マグネット3aとドラム11間に形成させる磁力を均一にし、現像装置1の画像安定性が向上する。
【0057】
又、円筒状の現像スリーブ3bの端部に設けられた凸凹部7を現像容器101に凸凹状に設けられた円弧状の嵌合穴7aに嵌合させる構成にし、現像スリーブ3bを現像装置1から脱着可能にしている。
【0058】
更に、現像スリーブ3bとマグネット3aとマグネット3aを支持するベアリング4が単体で構成されているため、マグネット3aの取り出しが容易になり、マグネット3aのリユースが可能になる。
【0059】
ここで、本実施例では現像スリーブ3bを静止させ、その内部のフェライトマグネット3aを回転させて現像を行う構成であるが、本発明の特徴構成である、マグネット3を支持する部材によってS−Dギャップを保証する構成は、現像スリーブを回転させ、フェライトマグネットを静止させる構成や、現像スリーブを回転させ、フェライトマグネットも回転させる構成においても、本発明は、容易に適用可能である。
【0060】
実施例2
図9は実施例2の現像装置1’と感光体ドラム11の上視図である。実施例1、従来例と同様の役割を持つ部品については同符号を記し、説明を省略する。
【0061】
実施例1と異なる所は実施例1が図1に示すようにベアリング4を感光体ドラム11が回動支持しているフランジ12に突き当てることでS−Dギャップを保証していたのに対して、実施例2では図9に示すように、ベアリング4に回動可能な突き当てコロ4’を取り付け、つまり、ベアリング4に設けられた距離保証部として突き当てコロ4’を感光体ドラム11に当接させている。構成によっては、感光体ドラム11を支持する像担持体支持部材であるフランジ12に突き当てることもある。
【0062】
マグネット3aはベアリング4によって、回動可能に支持されている。ベアリング4の外周には摺動性が良好で耐摩耗性が優れている樹脂材、例えばPIにフッ素コーテイングを施した樹脂材である突き当てコロ4’がベアリング4の外周面に対して回動可能に取り付けられている。マグネット3aはベアリング4、突き当てコロ4’の外側に取り付けられたキンテイ5によってスラスト規制されている。
【0063】
現像装置1’は実施例1の現像装置1と同様に付勢手段(不図示)及び実施例1で説明した駆動伝達手段である現像入力ギア15の駆動伝達力によってドラムキット13内の感光体ドラム11表面に突き当てコロ4’が突き当てられ、S−Dギャップが保証される。
【0064】
感光体ドラム11は、フランジ12に回動可能に支持され、ドラムキット13の容器側板14a、14bに固定支持されている。
【0065】
本実施例においても、実施例1と同様の効果があり、S−Dギャップの保証構成は、現像スリーブが固定するマグネットの周囲を回転する構成の現像装置においても適用可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、現像剤を収容する現像容器と、像担持体に対向配置され前記現像容器内の現像剤を担持する現像剤担持体と、現像剤担持体内に設けられた磁界発生手段と、磁界発生手段を支持する支持部材と、を有し、この支持部材には、像担持体もしくは像担持体を支持する像担持体支持部材に突き当たることで現像剤担持体と像担持体間の距離を保証する距離保証部が設けられている現像装置であるので、従来の現像装置のように現像剤担持体である円筒状の現像スリーブ表面と像担持体の感光体ドラム表面を保証するのではなく、スリーブの内部にある磁界発生手段のマグネットと感光体ドラム間の距離を精度良く保証することができる。これによって、マグネットと感光体ドラム間の磁力にむらがなくなり、安定した現像が得られる。
【0067】
そして、現像剤担持体を回転不可に設ける一方、磁界発生手段を回転自在に設けたことで、マグネットが回転して、その周囲に固定された現像スリーブ上にトナーを搬送させる現像方式を用いた現像装置にすることによって、現像スリーブの振れ精度などの等級を落とすことができる。それによって、現像スリーブの製造コストを大幅に下げることができる。
【0068】
又、円筒状の現像スリーブの端部に設けられた凸凹部を現像容器に明けられた円弧形の凸凹状に形成した穴に嵌合させる構成にすることで、現像スリーブ内のマグネットを簡単に脱着できるため、現像スリーブの組み立て、分解が容易になる。その結果、異種材料の分別廃棄が可能になり環境保護に貢献できる。
【0069】
又、従来のようにマグネット、スリーブ、支持部材として使用されるベアリングを一体で製作せずに、現像スリーブとマグネットとマグネットを支持するベアリングが単体で構成されているため、マグネットの取り出しが容易になり、マグネットのリユースが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【図2】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【図3】本発明に係る像担持体と現像装置の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る現像剤担持体の一例による現像剤搬送の様子を示す説明図である。
【図5】本発明に係る円筒体凸凹部の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る現像容器側壁嵌合穴の一例を示す正面図である。
【図7】本発明に係る現像剤担持体の一例の駆動構成を示す概略構成図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図9】本発明に係る像担持体と現像剤担持体の他の例を示す上視図である。
【図10】従来の像担持体と現像装置の一例を示す断面図である。
【図11】従来の像担持体と現像剤担持体の一例を示す上視図である。
【符号の説明】
1、1’ 現像装置
2 現像剤
3 現像ローラ
3a マグネット(磁界発生手段)
3b 現像スリーブ(現像剤担持体)
4 ベアリング(支持部材)
7a 嵌合穴
11 感光体ドラム(像担持体)
12 フランジ(像担持体支持部材)
13 感光体ドラムユニット
14a、14b ドラムキット側板
15 現像入力ギア
101 現像容器
113a、113b 現像容器側壁
301 凸凹部
Claims (5)
- 像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、
現像剤を収容する現像容器と、
前記像担持体に対向配置され前記現像容器内の現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体内に設けられた磁界発生手段と、
前記磁界発生手段を支持する支持部材と、を有し、
この支持部材には、前記像担持体もしくは前記像担持体を支持する像担持体支持部材に突き当たることで前記現像剤担持体と前記像担持体間の距離を保証する距離保証部が設けられていることを特徴とする現像装置。 - 前記現像剤担持体を回転不可に設ける一方、前記磁界発生手段を回転自在に設けたことを特徴とする請求項1の現像装置。
- 前記現像剤担持体の片端に、先端側に突起した複数の突起部が形成されるように凸凹部が設けられ、該凸凹部が前記現像容器の側壁に設けられた凸凹状に形成された嵌合穴に嵌合して、前記現像剤担持体が固定支持されることを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
- 前記支持部材はベアリングであることを特徴とした請求項1、2又は3の現像装置。
- 前記支持部材に、前記距離保証部として、前記支持部材周囲を囲むコロが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-06-13 JP JP2003169355A patent/JP2005004057A/ja active Pending
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